JPH1073425A - 基板パターンの検査方法およびそれに用いる検査装置 - Google Patents

基板パターンの検査方法およびそれに用いる検査装置

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JPH1073425A
JPH1073425A JP8230633A JP23063396A JPH1073425A JP H1073425 A JPH1073425 A JP H1073425A JP 8230633 A JP8230633 A JP 8230633A JP 23063396 A JP23063396 A JP 23063396A JP H1073425 A JPH1073425 A JP H1073425A
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substrate
strip line
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microwave
conductive pattern
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JP8230633A
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English (en)
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Kazusuke Yanagisawa
和介 柳沢
Ryo Horie
凉 堀江
Takumi Yano
工 矢野
岳史 ▲轟木▼
Takeshi Todoroki
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Yokowo Co Ltd
Original Assignee
Yokowo Co Ltd
Yokowo Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な探針を使用せず、しかもスルーホール
中の電極膜の異常でも、非接触で簡単に精度良く検出す
ることができる導電性パターンが形成された基板の検査
方法およびその装置の具体的な構成を提供する。 【解決手段】 マイクロ波伝送用ストリップライン21
と、該ストリップラインの一端側に設けられマイクロ波
を入力する入力部21aと、該ストリップラインを伝送
するマイクロ波の変化を検出する出力部21bとを有
し、前記ストリップラインの近傍を通過する被検査基板
5によるマイクロ波の変化を前記出力部からの信号によ
り検出することにより前記被検査基板に形成された導電
性パターンの異常の有無を検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示パネルの透
明基板や、プリント基板などの導電膜が一定のパターン
で形成された基板パターンの検査方法およびその装置に
関する。さらに詳しくは、マイクロ波を用いて非接触で
簡単に導電性パターンの断線やショートを検査すること
ができる具体的な構成の基板パターンの検査方法および
その装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、液晶パネルの透明基板には各
画素に対応した透明電極膜が縦横に形成される。この透
明電極膜は光を透過させると共に導電性でなければなら
ないため、ITOや酸化スズなどからなる透明導電膜を
ガラス基板などに成膜してパターニングすることにより
形成される。この電極膜は厚さが0.1〜0.2μm程度
で、幅が小さいものでは0.15mm程度、電極膜の間
隔も小さいものでは0.15mm程度であるため、均一
に成膜されていないと断線が生じたり、パターニング時
のエッチングが完全に行われていないと隣接する電極膜
間で短絡するという問題がある。
【0003】とくに最近の液晶パネルの高品位、高精細
画像化の要請に伴い、各画素が微細化され、電極膜の幅
が細くなると共に、電極膜の間隔も狭くなり、それぞれ
0.1mm程度以下が要求されるようになっている。そ
のため、一層電極パターンの形成後各パターンの断線や
ショートの検査が必要になっている。
【0004】一方プリント基板においても、とくにコン
ピュータ関係のパソコンやCPUなどにおいては、高密
度配線になっており、配線は細くて数が多く、しかもそ
の間隔も狭くなっている。
【0005】従来のこの種の導電性パターンの断線やシ
ョートの検査方法は、探針(いわゆるプローブ)を各導
電膜の両端に並べて接触させ、探針間に電圧を印加する
ことによりその間の電流を調べたり、または各導電膜の
端部でプローブをスイープさせることにより順次各導電
膜の断線やショートの検査を行っている。また、最近で
はCCDカメラによる画像認識に基づき画像処理を行う
ことにより、パターンの異常の有無を検査する方法も用
いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の導電膜の両端間
に探針を立てて検査をする方法では、導電膜の数が数百
本から数千本になると探針の数が非常に多くなる。一
方、探針は導電膜との接触が適度になるようにスプリン
グを介して形成されており、しかも導電膜の幅が狭く導
電膜間の間隔も狭いため、0.15mm程度以下の細い
探針にするには1本あたり1万円以上となる。その結
果、数千本以上並べると非常に高価な検査装置になると
いう問題がある。
【0007】また、前述のように導電膜の幅が狭く、そ
れに伴い探針も細くなるため、探針と導電膜との接触抵
抗が大きくなったり、多数の探針を正確に所定の位置に
合わせることができない。そのため、検査に時間がかか
ると共に正確な検査をすることができないという問題が
ある。さらに、最近の微細化に伴ない、直径が100μ
m程度以下の探針にする必要があるが、そのような探針
を作製することは不可能になってきている。
【0008】また、導電膜上において探針をスイープさ
せる方法では、探針と導電膜との接触が不充分の場合が
生じたり、スイープ時に導電膜を傷つけたりするという
問題がある。
【0009】さらに、最近では基板への実装の高密度化
が図られ、基板に設けられたスルーホールを介して基板
の裏面側に部品が搭載され、スルーホール内にも導電膜
が形成されて基板表面の回路パターンと接続されるが、
探針による検査や画像処理による検査ではこのようなス
ルーホール内に導電膜が正常に付着しているか否かを検
査することができない。
【0010】本発明はこのような問題を解決し、高価な
探針を使用せず、しかもスルーホール中の導電膜の異常
でも、非接触で簡単に精度良く検出することができる導
電性パターンが形成された基板パターンの検査方法およ
びその装置の具体的な構成を提供することを目的とす
る。
【0011】本発明の他の目的は、非接触で簡単に導電
性パターンの異常を検査しながらその異常の場所を簡単
に特定することができる基板パターンの検査方法を提供
することにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、ストリップラ
インを用いながら、その強い電界部分に被検査基板を通
過させることにより、高感度で精度高く検査をすること
ができる具体的な基板パターンの検査方法およびその装
置を提供することにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、入力するマイ
クロ波と検査する変調したマイクロ波とを分離して高感
度に検査をすることができる具体的な基板パターンの検
査装置を提供することにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、被検査基板を
搬送させながら検査しなくても、大きい被検査基板の全
面を一度にバッチ的に検査をすることができる検査装置
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性パターン
が形成された基板パターンの検査方法は、アース面から
一定間隙を設けて、またはアース面上に誘電体材料を介
してストリップラインを配設し、前記一定間隙部または
前記誘電体材料と対向する空間部において導電性パター
ンが形成された被検査基板を通過させ、前記ストリップ
ラインを伝送するマイクロ波の変化を検出することによ
り前記被検査基板の導電性パターンの異常の有無を検出
するものである。その結果、マイクロ波は波長が短いた
め、導電性パターンの僅かな異常でも振幅や位相に影響
が出やすいと共に、分解能が高く微細パターンや裏面に
アース面が形成された基板にも対応できる。とくにマイ
クロ波の伝送線路としてストリップラインを用いること
により、ストリップラインでは距離に対して電磁界分布
が指数関数的に減衰する分布であるため、分解能を向上
させることができる。
【0016】ここにアース面とは、アースと接続された
導体表面を意味し、アースと接続された金属板や金属ブ
ロックなどの導体表面を意味する。
【0017】本発明の基板パターンの検査の他の方法
は、マイクロ波伝送線路またはその近傍において導電性
パターンが形成された被検査基板を通過させ、前記被検
査基板による前記マイクロ波伝送線路のマイクロ波の変
化を前記基板の通過位置と同期させて検出することによ
り前記導電性パターンの異常の有無の検査をすると共
に、その異常箇所を検出するものである。そうすること
により、一方向の検査により異常部の行を知ることがで
きて凡その場所を特定することができ、さらに厳密に異
常箇所を特定するには、さらに90゜回転させた方向の
同様の検査により異常部の列を知ることができるため、
行と列により異常箇所の場所を特定することができる。
【0018】ここにマイクロ波伝送線路とは、ストリッ
プラインのほか導波管などマイクロ波を伝送し得る線路
を意味する。
【0019】本発明による基板パターンの検査装置は、
マイクロ波伝送用ストリップラインと、該ストリップラ
インの一端側に設けられマイクロ波を入力する入力部
と、該ストリップラインを伝送するマイクロ波の変化を
検出する出力部とを有し、前記ストリップラインの近傍
を通過する被検査基板によるマイクロ波の変化を前記前
記出力部からの信号により検出することにより前記被検
査基板に形成された導電性パターンの異常の有無を検査
することを特徴とする。このようにストリップラインの
近傍を導電性パターンが形成された被検査基板を通過さ
せることにより、細い線路のストリップラインの近くの
電磁波の強い部分を通過させることができ、導電性パタ
ーンの位置に対する分解能が向上する。したがって、導
電性パターン中の異常部分の位置特定を向上させること
ができる。
【0020】前記ストリップラインがアース面と一定間
隙を有して設けられ、該一定間隙部を前記被検査基板が
通過するように前記ストリップラインが設けられること
により、ストリップラインとアース面との間に強い電磁
界が集中するため、狭い範囲で強い電磁界の部分で検査
をすることができて好ましい。しかし、前記ストリップ
ラインがアース面上に誘電体材料を介して設けられ、該
ストリップライン上を前記被検査基板が通過するように
設けられても良い。この場合、ストリップラインを安定
して保持することができる。
【0021】前記出力部が、前記ストリップラインの他
端側に設けられ、前記ストリップラインを伝送し、前記
被検査基板により変化する透過マイクロ波を検出すれ
ば、少ない部品点数で簡単に検査をすることができる。
【0022】また、前記ストリップラインが近接して設
けられた第1および第2のストリップラインからなり、
前記入力部が前記第1のストリップラインの一端側に設
けられ、前記出力部が前記第2のストリップラインのマ
イクロ波を検出するように設けられておれば、第2のス
トリップラインに検査される基板により位相や振幅が変
調されて反射したマイクロ波のみを結合して検出するよ
うに構成できるため、測定用の送信波と分離された導電
性パターンにより変化するマイクロ波の波形を直接観測
することができ、僅かの異常でも検出し易い。
【0023】前記入力部が、前記ストリップラインの一
端側にサーキュレータを介して設けられ、該サーキュレ
ータの第3のポートに前記出力部が設けられ、前記スト
リップラインを伝送したマイクロ波の前記被検査基板に
よる反射波により前記異常の有無を検出しても、検査さ
れる基板の反射波のみを送信波から分離して検査するこ
とができるため、1つのストリップラインによる簡単な
構成で精度良い測定をすることができる。
【0024】本発明の検査装置の他の形態は、誘電体基
板上に直線偏波を送受信することができるように導電体
膜が設けられることによりパッチアンテナエレメントが
形成され、該パッチアンテナエレメントが直線状または
平面状に配列されることにより形成されたアレーアンテ
ナと、該アレーアンテナの一端部に設けられマイクロ波
を入力する入力部と、該アレーアンテナから放射され被
検査基板によるマイクロ波の変化を検出する出力部とを
有し、前記アレーアンテナの前面に存在する前記被検査
基板に形成された導電性パターンの異常の有無を検査す
るものである。このようにすることにより、スキャンさ
せなくても大きな基板を一度にバッチ的に検査すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】つぎに、図面を参照しながら、本
発明の検査方法およびそれに用いる検査装置について説
明をする。
【0026】図1は、本発明の検査装置の一実施形態の
ブロック説明図、図2はそのアプリケータ部の一例の説
明図、図3はマイクロ波波形の変化の例を示す図であ
る。
【0027】図1において、1はマイクロ波発振器など
のマイクロ波送信部とマイクロ波検出器などの受信部と
を有するマイクロ波送受信機であるが、マイクロ波送信
部と受信部とは別々に構成されていても良い。2はアプ
リケータ部、3は装置の制御および信号処理を行う制御
処理部、4は、導電性パターンが形成されそのパターン
の異常の有無が検査される被検査基板5を搬送する基板
送り装置、6および7はそれぞれ送信用および受信用の
マイクロ波同軸ケーブルである。
【0028】アプリケータ部2は、被検査基板5の導電
性パターンの異常の有無を検査するため、被検査基板5
にマイクロ波を作用させる部分で、たとえば図2に示さ
れるように構成される。図2において、(a)はその斜
視説明図、(b)はその断面説明図で、21はたとえば
0.5〜2mm程度の厚さの銅板などにより、幅が2〜
5mm程度に形成されたストリップラインで、アース面
22と一定間隙部Dが、たとえば10GHz程度のマイ
クロ波に対して1〜5mm程度の間隔で設けられてい
る。ストリップライン21の厚さは機械的強度が得られ
れば良く、また幅は送受信系とのマッチングやアース面
22との間隔などにより設定される。アース面22との
間隔はマイクロ波の波長の1/8〜1/4程度が好まし
い。この一定間隙部Dをストリップライン21と直角方
向に被検査基板5が搬送されるように、前記基板送り装
置4により操作される。
【0029】この構成で、マイクロ波送受信機1から送
信されたマイクロ波はストリップライン21の入力部2
1a側に入力され、ストリップライン21を通り、出力
部21b側に伝送する。この際、ストリップライン21
とアース面22との間にとくに強い電磁界分布が形成さ
れる。ストリップライン21を伝送したマイクロ波は出
力部21bより同軸ケーブル7を経てマイクロ波送受信
機1に戻され、そのマイクロ波の波形が検出される。ス
トリップライン21とアース面22との間に何も存在し
なければストリップライン21を伝送して受信部に戻っ
たマイクロ波は図3(a)に示されるように、一定の振
幅A0 および位相で検出される。
【0030】しかし、ストリップライン21とアース面
22との間に、たとえば導電性パターン5aが形成され
た被検査基板5が挿入されていると、マイクロ波が吸収
されたり、反射されたりする。すなわち、基板がマイク
ロ波損失の小さい誘電体からなっており導電性パターン
が形成されていなければマイクロ波は一定の影響を受け
るだけで透過するが、導電性パターンが形成されている
と導電性パターンで一部が反射し、または透過する際に
位相が変化し、さらに導電性パターン上に高周波電流が
発生しマイクロ波の振幅や位相に変化が生じる。
【0031】たとえば正常な導電性パターン5aが形成
された被検査基板5をストリップライン21とアース面
22との間に挿入すると、図3(b)に示されるよう
に、何も挿入しないときの波形(図3(a)参照)に比
べて位相φ1 だけずれ、振幅A 1 の波形が得られる。な
お、図3(b)において横軸は時間を表し、時間t1
被検査基板5の挿入前の状態、時間t2 が被検査基板5
を挿入している時間、t 3 が被検査基板5を挿入し終わ
って何も挿入されていない状態を表している。ここで、
導電性パターン5aが基板5内で同じパターンの繰返し
で形成されていれば、被検査基板5が挿入され通過して
いる間、同じマイクロ波の波形が繰り返されるが、異な
ったパターンであれば被検査基板5が挿入されて通過す
る間の波形は順次異なった波形が現れる。しかし、正常
なパターンが形成された被検査基板5が挿入され通過す
る間のマイクロ波の波形を基準波形として予め検出して
おくことにより、正常な導電性パターン5aが形成され
た被検査基板5であれば、常に基準波形と同じ一定の波
形が得られる。
【0032】もし、導電性パターン5aに断線やショー
トなどの異常があると、導電性パターンに誘起される高
周波電流にも変化が生じ、また導電性パターンによる反
射の割合も変わり、位相や振幅がさらに変化し、たとえ
ば図3(c)に示されるように、波形がさらに変化す
る。すなわち、図3(c)において、横軸は(b)と同
様に時間を表し、時間t4 は被検査基板5が挿入されて
いない状態、時間t5 は被検査基板5が挿入され、被検
査基板5が正常な状態、時間t6 は被検査基板5の導電
性パターンに異状がある場合を、時間t7 は被検査基板
5の正常部分が通過している状態を、時間t8 は被検査
基板5が通過し終えて何も挿入されていない状態を示
す。図3(c)に示されるように、導電性パターンに異
常がある部分が通過する時間t6 においては、何も挿入
されていない(a)の波形にたいして位相がφ
2 ((b)に示される正常な導電性パターンに比してφ
2 −φ1 )だけずれ、振幅がA2 になっている。
【0033】以上のように、検査をする導電性パターン
5aが形成された被検査基板5をストリップライン21
とアース面22との間に通過させ、出力部21bからの
信号を検出し、それによって得られる(c)の波形を
(b)の基準波形と比較することにより、(b)と同じ
波形が得られれば良品であり、(b)と異なる波形が得
られれば導電性パターンに異状があり不良であることが
判明する。すなわち、導電性パターンの形状により導電
性パターンを通過したマイクロ波の振幅や位相に変化が
生じる。そのため、正常なパターンが形成された基板で
あれば、その基板の一定の場所は常に同じ振幅で同じ位
相の波形、すなわち同じ形状のマイクロ波の波形が得ら
れる。したがって、正常な基板のマイクロ波の基準波形
と異なる波形が現れた場合は基板の導電性パターンに断
線やショートなどの異常があることを示しており、導電
性パターンの良否を判定することができる。なお、正常
な基板の基準波形と検査される基板の波形との比較は、
アナログのコンパレータにより波形で直接比較してもよ
いし、横軸の時間または距離に対する振幅をデジタル化
してコンピュータによりデジタル値で比較することもで
きる。
【0034】前述の被検査基板5の送り装置4の送りピ
ッチと送信部からの信号によるマイクロ波の波形検出と
を同期させることにより、被検査基板5を連続的に搬送
しながら全面の検査をすることができる。しかも導電性
パターに異常がある場合には、その異常のあるライン
(行)を知ることができ、凡その異常箇所を知ることが
できる。さらに被検査基板5を90゜回転させて同様に
搬送させながら検査をすることにより異状のある直交す
るライン(列)を知ることができ、両方の検査の交差部
分で異常箇所をポイント的に特定することもできる。な
お、この同期させて測定することにより異常箇所を特定
する方法は、ストリップラインの伝送線路に限らず、導
波管など他のマイクロ波伝送線路についても同様に適用
できる。
【0035】図4はアプリケータ部の他の例を示す図2
(b)と同様の説明図である。この例は、ストリップラ
イン21とアース面との間に空隙部を設けるのではな
く、アース面となる金属板23上に誘電体膜24または
誘電体基板などの誘電体材料を介してストリップライン
21が設けられている。そして、その誘電体膜24の表
面と対向するストリップライン21上の空間部で一定の
距離をおいて被検査基板5が一定のスピードで搬送され
るように基板送り装置4により送られる。ストリップラ
イン21の入力部や出力部、マイクロ波の変化の検出方
法など他の構成や動作方法は前述の例と同じである。図
4に示される例では、ストリップライン21が誘電体膜
24上に固定されているため、しっかりと固定され、安
定した検査装置が得られる。この場合、ストリップライ
ン21から延びる電界ができるだけ表面側の被検査基板
5の近傍で強くなるように、誘電体膜24などの誘電体
材料はその誘電率が空気の誘電率に近く小さいもの、た
とえば比誘電率で2.5程度以下(1以上)の材料を使
用することが好ましい。
【0036】図5の(a)はアプリケータ部のさらに他
の例を示す図2(a)と同様の説明図で、(b)はその
一部を変形して金属板23上に誘電体膜24を介して第
1および第2のアンテナエレメント25、26が設けら
れた構造の具体例を示す斜視図である。この例は、スト
リップラインが第1のストリップライン25と第2のス
トリップライン26の近接して設けられた2本からなっ
ていることに特徴がある。そして被検査基板5はこの2
本のストリップライン25、26とアース面22との間
の一定間隙部Dを前述と同様にストリップライン25、
26と直角方向に搬送される((b)の例は被検査基板
5がストリップライン25、26上の空間部を搬送され
る)。この構成で、第1のストリップライン25の一端
部である入力部25aから前述と同様にマイクロ波が入
力され、その他端部25bはダミー終端部とされてい
る。第1のストリップライン25から放射される電界は
アース面22側に進みアース面22またはその間隙部に
搬送される被検査基板5により反射して第2のストリッ
プライン26に乗り、第2のストリップライン26を伝
送する。図5に示される例では、第2のストリップライ
ン26の一端部26aはダミー終端部になっており、他
端部26bが出力部となっている。この出力部26bに
より得られる信号を前述のマイクロ波送受信機に送り、
その波形を調べることにより、前述の図3に示される波
形の変化により導電性パターンの異常の有無を検出する
ことができる。
【0037】この例では、検査用に伝送するマイクロ波
と、被検査基板5などにより反射して波形の変化が生じ
たマイクロ波とを分離して、検出すべき反射波のみを検
出することができるようになっている。その結果、検出
すべき波形のみが得られるため、ノイズが小さく、少な
い誤差で高感度の検査をすることができる。なお、図5
に示される例では、出力部を第2のストリップライン2
6の他端部26bに設けたが、一端部26a側に設け
て、他端部26b側をダミー終端としても同様である。
【0038】図6はアプリケータ部のさらに他の例を示
す説明図である。この例は、ストリップライン21の一
端側にサーキュレータ27を介してマイクロ波の入力部
21aが設けられているもので入力部21aに入力され
たマイクロ波は、サーキュレータ27の第1のポートに
入力され、第2のポートから出力しストリップライン2
1を伝送する。ストリップライン21の他端部21dは
ダミー終端部とされ、伝送してきたマイクロ波は吸収さ
れるが、ダミー終端部21dに至るまでの途中で、スト
リップライン21から放射した電磁波が被検査基板5な
どにより反射した電磁波がストリップライン21に再度
乗り、反射してきたマイクロ波の一部は、サーキュレー
タ27の第2のポートからサーキュレータ27に入り、
第3のポートから出力される。その第3のポート側に出
力部21bが設けられ、前述のように同軸ケーブルによ
りマイクロ波送受信機に送られて、その波形の変化の有
無が調べられる。
【0039】この例では、図5に示される例と同様に、
入力用のマイクロ波と検査用の反射してきたマイクロ波
とを分離することができるため、分離度が向上して感度
が向上する。
【0040】図7はアプリケータ部のさらに他の例を説
明する図である。この例は、ストリップラインの代わり
に、誘電体膜または誘電体基板28などの表面に直線偏
波を放射したり受信できるように、帯状導電膜29が設
けられたパッチアンテナからなるアンテナ部20を直線
状または平面状に並べてアレーアンテナを構成したもの
である。すなわち、各アンテナ部20の入力部および出
力部同志をそれぞれ合成器19により合成して入力部1
8を介してマイクロ波送受信機に接続されている。その
結果、アンテナの前面に存在する被検査基板の全面に一
度にマイクロ波を照射することができ、スキャン(走
査)などの煩わしさがなく、被検査基板の全面を一度に
バッチ的に検査することができる。
【0041】以上の各例では、アプリケータ部の主要部
のみを説明したが、ストリップラインからの電磁波の漏
れによる悪影響を防止するため、とくにストリップライ
ン部を電波吸収体で包囲することが好ましい。この場
合、被検査基板の搬送部から電磁波の漏れがある場合
は、被検査基板の入口と出口とにそれぞれチョーク構造
を形成することが好ましい。なお、電磁波の漏れ防止の
観点のみからいえば金属板により被覆しても良いが、金
属板で被覆すると、金属板で反射した電磁波により検査
する波形に異常が生じる場合があり、少なくとも内面は
電波吸収体にすることが好ましい。電波吸収体として
は、フェライトゴムなどを使用することができる。ま
た、前述の各例では、被検査基板の表面に導電性パター
ンのみが形成された例を示しているが、被検査基板の裏
面にアース板が設けられていても、マイクロ波は波長が
短いため、導電性パターンの異常を検出することができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればス
トリップラインをアース面と一定間隙部を介して、また
は誘電体材料を介して設け、そのストリップラインの近
傍で被検査基板を通過させているため、ストリップライ
ンから放射される電磁波の電界の強い部分に被検査基板
を作用させることができる。そのため、小形で精度の高
い検査をすることができ、従来のような高価な探針を多
数使用する必要がなく、しかも導電性パターンの幅やピ
ッチが小さくなっても、またパターンの数が非常に多く
なっても、さらには基板のスルーホール中もしくは多層
基板などの外からは見にくい部分の配線の異常をも、一
度で簡単に検査をすることができる。その結果、非常に
短時間で安価に検査をすることができる。
【0043】また、被検査基板の搬送と検出を同期させ
ながら検査することにより、異常箇所を特定することが
でき、その異常発生の対策や修理を容易に行える。
【0044】さらに、非接触で検査をすることができる
ため、基板や導電性パターンに傷をつけたり、接触不良
による検査ミスが発生することがなく、信頼性の高い検
査をすることができる。
【0045】さらに、アレーアンテナ化することによ
り、面積の大きい被検査基板の検査を一度に行うことが
でき、バッチ的に検査をすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検査装置の概要を示すブロック説明図
である。
【図2】本発明の検査方法およびその装置に用いるアプ
リケータ部の説明図である。
【図3】本発明の検査方法により検出されるマイクロ波
波形の説明図である。
【図4】アプリケータ部の他の例を示す説明図である。
【図5】アプリケータ部のさらに他の例を示す説明図で
ある。
【図6】アプリケータ部のさらに他の例を示す説明図で
ある。
【図7】アプリケータ部のさらに他の例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
2 アプリケータ部 5 被検査基板 21 ストリップライン 21a 入力部 21b 出力部 22 アース面 24 誘電体膜 25 第1のストリップライン 25a 入力部 26 第2のストリップライン 26b 出力部 27 サーキュレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/1343 H05K 13/08 D H05K 13/08 G01R 31/28 L (72)発明者 ▲轟木▼ 岳史 東京都北区滝野川7丁目5番11号 株式会 社ヨコオ内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アース面から一定間隙を設けて、または
    アース面上に誘電体材料を介してストリップラインを配
    設し、前記一定間隙部または前記誘電体材料上のストリ
    ップラインと対向する空間部において導電性パターンが
    形成された被検査基板を通過させ、前記ストリップライ
    ンを伝送するマイクロ波の変化を検出することにより前
    記被検査基板の導電性パターンの異常の有無を検出する
    基板パターンの検査方法。
  2. 【請求項2】 マイクロ波伝送線路またはその近傍にお
    いて導電性パターンが形成された被検査基板を通過さ
    せ、前記被検査基板による前記マイクロ波伝送線路のマ
    イクロ波の変化を前記基板の通過位置と同期させて検出
    することにより前記導電性パターンの異常の有無の検査
    をすると共に、その異常箇所を検出する基板パターンの
    検査方法。
  3. 【請求項3】 マイクロ波伝送用ストリップラインと、
    該ストリップラインの一端側に設けられマイクロ波を入
    力する入力部と、該ストリップラインを伝送するマイク
    ロ波の変化を検出する出力部とを有し、前記ストリップ
    ラインの近傍を通過する被検査基板によるマイクロ波の
    変化を前記出力部からの信号により検出することにより
    前記被検査基板に形成された導電性パターンの異常の有
    無を検査する基板パターンの検査装置。
  4. 【請求項4】 前記ストリップラインがアース面に対し
    て一定間隙を有するように設けられ、該一定間隙部を前
    記被検査基板が通過する請求項3記載の検査装置。
  5. 【請求項5】 前記ストリップラインがアース面上に誘
    電体材料を介して設けられ、該ストリップライン上の空
    間部を前記被検査基板が通過する請求項3記載の検査装
    置。
  6. 【請求項6】 前記出力部が、前記ストリップラインの
    他端側に設けられ、前記ストリップラインを伝送し、前
    記被検査基板により変化する透過マイクロ波を検出する
    請求項3、4または5記載の検査装置。
  7. 【請求項7】 前記ストリップラインが近接して設けら
    れた第1および第2のストリップラインからなり、前記
    入力部が前記第1のストリップラインの一端側に設けら
    れ、前記出力部が前記第2のストリップラインのマイク
    ロ波を検出するように設けられてなる請求項3、4、5
    または6記載の検査装置。
  8. 【請求項8】 前記入力部が、前記ストリップラインの
    一端側にサーキュレータを介して設けられ、該サーキュ
    レータの第3のポートに前記出力部が接続され、前記ス
    トリップラインを伝送したマイクロ波の前記被検査基板
    による反射波により前記異常の有無を検査する請求項
    3、4または5記載の検査装置。
  9. 【請求項9】 誘電体基板上に直線偏波を送受信するこ
    とができるように導電体膜が設けられることによりパッ
    チアンテナエレメントが形成され、該パッチアンテナエ
    レメントが直線状または平面状に配列されることにより
    形成されたアレーアンテナと、該アレーアンテナの一端
    部に設けられマイクロ波を入力する入力部と、該アレー
    アンテナから放射され被検査基板によるマイクロ波の変
    化を検出する出力部とを有し、前記アレーアンテナの前
    面に存在する前記被検査基板に形成された導電性パター
    ンの異常の有無を検査する基板パターンの検査装置。
JP8230633A 1996-08-30 1996-08-30 基板パターンの検査方法およびそれに用いる検査装置 Pending JPH1073425A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008145445A (ja) * 2003-05-06 2008-06-26 Lg Display Co Ltd フラットパネルディスプレイの検査方法及び検査装置

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