JP3321098B2 - 折畳み式回転扉 - Google Patents

折畳み式回転扉

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JP3321098B2 JP21686798A JP21686798A JP3321098B2 JP 3321098 B2 JP3321098 B2 JP 3321098B2 JP 21686798 A JP21686798 A JP 21686798A JP 21686798 A JP21686798 A JP 21686798A JP 3321098 B2 JP3321098 B2 JP 3321098B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、幅の狭い子扉と
幅の広い親扉とが、一鉛直面に沿い相互に隣接して連結
されるとともに、該両扉の連結部分の近傍を中心に折畳
み可能に構成された折畳み式回転扉に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術、解決しようとする課題】従来、折畳み式回
転扉として、種々のものが提案されている。例えば、特
開平9−184352号公報に記載されたものは、扉枠
の一方の竪枠の前面側に埋め込むようにして並設する回
転支柱と、該回転支柱の上下に付設する一対の支持アー
ムと、該支持アームに対して回転自在に装着する扉と、
該扉の開閉軌跡を規定するガイド機構とを備えてなり、
前記扉は、その厚さ内に配設する上下一対の連結ピンを
介して前記支持アームに連結されている。
【0003】このものは、車椅子を使用する身障者等で
あっても、比較的容易に開閉することができ、開閉に要
するスペースを比較的小さくすることができる上に、回
転支柱や支持アームは、扉とともに扉枠内に完全に収納
することができるので、全体の体裁を良好にまとめるこ
とができるという長所を持っている。
【0004】しかしながら、このものにおいては、車椅
子を使用する身障者等は、なお、扉のハンドルを持って
扉を開閉しなければならず、しかも、この扉は、一方側
にしか開閉できず、扉の一面側から押して扉を開けて閉
めた後には、扉の他面側から引いて扉を開けなければな
らないので、特に車椅子を使用する身障者等にとって、
扉の開閉が必ずしも容易ではなかった。また、扉は、一
面の扉のみからなり、該扉が、その閉鎖位置から開放位
置まで回動されるので、扉の開閉にかなりのスペースを
要していた。
【0005】さらに、引き戸式の折畳み式回転扉も見受
けられるが、このものにおいては、一方の扉の把手をも
って引かなければならないので、車椅子を使用する身障
者等にとって、矢張り扉の開閉が容易ではなかった。
【0006】本願発明は、前述したような従来のものの
欠点を改良したもので、特に、車椅子に乗った人や車椅
子または乳母車を押している人が、扉の開き操作をせず
に単に扉を押すだけで容易に扉を開放できるとともに、
扉を通過した後は、扉の閉じ操作を必要とせずに直ちに
扉を閉じることができ、しかも扉を開くに必要なスペー
スが狭くてよい安全な折畳み式回転扉を提供することを
課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段および効果】本願発明は、
前記のような課題を解消した折畳み式回転扉の改良に係
り、請求項1記載の発明は、幅の狭い子扉と幅の広い親
扉とが、一鉛直面に沿い相互に隣接して連結されるとと
もに、該両扉の連結部分の近傍を中心に折畳み可能に構
成された折畳み式回転扉において、前記子扉の外側部が
鉛直軸を中心として前後いずれの方向にも回転しうるよ
うに枢支され、前記子扉の内側縁と前記親扉の内側縁と
が、相互に接近した状態で、該親子両扉の各内側部を、
該親子両扉の各内側縁からそれぞれ該親子両扉の厚みの
略半分離れた個所を中心に前後いずれの方向にも回転可
能でしかも同一角度でかつ相互に逆方向へ回転可能に折
畳み連結する折畳み連結手段が形成され、前記親扉の上
部には、該親扉の内側部の回転中心から、前記子扉の内
外側部の両回転中心距離に相当する距離だけ離れた個所
に鉛直方向へ指向した吊持軸が設けられ、該吊持軸を回
転自在に吊持する上吊車が、前記親子両扉の全閉鉛直面
に沿う水平方向に指向した案内軌条に走行自在に取付け
られ、前記親子両扉を閉塞する方向へ常時付勢する折畳
み動作復帰機構が設けられたことを特徴とするものであ
る。なお、本明細書では、左右方向とは、親扉と子扉と
が一鉛直面に沿って延長されて折畳み式回転扉が閉じた
状態における親子両扉で形成される鉛直面に沿う水平方
向を意味し、扉の内側とは、親子両扉が連結される側を
意味し、扉の外側とは、親子両扉が連結されていない自
由端側を意味し、前後方向とは、前記鉛直面に対し直角
方向を意味している。
【0008】請求項1記載の発明は、前述したように構
成されているので、歩行者または車椅子に搭乗している
利用者が、親扉の外側部を前方へ押せば、吊持軸を中心
として該親扉が一方向へ回転するとともに、該親扉の内
側縁にて連結されている子扉が他方向へ回転して、前記
吊持軸に取付けられている上吊車が、折畳み動作復帰機
構の付勢力に打勝って前記子扉の外側枢支部に向い走行
するので、前記親子両扉が折畳まれて通路が形成され
る。
【0009】そして、歩行者または車椅子利用者が、前
記折畳み式回転扉を通過し、該折畳み式回転扉に何らの
力も作用しなくなると、前記折畳み動作復帰機構の扉閉
塞復帰力により前記親子両扉が閉塞されるので、扉を閉
じる操作は必要でない。
【0010】このように、請求項1記載の折畳み式回転
扉では、モータ等の原動機を全く必要とせずに、軽い力
で扉を開放できるとともに何等の閉じ操作を必要とせず
に、前記折畳み動作復帰機構の扉閉塞復帰力により扉を
閉塞できるため、誤って利用者が前記折畳み式回転扉と
この回転扉を囲む扉枠体等に挟まれることがあっても、
簡単に脱出できるとともに、怪我をする惧れがなく、極
めて安全である。
【0011】また、扉に接近するものを検出するセンサ
ーや、このセンサーの検出信号により扉を開閉するため
のモータ等の原動機や、この原動機の動力を扉に伝達す
るための伝動機構を必要としないので、構造が著しく簡
単で、手軽に設置でき、極めて安価であり、しかも動力
を必要としないため、地震等の緊急時でも、容易に扉を
開放して扉設置個所を通過することができる。
【0012】さらに、前記親子両扉は、いずれの方向に
も回転できるため、手前側から奥側に親扉を押して親扉
の外側部を奥側に開放できるのみならず、奥側から手前
側にも親扉を押して親扉の外側部を手前側に開放でき、
その結果、折畳み式回転扉を開放させつつ該折畳み式回
転扉を円滑に通過することができる。
【0013】さらにまた、前記折畳み式回転扉では、幅
の狭い子扉がその外側部を中心として回転するととも
に、該子扉の内側部に親扉内側部が回転自在に連結され
た親扉は、該親扉内側部から前記子扉の左右巾に相当す
る距離だけ離れた個所の吊持軸を中心として回転するた
め、前記親子両扉の回転領域は狭くなるので、扉の開口
面積に比較して、扉の開閉に要するスペースが小さくな
る。
【0014】また、請求項2記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、頗る簡単な構造でもっ
て、親子両扉の回転量を確実に均等化することができ
る。
【0015】さらに、請求項3記載のように請求項1記
載の発明を構成することにより、一対の歯車対と、一対
の内歯車対よりなる歯車伝動機構を目障りとならないよ
うに前記親子両扉の厚み以内に収めて、外観性を向上さ
せることができる。
【0016】さらにまた、請求項4記載のように請求項
1記載の発明を構成することにより、扉開放後、前記親
子両扉に無理な力を加えずに、折畳み式回転扉を閉塞状
態に円滑に復帰させることができる。
【0017】しかも、請求項5記載のように請求項4記
載の発明を構成することにより、開放された前記親子両
扉が前記折畳み動作復帰機構により閉塞状態に急激に復
帰するのを、緩衝手段でもって抑制でき、扉の閉塞を迅
速かつ確実に実行できるとともに静かに扉を閉塞させる
ことができる。
【0018】また、請求項6記載のように請求項5記載
の発明を構成することにより、入手し易く安価なエアク
ッションを用いて、低コストで容易に緩衝手段を構成す
ることができる。
【0019】さらに、請求項7記載のように請求項6記
載の発明を構成することにより、前記親扉の外側部に大
きな扉開放力が働いた際には、前記エアクッションの可
動部と上吊車との連結を断ち、エアクッションによる扉
開放抑制力を解除して、折畳み式回転扉に過大な力が作
用するのを阻止することができる。
【0020】さらにまた、請求項8記載のように請求項
7記載の発明を構成することにより、前記エアクッショ
ンの可動部と上吊車との切離構造を極めて簡単に構成す
ることができる。
【0021】また、請求項9記載のように請求項1記載
の発明を構成することにより、連結部材の長手延長方向
に沿うように親扉および子扉を向けるように前記両引張
スプリングにより付勢し、扉開放後に、迅速、かつ確実
に当初の扉閉塞状態に復帰させることができ、扉の開閉
を迅速かつ確実に遂行することができる。
【0022】さらに、請求項10記載のように請求項9
記載の発明を構成することにより、前記親子両扉スプリ
ングの初期張力が低下した際に、この初期張力を元の値
に復帰するように調整することができ、扉の閉塞復帰を
迅速かつ確実に行なわせることができる。
【0023】さらにまた、請求項11記載のように請求
項10記載の発明を構成することにより、前記親子両扉
スプリングの取付け位置のずれを容易にかつ確実に修正
することができ、扉閉塞時に、前記親子両扉を一鉛直面
上に確実に復帰させることができる。
【0024】また、請求項12記載のように請求項1記
載の発明を構成することにより、親扉の上吊車を安定し
て走行させて、扉を円滑にかつ軽快に開閉させることが
できる。
【0025】さらに、請求項13記載のように請求項1
記載の発明を構成することにより、扉の開閉時に、子扉
の内側部と親扉の内側部とに指等の身体の一部が挟まれ
ても、召合せゴムの柔かい弾性変形でもって、挟まれた
身体の一部に大きな力が加えられることが避けられると
ともに、扉の閉塞時に、確実な遮断状態が得られる。
【0026】さらにまた、請求項14記載のように請求
項13記載の発明を構成することにより、扉の閉塞状態
をより一層確実に設定することができる。
【0027】さらに、請求項17記載のように請求項1
5または請求項16のいずれかに記載の発明を構成する
ことにより、連結部材は、その両端に脚部を有し、これ
らの脚部が、子扉の他側の上下端部と親扉の一側の上下
端部とにそれぞれ回動自在に嵌入されて、これらが連結
されるとともに、両召合せゴムの半円筒状の外周面の突
端の対面位置は、扉閉鎖時、該連結部材の両脚部間の中
央位置より子扉の幅方向外方側もしくは親扉の幅方向外
方側にわずかにずらされているので、扉開放時、子扉お
よび親扉の回転量が増えるにつれて、両召合せゴムの半
円筒状の外周面の突端同志が次第に離反していくように
することができる。
【0028】この結果、扉の開閉時、子扉と親扉とが相
互に折り畳まれるとき、仮に接近させられた子扉の他側
と親扉の一側との間に指等身体の一部が挟まれたとして
も、突端同志が次第に離反していく方向に親扉の他側を
押して子扉および親扉を再び回転させれば、容易に指等
身体の一部を引き抜くことができ、身体の一層の安全を
図ることができる。なお、扉閉鎖時、扉の閉鎖・遮断機
能が損なわれることもない。
【0029】また、請求項18記載のように請求項1な
いし請求項17のいずれかに記載の発明を構成すること
により、子扉の一側と親扉の他側とのうち、少なくとも
親扉の他側には、半円筒状の化粧用ゴムカバーが張設さ
れるので、親扉の開閉操作側であって、開閉操作に際し
て身体に接触し易い親扉の他側において、化粧用ゴムカ
バーが容易に屈曲して、身体の安全を確保することがで
きる。また、子扉の一側および親扉の他側を流麗に仕上
げることができる。
【0030】また、請求項19記載のように請求項1な
いし請求項18のいずれかに記載の発明を構成すること
により、子扉と親扉とは、それらの表裏両板間にハニカ
ム構造体をそれぞれ備えるので、簡易な手段により、そ
れらの剛性を高めることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図24に図示さ
れる本願の請求項1ないし請求項2、請求項4ないし請
求項10、請求項12ないし請求項14に記載された発
明の一実施形態(実施形態1)について説明する。図1
は、本実施形態1における折畳み式回転扉を備えた扉設
備全体の正面側上枠体カバーを取り外して見た正面図で
あり、同図において、本実施形態1における折畳み式回
転扉3を備えた扉設備1は、民家や公共建物における部
屋空間、トイレや洗面所等への出入口や、廊下の遮蔽個
所等各種の場所において使用される。
【0032】その基本構造は、折畳み式回転扉3が、幅
の狭い子扉4と幅の広い親扉5との組合せからなり、こ
れら子扉4と親扉5とが、それらの一側において折り畳
み自在に連結されている。そして、これら両扉4、5
が、縦長の門型扉枠体2に取り付けられている。
【0033】そして、親扉5の子扉4との連結部と反対
側の面を押すことにより、子扉4が、子扉4の親扉5と
の連結部と反対側の上下端部を回転の中心として回転
し、親扉5が、所定の個所において回転しつつ、扉枠体
2に設けられた案内軌条に沿って走行して、子扉4と親
扉5とが、それらの連結部を手前側もしくはこれと反対
側に突出させつつ、相互に折り畳まれて、親扉5が子扉
4側に引き寄せられることにより、扉が開放されるよう
になっている。
【0034】そして、この開放位置において、仮に後記
[0124]に説明するようなストッパ係止機構による
回転扉3の係止がなされないとすると、開放された回転
扉3は、折畳み動作復帰機構6Aの作用により、自動的
に元の閉鎖状態に復帰することができる。この折畳み動
作復帰機構6Aは、扉開放時の子扉4および親扉5の回
転動作を規制し、静粛にさせる作用をもなしている。な
お、この折畳み動作復帰機構6Aによる回転扉3の復帰
動作は、緩衝手段(エアークッション)7の作用によ
り、緩和され、静粛にされる。
【0035】扉枠体2は、次のようにして構成されてい
る。扉枠体2は、左右の縦枠体8、8と、これら左右の
縦枠体8、8に両端が固着されて一体化された断面L字
状の上枠体9とからなっている。
【0036】縦枠体8は、図2に図示されているよう
に、断面コの字状の平行な両側壁の先端が内方に直角に
わずかに折曲され、底面が両側にわずかの幅(前記両側
壁の内方折曲長さより長い)を残して内方にわずかに窪
まされた断面形状をなしている。そして、このようにし
て窪まされて形成された凹部8a が、扉枠体2の内方に
向くようにして配置され、これら両縦枠体8、8の凹部
8a 、8a に、子扉4および親扉5の幅方向(図1、図
2において左右方向)外方端面が、それぞれ部分的に受
容されるようになっている。
【0037】上枠体9は、図3および図4に図示されて
いるように、その断面L字状の一辺が、細長い上部折曲
片9a とされ、他辺が、上部折曲片9a より幅広の細長
い後部折曲片9b とされていて、これら両辺により囲ま
れる領域が、回転扉3の前方(図1において、同図を見
ている側、図3において右方)と下方とに開放されて、
取り付けられている。
【0038】また、上枠体9には、図3に図示されてい
るように、該上枠体9を囲う断面略矩形状の上枠体カバ
ー10が、上部折曲片9a に固着されて取り付けられてい
る。該上枠体カバー10は、前面上方部において水平に2
分割されており、その下面には、後述する親扉5の上面
(補強枠22の底面)に固着された吊持軸36が扉枠体2の
左右幅方向に走行可能なように、細長い開口10a が形成
されている。
【0039】子扉4は、次のようにして構成されてい
る。子扉4の表裏両板をなすパネル11a 、11b は、図1
および図2に図示されているように、細長い長方形状の
平面形状をなし、それらの四辺に沿って、断面コの状の
補強枠12が、これら両パネル11a 、11b に挟まれて枠組
され、該補強枠12に、これら両パネル11a 、11b が固着
されて、子扉4の本体部が構成されている。
【0040】補強枠12は、左右の縦補強枠12a 、12a
と、上下の横補強枠12b 、12b (図4、図5、図7、図
8、図10参照)とからなり、これら左右上下の縦横補
強枠12a 、12a 、12b 、12b が、四辺形に枠組みされ、
4つの角部において相互の衝合部が溶着されて、一体的
な構造物にされている。なお、両パネル11a 、11b の上
縁および下縁は、いずれも内方にわずかに折曲されて、
上下の横補強枠12b 、12b を内方に抱持するようにし
て、これらに固着されている(図7、図10参照)。
【0041】パネル11a 、11b は、金属製もしくは合成
樹脂製とされるが、木質製とされる場合もある。補強枠
12は金属製であり、パネル11a 、11b が金属製とされる
場合、これらは、該補強枠12に溶接により固着されても
よい。なお、補強枠12が木質製とされる場合もあり、こ
の場合には、断面矩形の中実材が使用される。
【0042】表裏パネル11a 、11b 、それらの四辺に沿
う補強枠12によって囲まれる内部空間には、紙製のハニ
カム構造体13が収容されており、これにより、パネル11
a 、11b が変形するようなことのないように、それらの
補強がなされている(図5、図7、図8、図10等参
照)。
【0043】以上のようにして形成される子扉4の本体
部に対して、その上面および下面には、図5〜図10に
図示されているように、さらに、断面コの状の補強枠1
4、15(下面側の補強枠15の方が、コの字の両辺の高さ
が高い。)が固着され、その左側面には、湾曲した金属
製の化粧板16が、両パネル11a 、11b および補強枠14、
15を挟み込むようにして固着され、また、その右側面に
は、図2、図11、図18に図示されているように、後
述する上下連結部材41、50の連結軸42、51を受容可能な
円筒部17a をその中央部に有する縦長の金属製の扉連結
用枠部材17が、右側縦補強枠12a に沿い、両パネル11a
、11b を挟み込むようにして、該右側縦補強枠12a に
固着されて取り付けられている。なお、金属製の化粧板
16に代えて、化粧用ゴムカバーとされてもよい。
【0044】該扉連結用枠部材17は、図2に図示される
ように、その右側面側の両側縁に沿って、さらに、円筒
部17a側に向けて開口する凹部が形成された鉤部17bを
有しており、これら両鉤部17b、17bには、断面半割ド
ーナツ状の縦長の召合せゴム体18の半割部両側縁に沿っ
て形成された係合部18b、18bが係合させられていて、
このようにして、召合せゴム体18が、扉連結用枠部材17
に取付けられている。
【0045】鉤部17b と係合部18b との係合は、次のよ
うにしてなされている。すなわち、係合部18b にも、鉤
部17b の凹部に相当する溝が形成されていて、これら溝
および凹部に、それぞれ相手側の突条が嵌合し合うこと
により、これらの係合がなされている。
【0046】召合せゴム体18は、軟質のゴム材料からな
り、しかも、その内部は中空にされているので、手で押
すことにより、容易に窪むことができる。そして、前記
のようにして扉連結用枠部材17に取付けられたとき、そ
の内方の半円筒状壁板18a は、該扉連結用枠部材17の円
筒部17a を抱持している。
【0047】召合せゴム体18には、さらに、その外方の
半円筒状壁板18c の略中央部に、縦方向に突条18d が形
成されている。この突条18d は、後述する親扉5の一側
面(子扉4との連結部側側面)に取り付けられる同様の
召合せゴム体18に形成された同様の突条18d と協働し
て、回転扉3が閉鎖されたとき、子扉4と親扉5との連
結部を密封して、扉による部屋空間や廊下等の閉鎖、遮
断がより十分に行なわれるようにされている。
【0048】親扉5は、次のようにして構成されてい
る。親扉5の基本構造は、子扉4と略同様であり、同様
の部材を用いて、同様に構成されている。異なる点は、
それら部材の大きさと、両扉4、5の連結部と反対側の
側面に取り付けられる化粧部材(化粧板16と化粧用ゴム
カバー25)の構造の相違のみである。
【0049】親扉5の表裏両板をなすパネル19a 、19b
は、図1および図2に図示されているように、細長い長
方形状の表面形状をなし、それらの四辺に沿って、断面
コの状の補強枠20が、これら両パネル19a 、19b に挟ま
れて枠組みされ、これら両パネル19a 、19b は、該補強
枠20に固着されて、親扉5の本体部が構成されている。
【0050】補強枠20は、図2および図3に図示されて
いるように、左右の縦補強枠20a 、20a と、上下の横補
強枠20b 、20b とからなり、これら左右上下の縦横補強
枠20a 、20a 、20b 、20b が、四辺形に枠組みされ、4
つの角部において相互の衝合部が溶着されて、一体的な
構造物にされている。なお、両パネル19a 、19b の上縁
および下縁は、いずれも内方にわずかに折曲されて、上
下の横補強枠20b 、20b を内方に抱持するようにして、
これらに固着されている。
【0051】表裏パネル19a 、19b 、それらの四辺に沿
う補強枠20によって囲まれた内部空間には、紙製のハニ
カム構造体21が収容されており、パネル19a 、19b が変
形することのないように、それらの補強をなしている。
【0052】以上のようにして形成される親扉5の本体
部に対して、その上面および下面には、さらに、図3に
図示されるように、断面コの状の補強枠22、23(補強枠
23の方が、コの字の両辺の高さが高い。)が固着され、
その右側面には、右側縦補強枠20a に沿って、化粧部材
取付け用の金属製の枠部材24が、両パネル19a 、19bを
挟み込むようにして、該右側縦補強枠20a に固着されて
取り付けられている。
【0053】枠部材24は、その右側面側の両側縁に沿っ
て、内側に向けて開放された凹部が形成された鉤部24a
を有しており、これら両鉤部24a 、24a には、半円筒状
の化粧用ゴムカバー25の半割部両側縁に沿って形成され
た係合部25a 、25a が係合させられていて、このように
して、化粧用ゴムカバー25が枠部材24に取り付けられて
いる。
【0054】鉤部24a と係合部25a との係合は、次のよ
うにしてなされている。すなわち、係合部25a にも、鉤
部24a の凹部に相当する溝が形成されていて、これら溝
および凹部に、それぞれ相手側の突条が嵌合し合うこと
により、これらの係合がなされている。
【0055】化粧用ゴムカバー25は、手で押すことによ
り、容易に窪むことができる程度の材料により形成され
ているので、親扉5の該化粧用ゴムカバー25近傍を押し
て、回転扉3を開き、そこを通過しようとしたとき、身
体や車椅子の一部が該化粧用ゴムカバー25に接触したと
しても、身体や車椅子の一部が損傷を受けることはな
く、また、扉側に損傷を与えることも少ない。
【0056】また、親扉5の本体部に対して、その左側
面には、子扉4の本体部に対して、その右側面に取り付
けられたと同様の扉連結用枠部材17と召合せゴム体18と
が取り付けられており、それらの構造、取付け態様、作
用は、子扉4の本体部の右側面に取り付けられたものと
全く同様であるので、図面の同一の部分には、同一の符
号を付して、詳細な説明を省略することにする。但し、
子扉4の右側縦補強枠12a は、親扉5の左側縦補強枠20
a とされている。また、召合せゴム体18に形成される突
条18d は、子扉4側の召合せゴム体18に形成される突条
18d と係合し合うように、丁度対称の位置に形成されて
いる。
【0057】子扉4は、次のようにして扉枠体2に取り
付けられている。子扉4は、図1にあらまし図示されて
いるように、回転扉3の正面から見て左側(図1におい
て左側)の幅方向外方の一側の上下端部が、扉枠体2に
回転自在に支持されている。
【0058】子扉4の左側上端部は、図5〜図7に図示
されているように、扉枠体2の上枠体9にブラケット26
を介して固着された回転軸27に、回転自在に支持されて
いる。回転軸27は、子扉4の本体部の上面に固着された
補強枠14と、該補強枠14の回転軸27が貫通する部分の上
面に固着された軸受板28とを共に貫通して、子扉4の内
部空間(左側縦補強枠12a の凹部)内に伸びている。回
転軸27が、これら補強枠14と軸受板28とを貫通する部分
には、ブッシュ29が介装されている。
【0059】子扉4の左側下端部は、図8〜図10に図
示されているように、回転軸32に回転自在に支持されて
いる。該回転軸32は、スラストベアリング31に植設され
ており、該スラストベアリング31は、扉枠体2の左側縦
枠体8の下端部近傍を貫通して該左側縦枠体8に取り付
けられたL字状ブラケット30の水平折曲部上に固着され
ている。子扉4の荷重は、スラストベアリング31の回転
軸32植設面(ボールを挟んだ上方側の板)により受けら
れている。
【0060】回転軸32は、子扉4の左側下端部におい
て、軸受板34を貫通して、子扉4の本体部の下面に固着
された補強枠15の左方端部空間(凹部)内に伸びてい
る。該軸受板34は、軸受座33に一体に固着されており、
該軸受座33は、補強枠15内に回転軸32部分を避けて取り
付けられた短い長さの上方開放U字状金属部材からなっ
ている。
【0061】親扉5は、次のようにして扉枠体2に取り
付けられている。親扉5は、図1および図4にあらまし
図示されているように、その幅方向中央より図において
やや左方の、その左端から丁度子扉4の回転半径相当の
位置において、その上面が扉枠体2の上枠体9に回転自
在に吊持され、また、その左側の子扉4との連結部側上
下端部が、子扉4の右側上下端部と相互に折り畳み自在
に連結されて支持されることにより、扉枠体2に取り付
けられている。
【0062】先ず、親扉5の上面が扉枠体2の上枠体9
に回転自在に吊持される部分の構造は、次のようになっ
ている。図3および図4に図示されているように、親扉
5の本体部の上面に固着された補強枠22内には、軸取付
け板35が、該補強枠22の底板に固着されて収容されてお
り、該軸取付け板35に、吊持軸36が固着されて取り付け
られている。
【0063】吊持軸36は、上吊車37の台板38の下方の水
平部38a に形成された軸受孔を貫通して、そこに抜け止
めされて支持されている。したがって、親扉5は、吊持
軸36を介して上吊車37により吊持されるとともに、上吊
車37の軸受孔に支持されて、回転が自在である。
【0064】なお、図3に図示されるように、上吊車37
の台板38の後述するレール40側には、該レール40に面し
て、合成樹脂製の円盤状のシュー67が一対ネジ止めされ
ており、これにより、吊持軸36が回転したとき、これと
一体に上吊車37が回転しようとしても、シュー67がレー
ル40に接して摺動するので、上吊車37の回転が防がれ、
その走行姿勢が保持されるようになっている。したがっ
て、シュー67とレール40とは、上吊車37の走行をガイド
し、その姿勢を保持するガイド手段としての機能を果し
ている。
【0065】上吊車37は、その台板38に回転自在に取り
付けられた車輪39が、扉枠体2の上枠体9の後部折曲片
9b に取り付けられたレール(案内軌条)40上を転動す
るので、該レール40に沿って走行が可能である。その走
行範囲は、回転扉3が閉鎖状態にある図4の位置から、
回転扉3が完全に開放されたときの上枠体9の左端近傍
の位置(吊持軸36が、後述する歯車部材44の歯部45の円
弧の直径を略隔てて、子扉4の回転軸27に隣接する位
置。図23、図24参照。)までである。
【0066】次に、親扉5の左側上端部が、子扉4の右
側上端部と相互に折り畳み自在に連結される部分の構造
は、次のようになっている。図11〜図13に詳細に図
示されているように、子扉4の本体部の右側面に取り付
けられた扉連結用枠部材17の円筒部17a 、親扉5の本体
部の左側面に取り付けられた扉連結用枠部材17の円筒部
17a には、それらの上方から上部連結部材41の2本の連
結軸42、42が摺動・回動自在に嵌入されて、親扉5の左
側上端部と子扉4の右側上端部とが連結されており、こ
れにより、親扉5と子扉4とが相互に折り畳み可能にさ
れている。
【0067】上部連結部材41の連結軸42には、縮径部42
a が形成されているので、扉連結用枠部材17の円筒部17
a の壁面側からピンを通して、該縮径部42a の下方段部
に係合させれば、該上部連結部材41の抜け止めをするこ
とができる。上部連結部材41の詳細構造が、図14およ
び図15に図示されている。
【0068】また、上部連結部材41の連結部43と子扉4
の右側上端部との間および上部連結部材41の連結部43と
親扉5の左側上端部との間には、合成樹脂製の同形歯車
部材44、44(図16、図17参照)がそれぞれ介装され
ていて、これらの歯車部材44、44の歯45a 、45a は、相
互に噛み合っている。したがって、前記のようにして親
扉5と子扉4とが相互に折り畳まれるとき、これらの歯
45a 、45a は、相互に噛み合いながら回転する。
【0069】歯車部材44の歯45a は、歯車部材44の平面
視円弧状の輪郭形状の歯部45の外周面に沿って形成され
ている。そして、厳密に言えば、上部連結部材41の連結
部43と子扉4の右側上端部との間に介装される歯車部材
44の歯45a と、上部連結部材41の連結部43と親扉5の左
側上端部との間に介装される歯車部材44の歯45a とで
は、歯の位相が半ピッチだけずらされている。
【0070】ここで、歯車部材44は、上部連結部材41の
連結部43と子扉4の右側上端部との間に、次のようにし
て介装されている。歯車部材44の歯部45の円弧の中心に
は、孔45b が形成されていて、該孔45b を前記連結部材
41の片方の連結軸42が貫通している。孔45b の直径と連
結軸42の該孔45b を貫通する部分の直径とは、同径にさ
れている。
【0071】また、歯車部材44の取付板部46は、その幅
(図16において上下方向幅)が、子扉4の本体部の上
面に固着された断面コの状の補強枠14の凹部に丁度納ま
る幅にされており、しかも、歯部45と取付板部46との境
目において、歯車部材44の両側面に段部47が形成され、
歯車部材44の裏面に段部48が形成され、これらの段部4
7、47、48の連なりは、補強枠14の端面に合致する形状
にされているので、歯車部材44を、その取付板部46側か
ら補強枠14の右側端部のコの状の凹部に挿入すれば、こ
れらの段部47、47、48を補強枠14の端面に当接させなが
ら、取付板部46を補強枠14の凹部の底面に接面させるこ
とができる。
【0072】さらに、歯車部材44の歯部45の裏面は、子
扉4のパネル11a 、11b の上縁の内方折曲部(図7参
照)の右側端部における上表面および連結用枠部材17、
召合せゴム体18の上端面に丁度接触して、これらにより
支持されている。
【0073】そして、取付板部46には、ネジ孔49が複数
個形成されているので、該ネジ孔49にネジを差し込み、
相手側の補強枠14の凹部の底壁もしくは上側横補強枠12
b の凹部の底壁に形成されたネジ孔に螺入させれば、歯
車部材44を子扉4の右側上端部に堅固に取り付けること
ができる。
【0074】上部連結部材41の連結部43と親扉5の左側
上端部との間に歯車部材44が介装される態様も、上部連
結部材41の連結部43と子扉4の右側上端部との間に歯車
部材44が介装される前記のような態様と全く同様である
ので、詳細な説明を省略する。但し、子扉4側の補強枠
14、上側横補強枠12b は、親扉5側の補強枠22、上側横
補強枠20b に代えられている。
【0075】さらに次に、親扉5の左側下端部が、子扉
4の右側下端部と相互に折り畳み自在に連結される部分
の構造は、次のようになっている。図18〜図20に詳
細に図示されているように、子扉4の本体部の右側面に
取り付けられた扉連結用枠部材17の円筒部17a 、親扉5
の本体部の左側面に取り付けられた扉連結用枠部材17の
円筒部17a には、それらの下方から下部連結部材50の2
本の連結軸51、51が摺動・回動自在に嵌入されて、親扉
5の左側下端部と子扉4の右側下端部とが連結されてお
り、これにより、親扉5と子扉4とが相互に折り畳み可
能にされている。
【0076】ここで、下部連結部材50の連結軸51には、
縮径部51aが形成されているので、図18、19に図示
されるように、円筒部17aおよび召合せゴム体18の半円
筒状壁板18a の壁面を貫通してピン68が通され、該縮径
部51aの上方段部に係合されて、下部連結部材50の抜け
止めがされている。
【0077】図21および図22には、下部連結部材50
の詳細構造が図示されている。下部連結部材50の連結部
52は、上部連結部材41の連結部43と比較して、肉厚に形
成されている。そして、該連結部43の両端部には、腕部
53が突出形成されていて、該腕部53には、後述するコイ
ルスプリング59の一端係止用の孔53a が形成されてい
る。
【0078】また、下部連結部材50の連結部52と子扉4
の右側下端部との間および下部連結部材50の連結部52と
親扉5の左側下端部との間には、上部連結部材41の連結
部43と子扉4の右側上端部との間および上部連結部材41
の連結部43と親扉5の左側上端部との間に介装されたの
と全く同様の歯車部材44(図16および図17参照)が
それぞれ同様の態様で介装されていて、これらの歯車部
材44、44の歯45a 、45a は、相互に噛み合っている。し
たがって、前記のようにして親扉5と子扉4とが相互に
折り畳まれるとき、これらの歯45a 、45a は、相互に噛
み合いながら回転する。
【0079】詳細に説明すれば、歯車部材44は、下部連
結部材50の連結部52と子扉4の右側下端部との間に、次
のようにして介装されている。歯車部材44の歯部45の円
弧の中心に形成された孔45b を、連結部材50の片方の連
結軸51が貫通している。孔45b の直径と連結軸51の該孔
45b を貫通する部分の直径とは、同径にされている。
【0080】また、歯車部材44の取付板部46は、その幅
が、子扉4の本体部の下面に固着された断面コの状の補
強枠15の凹部に丁度納まる幅にされており、しかも、歯
車部材44の段部47、47、48の連なりは、該補強枠15の端
面に合致する形状にされているので、歯車部材44を、そ
の取付板部46側から補強枠15の右側端部のコの状の凹部
に挿入すれば、これらの段部47、47、48の連なりを補強
枠15の端面に当接させながら、取付板部46を補強枠15の
凹部の底面(図18において天井面)に接面させること
ができる。
【0081】さらに、歯車部材44の歯部45の裏面(図1
8において上面)は、子扉4のパネル11a 、11b の下縁
の内方折曲部(図10参照)の右側端部における下表面
および連結用枠部材17、召合せゴム体18の下端面に丁度
接触して、これらにより受けられている。
【0082】そこで、取付板部46に設けられたネジ孔49
にネジを差し込み、相手側の補強枠15の凹部の底壁もし
くは下側横補強枠12b の凹部の底壁に形成されたネジ孔
に螺入させれば、歯車部材44を子扉4の右側下端部に堅
固に取り付けることができる。
【0083】下部連結部材50の連結部52と親扉5の左側
下端部との間に歯車部材44が介装される態様も、下部連
結部材50の連結部52と子扉4の右側下端部との間に歯車
部材44が介装される前記のような態様と全く同様である
ので、詳細な説明を省略する。但し、子扉4の補強枠1
5、下側横補強枠12b は、親扉5の補強枠23、下側横補
強枠20b に代えられている。
【0084】さらに、親扉5の左側下端部が子扉4の右
側下端部と相互に折り畳み自在に連結される部分の構造
は、次のような折畳み動作復帰機構6Bを備えている。
子扉4の本体部の下面に固着された補強枠15の凹部の底
面(図18において天井面)には、歯車部材44の取付板
部46の端部に連設されて、L字状のブラケット54が固着
されている。
【0085】そして、該ブラケット54の鉛直片部54a に
は、ボルト孔が形成され、該ボルト孔にボルト55が挿通
されて、該ボルト55のネジ部は、断面略コの字状の移動
部材56の平行な2壁面の内の一方の壁面56a に形成され
たネジ孔に螺合され、ロックナット57、58により固定さ
れている。
【0086】移動部材56の平行な2壁面の内の他方の壁
面56b の端面には、コイルスプリング係止用の突起56c
が突設されていて、該突起56c と、前記した下部連結部
材50の連結部52の端部の腕部53に形成されたコイルスプ
リング係止孔53a との間に、コイルスプリング59が張設
されている。
【0087】移動部材56は、断面コの字状の補強枠15の
凹部に回動不能に収納されているので、ロックナット5
7、58を緩め、ボルト55をいずれかの方向に回動させれ
ば、該ボルト55は、ターンバックルのように作動して、
移動部材56を子扉4の左右幅方向に位置調節することが
でき、これにより、コイルスプリング59の張力を調節す
ることができるようになっている。
【0088】親扉5の本体部の下面に固着された補強枠
23の凹部にも、以上のようなブラケット54、ボルト55、
移動部材56、ロックナット57、58、コイルスプリング59
からなる機構(第1の付勢手段)と全く同様の機構(第
2の付勢手段)が組み込まれている。
【0089】したがって、前記折畳み動作復帰機構6B
においては、親扉5が子扉4に対して折り畳まれると、
下部連結部材50のコイルスプリング係止孔53a と移動部
材56のコイルスプリング係止用突起56c とは、相互間の
距離を遠ざけられるが、これらは、常に接近する方向に
コイルスプリング59により付勢されているので、前記折
り畳み回動は、回動操作を停止させると、自動的に元の
状態(図19に図示された状態)に復帰させられるよう
な作用を受ける。
【0090】親扉5は、以上のようにして扉枠体2に取
り付けられているので、後述するように回転扉3が開放
されるとき、吊持軸36を中心に回転しながら、該吊持軸
36がレール40に沿って走行するのにガイドされて、親扉
5全体を同方向(回転扉3の開方向であって、図1の左
方向)に移動させる。
【0091】本実施形態1における折畳み式回転扉3
は、前記のとおり、前記のような親扉5全体の扉開方向
への動作を規制し、これを扉閉鎖位置に自動的に復帰さ
せる折畳み動作復帰機構6Aと、該折畳み動作復帰機構
6Aに対抗する緩衝手段7とをさらに備えている。次
に、これらの手段について説明する。
【0092】図3および図4において、上吊車37の台板
38には、折畳み動作復帰機構6Aおよび緩衝手段7を上
吊車37に関与せしめるための係止板部材60がネジ61によ
り固着されており、該係止板部材60の扉幅方向の図4に
おいて左右端は、扉奥方向に直角に折曲されて、折曲片
60a 、60b とされている。折曲片60a は、詳細には図示
されていないが、係止板部材60の本体部より大きい幅を
有していて、該大きい幅部分が、上方に突出していて、
該突出部に、後述するエアーシリンダ64のピストンロッ
ド65の端部が係止されている。
【0093】折畳み動作復帰機構6Aは、上枠体9の後
部折曲片9b に取り付けられたケース62の内部にスプリ
ングが収容されていて、該スプリングの一端がワイヤ63
により引き出され、該ワイヤ63の端部が、係止板部材60
の右端折曲片60a に設けられた係止孔60c に係止されて
いる。これにより、ケース62の内部に収容されたスプリ
ングは、ワイヤ63を介して上吊車37を常時扉幅方向の図
4において右方(回転扉3の閉鎖方向)に付勢してい
る。
【0094】緩衝手段7は、エアークッションとして構
成されており、上枠体9の後部折曲片9b に取り付けら
れたエアーシリンダ64とピストンロッド65とを備えてい
る。ピストンロッド65の端部は、永久磁石66を介して係
止板部材60の左端折曲片60aの上方突出部に接離可能に
係止されている。
【0095】したがって、回転扉3の急速な開放操作等
により、該永久磁石66を介したピストンロッド65の端部
と係止板部材60との係止部に衝撃力が作用すると、その
係止は解除される。しかしながら、この場合において
も、ピストンロッド65の自力による復帰動作は緩慢であ
るので、回転扉3が閉鎖位置に復帰するときには、再び
上吊車37の係止板部材60はピストンロッド65の端部に係
止されて、スプリングによる上吊車37の復帰動作(回転
扉3の閉鎖位置への復帰動作)に抵抗として作用し、そ
の動作を緩慢にさせる。
【0096】次に、本実施形態1における折畳み式回転
扉3の作用について説明する。図23において、親扉5
の吊持軸36より扉幅方向の図23において右方の端部寄
りを手で押すか、もしくは、車椅子のフレーム等を軽く
接触させて押すことにより、親扉5は、吊持軸36を中心
に、上吊車37に対して回転しようとする。
【0097】そうすると、親扉5の左側上下端部と上下
部連結部材41、50との間にそれぞれ介装された歯車部材
44、44の歯45a 、45a と、子扉4の右側上下端部と上下
部連結部材41、50との間にそれぞれ介装された同様の歯
車部材44、44の歯45a 、45aとがそれぞれ噛み合い、子
扉4も、回転軸27、32回りに回転しようとする。
【0098】ここで、親扉5の子扉4側の回転半径(親
扉5の上縁の吊持点と親扉5の一側の連結部材41、50に
よる連結点との間の距離)と子扉4の回転半径(子扉4
の一側の支持点と子扉4の他側の連結部材41、50による
連結点との間の距離)とは、同径rにされているので、
親扉5が吊持軸36を中心に回転すると、両歯車部材44、
44の歯45a 、45a の噛合を介して、その回転した量と同
じ量だけ、子扉4は、回転軸27、32回りに回転する。す
なわち、親扉5の回転角と子扉4の回転角とは常に等し
く、一定の回転角θを保ちながら、両扉4、5は回転す
る。
【0099】同時に、親扉5の吊持軸36は、レール40に
沿う方向にのみ走行可能であるので、子扉4が回転軸2
7、32回りに回転しようとするにつれて、折畳み動作復
帰機構6A,6Bのスプリングによる扉閉鎖方向への付
勢力による扉閉鎖方向への付勢力に抗して、扉開放方向
に沿って走行して、子扉4の回転軸27、32に接近する
(図23(a)、(b)参照)。
【0100】このようにして、親扉5が終端まで回転さ
れて、回転扉3が完全に開放されると(図23(c)参
照)、親扉5の吊持軸36と子扉4の回転軸27、32とは、
略歯車部材44の歯部45の円弧の直径にまで最接近し、子
扉4と親扉5とは並列して、扉枠2に対して直交した姿
勢を取る。ここで、図示されない係止手段により、回転
扉3をこの姿勢に保持すれば、回転扉3の開放部を自由
に行き来することができる。
【0101】しかしながら、図23の(b)や(c)の
状態において、回転扉3の開放部を通過後、親扉5の押
圧を止めて、これを解放すれば、親扉5は、その上面に
固着された吊持軸36が、上吊車37を介して折畳み動作復
帰機構6A,6Bのスプリングにより引っ張られるの
で、元の閉鎖位置に自動的に戻される。このようにし
て、回転扉3が自動的に閉鎖される。
【0102】このとき、緩衝手段(エアークッション)
7は、親扉5、したがって、また、回転扉3全体の閉鎖
動に対して、ブレーキとして作用するので、これらの閉
鎖位置への復帰は緩慢になされ、身体や機器の安全が確
保される。
【0103】図24には、回転扉3が、図23における
場合と反対方向に開放される場合の子扉4および親扉5
の動作が順を追って図示されているが、その動作は、図
23における場合と全く同様であるので、詳細な説明を
省略する。このように、本実施形態1における折畳み式
回転扉3は、いずれの側からでも、全く同様にその開閉
操作が可能である。
【0104】本実施形態1における折畳み式回転扉3
は、前記のように構成されているので、次のような効果
を奏することができる。折畳み式回転扉3が、幅の狭い
子扉4と、幅の広い親扉5とを組み合わせてなり、親扉
5の子扉4と反対側の側端近傍を押すと、親扉5が吊持
軸36を中心に回転し、該吊持軸36がレール40に沿って走
行するとともに、子扉4が回転軸27、32を中心に回転し
て、子扉4と親扉5とが折り畳まれ、回転扉3を開放さ
せることができる。
【0105】したがって、手で親扉5の側端近傍を押す
だけで、容易に扉を開放させることができるとともに、
車椅子を使用する身障者等が、車椅子のフレームや特別
の押圧具等を親扉5の側端近傍に押しつけるだけで、容
易に扉を開放させることができ、手で親扉5を操作する
必要がないので、車椅子を使用する身障者等にとって、
きわめて便利である。しかも、この回転扉3の開操作
は、扉のいずれの側からでも、その親扉5の側端近傍を
単に押すだけで、行なうことができ、出入りがきわめて
容易である。
【0106】また、回転扉3は、子扉4と親扉5との二
面の扉からなり、これらの扉が、その閉鎖位置から開放
位置まで回転されるので、その回転領域は、可能な限り
最小にされており、扉の開口面積に比較して、扉の開閉
に要するスペースを可能な限り最小にすることができ
る。
【0107】また、子扉4の回転半径と親扉5の子扉4
側の回転半径とが同等にされ、子扉4の回転量と親扉5
の回転量とを同等にする歯車手段44(4個)が設けられ
ているので、子扉4と親扉5の子扉4側の回転部分と
は、子扉4と親扉5の連結部分において食い違うような
ことがなくなり、姿勢を対称にしながら整然と回転させ
ることができ、両者の回転を円滑に行なわせることがで
きて、回転扉3の開閉が円滑に行なえるようになる。
【0108】さらに、開放された回転扉3を閉鎖位置に
復帰させる折畳み動作復帰機構6Aが設けられ、該折畳
み動作復帰機構6Aは、スプリング手段とされているの
で、簡易な手段により、開放された回転扉3を自動的に
閉鎖することができ、出入りが一層容易になり、特に車
椅子を使用する身障者等にとって、きわめて便利であ
る。
【0109】また、折畳み動作復帰機構6Bにおいて、
子扉4と親扉5とが連結される側の子扉4と親扉5との
下端部間を連結する連結部材50の両端部が、コイルスプ
リング59、59により、子扉4の幅方向外方側と親扉5の
幅方向外方側とにそれぞれ引っ張られているので、子扉
4と親扉5とは、常に面一になるように付勢されてい
る。この結果、子扉4の下端部と親扉5の下端部との連
結部分も、回転扉3の開放後、迅速、確実に当初の閉鎖
位置に復帰しようとするので、回転扉3の開閉が迅速、
確実に行なわれるようになる。
【0110】この場合、コイルスプリング59の張力を調
節することができるので、緩んだコイルスプリング59の
張力を緊張させて、回転扉3の開閉を再び迅速、確実に
行なわれるようにすることができる。
【0111】また、開放された回転扉3を閉鎖位置に復
帰させる折畳み動作復帰機構6Aに対抗する緩衝手段7
がさらに設けられており、該手段は、エアークッション
とされているので、簡易な手段により、開放された回転
扉3が衝撃的に閉鎖位置に復帰することを防ぐことがで
き、扉の開閉が迅速、確実に行なわれながらも、なおか
つ、静粛さを保って行なわれるようにすることができ
る。
【0112】さらに、緩衝手段7のピストンロッド65と
係止板部材60の左端折曲片60a とは、永久磁石66を介し
て接離可能に係合されているので、それらの係合、離脱
が容易に行なえるとともに、回転扉3の急速な開放操作
等により、永久磁石66を介した該係合部に衝撃力や大き
な力が作用すると、その係合を解除することができ、回
転扉3の開放操作の妨げとならない。
【0113】加えて、この場合、ピストンロッド65の自
力による復帰動作は緩慢であるので、回転扉3が閉鎖位
置に復帰するときには、再び上吊車37の係止板部材60は
ピストンロッド65の端部に係合されて、スプリングによ
る上吊車37の復帰動作(回転扉3の閉鎖位置への復帰動
作)に抵抗として作用し、その動作を和らげることがで
きる。
【0114】また、子扉4と親扉5との連結部における
それらの側面には、半円筒状の外周面を有する召合せゴ
ム18、18がそれぞれ張設され、それらの半円筒状の外周
面が対面するようにされ、しかも、それらの半円筒状の
外周面には、係合用の突状18d が形成されているので、
扉の開閉時、子扉4と親扉5とが相互に折り畳まれると
き、これら両召合せゴム18、18間に指等身体の一部が挟
まれたとしても、これら召合せゴム18、18が容易に屈曲
することができるので、身体の安全が図られるととも
に、回転扉3による閉鎖、遮断も確実に行なわれる。
【0115】また、親扉5の扉回転操作側の側面に、半
円筒状の外周面を有する化粧用ゴムカバー25が張設され
ているので、身体の安全が図られるとともに、親扉5の
扉回転操作側の側面を流麗に仕上げることができる。
【0116】さらに、親扉5をレール40に走行自在かつ
回転自在に吊持する手段(吊持軸36、上吊車37)は、そ
の走行姿勢を保持するガイド手段(レール40、シュー6
7)を備えるので、親扉5の吊持手段の走行が円滑に行
なわれるようになり、回転扉3の開閉を軽快に行なうこ
とができるようになる。その他、「課題を解決するため
の手段および効果」の項で述べたと同様の効果を奏する
ことができる。
【0117】本実施形態1において、子扉4の回転量と
親扉5の回転量とを同等にする手段として、2つの歯車
部材44、44の対が用いられたが、これに限定されず、例
えば、2つのスプロケットと1つのチェインとの組合
せ、2つの歯部材と歯付きベルトもしくはボール持ちベ
ルトとの組合せ等が用いられてもよい。これらの場合、
チェイン、歯付きベルト、ボール持ちベルトは、たすき
掛けにして用いられる。
【0118】次に、図25ないし図27に図示される本
願の請求項12に記載された発明の他の実施形態(実施
形態2)について説明する。本実施形態2においては、
実施形態1における親扉5の吊持手段(吊持軸36、上吊
車37)が備える、その走行姿勢のガイド手段の構成が異
なっている。
【0119】図25は、実施形態1における図4に相当
する図であり、図26は、その部分拡大図、図27は、
図26のXXVII−XXVII線で切断した断面図で
ある。これらの図において、本実施形態2における親扉
5の吊持手段のガイド手段は、実施形態1におけるシュ
ー67に代えて、1個の右傾防止用シュー70と2個の前後
傾回転防止用シュー71、71とを備えている。
【0120】右傾防止用シュー70は、上吊車37がワイヤ
63により引っ張られて扉3が閉鎖位置に復帰しようとす
るとき、上吊車37が右傾(引っ張られる方向に傾斜)し
ないようにガイドする。また、前後傾回転防止用シュー
71、71は、上吊車37が前方および後方(図26におい
て、紙面に直交する方向における手前方向および先方方
向、図27において、右方向および左方向)に傾くのを
防止するとともに、上吊車37の回転を防止する。
【0121】右傾防止用シュー70は、ローラ形状をな
し、その軸方向を図26において紙面に直交する方向に
沿わせて、台板38にネジ止めされた係止板部材72の右方
折曲垂直片72a にネジ止めされたL字状ブラケット73の
起立片部73a に固着されていて、扉3が開閉されると
き、断面L字状レール40の長辺側上面40a 上を摺動す
る。
【0122】前後傾回転防止用シュー71、71は、ローラ
形状をなし、その軸方向を上下方向に沿わせて、係止板
部材72の上方折曲水平片72b の下面に固着されていて、
扉3が開閉されるとき、断面L字とU字の連なった異形
断面形状のレール74の断面U字状溝部内を、該溝の両内
壁面に沿って摺動する。
【0123】異形断面形状レール74の断面L字状の垂直
片部は、上枠体9の後部折曲片9bにネジ止めされて固
着されている。右傾防止用シュー70および前後傾回転防
止用シュー71、71は、それぞれの取付け用板片(起立片
部73a 、上方折曲水平片72b)に固着されたが、これに
代えて、回動自在に取り付けられてもよい。
【0124】係止板部材72の上方折曲水平片72b の上面
には、また、長尺状であって左端部にV字状の鉤部を有
するストッパ用係止片75がネジ止めされて固着されてお
り、該ストッパ用係止片75は、扉3が全開されて、親扉
5が終端まで走行・回動されたとき(図23(C)参
照)、上枠体9の後部折曲片9b の左端部に固着された
ストッパ76(図25参照)の対応する鉤部と係合して、
上吊車37をこの位置に保持し、扉3を全開状態に保持す
ることができる。
【0125】係止板部材72の上方折曲水平片72b の図2
6において左端前方角部には、L字状垂直片77が溶着さ
れていて、該L字状垂直片77の同図において紙面に直交
する側の壁面には、緩衝手段7のピストンロッド65の先
端部と接離する永久磁石66が固着されている。
【0126】本実施形態2は、前記のように構成されて
いるので、親扉5の吊持手段(吊持軸36、上吊車37)の
ガイド手段は、右傾防止用シュー70と前後傾回転防止用
シュー71、71とを備えており、上吊車37の走行に際し
て、該上吊車37は、これらのガイド手段にガイドされ
て、その姿勢を大きく崩すことがないので、上吊車37の
走行が円滑に行なわれるようになり、扉3の開閉を軽快
に行なうことができるようになる。
【0127】さらに、次に、図25および図28ないし
図39に図示される本願の請求項3に記載された発明の
一実施形態(実施形態3)、請求項9に記載された発明
の他の実施形態(同実施形態3)および請求項11に記
載された発明の一実施形態(同実施形態3)について説
明する。図28は、図25の部分拡大図であり、実施形
態1における図11に対応しており、また、図18を上
下逆にして、裏返して見た図に相当している。図29
は、図28をD方向から見た図である。
【0128】本実施形態3においては、子扉4の回転量
と親扉5の回転量とを同等にする歯車機構部の構成、開
放された扉3を閉鎖位置に自動的に復帰させる手段にお
いて、連結部材50の両端部をそれぞれ反対方向に引っ張
る第1の付勢手段(ブラケット54、ボルト55、移動部材
56、コイルスプリング59等)と第2の付勢手段(同前)
との付勢力の調節手段の構成、および両召合せゴム18、
18の半円筒状の外周面の突端の対面位置の設定の仕方の
点で、実施形態1と異なっている。
【0129】先ず、子扉4の回転量と親扉5の回転量と
を同等にする歯車機構部の構成について説明する。な
お、本実施形態3においては、実施形態1と比較して、
対応する部品同志の形状、構造が若干異なっているもの
が存するが、対応する部品には、実施形態1におけると
同一の符号を付する場合がある。
【0130】本実施形態3においては、実施形態1にお
ける同形歯車部材44、44の対の各歯部45、45の間に、こ
れらの各歯部45、45とそれぞれ噛み合うとともに対の歯
車同志で噛み合うさらに一対の同形内歯車78、78の対が
介装されている。これらの内歯車78、78は、歯部45、45
より小さい歯車とされ、連結部材50に植設された回動支
持軸79、79に回動自在に嵌合させられている。連結部材
50は、本実施形態3においては、子扉4と親扉5との上
下連結部に、同一のものが使用されている。
【0131】歯車部材44、44の歯部45、45は、スペーサ
82、82を介して取付板部46に一体に固着されており、こ
れらが全体として歯車部材44、44を構成している。そし
て、これらの歯車部材44、44の歯部45、45の中央軸受孔
に相当する位置には、該軸受孔を含む貫通軸受孔が形成
されていて、該貫通軸受孔を、連結部材50の両端部近傍
に植設された連結軸51、51が相対回動自在に貫通してい
る。これらの連結軸51、51は、先端部が大径にされてい
て、歯車部材44、44から抜け出ることができない。
【0132】以上のようにして構成される子扉4の回転
量と親扉5の回転量とを同等にする歯車機構部は、子扉
4と親扉5との上下連結部に共用される。そして、外方
側より無蓋の直方体形状のカバー80により覆われ、ま
た、内方側より底壁と両側壁のみからなるカバー81によ
り覆われ、扉3がいかなる開放位置にあっても、外部か
ら歯車機構部を見ることができないようにされている。
【0133】図30および図31に、カバー80の詳細構
造が図示されている。これらの図において、カバー80
は、長方形状の底壁80a に対して、四辺より側壁が折曲
されて、無蓋の直方体形状のカバーが構成されている。
80b は、カバー80を連結部材50にネジ止めするための2
個の円孔、80c は、後述するコイルスプリング59の内方
端部を係止するネジ83、83を避けるための2個の大きな
円孔である。
【0134】図32および図33に、カバー81の詳細構
造が図示されている。これらの図において、カバー81の
底壁81a は、その両端部が、両側壁81b 、81b の角部に
及んで、V字状に大きく切り落とされている。カバー81
は、その無蓋側からカバー80内に丁度嵌入できる深さお
よび幅に形成されていて、カバー81がそのようにしてカ
バー80内に丁度嵌入したとき、カバー81は、カバー80内
に不動に固定される。
【0135】次に、子扉4と親扉5との連結部において
使用される連結部材50に付設される、開放された扉3を
閉鎖位置に自動的に復帰させる手段について説明する。
本実施形態3においては、実施形態1において子扉4と
親扉5との下方連結部に使用された、連結部材50の両端
部をそれぞれ反対方向に引っ張って開放された扉3を元
の閉鎖状態に復帰させる第1の付勢手段(ブラケット5
4、ボルト55、移動部材56、コイルスプリング59等)と
第2の付勢手段(同前)とが、子扉4と親扉5との上下
両連結部に共用されている。
【0136】しかしながら、本実施形態3においては、
前記した連結部材50の両端部をそれぞれ反対方向に引っ
張って開放された扉3を元の閉鎖状態に復帰させる第1
の付勢手段と第2の付勢手段との付勢力の調節手段とし
て、両付勢力の作用線の方向を一致させる手段がさらに
備えられている点において、実施形態1と異なってい
る。以下に、この点について、詳しく説明するが、第1
の付勢手段も、第2の付勢手段も、同じ構造をなしてい
るので、以下においては、子扉4側の第1の付勢手段に
ついてのみ説明する。
【0137】第1の付勢手段は、実施形態1におけると
同様に、ブラケット54、ボルト55、移動部材56、コイル
スプリング59を備えており、これらの作用は、実施形態
1におけると同様であるので、詳細な説明を省略する。
コイルスプリング59の親扉5側の端部は、連結部材50の
左端部にねじ込まれたネジ83に係止されている。ブラケ
ット54は、歯車部材44の取付板部46の外方端側上面に取
り付けられている。
【0138】ボルト55は、ブラケット54の鉛直片部54a
に形成されたボルト孔54d に挿通されているが、該ボル
ト孔54d は、図36に図示されるように、長円形に形成
されており、ボルト55は、該長円形ボルト孔54d 内をそ
の長さ方向に移動することができる。
【0139】ボルト55を長円形ボルト孔54d 内でその長
さ方向に移動させる手段は、次のように構成されてい
る。すなわち、ボルト55は、ブラケット54の鉛直片部54
a と移動部材56の鉛直壁面56a との間に配設された第2
の移動部材84のネジ孔に螺装されており、この第2の移
動部材84は、ボルト55と直交する方向に該第2の移動部
材84に螺装された第2のボルト(もしくはネジ)85を回
動させることにより、ボルト85の回動の方向に応じて、
図29において上または下方向に移動する。
【0140】図37には、第2の移動部材84にボルト55
と第2のボルト85とが直交関係で螺装された状態が分か
りやすく図示されている。また、図34ないし図36に
は、ブラケット54の詳細構造が図示されており、これら
の図および図28、図29から明らかなように、第2の
ボルト85は、ブラケット54の両側壁の鉛直片部54a に隣
接する端部から立設された一対の鉛直片54b 、54b およ
び一対の鉛直片54c 、54c の各対間に両端部がそれぞれ
挟持され、かつ、その頭部側は、子扉4の断面コの字状
の補強枠14の一方の側壁を貫通して、支持されている。
【0141】したがって、いま、第2のボルト85をいず
れかの方向に回動させると、その回動の方向に応じて、
第2の移動部材84が、ボルト55および該ボルト55が螺装
される移動部材56とともに、図29において上または下
方向に移動する。このようにして、移動部材56と連結部
材50の左端部との間に張設されるコイルスプリング59の
張設方向、すなわち、コイルスプリング59の付勢力の作
用線の方向を可変にすることができる。
【0142】したがって、扉3の製作誤差や組立誤差等
により、第1の付勢手段と第2の付勢手段との間で、両
コイルスプリング59、59の各付勢力の作用線の方向が食
い違い、扉3の閉鎖時、子扉4と親扉5との面一が得ら
れない場合、いずれかの付勢手段における第2のボルト
85を適切な方向に回動させることにより、両付勢力の作
用線の方向を一致させて、子扉4と親扉5との面一を得
るようにすることができる。
【0143】次に、両召合せゴム18、18の半円筒状の外
周面の突端の対面位置の設定の仕方について説明する。
図29に図示されるように、両召合せゴム18、18の半円
筒状の外周面の突端の対面位置は、扉閉鎖時、連結部材
50の両連結軸51、51間の中央位置より子扉4の幅方向外
方側にわずかの距離sだけずらされている。連結部材50
の両連結軸51、51間の中央位置は、一対の同形内歯車7
8、78の噛合位置に一致している。
【0144】このような両召合せゴム18、18の半円筒状
の外周面の突端の対面位置の設定の仕方は、図28によ
り良く図示されるように、子扉4側の歯車部材44の設置
位置を距離sだけ余計に子扉4の扉本体の右側壁より突
出させて設置するようにすれば、容易に得ることができ
る。なお、両召合せゴム18、18の突端の対面位置を連結
部材50の両連結軸51、51間の中央位置より距離sだけず
らす方向は、親扉5の幅方向外方側に向けられてもよ
い。
【0145】したがって、いま、図38において、親扉
5の吊持軸36より扉幅方向の図38において右方の端部
寄りを手で押すか、もしくは、車椅子のフレーム等を軽
く接触させて押すことにより、親扉5は、実施形態1に
おけると同様に、吊持軸36を中心に、上吊車37に対して
回転しようとする。同時に、親扉5は、上吊車37がレー
ル40に沿って走行するのに伴い、吊持軸36を介して子扉
4側に接近して、扉3が開放される。
【0146】この間、親扉5の左側上下端部と子扉4の
右側上下端部との間にそれぞれ介在させられた歯車機構
部における同形歯車部材44、44の歯部45、45が、同形内
歯車78、78を介して噛み合い、連結部材50は、扉閉鎖時
の扉3の面方向に平行な姿勢を保ちつつ、実施形態1に
おけると同様に回転する(図38参照)。
【0147】このとき、両召合せゴム18、18の半円筒状
の外周面の突端の対面位置が連結部材50の両連結軸51、
51間の中央位置より距離sだけずらされているので、前
記のようにして子扉4と親扉5とが回転して扉3が開放
されるのに伴い、両召合せゴム18、18の半円筒状の外周
面の突端は、次第に相互に離反していく(図39の距離
t参照)。
【0148】このため、扉3の開閉時、子扉4と親扉5
とが相互に折り畳まれるとき、仮に接近させられた子扉
4の他側と親扉5の一側との間に指等身体の一部が挟ま
れたとしても、突端同志が次第に離反していく方向に親
扉5の他側を押して子扉4および親扉5を回転させれ
ば、容易に指等身体の一部を引き抜くことができ、身体
の安全を図ることができる。なお、扉閉鎖時、扉3の閉
鎖・遮断機能が損なわれることもない。
【0149】本実施形態3は、前記のように構成されて
いるので、さらに、次のような効果を奏することができ
る。同形歯車対44、44の歯部45、45間に、これらの各歯
車とそれぞれ噛み合うとともに対の歯車同志で噛み合う
さらに一対の同形内歯車対78、78が介装されるので、子
扉4の回転量と親扉5の回転量とを同等にする手段であ
る歯車機構に小さい歯車を使用することができ、歯車機
構を小型化することができて、これを扉3の厚さの範囲
内に収めることができるようになり、外観上、目障りに
なるようなことが少なくなる。
【0150】また、同形歯車対44、44の歯部45、45およ
び同形内歯車対78、78の全体を覆うカバー80、81が被冠
させられるので、歯車機構部が外部に露出することがな
くなり、折畳み式回転扉3の外観性が向上する。
【0151】また、開放された扉3を閉鎖位置に自動的
に復帰させる折畳み動作復帰機構6Bは、子扉4と親扉
5との上方連結部にも、子扉4側の第1の付勢手段(ブ
ラケット54、ボルト55、85、移動部材56、84、コイルス
プリング59)と親扉5側の第2の付勢手段(同前)とが
適用されているので、折畳み動作復帰機構6Aにおける
スプリングによる扉3の自動的復帰作用に加えて、これ
らの第1および第2の付勢手段からなる折畳み動作復帰
機構6Bによる扉の自動的復帰作用が加わることにな
り、子扉4の他側の上端部と親扉5の一側の上端部との
連結部分を、扉3の開放後、さらに迅速、確実に当初の
閉鎖位置に復帰させることができ、扉3の開閉がさらに
迅速、確実に行なわれるようになる。
【0152】さらに、第1の付勢手段と第2の付勢手段
とは、それらの各コイルスプリング59が発揮する付勢力
の作用線の方向を一致させる手段(ブラケット54の長円
形ボルト孔54d 、ボルト85、移動部材84)をそれぞれ備
えているので、扉3の閉鎖時、子扉4と親扉5とを確実
に面一にして扉を閉鎖するようにすることができる。
【0153】本実施形態3は、さらに、図40に図示さ
れるように、以下の点で実施形態1と異なっている。す
なわち、縦枠体8、扉連結用枠部材17、召合せゴム体18
および化粧用ゴムカバー25の各断面形状、扉連結用枠部
材17と召合せゴム体18との結合構造が実施形態1と異な
り、扉連結用枠部材17は、扉3の幅内に納まる程の幅狭
に形成されている。また、本実施形態3においては、扉
連結用枠部材17が子扉4と親扉5との各幅方向外方側側
面にも適用されており、これに、化粧用ゴムカバー25が
取り付けられている。
【0154】さらに、左右縦枠体8は、内外逆に使用さ
れており、その縦長開放部には、ゴムカバー86が張設さ
れていて、化粧用ゴムカバー25に体面させられている。
このようにすることにより、子扉4と縦枠体8との間お
よび親扉5と縦枠体8との間に、身体の一部や物が挟ま
れたとしても、これらのカバーが容易に変形するので、
容易に引き抜くことができ、扉設備1の安全性が向上す
る。
【0155】さらにまた、子扉4と親扉5との各表裏パ
ネル11a 、11b 、19a 、19b の左右両側縁は、いずれも
召合せゴム体18もしくは化粧用ゴムカバー25により被覆
されるので、人体に損傷を与えることが少なくなり、扉
設備1の安全性がさらに向上する。
【0156】本実施形態1ないし3において、折畳み動
作復帰機構6Aとしてコイルスプリング、緩衝手段7と
してエアークッションが用いられたが、これに限定され
ず、同等の作用を奏する種々の手段に変更が可能であ
る。例えば、折畳み動作復帰機構6Aとして、ゴムバン
ドが使用でき、また、緩衝手段7として、液圧式のもの
が使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項2、請求項4ない
し請求項10、請求項12ないし請求項14に記載され
た発明の一実施形態(実施形態1)における折畳み式回
転扉を備えた扉設備全体の正面側上枠体カバーを取り外
して見た正面図である。
【図2】図1のII−II線で切断した断面図である。
【図3】図1のIII−III線で切断した側断面図で
ある。
【図4】図1の扉上方部分および上枠体部分の拡大図で
ある。
【図5】図1の実施形態1において、子扉の一側の上端
支持部の詳細断面図である。
【図6】図5のA方向から見た平面図であって、上枠体
カバーを取り去って見た図である。
【図7】図5のVII−VII線で切断した側断面図で
ある。
【図8】図1の実施形態1において、子扉の一側の下端
支持部の詳細断面図である。
【図9】図8のIX−IX線で切断した平面断面図であ
る。
【図10】図8のX−X線で切断した側断面図である。
【図11】図1の実施形態1において、子扉の他側の上
端部と親扉の一側の上端部との連結部の部分切断正面図
である。
【図12】図11のB方向から見た平面図である。
【図13】図11のXIII−XIII線で切断した側
断面図である。
【図14】図1の実施形態1において、子扉の他側の上
端部と親扉の一側の上端部とを連結する連結部材の平面
図である。
【図15】同連結部材の側面図である。
【図16】図1の実施形態1において、歯車部材の平面
図である。
【図17】図16のXVII−XVII線で切断した側
断面図である。
【図18】図1の実施形態1において、子扉の他側の下
端部と親扉の一側の下端部との連結部の部分切断正面図
である。
【図19】図18のC方向から見た裏面図である。
【図20】図18のXX−XX線で切断した側断面図で
ある。
【図21】図1の実施形態1において、子扉の他側の下
端部と親扉の一側の下端部とを連結する連結部材の裏面
図である。
【図22】同連結部材の倒立側面図である。
【図23】図1の実施形態1において、折畳み式回転扉
の作用説明図である。
【図24】図1の実施形態1において、折畳み式回転扉
の他の作用説明図である。
【図25】本願の請求項12に記載された発明の他の実
施形態(実施形態2)、本願の請求項3に記載された発
明の一実施形態(実施形態3)、請求項9に記載された
発明の他の実施形態(同実施形態3)および請求項11
に記載された発明の一実施形態(同実施形態3)におけ
る折畳み式回転扉の図4に相当する図である。
【図26】図25の部分拡大図である。
【図27】図26のXXVII−XXVII線で切断し
た側断面図である。
【図28】図25の部分拡大図である。
【図29】図28をD方向から見た図である。
【図30】図25の実施形態3におけるカバーの平面図
である。
【図31】図25の左側面図である。
【図32】図25の実施形態3における他のカバーの底
面図である。
【図33】図32の左側面図である。
【図34】図25の実施形態3におけるブラケットの平
面図である。
【図35】図34の正面図である。
【図36】図34の左側面図である。
【図37】図25の実施形態3における第2の移動部材
部分の斜視図である。
【図38】図25の実施形態3において、折畳み式回転
扉の作用説明図であって、図23に対応する図である。
【図39】図38の部分拡大図である。
【図40】図25のXXXX−XXXX線で切断した横
断面図である。
【符号の説明】
1…扉設備、2…扉枠体、3…折畳み式回転扉、4…子
扉、5…親扉、6A、6B…折畳み動作復帰機構、7…
緩衝手段(エアークッション)、8…縦枠体、8a …凹
部、9…上枠体、9a …上部折曲片、9b …後部折曲
片、10…上枠体カバー、10a …開口、11a 、11b …パネ
ル、12…補強枠、12a …縦補強枠、12b …横補強枠、13
…ハニカム構造体、14、15…補強枠、16…化粧板、17…
扉連結用枠部材、17a …円筒部、17b …鉤部、18…召合
せゴム体、18a …半円筒状壁板、18b …係合部、18c …
半円筒状壁板、18d …突条、19a 、19b …パネル、20…
補強枠、20a …縦補強枠、20b …横補強枠、21…ハニカ
ム構造体、22、23…補強枠、24…枠部材、24a …鉤部、
25…化粧用ゴムカバー、25a …係合部、26…ブラケッ
ト、27…回転軸、28…軸受板、29…ブッシュ、30…ブラ
ケット、31…スラストベアリング、32…回転軸、33…軸
受座、34…軸受板、35…軸取付け板、36…吊持軸、37…
上吊車、38…台板、38a …水平部、39…車輪、40…レー
ル(案内軌条)、40a …長辺側上面、41…上部連結部
材、42…連結軸、42a …縮径部、43…連結部、44…歯車
部材、45…歯部、45a …歯、45b …孔、46…取付板部、
47、48…段部、49…ネジ孔、50…下部連結部材、51…連
結軸、51a …縮径部、52…連結部、53…腕部、53a …係
止用孔、54…ブラケット、54a …鉛直片部、54b 、54c
…鉛直片、54d …長円形ボルト孔、55…ボルト、56…移
動部材、56a 、56b …壁面、56c …係止用突起、57、58
…ロックナット、59…コイルスプリング、60…係止板部
材、60a 、60b …折曲片、60c …係止孔、61…ネジ、62
…ケース、63…ワイヤ、64…エアーシリンダ、65…ピス
トンロッド、66…永久磁石、67…シュー、68…ピン、70
…右傾防止用シュー、71…前後傾回転防止用シュー、72
…係止板部材、72a …右方折曲垂直片、72b …上方折曲
水平片、73…L字状ブラケット、73a …起立片部、74…
異形断面形状レール、75…ストッパ用係止片、76…スト
ッパ、77…L字状垂直片、78…内歯車、79…回動支持
軸、80…カバー、80a …底壁、80b 、80c …円孔、81…
カバー、81a …底壁、81b …側壁、82…スペーサ、83…
ネジ、84…第2の移動部材、85…第2のボルト、86…ゴ
ムカバー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−76540(JP,A) 特開 平8−218740(JP,A) 特開 平7−286470(JP,A) 実開 昭61−9485(JP,U) 実開 昭59−74299(JP,U) 実公 平4−25910(JP,Y2) 実公 平5−44461(JP,Y2) 実公 平3−1595(JP,Y2) 特表 平9−512597(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 3/92 E06B 3/48 E05F 1/08 - 1/14 E05F 3/00 - 3/02 E06B 3/70 - 3/88

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅の狭い子扉と幅の広い親扉とが、一鉛
    直面に沿い相互に隣接して連結されるとともに、該両扉
    の連結部分の近傍を中心に折畳み可能に構成された折畳
    み式回転扉において、 前記子扉の外側部が鉛直軸を中心として前後いずれの方
    向にも回転しうるように枢支され、 前記子扉の内側縁と前記親扉の内側縁とが、相互に接近
    した状態で、該親子両扉の各内側部を、該親子両扉の各
    内側縁からそれぞれ該親子両扉の厚みの略半分離れた個
    所を中心に前後いずれの方向にも回転可能でしかも同一
    角度でかつ相互に逆方向へ回転可能に折畳み連結する折
    畳み連結手段が形成され、 前記親扉の上部には、該親扉の内側部の回転中心から、
    前記子扉の内外側部の両回転中心距離に相当する距離だ
    け離れた個所に鉛直方向へ指向した吊持軸が設けられ、 該吊持軸を回転自在に吊持する上吊車が、前記親子両扉
    の全閉鉛直面に沿う水平方向に指向した案内軌条に走行
    自在に取付けられ、 前記親子両扉を閉塞する方向へ常時付勢する折畳み動作
    復帰機構が設けられたことを特徴とする折畳み式回転
    扉。
  2. 【請求項2】 前記折畳み連結手段は、前記親子両扉の
    内側上下端部を相互に枢支した連結部材と、該連結部材
    の連結軸と同芯でかつ前記親子両扉に一体に結合される
    とともに、相互に噛み合う同一寸法の一対の歯車対とか
    らなることを特徴とする請求項1記載の折畳み式回転
    扉。
  3. 【請求項3】 前記折畳み連結手段は、前記親子両扉の
    内側上下端部を相互に枢支した連結部材と、該連結部材
    の連結軸と同芯でかつ前記親子両扉に一体に結合される
    一対の歯車対と、該歯車対の歯車間に位置して該各歯車
    とそれぞれ噛み合うとともに対の歯車同志で噛み合う一
    対の内歯車対とからなり、前記一対の歯車対の各歯車
    と、前記一対の内歯車対の各歯車は、前記親子両扉の厚
    みより小径に形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の折畳み式回転扉。
  4. 【請求項4】 前記折畳み動作復帰機構は、前記上吊車
    を前記子扉の枢支部より離れる扉閉塞方向へ付勢するこ
    とを特徴とする請求項1記載の折畳み式回転扉。
  5. 【請求項5】 前記折畳み動作復帰機構による前記上吊
    車の扉閉方向走行を抑制する緩衝手段が設けられたこと
    を特徴とする請求項4記載の折畳み式回転扉。
  6. 【請求項6】 前記緩衝手段は、エアクッションである
    ことを特徴とする請求項5記載の折畳み式回転扉。
  7. 【請求項7】 前記エアクッションの可動部は、扉開放
    方向へ走行する上吊車に対して切離可能に形成されたこ
    とを特徴とする請求項5または請求項6記載の折畳み式
    回転扉。
  8. 【請求項8】 前記エアクッションの可動部の当接部分
    と、該可動部の当接部分に対して切離可能に接合される
    接合部分のいずれか一方に永久磁石が設けられるととも
    に他方は強磁性体で構成されたことを特徴とする請求項
    7記載の折畳み式回転扉。
  9. 【請求項9】 前記折畳み動作復帰機構は、前記子扉と
    該子扉に隣接した側の前記連結部材の一端部とにその両
    端が結合された子扉側引張スプリングと、前記親扉と該
    親扉に隣接した側の前記連結部材の他端部とにその両端
    が結合された親扉側引張スプリングとからなることを特
    徴とする請求項1記載の折畳み式回転扉。
  10. 【請求項10】 前記折畳み動作復帰機構は、前記両引
    張スプリングの初期張力を調整する初期張力調整手段を
    備えたことを特徴とする請求項9記載の折畳み式回転
    扉。
  11. 【請求項11】 前記初期張力調整手段には、扉閉塞状
    態における前記子扉側引張スプリングのスプリング力方
    向と前記親扉側引張スプリングのスプリング力方向を一
    致させる手段が設けられたことを特徴とする請求項10
    記載の折畳み式回転扉。
  12. 【請求項12】 前記吊持軸を介して前記親扉を吊持す
    る上吊車は、前記案内軌条に接して該上吊車の走行姿勢
    を保持するガイド手段を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の折畳み式回転扉。
  13. 【請求項13】 前記子扉および親扉の内側部に、半円
    筒状の外周面を有する中空召合せゴムがそれぞれ張設さ
    れ、該両中空召合せゴムの半円筒状外周面が対面するよ
    うに配設されたことを特徴とする請求項1記載の折畳み
    式回転扉。
  14. 【請求項14】 前記召合せゴムの半円筒状の外周面の
    突端の対面部には、縦方向に係合用突条が形成され、閉
    扉時、該両召合せゴムの突条が係合して、扉が密閉され
    ることを特徴とする請求項13記載の折畳み式回転扉。
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