JP3323557B2 - シーリング材 - Google Patents
シーリング材Info
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Description
ネル等の隙間を埋め、防水処理を行うために用いるシー
リング材に関する。
は例えばウレタン樹脂等が用いられている。しかし、ウ
レタン樹脂等は長年使用すると硬化し、ヒビ割れを発生
し、防水機能が損なわれる欠点があった。このようなシ
ーリング材の防水性が損なわれると、再度足場を組み工
事をやり直しすることとなるが、高層ビル等になると足
場代が巨額になり防水工事費は少額であっても修復工事
費が著しく高価になる。そこで、ウレタン樹脂等がヒビ
割れてもその下に浸透してきた水を止める施工の容易な
シーリング材の開発が待たれていた。
122776号公報には、高吸水性繊維を用いた不織
布、織編物が記載されている。
63−122776号に記載されたものを、柱状に成型
して用いると、硬すぎて施工が困難であるという問題点
が存在する。本発明はかかる問題点を解決するものであ
って、その目的は防水樹脂の下層に用いる施工の容易な
防水シーリング材を提供するにある。
20から50重量%、熱融着繊維を15から40重量%
含有した繊維塊よりなり、表面層の熱融着繊維が溶融融
着して柱状に成型されてなることを特徴とするシーリン
グ材である。
水能力が自重の800重量%程度以上である所謂高吸水
ポリマーを繊維化したものが挙げられるが、特にシーリ
ング材としての用途で要求されるコンクリートより溶出
するカルシウム化合物等の成分を含有した水分の吸水性
能に優れたものが好ましい。
塩水の吸水能力をもって代用することができ、カルボン
酸基を持つモノマーとカルボン酸基と反応してエステル
架橋結合を形成し得るヒドロキシル基を持つモノマーと
カルボン酸アルカリ金属塩基を持つモノマーとを共重合
し熱により架橋したポリマーが、生理食塩水の吸水能力
に優れ、例えば特開昭63−159405号公報及び特
開昭63−159440号公報に記載されたものがあ
る。
持つモノマーとしては例えばアクリル酸(以下[AA」
と略記する。)、メタクリル酸、マレイン酸等が用いら
れる。カルボン酸アルカリ金属塩基を持つモノマーとし
ては例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等の
アルカリ金属塩が用いられる。アルカリ金属としてはナ
トリウム(以下「Na」と略記する。)、カリウム等が
用いられる。カルボン酸基を持つモノマーとカルボン酸
アルカリ金属塩基を持つモノマーとの割合は1/1から
1/10が好ましい。カルボン酸基を持つモノマーとカ
ルボン酸アルカリ金属塩基を持つモノマーの合計は70
重量%から99.5重量%含まれることが好ましく、よ
り好ましくは80重量%以上であって、70重量%未満
では生理食塩水の吸水率が不足するおそれがある。
は例えばヒドロキシエチルメタクリレート(以下[HE
MA]と略記する。)、ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、グリセリルモノメタクリレート、グ
リセリルモノアクリレート等が用いられる。これらのモ
ノマーは各々複数の種類で用いてもよい。ヒドロキシル
基を持つモノマーはフリーのアクリル酸と当量以下で
0.5重量%以上含まれることが好ましく、0.5重量
%未満では架橋が不足するおそれがある。上記のモノマ
ー以外に可塑性を付与するために他のビニルモノマー例
えば酢酸ビニル(以下[VA」と略記する。)、アクリ
ロニトリル等を用いてもよい。可塑化のためのモノマー
の量は30重量%以下である。
ないが、モノマー組成が水溶性であれば水系重合すれば
よい。重合開始剤には一般に用いる過硫酸酸ナトリウム
等を用いればよい。また、紡糸方法は一般的な乾式紡糸
がよい。湿式紡糸の場合は凝固剤に水を使用できないの
で有機溶剤系で用いなければならない。乾式紡糸した後
は、水分が10重量%以上残ったまま乾熱で1.3倍以
上延伸し、次に乾熱で架橋処理を行なう。そして、クリ
ンプ付与、カットを適宜行なう。水分が10重量%以上
残ったまま乾熱で1.3倍以上延伸しないと繊維の強度
が不足する。この際、分子量の大きい繊維は吸水量も大
きいが、一方分子量が大きいために延伸しにくく、繊維
強度が低くなる。
生理食塩水を800重量%以上、好ましくは1200%
以上吸水するものでである。但し、吸水量が2000重
量%を越えると繊維強度が低下するおそれがある。
は、例えば融点が高吸水繊維よりも30℃以上低いもの
等で、先程例示した高吸水繊維を用いる場合、ポリプロ
ピレンや共重合ポリエステルを用いることが挙げられ
る。さらに、このような熱融着成分はポリエチレンテレ
フタレート等のレギュラー成分と共に、例えば熱融着成
分を鞘に、レギュラー成分を芯とした複合繊維として用
いると強力が得られ好ましい。
水繊維を20〜50重量%、熱融着繊維を15〜40重
量%含有する繊維塊からなるものであり、この条件を満
たす限りポリエチレン、ポリプロピレン等の第3成分を
含有しても良いことは言うまでもない。尚、高吸水繊維
の含有量は、より好ましくは30重量%以上であり、2
0重量%未満では実用上、吸水能力が不足する一方、5
0重量%を越えてもシーリング性能は余り向上しない。
1は本発明のシーリング材の一例を示す斜視図である。
同図において、1は高吸水繊維、2は熱融着繊維、3は
熱融着繊維の溶融融着部を示す。
状に成型されたものである。ここで柱状とは、円又は楕
円柱状を始めとして多角柱状等を含むものであって、そ
の横断面において、表面層(4)と該表面層に覆われた
内層(5)とを有するものを言う。
融着繊維(2)が溶融融着しているものである。また、
表面層に位置する熱融着繊維(2)が溶融融着している
とは、該柱状体が容易に巻き取れる程度の硬さに融着し
ていることを言う。又、該成型体の長さ当りの重量は1
〜20g/mが好ましく、密度は0.1g/cc未満が
好ましい。但し、密度が0.01g/cc以下となる
と、一般には後述するスライバーを形成することが困難
である。
は、一般に紡績で用いられるスライバーを利用すると良
い。すなはち、スライバーを加熱したトランペットの中
を通過させ表面層の熱融着繊維を主に熱融着せしめるの
である。この際、通過時間、トランペットの温度、トラ
ンペットの径、スライバーのゲレン等を調整することに
より熱融着の程度をコントロールするができる。例え
ば、トランペットの温度は熱融着繊維の融着温度により
異なるが、通常は熱融着温度の20℃以上にトランペッ
トを加熱すればよい。但し、加熱し過ぎて熱融着繊維の
溶融が前記の如き範囲を超える如く内層部にまで及ぶと
吸水性能が低下するため留意する必要がある。
ド、連条機またはギルを用いれば良く、スライバーの太
さを均一にするためには常法の如く連条機またはギルを
数回掛ければよい。勿論、このような方法に寄らず、不
織布を切断する方法等もあるが、紡績機を用いる前記方
法の方が太さ斑も少なく、安価にもできる。
るため大きな吸水能力を有する一方、これが柱状に成型
されているため施工時の取扱性が良い。また、高吸水繊
維は一般に吸水時に膨潤するため、その体積肥大を吸収
する空間が必要であるが、本発明のシーリング材では、
内層部の融着繊維は殆ど溶融融着しておらず各繊維がフ
リーの状態にあるため、該空間が十分に存在する。
%」とする。高吸水性繊維の生理食塩水吸水率はDIN
53814に準じて測定した。高吸水性繊維の組成は
蛍光X線分析によりアルカリ金属塩の含有量を測定し
た。また、モノマー組成は真空乾燥した試料をIRで測
定した。重合率はイヤトロスキャンMK5(TLC/F
ID)で測定した。高吸水性繊維の含有率は真水の吸水
率が2000%以上の吸水率であるため含有率を拡大す
ることができるので、真水の吸水率を測定し換算し求め
た。繊維強度等はJIS−L−1015に準じて測定し
た。
5℃、重合開始剤に過硫酸ナトリウムを用い、重合時間
4時間で水溶液重合を行った。重合率をTLCで測定し
た結果モノマーのピークはなかったので重合率は実用上
100%であった。従って得られたポリマーの重合組成
は重合仕込組成と一致した。
0℃で90ポイズ近くに粘度調整した。一般に用いられ
る乾式紡糸と同様にして乾熱窒素気流中に紡出、乾燥
し、水分が20%残った糸を乾熱100℃で1.5倍延
伸した。ギアクリンパーでクリンプを付与した後、12
0℃で5分間乾熱架橋処理を行い、カットし、10デニ
ール、51mmの高吸水性繊維を得た。得られた高吸水
性繊維の生理食塩水の吸水率を表1に示した。また、得
られた繊維の機械的強度は1gr/デニール以上あり、
通常のカードに仕掛けることができた。組成No.4、
5は吸水率は高いが架橋が不足し、水に部分的に溶解し
た。組成No.6は吸水率が不足した。
の芯ポリエチレンテレフタレート(融点260℃)、鞘
ポリエチレン(融点110℃)の熱融着繊維3デニール
51mmを表2に示す割合で調合し、一般に用いられる
短紡の混綿機、カード、連条機により5gr/mのスラ
イバーを製造した。
を通過させ、表面層を熱融着し、直径10mm、密度
0.06g/ccの円柱状成型物を得た。得られたシー
リング材は直径10cmのリールに容易に巻き取ること
ができた。かかるシーリング材の生理食塩水の吸水率を
表3に示す。
形成型物を得た。得られた成型物は直径6.6mm、密
度0.15g/ccであったが、直径10cmのリール
に巻き取るには硬く、その横断面を観察してみるとかな
り内層部の熱融着繊維まで熱融着していた。
く、また、表面層のみが熱融着しているため毛羽立た
ず、取り扱い性にも優れる。
Claims (1)
- 【請求項1】 高吸水繊維を20から50重量%、熱融
着繊維を15から40重量%含有した繊維塊よりなり、
表面層の熱融着繊維が溶融融着して柱状に成型されてな
ることを特徴とするシーリング材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30771592A JP3323557B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | シーリング材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30771592A JP3323557B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | シーリング材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06128560A JPH06128560A (ja) | 1994-05-10 |
JP3323557B2 true JP3323557B2 (ja) | 2002-09-09 |
Family
ID=17972374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30771592A Expired - Fee Related JP3323557B2 (ja) | 1992-10-20 | 1992-10-20 | シーリング材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3323557B2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-20 JP JP30771592A patent/JP3323557B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06128560A (ja) | 1994-05-10 |
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