JP3322585B2 - 重質油燃料焚きボイラの集塵灰と排脱排水の混合処理方法 - Google Patents

重質油燃料焚きボイラの集塵灰と排脱排水の混合処理方法

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JP3322585B2
JP3322585B2 JP33806296A JP33806296A JP3322585B2 JP 3322585 B2 JP3322585 B2 JP 3322585B2 JP 33806296 A JP33806296 A JP 33806296A JP 33806296 A JP33806296 A JP 33806296A JP 3322585 B2 JP3322585 B2 JP 3322585B2
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鋼造 伴
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積 中村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重質油を燃料とす
るボイラの集塵灰と排脱排水の処理方法に関し、特にこ
れらの燃料を使用する火力発電所から排出される集塵灰
と排脱排水の処理に有利に適用される処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の火力発電所など、石炭や重油など
の化石燃料を燃焼させるボイラ施設から排出される燃焼
排ガスの処理プロセスにおいては、ボイラからの排ガス
煙道に設けられた集塵装置から排出される灰(集塵灰)
と湿式排煙脱硫装置からの排水(排脱排水)とはそれぞ
れ別々に処理されており、集塵灰は加湿処理され、排脱
排水は環境規制値を満足する水質まで処理されてそれぞ
れ別の場所から系外に排出されていた。一方、近年火力
発電所などでは燃料の多様化に積極的に取り組んでお
り、高硫黄分含有の重油、天然オリノコタール、又は天
然オリノコタールに水を添加、混合してエマルジョン化
し、常温でのハンドリングを可能としたエマルジョン燃
料(例えば天然オリノコタール70重量%に清水30重
量%と微量の界面活性剤を混合しエマルジョン化したも
の)などが新しい燃料として注目されている(以下、こ
れらの燃料を総称して重質油という)。しかしながら、
これらの重質油の燃焼排ガスから出る集塵灰の処理方法
として確立された技術の蓄積は少ない。
【0003】前記重質油は、従来の重油に比べて灰分、
窒素分、硫黄分及び重金属類の含有量が高いため、重質
油焚き火力発電所からの集塵灰及び排脱排水の性状は従
来の重油焚き火力発電所からの集塵灰及び排脱排水の性
状とは著しく異なり新たな対応が必要となっている。特
にその集塵灰は吸湿性・噴流性をもつためハンドリング
が困難であり、しかも従来の重油焚きボイラに比べ集塵
灰の量は多く、集塵灰の嵩密度が小さいため集塵灰の体
積が大きくなり、貯蔵設備の容量は大きくなるという問
題がある。また、集塵灰中及び排脱排水中にはアンモニ
ウム(NH4 +)が多く含まれるため、排脱排水及び集
塵灰処理の環境対策上アンモニウム分を除去する必要が
ある。
【0004】このような重質油の燃焼排ガスから出る集
塵灰の処理方法として、本発明者らはボイラ排ガスの集
塵灰と排脱排水とを混合し、還元剤を添加して5価のバ
ナジウムを4価のバナジウムに還元し、水酸化マグネシ
ウム及び/又はアンモニア水を添加してpHを3〜9と
して生成した高濃度バナジウム含有沈殿物を分離し、分
離液はさらに水酸化カルシウム又は酸化カルシウムを添
加してpHを9〜12として蒸留しアンモニアを回収す
る各工程より構成される重質油燃料焚きボイラの集塵灰
と排脱排水の混合処理方法を提案した(特開平8−11
7552号公報)。この方法の概要を図3に示し、pH
調整用に水酸化マグネシウムを使用する場合を例にとっ
て説明する。
【0005】まず排脱排水a、集塵灰b及び還元剤とし
ての第1鉄塩cを混合工程1で混合して、集塵灰bをス
ラリ化(一部溶解)させる。集塵灰bにはボイラの運転
状況によって異なるが、未燃炭素(C)、バナジウム
(V)、マグネシウム(Mg)及び固定アンモニア(N
4 + )がそれぞれ5〜10重量%、2〜5重量%、5
〜10重量%及び5〜10重量%含まれている。集塵灰
bの混合率は排脱排水aに対して5〜40重量%とし、
第1鉄塩cの注入率は共存イオンの影響を考慮して等モ
ル比以上を添加する。なお排脱排水aは弱酸性の石膏飽
和液であるが、混合液dのpHは2〜3となる。この工
程で5価のバナジウム(V)が4価に還元されるが、p
Hが低いため4価バナジウム(V)は溶解している。
【0006】混合工程1で得られる混合液dは固液分離
工程2に送られ、水酸化マグネシウム{Mg(O
H)2 }eが添加、混合される。このときのpHは3〜
9、好ましくは4〜8とする。この工程において高分子
凝集剤fを添加するのが好ましい。高分子凝集剤として
は通常の排水処理で使用される高分子凝集剤などが使用
できる。この操作で生じた沈殿物を沈降分離して、沈殿
物gと上澄液h(分離液)を得る。固液分離工程2で得
られる沈殿物gには8重量%以上のバナジウム(V)が
含まれており、その他の成分は未燃炭素(C)、Fe、
Alなどである。この沈殿物gは別途バナジウム回収用
の原料として使用できる。なお、上澄液hにはバナジウ
ム(V)はほとんど含まれていない(上澄液hの全バナ
ジウム(V)は1mg/リットル以下である)。
【0007】沈殿物gは系外に排出し、上澄液hは次の
pH調整工程4に送られる。pH調整工程4では水酸化
カルシウム{Ca(OH)2 }nの添加によりpHを9
〜12に調整した後、蒸留工程5に送る。なおこの液の
pHは、石膏及び水酸化マグネシウムの生成のためと次
の操作の効率を上げるために9〜12に保つ。蒸留工程
5はスチームストリッピングの他、真空蒸留等の通常の
蒸留操作が適用できる。この操作により液中からアンモ
ニアガスkが分離され、凝縮工程6でアンモニア水k′
として回収される。蒸留工程5と凝縮工程6によるアン
モニアの回収率は、混合液dに含まれる固定アンモニア
量の95%以上となる。回収されたアンモニア水k′は
系外に搬出して、煙道ガスの中和等に利用できる。蒸留
工程5で蒸留後残留した処理液lはpH調整工程4で析
出した石膏と水酸化マグネシウムのスラリとなってお
り、系外に搬出され別途処理される。
【0008】このように固液分離工程2でアルカリ剤と
して水酸化マグネシウムを使用することによって、沈殿
物g中のバナジウム(V)含有率は8重量%以上に高め
られる。さらにpH調整工程4で水酸化カルシウム{C
a(OH)2 }を使用するため、pH調整工程4及び蒸
留工程5における石膏の過飽和度が低減できるため、石
膏スケールの発生を抑えることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この方法によれば重質
油燃料焚きボイラの集塵灰と排脱排水を安定して処理す
ることができ、廃棄物の減容化及び有価物の回収も可能
となる。しかしながらこの方法では蒸留工程で蒸留後残
留した処理液は石膏と水酸化マグネシウムの混合スラリ
となっており、その処理が必要である。このスラリを石
膏主体のスラリと水酸化マグネシウムを主体のスラリと
に分離し、分離した水酸化マグネシウムを固液分離工程
で添加する水酸化マグネシウムの一部又は全部として使
用することにより廃棄物は減容されるが、分離された石
膏には水酸化マグネシウム等が混入しており、石膏ボー
ド洋石膏などとして利用することはできない。
【0010】本発明は上記技術水準に鑑み、前記重質油
を燃料とするボイラの排ガス煙道に設けた集塵装置から
発生する集塵灰と排煙脱硫装置から発生する排水を混合
して減容化し、高い純度でバナジウムなどの有価物を回
収するとともに蒸留後に残留する石膏も回収して有効利
用でき、しかも安定運転が可能な処理方法を提供しよう
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)重質油
を燃料とするボイラの排ガス煙道に設けられた集塵装置
にて回収した集塵灰と湿式排煙脱硫装置から発生する排
水とを混合し、5価のバナジウムを4価のバナジウムに
還元する還元剤を添加する混合工程と、前記混合工程で
得られる混合液に水酸化マグネシウム及び/又はアンモ
ニア水を添加してpHを3〜9とし、生成した高濃度バ
ナジウム含有沈殿物を分離する固液分離工程と、前記固
液分離工程から出る分離液にさらに水酸化カルシウム又
は酸化カルシウムを添加してpHを9〜12とするpH
調整工程と、前記pH調整後の液を蒸留して濃縮する蒸
留工程と、該蒸留工程において濃縮された蒸留残液中の
硫酸カルシウムと水酸化マグネシウムとを分離する水酸
化マグネシウム分離工程と、該水酸化マグネシウム分離
工程にて分離された硫酸カルシウムを主成分とするスラ
リを前記湿式排煙脱硫装置へ供給する工程と、前記蒸留
工程で発生する蒸気を凝縮させアンモニア水を回収する
凝縮工程とから構成されてなることを特徴とする重質油
燃料焚きボイラの集塵灰と排脱排水の混合処理方法、
(2)前記混合工程と固液分離工程との間に、未燃炭素
分を主体とする不溶解成分を分離する未燃炭素分離工程
を設けてなることを特徴とする前記(1)の重質油燃料
焚きボイラの集塵灰と排脱排水の混合処理方法、(3)
前記水酸化マグネシウム分離工程で得られる水酸化マグ
ネシウムを前記固液分離工程で混合液に添加する水酸化
マグネシウムの一部又は全部として使用することを特徴
とする前記(1)又は(2)の重質油燃料焚きボイラの
集塵灰と排脱排水の混合処理方法及び(4)前記凝縮工
程において回収されたアンモニア水を前記固液分離工程
で混合液に添加するアンモニア水の一部又は全部として
使用することを特徴とする前記(1)又は(2)の重質
油燃料焚きボイラの集塵灰と排脱排水の混合処理方法で
ある。
【0012】本発明において重質油とは、硫黄分含有の
重油、天然オリノコタール及び天然オリノコタールに水
を添加、混合してエマルジョン化したエマルジョン燃
料、石油精製工程から出る残留油などを含むものであ
る。
【0013】本発明の方法においては、集塵灰と排脱排
水を混合、スラリ化(一部溶解)して減容しかつ流動性
などの操作性を向上させた後、スラリ中のバナジウムを
回収するために5価バナジウムを4価バナジウムに還元
する還元剤を添加し、さらにアルカリ剤として水酸化マ
グネシウム及び/又はアンモニア水を添加してpHを3
〜9に調整して4価バナジウムを4価水酸化バナジウム
として析出させる。析出した水酸化バナジウムを高濃度
で含有する沈殿物を分離しバナジウムを回収する。な
お、ここで得られる沈殿物中には集塵灰中に含まれる未
燃炭素及びその他の不溶解成分が含まれている。そのた
め、さらに高濃度のバナジウムを回収するためには集塵
灰と排脱排水とを混合した段階で未燃炭素分を主体とす
る不溶解成分を分離、除去する未燃炭素分離工程を設け
るのが好ましい。
【0014】水酸化バナジウムを含有しない分離液にさ
らに水酸化カルシウム又は酸化カルシウムを添加してp
Hを9〜12とし、液中の硫酸イオン及びマグネシウム
イオンと反応せしめて硫酸カルシウム、水酸化マグネシ
ムを生成させ、次いで蒸留することにより水分を蒸発さ
せて濃縮する。水酸化カルシウム又は酸化カルシウムを
添加した際、液中のアンモニウムイオンは水酸化アンモ
ニウムとなり、蒸留工程にて液から脱離して気相に一旦
移行したのち、さらに蒸留工程にて発生した蒸気の凝縮
水へ再移行し、アンモニア水として回収される。ここで
回収したアンモニア水を前記のバナジウム析出用アルカ
リ剤の一部又は全部として使用することができる。
【0015】本発明の方法では前記蒸留工程の後に水酸
化マグネシウム分離工程を設け、硫酸カルシウムと水酸
化マグネシウムを分離し、分離した硫酸カルシウム(石
膏)を主体とするスラリを前記湿式排煙脱硫装置に送
り、該排煙脱硫装置で回収される石膏とともに処理して
回収することを特徴とする。前記固液分離工程において
バナジウム析出用アルカリ剤として水酸化マグネシウム
を使用する場合には、ここで分離した水酸化マグネシウ
ムをその一部又は全部として再利用するのが好ましい。
硫酸カルシウム及び水酸化マグネシウムを分離したのち
の固形分を含有しない液は系外に取り出され処理され
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の方法におけるバナジウム
の還元、析出、硫酸カルシウムや水酸化マグネシウムの
分離・回収は次の作用による。 1.混合工程、未燃炭素分離工程及び固液分離工程にお
ける作用。 (1)集塵灰と排脱排水を混合した混合液の液相中のV
(5価)は、pH3以下の状態で還元剤として添加され
るFe(2価)によって還元されてV(4価)となる。
この主反応は溶存状態で生じ、次式で示される。
【化1】 1/2V2 7 4-(5価)→VO2 (4価)(溶解状態) (1) Fe2+(2価)→Fe3+(3価) (2) ここでは還元剤の1例として2価の鉄を挙げたが、5価
バナジウムを4価に還元できるもので、本処理法に影響
を及ぼさないものであれば他の還元剤でも支障なく使用
できる。
【0017】(2)上記(1)項の混合液に、必要によ
り未燃炭素分を主体とする不溶解成分を分離した後、ア
ルカリ剤として水酸化マグネシウム{Mg(OH)2
又はアンモニア水(NH4 OH)を添加し、pH3〜9
として凝集沈殿処理すると次式によりVO(OH)
2 (4価)が沈殿する。
【化2】 VO2 (4価)+Mg(OH)2 →VO(OH)2 ↓+Mg2+ (3) VO2 (4価)+2NH4 OH →VO(OH)2 ↓+2NH4 + (4)
【0018】(3)上記(2)項でアルカリ剤として水
酸化マグネシウム{Mg(OH)2 }又はアンモニア水
(NH4 OH)を使用しているので、水酸化物イオン
(OH-)は溶存したCaイオンとは反応せず、酸性成
分(H+ など)の中和に使用されるのみである。これと
並行してマグネシウムイオン(Mg2+)又はアンモニウ
ムイオン(NH4 + )は硫酸イオン(SO4 2- )と反応
して硫酸マグネシウム(MgSO4 )あるいは硫酸アン
モニウム{(NH4 2 SO4 }となるが、この物質は
溶解度が高いため液中に溶解しており、VO(OH)2
固液分離後も液中に存在し、次のpH調整工程に供給さ
れる。ここでの反応は次式のとおりである。
【化3】H+ +OH- →H2 O (5) Mg2++SO4 2- →MgSO4 (6) 2NH4 + +SO4 2- →(NH4 2 SO4 (7)
【0019】2.pH調整工程、蒸留工程、凝縮工程及
び水酸化マグネシウム分離工程における作用。pH調整
工程ではアルカリ剤として酸化カルシウム(CaO)又
は水酸化カルシウム{Ca(OH)2 }を使用するので
次の作用がある。
【0020】(1)pH調整工程において凝集沈殿工程
の上澄液に酸化カルシウム(CaO)又は水酸化カルシ
ウム{Ca(OH)2 }を添加してpHを9〜12に調
整することにより、石膏(硫酸カルシウム)が析出して
液の石膏過飽和度が減少する。これと並行して溶解して
いるマグネシウムイオン(Mg2+)が水酸化マグネシウ
ム{Mg(OH)2 }として析出・沈殿する。なお、前
記固液分離工程においてアルカリ剤としてアンモニア水
のみを使用する場合でも、集塵灰中にはMg分が含まれ
ているので水酸化マグネシウムが析出する。
【0021】(2)この液を蒸留すると、上澄液中のア
ンモニアは(8),(9)式に示す反応により液体から
気体になり、冷却すると(10)式に示す反応によって
アンモニアガスが凝縮して液体(アンモニア水)とな
り、アンモニア水が回収される。回収したアンモニア水
の一部又は全部を前記固液分離工程におけるバナジウム
回収用のアルカリ剤の一部又は全部として再利用するこ
とができる。
【化4】 NH4 + +OH- →NH4 OH(液体) (8) (OH- は水酸化カルシウムより供給される) NH4 OH(液体)→NH3 (気体)↑+H2 O (9) NH3 (気体)+H2 O→NH4 OH(液体) (10)
【0022】(3)蒸留工程では、液の濃縮が起きる。
それに伴って溶解した石膏が新たに析出して石膏スケー
ルとなり蒸留器での伝熱速度の低下が懸念されるが前記
(1)項に記載したように蒸留器の供給液には析出した
固形石膏が存在しており、同石膏が種晶となるために石
膏スケールによる問題は生じない。
【0023】(4)蒸留工程の残留液にはpH調整工程
で析出した石膏及び蒸留工程での液の濃縮に伴い析出し
た石膏とpH調整工程で析出した水酸化マグネシウム
{Mg(OH)2 }が含まれている。この残留液は水酸
化マグネシウム分離工程に供給して処理される。該水酸
化マグネシウム分離工程は石膏と水酸化マグネシウムを
分離する工程と、水酸化マグネシウムを液より分離する
工程から構成されており、いずれも液体サイクロンや沈
降遠心機などを用いて遠心力を利用して分離するもので
あるが、石膏と水酸化マグネシウムとを完全に分離する
ことはできず、石膏が主成分のスラリと水酸化マグネシ
ウムが主成分のスラリが回収される。。
【0024】(5)本処理設備での処理コスト低減のた
めには前記石膏主成分のスラリと水酸化マグネシウム主
成分のスラリの減容化又は再利用が不可欠であり、特に
多量に生成する石膏の再利用が重要である。石膏が主成
分のスラリは湿式排煙脱硫装置へ供給する工程によって
湿式排煙脱硫装置へ供給される。湿式排煙脱硫装置は排
ガス中の二酸化硫黄ガスを炭酸カルシウム、水酸化カル
シウムなどのアルカリ性のカルシウム塩と反応させて石
膏を生成させて回収する石膏回収工程を有しており、前
記水酸化マグネシウム分離工程で得られる石膏主成分の
スラリも、このスラリを前記石膏回収工程に供給するこ
とにより湿式排煙脱硫装置で生成した石膏とともに回収
される。
【0025】なお、石膏主成分のスラリに混入する水酸
化マグネシウムは湿式排煙脱硫装置内の液性が酸性であ
るため、次式によって溶解度の大きい硫酸マグネシウム
となり、回収石膏中に混入することはなく、水酸化マグ
ネシウムを含有しない高純度の石膏が回収される。
【化5】 Mg(OH)2 +SO4 2- → MgSO4 +2OH- (11) (11)式のSO4 2- は排ガス中の二酸化硫黄(S
2 )ガスを吸収液中に取り込んだものである。すなわ
ち、Mg(OH)2 の形で二酸化硫黄ガスを吸収するこ
ととなり、湿式排煙脱硫装置での吸収剤添加量の低減効
果がある。
【0026】(6)水酸化マグネシウム分離工程で分離
された水酸化マグネシウムを主成分とするスラリは必要
により水酸化マグネシウムの濃度を高めた後、その一部
又は全部を前記固液分離工程に返送することによって、
バナジウム回収用のアルカリ剤の一部又は全部として再
利用することができる。固液分離工程に返送した残りの
水酸化マグネシウムスラリは系外に排出されるが、円筒
式乾燥器などの乾燥器により水分を蒸発させて減容化を
行うのが望ましい。
【0027】
【実施例】
(実施例1)本発明の一実施態様を図1によって説明す
る。この例は固液分離工程におけるアルカリ剤として水
酸化マグネシウム分離工程で回収された水酸化マグネシ
ウムを使用するものである。まず、湿式排煙脱硫装置9
で生じた排脱排水aと集塵装置10で排ガスより分離し
た集塵灰bを混合工程1で混合すると同時に5価バナジ
ウムの還元剤としての第1鉄塩cを添加する。なお、5
価バナジウムの還元剤としては前記第1鉄塩の他に亜硫
酸ナトリウム(Na2 SO3 )やヒドラジン(NH2
2 )などが使用できる。集塵灰bはボイラの運転状況
によって異なるが、未燃炭素(C)、バナジウム
(V)、マグネシウム(Mg)、固定アンモニウム(N
4 + )及び硫酸(SO4 2- )を主成分とし、それぞれ
5〜50重量%、2〜5重量%、5〜10重量%、5〜
10重量%及び33〜67重量%を含有している。集塵
灰bの混合率は排脱排水aに対して5〜40重量%で、
次工程以降の処理性を考慮すると30重量%以下である
ことが好ましい。また第1鉄塩cとしては、塩化第1鉄
又は硫酸第1鉄などが使用できる。第1鉄塩cの添加量
は、混合液d中のの5価のバナジウム(V5+)に対して
等モル比以上を添加することが好ましく、1.5倍のモ
ル比で95%以上の還元率を得ることができる。なお、
排脱排水aは弱酸性の石膏飽和液で、集塵灰bと混合し
た後の混合液dのpHは2〜3となる。このpHで5価
のバナジウム(V5+)は4価に還元される。また、4価
バナジウム(V4+)は同pH域では溶解状態にある。
【0028】混合工程1で得られる混合液dは固液分離
工程2に送られ、後述する水酸化マグネシウム分離工程
7で回収される水酸化マグネシウム{Mg(OH)2
の添加によって4価バナジウムが析出する。この添加量
はpHによって制御し、pHは3〜9,好ましくは4〜
8とする。固液分離工程2では晶析した4価バナジウム
の液との分離を促進するため、通常の排水処理装置で使
用される高分子凝集剤を使用してもよい。この操作で生
じた沈殿物を沈降分離して、沈殿物gと上澄液hを得
る。沈殿物の分離は沈降分離の他にろ過や遠心分離など
の分離方法も適用可能である。固液分離工程2で得られ
る沈殿物gには約5〜10重量%以上のバナジウム
(V)が含まれており、その他の成分は未燃炭素(C)
が主体で少量の鉄(Fe)やアルミニウム(Al)など
を含有している。この沈殿物gは別途バナジウム回収用
の原料として使用できる。なお、上澄液hにはバナジウ
ム(V)はほとんど含まれていない(上澄液hの全バナ
ジウム(V)は1mg/リットル以下である)。
【0029】主成分としてマグネシウム(Mg)、固定
アンモニウム(NH4 + )及び硫酸(SO4 2- )を含有
する上澄液hは次のpH調整工程4に供給される。pH
調整工程4では水酸化カルシウム{Ca(OH)2 }n
の添加によりpHを9〜12に調整する。水酸化カルシ
ウムnを添加することにより上澄液h中のマグネシウム
(Mg)、固定アンモニウム(NH4 + )及び硫酸(S
4 2- )は次式のように反応して水酸化マグネシウム
{Mg(OH)2 }、石膏(CaSO4 ・2H2O)及
びアンモニア(NH4 OH)が生成する。
【化6】 MgSO4 +Ca(OH)2 +2H2 O → Mg(OH)2 + CaSO4 ・2H2 O (12) (NH4 2 SO4 +Ca(OH)2 +2H2 O → 2NH4 OH + CaSO4 ・2H2 O (13)
【0030】pH調整後の液は蒸留工程5に供給され
る。なお、この液のpHは石膏及び水酸化マグネシウム
の生成のためと次工程の操作の効率を維持するために9
〜12に保つ。蒸留工程5はスチームストリッピングの
他、真空蒸留等の通常の蒸留操作が適用できる。この操
作により液中からアンモニア(NH3 )ガスkが気相側
へ脱離し、これと同時に水分も蒸発する。凝縮工程6で
は蒸留工程5で発生した蒸気を凝縮させて液体として回
収すると同時に、気相中のアンモニアを該液体中に溶解
させてアンモニア水k′として両者を回収する。蒸留工
程5と凝縮工程6によるアンモニアの回収率(蒸留工程
5に流入するアンモニア量に対する凝縮工程6で回収し
たアンモニア量の割合)は、蒸留工程5での蒸留温度、
圧力及び流入する液中のアンモニア濃度等によって定ま
るが、本実施例では蒸留温度53℃、圧力0.11(k
g/cm2 ・abs)で95%以上であった。回収され
たアンモニア水k′は系外に搬出して、煙道ガスの中和
等に利用できる。
【0031】蒸留工程5の蒸留残液iは水酸化マグネシ
ウム分離工程7に供給され、液体サイクロンにより石膏
と水酸化マグネシウムとに分離されるが、両者の完全な
分離は困難で石膏主成分スラリpと水酸化マグネシウム
主成分スラリqとに分離される。分離された水酸化マグ
ネシウム主成分スラリqはさらに遠心分離機によって濃
縮したのちその一部をpH調整用として固液分離工程2
に供給した。残りの濃縮した水酸化マグネシウム主成分
スラリと遠心分離機で生成した希薄液は乾燥工程8に供
給した。一方、石膏主成分スラリpは湿式排煙脱硫装置
9に供給され、同装置内で生成した石膏とともに回収さ
れる。石膏主成分スラリpに含有される水酸化マグネシ
ウムは湿式排煙脱硫装置9内で硫酸マグネシウムとして
ほぼ全量溶解し、回収石膏中への混入は認められなかっ
た。乾燥工程8は本実施例では円筒式乾燥機を用いて乾
燥し、乾燥残渣mを回収した。乾燥残渣mの含水率は3
0重量%以下であり、約1/70に減容された。
【0032】(実施例2)本発明の第2の実施態様を図
2によって説明する。この例は固液分離工程2におい
て、アルカリ剤として蒸留工程5と凝縮工程6で回収し
たアンモニア水k′を使用したものである。実施例1と
同様の方法により、排脱排水a及び集塵灰bを混合工程
1から凝縮工程6までの各工程により処理する。その
際、固液分離工程2で使用するアルカリ剤を蒸留工程5
及び凝縮工程6で回収したアンモニア水k′を使用する
が、他は実施例1と同じである。また、水酸化マグネシ
ウム分離工程7では石膏と水酸化マグネシウムを液体サ
イクロンによって石膏主成分スラリpと水酸化マグネシ
ウム主成分スラリqとに分離し、石膏主成分スラリpは
実施例1と同様に湿式排煙脱硫装置9に供給して石膏を
回収した。水酸化マグネシウム主成分スラリqは実施例
1とは異なり、遠心分離機による濃縮は行わず、そのま
ま乾燥工程8に供給して処理した。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、図3に示した従来技術
による効果に加えて、次のような効果がある。 (1)集塵灰及び排脱排水から、バナジウム(V)、ア
ンモニア(NH3 )及び硫酸(SO4 2- )などの有価物
を分別回収し、各々再利用することができるため、廃棄
物量を大幅に低減でき、これは処理費用の大幅な低減と
なる。 (2)特に硫酸(SO4 2- )は本処理プロセス内で生成
する水酸化マグネシウム{Mg(OH)2 }と分別で
き、純度の高い石膏(CaSO4 )として回収できるの
で再利用範囲が大幅に広くなる。 (3)また、石膏に混入して湿式排煙脱硫装置に供給さ
れる水酸化マグネシウムはアルカリ性の硫酸ガス吸収剤
となるため、湿式排煙脱硫装置における吸収剤使用量が
低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示すフロー図。
【図2】本発明の第2の実施態様を示すフロー図。
【図3】従来技術の1例を示すフロー図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢ケ崎 毅 愛知県名古屋市東区東新町1番地 中部 電力株式会社内 (72)発明者 中村 積 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 竹内 善幸 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 大石 剛司 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三菱重工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−117552(JP,A) 特開 昭54−127867(JP,A) 特開 平8−325651(JP,A) 実開 昭64−25321(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 - 5/00 B01D 53/50 B01D 53/96

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重質油を燃料とするボイラの排ガス煙道
    に設けられた集塵装置にて回収した集塵灰と湿式排煙脱
    硫装置から発生する排水とを混合し、5価のバナジウム
    を4価のバナジウムに還元する還元剤を添加する混合工
    程と、前記混合工程で得られる混合液に水酸化マグネシ
    ウム及び/又はアンモニア水を添加してpHを3〜9と
    し、生成した高濃度バナジウム含有沈殿物を分離する固
    液分離工程と、前記固液分離工程から出る分離液にさら
    に水酸化カルシウム又は酸化カルシウムを添加してpH
    を9〜12とするpH調整工程と、前記pH調整後の液
    を蒸留して濃縮する蒸留工程と、該蒸留工程において濃
    縮された蒸留残液中の硫酸カルシウムと水酸化マグネシ
    ウムとを分離する水酸化マグネシウム分離工程と、該水
    酸化マグネシウム分離工程にて分離された硫酸カルシウ
    ムを主成分とするスラリを前記湿式排煙脱硫装置へ供給
    する工程と、前記蒸留工程で発生する蒸気を凝縮させア
    ンモニア水を回収する凝縮工程とから構成されてなるこ
    とを特徴とする重質油燃料焚きボイラの集塵灰と排脱排
    水の混合処理方法。
  2. 【請求項2】 前記混合工程と固液分離工程との間に、
    未燃炭素分を主体とする不溶解成分を分離する未燃炭素
    分離工程を設けてなることを特徴とする請求項1に記載
    の重質油燃料焚きボイラの集塵灰と排脱排水の混合処理
    方法。
  3. 【請求項3】 前記水酸化マグネシウム分離工程で得ら
    れる水酸化マグネシウムを前記固液分離工程で混合液に
    添加する水酸化マグネシウムの一部又は全部として使用
    することを特徴とする請求項1又は2に記載の重質油燃
    料焚きボイラの集塵灰と排脱排水の混合処理方法。
  4. 【請求項4】 前記凝縮工程において回収されたアンモ
    ニア水を前記固液分離工程で混合液に添加するアンモニ
    ア水の一部又は全部として使用することを特徴とする請
    求項1又は2に記載の重質油燃料焚きボイラの集塵灰と
    排脱排水の混合処理方法。
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