JP3316946B2 - アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム陰極板及びその製造方法 - Google Patents

アルカリ蓄電池用焼結式カドミウム陰極板及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルカリ蓄電池等に用
いられるアルカリ蓄電池用焼結式カドミウム陰極板及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ニッケル−カドミウム蓄電池等
のアルカリ蓄電池に用いられるカドミウム陰極板として
は、多孔性焼結基板を硝酸カドミウム水溶液へ浸漬後、
アルカリ水溶液で水酸化カドミウムからなる活物質を微
孔内へ充填する操作を数回繰り返して作製される焼結式
カドミウム陰極板と、酸化カドミウムや金属カドミウム
等の活物質粉末を結着材と共に練合してペーストを得
て、このペーストを導電性芯材へ塗布して作製されるペ
ースト式カドミウム陰極板との2種がある。
【0003】このうち、ペースト式カドミウム陰極板
は、焼結式カドミウム陰極板に比べ、活物質の充填密度
が高いという長所があり、高容量タイプの電池に向いて
いるが、反面、極板の導電性が低く、急速充電ができな
いという問題点がある。
【0004】これに対し、焼結式カドミウム陰極板は、
ニッケル焼結体による導電性骨格を極板内に有するた
め、特に急速充放電性能を要求される用途において利用
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、カドミウム
極の充放電反応は溶解−析出型であるため、充放電反応
には活物質である水酸化カドミウム結晶の形態変化を伴
う。特に、放電時は溶解反応と析出反応の進行差から析
出核数が規制され易く、その結果、水酸化カドミウム結
晶は粗大化する傾向にある。粗大化した水酸化カドミウ
ムは、充電受け入れ性が低いため、焼結式カドミウム陰
極板の特徴である急速充電性能を低下させる問題点があ
る。
【0006】このような問題点を改善する方法として、
例えば特開平2−51857 号公報に開示されているよう
に、焼結式カドミウム陰極板へ水酸化ニッケルを添加す
る技術が知られている。
【0007】しかしながら、水酸化ニッケルとカドミウ
ム陰極板の充電生成物である金属カドミウムが共存する
と、両者はカドミウム−ニッケル合金を形成してしま
う。こうして生成した合金は、水酸化ニッケル本来の効
果を喪失させるばかりでなく、通常の活物質に比べて放
電電位が低いため、放電し難いカドミウムが蓄積し、容
量の低下を招く問題点がある。
【0008】本発明の目的は、水酸化カドミウムの結晶
粗大化に伴う急速充電性能の低下を改善できるアルカリ
蓄電池用焼結式カドミウム陰極板及びその製造方法を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の手段を説明すると、次の通りである。
【0010】請求項1に記載の発明は、多孔性焼結基板
へ水酸化カドミウムを主体とする活物質を充填して作製
されるアルカリ蓄電池用焼結式カドミウム陰極板におい
て、焼結基板の微孔へ充填された活物質の表面または内
部にニッケル酸化物が含有されていることを特徴とす
る。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記ニッケル酸化物の含有量は、芯材を除く極板1
cm3 あたり5mg〜20mgであることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明であるアルカリ蓄電
池用焼結式カドミウム陰極板の製造方法は、多孔性焼結
基板を硝酸カドミウムとニッケル塩の混合水溶液へ浸漬
し、次いでアルカリ水溶液中へ浸漬して該多孔性焼結基
板の微孔中へニッケル化合物を含有するカドミウム活物
質を充填する一連の操作を1サイクルとし、これを数サ
イクル繰り返して陰極板を作製後、これを不活性雰囲気
中で焼成して該ニッケル化合物をニッケル酸化物へ転化
することを特徴とする。
【0013】請求項4に記載の発明であるアルカリ蓄電
池用焼結式カドミウム陰極板の製造方法は、多孔性焼結
基板を硝酸カドミウム水溶液へ浸漬し、次いでアルカリ
水溶液中へ浸漬して該多孔性焼結基板の微孔中へカドミ
ウム活物質を充填する一連の操作を1サイクルとし、こ
れを数サイクル繰り返して陰極板を作製する工程におい
て、前記硝酸カドミウム水溶液又は前記アルカリ水溶液
の少なくとも一方の液中へニッケル酸化物粉末を予め分
散させた液を使用するサイクルを少なくとも1回実施す
ることを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1に記載したように、極板中にニッケル
酸化物(例えば、酸化ニッケル[NiO])を含有させ
ると、放電時に水酸化カドミウムが粗大化するのを防ぐ
ことができる。これは、ニッケル酸化物が水酸化カドミ
ウムの析出核として作用するため、水酸化カドミウムの
結晶数が増加し、微細化することによるものと推定され
る。
【0015】これに類似の効果は、前述の水酸化ニッケ
ル添加によっても得られるが、酸化ニッケルは金属カド
ミウムと合金を形成しないため、その効果を永続的に得
ることができる点で水酸化ニッケルより優れている。
【0016】また、ニッケル酸化物は活物質表面又は内
部に存在させることで効果を最大限に発揮できる。焼結
基板はニッケル粉末より作製されるため、基板自体を酸
化することでその表面あるいは内部にニッケル酸化物を
生成させることができるが、このような部位に存在する
ニッケル酸化物は、水酸化カドミウムの粗大化抑制に対
して効果が少ないばかりでなく、絶縁体であるニッケル
酸化物が存在することにより、ニッケル焼結体による導
電骨格が損なわれるため、急速充放電性能の低下につな
がる。
【0017】また、請求項2に記載したように、ニッケ
ル酸化物の含有量は芯材を除く極板体積1cm3 あたりで
5mg〜20mgとするのが望ましい。この範囲以下では十分
な効果を得ることは難しく、またこれ以上の含有量では
活物質中に多量の絶縁物を混入することになり、充放電
特性に悪影響を及ぼすため好ましくない。
【0018】本発明の陰極板を作製する方法としては、
請求項3に記載したように硝酸カドミウム水溶液中へニ
ッケル塩(例えば、硝酸ニッケル)を添加して陰極板を
作製した後、これを不活性雰囲気中で焼成する方法が適
する。不活性雰囲気中で焼成すると、金属ニッケルを主
成分とする焼結基板は酸化されず、カドミウム活物質及
び該活物質の表面あるいは内部にあるニッケル化合物の
みが酸化され、本発明の陰極板が得られる。
【0019】また、請求項4に記載したように、活物質
充填工程で使用する硝酸カドミウム水溶液あるいはアル
カリ水溶液中へニッケル酸化物の粉末を分散させておく
方法も適する。この方法では、ニッケル酸化物粉末はカ
ドミウム塩とアルカリの反応により生成する水酸化カド
ミウム中へ内包される。ニッケル酸化物はアルカリには
不溶であるためアルカリ水溶液中へ分散させる場合は問
題なく、また弱酸には難溶であるので硝酸カドミウム水
溶液中へ分散させる場合はその温度,pHを適切に調整
すれば実施可能である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0021】実施例1 ニッケル焼結基板への活物質充填は、(1)焼結基板を
所定濃度,温度の硝酸カドミウム水溶液へ浸漬する、
(2)前記(1)の処理を行った焼結基板を所定温度で
乾燥して、該焼結基板の微孔中へ充填された上記浸漬液
の水分を蒸発させる、(3)前記(2)の処理を行った
焼結基板を所定濃度,温度の水酸化ナトリウム水溶液へ
浸漬して、前記硝酸カドミウムを水酸化カドミウムとし
て該焼結基板の微孔内へ析出させる、といった一連の操
作を数回繰り返して実施する。
【0022】本発明の陰極板を作製するにあたり、前記
(1)の処理工程で用いている硝酸カドミウム水溶液中
へニッケル塩、ここでは硝酸ニッケルを所定量添加す
る。こうして前記操作を繰り返して得られたカドミウム
陰極板は、その活物質の表面あるいは内部にニッケル化
合物を含有する。
【0023】次に、この極板を不活性ガス雰囲気として
のアルゴン雰囲気中で、約400 ℃の温度で30分間焼成す
る。これにより、活物質表面あるいは内部に存在するニ
ッケル化合物は酸化され、本発明の陰極板Aが得られ
た。
【0024】この時の極板中のニッケル酸化物量は、芯
材を除いた体積あたりで10mg/cm3であり、それらはす
べて活物質中に存在することを確認した。
【0025】実施例2 実施例1に記述した(1)〜(3)の操作を数回繰り返
す工程において、初回の操作のみにおいて、水酸化ナト
リウム水溶液中へ酸化ニッケル(NiO)粉末を適量分
散させ液を撹拌しながら極板を浸漬した。次回以降の工
程は、活物質充填後の焼成工程を省略する以外は実施例
1と同じ条件で作製して、本発明の陰極板Bを得た。
【0026】本発明の陰極板Bの活物質中には酸化ニッ
ケルが含有されており、その量は芯材を除いた極板体積
あたりでAとほぼ同じ10mg/cm3 であることを確認し
た。
【0027】実施例3 ニッケル酸化物の含有量の許容範囲を検討するため、本
発明の陰極板Aの作製過程において、硝酸カドミウム水
溶液中への硝酸ニッケルの添加量を変え、最終的なニッ
ケル酸化物の含有量を変えた陰極板を作製した。
【0028】比較例1 本発明の陰極板Aの作製過程において、焼成雰囲気を空
気とし、それ以外はすべて同じ条件で作製して、比較例
の陰極板Cを得た。
【0029】この比較例の陰極板C中のニッケル酸化物
量は、芯材を除いた体積あたりで15mg/cm3 であった。
なお、この比較例の陰極板Cについては、焼結基板の酸
化が認められ、前記含有量中約5mg/cm3 はニッケル焼
結体の酸化によるものであることを確認した。
【0030】比較例2 本発明の陰極板Aの作製過程において、活物質充填後の
焼成工程を省略し、それ以外はすべて同じ条件で作製し
て、比較例の陰極板Dを得た。
【0031】この比較例の陰極板D中には、ニッケル酸
化物は存在せず、ニッケル化合物としては水酸化ニッケ
ル,及び焼結基板の原料となっている金属ニッケルの2
種類のみが存在することを確認した。
【0032】比較例3 本発明の陰極板Aの作製過程において、実施例1に記述
した(1)の工程の硝酸カドミウム水溶液中へのニッケ
ル塩の添加,及び活物質充填後の焼成工程を省略し、そ
れ以外はすべて同じ条件で作製して、比較例の陰極板E
を得た。
【0033】前記各陰極板を化成後、所定寸法に切断
し、30wt%水酸化カリウム水溶液中でニッケル板を対極
として充放電した。
【0034】図1は周囲温度を−15℃とし、5 CmA相当
で充放電したときの充電量(水素発生が認められるま
で)及び放電量(対極との電位差が−1Vになるまで)
を、理論充填容量に対する比率で表したものである。
【0035】該図から明らかなように、本発明の陰極板
A,Bは比較例の陰極板C,D,Eに比べ充電量が大き
く、充電受け入れ性が優れていることがわかる。
【0036】なお、比較例の陰極板Cは活物質中へのニ
ッケル酸化物の含有量が本発明の陰極板A,Bと同等に
もかかわらず性能が低い。これは、極板作製中に焼結基
板が酸化されたため、極板の導電性が低下したことによ
るものと考えられる。このことから、焼結基板の表面や
内部にニッケル酸化物を存在させることは避けなければ
ならないといえる。そのためには、実施例1に示したよ
うに焼成を不活性雰囲気で行うのが一つの方法である。
【0037】図2は、同じ充放電試験を、実施例2で作
製したニッケル酸化物の含有量の異なる各種板について
行った結果を示す。
【0038】該図から、ニッケル酸化物の含有量は、5
mg/cm3 〜20mg/cm3 の範囲で優れた特性を示すことが
わかる。5mg/cm3 以下では、含有量が不足しているた
め、効果が現れていないものと推定される。また20mg/
cm3 を超えると、活物質の導電性が阻害され易くなるた
め、特性が低下するものと推定される。
【0039】次に、各陰極板を公知の焼結式陽極板と組
合わせて公称容量1200 mAhのSC型電池(陰極板A〜E
に対応して、電池a〜eと称する)を作製した。
【0040】これらの電池a〜eを、室温中5 CmA相当
の電流で繰り返し充放電した時の放電容量の変化を図3
に示す。
【0041】該図から明らかなように、本発明の陰極板
A,Bを用いた電池a,bは容量の低下が殆ど見られな
いのに対して、比較例の陰極板C〜Eを用いた電池c〜
eは充放電サイクルの進行に伴い容量が低下している。
なお、電池eは陰極板中へ従来のサイクル特性改善技術
である水酸化ニッケル添加を施しているにもかかわらず
特性が低い。これは陰極板中に放電リザーブとして確保
されている金属カドミウムと水酸化ニッケルが合金化
し、水酸化ニッケルの添加効果が喪失したためと推定さ
れる。
【0042】なお、ニッケル酸化物NiOxは、通常は
x=1の酸化ニッケル(NiO)が一般的であるが、極
板の作製条件によってはx<1あるいはx>1の組成を
有する物質が生成する可能性がある。これらについても
NiOと同等の効果が期待できるため、前記組成を有す
るすべての物質を利用できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るアルカ
リ蓄電池用焼結式カドミウム陰極板及びその製造方法に
よれば、下記のような優れた効果を達成することができ
る。
【0044】請求項1に記載のアルカリ蓄電池用焼結式
カドミウム陰極板においては、焼結基板の微孔へ充填さ
れた活物質の表面または内部にニッケル酸化物を含有さ
せているので、放電時に水酸化カドミウムが粗大化する
のを防ぐことができる。これは、ニッケル酸化物が水酸
化カドミウムの析出核として作用するため、水酸化カド
ミウムの結晶数が増加し、微細化することによるものと
推定される。
【0045】また、ニッケル酸化物は活物質表面又は内
部に存在させることで効果を最大限に発揮できる。焼結
基板はニッケル粉末より作製されるため、基板自体を酸
化することでその表面あるいは内部にニッケル酸化物を
生成させることができるが、このような部位に存在する
ニッケル酸化物は、水酸化カドミウムの粗大化抑制に対
して効果が少ないばかりでなく、絶縁体であるニッケル
酸化物が存在することにより、ニッケル焼結体による導
電骨格が損なわれるため、急速充放電性能の低下につな
がり、好ましくない。
【0046】従って、本発明のアルカリ蓄電池用焼結式
カドミウム陰極板によれば、水酸化カドミウムの結晶粗
大化に伴う急速充電性能の低下を改善することができ
る。
【0047】請求項2に記載のアルカリ蓄電池用焼結式
カドミウム陰極板においては、ニッケル酸化物の含有量
を、芯材を除く極板1cm3 あたり5mg〜20mgとしている
ので、この範囲以下の含有量の場合に生ずる前述した効
果が十分に得られなくなるという問題点を回避でき、ま
たこの範囲以上の含有量の場合に生ずる活物質中に多量
の絶縁物が混入して充放電特性に悪影響が及ぶのを回避
することができる。
【0048】請求項3に記載のアルカリ蓄電池用焼結式
カドミウム陰極板の製造方法においては、硝酸カドミウ
ム水溶液中へニッケル塩を添加して陰極板を作製した
後、これを不活性雰囲気中で焼成するので、金属ニッケ
ルを主成分とする焼結基板は酸化されず、カドミウム活
物質及び該活物質の表面あるいは内部にあるニッケル化
合物のみを酸化することができる。
【0049】請求項4に記載のアルカリ蓄電池用焼結式
カドミウム陰極板においては、活物質充填工程で使用す
る硝酸カドミウム水溶液あるいはアルカリ水溶液中へニ
ッケル酸化物の粉末を分散させておくので、該ニッケル
酸化物粉末をカドミウム塩とアルカリの反応により生成
する水酸化カドミウム中へ内包させることができる。ニ
ッケル酸化物は、アルカリには不溶であるためアルカリ
水溶液中へ分散させる場合は問題なく、また弱酸には難
溶であるので硝酸カドミウム水溶液中へ分散させる場合
はその温度,pHを適切に調整すれば実施可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の陰極板と比較例の陰極板の低温での充
放電特性を示した図である。
【図2】ニッケル酸化物の含有量と低温での充放電特性
との関係を示した図である。
【図3】本発明の陰極板と比較例の陰極板を用いた電池
の充放電サイクル数と放電容量の関係を示した図であ
る。
【符号の説明】
A,B 本発明の陰極板 C,D,E 比較例の陰極板 a,b 本発明の陰極板A,Bを用いた電池 c,d,e 比較例の陰極板C,D,Eを用いた電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 正美 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 新 神戸電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−59462(JP,A) 特開 平5−114401(JP,A) 特開 平1−120762(JP,A) 特開 平2−51857(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/24 H01M 4/26 H01M 4/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性焼結基板へ水酸化カドミウムを主
    体とする活物質を充填して作製されるアルカリ蓄電池用
    焼結式カドミウム陰極板において、 焼結基板の微孔へ充填された活物質の表面または内部に
    ニッケル酸化物が含有されていることを特徴とするアル
    カリ蓄電池用焼結式カドミウム陰極板。
  2. 【請求項2】 前記ニッケル酸化物の含有量は、芯材を
    除く極板1cm3 あたり5mg〜20mgであることを特徴とす
    る請求項1に記載のアルカリ蓄電池用焼結式カドミウム
    陰極板。
  3. 【請求項3】 多孔性焼結基板を硝酸カドミウムとニッ
    ケル塩の混合水溶液へ浸漬し、次いでアルカリ水溶液中
    へ浸漬して該多孔性焼結基板の微孔中へニッケル化合物
    を含有するカドミウム活物質を充填する一連の操作を1
    サイクルとし、これを数サイクル繰り返して陰極板を作
    製後、これを不活性雰囲気中で焼成して該ニッケル化合
    物をニッケル酸化物へ転化することを特徴とするアルカ
    リ蓄電池用焼結式カドミウム陰極板の製造方法。
  4. 【請求項4】 多孔性焼結基板を硝酸カドミウム水溶液
    へ浸漬し、次いでアルカリ水溶液中へ浸漬して該多孔性
    焼結基板の微孔中へカドミウム活物質を充填する一連の
    操作を1サイクルとし、これを数サイクル繰り返して陰
    極板を作製する工程において、前記硝酸カドミウム水溶
    液又は前記アルカリ水溶液の少なくとも一方の液中へニ
    ッケル酸化物粉末を予め分散させた液を使用するサイク
    ルを少なくとも1回実施することを特徴とするアルカリ
    蓄電池用焼結式カドミウム陰極板の製造方法。
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