JP3319025B2 - 高誘電率誘電体磁器組成物 - Google Patents

高誘電率誘電体磁器組成物

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JP3319025B2
JP3319025B2 JP08840293A JP8840293A JP3319025B2 JP 3319025 B2 JP3319025 B2 JP 3319025B2 JP 08840293 A JP08840293 A JP 08840293A JP 8840293 A JP8840293 A JP 8840293A JP 3319025 B2 JP3319025 B2 JP 3319025B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高誘電率誘電体磁器組成
物に係わり、温度変化率が小さく、かつ誘電損失が小さ
い高誘電率誘電体磁器組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より高誘電率系セラミックコンデン
サ用の誘電体材料として、チタン酸バリウム系の磁器組
成物が広く用いられている。チタン酸バリウム系の磁器
組成物の中でも、高誘電率で温度変化率の小さい材料と
しては、一般に、BaTiO3−ビスマス系、BaTi
3−Nb25−MnO2系をはじめ数多くの組成物が知
られている。また、最近のセラミック積層コンデンサに
対しては、小型大容量の上、高周波特性の優れたものが
要求されることが非常に多くなってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
BaTiO3−ビスマス系磁器組成物では、積層コンデ
ンサ用として適用しようとした場合、内部電極であるパ
ラジウムまたは白金パラジウム合金と誘電体中のビスマ
スとが反応することから、内部電極としては高価な白金
を使用しなければならないという問題があった。一方、
BaTiO3−Nb25−MnO2系の誘電体磁器は、上
記問題点を克服したものでしかも高周波特性の優れたも
のであるが、BaとTiのモル比、すなわちBa/Ti
比が1以下で、通常の製造方法では、得られる焼結体の
表面に板状あるいは針状結晶の2次相が析出する。そし
て、この2次相が積層コンデンサを作製した時、電解メ
ッキを施した際にメッキのびとなり、外部電極間のショ
ート不良の原因となっていた。また、基板上に実装する
際、素子の表面が2次相の発生で、凹凸状となるため、
素子を吸着した時に位置ずれを起こし、実装率を低下さ
せることがあった。その上、誘電体と内部電極との界面
に2次相が発生するため、内部電極を焼成中に押上げ、
内部電極の不連続点が一部できることから、容量のばら
つく原因となっていた。しかも、容量の温度変化率の小
さい組成範囲は、大変限定されたものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の誘電体磁器組成物は、主成分として、xBa
O+yTiO2−zCeO2(x+y+z=1)と表わし
た時、上記(表1)に示すa,b,c,d,eで囲まれ
た範囲内にあり、かつ酸化ニオブをNb25の形に換算
して0.6〜2.4wt%含有するとともに、酸化マン
ガンをMnO2の形に換算して0.01〜0.4wt%
含有してなるものである。
【0005】または、上記主成分に対して副成分とし
て、酸化ニオブをNb25の形に換算して0.6〜2.
4wt%含有するとともに、酸化コバルトをCo23
形に換算して0.1〜0.8wt%含有してなる組成
物、あるいは上記主成分に対して副成分として、酸化ニ
オブをNb25の形に換算して0.6〜2.4wt%含
有し、かつ酸化マンガンと酸化コバルトをそれぞれMn
2,Co23の形に換算して合計で0.1〜0.8w
t%(ただし、このうちでMnO2の加えられる許容範
囲は0.01〜0.40wt%)含有してなる組成物を
提案するものである。
【0006】
【作用】本発明の組成の誘電体磁器組成物を用いること
により、常温での比誘電率が2000〜4700という
高い値を示し、誘電体損失(tanδ)は、1.1%以
下という小さい値の上、誘電率の温度変化率は、JIS
−C−5130に規定するJD特性(−25℃〜85℃
の温度範囲で、誘電率の温度変化が20℃を基準にして
+20%〜−30%以内)以内を満足する。また、本発
明の組成では、Ba/Ti比が1より大きくなっている
ため、Ti過剰分による2次相の発生が極めて少ないも
のが得られた。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1,図2を用い
て説明する。
【0008】図1は本発明にかかる高誘電率磁器組成物
の主成分の組成範囲を説明するための三元組成図、図2
は本発明の高誘電率磁器組成物の製造工程を示す図であ
る。
【0009】まず、出発原料としてBa/Tiモル比が
1に調整された高純度BaTiO3粉末とBaCO3,C
eO2,MnO2,Co23,Nb25の各粉末を、焼成
後の組成が下記の(表2)に示す如くなるように秤量
し、めのうボールを備えたゴム内張りのボールミルに純
水とともに入れ、18時間湿式混合後、脱水乾燥した。
これにPVA(ポリビニルアルコール)バインダー5w
t%溶液を適量加え、造粒した後、1.5ton/cm2
の圧力で直径16mm、厚さ0.6〜0.8mmの円板状に
成形した。次に、この成形物を1250〜1350℃で
2時間保持して焼成した。この時、焼結体の密度が最大
となる温度を最適焼成温度とし、得られた焼結体の円板
の両面にAg電極を焼き付けてコンデンサとし、各電気
特性を周波数1kHz、室温20℃の条件で測定し、容量
温度変化率は20℃での容量を基準として測定した。各
測定結果を(表3)に示す。
【0010】
【表2】
【0011】
【表3】
【0012】ここで、(表3)に示すように、試料No.
1,4,5,7については、JIS−C−5130規格
でのJD特性を満足しており、その時の−25℃および
85℃での容量変化率と、並びにキュリー点での変化率
を(ΔC/C20maxとして示している。一方、その他
の試料については、より規格のきびしいJIS−C−5
130規格でのDR特性を満足しており、−25℃およ
び85℃での容量変化率と、並びにその時の−55〜1
25℃の範囲の最大変化率を|ΔC/C20ma xとして
示している。
【0013】図1は上述したように本発明の組成物にお
ける主成分の組成範囲を説明する三元組成図を示してお
り、図中のa,b,c,d,eを結ぶ直線で囲まれた領
域に含まれる3元成分が、本発明の組成のものである。
【0014】次に、本発明の組成範囲の限定理由を図1
を参照しつつ説明する。まず、直線a−eより上部では
容量変化率が大きくなり、JIS−C−5130規格で
のJD特性を満足しない。また、直線a−b−cより左
部では焼結しにくくなり、実用的ではない。さらに、直
線c−dより下部ではCeO2を入れた効果が薄く、誘
電率が低下し焼結性も劣る。そして、直線d−eより右
部では焼結体の表面に2次相の発生が著しく、誘電率も
低下方向にあるので実用的ではない。
【0015】また、副成分としてのNb−Mn,Nb−
CoあるいはNb−Mn−Coの組み合わせにおいて、
Nb25が0.6wt%未満では、焼結性が悪化し、誘
電体損失が大きくなり、一方2.4wt%を超えると誘
電率が低下し、実用的でなくなる。また、MnO2
0.01wt%未満ではその添加効果がなく、一方0.
40wt%を超えると誘電率が低下し、容量温度変化率
が大きくなるため、実用的ではない。さらに、Co23
についても同様に0.8wt%を超えると誘電率が低下
し、容量温度変化率が大きくなり、一方0.1wt%未
満ではその添加効果がなく、実用的でなくなる。
【0016】また、Nb−Mn−Coの組み合わせにお
いては、主成分に対してMnO2とCo23を合計で
0.1〜0.8wt%添加すれば良いものであるが、こ
の時、MnO2の加えられる許容範囲は、上記の説明か
らも明らかなように0.01〜0.40wt%となるも
のである。
【0017】尚、実施例における誘電体磁器の作製方法
では、BaCO3,Nb25,MnO2,CeO2等の酸
化物を用いたが、この方法に限定されるものではなく、
焼成した後所望の組成となるように、炭酸塩、水酸化物
等を用いても同様な特性を得ることができる。また、主
成分をあらかじめ仮焼して、副成分を添加しても実施例
と同等の特性を得ることができる。
【0018】
【発明の効果】本発明の誘電体磁器組成物は、比誘電率
が約2000〜4600と高い値を示し、誘電体損失
(tanδ)は1.1%以下という小さい値の上、誘電
率の温度変化率は、JIS−C−5130に規定するJ
D特性以内を満足する。また、組成中にパラジウムと反
応しやすいビスマスを含有しないため、内部電極として
パラジウム単体の使用が可能である。さらに、焼結体表
面の2次相の発生が極めて少ないものとなるため、積層
チップコンデンサに使用する場合、メッキのび、容量ば
らつきの少ない安定した素子を製造することが可能とな
る。また、基板上に実装する際、素子を安定して装着が
可能となり、工業上利用価値の非常に高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高誘電率誘電体磁器組成物の主
成分の組成範囲を説明する三元組成図
【図2】本発明にかかる高誘電率誘電体磁器組成物の製
造工程を示す図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−64060(JP,A) 特開 平2−116667(JP,A) 特開 昭55−53007(JP,A) 特開 平5−54717(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 3/12 303 C04B 35/46 H01G 4/12 358

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分として、xBaO+yTiO2
    zCeO2但し、x、y、zはモル比を示しx+y+
    z=1)と表した時、 【表1】 に示すa,b,c,d,eを結ぶ直線で囲まれた範囲に
    あり、かつ上記主成分に対して副成分として、酸化ニオ
    ブをNb25の形に換算して0.6〜2.4wt%含有
    するとともに、酸化マンガンをMnO2の形に換算して
    0.01〜0.40wt%含有してなる高誘電率誘電体
    磁器組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の副成分のうち、酸化マ
    ンガンを酸化コバルトに置き換え、Co23に換算して
    0.1〜0.8wt%含有してなる請求項1記載の高
    誘電率誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の副成分のうち、酸化マ
    ンガンを酸化マンガンと酸化コバルトに置き換え、それ
    ぞれMnO2、Co23に換算して合計で0.1〜0.
    8wt%(ただし、このうちでMnO2の加えられる許
    容範囲は0.01〜0.40wt%)含有してなる請求
    項1記載の高誘電率誘電体磁器組成物。
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