JP3316235B2 - 貴金属被覆セラミック粉末の製造法 - Google Patents

貴金属被覆セラミック粉末の製造法

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JP3316235B2 JP26068992A JP26068992A JP3316235B2 JP 3316235 B2 JP3316235 B2 JP 3316235B2 JP 26068992 A JP26068992 A JP 26068992A JP 26068992 A JP26068992 A JP 26068992A JP 3316235 B2 JP3316235 B2 JP 3316235B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貴金属被覆セラミック
粉末の製造法に関するものである。本発明は特に、貴金
属被覆層にセラミック粉末成分による汚染が実質的に見
られない貴金属被覆セラミック粉末の製造法に関するも
のである。また、本発明は特に、実質的に一次粒子から
なり、凝集体の混在が少ない貴金属被覆セラミック微粉
末を製造するに適した製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層コンデンサ、及びその他の各種の電
子部品の電極層は、一般に銀、白金、金、パラジウムな
どの貴金属粉末と有機バインダとからなる導電性ペース
トを、セラミック基板に膜状に塗布し、これを焼成する
ことにより形成している。このようにして形成された電
極層は実質的に貴金属の連続層となる。貴金属の連続層
は、電極材料としては電気抵抗が少なく、高い導電性を
示すため、以前より利用されてきている。しかし、近年
において、高価な貴金属の使用量を少なくして製造コス
トの低減を図ることが検討されている。また、導電性ペ
ーストを基板に塗布して焼成する場合に、製造工程の簡
略化を図るために、未焼成のセラミック基板(グリーン
シートともいう)に直接導電性ペーストを塗布し、この
塗布物を焼成することによって、基板の焼成と導電性ペ
ーストの焼成(電極層の形成)とを同時に行なう方法
(同時焼成)が利用されるようになっている。同時焼成
は工程の簡素化に寄与する有用な方法であるが、グリー
ンシートと、貴金属粉末を主成分とする導電性ペースト
の塗布層とを同時に焼成すると、形成される貴金属層と
セラミック基板との熱膨張率の相違から、セラミック層
にひびや割れ目(クラック)が発生しやすくなるとの問
題がある。また、セラミックシートと電極との界面に剥
離現象(デラミネーション)を生じることも多い。
【0003】デラミネーションやクラックを回避するた
めの、そしてまた貴金属の使用量を減らすための方策と
して、セラミック基板と実質的に同一の材料からなるセ
ラミック粉末を導電性ペーストに導入することが既に提
案され実用化されている。この方法は、導電性ペースト
にセラミック粉末を導入することにより、導電性ペース
トから形成される電極層の熱膨張率とセラミック基板の
熱膨張率との差を小さくしてデラミネーションの発生を
防ぐとの原理に基づいている。また、同時に貴金属粉末
使用量の低減にもつながるとの利点を有する。この方法
を利用することにより、デラミネーションの発生の抑制
は可能となる。しかし、電極層中に混在するセラミック
粉末が電極層の電気的特性、特に導電性に悪影響を与え
ることから、高い導電性を必要とする電極層の形成には
利用できないとの問題がある。このため、セラミック粒
子を、化学メッキ法などの表面被覆方法を利用して、貴
金属層で被覆して導電性粉末にすることも既に検討され
ている。この貴金属被覆セラミック粉末を導電性粉末と
して用いて導電性ペーストを調製することにより、電極
層の導電性は、貴金属粉末とセラミック粉末とから形成
される電極層の導電性に比較して顕著に向上する。しか
しながら、セラミック粉末として粒子径が3μm以下、
特に1μm以下の微粒子粉末を用い、これに化学メッキ
法を利用して貴金属被覆層を形成して得た導電性粉末で
は、高い導電性を示す導電性粉末が得られにくいことが
わかった。すなわち、最近では、電子部品、電子装置の
小型化および電極材料のコスト低減の手段のひとつとし
て電極層の薄膜化(例えば、層厚10μm以下、さらに
層厚3μm以下、そして更には層厚1μm以下)が図ら
れており、そのような薄膜電極層の形成には、前述のよ
うな、粒子径が3μm以下、特に1μm以下の微粒子セ
ラミック粉末の表面を貴金属で均質に被覆した導電性微
粉末を用意することが必要となる。しかし、そのような
貴金属で均質に被覆した導電性微粉末を通常の化学メッ
キ法で安定して製造することは非常にむずかしい。
【0004】従来、セラミック粉末表面に貴金属被覆層
を形成する方法として各種の方法が知られており、その
代表的な方法として無電解メッキ法がある。この無電解
メッキ法は、無電極メッキ法あるいは化学メッキ法とも
よばれ、一般には貴金属塩の水溶液にセラミック粉末を
分散させておき、この分散液に還元剤を添加して、貴金
属をセラミック粉末の表面に析出させる方法である。こ
の方法は比較的大きな粒子からなるセラミック粉末を貴
金属で被覆する場合には、あまり問題がなく、実施する
ことができるが、微粒子のセラミック粉末、例えば直径
が3μm以下、特に1μm以下の超微粒子のセラミック
粉末の表面を貴金属で被覆しようとする場合にはセラミ
ック微粒子の表面に均一に貴金属被覆層を形成させるの
がむずかしいとの問題がある。これは、微粒子のセラミ
ック粉末は、貴金属塩の水溶液中で、そして特に還元反
応が起きる際に凝集しやすく、貴金属被覆層が、そのセ
ラミック粉末凝集体(二次粒子)の表面に形成されるた
めである。表面が貴金属被覆層で覆われた凝集体は、後
に例えば薄膜電極層を形成するために導電性ペーストを
調製する際に崩壊し、一次粒子となるが、その一次粒子
の表面は、一部の領域において貴金属被覆面を持つが、
凝集体形成時に他の粒子と接していた領域ではセラミッ
ク相が露出することになる。従って、このようにセラミ
ック相が露出して表面が不均質となった導電性粒子を用
いて電極層を形成すると、その電極層の電気的特性、特
に導電率が充分なレベルに達しにくい。また、上記のよ
うな従来の化学メッキ法では、還元反応により生成する
貴金属がセラミック粒子表面にのみ析出するとは限ら
ず、生成する貴金属の一部はそれ自体で微粒子を形成す
るため、その貴金属微粒子が、得られる被覆粉末に混在
することになる。
【0005】上記のような事情から、導電性微粒子を得
るために、化学メッキ法を利用して微粒子のセラミック
粉末を貴金属で被覆する場合には、凝集体の生成をでき
る限り抑制しながら貴金属被覆を実施する必要がある
が、現在のところ、用いる試薬および操作において実用
上充分に満足できる方法は知られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、化学
メッキ法を利用して微粒子のセラミック粉末を貴金属で
被覆する場合に、凝集体の生成をできる限り抑制しなが
ら貴金属被覆が実施できる方法を提供することにある。
また、本発明は、粒子径(特に断わらない限り、平均粒
子径を意味する)3μm以下、特に1μm以下のセラミ
ック微粒子粉末を貴金属で被覆して、セラミック相の露
出が殆どなく、かつ純度の高い、すなわちセラミック成
分の混在が少ない貴金属被覆層とする方法を提供するこ
とも、その課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、貴金属塩の水
溶液中にセラミック粉末を分散させた分散液(一次分散
液)に還元剤を添加し、セラミック粉末の表面に貴金属
薄膜層を形成させる工程、そして、この貴金属薄膜層を
有するセラミック粉末を、貴金属塩と水溶性ポリマーと
を含む水溶液に分散させ、次いで該分散液(二次分散
液)に還元剤を添加して、貴金属層をセラミック粉末の
表面の貴金属薄膜層の周りに形成させることからなる貴
金属被覆セラミック粉末の製造法にある。
【0008】本発明は、従来の化学メッキを改良した方
法ということができる。すなわち、貴金属塩の水溶液に
分散させたセラミック粉末を含む分散液に還元剤を添加
して貴金属塩を還元し、セラミック粉末の表面に貴金属
を析出させて貴金属被覆層を形成させるという公知の化
学メッキ法を利用する方法であるが、セラミック粉末あ
るいは貴金属被覆粒子の凝集を抑制して、セラミック相
の露出が殆どなく、かつ純度の高い、すなわちセラミッ
ク成分の混在が少ない貴金属被覆層を形成させる改良方
法である。
【0009】本発明で用いるセラミック粉末の材料成分
については特に制限がないが、通常の電子部品の製造に
用いられる各種のセラミック製基板の材料から任意に選
んだ材料から形成されたものが用いられる。そのような
セラミック材料としては、チタン酸バリウム、酸化アル
ミニウム、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ケイ
素などの酸化物粉末、そしてPbTi03 、PZT(P
b(Zr,Ti)O3の略称)、PLZT((Pb,L
a)(Zr,Ti)O3 の略称)、もしくはPMN(P
b(Mg1/3 Nb2/3 )O3 の略称)にて表わされる金
属酸化物、あるいはこれらの金属酸化物を主成分として
含む金属酸化物の粒子などの圧電または電歪セラミック
粒子粉末を挙げることができる。
【0010】本発明で用いるセラミック粉末の粒子径に
ついても特に制限はないが、前述のように、本発明の方
法を利用すれば、粒子径3μm以下、特に1μm以下の
セラミック微粒子粉末を貴金属で高純度に被覆すること
ができるので、本発明の被覆方法の実施に際しては、こ
のような微粒子状のセラミック粉末を選ぶことが有利で
ある。なお、本発明の被覆方法によれば、粒子径が0.
8μm以下、更には粒子径0.5μm以下といった超微
粉末の均質な貴金属被覆が実現する。
【0011】セラミック粉末の表面に被覆する貴金属と
しては、銀、白金、パラジウム、金などのような電気伝
導率が高い貴金属が選ばれる。
【0012】次に、本発明の貴金属被覆セラミック粉末
の製造法における操作について詳しく説明する。本発明
の貴金属被覆セラミック粉末の製造法では、まず貴金属
の塩を水に溶解して、貴金属の水溶液を調製し、次いで
これにセラミック粉末を均一に分散させて、一次分散液
を得る。なお、セラミック粉末の水分散液を先に調製
し、これに水溶性貴金属塩を溶解させる方法を利用する
こともできる。水溶性の貴金属の塩としては、テトラク
ロロパラジウム酸アンモニウム塩、テトラアンミンパラ
ジウム酸クロライド、テトラクロロ白金酸アンモニウム
塩、テトラアンミン白金酸クロライドなどの各種の貴金
属の塩(あるいは錯体)を利用することができる。な
お、一次分散液に、水溶性の貴金属の塩とセラミック粉
末以外のほかの物質(例えば、水溶性ポリマー)は少量
であれば添加してもよい。ただし、例えば、水溶性ポリ
マーを添加する場合には、その添加量は後述の二次分散
液への水溶性ポリマーの添加量に比較して少ない量とす
る必要がある。
【0013】次に、上記の貴金属塩水溶液にセラミック
粉末を分散させてなるセラミック分散液(一次分散液)
を撹拌しながら、この分散液に還元剤を添加する。還元
剤としては、ヒドラジン、塩酸ヒドラジン、ギ酸、ホル
マリン、次亜リン酸などのような公知の化学メッキ法で
利用される還元剤が一般的に用いられる。還元剤は、通
常水溶液として、上記の一次分散液に加える。あるい
は、上記の一次分散液を還元剤水溶液に添加してもよ
い。この一次分散液と還元剤水溶液との混合により、セ
ラミック粉末の表面に貴金属薄膜(単原子膜あるいはそ
れに近い薄膜)が形成される。
【0014】次いで、上記の表面に貴金属薄膜層が形成
されたセラミック粉末(一次被覆セラミック粉末と呼
ぶ)を分散液から取り出したのち、この一次被覆セラミ
ック粉末を今度は、貴金属塩と水溶性ポリマーとを含む
水溶液に分散させて、二次分散液を調製する。ただし、
一次被覆セラミック粉末は必ずしも一次分散液から分離
する必要はなく、一次被覆セラミック粉末を含む一次分
散液に、貴金属塩と水溶性ポリマーとを添加して、二次
分散液を調製することもできる。
【0015】二次分散液を調製する際に用いる貴金属塩
(水溶性貴金属)は、一次分散液を調製するに用いた水
溶性貴金属塩と同一であっても、あるいは別の水溶性貴
金属塩であってもよい。
【0016】二次分散液を調製するために用いられる水
溶性ポリマーに特に制限はないが、水溶性ポリマーとし
ては、セラミック微粉末分散性の良い、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル
セルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースなどのような水溶性セルロース誘導体を用いる
ことが望ましい。ただし、ゼラチン、カゼインなどの水
溶性天然物ポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドンなどの水溶性合成高分子化合物を用いても
よい。
【0017】次いで、上記の貴金属塩と水溶性ポリマー
とを含む水溶液に一次被覆セラミック粉末を分散させて
なる二次分散液を撹拌しながら、この分散液に還元剤を
添加する。還元剤としては、原則として、一次被覆セラ
ミック粉末を生成させるために用いた還元剤が用いられ
るが、必ずしも同一である必要はない。この二次分散液
と還元剤(還元剤水溶液)との混合により、一次被覆セ
ラミック粉末の表面に一次被覆層よりはるかに厚い貴金
属層が形成される。
【0018】次いで、上記の表面に貴金属層が積層形成
されたセラミック粉末(二次被覆セラミック粉末と呼
ぶ)を、分散液から取り出したのち乾燥して、目的の貴
金属被覆セラミック粉末を得る。
【0019】本発明の製造法によって貴金属被覆セラミ
ック粉末を得る場合、芯部(核、あるいはコア)となる
セラミック部と、被覆層(シェル)となる貴金属部との
比率は任意に選ぶことができるが、通常は、セラミッ
ク:貴金属を5:95〜80:20(重量比)とする。
特に、セラミック:貴金属が、10:90〜50:50
(重量比)のものが好ましい。
【0020】本発明の製造法によって得られる貴金属被
覆セラミック粉末は、そのまま単独で、常法に従い、通
常の結合剤などと混合して導電性塗料(ペースト)とす
ることができるが、貴金属被覆セラミック粉末を純貴金
属粉末と混合して用いてもよい。
【0021】導電性ペーストを基板に塗布し、電極を製
造する方法は一般的に利用されており、本発明の貴金属
被覆セラミック粉末を用いた導電性ペーストを用いる場
合も同様に処理して電極とすることができる。
【0022】
【実施例】
[実施例1]−−パラジウム被覆チタン酸バリウム微粉
末の製造 (1)パラジウム一次被覆チタン酸バリウム微粉末の製
造 2.0gのチタン酸バリウム微粉末(BaTiO3 、平
均粒径0.2μm、比表面積12.7m2/g)と3.2
mlのテトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液
(金属パラジウムに換算して1g/100mlの濃度の
水溶液)とを純水200mlに添加して、テトラクロロ
パラジウム酸アンモニウムの水溶液にチタン酸バリウム
微粉末が分散された一次分散液を調製した。この一次分
散液を、室温にて撹拌しながら、これに1.2mlの抱
水ヒドラジン水溶液(100%抱水ヒドラジン1mlを
100mlの純水で希釈したもの)を添加した。この抱
水ヒドラジン水溶液の添加により、微量の金属パラジウ
ムがチタン酸バリウム微粉末の表面に均一に析出して、
パラジウム一次被覆チタン酸バリウム微粉末が生成し
た。
【0023】(2)パラジウム二次被覆チタン酸バリウ
ム微粉末の製造 上記のパラジウム一次被覆チタン酸バリウム微粉末を取
り出して乾燥させたのち、これをヒドロキシエチルセル
ロース水溶液(0.2g/500ml)に均一に充分に
分散させ、懸濁させた。この分散液に、今度は、テトラ
アンミンパラジウム酸クロライド水溶液(金属パラジウ
ム(Pd)に換算して18.0g含有)を添加して、二
次分散液を調製した。次いで、二次分散液を撹拌しなが
ら、これに室温にて、抱水ヒドラジン水溶液(100%
抱水ヒドラジン5.4ml含有)をゆっくりと添加し
た。この抱水ヒドラジン水溶液の添加により、黒灰色の
被覆層を有するチタン酸バリウム微粉末が得られた。こ
れを濾別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得
た。この乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、凝集がほとんど見られない均質な
粉末であることが確認された。なお、この二次被覆粒子
は、90重量%の金属パラジウムと10重量%のチタン
酸バリウムとからなっていた。
【0024】[実施例2]−−パラジウム被覆チタン酸
バリウム微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆チタン酸バリウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆チタン酸バリ
ウム微粉末を製造した。 チタン酸バリウム微粉末(実施例1と同一):4.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(同
上):6.4ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):2.4ml (2)パラジウム二次被覆チタン酸バリウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆チタン酸バリ
ウム微粉末を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:16g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:4.8ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有するチタン酸バリウム微粉
末を濾別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得
た。この乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、凝集がほとんど見られない均質な
粉末であることが確認された。この二次被覆粒子は、8
0重量%の金属パラジウムと20重量%のチタン酸バリ
ウムとからなっていた。
【0025】[実施例3]−−パラジウム被覆チタン酸
バリウム微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆チタン酸バリウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆チタン酸バリ
ウム微粉末を製造した。 チタン酸バリウム微粉末(実施例1と同一):5.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(同
上):8.0ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):3.0ml (2)パラジウム二次被覆チタン酸バリウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆チタン酸バリ
ウム微粉末を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:15g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:4.5ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有するチタン酸バリウム微粉
末を濾別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得
た。この乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、凝集がほとんど見られない均質な
粉末であることが確認された。この二次被覆粒子は、7
5重量%の金属パラジウムと25重量%のチタン酸バリ
ウムとからなっていた。
【0026】[比較例1]−−パラジウム被覆チタン酸
バリウム微粉末の製造 実施例1で用いたものと同じチタン酸バリウム微粉末
5.0gを、テトラアンミンパラジウム酸クロライド水
溶液(金属パラジウム(Pd)に換算して15g含有)
とイソプロピルアルコールとの混合液300mlに分散
させた。次いで、この分散液を撹拌しながら、室温に
て、これに抱水ヒドラジン水溶液(100%抱水ヒドラ
ジン4.5ml含有)をゆっくりと添加した。この抱水
ヒドラジン水溶液の添加により、黒色の被覆層を有する
チタン酸バリウム微粉末が得られた。これを濾別し、水
洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得た。この乾燥微粉
末(被覆粒子)を走査型電子顕微鏡で観察したところ、
多量のパラジウム金属粒子と多量の凝集体を含む粉末で
あることが確認された。なお、このパラジウム金属粒子
と凝集体を含む粉末の全体としては、75重量%の金属
パラジウムと25重量%のチタン酸バリウムとからなっ
ていた。
【0027】[電極材料としてのパラジウム二次被覆チ
タン酸バリウム微粉末の評価]実施例1〜3の各例で得
られたパラジウム被覆チタン酸バリウム微粉末100重
量部、エチルセルロース5重量部、そしてテルピネオー
ル75重量部を3本ロールミルを用いて混練し、導電性
ペーストを得た。また、比較例1で得られたパラジウム
金属粒子と凝集体を含む粉末を用い、同様にして導電性
ペーストを得た。更に、パラジウム被覆チタン酸バリウ
ム微粉末の代りにパラジウム金属粉末を用い、同様にし
て導電性ペーストを得た。得られた導電性ペーストをス
クリーン印刷により、チタン酸バリウムグリーンシート
(未焼成基板)の上に印刷し、100℃で10分間乾燥
の後1300℃で1時間焼成した。室温より1300℃
までの昇温は200℃/時で行なった。このようにして
得られた電極の表面の外観と電気特性(抵抗値)を第1
表に示す。
【0028】 第1表 ──────────────────────────────────── BiTiO3:Pd 抵抗値(mΩ/sq.) 外 観 ──────────────────────────────────── 実施例1 10:90 50.6 良 好 実施例2 20:80 54.6 良 好 実施例3 25:70 69.0 良 好 比較例1 25:70 540 良 好 参考例 0:100 44.0 部分的な剥離発生 ────────────────────────────────────
【0029】[実施例4]−−パラジウム被覆チタン酸
バリウム微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆チタン酸バリウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆チタン酸バリ
ウム微粉末を製造した。 チタン酸バリウム微粉末(実施例1と同一):10.0
g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(同
上):16ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):3ml (2)パラジウム二次被覆チタン酸バリウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆チタン酸バリ
ウム微粉末を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:10g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:3.0ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有するチタン酸バリウム微粉
末を濾別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得
た。この乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、凝集がほとんど見られない均質な
粉末であることが確認された。この二次被覆粒子は、5
0重量%の金属パラジウムと50重量%のチタン酸バリ
ウムとからなっていた。上記のパラジウム被覆チタン酸
バリウム微粉末50重量部、パラジウム金属粉末50重
量部、エチルセルロース5重量部、そしてテルピネオー
ル75重量部を3本ロールミルを用いて混練し、導電性
ペースト(チタン酸バリウム:金属パラジウム=25:
75、重量比)を得た。得られた導電性ペーストから前
述の方法によって、電極を製造し、この電極の表面の外
観と電気特性(抵抗値)とを調べたところ、外観は良好
であり、抵抗値は55.0mΩ/sq.とパラジウム金
属粉末のみを用いた導電性ペーストから製造した電極と
近似した値を示した。
【0030】[実施例5]−−パラジウム被覆PZT
(Pb(Zr,Ti)O3 )微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆PZT微粉末の製造 5.0gのPZT微粉末(Pb(Zr,Ti)O3 、平
均粒径0.5μm、比表面積2.1m2/g)と4mlの
テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(金属パ
ラジウムに換算して1g/100mlの濃度の水溶液)
とを純水200mlに添加して、テトラクロロパラジウ
ム酸アンモニウムの水溶液にPZT微粉末が分散された
一次分散液を調製した。この一次分散液を、室温にて撹
拌しながら、これに3mlの抱水ヒドラジン水溶液(1
00%抱水ヒドラジン1mlを100mlの純水で希釈
したもの)を添加した。この抱水ヒドラジン水溶液の添
加により、微量の金属パラジウムがPZT微粉末の表面
に均一に析出して、パラジウム一次被覆PZT微粉末が
生成した。
【0031】(2)パラジウム二次被覆PZT微粉末の
製造 上記のパラジウム一次被覆PZT微粉末を取り出して乾
燥させたのち、これをヒドロキシエチルセルロース水溶
液(0.2g/500ml)に均一に充分に分散させ、
懸濁させた。この分散液に、今度は、テトラアンミンパ
ラジウム酸クロライド水溶液(金属パラジウム(Pd)
に換算して15g含有)を添加して、二次分散液を調製
した。次いで、二次分散液を撹拌しながら、室温にて、
これに抱水ヒドラジン水溶液(100%抱水ヒドラジン
4.5ml含有)をゆっくり添加した。この抱水ヒドラ
ジン水溶液の添加により、黒灰色の被覆層を有するPZ
T微粉末が得られた。これを濾別し、水洗し、次いで乾
燥して乾燥微粉末を得た。この乾燥微粉末(二次被覆粒
子)を走査型電子顕微鏡で観察したところ、凝集がほと
んど見られない均質な粉末であることが確認された。な
お、この二次被覆粒子は、75重量%の金属パラジウム
と25重量%のPZTとからなっていた。
【0032】[実施例6]−−パラジウム被覆PZT微
粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆PZT微粉末の製造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例5
の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆PZT微粉末
を製造した。 PZT微粉末(実施例5と同一):4.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(同
上):3.2ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):1.5ml (2)パラジウム二次被覆PZT微粉末の製造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例5
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆PZT微粉末
を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例5と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:16g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:4.8ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有するPZT微粉末を濾別
し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得た。この乾
燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、凝集が殆ど見られない均質な粉末であること
が確認された。この二次被覆粒子は、80重量%の金属
パラジウムと20重量%のPZTとからなっていた。
【0033】[実施例7]−−パラジウムPZT微粉末
の製造 (1)パラジウム一次被覆PZT微粉末の製造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例5
の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆PZT微粉末
を製造した。 PZT微粉末(実施例5と同一):3.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(同
上):2.4ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):1.0ml (2)パラジウム二次被覆PZT微粉末の製造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例5
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆PZT微粉末
を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例5と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:17g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:5.1ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有するPZT微粉末を濾別
し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得た。この乾
燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、凝集が殆ど見られない均質な粉末であること
が確認された。この二次被覆粒子は、85重量%の金属
パラジウムと15重量%のPZTとからなっていた。
【0034】[電極材料としてのパラジウム二次被覆P
ZT微粉末の評価]実施例5〜7の各例で得られたパラ
ジウム被覆PZT微粉末100重量部、エチルセルロー
ス5重量部、そしてテルピネオール75重量部を3本ロ
ールミルを用いて混練し、導電性ペーストを得た。得ら
れた導電性ペーストをPZTグリーンシート上にスクリ
ーン印刷し、1150℃にて1時間焼成して電極を製造
し、この電極の表面の外観と電気特性(抵抗値)とを調
べた。このようにして得られた電極の表面の外観と電気
特性(抵抗値)を第2表に示す。
【0035】 第2表 ──────────────────────────────────── PZT:Pd 抵抗値(mΩ/sq.) 外 観 ──────────────────────────────────── 実施例5 25:75 182.9 良 好 実施例6 20:80 141.6 良 好 実施例7 15:80 106.5 良 好 ────────────────────────────────────
【0036】[実施例8]−−白金被覆PZT微粉末の
製造 (1)白金一次被覆PZT微粉末の製造 各材料および使用量を下記のように替えた以外は、実施
例5の(1)と同様にして白金一次被覆PZT微粉末を
製造した。 PZT微粉末(実施例5と同一):3.0g テトラクロロ白金酸アンモニウム水溶液(金属Ptに換
算して1g/100mlの濃度の水溶液):1.5ml 純水:200ml(実施例5と同一) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):1.0ml (2)白金二次被覆PZT微粉末の製造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例5
の(2)と同様にして白金二次被覆PZT微粉末を製造
した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミン白金酸クロライド水分散液:17g(金
属Pt換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:4.5ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有するPZT微粉末を濾別
し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得た。この乾
燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、凝集が殆ど見られない均質な粉末であること
が確認された。この二次被覆粒子は85重量%の白金と
15重量%のPZTとからなっていた。上記の白金被覆
PZT微粉末を用い、実施例5に記載の方法に従い、導
電性ペーストを調製し、次いでこの導電性ペーストから
前述の方法によって、電極を製造して、この電極の表面
の外観と電気特性(抵抗値)とを調べたところ、外観は
良好であり、抵抗値は368.0mΩ/sq.と良好な
結果を示した。
【0037】[実施例9]−−パラジウム被覆二酸化チ
タン微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆二酸化チタン微粉末の製造 各材料および使用量を下記のように替えた以外は、実施
例1の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆二酸化チ
タン微粉末を製造した。 二酸化チタン微粉末(TiO2 、平均粒径0.3μm、
比表面積:7.14m2/g):10.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(実施例
1と同一):8.0ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):3.0ml (2)パラジウム二次被覆二酸化チタン微粉末の製造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆二酸化チタン
微粉末を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:10g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:3.0ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有する二酸化チタン微粉末を
濾別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得た。こ
の乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微鏡で観
察したところ、凝集がほとんど見られない均質な粉末で
あることが確認された。この二次被覆粒子は、50重量
%の金属パラジウムと50重量%の二酸化チタンとから
なっていた。
【0038】[実施例10]−−パラジウム被覆酸化ア
ルミニウム微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆酸化アルミニウム微粉末の製
造 各材料および使用量を下記のように替えた以外は、実施
例1の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆酸化アル
ミニウム微粉末を製造した。 酸化アルミニウム微粉末(Al23 、平均粒径0.3
μm、比表面積7.26m2/g):10.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(実施例
1と同一):5.0ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):2.0ml (2)パラジウム二次被覆酸化アルミニウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆酸化アルミニ
ウム微粉末を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:10g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:3.0ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有する酸化アルミニウム微粉
末を濾別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得
た。この乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、凝集がほとんど見られない均質な
粉末であることが確認された。この二次被覆粒子は、5
0重量%の金属パラジウムと50重量%の酸化アルミニ
ウムとからなっていた。
【0039】[実施例11]−−パラジウム被覆酸化ジ
ルコニウム微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆酸化ジルコニウム微粉末の製
造 各材料および使用量を下記のように替えた以外は、実施
例1の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆酸化ジル
コニウム微粉末を製造した。 酸化ジルコニウム微粉末(ZrO2 、平均粒径0.2μ
m、比表面積12.26m2/g):10.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(実施例
1と同一):14.0ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):5.0ml (2)パラジウム二次被覆酸化ジルコニウム微粉末の製
造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆酸化ジルコニ
ウム微粉末を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:10g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:3.0ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有する酸化ジルコニウム微粉
末を濾別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得
た。この乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、凝集がほとんど見られない均質な
粉末であることが確認された。この二次被覆粒子は、5
0重量%の金属パラジウムと50重量%の酸化ジルコニ
ウムとからなっていた。
【0040】[実施例12]−−パラジウム被覆酸化ケ
イ素微粉末の製造 (1)パラジウム一次被覆酸化ケイ素微粉末の製造 各材料および使用量を下記のように替えた以外は、実施
例1の(1)と同様にしてパラジウム一次被覆酸化ケイ
素微粉末を製造した。 酸化ケイ素微粉末(SiO2 、平均粒径0.3μm、比
表面積:49.05m2/g):10.0g テトラクロロパラジウム酸アンモニウム水溶液(実施例
1と同一):8.0ml 純水:200ml(同上) 抱水ヒドラジン水溶液(同上):3.0ml (2)パラジウム二次被覆酸化ケイ素微粉末の製造 各材料の使用量を下記のように替えた以外は、実施例1
の(2)と同様にしてパラジウム二次被覆酸化ケイ素微
粉末を製造した。 ヒドロキシエチルセルロース:0.2g/500ml
(実施例1と同一) テトラアンミンパラジウム酸クロライド水溶液:10g
(金属Pd換算値) 抱水ヒドラジン水溶液:3.0ml(100%抱水ヒド
ラジン換算) 得られた黒灰色の被覆層を有する酸化ケイ素微粉末を濾
別し、水洗し、次いで乾燥して乾燥微粉末を得た。この
乾燥微粉末(二次被覆粒子)を走査型電子顕微鏡で観察
したところ、凝集がほとんど見られない均質な粉末であ
ることが確認された。この二次被覆粒子は、50重量%
の金属パラジウムと50重量%の酸化ケイ素とからなっ
ていた。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法を利用してセラミック粉末
を貴金属で被覆することにより、凝集体の生成を高度に
抑制しながらの貴金属被覆が実現する。特に、本発明の
製造法を利用することにより、粒子径1μm以下(更に
は、0.5μm以下)のセラミック微粒子粉末を貴金属
で被覆して、セラミック相の露出が殆どなく、かつ純度
の高い、すなわちセラミック成分の混在が少ない貴金属
被覆層を形成することができる。本発明により得られる
貴金属被覆セラミック粒子は膜厚の薄い電極の製造に特
に有利に利用できる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属塩の水溶液中にセラミック粉末を
    分散させた分散液に還元剤を添加し、セラミック粉末の
    表面に貴金属薄膜層を形成させる工程、そして、この貴
    金属薄膜層を有するセラミック粉末を、貴金属塩と水溶
    性ポリマーとを含む水溶液に分散させ、次いで該分散液
    に還元剤を添加して、貴金属層をセラミック粉末の表面
    の貴金属薄膜層の周りに形成させることからなる貴金属
    被覆セラミック粉末の製造法。
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