JP3321465B2 - 原子炉圧力容器の過圧事故に対する安全装置 - Google Patents

原子炉圧力容器の過圧事故に対する安全装置

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、不十分な炉心冷却の際の原子炉圧力容器の
過圧事故に対する安全装置に関する。
一般に原子力設備特に加圧水形原子炉の原子力設備に
おいて原子炉炉心のすべての冷却装置が故障するという
殆どありそうもない事故の際に、原子炉炉心が過熱され
るという危険がある。加圧水形原子力設備の場合、一次
回路における許容できない過圧は噴霧装置およびブロー
装置を備えた加圧系統によって防止される。ブロー容器
は、加圧器弁、ブロー弁、安全弁および容積制御系統の
安全弁が開いた際に放出される蒸気を凝縮するために使
用される。ブロー容器は約3分の2まで水で充填され、
その上には窒素のクッションが存在している。加圧水形
原子炉の場合一次回路には(通常運転において)例えば
158バールの圧力がかかっている。
本発明は、原子炉の冷却回路特に加圧水形原子炉の一
次回路におけるブロー応動圧力を、殆どありそうもない
原子炉炉心の過熱事故の際に一次回路圧力が30バール以
下の値に自動的に下げられるように、温度に関係して大
きく減少するという考えから出発している。従って本発
明の課題は、この基準を満足し、炉心過熱事故の際に原
子炉圧力容器の過圧事故に対するバリヤを形成するよう
な安全装置を作ることにある。
本発明によればこの課題は冒頭に述べた形式の安全装
置において、 − 圧力容器の内部に突出しその壁を貫通して導かれて
いる圧力管が、圧力容器内部室内に配置され可溶シール
体によって密封されている少なくとも一つの圧力平衡開
口を有し、 − 可溶シール体が、限界温度では溶融して圧力平衡開
口を開放し、通常運転中では圧力平衡開口を閉鎖状態に
保つ溶融ろうから成っている、 ことによって解決される。
本発明の有利な実施態様は請求項2ないし11に記載さ
れている。前記の限界温度は600〜700℃の範囲にある。
有利な実施態様においては、圧力管はブロー管であ
り、圧力平衡開口は圧力放出開口である。この場合、安
全装置は直接圧力を消滅するために使用され、圧力管は
圧力容器の外側でブロー配管としてブロー容器に開口し
ている。圧力管は間接的に圧力を消滅するために、系統
圧力を減少するために容器外部に設けられているブロー
弁を制御する圧力制御管であってもよい。測定個所およ
び圧力管の組立に関しては、本発明の有利な実施態様で
は、圧力管が懸垂方式で圧力容器の蓋接続短管を気密に
貫通して導かれ、可溶シール体によって密封されている
孔明き管ヘッドで圧力容器の内部に突出している。この
孔明き管ヘッドは例えば上側格子板の直ぐ近くに設けら
れ、炉心あるいは炉心上部範囲の過熱の際に温度上昇を
極めて迅速に「感知」する。
蓋ブッシングが必要とされないような本発明の他の有
利な実施態様においては、圧力管の可溶シール体で密封
されている孔明き管ヘッドは原子炉炉心の下に特に下側
炉心格子の内部に位置決めされ、圧力管は球欠状底の内
部室内において下方に敷設され、続いて(炉心容器と圧
力容器壁との間の)環状室内を上方に、主冷却材配管接
続短管間における壁範囲に設置された圧力密のブッシン
グまで敷設されている。下側炉心格子は原子炉炉心の直
ぐ近くに設けられ炉心容器に金属・伝導的に結合されて
いるので、孔明き管ヘッドはこの個所でも炉心過熱を確
実に迅速に「感知」できる。
圧力管がブロー管として形成されている場合には、孔
明き管ヘッドが管閉塞プラグによって端面側が閉じら
れ、孔明き管ヘッドがその管円周壁に互いに隣接する複
数個の圧力平衡開口を有し、これらの圧力平衡開口が管
円周壁にろう付けされた可溶スリーブによって密封され
ていると特に有利である。その場合冗長性を持たせて十
分大きなブロー断面開口を得るという理由から、管軸方
向に隣接する複数個の輪状列の圧力平衡開口を設けると
好適である。管閉塞プラグは特に、圧力容器の内部にお
ける通常の冷却材流ができるだけ僅かしか影響されない
ようにするために、尖端が丸められた円錐形状をしてい
る。
圧力管として既に上述したように圧力制御管が使用さ
れる場合には、管並びにその圧力放出開口の貫流開口断
面積はブロー管の場合よりも小さくされる。圧力制御管
として形成された圧力管がその圧力容器の内部に突出し
た先端が特に蓋によって閉じられ、その円周壁に少なく
とも一つの圧力平衡孔を有し、この圧力平衡孔の内部に
金属球体が可溶シール体中に埋設されていると有利であ
る。その場合圧力平衡孔は、溶融状態において金属球体
が圧力制御管の内部室の中に落下するようにその孔軸線
が斜め内側に向けられている傾斜孔であることが推奨さ
れる。可溶シール体に対する溶融ろうとしては、比較的
高い銀成分(例えば銀50%)の硬質ろう銀合金が有利で
あることが判明している。ろう合金によって有利には例
えば700℃である所望の限界温度範囲が得られる。銀ろ
うはこれが応動温度以下では耐熱性を有し放射線に対し
ても強いという利点を有する。
以下図面に示した複数の実施例を参照して本発明を詳
細に説明する。
図1は、ブロー配管として形成されその孔明き管ヘッ
ドが下側炉心格子の範囲に位置している圧力管を備えた
原子炉圧力容器の断面図、 図2は図1における部分IIの拡大詳細図、 図3はブロー管として形成され懸垂方式で圧力容器の
蓋接続短管を圧力密に貫通して導かれている圧力管の第
2の実施例の断面図、 図4は図3における部分IVの拡大詳細図、 図5は、圧力制御管として形成された圧力管、その下
端における溶融ろうによって密封された孔明き管ヘッ
ド、圧力管の上端における蓋ブッシング、それに接続さ
れた制御配管および概略的に示されているブロー弁を備
えた原子炉圧力容器の上部範囲の一部断面図、 図6は図4における部分Vの拡大詳細図である。
図1に断面図で概略的に示されている加圧水形原子力
設備の原子炉圧力容器(以下単に圧力容器と呼ぶ)1
は、例えば1300MWの総電気出力に相応した3765MWの原子
炉熱出力用に設計されている。燃料集合体(図には唯一
個の燃料集合体3しか示されていない)で構成されてい
る原子炉炉心2は、入口接続短管4を介して流入し環状
室5の中を下向きに流れる(流れ矢印f1参照)軽水で冷
却される。この冷却水は下側プレナム6から孔明き下側
格子7を通って上向きに燃料集合体3の冷却通路を通っ
て流れ(流れ矢印f2参照)、その中で温まり、そして上
側プレナム8から出口接続短管9およびそれに接続され
ている(部分的に示されている)いわゆる高温一次回路
配管10を通って図示していない蒸気発生器に流れ、そこ
で冷却水はその熱を熱交換管を介して二次冷却材に放出
する。原子炉炉心2、上側プレナム8および出口接続短
管9を通る冷却水流は上述した流れ矢印f2によって明ら
かにされている。蒸気発生器から冷却済み冷却水(一次
冷却材とも呼ぶ)がいわゆる低温一次回路配管(図示せ
ず)を介して圧力容器1の入口接続短管4に戻されるの
で、通常運転においては連続循環回路が生ずる。通常運
転において一次冷却材は一次回路内において従って圧力
容器1の内部においても約158バールの圧力下にあり、
出口接続短管9における冷却材温度は約329℃である。
原子炉圧力容器1はその組込物と共に、この圧力負荷お
よび温度負荷に対して安全性の向上を加算して設計され
ている。圧力容器は、半球状の底11と上端における環状
フランジ12とを備えたポット状の容器下部1Aと、その環
状フランジ12に対向フランジ13を介して気密にボルト結
合されている(蓋締結ボルトは図示されておらずボルト
貫通孔14だけが示されている)湾曲蓋1Bとから成ってい
る。組込物については主要なものだけ、即ち下側バレル
形フィルタ15、その上に僅かな間隔を隔てて位置し炉心
容器16の底を形成している上述の下側格子7だけを挙げ
る。炉心容器16は支持フランジ16.1で環状フランジ12の
環状肩部17に懸架され、その下側部分の中に唯一の燃料
集合体3で示されている炉心2を収容している。炉心2
は上側格子板18によって覆われ、この格子板18の上に上
側支持板19.1を有する案内構造物19が支持されている。
燃料集合体の一部に制御棒20が入り込んでいる。この制
御棒20は蓋1Bの上側に配置され詳細に図示されていない
制御駆動装置によって原子核反応を制御するために下降
あるいは上昇される。四ループ形設備の場合、圧力容器
1の円周にわたって分布して平面21−21内に4本の出口
接続短管9および4本の入口接続短管4がそれぞれ交互
に設けられている。超臨界圧力下に維持され従って液状
である一次冷却材は通常運転において炉心2を覆ってい
るだけでなく、上側プレナム8もほぼ上側支持板19.1ま
で充満している。従ってそれ自体は(燃料集合体3のよ
うに)熱を発生せずガンマ線によっていわゆるガンマ線
加熱される組込物に対してもの有効な冷却が保証され
る。圧力容器内における水位がすべての冷却装置および
非常冷却装置の殆どありそうもない休止に基づいて低下
すると、構造物温度(通常は約400℃)が上昇し始め、
特に水位が上側格子板18まであるいはそのすぐ下側まで
低下すると、熱が特に放射および伝導によって圧力容器
1に強く放出される。この過熱は非常に早い時期に本発
明に基づく安全装置によって、上述した不十分な炉心冷
却の際における圧力容器1の過圧事故を確実に避けるた
めに利用される。
このために圧力容器1の中にその壁22を貫通して挿入
された圧力管23が設けられている。この圧力管23は、全
体を符号24で表した圧力容器の内部室の中に配置され可
溶シール体25によって密封された少なくとも一つの圧力
平衡開口26を有している(図1および図2参照)。圧力
管23はブロー管であり、圧力平衡開口26は圧力放出開口
であり、図2には複数個の圧力平衡開口26を備えた孔明
き管ヘッド27が示されている。
図1および図2において、圧力管23の可溶シール体25
によって密封された孔明き管ヘッド27は原子炉炉心2の
下側に位置決めされ、特に下側炉心構造物あるいは格子
7の内部に詳しくは格子板7.1の直ぐ下に位置決めされ
ている。その格子板の上には燃料集合体3がその下端あ
るいは基板で支持されている。孔明き管ヘッド27はその
可溶シール体25と共に、炉心の過熱に極めて迅速に速く
反応する温度センサを形成している。このために可溶シ
ール体25は、例えば600〜700℃の範囲の限界温度で溶融
して圧力平衡開口26を解放し、これに対して通常運転中
においては圧力平衡開口26を閉鎖状態に保つ溶融ろうか
ら成っている。溶融ろうとしては、例えば銀を50%含む
高銀合金を基礎とする硬質ろうが、その応動温度まであ
るいはその近くまで疲労現象が現れず差圧により生ずる
力に耐えるので、特に良好に使用される。更にこの種の
ろうは放射線にも強い。圧力管23はその第1の管部片2
3.1が孔明き管ヘッド27から下側格子7および隣接する
バレル形フィルタ15を貫通して垂直に下方に即ち半球状
の底11の内部室内に導かれている。圧力管23はそれから
内周面に対して間隔を隔てて円弧状に炉心容器16の外周
面と圧力容器の下部1Aの内周面との間の環状室5まで第
2の管部片23.2として敷設され、第2の折り曲げ個所23
b(第1の折り曲げ個所は符号23aを付されている)から
真っ直ぐな管部片23.3として垂直に上方に第3の折り曲
げ個所23cまで敷設されている。ここで圧力管23の方向
が軸平行の垂直方向から軸垂直の水平方向に変化し、圧
力管は図示されていない圧力密のブッシングを通って外
側に導き出されている(図1に示されていないブロー容
器に通じている外側管部片23.4参照)。
孔明き管ヘッド27(図2参照)は端面側が管閉塞プラ
グ28で閉じられている。孔明き管ヘッド27は特にその管
円周壁29に互いに隣接する多数の圧力平衡開口26を備え
ている。これらの多数の圧力平衡開口26は管円周壁29に
ろう付けされた上述の可溶スリーブ25によって密封され
ている。可溶スリーブ25は圧力管23の小径端30にぴった
りはめ込まれ、その縮径によって形成された肩部31への
接触支持によって軸方向に固定されている。軸方向に隣
接する複数個の輪状の列ここでは三つの圧力平衡開口列
32が設けられている。各圧力平衡開口列32は圧力管23の
円周にわたって分布された4個の圧力平衡開口26を有し
ている。管閉塞プラグ28は図示されているように尖端が
丸められた円錐形状をしており、これは圧力管23の先端
にはめ込まれ、環状溶接継目33によって固定されてい
る。
図1および図2(および後述する図3)における圧力
管23はブロー管であるので、その開口26はブロー開口で
あり、圧力管23は圧力容器1の外側においてブロー蒸気
をブロー容器の中に放出するか供給するブロー弁(図示
せず)に通じている。このブロー弁の開放は、圧力管23
から取り入れられる制御圧が最小値例えば30バールに達
したときに開くように圧力制御式に行われると良い。通
常運転において圧力管23の内部は無圧であるかまたは通
常の大気圧がかかっている。
図3および図4における第2の実施例において、圧力
管23は懸垂方式で圧力容器1の蓋接続短管34を気密に貫
通して導かれ、可溶シール体ないし可溶スリーブ25によ
って密封されている孔明き管ヘッド27が圧力容器1の内
部24の中に突出している(図1参照)。蓋接続短管34は
その先端が円錐状に広げられた保護管35によって下向き
に延長され、孔明き管23はその長さ方向に分布して、孔
明き管23を軸方向に熱膨張可能に保護管35ないし蓋接続
短管34の内周面を滑って移動できるように案内する案内
リング36が設けられている。蓋接続短管34の外側端には
圧力管23に対する圧力密のブッシングが設けられてい
る。このブッシングハウジング37はその下端が蓋接続短
管34の上端にねじ込まれ圧力密に溶接されている(環状
溶接継目38参照)。ブッシングハウジング37は円錐状の
環状パッキン39およびこの環状パッキン39をそのシール
座に押しつける止めナット41付きナット40に対する受け
部を形成している。円錐状の環状座面60を備えた圧力管
23の鍔61に第1のシールリング62がその下側球状端63で
押しつけられている。この下側球状端63はブッシングハ
ウジング37の内周面における円錐面64にも押しつけられ
ている。第1のシールリング62の上端は円錐状/球状に
成形されている。球状部分62aは圧力管23に押しつけら
れ、第1のシールリング62の環状円錐面62bには第2の
シールリング65が下側に突出した球状/円錐状端65aで
押しつけられ、その球状部分はブッシングハウジング37
の円錐状の内周面64に押しつけられている。従って圧力
管23の外周面およびブッシングハウジング37の内周(内
周面64)に圧力管23ないしブッシングハウジング37に関
して二つのシールリング62/65の二つの環状シール座63/
60、63/64ないし62/23、65/64が生じ、更に第1のシー
ルリング62と第2のシールリング65との間に環状のシー
ル座62b/65aが生ずる。
ブッシングハウジング37の環状フランジ42にブロー配
管43が環状フランジ43.2で圧力密にフランジ結合されて
いる。図3の実施例における孔明き管ヘッド27は図2の
実施例と同様に形成されている。図1および図2におけ
る実施例の図3における実施例とは異なる利点は、燃料
集合体の交換の際および容器蓋1Bを外す際に例えば図3
における実施例の場合のように圧力管23を取り外す必要
がないことにある。この図3の実施例の場合、圧力管23
が上側格子板までないしはこの格子板の近くまで繰り出
され、炉心の過熱が早い時期に極めて迅速に認識できる
という利点がある。
図5および図6における第3の実施例において、圧力
管230は系統圧力を制御するために圧力容器の外部に設
けられている弁44を制御する圧力制御管である。このた
めに圧力管230は蓋接続短管34を圧力密に貫通して導か
れている(図3参照)。圧力制御配管46の圧力密の接続
部45の範囲に図3の実施例と同様に圧力密のねじ結合部
および溶接結合部が設けられている。圧力制御配管46は
例えば三方弁として形成されているブロー弁44の制御ピ
ストン47に接続され、配管48を介してブロー弁44にかか
っている系統圧力がブロー弁44によって、このブロー弁
44が制御ピストン47にかかっている制御圧力によってそ
の投入位置に変位されたとき、配管49を介して(図示さ
れていない)ブロー容器に放出される。
圧力制御管230は圧力管23(図1〜図3図参照)に比
べてその直径が小さく、またこの圧力制御管も、例えば
600〜700℃の範囲における限界温度において溶かされ圧
力制御配管230を開放するが、通常運転中においては圧
力平衡開口51を閉鎖状態に保つ溶融ろうから成っている
可溶シール体50の形をした「温度センサ」を有してい
る。特に圧力制御管230(図6参照)はその圧力容器1
(図4図)の内部に突出した端部が蓋52によって閉じら
れ、その円周壁に少なくとも一つの圧力平衡孔51を有し
ている。この圧力平衡孔51の内部において金属球体53が
可溶シール体50の中に埋設されている。圧力平衡孔51
は、可溶シール体が溶融した場合に球体53が圧力制御管
230の内部室の中に落下するように、その軸線51′が図
示されているように斜め内側に向けられた傾斜孔である
と特に有利である。図には球体53の両側の埋設部が示さ
れており、即ち用にろう50は球体53の外側並びに内側に
おいて圧力平衡孔51を閉じている。
図5(図1と同じ部品にはそれと同一符号が付されて
いる)には、圧力制御管230が制御棒20に対して軸平行
にいわば測定棒として案内構造物19およびその下側に配
置された上側格子板18を貫通して燃料集合体3の頭部ま
で導かれ、そこで必要なヒートクリアランスをもって収
容孔54に挿入されている。この領域において、冷却材レ
ベルが(原子炉の冷却装置および非常冷却装置の殆どあ
り得ない故障の際)上側格子板18のレベルまであるいは
それよりも低く低下したとき、過熱温度が孔明き管ヘッ
ド27によって極めて迅速に検出される。この過熱温度が
例えば700℃の限界温度に達すると、可溶シール体50が
溶融し、球体53が差圧によって圧力制御管230の中に押
し込まれるので、いまや開放された圧力平衡開口51を介
して圧力が制御ピストン47まで放出される。これはブロ
ー弁44を開き、間接的に制御されるブロー容器への圧力
放出が始まり、この圧力放出は下限値(30バール以下)
に到達するまで続けられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ザイデルベルガー、ハルトムート ドイツ連邦共和国 デー‐8520 エルラ ンゲン リーメンシユナイダーシユトラ ーセ 41 (72)発明者 ハウ、ゲルハルト ドイツ連邦共和国 デー‐8510 フユル ト ジクムント‐ナタン‐シユトラーセ 6 (72)発明者 ホルマン、ヨーゼフ ドイツ連邦共和国 デー‐8602 シユリ ユツセルフエルト ローゼンシユトラー セ 17 (56)参考文献 特開 昭64−54396(JP,A) 特開 昭64−30977(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 9/004

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不十分な炉心冷却の際の原子炉圧力容器の
    過圧事故に対する安全装置において、 − 圧力容器(1)の内部(24)に突出しその壁を貫通
    して導かれている圧力管(23、230)が、圧力容器内部
    室(24)内に配置され可溶シール体(25、50)によって
    密封されている少なくとも一つの圧力平衡開口(26、5
    1)を有し、 − 可溶シール体(25、50)が、限界温度では溶融し圧
    力平衡開口(26、51)を開放し、通常運転中には圧力平
    衡開口を閉鎖状態に保つ溶融ろうから成っている、 ことを特徴とする原子炉圧力容器の過圧事故に対する安
    全装置。
  2. 【請求項2】圧力管(23、230)がブロー管であり、圧
    力平衡開口(26)が圧力放出開口であることを特徴とす
    る請求項1記載の安全装置。
  3. 【請求項3】圧力管(230)が、系統圧力を制御するた
    めに圧力容器外部に設けられているブロー弁(44)を制
    御する圧力制御管であることを特徴とする請求項1記載
    の安全装置。
  4. 【請求項4】圧力管(23)が懸垂方式で圧力容器(1)
    の蓋接続短管(34)を気密に貫通して導かれ、可溶シー
    ル体(25)によって密封されている孔明き管ヘッド(2
    7)で圧力容器(1)の内部(24)に突出していること
    を特徴とする請求項1ないし3の1つに記載の安全装
    置。
  5. 【請求項5】圧力管(23)の可溶シール体(25)で密封
    されている孔明き管ヘッド(27)が原子炉炉心(2)の
    下側において下側炉心格子(7)の内部に位置決めさ
    れ、圧力管(23)が半球状の底(11)の内部室(6)内
    において下がって敷設され、続いて炉心容器(6)と圧
    力容器壁(22)との間の環状室(5)中を上方に向かっ
    て、圧力容器壁の、主冷却材配管接続短管(4、9)の
    設置個所間に位置する圧力容器壁範囲に設置された圧力
    密のブッシングまで延びて敷設されていることを特徴と
    する請求項1ないし3の1つに記載の安全装置。
  6. 【請求項6】孔明き管ヘッド(27)が管閉塞プラグ(2
    8)によって端面側が閉じられ、孔明き管ヘッド(27)
    がその管円周壁(29)に互いに隣接する複数個の圧力平
    衡開口(26)を有し、圧力平衡開口(26)が管円周壁
    (29)にろう付けされた可溶スリーブ(25)によって密
    封されていることを特徴とする請求項1ないし5の1つ
    に記載の安全装置。
  7. 【請求項7】管軸方向に隣接する複数個の輪状の列(3
    2)の圧力平衡開口(26)が設けられていることを特徴
    とする請求項6記載の安全装置。
  8. 【請求項8】管閉塞プラグ(28)が尖端が丸められた円
    錐形状をしていることを特徴とする請求項6又は7記載
    の安全装置。
  9. 【請求項9】圧力管(23)が圧力容器(1)の外側でブ
    ロー配管(43)としてブロー容器の中に開口しているこ
    とを特徴とする請求項1、2、4ないし8の1つに記載
    の安全装置。
  10. 【請求項10】圧力制御管(230)として形成された圧
    力管がその圧力容器(1)の内部(24)に突出した先端
    が特に蓋(52)によって閉じられ、その円周壁に少なく
    とも一つの圧力平衡孔(51)を有し、この圧力平衡孔
    (51)の内部に金属球体(53)が可溶シール体(50)中
    に埋設されていることを特徴とする請求項3記載の安全
    装置。
  11. 【請求項11】圧力平衡孔(51)が、溶融状態において
    球体(53)が圧力制御管(230)の内部室の中に落下す
    るように孔軸線(51′)が斜め内側に向けられている傾
    斜孔であることを特徴とする請求項10記載の安全装置。
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