JP3322045B2 - 繊維混合物および繊維成形体並びに繊維成形体の製造方法 - Google Patents

繊維混合物および繊維成形体並びに繊維成形体の製造方法

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JP3322045B2 JP60195A JP60195A JP3322045B2 JP 3322045 B2 JP3322045 B2 JP 3322045B2 JP 60195 A JP60195 A JP 60195A JP 60195 A JP60195 A JP 60195A JP 3322045 B2 JP3322045 B2 JP 3322045B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維混合物およびこれ
を用いた繊維成形体並びに繊維成形体の製造方法に関す
る。
【0002】さらに詳しくは、電車や自動車などで使用
される車両用シート中材,パット材,ドアトリム,サン
バイザー,寝装用ベッド中材,マットレス,こたつ,家
具用ソファー,クッション,衣料用パッド,その他フィ
ルター,住宅用遮音,断熱などの遮蔽材などクッション
材や遮蔽材として好適に使用される繊維混合物およびこ
れを用いた繊維成形体並びに繊維成形体の製造方法に関
するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、クッション材としては、一般にポ
リウレタンなどの樹脂発泡体や特公昭62−2155号
公報、特公平1−18183号公報、特公平4−334
78号公報、特開平3−140185号公報などに熱接
着性の繊維として低融点の繊維を使用することや、高融
点の熱可塑性樹脂を芯部とし低融点の熱可塑性樹脂を鞘
部とする芯鞘構造の複合繊維を使用することが提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のクッション材の中で樹脂発泡体のクッション材は通気
性や透湿性に劣り、吸湿性にも劣っているため蒸れやす
く、水や水飛沫のあたる場所に設置されたシートなどに
用いると、水が溜まり、シートの腐食や着座時に水が滲
みだして使用者に不快感を与える問題があった。
【0005】また熱接着性の繊維を使用するクッション
材では吸湿性に劣り、ソフトでありながらへたりにくい
ものは開示されていなかった。
【0006】本発明は前記の問題を解決する繊維混合物
およびこれを用いた繊維成形体並びに繊維成形体の製造
方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維混合物は、
前記の課題を解決するために、以下の構成を有する。す
なわち、ポリエーテルエステルアミドR1とポリエステ
ルR2とがブレンドされてなり、かつ中空部を有する中
空状ブレンド繊維A40〜80重量%と、ポリエステル
R3を芯部、ポリエステルR4を鞘部として複合されて
なる複合繊維B20〜60重量%とからなる繊維混合物
において、ポリエステルR4がポリエステルR3または
ブレンド繊維Aのうち融点が低いものよりも融点が低
く、R3/R4で表される重量比40/60〜80/2
0の範囲であることを特徴とする繊維混合物である。
【0008】また、本発明の繊維成形体は次の構成を有
する。
【0009】すなわち、ポリエーテルエステルアミドR
1とポリエステルR2とがブレンドされてなり、かつ中
空部を有する中空状ブレンド繊維A40〜80重量%
と、ポリエステルR3を芯部、ポリエステルR4を鞘部
として複合されてなる複合繊維B20〜60重量%とか
らなる繊維混合物において、ポリエステルR4がポリエ
ステルR3またはブレンド繊維Aのうち融点が低いもの
よりも融点が低く、R3/R4で表される重量比40/
60〜80/20の範囲である繊維混合物の複合繊維B
相互間および複合繊維Bとブレンド繊維Aとの間の接触
点の少なくとも一部が接着して成形されてなることを特
徴とする繊維成形体である。
【0010】さらに、本発明の繊維成形体の製造方法は
以下の構成を有する。
【0011】すなわち、ポリエーテルエステルアミドR
1とポリエステルR2とがブレンドされてなり、かつ中
空部を有する中空状ブレンド繊維A40〜80重量%
と、ポリエステルR3を芯部、ポリエステルR4を鞘部
として複合されてなる複合繊維B20〜60重量%とか
らなる繊維混合物において、ポリエステルR4がポリエ
ステルR3またはブレンド繊維Aのうち融点が低いもの
よりも融点が低く、R3/R4で表される重量比40/
60〜80/20の範囲である繊維混合物を混綿、開繊
し、気体と共に通気性型枠内に吹き込んで充填したもの
に80〜200℃の熱処理を施すことを特徴とする繊維
成形体の製造方法である。
【0012】以下、本発明について詳細に説明する。
【0013】本発明の繊維混合物はブレンド繊維Aと複
合繊維Bとから構成され、繊維成形体は複合繊維B相互
間および複合繊維Bとブレンド繊維Aとの間の接触点の
少なくとも一部が融着して成形されてなる。図1〜3は
本発明に用いるブレンド繊維Aの一例を示す模式的横断
面図であり、図1は円形の中空状形態、図2は三葉形の
中空状形態、図3は楕円形の中空状形態を示す。
【0014】本発明の繊維混合物に用いるブレンド繊維
AとはポリエーテルエステルアミドR1とポリエステル
R2とをブレンドし、紡糸してなるものをいう。
【0015】ポリマーのブレンドには、個々のポリマー
が互いに混ざりあって均質になるものや完全には混ざり
あわずに、個々のポリマーがそれぞれ併存するものが挙
げられる。
【0016】本発明においては、ポリマー相互の状態は
特に限定されないが、吸湿性の観点からはポリエーテル
エステルアミドR1とポリエステルR2とが一本の繊維
中で、別々に存在する状態をとるのが好ましい。
【0017】また、本発明に用いるポリエーテルエステ
ルアミドR1には同一分子鎖内にエーテル結合、エステ
ル結合およびアミド結合をもつブロック共重合体等が挙
げられる。例えば、ラクタム、アミノカルボン酸、ジア
ミンとジカルボン酸の塩から選ばれた1種もしくは2種
以上のポリアミド形成性成分(イ)およびジカルボン酸
とポリ(アルキレンオキシド)グリコールからなるポリ
エーテルエステル形成性成分(ロ)を重縮合反応させて
得られるブロック共重合体ポリマ等が挙げられる。
【0018】本発明のポリエーテルエステルアミドのポ
リアミド形成性成分(イ)としては、カプロラクタム、
エナントラクタム、ドデカノラクタム、ウンデカノラク
タム、等のラクタム類、アミノカプロン酸、11−アミ
ノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等のω−アミ
ノカルボン酸や、ナイロン−6,6、ナイロン−6,1
0、ナイロン−6,12等の前駆体であるジアミン−ジ
カルボン酸のナイロン塩類が挙げられ、これらを1種ま
たは2種以上混合して用いることができる。好ましいポ
リアミド形成性成分としてはε−カプロラクタム、ナイ
ロン−6,6塩である。
【0019】一方、ポリエーテルエステルアミドのソフ
トセグメントを構成するポリエーテルエステル形成性成
分(ロ)としては、炭素数4〜20のジカルボン酸とポ
リ(アルキレンオキシド)グリコールが挙げられる。炭
素数4〜20のジカルボン酸としてはコハク酸、グルタ
ル酸、アジピン酸、ビメリン酸、スベリン酸、セバシン
酸、ドデカジ酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸等の脂環式ジカルボン酸を挙げることができ、1
種または2種以上混合して用いることができる。好まし
いジカルボン酸はアジピン酸、セバシン酸、ドデカジ
酸、テレフタル酸、イソフタル酸である。
【0020】また、ポリ(アルキレンオキシド)グリコ
ールとしては、ポリエチレングリコール、ポリ(1,2
−プロピレンオキシド)グリコールおよびポリ(1,3
−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチ
レンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキ
シド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキ
シドまたはテトラヒドロフランとのランダムまたはブロ
ック共重合等が挙げられる。ポリ(アルキレンオキシ
ド)グリコールの数平均分子量は300〜10000、
好ましくは500〜4000の範囲で用いうる。
【0021】本発明のポリエーテルエステルアミドブロ
ック共重合体は前記したポリアミド形成性成分(イ)と
ポリエーテルエステル形成性成分(ロ)を重縮合するこ
とによって得られる。工業的に好ましい方法としては
(イ)および(ロ)を減圧下、加熱重縮合する方法があ
るが、その際、高重合度で着色の少ないポリマを得るた
めには、例えば、酸化アンチモン、チタン酸エステル等
を重縮合触媒として、またリン酸、リン酸エステル等を
着色防止剤として添加するのが好ましい。ポリエーテル
エステルアミド中の(イ)と(ロ)の重量比は99/1
〜5/95、好ましくは80/20〜10/90の範囲
で有効に利用することができる。
【0022】ポリエーテルエステルアミドR1は主要な
吸湿成分であり、ブレンド繊維Aへの混用量は繊維混合
物またはその繊維成形体として30℃×90%RHの雰
囲気中に24時間放置後の吸湿率が2%以上になるよう
に混用するのが好ましい。
【0023】吸湿率の上限は特に限定されるものではな
く、快適に使用するためには高いものであるのが好まし
い。
【0024】また、ここでの吸湿率とは繊維混合物全体
としての値をいう。
【0025】R2は特に限定されないが、例えば、テレ
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸あるいはそ
れらのエステルを主たるジカルボン酸成分とし、エチレ
ングリコールもしくはテトラメチレングリコールを主た
るグリコール成分とするポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート、あるいはポリエチレン−
2,6−ナフタレートなどのポリエステルが挙げられ
る。
【0026】特に、ポリエーテルエステルアミドとの相
溶性が良好で微分散が容易である理由から、スルホネー
ト化合物を共重合した変成ポリエチレンテレフタレート
が好ましい。ここで変成ポリエステルの共重合成分とし
て好ましいスルホネート化合物は5−ナトリウムスルホ
イソフタル酸、5−(テトラアルキル)ホスホニウムス
ルホイソフタル酸およびそれらのエステル誘導体、р−
ヒドロキシエトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、
2,5−ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンスルホン
酸カリウム等が挙げられる。該スルホネート化合物の共
重合量はポリエーテルエステルアミドとの相溶性と、得
られるブレンド繊維Aの物性との兼ね合いから酸成分に
対して0.1〜7モル%が好ましく、より好ましくは
0.5〜5モル%である。
【0027】また、ポリエステルR2のジカルボン酸成
分の一部をアジピン酸、イソフタル酸等のジカルボン酸
およびそのエステル誘導体、р−オキシ安息香酸、р−
β−オキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸およ
びそのエステル誘導体で置き換えてもよい。
【0028】またグリコール成分の一部を、例えば、
1,4−ビス(β−オキシエトキシ)ベンゼン、ビスフ
ェノールAのビスグリコールエーテル、ポリアルキレン
グリコール等のグリコールで置き換えてもよい。さら
に、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン、
トリメリット酸、トリメシン酸等の鎖分岐剤を使用する
こともできる。
【0029】このほか、R2に用いるポリエステルに
は、ポリアクリル酸ソーダ、ポリN−ビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸およびその共重合体、ポリメタアク
リル酸およびその共重合体、ポリビニルアルコールおよ
びその共重合体、ポリアクリルアミドおよびその共重合
体、架橋ポリエチレンオキサイド系ポリマなどの吸湿・
吸水物質やポリオレフィン、ポリアミド等汎用熱可塑性
樹脂が本発明の目的を阻害しない程度含有されていても
よい。
【0030】ブレンド繊維Aには、この他必要に応じて
酸化チタン、カーボンブラック等の顔料のほか抗酸化
剤、着色防止剤、耐光剤、帯電防止剤等を添加すること
も好ましい。
【0031】さらに、ブレンド繊維Aの断面形状は丸型
の中空以外に、多角、楕円などの異形断面中空でも良
い。
【0032】次に、本発明の繊維成形体に嵩高性、ソフ
ト感を付与し、圧縮に対する回復性を向上させるため、
ブレンド繊維Aが機械捲縮を有するのが好ましい。
【0033】この捲縮数は繊維成形体の用途によって適
宜選択すればよいが、捲縮数は少なくとも3山/25m
mで捲縮度が少なくとも5%となるのが好ましい。
【0034】一層の嵩高性を付与するため、この捲縮が
紡糸時に非対称冷却などによって発現する潜在捲縮であ
ることは好ましい。
【0035】繊維混合物を構成するブレンド繊維Aとし
ては、繊維混合物を用いて製造される繊維成形体の形態
固定性やソフト性付与の観点から、繊度が0.5〜30
デニール、繊維長が10〜100mmの短繊維が好まし
く用いられる。
【0036】次に、本発明に用いる複合繊維Bについて
説明する。
【0037】複合繊維BはポリエステルR3およびR4
の2成分からなり、R3は特に限定されないが、例え
ば、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸あ
るいはそれらのエステルを主たるジカルボン酸成分と
し、エチレングリコールもしくはテトラメチレングリコ
ールを主たるグリコール成分とするポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート、あるいはポリ
エチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステルが
挙げられる。
【0038】ポリエステルR4としては、例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレン共重合
体、エチレンブテン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重
合体等のポリオレフィンあるいはオレフィン共重合体、
ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレ
ンブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフ
タレートイソフタレート等のポリエステルあるいは共重
合ポリエステル等の熱可塑性ポリマーから選ばれる、少
なくとも一種類のポリマーを挙げることができる。
【0039】R4の選択においては、前記のR3または
ブレンド繊維Aのうち融点が低いものよりR4の融点を
低くするものである。R4の融点がR3またはブレンド
繊維Aのうち融点が低いものより高いと、繊維間の熱接
着性が小さくなるため、得られる繊維成形体の形態固定
性が悪くなる問題がある。熱接着性向上の観点からR4
の融点はR3またはブレンド繊維Aのうち融点が低いも
のより20℃以上低いのが好ましく、25℃以上低いの
がより好ましい。
【0040】また、接着の効果や熱劣化を防止する観点
からR4の融点は80〜170℃の範囲に含まれるのが
好ましく、100〜170℃の範囲に含まれるのはより
好ましい。
【0041】本発明での融点とは、溶融開始温度のこと
をいい、示差熱分析等により測定しうる。
【0042】複合繊維Bにおける重量比R3/R4は4
0/60〜80/20とするものである。好ましくは5
0/50〜80/20である。R4の重量比が20%未
満になると、繊維間の熱接着性が十分に得られなくな
り、製造した吸湿性繊維成形体の形態固定性が悪くなる
問題がある。
【0043】一方、R4の重量比が60%を越えると、
繊維成形体のソフト感が損なわれ、さらに圧縮残留歪が
大きくなる問題がある。
【0044】複合繊維Bには、この他必要に応じてR
3,R4以外の酸化チタン、カーボンブラック等の顔料
のほか抗酸化剤、耐光剤、着色防止剤、帯電防止剤など
が添加されていても勿論良い。このような複合繊維Bは
通常の複合紡糸法によって製造することができる。
【0045】次に、本発明の繊維成形体に嵩高性、ソフ
ト感を付与し、圧縮に対する回復性を向上させるため、
複合繊維Bは機械捲縮等を有するのが好ましい。
【0046】この捲縮数は繊維成形体の用途によって適
宜選択すればよいが、捲縮数は少なくとも3山/25m
mで捲縮度が少なくとも5%となるのが好ましい。
【0047】繊維混合物を構成する複合繊維Bとして
は、嵩高性、ソフト性付与の観点から繊度が0.5〜3
0デニール、繊維長が10〜100mmの短繊維が好ま
しく用いられる。
【0048】本発明の繊維混合物は前記のブレンド繊維
Aを40〜80重量%とし、前記の複合繊維Bを20〜
60重量%とするものである。複合繊維Bが20重量%
に満たないと、複合繊維B同士の熱接着点が少なくなっ
て形態固定性が悪くなる問題がある。
【0049】また、複合繊維Bが60重量%を越える
と、繊維成形体のソフト性が低下し、触感が粗硬になる
問題がある。
【0050】本発明においては、前記重量比のブレンド
繊維Aと複合繊維Bとを、通常の紡績工程で使用する給
綿機、混綿機、開繊機によって、十分に混綿、開繊し、
繊維混合物を得ることができる。十分に混綿、開繊する
ことにより、繊維成形体の密度や硬度を均一にすること
ができる。
【0051】本発明の繊維成形体の製造方法を以下に示
す。
【0052】ブレンド繊維Aと複合繊維Bとからなる繊
維混合物を開繊し、目的に応じた形状の通気性型枠に送
綿ファンによる空気流などの気体と共に吹き込んで充填
する。
【0053】吹き込んで充填するためには、型枠が適度
の通気性を有する必要がある。例えば、JIS L 1
079−1966フラジール型通気性試験機により測定
した際においては、通気性は5〜200cc/cm2
secの範囲が好ましい。
【0054】このような型枠としては、例えば、図4に
示すパンチング金属板を用いた金型4,5を用いること
ができる。通気性型枠内に吹き込まれた繊維は、タテ、
ヨコ、厚み方向にランダムに配列した状態となる。
【0055】次に、充填した繊維混合物を圧縮して、得
ようとする繊維成形体の用途に応じて、適当な密度にす
るのが好ましい。例えば、ソフト性に優れた繊維成形体
を得る観点からは、密度は0.015〜0.1g/cm
3 が好ましい。より好ましくは0.02〜0.095g
/cm3 である。
【0056】さらに、充填した繊維混合物を熱処理する
ものである。熱処理温度は80〜200℃とするもので
ある。熱処理温度が80℃に満たないと十分な熱接着性
が得られなく、200℃を越えると繊維混合物を構成す
る繊維が熱劣化する問題がある。
【0057】また、接着の効果や熱劣化を防止する観点
から熱処理温度は80〜170℃の範囲に含まれるのが
好ましく、100〜170℃の範囲に含まれるのはより
好ましい。
【0058】この熱処理により、複合繊維B相互間の接
触点の少なくとも一部および複合繊維Bとブレンド繊維
Aとの接触点の少なくとも一部を接着することができ
る。熱処理時間は繊維混合物の密度等によって適宜選択
するのが好ましい。
【0059】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によりさらに詳
細に説明する。本発明に記載した諸特性の測定法は次の
通りである。
【0060】[捲縮数および捲縮度]捲縮数および捲縮
度はJIS L 1015−7−12−1およびJIS
L1015−7−12−2の方法に準じて測定した。
【0061】[繊度]JIS L 1015−7−51
Aの方法に準じて測定した。
【0062】[平均繊維長(カット長)]JIS L
1015A法(ステープルダイヤグラム法)に準じて測
定した。 [収縮率]JIS L 1015−7−15−2の方法
に準じて測定した。
【0063】[圧縮残留歪]一辺が100mmの正方
形、厚さ100mmの試験片を、厚み方向に50%圧縮
した状態で、温度70±1℃の恒温漕中で22時間処理
した後、圧縮を解き室温で30分間放置した。その後、
厚さ(t1 mm)を測定し、次式により圧縮残留歪を求
めた。
【0064】圧縮残留歪(%)=[(100−t1 )/
100]×100 [吸湿率]繊維混合物あるいは繊維成形体の絶乾時の重
量と、30℃×90%RHの雰囲気下で、恒温恒湿器の
中に24時間放置した後の重量変化から、次式で求め
た。 吸湿率(%)=(吸湿後の重量−絶乾時の重量)×10
0 [蓄熱性]試験片(タテ:50cm、ヨコ:50cm、
厚さ:20cm)の上面および側面を塩化ビニールのシ
ートで覆い、初期の部屋の雰囲気を38℃×45%RH
にして塩化ビニールのシート表面側から7万ルックス、
700Kcal/m2 ・hrの光を30分間照射したと
きの、試験片の上面から5cmの位置温度を測定した。
【0065】[充填密度]試験片(タテ:20cm、ヨ
コ:20cm、厚さ:20cm)を20℃×65%RH
の雰囲気中に24時間放置した後の重量(w)を測定
し、次式で求めた。 密度(g/cm3 )=w/8000 [形態固定性・ソフト性]触感によって、優(◎)から
不可(×)まで6段階に分類した。
【0066】[多方向裁断性]試験片を任意の方向に裁
断した際の、裁断の容易さによって優(◎)から不可
(×)まで6段階に分類した。
【0067】[実施例1]ポリエーテルエステルアミド
R1として、ε−カプロラクタム340部、テレフタル
酸18部、数平均分子量が1000のポリエチレングリ
コール100部、さらにイルガノックス1330(チバ
ガイギー社製)0.1部およびトリメチルフォスフェー
ト0.01部とともに重合反応容器に仕込み、窒素気流
下に240℃で1時間加熱攪拌した後、三酸化アンチモ
ン0.1部を添加し、昇温減圧プログラム下250℃、
0.5mmHg以下の条件で4時間重合反応を行なうこ
とにより、ナイロン6成分の割合が45重量%であるポ
リエーテルエステルアミドブロック共重合体を得た。こ
の共重合体のオルトクロロフェノール溶液(濃度0.5
g/100ml)の相対粘度ηrを測定したところ、2
5℃で2.05であった。
【0068】共重合体単独の吸湿率は15.2%であっ
た。このR1と、ポリエステルR2として、融点が25
5℃のポリエチレンテレフタレートをそれぞれペレット
状態とし、R1/R2を30/70の重量比でブレンド
し、紡糸温度280℃、紡糸口金孔数24孔、引取り速
度1350m/分、中空率29%の中空断面構造とし、
紡糸口金の出口で非対称冷却した、融点が176℃であ
るブレンド繊維Aの未延伸糸を紡糸した。
【0069】次いで、この未延伸糸を延伸後のトウデニ
ールが10万デニールとなるべく合糸して、延伸倍率
3.0倍、延伸浴温度80℃で延伸し、クリンパで機械
捲縮を付与した。さらに、70℃の熱セッターで乾燥し
た後、仕上げ油剤を付与して、カット長38mmに切断
して、繊度5.9デニール、捲縮数7.8山/25m
m、捲縮度27.8%のブレンド繊維Aを得た。
【0070】これとは別に、R3として融点が255℃
のポリエチレンテレフタレート、R4としてイソフタル
酸40モル%共重合した融点が110℃のポリエチレン
テレフタレート系ポリエステルを用いて、紡糸温度28
5℃、紡糸口金孔数24孔、引取り速度1350m/
分、吐出量18.11g/分、R3/R4で表される重
量比が80/20のR3を芯部とし、R4を鞘部とした
同心円状の複合繊維Bの未延伸糸を紡糸した。
【0071】次いで、この未延伸糸を延伸後のトウデニ
ールが10万デニールとなるべく合糸して、延伸倍率
3.0倍、延伸浴温度80℃で延伸し、クリンパで機械
捲縮を付与した。さらに、70℃の熱セッターで乾燥し
た後、仕上げ油剤を付与して、カット長64mmに切断
して、繊度約4.2デニール、表面層の融点が約110
℃の複合繊維Bを得た。
【0072】重量比でブレンド繊維Aを60%、複合繊
維Bを40%とし、ローラカードでさらに混綿・開繊
し、繊維混合物を得た。この繊維混合物を、金型の吹込
口6から、各面にパンチングが施された、内面が500
×500×500mmの下金型3に、空気流と共に吹き
込んだ。各面にパンチングが施された上金型4で吹き込
まれた繊維混合物6を圧縮し、充填密度0.041g/
cm3 、厚さ100mmで固定した。金型に圧縮固定し
た繊維混合物6を、紡績糸のセットに使用するヒートセ
ッターを用いて、蒸熱130℃で30分間熱セットし、
繊維成形体を得た。この繊維成形体はソフトでへたりに
くく、吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0073】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を表1に示す。
【0074】
【表1】 また、繊維成形体の特性を表2に示す。
【0075】
【表2】 [実施例2]使用するR1〜R4は実施例1と同一のも
のとし、R1/R2で表される重量比が30/70の中
空率29%の中空断面構造を有するブレンド繊維Aおよ
びR3が50%、R4が50%である複合繊維Bを実施
例1と同じ方法で得た。
【0076】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.041g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0077】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0078】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0079】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0080】[実施例3]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が40%、R4が60%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0081】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.040g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0082】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0083】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0084】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0085】[実施例4]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0086】得られた繊維を重量比でAが80%、Bが
20%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.041g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0087】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0088】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0089】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0090】[実施例5]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0091】得られた繊維を重量比でAが40%、Bが
60%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.040g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0092】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0093】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0094】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0095】[実施例6]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0096】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.016g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0097】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0098】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0099】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0100】[実施例7]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0101】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.021g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0102】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0103】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0104】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0105】[実施例8]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0106】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.050g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0107】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0108】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0109】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0110】[実施例9]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0111】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.075g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0112】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0113】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0114】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0115】[実施例10]使用するR1〜R4は実施
例1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が
30/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレ
ンド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複
合繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0116】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.099g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0117】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0118】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0119】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0120】[実施例11]使用するR1〜R4は実施
例1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が
30/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレ
ンド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複
合繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0121】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.013g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0122】この繊維成形体はソフトでへたりにくく、
吸湿性を有するため快適な着用感を有していた。
【0123】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0124】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0125】[実施例12]使用するR1〜R4は実施
例1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が
30/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレ
ンド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複
合繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0126】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.112g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0127】この繊維成形体は形態固定性、多方向裁断
性に優れたものであった。
【0128】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0129】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0130】[比較例1]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が90%、R4が10%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0131】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.041g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0132】しかし、R4の重量比が20%未満となっ
たため形態固定性の劣ったものとなった。
【0133】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0134】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0135】[比較例2]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が30%、R4が70%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0136】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.040g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0137】しかし、R4の重量比が60%を越えたた
め、この繊維成形体はソフト性に劣ったものとなった。
【0138】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0139】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0140】[比較例3]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0141】得られた繊維を重量比でAが90%、Bが
10%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.041g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0142】しかし、複合繊維Bの混合割合が20重量
%未満のため、熱接着による形態固定性および多方向裁
断性に劣ったものであった。
【0143】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0144】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0145】[比較例4]使用するR1〜R4は実施例
1と同一のものとし、R1/R2で表される重量比が3
0/70の中空率29%の中空断面構造を有するブレン
ド繊維AおよびR3が50%、R4が50%である複合
繊維Bを実施例1と同じ方法で得た。
【0146】得られた繊維を重量比でAが30%、Bが
70%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.040g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0147】しかし、複合繊維Bの混合割合が60重量
%を越えたためソフト性に劣ったものであった。
【0148】繊維成形体を構成するブレンド繊維A、複
合繊維Bの特性を併せて表1に示す。
【0149】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0150】[比較例5]使用するR2〜R4は実施例
1と同一のものとし、R2のみからなる中空率29%の
中空断面構造を有する繊維AおよびR3が50%、R4
が50%である複合繊維Bを実施例1と同じ方法で得
た。
【0151】得られた繊維を重量比でAが60%、Bが
40%となるように実施例1と同じ方法で圧縮し、充填
密度0.040g/cm3 の繊維成形体を得た。
【0152】しかし、R1が存在しないため吸湿率およ
び蓄熱性に劣ったものであった。
【0153】繊維成形体を構成する繊維A、複合繊維B
の特性を併せて表1に示す。
【0154】また、繊維成形体の特性を併せて表2に示
す。
【0155】
【発明の効果】本発明によれば、通気性、透湿性が大き
いため蒸れにくく、吸湿性にも優れ、かつ圧縮残留歪が
低いため形態が安定し、軽くてソフトでありながらへた
りにくく、快適な使い心地を有する繊維成形体を得るこ
とができる。さらに、熱や音などに対する遮蔽効果にも
優れ、使用目的に応じて成形が容易なため、繊維成形体
の製造の際に作業性が向上する利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブレンド繊維Aの一例を示す模式的横
断面図である。
【図2】本発明のブレンド繊維Aの他の一例を示す模式
的横断面図である。
【図3】本発明のブレンド繊維Aのさらに他の一例を示
す模式的横断面図である。
【図4】本発明の繊維成形体の製造方法に用いられる金
型の一例を示す模式的斜視図である。
【図5】本発明の繊維成形体の製造方法に用いられる金
型の一例を示す模式的縦断面図である。
【符号の説明】
1:ポリエーテルエステルアミドR1 2:ポリエステルR2 3:下金型 4:上金型 5:気体の吹き込み口 6:繊維混合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−170258(JP,A) 特開 平8−170257(JP,A) 特開 平6−136620(JP,A) 特開 平4−361612(JP,A) 特開 平4−361617(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D04H 1/00 - 18/00 D01F 1/00 - 8/18 B68G 1/00 - 15/00 E04B 1/62 - 1/99

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエーテルエステルアミドR1とポリエ
    ステルR2とがブレンドされてなり、かつ中空部を有す
    る中空状ブレンド繊維A40〜80重量%と、ポリエス
    テルR3を芯部、ポリエステルR4を鞘部として複合さ
    れてなる複合繊維B20〜60重量%とからなる繊維混
    合物において、ポリエステルR4がポリエステルR3ま
    たはブレンド繊維Aのうち融点が低いものよりも融点が
    低く、R3/R4で表される重量比40/60〜80/
    20の範囲であることを特徴とする繊維混合物。
  2. 【請求項2】30℃×90%RHの雰囲気中に24時間
    放置後の吸湿率が2%以上であることを特徴とする請求
    項1に記載の繊維混合物。
  3. 【請求項3】ブレンド繊維Aが繊度0.5〜30デニー
    ル、繊維長10〜100mmの短繊維であり、複合繊維
    Bが繊度0.5〜30デニール、繊維長10〜100m
    mの短繊維であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の繊維混合物。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の繊維混合物
    の複合繊維B相互間および複合繊維Bとブレンド繊維A
    との間の接触点の少なくとも一部が接着して成形されて
    なることを特徴とする繊維成形体。
  5. 【請求項5】ブレンド繊維Aおよび複合繊維Bのいずれ
    も、少なくとも3山/25mmの捲縮数と少なくとも5
    %の捲縮度とを有し、かつ密度が0.015〜0.1g
    /cm3 であることを特徴とする請求項4に記載の繊維
    成形体。
  6. 【請求項6】請求項1,2または3に記載の繊維混合物
    を混綿、開繊し、気体と共に通気性型枠内に吹き込んで
    充填したものに80〜200℃の熱処理を施すことを特
    徴とする繊維成形体の製造方法。
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