JP3320030B2 - スイッチング回路 - Google Patents

スイッチング回路

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JP3320030B2
JP3320030B2 JP05472299A JP5472299A JP3320030B2 JP 3320030 B2 JP3320030 B2 JP 3320030B2 JP 05472299 A JP05472299 A JP 05472299A JP 5472299 A JP5472299 A JP 5472299A JP 3320030 B2 JP3320030 B2 JP 3320030B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、スイッチング回
路に関し、特に、スイッチング回路のスイッチング動作
を高速にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタを用いたスイッ
チング回路のスイッチング動作を高速にしたり、バイポ
ーラトランジスタを用いた増幅回路の増幅率を高くした
りするために、複数のバイポーラトランジスタよりダー
リントン接続回路を構成し、ダーリントン接続回路を単
一のバイポーラトランジスタに代えて用いる手法がとら
れていた。また、バイポーラトランジスタのベースの厚
みを小さくしたりする手法もとられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、バイポーラト
ランジスタが自己に供給される信号を増幅すると、バイ
ポーラトランジスタが有するミラー容量などのために位
相の回転が生じて、入力信号と出力信号とは、正確に同
相あるいは逆相にはならない。
【0004】このため、複数のバイポーラトランジスタ
から構成されるダーリントン接続回路をバイポーラトラ
ンジスタとして用いスイッチング回路や増幅回路を構成
した場合は、単一のバイポーラトランジスタを用いて構
成した場合に比べ、スイッチングの遅れや、増幅された
信号の歪みが大きくなるという問題が生じる。
【0005】また、ダーリントン接続回路をバイポーラ
トランジスタとして用いた場合、ダーリントン接続回路
が飽和したときの飽和電圧(すなわち、ダーリントン接
続回路のうち、コレクタとして機能する端とエミッタと
して機能する端との間の電圧)は、単一のバイポーラト
ランジスタが飽和した場合のコレクタ−エミッタ間の電
圧より大きくなる。
【0006】このため、ダーリントン接続回路を用いて
スイッチング回路や増幅回路を構成した場合は、単一の
バイポーラトランジスタを用いて構成した場合に比べ、
スイッチング回路や増幅回路自身による電力の損失が大
きくなるという問題も生じる。
【0007】また、バイポーラトランジスタのベースの
厚みを小さくするほどベースの耐圧は小さくなる。すな
わち、バイポーラトランジスタのベースの厚みを小さく
するほど、ベースへの過大な電圧の印加によりバイポー
ラトランジスタが破壊する危険が高くなる。
【0008】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
ので、耐圧が大きく、スイッチングが高速でタイミング
のずれが少なく、電力の損失が少ないスイッチング回路
を提供することを目的とする。
【0009】
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかるスイッチング回路
は、電流路を備え、トリガ信号及びバイアス信号が自己
に供給されたとき、該トリガ信号の強度が、該バイアス
信号の強度により決まる閾値に達しているか否かを判別
し、判別結果に従って前記電流路を開閉制御するスイッ
チング回路であって、第1導電型のエミッタと、前記エ
ミッタに接合された第2導電型のベースと、前記ベース
に接合された第1導電型の第1のコレクタと、前記ベー
スに接合された第1導電型の第2のコレクタとから構成
されており、前記ベースと前記第1のコレクタとの接合
面のアバランシェ降伏電圧が前記ベースと前記第2のコ
レクタとの接合面のアバランシェ降伏電圧より低いバイ
ポーラトランジスタを備え、前記バイポーラトランジス
タのエミッタは前記電流路の一端をなし、前記バイポー
ラトランジスタの第1のコレクタは前記電流路の他端を
なし、前記バイポーラトランジスタは、前記第2のコレ
クタに前記バイアス信号が供給されたとき、前記エミッ
タと前記第2のコレクタとの間にバイアス電流を流し、
前記ベースに前記トリガ信号が供給されたとき、前記エ
ミッタと前記ベースとの間にトリガ電流を流し、前記第
1のコレクタとベースとの接合面のアバランシェ降伏電
圧を、当該バイアス電流及び前記トリガ電流の大きさに
従って変化させ、前記ベースに前記トリガ信号が供給さ
れた結果前記第1のコレクタとベースとの接合面の電圧
が前記アバランシェ降伏電圧に達したとき、該接合面を
アバランシェ降伏させることにより該接合面を導通させ
る、ことを特徴とする。
【0011】このようなスイッチング回路は、バイポー
ラトランジスタの第1のコレクタ−ベース間に、アバラ
ンシェ降伏による電流を流す。アバランシェ降伏により
発生する降伏電流は、短時間で急激に増倍されるので、
このようなスイッチング回路は、高速にスイッチングを
行い、スイッチングのタイミングのずれも少ない。
【0012】また、このようなスイッチング回路のバイ
ポーラトランジスタのベースは、通常のバイポーラトラ
ンジスタのベースより厚みが小さいものである必要はな
く、従って耐圧も大きく確保される。さらに、このよう
なスイッチング回路はダーリントン接続回路を含まない
ので、第1のコレクタ−エミッタ間の電圧も通常のバイ
ポーラトランジスタの飽和時のコレクタ−エミッタ間の
電圧程度に低くなるので、電力の損失も少ない。
【0013】前記バイポーラトランジスタの前記ベース
と前記エミッタとの接合面の面積は、前記ベースと前記
第1のコレクタとの接合面の面積より小さいものとすれ
ば、ベースとエミッタとの接合面の接合容量は、ベース
と第1のコレクタとの接合面の接合容量より小さくな
る。このため、バイポーラトランジスタの周波数特性が
良好となり、スイッチングの速度が向上する。
【0014】また、前記バイポーラトランジスタの前記
ベースと前記エミッタとの接合面の面積は、前記ベース
と前記第1のコレクタとの接合面の面積より小さいもの
とすれば、第1及び第2のコレクタに流入するキャリア
の量は、ベースを流れるわずかなベース電流により制御
され、バイポーラトランジスタの入力インピーダンスは
大きくなる。従って、このスイッチング回路はわずかな
ベース電流によっても制御される。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態を説明する。
【0029】(第1の実施の形態:スイッチング回路)
図1は、この発明の第1の実施の形態にかかるスイッチ
ング回路の構成を示す回路図である。図示するように、
このスイッチング回路は、トランジスタQと、抵抗器R
Bと、信号入力端Einと、バイアス端Ebiasとを
備える。
【0030】トランジスタQは、例えば、図2に示す構
成を有している。図示するように、トランジスタQは、
高圧コレクタCH、低圧コレクタCL、ベースB及びエ
ミッタEを備えている。
【0031】高圧コレクタCH及び低圧コレクタCL
は、いずれもn型半導体領域(以下、n型領域と呼ぶ)
からなり、互いが直接に接することなく、各々ベースB
に接合されている。高圧コレクタCHには、外部接続用
の高圧コレクタ端子tCHが接続されており、低圧コレ
クタCLには、外部接続用の低圧コレクタ端子tCLが
接続されている。
【0032】低圧コレクタCL及びベースBの接合面が
アバランシェ降伏を起こす電圧(降伏電圧)は、後述す
るように変動する。ただし、低圧コレクタCL及びベー
スBの接合面の降伏電圧は、高圧コレクタCH及びベー
スBの接合面の降伏電圧より常に低い。
【0033】ベースBは、p型半導体領域(以下、p型
領域と呼ぶ)からなる。ベースBには、外部接続用のベ
ース端子tBが接続されている。
【0034】エミッタEはn型領域からなり、ベースB
に接合されていて、外部接続用のエミッタ端子tEが接
続されている。
【0035】トランジスタQにおいては、低圧コレクタ
CL、ベースB及びエミッタEが第1のバイポーラトラ
ンジスタを形成し、高圧コレクタCH、ベースB及びエ
ミッタEが第2のバイポーラトランジスタを形成する。
【0036】トランジスタQのベースBは、低圧コレク
タCLからベースBにアバランシェ効果による電流が流
れるとき、アバランシェ効果により生成される正孔を蓄
積する性質を有する。そして、低圧コレクタCL及びベ
ースBの接合面は、ベースBが蓄積する正孔が増大する
と、等価的にベースBの不純物濃度が等価的に増大し、
その降伏電圧が降下する性質を有する。
【0037】また、ベースBに電荷が蓄積されると、ベ
ースB−エミッタE間の電圧は上昇し、第2のバイポー
ラトランジスタを実質的に導通させる。ただし、高圧コ
レクタCH−エミッタE間に流れるコレクタ電流はベー
スBへの正孔の蓄積を妨げてベースB−エミッタE間の
電圧を降下させ、ベースB−エミッタE間の電圧を降下
させる作用は、該コレクタ電流が増大するほど強くな
る。
【0038】図1に示すように、トランジスタQのベー
ス端子tBは、信号入力端Einに接続されている。低
圧コレクタ端子tCLは、一端が外部の直流電源の正極
に接続されている外部の負荷の他端に接続され、高圧コ
レクタ端子tCHは、抵抗器RBを介してバイアス端E
biasに接続されている。エミッタ端子tEは、該直
流電源の負極に接続されている。
【0039】そして、直流電源の両極より電源電圧を印
加し、バイアス端Ebiasに、トランジスタQのエミ
ッタEの電位に対して正極性のバイアス電圧を印加する
と、図1のスイッチング回路は、以下に述べる動作を行
う。
【0040】ただし、電源電圧及びバイアス電圧は、ト
ランジスタQのベースBの電圧がエミッタEの電圧に実
質的に等しい場合において低圧コレクタCLとベースB
との接合面及び高圧コレクタCHとベースBとの接合面
のいずれもアバランシェ降伏しない程度の電圧であるも
のとする。
【0041】また、バイアス電圧の値及び抵抗器RBの
抵抗値は、ベースBに後述の制御電圧を印加したとき、
バイアス端Ebiasから、抵抗器RB、高圧コレクタ
CH−エミッタE間を経るように、第2のバイポーラト
ランジスタのコレクタ電流が流れるような値とする。な
お、バイアス電圧の供給源は、負荷に接続されている上
述の直流電源と同一のものであってもよい。
【0042】まず、直流電源の両極より電源電圧が印加
され、入力端Einが実質的にトランジスタQのエミッ
タEと同電位に保たれた場合、ベースB−エミッタE間
には電流が実質的に流れない。従って、上述の第1のバ
イポーラトランジスタはオフ状態となる。また、低圧コ
レクタCL−ベースB間はアバランシェ降伏しないの
で、低圧コレクタCL−ベースB間は実質的に導通せ
ず、電流が流れない。このため結局、外部の負荷にも実
質的に電流が流れない。
【0043】次に、入力端Einに、グラウンドに対し
て正極性の制御電圧を印加したとすると、トランジスタ
QのベースB−エミッタE間には、エミッタEの電位に
対するベースBの電圧によって決まる一定量のベース電
流が流れる。
【0044】これにより第2のバイポーラトランジスタ
が駆動され、バイアス端Ebiasから、抵抗器RB、
高圧コレクタCH−エミッタE間を経てエミッタEに至
るコレクタ電流が流れる。このコレクタ電流の大きさ
は、ベースB−エミッタE間に流れるベース電流の大き
さと、バイアス端Ebiasの電圧と、抵抗器RBの抵
抗値とにより決まる。
【0045】そして、低圧コレクタCL−ベースB間の
降伏電圧は、該ベース電流及び該コレクタ電流の大きさ
により決まる所定の値にまで低下する。
【0046】そして、低圧コレクタCL−ベースB間の
降伏電圧が、現に低圧コレクタCL−ベースB間に発生
している電圧以下の値にまで低下すれば、低圧コレクタ
CL−ベースBの接合面はアバランシェ降伏する。この
結果、第1のバイポーラトランジスタはオンし、直流電
源の正極から、抵抗器RL、低圧コレクタCL−ベース
B間を経て直流電源の負極へと電流が流れる。
【0047】次いで、入力端Einに印加されている制
御電圧の値を低下させ、低圧コレクタCL−ベースB間
の降伏電圧が、現に低圧コレクタCL−ベースB間に発
生している電圧を超える値となるようにすれば、低圧コ
レクタCL−ベースBの接合面はアバランシェ降伏しな
くなり、低圧コレクタCL−ベースB間は実質的に遮断
される。
【0048】以上説明した動作により、このスイッチン
グ回路は、入力端Einに一定値以上の正極性の制御電
圧が印加されると、低圧コレクタCL−エミッタ間を導
通させる。上述のように、低圧コレクタCL−ベースB
間の降伏電圧は、該ベース電流及び該コレクタ電流の大
きさにより決まるので、低圧コレクタCL−エミッタ間
を導通させるために入力端Einに印加すべき電圧の最
低値は、バイアス端Ebiasの電圧(すなわちバイア
ス電圧)及び抵抗器RBの抵抗値により決まる。従っ
て、バイアス電圧を変化させることにより、このスイッ
チング回路の低圧コレクタCL−エミッタE間を実質的
に導通した状態へと移すために要する制御電圧の最低値
(すなわち、制御電圧の閾値)を、所望の値に設定する
ことができる。
【0049】トランジスタQの低圧コレクタCL−ベー
スB間がアバランシェ降伏した結果低圧コレクタCL−
ベースB間に流れる降伏電流は、短時間で急激に増倍さ
れるので、このスイッチング回路は、高速にスイッチン
グを行い、スイッチングのタイミングのずれも少ない。
【0050】また、トランジスタQのベースBは、通常
のバイポーラトランジスタのベースより厚みが小さいも
のである必要はなく、従ってベースBの耐圧も大きく確
保される。さらに、このスイッチング回路はダーリント
ン接続回路を含まないので、低圧コレクタCL−エミッ
タE間の電圧も通常のバイポーラトランジスタの飽和時
のコレクタ−エミッタ間の電圧程度に低くなるので、電
力の損失も少ない。
【0051】(第2の実施の形態:増幅回路)次に、こ
の発明の第2の実施の形態にかかる増幅回路を説明す
る。図3は、この増幅回路の構成を示す回路図である。
図示するように、この増幅回路は、トランジスタQと、
抵抗器RF及びRLと、入力端Einと、出力端Eou
tとを備える。
【0052】トランジスタQは、図2に示すトランジス
タと実質的に同一のものである。トランジスタQのベー
ス端子tBは、入力端Einに接続されている。低圧コ
レクタ端子tCLは、抵抗器RLを介して外部の直流電
源の正極に接続され、高圧コレクタ端子tCHは、抵抗
器RFを介して低圧コレクタ端子tCLに接続されてい
る。エミッタ端子tEは、該直流電源の負極に接続され
る。出力端Eoutは低圧コレクタ端子tCLに接続さ
れる。
【0053】そして、直流電源の両極より電源電圧を印
加すると、この増幅回路は、以下に述べる動作を行う。
ただし、電源電圧は、トランジスタQのベースBの電圧
がエミッタEの電圧に実質的に等しい場合において低圧
コレクタCLとベースBとの接合面及び高圧コレクタC
HとベースBとの接合面のいずれもアバランシェ降伏し
ない程度の電圧であるものとする。
【0054】まず、直流電源の両極より電源電圧が印加
され、入力端Einが実質的に開放されている場合(す
なわち、トランジスタQからみた、入力端Einとグラ
ウンドとの間のインピーダンスが無限大と見なし得る場
合)、ベースB−エミッタE間には電流が実質的に流れ
ない。従って、上述の第1のバイポーラトランジスタは
オフ状態となる。また、低圧コレクタCL−ベースB間
はアバランシェ降伏しないので、低圧コレクタCL−ベ
ースB間は実質的に導通しない。
【0055】従って、低圧コレクタCL−ベースB間に
は実質的に電流が流れず、ベースBへの電荷の蓄積も起
こらない。また、高圧コレクタCH−エミッタE間もア
バランシェ降伏しないので、高圧コレクタCH−エミッ
タE間にも実質的に電流が流れない。このため、結局、
エミッタEには電流が実質的に流れず、抵抗器RLにも
実質的に電流が流れない。従って、低圧コレクタ端子t
CL及び出力端Eoutの電圧は、電源電圧に実質的に
等しくなる。
【0056】次に、入力端Einに、グラウンドに対し
て正極性の電圧を印加したとすると、トランジスタQの
ベースB−エミッタE間には、エミッタEの電位に対す
るベースBの電圧によって決まる一定量のベース電流が
流れる。これにより、ベースBには正孔が蓄積され、低
圧コレクタCL−ベースB間の降伏電圧が低下して、低
圧コレクタCL−ベースB間の接合面はアバランシェ降
伏する。この結果、第1のバイポーラトランジスタはオ
ンし、低圧コレクタCL−ベースB間に流れる電流が増
大する。
【0057】この結果、ベースBにはアバランシェ効果
により生成された正孔がさらに蓄積され、ベースBの電
位が上昇する。すると、ベースB−低圧コレクタCL間
を流れる電流は第2のバイポーラトランジスタを駆動
し、第2のバイポーラトランジスタもオン状態となる。
【0058】この結果、高圧コレクタ端子tCH−ベー
ス間にも、抵抗器RL及びRFを介してコレクタ電流が
流れる。すると、高圧コレクタCH−エミッタE間に流
れるコレクタ電流によって、ベースBへの正孔の蓄積は
妨げられ、ベースB−エミッタE間の電圧は降下する。
そして、低圧コレクタCL−ベースB間の降伏電圧は上
昇し、低圧コレクタCL−ベースB間に流れる電流は減
少する。
【0059】低圧コレクタCLからベースBに流れ込む
電流が減少する結果、第2のバイポーラトランジスタは
オフ状態に近づく(すなわち、高圧コレクタ端子tCH
−ベースB間の電流が減少する)。そして、高圧コレク
タ端子tCH−ベースB間の電流が減少すると、再びベ
ースBへの正孔の蓄積が促進され、低圧コレクタCL−
ベースB間の降伏電圧は降下して、低圧コレクタCL−
ベースB間に流れる電流は再び増大する。
【0060】以下、低圧コレクタCL−ベースB間に流
れる電流の増減が過渡的に繰り返される結果、低圧コレ
クタCL−ベースB間(及び抵抗器RL)に流れる電流
の大きさは、入力端EinからベースBに供給された電
圧及び抵抗器RFの抵抗値により定まる一定値で均衡す
る。
【0061】そして、抵抗器RLの両端間の電圧は、抵
抗器RLの抵抗値及び抵抗器RLに流れる電流の大きさ
に実質的に比例する。従って、出力端Eoutの電圧
は、入力端Einに印加された電圧に比例する値を直流
電源の正極の電圧から差し引いた値となる。すなわち、
出力端Eoutに発生する電圧は、入力端Einに印加
された電圧を実質的に逆相で増幅したものとなる。
【0062】以上説明した動作により、この増幅回路
は、入力端Einに印加された電圧を増幅する。そし
て、この増幅回路の増幅率は、抵抗器RL及びRFの抵
抗値に依存する。従って、抵抗器RL及びRFのうち少
なくとも一方の抵抗値を、この増幅器の増幅率が所望の
値になるように選択することにより、任意の増幅率を有
するよう、この増幅回路を構成することができる。
【0063】トランジスタQの低圧コレクタCL−ベー
スB間がアバランシェ降伏した結果低圧コレクタCL−
ベースB間に流れる降伏電流は、短時間で急激に増倍さ
れる。従って、この増幅回路は、入力端Einからベー
スBに供給される電流の高速な変化に追随して、抵抗器
RLに流れる電流及び出力端Eoutの電圧を変化させ
る。すなわち、この増幅回路は、通常のバイポーラトラ
ンジスタやダーリントン接続回路より構成されたものに
比べ、周波数特性が優れる。
【0064】また、この降伏電流は、ベースに入力信号
が供給されることにより第1のコレクタ−エミッタ間に
流れる電流に比べて一般に大きいので、このような増幅
回路の増幅率は、通常のバイポーラトランジスタより構
成されたものに比べ、高くなる。そして、帰還回路網に
よる負帰還が行われることにより、歪みが少なくなる。
【0065】また、トランジスタQのベースBは、通常
のバイポーラトランジスタのベースより厚みが小さいも
のである必要はなく、従ってベースBの耐圧も大きく確
保される。さらに、この増幅回路はダーリントン接続回
路を含まないので、低圧コレクタCL−エミッタE間の
電圧も通常のバイポーラトランジスタの飽和時のコレク
タ−エミッタ間の電圧程度に低くなるので、電力の損失
も少ない。
【0066】なお、この発明の実施の形態にかかるスイ
ッチング回路、増幅回路及びバイポーラトランジスタの
構成は上述のものに限られない。例えば、図1のスイッ
チング回路及び図3の増幅回路において、トランジスタ
Qの低圧コレクタCL、高圧コレクタCH、ベースB及
びエミッタEの導電型(不純物型)は、それぞれn型、
n型、p型及びn型である必要はなく、それぞれ、p
型、p型、n型及びp型であってもよい。
【0067】ただし、トランジスタQの低圧コレクタC
L、高圧コレクタCH、ベースB及びエミッタEの導電
型が、それぞれp型、p型、n型及びp型である場合、
図1のスイッチング回路及び図3の増幅回路のいずれに
おいても、直流電源の正極はエミッタ端子tEに接続
し、負極は、抵抗器RLの両端のうちトランジスタQに
接続されていない方の端に接続するものとする。
【0068】低圧コレクタCL、高圧コレクタCH、ベ
ースB及びエミッタEの導電型が、それぞれp型、p
型、n型及びp型である場合におけるトランジスタQの
動作は、低圧コレクタCL、高圧コレクタCH、ベース
B及びエミッタEと、トランジスタQの外部との間に流
れる電流の向きが逆になる点と、ベースBに蓄積される
キャリアが正孔ではなく電子となる点とを除き、低圧コ
レクタCL、高圧コレクタCH、ベースB及びエミッタ
Eの導電型がそれぞれn型、n型、p型及びn型である
場合のトランジスタQの動作と実質的に同一である。
【0069】ただし、低圧コレクタCL、高圧コレクタ
CH、ベースB及びエミッタEと、トランジスタQの外
部との間に流れる電流の向きが逆になるため、高圧コレ
クタCH、ベースB及びエミッタEの導電型が、それぞ
れp型、p型、n型及びp型である場合、図1のスイッ
チング回路において、トランジスタQの低圧コレクタC
L−エミッタE間をオン及びオフするには、入力端Ei
n及びバイアス端Ebiasに印加する電圧は、いずれ
もエミッタEの電位に対して負極性である必要がある。
また、図3の増幅回路においては、入力端Einに印加
される電圧が増幅されるためには、入力端Einに印加
する電圧は、エミッタEの電位に対して負極性である必
要がある。
【0070】また、トランジスタQは、例えば図4に示
すように、ベースB−エミッタE間の接合面の面積が、
ベースB−低圧コレクタCL間及びベースB−高圧コレ
クタCH間の接合面の面積より小さくなっていてもよ
い。
【0071】これにより、エミッタEからベースBを介
して低圧コレクタCLや高圧コレクタCHに注入するキ
ャリアの量は、わずかなベース電流により制御すること
ができる。すなわち、トランジスタQのベースBの入力
インピーダンスは大きくなり、また電流増幅率が大きく
なる。なお、エミッタEからベースBに流れ込んだ少数
キャリアはベースBに幅広く拡散し、低圧コレクタCL
や高圧コレクタCHに流れるコレクタ電流として吸収さ
れる。
【0072】また、ベースB−エミッタE間の接合面の
面積を小さくすることにより、これらの部分が形成する
コンデンサが有する接合容量も小さくなる。このため、
図4のトランジスタQでは、良好な周波数特性を得るこ
と(すなわち、高いトランジション周波数を得ること)
もできる。
【0073】従って、図4のトランジスタQより構成さ
れた図1のスイッチング回路のスイッチングの速度は向
上し、また、図4のトランジスタQより構成された図3
の増幅回路の周波数特性は良好となる。また、図4のト
ランジスタQより構成された図1のスイッチング回路は
わずかなベース電流によっても制御され、また、図4の
トランジスタQより構成された図3の増幅回路の入力イ
ンピーダンスは大きくなり、電流増幅率も大きくなる。
【0074】また、従来の大電力用トランジスタは、電
流増幅率が小さく周波数特性も悪いという欠点があっ
た。これに対し、図4に示すトランジスタQは、大電力
用であっても小電力用並に制御が容易であるので、電力
制御用として幅広く使用することができる。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、耐圧が大きく、スイッチングが高速でタイミングの
ずれが少なく、電力の損失が少ないスイッチング回路が
実現される。
【0076】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態にかかるスイッチ
ング回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1のスイッチング回路のトランジスタの構成
を示す模式的断面図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態にかかる増幅回路
の構成を示す回路図である。
【図4】図2のトランジスタの変形例の構成を示す模式
的断面図である。
【符号の説明】
Q トランジスタ B ベース CH 高圧コレクタ CL 低圧コレクタ E エミッタ tB ベース端子 tCH 高圧コレクタ端子 tCL 低圧コレクタ端子 tE エミッタ端子 RB、RF、RL 抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H03K 17/72 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/33 - 21/331 H01L 21/8222 - 21/8228 H01L 21/8232 H01L 27/06 H01L 27/08 H01L 27/082 H01L 29/68 - 29/737 H03K 17/00 - 17/70 H03K 17/72 - 17/735 H03F 3/00 - 3/195

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電流路を備え、トリガ信号及びバイアス信
    号が自己に供給されたとき、該トリガ信号の強度が、該
    バイアス信号の強度により決まる閾値に達しているか否
    かを判別し、判別結果に従って前記電流路を開閉制御す
    るスイッチング回路であって、 第1導電型のエミッタと、前記エミッタに接合された第
    2導電型のベースと、前記ベースに接合された第1導電
    型の第1のコレクタと、前記ベースに接合された第1導
    電型の第2のコレクタとから構成されており、前記ベー
    スと前記第1のコレクタとの接合面のアバランシェ降伏
    電圧が前記ベースと前記第2のコレクタとの接合面のア
    バランシェ降伏電圧より低いバイポーラトランジスタを
    備え、 前記バイポーラトランジスタのエミッタは前記電流路の
    一端をなし、 前記バイポーラトランジスタの第1のコレクタは前記電
    流路の他端をなし、 前記バイポーラトランジスタは、 前記第2のコレクタに前記バイアス信号が供給されたと
    き、前記エミッタと前記第2のコレクタとの間にバイア
    ス電流を流し、 前記ベースに前記トリガ信号が供給されたとき、前記エ
    ミッタと前記ベースとの間にトリガ電流を流し、 前記第1のコレクタとベースとの接合面のアバランシェ
    降伏電圧を、当該バイアス電流及び前記トリガ電流の大
    きさに従って変化させ、 前記ベースに前記トリガ信号が供給された結果前記第1
    のコレクタとベースとの接合面の電圧が前記アバランシ
    ェ降伏電圧に達したとき、該接合面をアバランシェ降伏
    させることにより該接合面を導通させる、 ことを特徴とするスイッチング回路。
  2. 【請求項2】前記バイポーラトランジスタの前記ベース
    と前記エミッタとの接合面の面積は、前記ベースと前記
    第1のコレクタとの接合面の面積より小さい、 ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチング回路。
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