JP3075114B2 - アルカリ蓄電池用ニッケル正極 - Google Patents
アルカリ蓄電池用ニッケル正極Info
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- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
電池やニッケル・水素蓄電池等のアルカリ蓄電池に用い
られるニッケル正極の改良に関するものである。
アルカリ蓄電池は、高信頼性が期待でき、小型軽量化が
可能なことから、小型電池は各種ポータブル機器に、大
型電池は産業用に幅広い分野で使用されている。
カドミウムの他に亜鉛、鉄、水素等様々な材料が対象に
なっている。しかし正極としては、一部空気極や酸化銀
極が取り上げられているが、ニッケル極が多数を占めて
いる。このニッケル極は、ポケット式から焼結式へと極
板の形態が代わることにより、放電容量等の特性が向上
しただけでなく、密閉化が可能になったことから使用用
途も広がった。
填などの面で工程が煩雑であり、高価である。さらに、
焼結式では基板の多孔度を83%以上にすると強度が大
幅に低下するので、活物質の充填量には限界がある。し
たがって、さらなる高容量化は難しい。
に90%以上の高多孔度を有するニッケル製の発泡状基
板や繊維状基板が開発され、高容量化が図られている。
これら基板に充填する活物質には、水酸化ニッケルに金
属コバルトあるいはコバルト化合物を添加したものが主
に用いられている。
ルト化合物を添加することにより、水酸化ニッケルの利
用率が向上することは広く知られている。その添加条件
や添加量などに関して様々な提案がなされている。コバ
ルト化合物は、表面積、粒径等の物性、添加条件あるい
は添加量を選択することにより、初充電時に容易に酸化
されCoOOHからなる導電性ネットワークを形成し、
活物質の利用率向上に多大な効果があることから多くの
提案がされている。
ついては多くの課題がある。例えばCoOを混入させた
特開昭61−138458号公報では、電解液注液後、
20時間放置してから初充放電を行う必要があるとして
おり、ニッケル正極の生産性が極めて低下する。
って用いることを開示している特開平3−145058
号公報では、アルカリ電解液に対するCoOの溶解性の
低下、つまりCoOの反応性の低下を招くため、添加量
を多くする必要がある。しかしコバルト化合物の添加量
の増加につれて水酸化ニッケルの充填量が相対的に減少
し、体積あたりのエネルギー密度が低下することにな
る。また、コバルト化合物は非常に貴重かつ高価な材料
であるため、その添加量の削減は資源、コストの観点か
らも望ましい。
に本発明者らは精力的な検討を行った。その結果、アル
カリ蓄電池用ニッケル極への添加剤であるコバルト化合
物として、一般式Co xO、x=0.93〜0.97で
表される非化学量論組成を有するコバルト酸化物の単独
粉末を活物質総量の2〜10重量%添加することによ
り、従来のコバルト化合物と比較して、少ない添加量で
正極の導電性を上げて正極活物質の利用率を向上させた
ものである。
がニッケル正極中で導電性のネットワークを形成するこ
とにより、水酸化ニッケルの利用率は向上する。従っ
て、添加したコバルト化合物を3価のCoOOHに効率
よく酸化させることが重要である。
バルトなどの2価の酸化物においては、それ自身に導電
性がほとんどないので、これらを電気化学的に直接Co
OOHに酸化するのが困難である。
て、電池を構成後、放置することによりコバルト化合物
をアルカリ電解液中にコバルト酸イオンとして溶解させ
て水酸化ニッケルの粒子の周りに非常に活性な水酸化コ
バルトを析出させた後、電気的に酸化させる方法が挙げ
られる。しかし、水酸化コバルトを析出させるまでに長
時間を要するため、量産性の向上は期待できない。
は、水酸化コバルトを焼成した後、不活性雰囲気中で急
冷させることにより生成される。この時、焼成、急冷条
件を制御することにより、CoxO、x=0.93〜
0.97で表される非化学量論組成を有する酸化コバル
トが生成する。これは結晶中にCoに基ずく格子欠陥が
多数存在しており、そのため空孔および自由電子の移動
が起こり易くなり、高い電気導電性を発揮する。また、
水酸化コバルトの冷却速度が大きいほど、結晶中に導入
される格子欠陥は増加し、xの値は小さくなる。
を用いると、アルカリ溶液への溶解、析出、電気化学的
酸化といった反応経路を経由せず、かつ電気導電性に優
れているので直接電気化学的にCoxOからCoOOH
に酸化することが可能となる。
x=0.93〜0.97で表されるコバルト酸化物の価
数は、2.15〜2.06である。CoOの価数が2以
上になる時、高次のコバルト酸化物であるCo3O4が含
まれていることが多い。しかし、本発明によるコバルト
酸化物は、X線解析によりCo3O4に帰属する解析ピー
クは見られず、結晶中にCoに基ずく格子欠陥が生じ、
その結果次数が上がったものである。
00重量部に対して、Co0.95Oで表される酸化コバル
ト粉末を5重量部(粉末総量の約5重量%)を混合し
た。これに2重量%濃度のカルボキシメチルセルロース
(以下、CMCと称す。)の水溶液を添加した後、混練
してペーストを作製した。
0μm、多孔度95%の発泡状ニッケル基板に充填し
た。120℃で1時間乾燥し、得られた電極を加圧して
厚さ0.65mmに調整した。フッ素樹脂を2重量%濃
度で含んだ水性ディスパージョン中に浸漬して乾燥後4
/5Aサイズの電池用として裁断し、リード板をスポッ
ト溶接して正極板とした。
れはMmNi5の一部を他の原子で置換したMmNi3.7
Mn0.4Al0.3Co0.6を粉砕した後、360メッシュの
フルイを通過させることによって粒径を整え、1.5重
量%濃度のCMC水溶液を加えペースト状にした。これ
を多孔度95%、厚さ0.8mmの発泡状ニッケル板に
充填し、圧延を施して電極とした。これを減圧で乾燥
後、フッ素樹脂濃度5重量%の水性ディスパージョン溶
液をスプレー塗布した。この発泡状ペースト式水素吸蔵
合金電極を正極同様に4/5Aサイズの電池用に裁断
し、リード板をスポット溶接して負極板とした。
リプロピレン製の不織布からなるセパレータとを組み合
わせ渦巻状に巻回して4/5Aサイズのニッケル水素蓄
電池を構成した。なお、電解液には、比重1.30の苛
性カリ水溶液に水酸化リチウムを30g/l溶解させた
ものを適量用いた。
定により求めた。約80℃で乾燥させた酸化コバルト
0.15gとFeSO4・(NH4)2SO40.2gを秤
量してビーカーに入れ、塩酸と酢酸の混合液に溶解し
た。ウォターバス上で加温し、反応式Co3++Fe2+→
Co2++Fe3+を進行させ、2価以上のコバルトを還元
する。次に未反応のFeSO4・(NH4)2SO4量を求
めるために、式5Fe2++Mn7+→5Fe3++Mn2+に
従って、1/20規定のKMnO4水溶液を用いて、酸
化還元滴定を行った。この時、反応の終点はKMnO4
の紫色が消失した点とした。
される一酸化コバルトを用い、実施例1と同様に作製し
た電池を比較例1とした。また、一酸化コバルトおよび
高次の酸化物であるCo3O4をそれぞれ85重量部、1
5重量部の割合で混合し、CoxO、x=0.96とな
るコバルト酸化物を使用し、他の構成は本発明と同様と
した比較例2も作製した。得られた本発明および比較例
1、2について、各ニッケル活物質の利用率を(表1)
に示す。
は80%であるのに対し、非化学量論組成を有するCo
0.95Oで表されるコバルト酸化物を用いた実施例1の利
用率は、大幅に改善し97%に達する。しかしながら、
Co3O4が含有されている比較例2は、Co0.96Oとコ
バルトの価数が実施例1に近いにもかかわらず、活物質
の利用率の改善は認められない。したがって、活物質の
利用率の向上は、結晶中に導入された格子欠陥により、
高い電気導電性が生じることに起因している。
バルト酸化物のx値が、0.93、0.95、0.9
7、1.0になるよう急冷速度をかえることで合成し
た。これらを使用して、実施例1と同様な方法により電
池を組み立て、活物質の利用率を測定した結果を図1に
示す。
する傾向が明らかである。しかし、x値が0.93未満
の場合、結晶状態が非常に不安定であるため、所望する
コバルト酸化物を合成することは非常に困難であり、か
つ、得られた酸化物の取扱いも難しい。従って量産性も
同時に考慮した場合、x値は0.93以上が適してい
る。
明のコバルト酸化物の特徴である、コバルト結晶中の格
子欠陥の存在する割合が減少し、導電性向上に寄与する
空孔および自由電子の移動度が減少する。その結果、導
電性が悪化し、活物質の利用率は低下する。従ってxの
範囲としては0.93〜0.97が望ましい。
は、活物質総量の2〜10重量%が最適である。
量の2重量%未満の場合、CoOOHによる導電性のネ
ットワークが活物質中に充分に形成されないため、利用
率は向上しない。
を添加した時は、水酸化ニッケルの充填量が相対的に減
少し、体積あたりのエネルギー密度が低下する。
ッケルを主体とするアルカリ蓄電池用正極活物質中に、
一般式CoxO、x=0.93〜0.97で表される非
化学量論組成を有するコバルト酸化物の単独粉末を、活
物質総量の2〜10重量%加えることにより、従来のコ
バルト化合物を用いる場合と比較して少ない添加量で、
正極の導電性を上げ、水酸化ニッケルの利用率を向上さ
せることが可能である。
との関係を示す図
Claims (1)
- 【請求項1】水酸化ニッケル粉末を主活物質とし、一般
式CoxO、x=0.93〜0.97で表される非化学
量論組成を有するコバルト酸化物の単独粉末を活物質総
量の2〜10重量%添加したアルカリ蓄電池用ニッケル
正極。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06322854A JP3075114B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | アルカリ蓄電池用ニッケル正極 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06322854A JP3075114B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | アルカリ蓄電池用ニッケル正極 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08180862A JPH08180862A (ja) | 1996-07-12 |
JP3075114B2 true JP3075114B2 (ja) | 2000-08-07 |
Family
ID=18148348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06322854A Expired - Lifetime JP3075114B2 (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | アルカリ蓄電池用ニッケル正極 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3075114B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101521164B1 (ko) * | 2014-04-02 | 2015-05-18 | 오강원 | 분기용 천공기 거치대 |
-
1994
- 1994-12-26 JP JP06322854A patent/JP3075114B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101521164B1 (ko) * | 2014-04-02 | 2015-05-18 | 오강원 | 분기용 천공기 거치대 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08180862A (ja) | 1996-07-12 |
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