JP2826002B2 - 方向性電磁鋼板の耳割れを低減する熱間圧延方法 - Google Patents

方向性電磁鋼板の耳割れを低減する熱間圧延方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、方向性電磁鋼板を製造
するための熱間圧延技術に関し、更に詳しくは、熱間圧
延の際に発生する耳割れを効果的に防止して製品歩留り
および作業能率を向上させるために熱間圧延方法に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は、高磁束密度と低鉄損
の優れた磁気特性を兼ね備えているため、変圧器の鉄芯
材料等として広く用いられている。近年、コストダウン
に対する要請も大きく、これに応えるため歩留りおよび
作業能率を向上させる製品技術に開発が強く望まれてい
る。
【0003】方向性電磁鋼板は多量のSi(2.5〜
5.0wt%)を含有することによってその優れた鉄損特
性を基本的に具備する。しかし、一方この多量のSi含
有は材料の本質的な延性を著しく低下させるため、熱間
圧延等により割れの発生する傾向が強く、操業上極めて
大きな問題となっている。また、優れた方向性を確保す
るためには、熱間圧延前にスラブを1300〜1420
℃という高温で長時間加熱する必要があり、この高温、
長時間加熱により生じた異状成長粒は熱間圧延中にも十
分に再結晶せずに粗い結晶粒を残した組織となる。かか
る粗粒組織はスラブの延性を低下させ熱間圧延での割れ
発生を助長する。
【0004】歩留りおよび作業能率の観点から問題とな
る割れは、スラブからの熱間圧延中に被圧延材の幅側端
部(被圧延材の圧延方向に平行な両側端)で発生する耳
割れである。熱間圧延中に幅側端部には、上記粗粒化し
た組織が存在すること、この変形によって不連続なしわ
状の突起が形成され易い。多量のSi含有によって本質
的に延性が低く、更に高温長時間加熱時の粗粒化により
延性が一層低下した被圧延材では、上記のしわが局部的
応力集中の場所として作用することによって更に容易に
耳割れ部が発生する。この耳割れ部は後工程において耳
切りして除去しなければならないので歩留りを低下させ
ると同時に後工程の増加になったり、後工程の作業能率
を低下させ製造コストアップの主因となっていた。
【0005】従来かかる耳割れの防止法として幾つかの
技術が公知となっている。例えば、特公昭40−106
93号公報には幅側端部に作用する張力を緩和するた
め、方向性電磁鋼板スラブの幅側両端部にあらかじめ展
延性のよい異種材料(例えば軟鋼)を肉盛溶接し、加熱
した後圧延するという技術が開示されている。しかしな
がら、この方法は耳割れ防止の効果は大きいが溶接工程
でのコストが高過ぎるため実用化されなかった。また特
公昭57−4690号公報には熱間圧延の粗圧延工程に
おける圧下スケジュールを変更して、粗大粒の再結晶を
促進するという技術が開示されている。しかしながら、
この方法では被圧延材の側面に再結晶を促進するのに十
分な圧下をかけることが実際上困難なため、耳割れ抑制
効果はあまり期待できなかった。一方、耳割れ対策とし
て、エッジャーロールを用いることが、特公昭64−3
564号公報により知られている。しかし、単にエッジ
ャーロールを使用するだけでは、耳割れの低減をより効
果的に行うことは難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は方向性電磁鋼
板の磁気特性を劣化させることなく熱間圧延する際に生
ずる耳割れを、エッジャーロールでより一層効果的に防
止することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】方向性電磁鋼板の熱間圧
延において、被圧延材の幅側端面は、バレリング状変形
xの上に前述のようなしわ状変形yが重なって図1
(a)に示すような断面形状を呈するが、この時、しわ
状突起部には引張応力が集中し易いので容易に耳割れを
引き起こす原因となる。このため、各パスの圧延前ある
いは圧延後において、図1(c)のように、バレリング
状変形xや、その上のしわ状突起部を除去しておくこと
が必要である。
【0008】圧延機の入側に配置したエッジャーロール
軸方向へ移動可能な構造と、被圧延材の幅側端面の形状
を整形するためにエッジャーロールは、図1(b)に示
すように、被圧延材の公称板幅に一致させて位置決めを
し実質的な幅圧下を実施する。これにより、前パスの圧
延で形成されたいびつな幅側端面は次パスの入側に設け
たエッジャーロールによって整形され、平滑な幅側端面
に仕上げられる。この場合、被圧延材が長手方向に移動
することによりエッジャーロールと被圧延材の幅側端面
との摩擦は、エッジャーロールが回転していることによ
って小さくなるので、スタンド間で被圧延材にかかる張
力が増えるような悪影響はない。しかし、被圧延材と接
触するエッジャーロールの位置が常に同一ならば、被圧
延材と接触するロール部は凹型に摩耗する。この摩耗し
た凹型のエッジャーロールでは被圧延材の幅側端面の形
状を整形する効果は低減し、耳割れの低減効果は小さ
い。
【0009】本発明では、その効果を維持するために一
定量生産圧延した後にエッジャーロールを上方、また
は、下方向にシフトさせて、対象材である方向性電磁鋼
板を圧延するときは凹型に摩耗してしまったエッジャー
ロールではないフラット部または凸型になったカリバー
ロールで圧延し、被圧延材の幅側端面の形状をフラット
化またはやや凹型に整形するものである。エッジャーロ
ールの摩耗量は圧延処理量から推定できるが、更に摩耗
量を距離計等で測定し、その値が上限値以下になるよう
に管理することも含まれる。耳ワレ量は、エッジャーロ
ールの摩耗量にほぼ比例して増大する。品質確保上不可
欠なトリム量以下に耳ワレを抑えるためにはロールの摩
耗量を最大2mm以下に保持することが肝要である。その
ための手法として、 エッジャーロールの上下シフト 摩耗量で検出し、その値をベースにロール交換やロー
ル上下シフトの実施 エッジャーロールのカリバーロール化 等がある。摩耗量の検出手段としては、渦流センサー程
度で充分である。
【0010】以上の手段により被圧延材の幅側端面の形
状をフラット化またはやや凹型に整形することによって
幅側端面にかかる集中応力を緩和し耳割れを低減させる
ものである。
【0011】次に、本発明における各限定理由を説明す
る。Si含有量を2.5〜5.0重量%としたのは、
2.5WT%未満では耳割れの発生が少なく、5WT%を越
えると現在の技術では熱間圧延が困難だからである。ス
ラブ加熱温度は1300〜1420℃とするのが好まし
く、1300℃未満ではインヒビダー元素の固溶が不十
分であり、1420℃を越えると極端な粗粒化を起こし
易いからである。
【0012】
【実施例】C:0.04%,Si:3.25%,Mn:
0.07%,S:0.02%,残部が主としてFeから
なる溶鋼を連続鋳造して厚さ250mm,幅1,100m
m,長さ10,000mmのスラブを製造した。スラブを
加熱炉に運び、1380℃の温度で加熱した後、水平ロ
ールによる圧下とエッジャロールによる幅調整圧下とを
施す粗圧延によって厚さ40mm,幅1050mmの寸法と
し、6台の圧延機からなる仕上圧延機に送った。
【0013】図2(a)に示すように、仕上圧延機の第
1スタンドの入れ側にエッジャーロールE1 を配置し
た。被圧延材Sの幅中心が圧延ロールR1 、R2 の幅中
心と一致するように、また、左右のエッジャーロールの
間隔が粗圧延機の後面にある板幅計の信号を受けてエッ
ジャーロールE1 では1050mmになるように、ガイド
位置センサーを用いてエッジャーロールE1 の位置決め
を行った。被圧延材Sの先端がエッジャーロールE1
かかると、エッジャーロールE1 に設けた荷重計に値が
でるようにした。このエッジャーロールE1 は、油圧装
置A1 を用いて上下シフトできる構造としている。
【0014】図3は被圧延機の耳割れ深さと、割れ発生
頻度を示すもので、m2 は、被圧延材と接触する部分が
約10mm凹部に摩耗したエッジャーロールで圧延した場
合であり、被圧延材Sの幅側端面のバレリング状変形x
部やしわ状変形yの整形効果が小さく、ほとんどの被圧
延材Sに耳割れが発生している。m1 はエジャーロール
の摩耗の少ない場合の圧延であり、被圧延材Sの幅側端
面のバレリング状変形x部やその端面にさらにできてい
るしわ状変形y部が整形され耳割れは90%以上被圧延
材Sに発生していないことが明らかである。
【0015】
【発明の効果】本発明法を用いれば方向性けい素鋼板を
熱間圧延する際生じる耳割れは効果的に防止でき、製品
歩留りおよび作業能率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は被圧延機幅側端面の
整形を行う状態を示す図である。
【図2】仕上圧延機の第1スタンド入側に本発明のエッ
ジャーロールを配置した状態を示す図である。
【図3】本発明のエッジャーロールで被加熱材と接触す
る部分がフラットと10mm凹形の場合に圧延した耳割れ
状況を示す。
【符号の説明】
x :バレリング状変形 y :しわ状変形 S :スラブ(あるいは被圧延材) E1 :第1スタンド入側のエッジャーロール A1 :アクチュエータ R1 ・R2 :圧延ロール m1 :摩耗していないフラットなエッジャーロールで
圧延した場合の割れ発生割合 m2 :凹型に摩耗したエッジャーロールで圧延した場
合の割れ発生割合
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野田 正巳 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新日本製鐵株式会社 八幡製鐵所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 3/02 B21B 1/22 - 1/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Si:2.5〜5.0重量%を含有する
    方向性電磁鋼板スラブを加熱した後に圧延する方向性電
    磁鋼板の熱間圧延方法で、仕上圧延機の入側のエッジャ
    ーロールを上方又は下方に移動できる構造とし、摩耗し
    ていないエッジャーロールで被圧延材の幅側端面を圧延
    し幅側端面の整形を行うことを特徴とする方向性電磁鋼
    板の熱間圧延方法。
  2. 【請求項2】 Si:2.5〜5.0重量%を含有する
    方向性電磁鋼板スラブを加熱した後に圧延する方向性電
    磁鋼板の熱間圧延方法で、仕上圧延機の入側のエッジャ
    ーロールとスラブ端部が接する部位のエッジャーロール
    の摩耗量を検出し、その値が最大2mm以上を越えないよ
    うにエッジャーロールを上下に移動させるか交換するこ
    とにより、摩耗していないエッジャーロールで被圧延材
    の幅側端面を圧延し幅側端面の整形を行うことを特徴と
    する方向性電磁鋼板の熱間圧延方法。
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