JP3315657B2 - 液体クロマトグラフィー用フィルター、液体クロマトグラフィー用カラム及びヘモグロビン類の測定方法 - Google Patents
液体クロマトグラフィー用フィルター、液体クロマトグラフィー用カラム及びヘモグロビン類の測定方法Info
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- G01N30/603—Construction of the column end pieces retaining the stationary phase, e.g. Frits
Description
フィー用フィルター、液体クロマトグラフィー用カラム
及び該フィルター又はカラムを用いるヘモグロビン類の
測定方法に関する。
ける試料中の成分の分離や分取に液体クロマトグラフが
汎用されている。この液体クロマトグラフは、通常、図
7のようなシステムに構成されている。溶離液などの移
動相11が電磁弁12を通り、送液ポンプ13により試
料導入装置14を経由して、フィルタ−装置15を通り
分離カラム16に入り、この分離カラム16により試料
中の各成分が分離される。分離された各成分は検出器1
7によって、例えば、吸光度を測定する等によって検出
され、その結果がデーター処理装置18により処理され
てクロマトグラム19として表される。
装置15はラインフィルタ−(例えば、後述の図4)と
呼ばれ、フィルターとそれを収容するホルダーで構成さ
れており、該フィルターによって、試料中の固形物や送
液ポンプのシール部品の摩耗物などの不溶物が濾過され
る。また、液体クロマトグラフにおいて使用されるフィ
ルタ−には、上記のラインフィルタ−の他に、分離カラ
ムの試料導入側及び試料導出側に取り付けられるフィル
ターもある。このようなフィルターが装着された液体ク
ロマトグラフィー用カラムを図8に示した。図8におい
て、符号40は分離カラム本体、符号41はフィルタ
ー、符号42はエンドフィッティングである。なお、図
8は試料導入側のみを示したものであり、試料導出側を
省略しているが、試料導出側も同様に構成される。この
カラムにおいては、エンドフィッティング42の中にフ
ィルター41が装着され、フィルター41とエンドフィ
ッティング42との間隙はシール部材43で密閉されて
いる。そして、エンドフィッティング42と分離カラム
本体40が螺合されることにより、分離カラム本体40
の端部にフィルター41が密着されている。
ィルタ−は、一般に、円板状であり、材質はステンレス
製焼結体、又は、ポリエーテルエーテルケトン製のもの
などが用いられている。
剤が収納されたカラム本体のエンドフィティングフィル
ターとして、ステンレス鋼繊維を積層し、それを焼結し
た繊維焼結フィルターを用いた高速液体クロマトグラフ
ィーカラムが提案されている。このフィルターが装着さ
れた液体クロマトグラフィーカラムを、生体試料の測定
に用いると、フィルターに生体試料が吸着し、圧力が上
昇し、連続して多数の試料を測定できない、測定再現性
が悪いなどの問題があった。
のフィルタ−を用いたものとしては、特開平5−607
42号公報に、糖化ヘモグロビン分析計において、溶離
液と接する流路構成部のうち少なくとも分離カラムのフ
ィルター部をイナートな材質で構成し、そのイナートな
材質の例としてポリエーテルエーテルケトンを用いるこ
とが記載されている。しかしながら、ポリエーテルエー
テルケトンは、コストが高く、しかも、接着性に乏しい
ために成形加工しにくい。従って、得られたフィルター
はもろくシール性が悪いという欠点がある。また、ヘモ
グロビン類の測定において連続測定をするとフィルター
の目詰まりを起こし易く、また、シール性が悪いため液
漏れが生じることなどのため、測定再現性も悪いという
問題点があった。
として、血液中の糖化ヘモグロビン、特にヘモグロビン
A1c(以下、HbA1cという)が糖尿病診断の指標
となるため広く測定されている。糖化ヘモグロビンとは
血液中の糖がヘモグロビンと結合して生成したものであ
る。溶血液試料中の糖化ヘモグロビンは、過去1〜2カ
月間の血液中の平均的な糖濃度を反映するので溶血液中
の糖化ヘモグロビンは、糖尿病の診断の指標となる。
法による測定は、主にカチオン交換液体クロマトグラフ
ィー法により行われている(特公平8−7198号公報
など)。溶血液試料をカチオン交換液体クロマトグラフ
ィーにより分離すると、通常、ヘモグロビンA1a(以
下、HbA1aという)及びヘモグロビンA1b(以
下、HbA1bという)、ヘモグロビンF(以下、Hb
Fという)、不安定型HbA1c、安定型HbA1c並
びにヘモグロビンA0(以下、HbA0という)などの
ピークに分画できる。なお、糖尿病の診断の指標として
使用されているHbA1cは、上記のうちの安定型Hb
A1cであり、全ヘモグロビンピークの面積に対する安
定型HbA1cピークの面積の比率(%)として求めら
れている。
法による測定は、カラムとしてカチオン交換液体クロマ
トグラフィー用充填剤(例えば、カルボキシル基やスル
ホン酸基を官能基として有する充填剤)が充填されたも
のを用い、pH5.0〜9.0の溶離液を用いて行われ
ている。
に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポリエーテ
ルエーテルケトンのコスト高、接着性に乏しい、もろ
い、シール性が悪いという欠点を解消し、生体試料の吸
着が少なく、寿命が長く、分離性能に悪影響を与えず、
かつ測定再現性が良い液体クロマトグラフィー用フィル
ター、該フィルターを用いることにより寿命が長く、分
離性能に悪影響を与えず、かつ測定再現性が良い液体ク
ロマトグラフィー用カラム及び該フィルター又はカラム
を用いるヘモグロビン類の測定方法を提供することにあ
る。
生体試料の分離に用いられる液体クロマトグラフィー用
フィルターであって、ポリエーテルケトン類と、セルロ
ース系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン、エチレンの
アルキル誘導体の重合体、アクリル系樹脂又はポリメチ
ルメタクリレートとからなることを特徴とする液体クロ
マトグラフィー用フィルターである。請求項2記載の発
明は、ポリエーテルケトン類がポリエーテルエーテルケ
トンである請求項1記載の液体クロマトグラフィー用フ
ィルターである。請求項3記載の発明は、請求項1又は
2に記載の液体クロマトグラフィー用フィルターが、更
に、ブロッキング試薬でブロッキング処理されているこ
とを特徴とする液体クロマトグラフィー用フィルターで
ある。
ずれかに記載の液体クロマトグラフィー用フィルターが
装着されたことを特徴とする液体クロマトグラフィー用
カラムである。請求項5記載の発明は、更に、カラム本
体がシリコーン被膜でコーティングされていることを特
徴とする請求項4記載の液体クロマトグラフィー用カラ
ムである。請求項6記載の発明は、更に、カラム本体が
ブロッキング試薬でブロッキング処理されていることを
特徴とする請求項5記載の液体クロマトグラフィー用カ
ラムである。
ずれかに記載の液体クロマトグラフィー用フィルターを
用いることを特徴とするヘモグロビン類の測定方法であ
る。請求項8記載の発明は、請求項4〜6のいずれかに
記載の液体クロマトグラフィー用カラムを用いることを
特徴とするヘモグロビン類の測定方法である。
フィルターについて詳述する。本発明の液体クロマトグ
ラフィー用フィルターは、ポリエーテルケトン類とポリ
エーテルケトン類以外の以下に限定される高分子材料か
らなることを特徴とする。
ケトンとフェニルエーテルの組み合わせ構造からなる超
耐熱性の結晶性高分子であり、例えば、以下の化学式
(1)で表されるポリエーテルエーテルケトン(通常、
PEEK樹脂と称される);ポリアリルエーテルケト
ン;ポリエーテルケトンケトン;ポリエーテルケトンエ
ーテルケトンケトンなどが挙げられる。特に、ポリエー
テルエーテルケトンが好ましい。
料としては、生体試料を吸着しにくく、イナート(不活
性)な材質である、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、
ポリエチレン、エチレンのアルキル誘導体の重合体、ア
クリル系樹脂又はポリメチルメタクリレートである。
セルロース、三酢酸セルロース、セルロース、硝酸セル
ロースなどが挙げられる。上記フッ素系樹脂には、例え
ば、ポリ四フッ化エチレン、四フッ化エチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体、四フッ化エチ
レン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリ三フッ化塩化
エチレン、ポリフッ化ビニリデン、四フッ化エチレン−
エチレン共重合体、三フッ化塩化エチレン−エチレン共
重合体などが挙げられる。
リエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチ
レンが挙げられる。上記エチレンのアルキル誘導体の重
合体としては、例えば、ポリプロピレン、ポリブチレン
が挙げられる。上記アクリル系樹脂には、例えば、アク
リル共重合体が挙げられる。
ターにおいて、ポリエーテルケトン類とポリエーテルケ
トン類以外の高分子材料との混合比率は、1〜9:9〜
1が好ましく、2〜8:8〜2がより好ましく、3〜
7:7〜3がより一層好ましく、4〜6:6〜4が最も
好ましい。
リコーンコーティングされてもよい。
トグラフィー用フィルターが、更に、ブロッキング試薬
でブロッキング処理されていることが好ましい。上記ブ
ロッキング試薬としては、例えば、ウシ血清アルブミ
ン、カゼイン、ゼラチン、ヘモグロビン、ミオグロビン
などの蛋白質;例えば、リン脂質等の極性脂質;例え
ば、SDS、ポリエチレングリコールモノ−4−オクチ
ルフェニルエーテル(トリトンX−100)などの界面
活性剤などが挙げられる。
を乱さない構造であれば、特に限定されない。例えば、
図1に示すような、(イ)円柱状、(ロ)円錐状、
(ハ)円錐台状の凸部を有するもの、(ニ)円錐状の凸
部と円柱部分を組み合わせた形状、(ホ)円錐台状の凸
部と円柱部分を組み合わせた形状、(ヘ)2つの円錐
の、底面同士を接触したような形状が挙げられる。図1
において、符号1は本発明の液体クロマトグラフィー用
フィルター、符号2は必要に応じて使用されるシール部
材である。上記凸部の位置は、液体流入側又は液体流出
側のどちらでもよく、また上記の両側でもよい。
〜1000mmが好ましく、2〜50mmがより好まし
い。厚さは0.1〜100mmが好ましく、0.2〜1
0mmがより好ましい。濾過孔径は、公知の孔径でよ
く、0.1〜20μmが好ましく、0.2〜10μmが
より好ましい。
記載の素材を用いる以外は、公知の方法でよく、例え
ば、上記の素材の粒子を加熱成形する方法(焼結加
工);上記の素材の所定の粒度の高分子粒体を成形金型
の中である面積をもって融合させ、3次元的網目構造を
形成させる方法;上記の素材の繊維を積層し加圧加熱成
形する方法などがある。
は、特開平2−262054号公報に記載あるような濾
過孔径の異なるフィルターを組み合わせてもよい。すな
わち、溶液の流入側に濾過孔径の大きなものを使用し、
溶液の流出側に濾過孔径の小さなものを使用して組み合
わせる。このように、濾過孔径の異なるフィルターを組
み合わせたものを製造するには、それぞれのフィルター
を製造後、貼り合わせてもよいが、直径の太い繊維を液
体の流入側に用い、直径の細い繊維を液体の流出側に用
いて、積層した状態で型に入れて焼結するのが好まし
い。積層数は、特に限定されないが、通常、2〜3層で
よく、必要に応じて増やしてもよい。
キング処理されているフィルターを製造するには、請求
項1又は2に記載の液体クロマトグラフィー用フィルタ
ーを、濃度0.01〜5重量%程度のブロッキング試薬
溶液と接触させればよい。上記接触方法としては、上記
フィルターに上記ブロッキング試薬溶液を通液する方法
が挙げられる。
クロマトグラフィーのラインフィルター、カラムの試料
導入側及び試料導出側のフィルターなどがある。
して用いる場合について以下説明する。ラインフィルタ
ーは、フィルターがホルダー内に装着されて構成されて
いる。本発明のフィルターがラインフィルター中に装着
される態様は、従来の態様と同様である。
ホルダーの一例を示す断面図である。ホルダー3は半体
3a及び3bからなり(図2に矢印で示したように、半
体3a側を液体流入側とし、半体3b側を液体流出側と
する)、半体3aには内面の一部に雌ねじが設けられて
おり、半体3bにはその外周面に上記雌ねじに螺合する
雄ねじが設けられている。各半体3a及び3bは、液体
の通流方向に並設されている。半体3aの内部には、そ
れぞれ開口部が相互に対向するように形成された円柱状
の空間部31aと円錐状の空間部32aが設けられ、更
に、該空間部32aの先端には薄い円板状の空間部33
aが設けられており、また、円柱状の空間部31aを形
成している部分の半体3aの内面には雌ねじが設けら
れ、この雌ねじに溶離液などの液体が通流するための配
管がネジ止めされ得るようにされている。また、半体3
bの内部にも、それぞれ開口部が相互に対向するように
形成された円柱状の空間部31bと円錐状の空間部32
bが設けられ、円柱状の空間部31bを形成している部
分の半体3bの内面には雌ねじが設けられ、この雌ねじ
に液体が通流するための配管がネジ止めされ得るように
されている。
錐の頂角Aは、試料をフィルター全体に導くことにより
フィルター全体で濾過されるようにし、しかも、試料の
拡散を最小に抑える大きさであることが好ましい。上記
頂角Aは、90度よりも小さくなると、空間部が大きく
なり、試料の拡散が起こり易くなり、179度よりも大
きくなると、更に、空間部が大きくなり、試料の拡散が
起こり易くなるので、90〜179度が好ましく、10
0〜170度がより好ましい。
方体状など特に限定されない。
工具を使う必要がないように、図3に示すように、半体
3aと3bの外周面を、それぞれ円筒形の被覆部34a
と34bで被覆することにより、ホルダーの大きさを大
きくして、手で十分締められるようにしてもよい。
属;ポリエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、フッ
素樹脂、ポリエーテルエーテルケトンとフッ素樹脂の混
合物等のプラスチックなどが挙げられるが、生体試料の
吸着が少ないポリエーテルエーテルケトンやフッ素樹脂
が好ましい。また、本発明のフィルターの素材に用いら
れるものも必要に応じて用いられ得る。また、生体試料
の吸着が起こり易い材質のもの、例えば、ステンレスの
ようなものは、シリコーン被膜又はセラミック被膜でコ
ーティングしてもよい。
3内に装着されて構成されているラインフィルター5の
断面図である。ラインフィルター5においては、ホルダ
ー3の半体3aの薄い円板状の空間部33aに本発明の
フィルター1が収められている。
を十分保てない場合は、ホルダー3とフィルター1の間
にシール部材2を設ける必要がある。具体的には、ホル
ダー3とフィルター1の間に隙間ができないように、図
5(イ)、(ロ)に示すように、フィルター1をシール
部材2で囲む方法がある。
持できる強度を有するものであれば特に限定されず、例
えば、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂、ポリ
エーテルエーテルケトンとフッ素樹脂の混合物、ステン
レスなどが挙げられる。シール部材の大きさ及び形状に
ついては、フィルターの形状にフィットした形状が好ま
しく、しかも、試料の拡散を起こさない大きさ及び形状
が好ましい。
は、本発明の液体クロマトグラフィー用フィルターが装
着されたことを特徴とする。以下、本発明の液体クロマ
トグラフィー用カラムについて説明する。
は、本発明のフィルターがカラムの試料導入側及び試料
導出側のフィルターとして装着されている。すなわち、
本発明の液体クロマトグラフィー用カラムは、図6に示
すように、フィルター1として本発明のフィルターが装
着されている他は、図8に示した従来の液体クロマトグ
ラフィー用カラムと同様である。
料の吸着が特に少ない。従って、本発明のフィルター又
はカラムを用いた液体クロマトグラフィーは、生体試料
の分離に特に適している。上記生体試料とは、血液、血
清、血漿、尿などの生体由来の試料を指し、その中に
は、蛋白質や脂質などが含まれているものである。
グラフィー用カラムにおいて、カラム本体(カラムの管
部分)の材質は、カラム本体としての強度を有するもの
であれば特に限定されず、例えば、ステンレス、チタン
等の金属;ポリエーテルエーテルケトン等のプラスチッ
ク;ガラス;ステンレス等の金属の内面をフッ素樹脂又
はポリエーテルエーテルケトン等で被覆したものなどが
挙げられる。
発明のフィルターとして用いる素材で被覆されてもよ
い。
ーン被膜でコーティングされてもよい。上記シリコーン
被膜とは、シリコーンから得られる被膜であれば特に限
定されない。上記シリコーンとしては、被膜を形成でき
るものであれば特に限定されず、例えば、オイル、ワニ
ス、ゴム、シランなどの種類がある。好ましくは、硬化
型シリコーンゴムである。シリコーン被膜を形成させる
方法には、室温又は加熱して、図11に示すようなベー
スポリマーと架橋剤(図11におけるXは、例えば、メ
トキシ基、ケトオキシム基、アセトキシ基のような加水
分解性の有機基)を縮合、又は、付加反応、又は、UV
硬化反応などさせる方法があり、いずれも用いることが
できる。好ましくは、縮合、又は、付加反応が良い。
0.1nm〜100μm、より好ましくは、0.5nm
〜10μm、最も好ましくは、0.7nm〜2μmであ
る。
ィングする場合、カラム本体全体をコーティングする必
要はなく、少なくとも分析試料が接触する部分(すなわ
ち、カラム本体内側)がコーティングされていればよ
い。カラム本体内側のコーティングの割合は、内側部の
全表面積に対して、好ましくは、10%以上、より好ま
しくは、30%以上、最も好ましくは、60%以上であ
る。
たカラム本体を製造するには、上記記載のカラム本体に
硬化型シリコーンを塗布、又はコーティングし、室温、
又は、加温して硬化させる方法が挙げられる。
ブロッキング試薬でブロッキングされてもよい。上記ブ
ロッキング試薬及びブロッキング方法としては、フィル
ターに用いられるブロッキングとして前述したものと同
様である。
グラフィーにおいて、溶離液などの移動相は、公知のも
のでよい。また、液体クロマトグラフ装置も公知のもの
でよい。
フィーにおいて、溶離液などの移動相は、公知のもので
よく、また、液体クロマトグラフ装置も公知のものでよ
い。
測定方法は、本発明の液体クロマトグラフィー用フィル
ターを用いることを特徴とする。
測定方法は、本発明の液体クロマトグラフィー用カラム
を用いることを特徴とする。
りにくい材質で構成されているので、フィルター寿命が
長く、同様に、試料の吸着が少ないので、フィルター中
で試料の拡散が起こりにくいため、分離性能に悪影響を
与えず、また、生体試料の測定再現性に悪影響を与えな
い。また、ポリエーテルエーテルケトンの欠点である接
着性が悪いという問題がないため成形加工し易く、その
ためシール性がよく、測定再現性もよい。更に、ブロッ
キング試薬でブロッキング処理されているフィルターに
おいては、上記の作用の全てを奏すると共に、更に、よ
り一層、生体試料の吸着が起こりにくいため、生体試料
の液体クロマトグラフ測定に使用すると、測定の最初か
ら正確な測定値を得ることができる。
装着しているので、寿命が長く、分離性能に悪影響を与
えず、また、生体試料の測定再現性に悪影響を与えな
い。
測定方法は、本発明の液体クロマトグラフィー用フィル
ターを用いているため、ヘモグロビン類がフィルターに
吸着しにくいので、フィルター寿命が長く、同様に、ヘ
モグロビン類がフィルターに吸着しにくいので、フィル
ター中でのヘモグロビン類の拡散が少なくヘモグロビン
類の分離性能に悪影響を与えない。また、ヘモグロビン
類の分離に適したpH範囲において、ヘモグロビン類の
吸着が非常に起こりにくいので、ヘモグロビン類の分離
性能に悪影響を与えない。また、ヘモグロビン類の測定
再現性に悪影響を与えない。
測定方法は、本発明の液体クロマトグラフィー用フィル
ターを用いたカラムを用いるので、ヘモグロビン類が吸
着しにくいため、カラム寿命が長く、同様に、フィルタ
ーにヘモグロビン類が吸着しにくいので、カラム中でヘ
モグロビン類の拡散が少なく、ヘモグロビン類を効果的
に分離できる。また、ヘモグロビン類の分離に適したp
H範囲において、ヘモグロビン類の吸着が非常に起こり
にくいので、ヘモグロビン類が効果的に分離できる。ま
た、ヘモグロビン類の測定再現性に悪影響を与えない。
を挙げることにより、本発明を詳細に説明する。
ィルター1をポリエーテルエーテルケトンとフッ素樹脂
(テフロン)を1:1で混合焼結加工して製造した。そ
の構造の詳細は、直径5mm、厚さが1.5mmの円柱
体からなり、濾過孔径は2μmとした。次に、このフィ
ルター1をフッ素樹脂(テフロン)製のシール部材2に
挿入した後、図4に示すように、ステンレス製ホルダー
3(頂角A=90度)に嵌め込み、半体3a及び3b同
士をネジ結合して、ラインフィルター5を作製した。
たフィルター1をフッ素樹脂(テフロン)製のシール部
材2に挿入した後、ポリエーテルエーテルケトン製のホ
ルダー3(頂角A=150度)に嵌め込み、半体3a及
び3b同士をネジ結合して、ラインフィルター5を作製
した。
ー1を、ステンレス焼結体の一体成形品として製造し
た。その構造の詳細は、直径5mm、厚さが1.5mm
の円柱体からなり、濾過孔径は2μmとした。次に、こ
のフィルター1をフッ素樹脂(テフロン)製のシール部
材2に挿入した後、ステンレス製ホルダー3(頂角A=
90度)に嵌め込み、半体3a及び3b同士をネジ結合
して、ラインフィルター5を作製した。
ンフィルターを用いて以下のようにして、(1)吸着性
の評価、及び(2)生体試料の吸着性とpH(pH5.
0、pH6.0、pH7.0)の関係の評価を行った。
1で作製したラインフィルターのみを用いて(すなわ
ち、カラムは使用せず)、ヘモグロビン類の測定をする
ことにより、生体試料の吸着性について検討した。 測定条件 システム:送液ポンプ:LC−9A(島津製作所社製) オートサンプラ:ASU−420(積水化学社製) 検出器:SPD−6AV(島津製作所社製) 溶離液:溶離液A:100mMリン酸緩衝液(pH5.8) 溶離液B:300mMリン酸緩衝液(pH6.8) 測定開始より0〜3分の間は溶離液Aを流し、3〜5分の間は溶離液Bを流し 、5〜10分の間は溶離液Aを流した。 流速:2.0ml/分 検出波長:415nm 試料注入量:10μl
凝固剤としてフッ化ナトリウムを用いて採血した健常人
血に、500mg/dlとなるようグルコース水溶液を
添加し、37℃で3時間反応させた後、溶血希釈液X
(0.1重量%トリトンX−100のリン酸緩衝液溶
液、pH7.0)で溶血し、150倍に希釈して測定試
料とした。
的なクロマトグラムを図9(イ)(ラインフィルター使
用せず)、図9(ロ)(実施例1又は2のラインフィル
ター使用)、図9(ハ)(比較例1のラインフィルター
使用)に示した。ピーク61はヘモグロビン類のピーク
を示す(なお、カラムで分離されていないので単一のピ
ークとなっている)。ピーク62は、溶離液Aではフィ
ルタに吸着したヘモグロビン類が溶離液Bによって脱着
したために表れたピークと思われる。
測定試料を測定したときのヘモグロビン類の ピーク面積を100%として、実施例1、実施例2、比
較例1のラインフィルターを用いて測定したときのヘモ
グロビン類のピーク面積(ピーク61の面積)から、以
下の式により溶離液Aによる回収率を求め、結果を表1
に示した。 回収率(%)=(ラインフィルター装着時のヘモグロビ
ン類のピーク面積)÷(ラインフィルター装着なし時の
ヘモグロビン類のピーク面積)×100
%であったのが、実施例1及び2では、回収率の平均値
がそれぞれ95.3%、98.5%であった。以上よ
り、実施例1及び2のラインフィルターを用いたもので
は、比較例1のラインフィルターを用いたものに比べて
ヘモグロビン類の吸着が少なかったことがわかる。
CV(%)とは変動係数(すなわち、CV(%)=標準
偏差÷平均値×100)のことであるが、比較例1のラ
インフィルターを用いたものは、実施例1又は2のライ
ンフィルターを用いたものに比較してCVがはるかに大
きく、ヘモグロビン類の吸着量のばらつきが大きいこと
が分かる。
価 以下に示した測定条件を用い、実施例1、2又は比較例
1で作製したラインフィルターのみを用いて(すなわ
ち、カラムは使用せず)、ヘモグロビン類の測定をする
ことにより、生体試料の吸着性とpH(pH5.0、p
H6.0、pH7.0)の関係を評価した。
健常人血を、溶血希釈液X(0.1重量%トリトンX−
100のリン酸緩衝液溶液、pH7.0)で溶血し、1
50倍に希釈して測定試料とした。
きのヘモグロビン類のピーク面積を100%として、実
施例1、実施例2又は比較例1で得られたラインフィル
ターを用いて測定(n=5)したときのヘモグロビン類
のピーク面積から、以下の式により溶離液Aによる回収
率を求め、結果を表2に示した。 回収率(%)=(ラインフィルター装着時のヘモグロビ
ン類のピーク面積)÷(ラインフィルター装着なし時の
ヘモグロビン類のピーク面積)×100
pH7.0での回収率がそれぞれ平均13.56%、7
6.52%、91.98%であった。また、CV%は、
pHが低くなるほど悪くなり、pH5.0で、37.2
7%であった。実施例1では、pH5.0、pH6.
0、pH7.0での回収率がそれぞれ平均97.42
%、97.82%、97.20%であった。実施例2で
は、pH5.0、pH6.0、pH7.0での回収率が
それぞれ平均98.56%、98.76%、98.82
%であった。また、実施例1及び実施例2でのCV%
は、いずれのpHにおいても、1%以下であった。
ターではヘモグロビン類の吸着性は、pHの影響を非常
に強く受けることが明らかになった。また、ヘモグロビ
ン類の定量には、通常、pH5〜9程度の溶離液を用い
るのが一般的であるので、ステンレス製フィルターでは
ヘモグロビン類の吸着が極めて大きくなり、吸着率も大
きくばらつくので、ステンレス製フィルターをヘモグロ
ビン類の測定に用いるとフィルター寿命が短くなり、デ
ーターのばらつく原因になると考えられる。実施例1及
び実施例2のポリエーテルエーテルケトンを含む材料か
らなるフィルターでのヘモグロビン類の吸着性は、pH
9.0から酸性側5.0付近までのpHの影響を受け
ず、回収率もほぼ100%であった。以上より、ヘモグ
ロビン類の測定に用いるフィルターとしては、広いpH
の範囲でヘモグロビン類の吸着が殆どないポリエーテル
エーテルケトンを含む材料からなるフィルターを用いた
方がよいことが明らかである。
ィルター1をポリエーテルエーテルケトンとフッ素樹脂
(テフロン)を1:1で混合焼結加工して製造した。そ
の構造の詳細は、直径4.8mm、厚さが2mmの円柱
体からなり、濾過孔径は2μmとした。次に、このフィ
ルター1をフッ素樹脂(テフロン)製のシール部材2
(外径6.3mm、内径4.8mm、厚さ2mm)に挿
入した後、これを図6に示したステンレス製カラム本体
40(直径4.8mm、長さ30mm)のカラム両端に
取り付けるためのエンドフィッティング42に装着し
た。
て調製した充填剤を、以下に示すカラムの作製の項で述
べるようにして充填して、本発明の液体クロマトグラフ
ィー用カラムを製造した。 ・充填剤の調製 テトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化
学社製)400g及びメタクリル酸(和光純薬社製)1
50gの混合物にベンゾイルパーオキサイド(重合開始
剤、和光純薬社製)1.5gを溶解した。これを、4重
量%ポリビニルアルコール(日本合成化学社製)水溶液
2500mlに分散させ、攪拌しながら窒素雰囲気下で
75℃に昇温し、8時間重合した。重合後、洗浄し、乾
燥した後、分級して平均粒径6μmの粒子を得た。 ・カラムの作製 カラム1本あたり、上記充填剤1.0gを、50mMリ
ン酸緩衝液(pH6.0)30mlに分散し、5分間超
音波処理した後、よく攪拌した。全量を上記のステンレ
ス製カラム本体40(4.6φ×30mm)を接続した
パッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカー(梅谷
精機社製)に送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接続し、
上記充填剤を上記ステンレス製カラム本体40に圧力3
00kg/cm2 で定圧充填した後、エンドフィッティ
ング42とカラム本体40を螺合して本発明の液体クロ
マトグラフィー用カラムを製造した。
ー1を、ポリエーテルエーテルケトンとフッ素樹脂(テ
フロン)を1:1で混合焼結加工して製造したことの代
わりに、ステンレス焼結体の一体成形品として製造した
ことの他は、実施例3と全く同様にして液体クロマトグ
ラフィー用カラムを製造した。
マトグラフィー用カラムを用いて以下のようにして、ヘ
モグロビン類の測定を行うことにより、該カラムの分離
性能に与える評価を行った(なお、ラインフィルターは
用いなかった)。 測定条件 得られたカラムを以下の液体クロマトグラフに取り付け
た後、以下の測定を行った。 システム:送液ポンプ:LC−9A(島津製作所社製) オートサンプラ:ASU−420(積水化学社製) 検出器:SPD−6AV(島津製作所社製) 溶離液:溶離液A:100mMリン酸緩衝液(pH5.8) 溶離液B:300mMリン酸緩衝液(pH6.8) 測定開始より0〜5分の間は溶離液Aを流し、5〜6分の間は溶離液Bを流し 、6〜10分の間は溶離液Aを流した。 流速:1.6ml/分 検出波長:415nm 試料注入量:10μl
同様の方法で調製したもの。
グラムを図10(イ)(実施例3の液体クロマトグラフ
ィー用カラムを用いたもの)、図10(ロ)(比較例2
の液体クロマトグラフィー用カラムを用いたもの)に示
した。ピーク51はHbA1a及びHbA1b、ピーク
52はHbF、ピーク53は不安定型HbA1c、ピー
ク54は安定型HbA1c、ピーク55はHbA0を示
す。この結果、実施例3の液体クロマトグラフィー用カ
ラムを用いたものでは、比較例2の液体クロマトグラフ
ィー用カラムを用いたものに比較して分離性能に優れて
いることが分かる。
ィルター1をポリエーテルエーテルケトンとフッ素樹脂
(テフロン)を1:1で混合焼結加工して製造した。そ
の構造の詳細は、直径4.8mm、厚さが1.5mmの
円柱体からなり、濾過孔径は2μmとした。次に、この
フィルター1をポリエーテルエーテルケトン製のシール
部材2に挿入した後、図4に示すように、ポリエーテル
エーテルケトン製ホルダー3(頂角A=120度)に嵌
め込み、半体3a及び3b同士をネジ結合して、ライン
フィルター5を作製した。
ィルターを、ポリエーテルエーテルケトンのみを焼結加
工して製造した。その構造の詳細は、直径4.8mm、
厚さが1.5mmの円柱体からなり、濾過孔径は2μm
とした。次に、このフィルターをポリエーテルエーテル
ケトン製のシール部材2に挿入した後、図4に示すよう
に、ポリエーテルエーテルケトン製ホルダー3(頂角A
=120度)に嵌め込み、半体3a及び3b同士をネジ
結合して、ラインフィルター5を作製した。
を用いて(すなわち、カラムは使用せず)、以下に示し
た測定条件により、ヘモグロビン類の測定を連続して行
い、測定検体200検体毎にラインフィルターの圧力を
測定し、ラインフィルターの圧力の上昇と測定検体数と
の関係を調べた。 (測定条件) システム:送液ポンプ:LC−9A(島津製作所社製) オートサンプラ:ASU−420(積水化学社製) 検出器:SPD−6AV(島津製作所社製) 溶離液:溶離液A:50mMリン酸緩衝液(pH5.8) 溶離液B:300mMリン酸緩衝液(pH6.8) 測定開始より0〜2分の間は溶離液Aを流し、2〜3分の間は溶離液Bを流し 、3〜5分の間は溶離液Aを流した。 流速:2.0ml/分 検出波長:415nm 試料注入量:10μl
同様の方法で調製したもの。
検体を測定した場合でも、圧力上昇は2kgf/cm2
であったが、比較例3のラインフィルターでは、200
検体を測定した場合でも10.2kgf/cm2 の圧力
上昇があり、600検体では48.9kgf/cm2 の
圧力上昇があった。
たフィルター(すなわち、直径4.8mm、厚さが1.
5mmの円柱体、濾過孔径は2μm)1をポリエーテル
エーテルケトン製のシール部材2(外径6.3mm、内
径4.8mm、厚さ1.5mm)に挿入した後、これを
図6に示したステンレス製カラム本体40(内径4.6
mm、長さ35mm)のカラム両端に取り付けるための
エンドフィッティング42に装着した。
て調製した充填剤を、以下に示すカラムの作製の項で述
べるようにして充填して、本発明の液体クロマトグラフ
ィー用カラムを製造した。 ・充填剤の調製 テトラエチレングリコールジメタクリレート(新中村化
学社製)400g及び2−アクリルアミド−2−メチル
スルホン酸(和光純薬社製)150gの混合物にベンゾ
イルパーオキサイド(重合開始剤、和光純薬社製)1.
5gを溶解した。これを、4重量%ポリビニルアルコー
ル(日本合成化学社製)水溶液2500mlに分散さ
せ、攪拌しながら窒素雰囲気下で75℃に昇温し、8時
間重合した。重合後、洗浄し、乾燥した後、分級して平
均粒径6μmの粒子を得た。 ・カラムの作製 カラム1本あたり、上記充填剤1.0gを、50mMリ
ン酸緩衝液(pH6.0)30mlに分散し、5分間超
音波処理した後、よく攪拌した。全量を上記のステンレ
ス製カラム本体40(内径4.6φ×35mm)を接続
したパッカー(梅谷精機社製)に注入した。パッカー
(梅谷精機社製)に送液ポンプ(サヌキ工業社製)を接
続し、上記充填剤を上記ステンレス製カラム本体40に
圧力300kg/cm2 で定圧充填した後、エンドフィ
ッティング42とカラム本体40を螺合して本発明の液
体クロマトグラフィー用カラムを製造した。
たフィルターの代わりに、比較例3と同様にして製造し
たフィルターを用いた他は、実施例5と全く同様にして
液体クロマトグラフィー用カラムを製造した。
ー用カラムを用いて以下のようにして、ヘモグロビン類
の測定を行うことにより、該カラムの安定型HbA1c
測定の再現性評価を行った(なお、ラインフィルターは
用いなかった)。 測定条件 得られたカラムを以下の液体クロマトグラフに取り付けた後、以下の測定を行 った。 システム:送液ポンプ:LC−9A(島津製作所社製) オートサンプラ:ASU−420(積水化学社製) 検出器:SPD−6AV(島津製作所社製) 溶離液:溶離液A:50mMリン酸緩衝液(pH5.8) 溶離液B:300mMリン酸緩衝液(pH6.8) 測定開始より0〜5分の間は溶離液Aを流し、5〜6分の間は溶離液Bを流し 、6〜10分の間は溶離液Aを流した。 流速:1.6ml/分 検出波長:415nm 試料注入量:10μl
同様の方法で調製したもの。
ー用カラムの安定型HbA1c測定の再現性を評価する
ために、まず、それぞれのカラムで測定試料を10回測
定し、安定型HbA1c測定値の平均値とそのCV
(%)〔変動係数、すなわち、CV(%)=標準偏差÷
平均値×100〕を求め初期値とした。その後、それぞ
れのカラムで上記測定試料を連続して測定し、200検
体毎に引き続く10回の測定値の平均値とそのCV
(%)を求めた。なお、安定型HbA1c濃度(%)
は、上記測定条件により、試料を測定して得られたクロ
マトグラムから以下の式により求めた。 安定型HbA1c濃度(%)=(安定型HbA1cピー
クの面積)÷(全ヘモグロビンピークの面積の和)×1
00
のカラムでは600検体測定しても安定型HbA1c濃
度は一定で、CV(%)も1%以下であった。ところ
が、比較例4では、測定開始の測定値は、実施例5と同
じであったが、連続測定することにより、安定型HbA
1c測定値が低下し、CV(%)も高くなりバラツキが
大きくなることがわかる。
ーを、図6に示したステンレス製カラム本体40(シリ
コーン処理済、直径4.6mm、長さ35mm)のカラ
ム両端に取り付けるためのエンドフィッティング42に
装着した。
製カラム本体は、以下のようにして作製した。2液型硬
化型シリコーンを用い、上記カラム本体をシリコーンコ
ーティングした後、100℃で30分間加熱して、乾燥
・硬化させ、均一なコーティング層を形成させた。
の充填剤を実施例5と同様にして充填し、上記エンドフ
ィッティングをセットして、本発明の液体クロマトグラ
フィー用カラムを製造した。
ーに、0.1重量%ヘモグロビン水溶液を通液し、ブロ
ッキング処理した。また、カラム本体は、実施例6と同
様にシリコーンコーティングした。上記フィルター及び
カラム本体を用いた以外は、実施例5と同様にして本発
明の液体クロマトグラフィー用カラムを製造した。
ーに、0.1重量%ウシ血清アルブミン水溶液を通液
し、ブロッキング処理した。また、カラム本体は、実施
例6と同様にシリコーンコーティングした。上記フィル
ター及びカラム本体を用いた以外は、実施例5と同様に
して本発明の液体クロマトグラフィー用カラムを製造し
た。
ーに、0.1重量%カゼイン水溶液を通液し、ブロッキ
ング処理した。また、カラム本体は、実施例6と同様に
シリコーンコーティングした。上記フィルター及びカラ
ム本体を用いた以外は、実施例5と同様にして本発明の
液体クロマトグラフィー用カラムを製造した。
ーを用いた以外は、実施例5と同様にして液体クロマト
グラフィー用カラムを製造した。
クロマトグラフィー用カラムを用いて、実施例5と同様
にして、ヘモグロビン類の測定を行うことにより、該カ
ラムの安定型HbA1c測定値の評価を行った。
安定型HbA1c濃度が4.5%であるものを用いた。
ら、前述の定義による安定型HbA1c濃度を求め、測
定回数と安定型HbA1c濃度の関係を表5に示した。
濃度は、測定1回目から5回目にかけて、3.9%から
4.3%に上昇した。すなわち、このカラムでは、測定
初期では安定な値が得られないことがわかる。一方、実
施例5のカラムでは、測定1回目〜3回目までは安定型
HbA1c濃度は4.4%であったが、測定4回目と5
回目では、4.5%となり、正確な値が得られた。実施
例6のカラムでは、測定1回目と2回目までは安定型H
bA1c濃度は4.4%であったが、測定3〜5回目で
は、4.5%となり、正確な値が得られた。更に、ブロ
ッキングしたフィルター及びシリコーンコーティングし
たカラム本体を用いた実施例7〜9のカラムでは、測定
1回目から安定型HbA1c濃度は4.5%と正確な値
が得られた。
ルターの構成は、上記の通りであり、生体試料の吸着が
起こりにくい材料で構成されているので、フィルター性
能の寿命が長く、分離性能に悪影響を与えず、また、生
体試料の測定再現性がよい。更に、ブロッキング試薬で
ブロッキング処理されているフィルターにおいては、上
記の作用の全てを奏すると共に、更に、より一層、生体
試料の吸着が起こりにくいため、生体試料の液体クロマ
トグラフ測定に使用すると、測定の最初から正確な測定
値を得ることができる。
装着しているので、寿命が長く、分離性能に悪影響を与
えず、生体試料の測定再現性がよい。
測定方法は、本発明の液体クロマトグラフィー用フィル
ターを用いているため、ヘモグロビン類がフィルターに
吸着しにくいので、フィルター寿命が長く、分離性能に
悪影響を与えず、また、ヘモグロビン類の測定再現性が
よい。
測定方法は、本発明の液体クロマトグラフィー用フィル
ターを用いたカラムを用いるので、ヘモグロビン類が吸
着しにくいため、カラム寿命が長く、分離性能に悪影響
を与えず、また、ヘモグロビン類の測定再現性がよい。
の例を示す断面図。
例を示す断面図。
の例を示す断面図。
構成されているラインフィルターの断面図。
を示す図であり、図5(イ)はその断面図。図5(ロ)
は平面図。
す断面図。
明図。
断面図。
ム。
を示す図。
Claims (8)
- 【請求項1】 生体試料の分離に用いられる液体クロマ
トグラフィー用フィルターであって、ポリエーテルケト
ン類と、セルロース系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレ
ン、エチレンのアルキル誘導体の重合体、アクリル系樹
脂又はポリメチルメタクリレートとからなることを特徴
とする液体クロマトグラフィー用フィルター。 - 【請求項2】 ポリエーテルケトン類がポリエーテルエ
ーテルケトンである請求項1記載の液体クロマトグラフ
ィー用フィルター。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の液体クロマトグ
ラフィー用フィルターが、更に、ブロッキング試薬でブ
ロッキング処理されていることを特徴とする液体クロマ
トグラフィー用フィルター。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の液体ク
ロマトグラフィー用フィルターが装着されたことを特徴
とする液体クロマトグラフィー用カラム。 - 【請求項5】 更に、カラム本体がシリコーン被膜でコ
ーティングされていることを特徴とする請求項4記載の
液体クロマトグラフィー用カラム。 - 【請求項6】 更に、カラム本体がブロッキング試薬で
ブロッキング処理されていることを特徴とする請求項5
記載の液体クロマトグラフィー用カラム。 - 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかに記載の液体ク
ロマトグラフィー用フィルターを用いることを特徴とす
るヘモグロビン類の測定方法。 - 【請求項8】 請求項4〜6のいずれかに記載の液体ク
ロマトグラフィー用カラムを用いることを特徴とするヘ
モグロビン類の測定方法。
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