JP3319458B2 - 偏平梁補強による既存建物仮受け工法 - Google Patents
偏平梁補強による既存建物仮受け工法Info
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Description
に免震装置を設置する場合に適用される偏平梁補強によ
る既存建物仮受け工法に関するものである。
所謂免震レトロフィット工事においては、施工中の建物
の仮受け工法として、既存基礎のすぐ脇にある基礎梁下
から地盤へ鋼管杭を圧入して建物重量を支持する方法が
採られてきた。そのためには、仮受けする既存の基礎梁
の耐力が充分であること、または既存の基礎梁を先行し
て補強しておくことが前提となる。
る場合、図8(a) に示すように、既存建物の基礎1のフ
ーチング1bと基礎梁2が上下方向に離れている場合に
は梁補強を容易に行うことができるが、図8(b) に示す
ように、フーチング1bと基礎梁2が上下方向に干渉し
ている場合は、フーチング周囲における補強用の主筋や
スターラップの配筋が困難となり、また型枠の組立ても
困難となる問題があった。なお、図8(a)の場合、仮受
け後、フーチング1bを撤去し、免震装置3を設置して
おり、図8(b) の場合、仮受け後、フーチング下を掘削
し、免震装置3を設置している。
なされたもので、その目的は、既存建物のフーチングと
基礎梁が干渉している場合でも、フーチングの周囲の既
存の基礎梁を補強することが可能となり、既存建物の免
震化工事が可能となる偏平梁補強による既存建物仮受け
工法を提供することにある。
る既存建物仮受け工法は、既存建物の基礎下に免震装置
を設置する際、前記基礎に一体的に接続されている基礎
梁を前記基礎近傍で仮受け支持する既存建物仮受け工法
において、既存の基礎梁に沿って配設した主筋を前記基
礎を迂回させて通し、基礎の周囲に水平方向に断面が拡
大した偏平梁を構築して補強することを特徴とする。
の基礎1のフーチング1bと既存の基礎梁2が上下方向
に干渉している限られた梁成に対して、水平方向に断面
を増し、その中を主筋10を迂回させて通すことによ
り、所要耐力を確保する梁を構築し、仮受けを行うよう
にしたものである。
ら構成し、これら上端筋10aおよび下端筋10bを基
礎1の柱部1aおよびフーチング1bの上部をそれぞれ
迂回させて配筋し、偏平梁13とこれと一体の拡大基礎
梁14を構築する。基礎1に4つの基礎梁2が取り付く
場合には、偏平梁13は平面視で略ひし形となる。偏平
梁には、主筋10の他にスターラップや腹筋を設ける。
また、仮受け後にフーチング1bの下部を掘削して免震
装置を設置する際、必要に応じて、フーチング1bの下
部にも配筋し、底部(免震装置上部)15を構築する。
平方向に拡大し、その中に主筋を通し、基礎を中心とし
て基礎と基礎梁を一体化する偏平梁を構築することによ
り、既存のフーチングと基礎梁が上下方向に干渉し、梁
成を増大させることが困難な場合でも、基礎梁の補強が
可能となり、既存建物の免震化工事が可能となる。
に基づいて説明する。図2〜図5は、本発明の偏平梁補
強の1例を示したものであり、図2,図3は仮設時(既
存建物の仮受け時)の補強状態を示したものであり、図
4,図5は完成時(免震装置の設置時)の補強状態を示
したものである。図6,図7はフーチング周囲の詳細を
示した例である。
は4つの既存の基礎梁2が一体的に接続されており、基
礎梁2に沿って配設した複数の主筋10を基礎1の部分
で迂回させて通し、この偏平梁には主筋10の他にスタ
ーラップ11と腹筋12を取り付け、コンクリートを打
設することにより、基礎1の周囲に平面視で正方形の鉄
筋コンクリート製の偏平梁13を構築し、かつ基礎梁2
の断面を拡大して拡大基礎梁14を構築する。
て4つの角部がそれぞれ基礎梁2に位置する菱形配置で
あり、基礎1の中心に向かって断面が水平方向に拡大す
るような形状であり、4つの拡大基礎梁14と一体的に
形成され、また基礎1に対して一体的に接合される。
の上面が一階床面を構成するようにされ、また図示例で
は既存基礎梁2の梁成が異なっており、拡大基礎梁14
の梁成はX方向とY方向で異なっているが、偏平梁13
は、各方向の拡大基礎梁14と同じ梁成で連続的に形成
される。さらにフーチング1bの底部も鉄筋コンクリー
ト製の底部15で補強する。この底部15は、既存建物
を支持した後でなければ構築できないため、後述するよ
うに、既存建物を仮受けした後にフーチング1bの下部
を掘削して構築する。
からなり、上端筋10aは、例えば、図2(a) の平面図
に示すように、基礎1の柱部1aの横を通過する連続し
た直線状の上端筋10a−1と、偏平梁13の角部から
偏平梁13の一辺を通りフーチング1bの一辺上を通る
平面視略コ字状の上端筋10a−2から構成し、これら
上端筋を適宜の数だけ配設する。
ように、上端筋と同様に、直線状の下端筋10b−1
と、平面視略コ字状の下端筋10b−2からなるが、下
端筋10b−1は、フーチング1bに当たるため、図3
(b) の断面図に示すように、仮設時にフーチング1bま
で配筋しておき、図5(b) の断面図に示すように、仮受
け後に、フーチング1bの下方を迂回する下端筋10
b’で連結する。
示すように、基礎1の柱部1aまで配筋し、主筋10b
−2は、図2(b),図3(b) の断面図に示すように、一部
を他の方向の既存の基礎梁2を既存主筋と干渉しないレ
ベルで貫通させて配設する。以上のような構成の偏平梁
補強構造を用いて、次のような手順で免震レトロフィッ
ト工事を実施する(図6,図7参照)。
部を除いて所定深さ掘削し、偏平梁13および拡大基礎
梁14の配筋を行う。偏平梁13については、完成形の
配筋を可能な範囲で実施しておく。
枠を配置し、型枠内にコンクリートを打設し、偏平梁1
3および拡大基礎梁14を構築する。
角部位置に仮受け装置16(サポートジャッキ+支持架
台)を配置し、既存建物の重量を支持する。
た、底部15の配筋に邪魔となる場合には、フーチング
1bのコーナー部をはつる。
耐圧盤17の捨てコンクリートを打設する。また、フー
チング1bの底面にシアキーを施工しておく。
コンクリート上に組み立て、免震装置3を取り付ける。
の配筋も行い、底部15の型枠を取り付ける。免震装置
3の上部となる部分は、ラス型枠18を用いて打ち止め
処置を施し、免震装置3の上部を除いてコンクリートを
打設し、底部15を構築する。免震装置3の上部には無
収縮モルタル19を注入する。
リートを打設し、新設耐圧盤17を構築する。
注入する。これにより、免震装置の取り付けが終了す
る。
り、工事が完了する。
で、次のような効果を奏する。 (1) 既存の基礎の周囲の基礎梁の断面を水平方向に拡大
し、その中に主筋を通し、基礎を中心として基礎と基礎
梁を一体化する偏平梁を構築することにより、既存のフ
ーチングと基礎梁が上下方向に干渉し、梁成を増大させ
ることが困難な場合でも、補強が可能となり、既存建物
の免震化工事が可能となる。
の仮受け工法としては、鉄骨方杖材による仮受けや鉄骨
サポート材による仮受けが考えられるが、いずれも仮設
資材のため、完成後に撤去しなければならず、また、鉄
骨部材は軸変形が大きいため、調整用の機構(油圧ジャ
ッキ等)が必要となるが、本発明では、本設の梁補強で
あるため、コストの低減、安全性・作業性の向上が図ら
れる。
の概要を示したものであり、(a) は断面図、(b) は平面
図である。
の1実施形態(仮設時)を示したものであり、(a) は上
端筋を示す平面図、(b) は断面図である。
の1実施形態(仮設時)を示したものであり、(a) は下
端筋を示す平面図、(b) は断面図である。
の1実施形態(完成時)を示したものであり、(a) は上
端筋を示す平面図、(b) は断面図である。
の1実施形態(完成時)を示したものであり、(a) は下
端筋を示す平面図、(b) は断面図である。
面図(X方向)を示す断面図である。
面図(Y方向)を示す断面図である。
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 既存建物の基礎下に免震装置を設置する
際、前記基礎に一体的に接続されている基礎梁を前記基
礎近傍で仮受け支持する既存建物仮受け工法において、
既存の基礎梁に沿って配設した主筋を前記基礎を迂回さ
せて通し、基礎の周囲に水平方向に断面が拡大した偏平
梁を構築して補強することを特徴とする偏平梁補強によ
る既存建物仮受け工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000080349A JP3319458B2 (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | 偏平梁補強による既存建物仮受け工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000080349A JP3319458B2 (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | 偏平梁補強による既存建物仮受け工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001262838A JP2001262838A (ja) | 2001-09-26 |
JP3319458B2 true JP3319458B2 (ja) | 2002-09-03 |
Family
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3319458B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5024696B2 (ja) * | 2005-12-28 | 2012-09-12 | 三谷セキサン株式会社 | 既存建造物の耐震補強構造 |
JP6334970B2 (ja) * | 2014-03-16 | 2018-05-30 | 大成建設株式会社 | 基礎の仮支持方法 |
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2000
- 2000-03-22 JP JP2000080349A patent/JP3319458B2/ja not_active Expired - Fee Related
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