JP3133541B2 - 溶接火花養生シート - Google Patents
溶接火花養生シートInfo
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Description
する。
に養生シートに水を含ませて養生効果を増加することが
ある。従って、養生シートに吸水性繊維を用いることは
その効果を保持する上で有利である。溶接火花養生シー
トとしては既に難燃性織物等が市販されているが、保水
能力は低く水を含ませてもすぐに乾燥してしまう。
開昭64−85339号公報に記載されている。この公
報では高吸水繊維の吸水性能を発揮させるためにラッピ
ング紡績を提唱している。一般に高吸水繊維単独では繊
維強度が低く、一般的な紡績が困難なためである。
するとは限らない。難燃性を具備する高吸水繊維として
は、例えば架橋したカルボン酸アルカリ金属塩基を持つ
モノマーを共重合した高吸水繊維がある。しかし、この
架橋繊維も強度が低く、単独では溶接火花養生シートに
用いる強度を得ることは難しい。
設現場等、足場の悪いところで用いられるため、踏みつ
けられることが多く、破損しないために相当の強度を必
要とする。
が優れ、強度も充分にあり、保水性がある溶接火花養生
シートを提供するにある。
高吸水繊維,芳香族繊維を用い、その調合等を研究し本
発明の完成に至った。
性高吸水繊維を10〜50重量%、芳香族難燃繊維を2
0〜50重量%含有することを特徴とする。
水繊維がカルボン酸基を持つモノマーと、カルボン酸基
と反応してエステル架橋結合を形成し得るヒドロキシル
基及び/又はアミノ基を持つモノマーと、カルボン酸ア
ルカリ金属塩基を持つモノマーを共重合し、熱により架
橋した繊維で、生理食塩水を800重量%以上、200
0重量%未満吸水し、限界酸素指数(以下「LOI」と
略記する。)が35以上であることを特徴とする。更に
好ましくは芳香族繊維が難燃性繊維であり、LOIが3
0以上であり、繊維強度が4gr/デニール以上であ
る。
ン酸基を持つモノマーとしては、例えばアクリル酸(以
下「AA」と略記する。),メタクリル酸,マレイン酸
等が用いられる。
ーとしては、例えばAA,メタクリル酸,マレイン酸等
のアルカリ金属塩が用いられる。アルカリ金属としては
ナトリウム(以下「Na」と略記する。),カリウム等
が用いられる。
アルカリ金属塩基を持つモノマーとの割合は1/1から
1/10が好ましい。カルボン酸基を持つモノマーとカ
ルボン酸アルカリ金属塩基を持つモノマーの合計は、通
常70重量%〜99.5重量%含まれる。好ましくは8
0重量%以上である。70重量%未満では生理食塩水の
吸水率が不足するおそれがある。
例えばヒドロキシエチルメタクリレート(以下「HEM
A」と略記する。),ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト,ヒドロキシエチルアクリレート,ヒドロキシプロピ
ルアクリレート,グリセリルモノメタクリレート,グリ
セリルモノアクリレート等が用いられる。
ルアミノエチルアクリレート,ジエチルアミノエチルア
クリレート,ジエチルアミノイソプロピルメタクリレー
ト等がある。
てもよい。ヒドロキシル基及び/又はアミノ基を持つモ
ノマーは、フリーのAAと当量以下で、通常0.5重量
%以上含まれる。0.5重量%未満では架橋が不足す
る。
めに他のビニルモノマー、例えば酢酸ビニル(以下「V
A」と略記する。),アクリロニトリル等を用いてもよ
い。可塑化のためのモノマーの量は30重量%以下であ
る。
いが、モノマー組成が水溶性であれば水系重合すればよ
い。重合開始剤には一般に用いる過硫酸ナトリウム等を
用いればよい。
法は一般的な乾式紡糸が好ましい。湿式紡糸の場合は、
凝固剤に水を使用できないので有機溶剤系で用いなけれ
ばならない。
ったまま乾熱で1.3倍以上延伸し、次に乾熱で架橋処
理を行なうと強度が向上する。その後、クリンプ付与,
カットを適宜行なう。水分が10重量%以上残ったまま
乾熱で1.3倍以上延伸すると繊維の強度が向上する。
分子量の大きい繊維は吸水量も大きいが、一方、分子量
が大きいために延伸しにくく、逆に繊維強度が低くなる
こともあるので注意を要する。
燃性高吸水繊維は生理食塩水を800重量%以上吸水す
る。好ましくは1200重量%以上である。2000重
量%を越えると繊維強度が低下するため取扱難くなる。
水繊維を10〜50重量%含有する。用途により異なる
がさらに好ましくは20重量%以上、より好ましくは3
0重量%以上である。10重量%未満では実用上、吸水
能力が不足する。50重量%を越えると溶接火花養生シ
ートの強力が不足する。
例えばテレフタル酸クロライド,p−アミノアニリン縮
重合物,イソフタル酸クロライド,p−アミノアニリン
縮重合物,テレフタル酸クロライド,トルエンジイソシ
アネート縮重合物,イソフタル酸クロライド,トルエン
ジイソシアネート縮重合物等がある。例えばE.I.デ
ュポン(株)より「ケブラー」の商標で市販されている
が、これのみに限定するものではない。
繊維を20〜50重量%含有する。20重量%未満では
溶接火花養生シートとして強力が不足する。50重量%
を超えると、コストアップになるわりに効果の向上がみ
られない。
gr/デニール未満では養生シートの強力が不足する。
強度不足を補うためには目付けを大きくすればよいが、
コストアップになる。
方法は一般的な方法でよい。織物,編物,不織布であ
り、またその複合体であってもよい。
ング式紡績,空気式紡績,結束紡績,ラッピング紡績等
が用いられる。ラッピング紡績では上記の芳香族難燃繊
維のフィラメントを用いるとさらに好ましい。また、ガ
ラス繊維と交撚すると不燃であるために、火花防止効果
としてはより向上する。
不織布でもよい。その際に芯地としてガラス繊維等不燃
性の織物等を用いてもよい。これらの芯地を用いると不
燃であるために、火花防止効果としてはより向上する。
が低いため混紡する芳香族難燃繊維は伸度が大きい方が
よい。例えばテレフタル酸クロライド,トルエンジイソ
シアネート縮重合物,イソフタル酸クロライド,トルエ
ンジイソシアネート縮重合物等のメタ系芳香族難燃繊維
が紡績性としてはより好ましい。
で、他の難燃性繊維を混紡することもできる。例えばハ
ロゲン含有モダクリル等がある。ただし、この場合は燃
焼時ハロゲン化水素が発生する。また東洋紡(株)の
「ハイム」、帝人(株)の「トレビラ」のような難燃性
ポリエステルがある。この場合は燃焼時ドリップが生じ
る。混紡用難燃繊維はこれらのみに限定するものではな
い。
ても難燃性が優れ、強度も充分にあり、さらに保水性が
あるため水を含浸させることにより、火花の落下防止効
果に優れている。
特に断わらない限り「%」は「重量%」とする。
IN 53814に準じて測定した。難燃性高吸水繊維
の組成は蛍光X線分析によりアルカリ金属塩の含有量を
測定し、モノマー組成は真空乾燥した試料をIRで測定
した。重合率はイヤトロスキャンMK5(TLC/FI
D)で測定した。繊維強度等はJIS L 1015に
準じて測定した。糸の難燃性はJIS K7201A1
に準じてLOIを測定し、評価した。
5℃、重合開始剤に過硫酸ナトリウムを用い、重合時間
4時間で水溶液重合を行った。重合率をTLCで測定し
た結果、モノマーのピークはなかったので重合率は実用
上100%であった。従って得られたポリマーの重合組
成は重合仕込組成と一致した。
0℃で90ポイズ近くに粘度調整した。一般に用いられ
る乾式紡糸と同様にして乾熱窒素気流中に紡出,乾燥
し、水分が20%残った糸を乾熱100℃で1.5倍延
伸した。ギアクリンパーでクリンプを付与した後、12
0℃で5分間乾熱架橋処理を行い、カットし、2デニー
ル、51mmの難燃性高吸水繊維を得た。得られた難燃
性高吸水繊維の生理食塩水の吸水率とLOIを表1に示
した。
デニール以上あり、混紡し、通常のカードに仕掛けるこ
とができた。組成No.4は吸水率は高いが架橋が不足
し、水に部分的に溶解した。組成No.5は吸水率が不
足し、難燃性も低かった。
市販の芳香族難燃繊維AKZO社製トワロン3デニール
51mmを表2に示す割合で調合した。これら2種の調
合で100%に満たない場合は、難燃モダクリル繊維、
鐘紡(株)の「ルフネン」ダル2デニール51mmを混
合した。一般に用いられる2インチ紡機により1/10
糸を製造した。即ち、混綿後、カーディングし、練条を
2回掛け、粗紡機、精紡機の順に掛け撚係数90で紡績
した。この糸のLOIと糸強力と生理食塩水の吸水率を
表2に示した。得られた糸2本とガラス繊維フィラメン
ト1000デニールを交撚し、その糸を用い、目付け1
kg/m2 の平織物の溶接火花養生シートを製造した。
ートは吸水率が低く、吸水後24時間吊り下げると乾燥
してしまい、火花落下防止効果が低下した。調合No.
6は糸強力が低く、難燃性も不足した。この製造した溶
接火花養生シートに水を掛け、吸水させた後、電気溶接
火花を30cm離れた高さから1分間ほぼ同一箇所に落
下させたが、調合No.1〜4は火花が養生シートを抜
け落ちることはなかった。
グ法で目付け1kg/m2 の不織布を製造した。不織布
の機械方向の引張強力は30kg/cmであり、火花養
生シートとして充分な強力があった。この溶接火花養生
シートに電気溶接火花を30cm離れた高さから1分間
ほぼ同一箇所に落下させたが、火花が養生シートを抜け
落ちることはなかった。
Claims (2)
- 【請求項1】 難燃性高吸水繊維を10〜50重量%、
芳香族難燃繊維を20〜50重量%含有することを特徴
とする溶接火花養生シート。 - 【請求項2】 難燃性高吸水繊維がカルボン酸基を持つ
モノマーと、カルボン酸基と反応してエステル架橋結合
を形成し得るヒドロキシル基及び/又はアミノ基を持つ
モノマーと、カルボン酸アルカリ金属塩基を持つモノマ
ーを共重合し、熱により架橋した繊維で、生理食塩水を
800重量%以上、2000重量%未満吸水し、限界酸
素指数が35以上であることを特徴とする請求項1記載
の溶接火花養生シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05055226A JP3133541B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 溶接火花養生シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05055226A JP3133541B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 溶接火花養生シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06238452A JPH06238452A (ja) | 1994-08-30 |
JP3133541B2 true JP3133541B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=12992700
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05055226A Expired - Fee Related JP3133541B2 (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 溶接火花養生シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3133541B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3475986B2 (ja) * | 1995-11-29 | 2003-12-10 | 王子製紙株式会社 | 液体吸収体及びその製造方法 |
WO1999039036A2 (fr) * | 1998-01-28 | 1999-08-05 | Kanebo Limited | Matieres absorbantes |
-
1993
- 1993-02-19 JP JP05055226A patent/JP3133541B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH06238452A (ja) | 1994-08-30 |
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