JP3319001B2 - 化学線感応性組成物 - Google Patents

化学線感応性組成物

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JP3319001B2 JP4370593A JP4370593A JP3319001B2 JP 3319001 B2 JP3319001 B2 JP 3319001B2 JP 4370593 A JP4370593 A JP 4370593A JP 4370593 A JP4370593 A JP 4370593A JP 3319001 B2 JP3319001 B2 JP 3319001B2
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学線感応性組成物に
関するものであり、さらに詳しくは、感光性ポリイミド
コーティング剤組成物の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感光性ポリイミド組成物としては、ポリ
アミド酸に化学線により2量化または重合可能な炭素−
炭素2重結合およびアミノ基またはその4級化塩を含む
化合物を添加した組成物(例えば特公昭59−5282
2号公報)やポリアミド酸にエステル基で感光性を導入
したポリイミド前駆体組成物(例えばUSP39575
12号明細書、USP4040831号明細書)が知ら
れている。
【0003】しかしながら、かかる従来の組成物は、現
像により、露光した部分が残るネガ型の挙動をするもの
であった。そのようなネガ型の感光性ポリイミド組成物
を使用した場合、露光時に使用するマスクなどに埃など
が付着しているとその部分が欠陥となりピンホールなど
が形成される。この欠陥部分が絶縁不良の原因となるこ
とが問題となっており、現像により露光部分が溶解する
ポジ型の感光性ポリイミド組成物が求められていた。
【0004】従来、ポジ型の感光性ポリイミドとして
は、特定の構造のポリアミド酸に特定の構造のナフトキ
ノンジアジド化合物を添加し、露光後に特定の温度範囲
でベーク処理をすることでポジ型になるものが知られて
いる(例えば、高分子学会予稿集、40巻、3号、82
1(1991))。
【0005】しかし、上記のものでは特定の構造のポリ
アミド酸のみをポジ型にすることしかできず、実用性の
ないものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明
は、実用性の高いポジ型の感光性ポリイミド組成物を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
一般式[1]で表される化合物(A)および/または一
般式[2]で表される化合物(B)と、一般式[3]で
表される構造単位を有するポリマ(C)とを含むことを
特徴とする化学線感応性組成物により達成される。
【0008】
【化4】 (Qは、分子中少なくとも1個は、ナフトキノンジアジ
ドスルホニル基であり、それ以外は、1価の有機基を表
す。R1 は、少なくとも2個の炭素原子を有する4価の
有機基を表す。)
【化5】 (Q,R1 は、一般式[1]と同様、R2 は、水素また
はアルカリ金属対イオンを表す。mは1〜4の整数、n
は0〜3の整数を表す。但し、m+n=4である。)
【化6】 (R2 は、一般式[2]と同様、R3 は、少なくとも2
個の炭素原子を有する3価または4価の有機基、R
4 は、少なくとも2個の炭素原子を有する2価の有機基
を表す。pは1または2である。)本発明における一般
式[1]で表される化合物(A)および一般式[2]で
表される化合物(B)は、光によりカルボキシル基を生
成する化合物である。すなわち、本発明においては、化
合物(A)および(B)が、光照射でカルボキシル基を
生成することによりアルカリ溶液に可溶化する特徴を利
用している。
【0009】一般式[1]および[2]中、Qは、分子
中少なくとも1個は、ナフトキノンジアジドスルホニル
基であり、それ以外は、1価の有機基を表す。ナフトキ
ノンジアジドスルホニル基は、光により酸を発生する基
であり、ジアジドの位置としては、1,2−のものが好
ましく、2,1−のものは感度が低いため好ましくな
い。また、スルホニル基の位置としては、4または5位
のものが好ましい。したがって、1,2−ナフトキノン
ジアジド−4−スルホニル基および1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホニル基が好ましい。また、それ
以外の1価の有機基としては、炭素数1〜6のアルキル
基、ハロゲン化アルキル基、フェニル基、置換フェニル
基などが挙げられ、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、フェニル基、ハロゲン価フェニル基、ハロ
ゲン化メチル基などを挙げることができるが、これらに
限定されない。
【0010】一般式[1]および[2]中、R1 は、少
なくとも2個の炭素原子を有する4価の有機基を表す。
1 の好ましい具体的な例として、ピロメリット酸残
基、ベンゾフェノンテトラカルボン酸残基、ビフェニル
テトラカルボン酸残基、ジフェニルエ−テルテトラカル
ボン酸残基、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸残
基、(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビス(フェニ
ルジカルボン酸)残基などが挙げられる。
【0011】一般式[2]中、R2 は、水素またはアル
カリ金属対イオンを表す。mは1〜4の整数、nは0〜
3の整数を表す。但し、m+n=4である。
【0012】化合物(A)の具体例としては、ビス
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
3,3´,4,4´−ベンゾフェノンジイミド、ビス
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)ピ
ロメリットジイミド、ビス(1,2−ナフトキノンジア
ジド−5−スルホニル)−3,3´,4,4´−ビフェ
ニルジイミド、ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホニル)−3,3´,4,4´−ジフェニルエ
ーテルジイミド、ビス(1,2−ナフトキノンジアジド
−5−スルホニル)−3,3´,4,4´−ジフェニル
スルホンジイミド、ビス(1,2−ナフトキノンジアジ
ド−5−スルホニル)(ヘキサフルオロイソプロピリデ
ン)ビス(フェニルジカルボン酸イミド)、ビス(1、
2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル)−3,3
´,4,4´−ベンゾフェノンジイミド、ビス(1,2
−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル)ピロメリッ
トジイミド、ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホニル)−3,3´,4,4´−ビフェニルジイ
ミド、ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホニル)−3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルジ
イミド、ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホニル)−3,3´,4,4´−ジフェニルスルホン
ジイミド、ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホニル)ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(フ
ェニルジカルボン酸イミド)などが挙げられる。
【0013】化合物(B)の具体例としては、3,
3’,4,4’−テトラ(1,2−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホニルアミノカルボニル)ベンゾフェノ
ン、テトラ(1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホニルアミノカルボニル)ベンゼン、3,3’,4,
4’−テトラ(1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホニルアミノカルボニル)ビフェニル、3,3’,
4,4’−テトラ(1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホニルアミノカルボニル)ジフェニルエーテル、
3,3’,4,4’−テトラ(1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホニルアミノカルボニル)ジフェニル
スルホン、3−カルボキシ−3’,4,4’−トリス
(1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルアミ
カルボニル)ベンゾフェノン、1−カルボキシ−2,
4,5−トリス(1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホニルアミノカルボニル)ベンゼン、3−カルボキ
シ−3’,4,4’−トリス(1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホニルアミノカルボニル)ビフェニ
ル、3−カルボキシ−3’,4,4’−トリス(1,2
−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルアミノカルボ
ニル)ジフェニルエーテル、3−カルボキシ−3’,
4,4’−トリス(1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホニルアミノカルボニル)ジフェニルスルホン、
3,4−ジカルボキシ−3´,4´−ビス(1,2−ナ
フトキノンジアジド−4−スルホニルアミノカルボニ
ル)ベンゾフェノン、1,4−ジカルボキシ−2,5−
ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル
アミノカルボニル)ベンゼン、3,4−ジカルボキシ−
3´,4´−ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホニルアミノカルボニル)ビフェニル、3,4−
ジカルボキシ−3´,4´−ビス(1,2−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホニルアミノカルボニル)ジフェ
ニルエーテル、3,4−ジカルボキシ−3´,4´−ビ
ス(1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルア
ミノカルボニル)ジフェニルスルホン、3,3´,4−
トリカルボキシ−4´−(1,2−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホニルアミノカルボニル)ベンゾフェノ
ン、1,2,4−トリカルボキシ−5−(1,2−ナフ
トキノンジアジド−4−スルホニルアミノカルボニル)
ベンゼン、3,3´,4−トリカルボキシ−4´−
(1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルアミ
ノカルボニル)ビフェニル、3,3´,4−トリカルボ
キシ−4´−(1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホニルアミノカルボニル)ジフェニルエーテル、3,
3´,4−トリカルボキシ−4´−(1,2−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホニルアミノカルボニル)ジフ
ェニルスルホンなどが挙げられる。
【0014】このような化合物(A)および/または化
合物(B)は、ポリマ(C)に対して1〜30重量%添
加するのが良い。この範囲を外れると感光性能が出なか
ったり、膜の機械的性質が悪化するなどの恐れがあり好
ましくない。
【0015】本発明における一般式[3]で表される構
造単位を有するポリマ(C)は、加熱あるいは適当な触
媒によりイミド環や、その他環状構造を有するポリマ
(以後、ポリイミド系ポリマと呼ぶ)となり得るもので
ある。
【0016】上記一般式[3]中、R3 は少なくとも2
個の炭素原子を有する3価または4価の有機基を表す。
ポリイミド系ポリマの耐熱性から、R3 はポリマ主鎖の
カルボニル基との結合が芳香族複素環から直接行われる
構造を有するものが好ましい。したがって、R3 として
は、芳香環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6
〜30の3価または4価の基が好ましい。
【0017】R3 の好ましい具体的な例としては、ピロ
メリット酸残基、3,3´,4,4´−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸残基、3,3´,4,4´−ビフェニ
ルテトラカルボン酸残基、3,3´,4,4´−ジフェ
ニルエーテルテトラカルボン酸残基、3,3´,4,4
´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸残基、(ヘキ
サフルオロイソプロピリデン)ビス(フェニルジカルボ
ン酸)残基などが挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0018】本発明におけるポリマ(C)は、R3 がこ
れらのうちの一種から構成されていてもよいし、二種以
上から構成される共重合体であっても構わない。
【0019】上記一般式[3]中、R4 は、少なくとも
2個の炭素原子を有する2価の有機基を表す。ポリイミ
ド系ポリマの耐熱性から、R4 はポリマ主鎖のカルボニ
ル基との結合が芳香族複素環から直接行われる構造を有
するものが好ましい。したがって、R4 としては、芳香
族環または芳香族複素環を含有し、かつ炭素数6〜30
の2価の基が好ましい。
【0020】R4 の好ましい具体的な例としては、ジア
ミノジフェニルエーテル残基、ジアミノジフェニルスル
フィド残基、ジアミノジフェニルメタン残基、ジアミノ
ジフェニルスルホン残基、フェニレンジアミン残基、ベ
ンチジン残基、ビスアミノフェノキシプロパン残基など
が挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】本発明におけるポリマ(C)は、R4 がこ
れらのうちの一種から構成されていてもよいし、二種以
上から構成される共重合体であっても構わない。
【0022】さらに、ポリイミド系ポリマの接着性を向
上させるために、耐熱性を低下させない範囲でR4 とし
て、シロキサン結合を有する脂肪族性の基を共重合する
ことも可能である。好ましい具体例としては、ビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン残基など
が挙げられる。
【0023】また、R2 は一般式[2]と同様、pは1
または2である。
【0024】ポリマ(C)は、一般式[3]で表される
構造単位のみから成るものであっても良いし、他の構造
単位との共重合体あるいはブレンド体であっても良い。
その際、一般式[3]で表される構造単位を90%以上
含有していることが好ましい。共重合またはブレンドに
用いられる構造単位の種類、量は最終加熱処理によって
得られるポリイミド系ポリマの耐熱性を著しく損なわな
い範囲で選択するのが望ましい。
【0025】ポリマ(C)の具体的な例としては、ピロ
メリット酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエ
ーテル、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン
酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、
ピロメリット酸2無水物と3,3´(または4,4´)
−ジアミノジフェニルスルホン、ピロメリット酸2無水
物および3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸2無水物と3,3´(または4,4´)−ジア
ミノジフェニルスルホン、3,3´,4,4´−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸2無水物と3,3´(または
4,4´)−ジアミノジフェニルスルホン、3,3´,
4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸2無水物と3,
3´(または4,4´)−ジアミノジフェニルスルホ
ン、ピロメリット酸2無水物と4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフ
ェニルスルフィド、3,3´,4,4´−ビフェニルテ
トラカルボン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニ
ルスルフィド、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、
3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸2無
水物とパラフェニレンジアミン、ピロメリット酸2無水
物および3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカ
ルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、ピロメリ
ット酸2無水物および3,3´,4,4´−ビフェニル
テトラカルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、
3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラカルボ
ン酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエーテ
ル、(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビス(フェニ
ルジカルボン酸)と4,4´−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3´,4,4´−ジフェニルエーテルテトラ
カルボン酸2無水物とパラフェニレンジアミン、ピロメ
リット酸2無水物と4,4´−ジアミノジフェニルエー
テルおよびビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジ
シロキサンなどから合成されたポリアミド酸が好ましく
用いられる。
【0026】本発明の化学線感応性組成物には、必要に
応じて増感剤を添加することもできる。本発明に適した
増感剤としては、N−フェニルジエタノールアミン、N
−フェニルグリシン、ミヒラーケトンなどの芳香族アミ
ン、アジドアントラキノン、アジドベンザルアセトフェ
ノンなどの芳香族モノアジド、3,3´−カルボニルビ
ス(ジエチルアミノクマリン)など一般に光硬化性樹脂
に使用されるようなもの、その他電子写真の電荷移動剤
として使用されるものが好ましく使用できる。増感剤は
ポリマ(C)に対して0.1〜5重量%の範囲で添加す
るのが好ましい。この範囲を外れると感光性が低下した
り、ポリマの機械特性が低下したりするので注意を要す
る。これらの増感剤は、単独で、あるいは二種以上併用
して用いることができる。
【0027】本発明の組成物の塗膜または加熱処理後の
ポリイミド被膜と支持体との接着性を向上させるために
適宜接着助剤を用いることもできる。
【0028】接着助剤としては、オキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランなどの有
機ケイ素化合物、アルミニウムモノエチルアセトアセテ
ートジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチ
ルアセトネート)などのアルミニウムキレート化合物あ
るいはチタニウムビス(アセチルアセネート)などのチ
タニウムキレート化合物などが好ましく用いられる。
【0029】他の添加剤としては、基板との接着改良剤
を、感度と耐熱性が大幅に低下しない範囲で含んでいて
も良い。
【0030】本発明の組成物の製造方法の一例について
説明する。
【0031】化合物(A)の場合は、まず、テトラカル
ボン酸あるいはその2無水物と、炭酸アンモニウムある
いは尿素とを混合して、固体のまま、あるいは溶媒を加
えて、100〜300℃の範囲で30分〜10時間反応
させる。これにより、ジイミド化合物を得ることができ
る。得られたジイミド化合物とナフトキノンジアジドハ
ロゲン化スルホン化合物とを溶媒中で反応させること
で、ナフトキノンジアジドスルホニルジイミド化合物を
得ることができる。
【0032】化合物(B)の場合は、テトラカルボン酸
ハロゲン化物とナフトキノンジアジドスルホニルアミド
を反応させることで得ることができる。
【0033】また、ポリマ(C)は、溶媒中でジアミン
化合物と酸2無水物を反応させることでポリマ(C)の
溶液を得ることができる。
【0034】ここで用いられる溶媒としてはポリマの溶
解性の面から極性溶媒が好ましく用いられ、特に非プロ
トン性極性溶媒が好適である。非プロトン性極性溶媒と
しては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメ
チルスルホキシド、ヘキサメチルホスホロトリアミド、
γ−ブチロラクトンなどが好ましく用いられる。その
他、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系
溶媒、フェノール、クレゾールなどのフェノール系溶媒
なども好ましく使用できる。
【0035】ポリマ(C)の溶液に、化合物(A)およ
び/または化合物(B)、さらに必要に応じてその他の
添加剤を溶解調合することにより本発明の化学線感応性
組成物を製造することができる。なお、上記のポリマと
して、固体状のポリアミド酸ポリマあるいは、反応後に
溶液から分離精製したポリマを再溶解して用いても差し
支えない。
【0036】次に、本発明の組成物の使用方法について
説明をする。本発明の組成物は化学線を用いた公知の微
細加工技術でパターン加工が可能である。
【0037】まず、本発明の組成物を適当な支持体の上
に塗布する。支持体の材質としては、例えば、金属、ガ
ラス、半導体、金属酸化絶縁体、窒化ケイ素などが挙げ
られる。
【0038】塗布方法としては、スピンナーを用いた回
転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印
刷、ロールコーティングなどの手段が可能である。塗布
膜厚は、塗布手段、組成物の固形分濃度、粘度などによ
って調節することができるが、通常、0.1〜150μ
mの範囲になるように塗布される。
【0039】次に、上記支持体上で塗膜となった本発明
の組成物に所望のパターン状に化学線を照射する。化学
線としてはX線、電子線、紫外線、可視光線などが例と
して挙げられるが、紫外線および短波長の可視光線、す
なわち波長範囲で200〜500nmのものが好まし
い。
【0040】ついで、光露光部を現像液で溶解除去する
ことによりレリーフ・パターンを得る。現像液はポリマ
の構造に合わせて適当なものを選択することができる
が、アンモニア、トリエタノールアミン、メチルアミ
ン、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、テトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイドなどのアルカリの水溶液
が好ましい。特に、アンモニアあるいはトリエタノール
アミンなどの有機アルカリの水溶液が金属成分の混入の
恐れがなく好ましい。また、この組成物の溶媒とアルコ
ール、炭化水素、芳香族炭化水素などの非溶媒を混合し
たものも用いることができる。
【0041】現像は、上記の現像液を塗膜面にスプレー
する、現像液中に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音
波をかけるなどの方法によって行うことができる。
【0042】ついで、リンス液により、現像によって形
成したリレーフパターンを洗浄することが望ましい。リ
ンス液としては、アルカリ水溶液で現像を行う場合、水
が好ましく用いられる。また、有機溶媒で現像を行う場
合、現像液との混和性の良いメタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール、酢酸ブチルなどが好ましく用
いられる。
【0043】上記の処理によって得られたレリーフ・パ
ターンのポリマは耐熱性を有するポリイミド系ポリマの
前駆体であり、加熱処理によりイミド環やその他の環状
構造を有する耐熱ポリマとなる。熱処理温度としては、
135〜400℃で行うことが好ましい。熱処理は、通
常、段階的にあるいは連続的に昇温しながら行われる。
【0044】本発明の化学線感応性組成物は、半導体の
パッシベーション膜、パッシベーション膜のバッファー
コート膜、多層集積回路の層間絶縁膜、混成集積回路の
層間絶縁膜や表面保護膜、プリント回路の半田付け保護
膜、液晶用配向膜、実装基板の層間絶縁膜などの形成に
供せられる。さらに高耐熱性のフォトレジストとして金
属付着や、ドライエッチングプロセスへの応用も可能で
ある。その他ポリイミドの公知の用途へ適用できる。
【0045】
【実施例】次に実施例に基づいて、本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0046】<化合物(A)の合成> ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニ
ル)−3,3´,4,4´−ベンゾフェノンジイミド
(化合物(a))の合成 3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
2無水物と尿素を混合し、N−メチル−2−ピロリドン
200ml中、200℃で3時間反応させた。得られた
ジイミド化合物を、1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホニルクロリド50g、トリエチルアミン30g
とともに70℃で3時間反応させた。これを水に投入し
て沈殿物を瀘別、乾燥し表記の化合物を得た。
【0047】ビス(1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホニル)−ピロメリットジイミド(化合物
(b))の合成 無水ピロメリット酸21.8gと炭酸アンモニウム40
gを混合し、良く攪拌した。これを固相のまま200℃
で3時間反応させた。反応終了後、この粉体をN−メチ
ル−2−ピロリドン200mlに溶解させ、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド50g、
トリエチルアミン30gとともに70℃で3時間反応さ
せた。これを水に投入して沈殿物を濾別、乾燥し表記の
化合物を得た。
【0048】<化合物(B)の合成> 3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラ−1,2
−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルアミド(化合
物(c))の合成 3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
34.0gをチオニルクロリド200ml中に分散さ
せ、100℃で3時間反応させた。この溶液を減圧下チ
オニルクロリドを除去し、3,3´,4,4´−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸クロリドを得た。これと、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルアミド
90g、トリエチルアミン50gとをN−メチル−2−
ピロリドン400mlに添加し、60℃で3時間反応さ
せた。これを水に投入し、反応生成物を回収、乾燥し表
記の化合物を得た。
【0049】<ポリイミド原液の合成> 4,4´−ジアミノジフェニルエーテル100.1g
をN−メチル−2−ピロリドン670g中に室温で溶解
させ、無水ピロメリット酸107.5gをN−メチル−
2−ピロリドン80gとともに加え、激しく撹拌を行な
った。このとき、液温は急激に上昇し50℃にまでなる
が、その後定常状態になる。このまま30℃で1時間反
応させ、さらに60℃に液温を上昇させ4時間反応を行
なった。これにより、ポリアミド酸(1)の溶液を得
た。
【0050】4,4´−ジアミノジフェニルエーテル
100.1gをN−メチル−2−ピロリドン670g中
に室温で溶解させ、3,3´,4,4´−ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸157.5gをN−メチル−2−ピ
ロリドン103gとともに加え、激しく撹拌を行なっ
た。このとき、液温は急激に上昇し50℃にまでなる
が、その後定常状態になる。このまま30℃で1時間反
応させ、さらに60℃に液温を上昇させ4時間反応を行
なった。これにより、ポリアミド酸(2)の溶液を得
た。
【0051】4,4´−ジアミノジフェニルエーテル
100.1gをN−メチル−2−ピロリドン670g中
に室温で溶解させ、(ヘキサフルオロイソプロピリデ
ン)ビス(フェニルジカルボン酸)222.2gをN−
メチル−2−ピロリドン153gとともに加え、激しく
撹拌を行なった。このとき、液温は急激に上昇し50℃
にまでなるが、その後定常状態になる。このまま30℃
で1時間反応させ、さらに60℃に液温を上昇させ4時
間反応を行なった。これにより、ポリアミド酸(3)の
溶液を得た。
【0052】実施例1 化合物(a)10g、ポリアミド酸(1)溶液100g
加え、攪拌した。この溶液を大日本スクリーン(株)製
のSCW−636を用いて、4インチシリコンウエハー
上に3ミクロンになるようにスピンコートした後、14
0℃のホットプレートで3分間乾燥した。乾燥後、キャ
ノン(株)製コンタクトアライナーPLA−501を用
いて、グレースケールマスクを通して600mJ/cm
2 (365nmでの測定)の露光を行った。
【0053】露光終了後、トリエタノールアミンの2%
水溶液を用いて30秒間浸漬現像を行った。現像終了
後、パターンの観察をすると、露光量150mJ/cm
2 以上でパターンが消失し、ポジ型の挙動をしているこ
とが判った。
【0054】実施例2 化合物(b)10g、ポリアミド酸(2)溶液80g加
え、攪拌した。この溶液を大日本スクリーン(株)製の
SCW−636を用いて、4インチシリコンウエハー上
に3ミクロンになるようにスピンコートした後、130
℃のホットプレートで3分間乾燥した。乾燥後、キャノ
ン(株)製コンタクトアライナーPLA−501を用い
て、グレースケールマスクを通して600mJ/cm2
(365nmでの測定)の露光を行った。
【0055】露光終了後、関東化学製アルカリ現像液T
MK−12を用いて30秒間浸漬現像を行った。現像終
了後、パターンの観察をすると、露光量132mJ/c
2以上でパターンが消失し、ポジ型の挙動をしている
ことが判った。
【0056】実施例3 化合物(c)10g、ポリアミド酸(3)溶液120g
加え、攪拌した。この溶液を大日本スクリーン(株)製
のSCW−636を用いて、4インチシリコンウエハー
上に3ミクロンになるようにスピンコートした後、13
0℃のホットプレートで3分間乾燥した。乾燥後、キャ
ノン(株)製コンタクトアライナーPLA−501を用
いて、グレースケールマスクを通して600mJ/cm
2 (365nmでの測定)の露光を行った。
【0057】露光終了後、東京応化製アルカリ現像液N
MD−3を用いて30秒間浸漬現像を行った。現像終了
後、パターンの観察をすると、露光量3600mJ/c
2以上でパターンが消失し、ポジ型の挙動をしている
ことが判った。
【0058】比較例1 テトラヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノ
ンジアジド−5−スルホン酸エステル10g、ポリアミ
ド酸(1)溶液100g加え、攪拌した。この溶液を大
日本スクリーン(株)製のSCW−636を用いて、4
インチシリコンウエハー上に3ミクロンになるようにス
ピンコートした後、140℃のホットプレートで3分間
乾燥した。乾燥後、キャノン(株)製コンタクトアライ
ナーPLA−501を用いて、グレースケールマスクを
通して600mJ/cm2 (365nmでの測定)の露
光を行った。
【0059】露光終了後、トリエタノールアミンの2%
水溶液を用いて30秒間浸漬現像を行った。現像終了
後、パターンの観察をすると、全てのパターンが消失し
た。
【0060】
【発明の効果】本発明の化学線感応性組成物によると、
光照射部が溶解するポジ型の感光性ポリイミドであって
実用性の高いものを得ることができるために、従来の露
光した部分が残るネガ型の挙動をするものに較べて、露
光時に使用するマスクなどに埃などが付着していてもそ
の部分がピンホール(欠陥)などになることがなく、信
頼性の高い製品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−70659(JP,A) 特開 平4−31860(JP,A) 特開 平4−291261(JP,A) 特開 平4−204738(JP,A) 特開 平3−58049(JP,A) 特開 昭57−163364(JP,A) 特公 昭59−52822(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[1]で表される化合物(A)およ
    び/または一般式[2]で表される化合物(B)と、一
    般式[3]で表される構造単位を有するポリマ(C)と
    を含むことを特徴とする化学線感応性組成物。 【化1】 (Qは、分子中少なくとも1個は、ナフトキノンジアジ
    ドスルホニル基であり、それ以外は、1価の有機基を表
    す。R1 は、少なくとも2個の炭素原子を有する4価の
    有機基を表す。) 【化2】 (Q,R1 は、一般式[1]と同様、R2 は、水素また
    はアルカリ金属対イオンを表す。mは1〜4の整数、n
    は0〜3の整数を表す。但し、m+n=4である。) 【化3】 (R2 は、一般式[2]と同様、R3 は、少なくとも2
    個の炭素原子を有する3価または4価の有機基、R
    4 は、少なくとも2個の炭素原子を有する2価の有機基
    を表す。pは1または2である。)
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