JP3320316B2 - 基板パターンの検査方法およびそれに用いる検査装置 - Google Patents

基板パターンの検査方法およびそれに用いる検査装置

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JP3320316B2 JP23063496A JP23063496A JP3320316B2 JP 3320316 B2 JP3320316 B2 JP 3320316B2 JP 23063496 A JP23063496 A JP 23063496A JP 23063496 A JP23063496 A JP 23063496A JP 3320316 B2 JP3320316 B2 JP 3320316B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示パネルの透
明基板や、プリント基板などの導電膜が一定のパターン
で形成された基板パターンの検査方法およびその装置に
関する。さらに詳しくは、マイクロ波を用いた非接触法
で、かつ、検出のための受信用マイクロ波を入力の送信
用マイクロ波から分離して、感度よく導電性パターンの
断線やショートを検査することができる基板パターンの
検査方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、液晶パネルの透明基板には各
画素に対応した透明電極膜が縦横に形成される。この透
明電極膜は光を透過させると共に導電性でなければなら
ないため、ITOや酸化スズなどからなる透明導電膜を
ガラス基板などに成膜してパターニングすることにより
形成される。この電極膜は厚さが0.1〜0.2μm程度
で、幅が小さいものでは0.15mm程度、電極膜の間
隔も小さいものでは0.15mm程度であるため、均一
に成膜されていないと断線が生じたり、パターニング時
のエッチングが完全に行われていないと隣接する電極膜
間で短絡するという問題がある。
【0003】とくに最近の液晶パネルの高品位、高精細
画像化の要請に伴い、各画素が微細化され、電極膜の幅
が細くなると共に、電極膜の間隔も狭くなり、それぞれ
0.1mm程度以下が要求されるようになっている。そ
のため、一層電極パターンの形成後各パターンの断線や
ショートの検査が必要になっている。
【0004】一方プリント基板においても、とくにコン
ピュータ関係のパソコンやCPUなどにおいては、高密
度配線になっており、配線は細くて数が多く、しかもそ
の間隔も狭くなっている。
【0005】従来のこの種のパターンの断線やショート
の検査方法は、探針(いわゆるプローブ)を各導電膜の
両端に並べて接触させ、探針間に電圧を印加することに
よりその間の電流を調べたり、または各導電膜の端部で
プローブをスイープさせることにより順次各導電膜の断
線やショートの検査を行っている。また、最近ではCC
Dカメラによる画像認識に基づき画像処理を行うことに
より、パターンの異常の有無を検査する方法も用いられ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の導電膜の両端間
に探針を立てて検査をする方法では、導電膜の数が数百
本から数千本になると探針の数が非常に多くなる。一
方、探針は導電膜との接触が適度になるようにスプリン
グを介して形成されており、しかも導電膜の幅が狭く導
電膜間の間隔も狭いため、0.15mm程度以下の細い
探針にするには1本あたり1万円以上となる。その結
果、数千本以上並べると非常に高価な検査装置になると
いう問題がある。
【0007】また、前述のように導電膜の幅が狭く、そ
れに伴い探針も細くなるため、探針と導電膜との接触抵
抗が大きくなったり、多数の探針を正確に所定の位置に
合わせることができない。そのため、検査に時間がかか
ると共に正確な検査をすることができないという問題が
ある。さらに、最近の微細化に伴い、100μm程度以
下の探針にする必要があるが、そのような探針を作製す
ることは不可能になってきている。
【0008】また、導電膜上において探針をスイープさ
せる方法では、探針と導電膜との接触が不充分の場合が
生じたり、スイープ時に導電膜を傷つけたりするという
問題がある。
【0009】さらに、最近では基板への実装の高密度化
が図られ、基板に設けられたスルーホールを介して基板
の裏面側に部品が搭載され、スルーホール内にも導電膜
が形成されて基板表面の回路パターンと接続されるが、
探針による検査や画像処理による検査ではこのようなス
ルーホール内に導電膜が正常に付着しているか否かを検
査することができない。
【0010】本発明はこのような問題を解決し、マイク
ロ波を用いることにより、高価な探針を使用せず、しか
もスルーホール中の導電膜の異常でも、非接触で簡単に
精度良く検出することができると共に、高い感度で導電
性パターンの異常を検出し得る基板パターンの検査方法
およびその装置を提供することを目的とする。
【0011】本発明の他の目的は、基板の表面に形成さ
れた導電性パターンの全体を簡単に検出し得る検査装置
を提供することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、マイクロ波の
漏洩により他の機器などへの悪影響を防止することがで
きる検査装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性パターン
が形成された基板の検査方法は、導電性パターンが形成
された被検査基板にマイクロ波を照射し、前記被検査基
板による該マイクロ波の変化を検出することにより前記
導電性パターンの異常の有無を検査する基板パターンの
検査方法であって、前記被検査基板に照射する送信用マ
イクロ波と、前記変化を検出する受信用マイクロ波とを
それぞれ異なる偏波面の直線偏波により行うことを特徴
とする。この偏波面を直交させることにより、レベルの
小さい受信用をレベルの大きい送信用から完全に分離す
ることができ、高感度で受信することができ、高い信頼
度で検査をすることができる。
【0014】本発明の検査装置は、供給されるマイクロ
波を直線偏波により照射する第1のアンテナ部と、該第
1のアンテナ部から照射され、導電性パターンが形成さ
れた被検査基板により変調を受けたマイクロ波を前記照
射された直線偏波の偏波面と異なる偏波面で受信し、検
出信号を出力するする第2のアンテナ部とを有し、前記
被検査基板の導電性パターンの異常の有無を検査するも
のである。この構成にすることにより、送信と受信とで
偏波面が異なるため、送信用マイクロ波と受信用マイク
ロ波とを分離することができる。
【0015】前記第1および第2のアンテナ部を対向さ
せてその間を通過する被検査基板による透過波を受信で
きるほか、前記第1および第2のアンテナ部が一体に形
成され、前記被検査基板による反射波を受信することも
できる。
【0016】前記第1および第2のアンテナ部が、一端
部が短絡終端部とされ他端部が開放端部とされた筒体に
前記入力部または出力部が接続される結合用ピンが挿入
されることによりそれぞれ形成され、前記入力部が接続
される結合用ピンと前記出力部が接続される結合用ピン
が、前記筒体の中心軸に垂直な面への投影で実質的に直
交するように挿入されておれば、送信用および受信用の
偏波面が直交し、送信用と受信用のマイクロ波を完全に
分離することができる。
【0017】ここに実質的に直交とは、完全な直角方向
を意味するものではなく、受信用を検波するのに支障が
ない程度に送信用と分離できるように、送受信波の偏波
面を異ならせ得る方向を意味する。
【0018】前記筒体の開放端部にチョーク構造が設け
られていることが、筒体を伝ってマイクロ波が漏れるこ
とがなく好ましい。
【0019】前記第1および第2のアンテナ部が、誘電
体材料の表面に前記入力部または出力部に接続されるア
ンテナエレメントが設けられることによりそれぞれ形成
され、前記入力部に接続されるアンテナエレメントと、
前記出力部に接続されるアンテナエレメントとが直線偏
波の異なる偏波面で励振するように形成されても、小さ
なアンテナの構成で、送信用と受信用とを分離すること
ができる。この場合も透過波または反射波のいずれをも
利用することができる。
【0020】前記アンテナ部と前記被検査基板とが相対
的に移動するように前記アンテナ部または被検査基板に
送り装置が設けられることにより、被検査基板の全面を
簡単に検査することができる。この場合、送り装置と受
信用マイクロ波の検出とを同期させることにより、異常
箇所を特定することもできる。
【0021】前記アンテナ部が直線状または平面状に配
列されてアレーアンテナとされることにより、または前
記筒体の開放端部にラッパ状のホーンが設けられること
により、広い面積の被検査基板でも一度に全面の検査を
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら、本
発明の検査方法およびそれに用いる検査装置について説
明をする。
【0023】図1は、本発明の検査装置の一実施形態の
ブロック説明図、図2はそのアプリケータ部の一例の概
略説明図で、(a)は縦断面説明図、(b)はそのB−
B線から見た側面図、(c)は(b)と同様の他の形状
例を示す図である。
【0024】図1において、1はマイクロ波発振器など
のマイクロ波送信部とマイクロ波検出器などの受信部と
を有するマイクロ波送受信機であるが、マイクロ波送信
部と受信部とは別々に構成されていても良い。2はアプ
リケータ部、3は装置の制御および信号処理を行う制御
処理部、4は導電性パターンが形成され、そのパターン
の異常の有無が検査される被検査基板5を搬送する基板
送り装置、6および7はそれぞれ送信用および受信用の
マイクロ波同軸ケーブルである。
【0025】この構成で、アプリケータ部2で被検査基
板5にマイクロ波が照射されると、被検査基板5に形成
された導電性パターンによりマイクロ波の振幅や位相が
変化を受ける。この振幅や位相の変化は同じ形状の導電
性パターンを有する被検査基板5に対しては常に同じ変
調波形として現れるが、導電性パターンに断線やショー
ト部分があると、異なった変調波形が得られる。したが
って、正常な導電性パターンの被検査基板5により得ら
れるマイクロ波波形を基準波形として定めておき、被検
査基板5と作用したマイクロ波を検出して、その基準波
形と比較することにより、被検査基板5に形成された導
電性パターンに異常部分があるか否かを知ることができ
る。
【0026】本発明では、入力する送信用マイクロ波お
よび検査のために受信する変調を受けた受信用マイクロ
波のそれぞれに偏波面の異なる直線偏波を用いることに
より、被検査基板に作用して変調を受けたマイクロ波
を、入力するマイクロ波から分離して独立に受信するこ
とに特徴がある。この異なる偏波面は、たとえば垂直
(V)偏波面と水平(H)偏波面のように、直交する偏
波面を使用すれば両方を完全に分離することができて好
ましい。しかし、完全に直交していなくても両者を分離
できる程度に異なった偏波面であれば良い。その結果、
入力する大きなパワーのマイクロ波の影響を受けること
なく、高い感度で導電性パターンの異常の有無を検出す
ることができる。
【0027】図2に示されるアプリケータ部は、たとえ
ば断面が正方形でマイクロ波を伝送し得る筒体21の一
端部21aが閉塞されて完全反射の短絡終端部とされ、
他端部が解放端部21bとされており、その開放端部2
1bからマイクロ波が照射されるアンテナ部20になっ
ている。筒体21には、その隣接する2つの壁面からそ
の内部に第1および第2の結合用ピン22、23が突出
して設けられている。筒体21の短絡終端部21aとさ
れた一端部は、たとえば結合用ピン22、23から1/
4波長またはその奇数倍の距離で閉塞されるようにし
て、マイクロ波が全反射するように形成されている。ま
た、筒体21の内周の1辺aは、たとえば使用するマイ
クロ波の1/2波長程度に形成されており、通常の矩形
導波管の幅広面で縦横が形成されているのと同じ形状に
なっている。
【0028】この構造で、第1の結合用ピン22にマイ
クロ波が供給されると、筒体21の内部で結合し、筒体
21を導波管としてその内部をマイクロ波が伝搬する。
筒体21の一端部は短絡終端部21aとなっているた
め、結合用ピン22から供給されたマイクロ波は図2
(a)の矢印Pで示される方向に進む。筒体21の開放
端部21bに筒体21と直角になるように、導電性パタ
ーン5aが形成された被検査基板5が存在すると、筒体
21内を伝送してきたマイクロ波が筒体21の開放端部
21bから外に照射されて被検査基板5の導電性パター
ン5aで反射して筒体21内に戻る。
【0029】導電性パターン5aで反射する際に、筒体
21内を伝送してきたマイクロ波の直線偏波の一部はそ
の偏波面が回転し、90゜回転した偏波面を有するマイ
クロ波として筒体21内に戻る。この90゜回転した偏
波面を有するマイクロ波は第1の結合用ピン22とは結
合せず、第1の結合用ピン22と直角方向に設けられた
第2の結合用ピン23とのみ結合する。したがって、被
検査基板5により反射して戻ってきたマイクロ波は、第
2の結合用ピン23を介してその出力部から受信用信号
として検出部に送られる。一方、第2の結合用ピン23
は第1の結合用ピン22が設けられた壁面と90゜ずれ
た壁面に設けられているため、第1の結合用ピン22か
ら導入されたマイクロ波とは偏波面が合わず、結合する
ことができない。したがって、第2の結合用ピン23に
は、被検査基板5により反射した検出用の受信用マイク
ロ波のみが結合し、前述のように入力の送信用マイクロ
波と分離して受信される。なお、筒体21はその断面が
図2(c)に示されるように、円形でも良い。この場
合、その直径Dが約1/2波長程度に形成される。
【0030】図3は本発明の検査装置のアプリケータ部
の他の構造例を示す図である。この例は、筒体を前述と
同様の構造の第1の筒体24と第2の筒体25とで構成
し、その開放端部24bおよび25bを対向させて一定
間隙で同心になるように配設され、その一定間隙部に被
検査基板5が送り込まれている。そして第1の筒体24
の一壁面に第1の結合用ピン22が前述と同様に設けら
れ、第2の筒体25の壁面で、第1の結合用ピン22が
設けられた壁面と90゜ずれた壁面に第2の結合用ピン
23が設けられて、それぞれ第1のアンテナ部20a、
第2のアンテナ部20bが形成されている。すなわち、
図2に示される例では、1つの筒体21に第1および第
2の結合用ピン22、23が設けられ、送信と共に被検
査基板5の反射によるマイクロ波を受信するアンテナ部
20であったが、図3に示される例は、2つの筒体2
4、25を対向配設し、一方から送信し、被検査基板5
により変調を受け、被検査基板5を通過したマイクロ波
を他方により受信する2つのアンテナ部20a、20b
により構成したものである。このような透過型で検査す
る場合でも、第1および第2の結合用ピン22、23が
筒体24、25の中心軸に垂直な面への投影でそれぞれ
直交した方向に設けられているため、受信用マイクロ波
を入力するマイクロ波から完全に分離することができ
る。なお、24a、25aは第1および第2の筒体2
4、25の一端部である短絡終端部である。
【0031】図4はアンテナ部20の筒体21の開放端
部21bから筒体21の表面を伝って筒体21の後側に
漏れるマイクロ波を減少させるための筒体21の構造例
を示す図である。すなわち、被検査基板の周囲および背
面側にはフェライトゴムなどの電波吸収体を設けること
により筒体21の開放部21bから放射されるマイクロ
波の影響を防止することができるが、筒体21の表面を
伝って後方に漏れるマイクロ波を防止することができ
ず、この漏れをなくするためにチョーク構造26が開放
端部21bに設けられている。このチョーク構造26
は、通常の1/4波長の所に短絡部が設けられた構造で
ある。
【0032】この1/4波長のチョーク構造は、たとえ
ば図8(a)に示されるように、導波管30の対向する
H面31にスロット32を設けてそのスロット32に被
検査基板5を通過させながら導波管30内を伝送するマ
イクロ波の変化により被検査基板5の導電性パターン5
aの異常の有無を検査する場合にも、図8(b)に示さ
れるように、スロット32の外周にチョーク構造35を
設けることにより電波漏洩を効率よく防止することがで
きる。すなわち、矩形導波管のH面の中央にスロット3
2を設けてもマイクロ波のリークは殆ど生じないが、図
8(b)に示されるようにチョーク構造35が設けられ
ることにより、完全にその防止をすることができる。
【0033】図5はアプリケータ部のさらに他の例を説
明する図である。この例は、誘電体膜または誘電体基板
などの誘電体材料の表面28に帯状導電膜などにより設
けられた互いに直交する第1および第2のアンテナエレ
メント27a、27bによりアンテナ部20が構成され
ている。このような帯状のアンテナエレメントは帯状の
向きにより定まった偏波面の電磁波を送受信するため、
直交する2つのアンテナエレメント27a、27bで送
受信をすることができる電磁波は、それぞれ直交する偏
波面を有する直線偏波となる。したがって、第1のアン
テナエレメント27aに送信用のマイクロ波を供給し、
第2のアンテナエレメント27bで被検査基板により変
調した受信用のマイクロ波を受信することにより、前述
と同様に送信用のマイクロ波と分離して検査用の受信用
マイクロ波のみを得ることができる。なお、アンテナエ
レメントは、2つに分離しないで1つのエレメントで
も、互いに直交する面で励振するような構造を有すれば
よい。
【0034】図5に示される例は、1つの誘電体材料の
表面28に送信用と受信用の第1および第2のアンテナ
エレメント27a、27bを設けて、被検査基板による
反射波により検出する例であったが、第1および第2の
アンテナエレメントを別々の誘電体材料の表面に設けて
対向させ、その対向部の間隙に被検査基板を設ける透過
型により検出することもできる。この場合も当然のこと
ながら、第1および第2のアンテナエレメントは直交す
る方向になるように設けられる。
【0035】以上の各例の構造のアプリケータでは、筒
体の開放端部またはアンテナエレメントなどのアンテナ
部20に対向する部分の被検査基板のみが検査の対象と
なる。そしてこれらの大きさは使用するマイクロ波の1
/2波長程度で被検査基板のスポットのみを検査するこ
とになる。したがって、被検査基板の全面を検査する場
合には、アンテナ部または被検査基板を相対的に移動さ
せて走査(スキャン)する送り装置が少なくとも一方に
設けられる必要がある。しかし、送り装置と検出データ
とを同期させると共に、スポット単位で検査をしながら
送受信部または被検査基板のいずれかを移動して走査す
ることにより、導電性パターンに異状がある場合に、そ
の異常箇所を簡単に特定することができる。
【0036】図6はこのような走査(スキャン)の煩わ
しさを解除し、アンテナを構成し、被検査基板の全面を
一度に、または被検査基板4の一定幅の列を直線状に検
査しながら基板もしくはアンテナ部をその列と垂直方向
に走査することにより、全面の検査を容易に行うもので
ある。すなわち、前述の図2または図3に示されるアン
テナ部20(図3に示される場合は第1および第2のア
ンテナ部20a、20bの組)、または図5に示される
アンテナ部20を直線状または平面状に配列し、それら
の入力部同志、および出力部同志を合成器19により合
成してマイクロ波送受信機に接続される入出力部18に
接続されている。その結果、受信信号を送信信号と分離
することにより感度よく高精度に検査をしながら、大き
い被検査基板5の全面を短時間で検査することができ
る。
【0037】図6に示される例では、配列されたアンテ
ナ部20の入力部および出力部をそれぞれ合成したが、
少なくとも出力部を別々に取り出し、別々に受信処理を
することにより、それぞれのアンテナ部20ごとに異常
の有無を検査することができ、異常箇所を特定し易くな
る。この場合、各アンテナ部20の出力を電気的に順次
切り替えてスイープさせることにより、検査の高速化が
可能となることは言うまでもない。
【0038】図7は被検査基板5の全面を効率よく検査
するアプリケータ部の他の構造例を示す図である。この
例は、図2に示される筒体21の開放端部にラッパ状の
ホーン29を設けたもので、筒体21の断面積より大き
い面にマイクロ波を照射できる構造になっている。その
結果、被検査基板5の全面を一度にまたはこのホーンア
ンテナを直線状もしくは平面状に並べることによりまた
は少ない走査により被検査基板5の全面を容易に検査す
ることができる。この例では、図2の反射型の構造で示
したが、図3の透過型の場合でも同様である。この場
合、第1および第2の筒体の両方にホーン29を形成す
ることになる。
【0039】さらにこのホーンアンテナを形成する応用
として、図2〜3に示されるような直交偏波面で送受信
をすることができる筒体ではなく、通常の導波管の先端
部にホーンアンテナを形成することにより、導波管にス
ロットを形成する必要がなく、しかも走査させないで被
検査基板の広い範囲を一度に検査することができる。
【0040】以上の各例では、アプリケータ部の主要部
のみを説明したが、アンテナ部から照射されるマイクロ
波の漏れによる悪影響を防止するため、被検査基板を含
めたマイクロ波が照射される側をフェライトゴムなどの
電波吸収体で包囲することが好ましい。この場合、被検
査基板の搬送部からマイクロ波の漏れがある場合は、被
検査基板の入口と出口とにそれぞれチョーク構造を形成
することが好ましい。なお、電磁波の漏れ防止の観点の
みからいえば金属板により被覆しても良いが、金属板で
被覆すると、金属板で反射したマイクロ波により検査す
る波形に異常が生じる場合があり、少なくとも内面は電
波吸収体にすることが好ましい。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、マイクロ波を用いるこ
とにより、非接触で検査をすることができ、基板や導電
性パターンに傷をつけたり、接触不良による検査ミスが
発生することがなく、信頼性の高い検査をすることがで
きると共に、照射用のマイクロ波と被検査基板により変
調した検出用のマイクロ波の偏波面を異ならせているた
め、送信用と受信用とを完全に分離することができる。
その結果、大きなパワーの送信用を除外して受信用だけ
の信号を処理することができ、高感度の検査をすること
ができる。
【0042】また、被検査基板またはアンテナ部に走査
のための送り装置が設けられることにより、走査しなが
ら被検査基板を検査することができ、異常箇所を特定す
ることができるため、不良原因の解析や修復を行い易
い。
【0043】さらに、直線状または平面状に並べ、また
はホーン形状にしてアンテナ化することにより、広い被
検査基板面を短時間に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査装置の概要を示すブロック説明図
である。
【図2】本発明の検査方法およびその装置に用いるアプ
リケータ部の説明図である。
【図3】アプリケータ部の他の例を示す説明図である。
【図4】アプリケータ部の電波漏洩を防止する構造の例
を示す図である。
【図5】アプリケータ部のさらに他の例を示す説明図で
ある。
【図6】アンテナ部を並べてアレーアンテナとする例を
示す図である。
【図7】ホーンアンテナ化の例を示す図である。
【図8】導波管のH面に被検査基板通過用のスロットを
設けた場合のチョーク構造を設ける例を示す図である。
【符号の説明】
2 アプリケータ部 5 被検査基板 5a 導電性パターン 20 アンテナ部 21 筒体 21a 短絡終端部 21b 開放端部 22 第1の結合用ピン 23 第2の結合用ピン 26 チョーク構造 27a アンテナエレメント 27b アンテナエレメント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 13/08 G01R 31/28 L (72)発明者 ▲轟木▼ 岳史 東京都北区滝野川7丁目5番11号 株式 会社ヨコオ内 (56)参考文献 特開 昭54−160133(JP,A) 特開 平9−138260(JP,A) 特開 平10−62481(JP,A) 特開 平10−73425(JP,A) 特開 平10−73427(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 15/00 - 15/08 G01N 22/00 - 22/04 G01R 31/02 - 31/07 G01R 31/28 - 31/3193 G02F 1/13 101 G02F 1/1343 H01L 21/66 H05K 13/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性パターンが形成された被検査基板
    にマイクロ波を照射し、前記被検査基板による該マイク
    ロ波の変化を検出することにより前記導電性パターンの
    異常の有無を検査する基板パターンの検査方法であっ
    て、前記被検査基板に照射する送信用マイクロ波と、前
    記変化を検出する受信用マイクロ波とをそれぞれ異なる
    偏波面の直線偏波により行う基板パターンの検査方法。
  2. 【請求項2】 供給されるマイクロ波を直線偏波により
    照射する第1のアンテナ部と、該第1のアンテナ部から
    照射され、導電性パターンが形成された被検査基板によ
    り変調を受けたマイクロ波を前記照射された直線偏波の
    偏波面と異なる偏波面で受信し、検出信号を出力するす
    る第2のアンテナ部とを有し、前記被検査基板の導電性
    パターンの異常の有無を検査する基板パターンの検査装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2のアンテナ部が一体
    に形成され、前記被検査基板による反射波を受信する請
    求項2記載の検査装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2のアンテナ部が、一
    端部が短絡終端部とされ他端部が開放端部とされた筒体
    に前記入力部または出力部が接続される結合用ピンが挿
    入されることによりそれぞれ形成され、前記入力部が接
    続される結合用ピンと前記出力部が接続される結合用ピ
    ンが、前記筒体の中心軸に垂直な面への投影で実質的に
    直交するように挿入されてなる請求項2または3記載の
    検査装置。
  5. 【請求項5】 前記筒体の開放端部にチョーク構造が設
    けられてなる請求項4記載の検査装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2のアンテナ部が、誘
    電体材料の表面に前記入力部または出力部に接続される
    アンテナエレメントが設けられることによりそれぞれ形
    成され、前記入力部に接続されるアンテナエレメント
    と、前記出力部に接続されるアンテナエレメントとが直
    線偏波の異なる偏波面で励振するように形成されてなる
    請求項2または3記載の検査装置。
  7. 【請求項7】 前記アンテナ部と前記被検査基板とが相
    対的に移動するように前記アンテナ部または被検査基板
    に送り装置が設けられ、前記被検査基板の導電性パター
    ンの全面を走査し得る請求項2、3、4、5または6記
    載の検査装置。
  8. 【請求項8】 前記アンテナ部が直線状または平面状に
    配列されることによりアレーアンテナとされてなる請求
    項2、3、4、5、6または7記載の検査装置。
  9. 【請求項9】 前記円筒体の開放端部にラッパ状のホー
    ンが設けられてなる請求項4または5記載の検査装置。
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