JP3313841B2 - 血流測定装置 - Google Patents

血流測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は血流測定装置、特に可干
渉光を被測定生体に照射し、受光した散乱光強度に基づ
き血流量、血流速などの血流情報を測定する測定装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、生体の血流情報を測定する装
置として、1本の血管を測定対象とした電磁血流計や、
光学的に無侵襲に皮膚表面の血流を測定するレーザー血
流計が用いられている。
【0003】特に電磁血流計は露出した血管を取り巻く
ように、磁界発生用磁極と起電力検出用電極の入った測
定プローブを取り付けることで、プローブ内を流れる赤
血球の平均流速を測定するが、この場合、血管に取り付
けた測定プローブの内径と血管径が等しいとして、血管
断面積を測定プローブ断面積から定義している。
【0004】従って、平均流速とプローブ断面積の積か
ら血液流量が求められる。しかし近接した複数の血管を
多点で計測する場合、測定プローブ間隔が近いとプロー
ブ間での電磁誘導のため測定に支障を来す場合があるこ
とが問題とされている。
【0005】一方、レーザー血流計は皮膚の血流の変化
を無侵襲に測定でき、血流に対応した値を出力する。レ
ーザー血流計では生体中の流れている多数の赤血球から
の散乱光を信号として受光して、多数の血球からの散乱
光の相互干渉により時間的に変動する光量の周波数解析
を行うことによって、多数の赤血球のマクロな流速に依
存する量と、照射領域中の赤血球数に対応する量を導き
だして血流値を算出する。
【0006】この光量変動の周波数解析の手法に、従来
技術の特徴が表れており、例えば、血流量に対応する値
Fを、
【0007】
【数1】
【0008】ここで、ω:角周波数 P(ω):パワースペクトル密度 と定義する方法(参考文献:Nilsson, G. E., Tenland,
T. and Oberg P. A.: Evaluation of a laser doppler
flow meter for measurement of tissue bloodflow. I
ME-27, 597-604, 1980)や、特開昭60-203235号にあるよ
うに、周波数解析によるパワースペクトルを両対数グラ
フにプロットし、その傾きを皮膚血流に対応した値と定
義する方法などがある。
【0009】血流に見立てた散乱体粒子の流れを測定し
て、従来装置の性能を比較すると、これら手法の相違な
どにより機種出力値と流速との係数は異なったものとな
っている(参考文献:岡田 英史、福岡 豊、南谷 晴
之、関塚 永一、大塚 力、朴沢 重成:レーザ組織血
流計の定量性に関する問題点、第4回日本ME学会秋期
大会予稿集、医用電子と生体工学第27巻秋期特別号
(1989))。
【0010】実際の測定では、さらに測定対象が生体で
あるために測定時の生体の呼吸、拍動等の動きや振動が
存在する。これらの外乱に対する対処の方法にも違いが
あり、時間平均をとる目的で付加する電気的ローパスフ
ィルタの特性にも差が現われる。一般的には、変動の少
ない安定した測定を行う目的で、時間応答性を犠牲にし
ている場合が少なくない。
【0011】一方、多点計測を目的として特開平4-1931
58あるいは4-193159号が公開されている。特開平4-1931
59号においてはレーザービームを不連続に走査して、ビ
ームの移動と静止の繰り返しを空間的に行い、ビームが
静止している間に生体中の血流に伴う散乱光情報を得て
2次元の血流情報を測定する方法と装置が公開されてい
る。同方法では2次元面内の多数点の測定をできるかぎ
り短時間で終了させるため、各測定点での測定が振動な
どの影響を受け難くしつつ、かつ、時間応答性の良い測
定を行う必要がある。また、この時間応答性の確保は、
点計測においても重要な課題である。
【0012】前述の電磁血流計とレーザー血流計とを比
較すると、レーザー血流計では測定原理上の点から、電
磁血流計のような測定プローブ間の電磁誘導を生じず、
そのため、測定点を近接させて複数の近接した血管の血
流量を測定できる利点を持つ。したがって、レーザー光
による散乱計測を原理とした血流計を電磁血流計のプロ
ーブに置き換えて使用できれば、測定プローブ間の電磁
誘導による問題を留意する必要がなくなる。
【0013】しかし、現在のレーザー血流計では測定値
が個々の測定条件で変化し、相対値や変化分の表示に留
まっているため、電磁血流計に置き換えて、直接血液流
量を表示するものとして利用することは難しいのが現状
である。
【0014】つぎに、従来のレーザー血流計がもつ時間
応答性の悪さや相対量の表示に留まっている点を改良す
る方法として、散乱光量の時間変動成分の解析手法の改
良に着目した。
【0015】まず、信号解析精度を向上させるために
は、パワースペクトルの本質的な特徴を、ノイズに影響
されずに抽出することが重要である。しかるにこれまで
は散乱光の信号発生のメカニズムに対してドップラー信
号が得られるとの見方もあり、特定の周波数帯域のピー
ク周波数、最大周波数等を想定した信号の処理方法が検
討されている。
【0016】しかし本来実用的に得られる電気信号には
ドップラー信号特有のピーク周波数は現れず、運動して
いる散乱体粒子からの散乱光の相互干渉に由来する動的
スペックル信号となって観測される。したがって信号処
理方法も観測できる信号の特徴に依拠した処理が適切
で、パワースペクトルの関数形の特徴を捉えた解析が有
効である。
【0017】ノイズ除去の方法については、従来ダーク
ノイズに対するパワースペクトルを測定し、この成分を
測定時のパワースペクトルから消去することで、本来の
測定対象のパワースペクトルを算出するような処理がな
されている。しかしノイズ成分は測定時においても発生
するため、ノイズの成分は測定したパワースペクトルか
ら推定して除去することが信号処理としては望ましい。
【0018】一方、パワースペクトルの時間平均をとっ
てノイズ成分を除去しようとする方法も採用されている
が、時間変動する信号を積算処理するため、時間応答性
が犠牲となり、安定ではあるが、長時間のサンプリング
が必要で、この間測定対象を拘束する必要が生じ、測定
対象が限定される場合も生ずる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来技術に鑑
み、本発明の課題は、レーザー光を使用した血流計にお
いて、第1には、測定中に生ずる生体の振動などの影響
を受けにくく、高精度かつ短時間に測定できる解析方式
を確立し、装置を構成することである。第2には、電磁
血流計で生じるようなプローブ間の誘導を発生しない特
徴を持つレーザー光の散乱計測を用いた血流計を改良
し、1本の血管に対する測定に際して絶対血流速、血流
量を求めることを可能にする装置を構成することにあ
る。
【0020】本発明では、パワースペクトルの関数形を
指数関数型として捉える知見に立ち、指数関数型の関数
当てはめによるノイズとの分離、減衰係数からの周波数
成分の抽出等の特徴ある信号処理方法を検討し、有効に
血流情報を抽出できることを見出した。
【0021】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、本発明においては、可干渉光を被測定生体に照射
する手段と、この光の生体からの散乱光を受光する手段
と、この散乱光の強度を電気信号に変換する手段と、こ
の散乱光強度の時間変動のパワースペクトルを求める手
段と、このパワースペクトルの縦軸の片対数をとる手段
と、この片対数パワースペクトルの所定の周波数成分に
対して所定の関数フィッティングを行なった結果に基づ
き血流に関する情報を取得する構成を採用した。
【0022】
【作用】以上の構成によれば、散乱光強度の時間変動の
パワースペクトルを求め、この所定の周波数成分に対し
て所定の関数フィッティングを行なうことにより、血流
量ないし血流速などの血流に関する情報を取得すること
ができ、また、パワースペクトルの所定の周波数成分を
限定的に測定することにより、振動などのノイズ成分の
影響を回避できる。
【0023】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づき、本発明を
詳細に説明する。
【0024】図1は生きたウサギの露出した頸動脈に対
してレーザー光を照射して、散乱光を受光したときのパ
ワースペクトルを示している。表示は周波数軸はリニア
軸で、縦軸を対数としたものである。パワースペクトル
は低周波領域を除いて直線になっている。図中の矢印で
示した値は同時に電磁血流計で血流量をモニタした結果
であり、直線の傾きは流速の逆数に対応している。従っ
て、周波数に対するパワースペクトル密度は、
【0025】
【数2】
【0026】log:自然対数 P(f):パワースペクトル密度分布 H:DC光強度のlog値 f:周波数 v:流速 c:電磁血流計の結果への換算係数 と近似できる。
【0027】したがって、
【0028】
【数3】
【0029】P(f):パワースペクトル密度分布 h:DC光強度 f:周波数 v:流速 c:電磁血流計の結果への換算係数 となり、血管内を流れる赤血球からの散乱光強度のパワ
ースペクトルは近似的に指数関数で表すことができる。
【0030】したがって、パワースペクトルの片対数分
布を求め、これに対して最小2乗法により前記の(1)
式を当てはめることで、流速vおよびy切片Hを求める
ことができる。
【0031】もう1つの方法としては、(2)式を当て
はめることが考えられる。この場合は、あてはめた指数
関数の1/e幅が流速に対応することになる。
【0032】また、この近似した指数関数の面積は、照
射領域内を流れている赤血球数に対応する値として代表
させることができる。赤血球数に対応する量をSとする
と、
【0033】
【数4】
【0034】となり、さらに、流速と血球数の積である
血流量は
【0035】
【数5】
【0036】として求めることができる。
【0037】また、低周波領域には呼吸に伴う振動など
の影響が現れ、計測の不安定性を生むが、約500Hz以上
のパワーに対して関数形を指数関数とみなして当てはめ
ることで振動の問題が解決できる。この方法では、振動
の影響を受け易い低周波領域を測定帯域として用いずに
DC成分であるhを含めた散乱光強度のパワーを求める
ことができる。
【0038】以上の解析手順をまとめた図が図2で、ス
テップS1、およびS2は上記の領域指定によるノイズ
除去および関数フィッティング領域指定を示し、ステッ
プS3、S4、S5が最小自乗近似による(1)式の関
数フィッティング、および血液量、およびDC光量の算
出、および流速の決定を示す。
【0039】以上の解析方式は、図3のようにシリコン
チューブ1aをテフロンブロック2aで包んだ構成にお
いて、チューブ1a内に血液またはポリスチレンラテッ
クス粒子の懸濁液を流すよう構成したモデルにおいて検
証した。
【0040】このようなモデルにおける血流に対し、レ
ーザービームを照射し、対象からの散乱光を受光してそ
の光強度の時間変動を測定し、上述の解析手法の(1)
式に従って流速を測定した結果が図4である。図4から
明らかなように、測定結果は電磁血流計の結果に対して
ほぼ線形に対応しており、予め校正をしておけば絶対血
流速が求められることが分かる。
【0041】また、図5は図3のモデルにおいて、血液
のかわりにポリスチレンラテックス粒子の懸濁液を流
し、粒子の体積密度をパラメータとし平均流速を変化さ
せ、(4)式に基づいて流量を測定した結果である。こ
の図から明らかなように、本方式で測定した流量は、懸
濁粒子の濃度と速度に依存して変化していることが分か
る。
【0042】上述のように、一本の管を流れる散乱体か
ら得られるパワースペクトルは指数関数形で良く近似で
きる。この関数をあてはめる解析処理によって振動等の
ノイズの影響を受けやすい低周波領域のパワースペクト
ルを用いずにパワースペクトルのDC成分を推定するこ
とが可能で、これによりノイズ成分の平滑化のための信
号の積算を不要とし、解析時間の短縮に寄与している。
【0043】したがって同解析手法を皮膚血流の解析に
利用することで同様に解析時間の短縮をしながら、振動
等の外乱に対する安定性を確保することができる。
【0044】以上のような解析方法を採用することで、
皮膚血流や1本の血管を対象とした血流量の測定が可能
となる。皮膚血流の測定では、皮膚血流を形成する毛細
血管は様々な方向に交錯しているため、散乱光のパワー
スペクトルは1本の血管のような完全な指数関数にはな
らないために絶対血流量は求まらないが、従来のレーザ
ー血流計と同様な測定単位量として血流量が短時間に安
定して測定できる。
【0045】一方、露出した血管に対しては、電磁血流
計のように血管の断面積を測定プローブの形状で定義す
ると、絶対血流量を求めることができる。
【0046】さらに、異なる波長のレーザー光を照射す
ると(3)式から、各波長ごとに血管内を流れる赤血球
数やその吸収特性に相当する量を得ることができる。こ
の赤血球数に相当する値Sは散乱光強度のDCからのパ
ワーであり、これは散乱光量の実効値である。2波長間
の散乱光量の実効値の比は、酸化ヘモグロビンと還元ヘ
モグロビンの量の比すなわち酸素飽和度に対応すること
が知られており、酸素飽和度の計測においても、低周波
域での振動の影響を受けずに測定ができるので、安定し
た測定値を得ることができる。
【0047】次に、本発明を実施するための機器の具体
的構成につき説明する。図6は、1本の血管を対象とし
た本発明の実施例の概略を示す。図6の装置は、血管1
に装着する測定プローブ2と解析部3で構成される。プ
ローブ2はレーザー光投光ファイバ4と散乱光受光ファ
イバ5からなる。
【0048】図6では、投光用のファイバ4と受光用フ
ァイバ5が同一方向から測定プローブに嵌入されてお
り、この受光系は後方散乱光を受光する構成となってい
るが、投光系と受光系が向かい合った前方散乱光を受光
する構成や側方散乱光を受光する構成でもよい。プロー
ブ2は様々な血管径に対応して内径の異なるものを用意
しておき、測定する血管の外径に適したプローブを選択
する。
【0049】プローブの形状は、血管を挟みこめるよう
に一方向に切り欠き2aを持つ円筒状の内孔2bを有す
る。この円筒状の内孔の外縁部は血管を傷つけないよう
な曲率で外側に行くにしたがって開口が広くしてある。
一方、内孔2bの中央部は血管径を一定にするために、
直管(直線状)になっており、この直管部分に投光及び
受光ファイバー4、5が開口している。ファイバー4、
5は血管の走る方向に沿って配置されている。
【0050】解析部3は図6右側に示すように構成され
ている。駆動回路6でパワーコントロールされたレーザ
ー光源7からのレーザー光は集光レンズ8で投光ファイ
バ4の入射端に集光され、血管1に光を照射する。血管
1内を流れる赤血球(不図示)からの散乱光は受光ファ
イバ5、結像レンズ9を介して受光素子10に導入され
る。ここでは投光、受光にファイバを用いているが、プ
ローブ2内に光源7や受光素子10を組み込んでもよ
く、その場合には電気信号によってプローブ2と解析部
3との間でアナログ電気信号が入出力される。
【0051】受光素子10からの光電流は電流電圧変換
回路11で電圧に変換した後、カットオフ周波数100Hz
のハイパスフィルタ12、AC増幅器13を経た後、A
/D変換器14でデジタル値に変換する。
【0052】変換後のデジタル値に基づき、FFT回路
15でパワースペクトルを求めた後、対数変換回路16
で対数変換し、マイクロコンピューター17で最小2乗
法によりパワースペクトルの傾きと高さを求める。
【0053】同時に、予めコンソール18から入力した
プローブ内径の値から、
【0054】
【数6】
【0055】F[立方mm/s]:血流量 v[mm/s]:フィッテイングから求めた流速 d[平方mm]:プローブ内径 π:円周率 をプリンタ、ディスプレイなどからなる出力装置19に
出力する。
【0056】また、ここでは、プローブ2の断面積dと
の積から血流量を求めているが、(4)式に従って血流
量を決定してもよく、この場合は、予め電磁血流計等に
よる校正が必要となる。
【0057】図7は、受光した散乱光の解析回路の異な
る構成を示したもので、ここでは、2つの周波数(近
傍)の信号のみを対象とし、より簡易かつ高速に血流測
定を行なえるようになっている。また、図7の構成は、
FFT回路などを必要とせず、簡単安価に実施できる。
【0058】図7においては、受光素子10からの散乱
光電流を電流電圧変換回路11によって電圧に変換す
る。カットオフ周波数100Hzのハイパスフィルタ12
で低周波信号を除去後、AC増幅器13で増幅し、通過
帯域 500Hzのバンドパスフィルタ20と通過帯域 5
kHzバンドパスフィルタ21からの交流信号をそれぞれ
rms変換回路22、23で実効値を求める。次に各々
の実効値を対数変換回路24、25で対数変換する。
【0059】そして2点の周波数での実効値の対数から
マイクロコンピューター26で片対数パワースペクトル
の傾きとy切片を求めた血流速と予めコンソール27か
ら入力したプローブの型番から分かっているプローブの
内径で定義した血管断面積の積を、測定プローブ2の位
置での血流量として出力装置28で出力する。
【0060】以上では、片対数パワースペクトルに対し
て、直線近似を行い、血流速または血流量を求めている
が、図6における対数変換回路16、図7における対数
変換回路24、25を取り除いて、直線近似ではなくて
(2)式に基づき指数関数近似を行うようにしてもよ
く、この関数フィッティングをそれぞれマイクロコンピ
ュータ17、あるいはマイクロコンピュータ26で行っ
て、血流速または血流量を求めてもよい。
【0061】図8は、非接触で複数点の皮膚血流を測定
するための構成を示しており、ここでは、皮膚上の4点
の散乱光を測定する場合を示している。図8において
は、レーザー光源29からのレーザービーム30はミラ
ー31で反射され、スキャナーミラー32での回転によ
り偏向し測定点の位置を順番に移動する。各測定点で、
スキャナーミラー32を一時停止し、その静止時間内に
皮膚からの散乱光33をスキャナーミラー32を経由し
て受光レンズ34で受光し、所定の4点の測定点35a
から35dと共役な位置の受光素子36で皮膚からの散
乱光強度の時間変動を測定する。皮膚からの散乱光は皮
膚組織などの静止物体からの散乱光と血管内を流れてい
る赤血球からの散乱光から構成される。
【0062】このうち、赤血球からの散乱光強度が時間
的に変動する。皮膚組織からの散乱光も実際には呼吸な
どのため時間変動があるが、このような光強度の変動は
赤血球のもつ時間変動よりもゆっくりしたものである。
【0063】受光素子36からの光電流は電流電圧変換
回路37によって電圧に変換され、カットオフ周波数1
00Hzのハイパスフィルタ38で低周波信号を除去され
た後、AC増幅器39で増幅される。
【0064】ここでは、図7と同様に500Hzおよび5
KHzの2周波数の実効値の対数を求めるようにしてお
り、AC増幅器39の出力は、通過帯域500Hzのバン
ドパスフィルタ40と通過帯域5kHzのバンドパスフィ
ルタ41を通してrms変換回路42、43に入力さ
れ、実効値が求められる。
【0065】次に各々の実効値を対数変換回路44、4
5で対数変換し、2点の周波数での実効値からマイクロ
コンピューター46で片対数パワースペクトルの傾きを
求めて、血流速を決定する。
【0066】更に血流量を求めるには(4)式から分か
るように、赤血球数を算出するためのy切片を求める必
要があるが、これは先に求めたパワースペクトルの傾き
から求めることができる。
【0067】このy切片はDC光強度のlog値である
が、本実施例では、直線近似により高周波域での傾きか
らy切片を求めるので、測定値から直接DC光強度を求
めなくてもよい。
【0068】先に述べたように低周波域では測定時の呼
吸などによる測定対象の振動などのために、直接DC光
強度を測定すると測定にばらつきが生ずるが、本実施例
では低周波での光強度を、安定に測定できる高周波域か
ら求めることができるので、振動の影響を受けない測定
が可能となる。以上で述べた高周波域の信号だけを使用
して得た各測定点での血流に対応する値を、ディスプレ
イ、プリンタなどから成る出力装置47で表示する。
【0069】図8のような多点計測を行なう場合の受光
した散乱光解析の他の例として図9を示す。このハード
ウェア構成は、図6のものとほぼ同様である。受光素子
48からの光電流は電流電圧変換回路49で電圧に変換
した後、カットオフ周波数100Hzのハイパスフィルタ
50、AC増幅器51を経た後、A/D変換器52でデ
ジタル値に変換する。変換したデジタル値をFFT回路
53でパワースペクトルを求めた後、対数変換回路54
で対数変換し、マイクロコンピューター55で最小2乗
法により直線近似したときのパワースペクトルの傾きと
y切片を求めた後、血流に対応する値をディスプレイ、
プリンタなどから成る出力装置56に表示する。
【0070】図9では、近似範囲の下限は振動などの影
響の無い500Hzとする。上限は、散乱光信号がノイズ
に埋もれる領域である平坦な高周波数領域でのノイズの
電圧密度の平均値と標準偏差を求めた後に、平均値に標
準偏差の2倍を加えた値をしきい値とし、これを越える
周波数とする。また、直線近似はパワースペクトルか
ら、ノイズの平均値を差し引く前処理を行った後に行
う。
【0071】このような解析方法によれば、得られる散
乱光強度の時間変動のうち、振動などの影響を受けない
周波数範囲からパワースペクトルの形状を求める方法で
あるため、信号の積算時間を長くすることなく、短時間
に測定でき、図8のような多点計測を行う場合に有効で
ある。
【0072】なお、ここで示した複数点の計測において
スキャナーミラー32を固定ミラーとすれば、測定対象
に測定プローブを接触させることがない非接触型の1点
のみの計測も可能となる。
【0073】以上の実施例は、片対数パワースペクトル
に対して直線近似を行い、血流速または血流量を求める
ものであるが、1本の血管を対象にした先の実施例と同
様に、図8における対数変換回路44、45、図9にお
ける対数変換回路54を取り除いて、直線近似ではなく
て指数関数近似を行う方法でもよく、この近似をそれぞ
れ図8および図9のマイクロコンピュータ46あるい
は、マイクロコンピュータ55で行って、血流速または
血流量を求めることができる。
【0074】次に、酸素飽和度を血流量と同時に出力す
る場合の構成を図10に示す。特開平4-15046号には波
長の異なるレーザー光を照射して、赤血球からの散乱光
強度の実効値の比から生体の酸素飽和度を求める方法が
公開されているが、本発明はこのようなその実効値を求
める方法、すなわちパワースペクトルの面積を求める方
法としても、また有効である。
【0075】図10では、図6と同様に血管1にプロー
ブ2を装着する構成を採用するが、解析部129の構成
が異なっている。
【0076】解析部129内の駆動回路130でパワー
コントロールされた680nmの半導体レーザー光源1
31からのレーザー光はハーフミラー132で反射され
て集光レンズ133により投光ファイバ4を介して、プ
ローブ2で固定された血管1に照射される。
【0077】同様に半導体レーザー光源131と異なる
波長、即ち830nmの半導体レーザー137は駆動回
路138でパワーコントロールされ、出力光はハーフミ
ラー132を透過する。このレーザー光は680nm光
と同一の集光レンズ133で投光ファイバ4に集光さ
れ、血管1に照射される。
【0078】血管1内からの赤血球(不図示)からの散
乱光の一部は赤血球に吸収される。この吸収量は赤血球
のヘモグロビンの酸化状態か還元状態かの違いに依存す
るとともに、その吸収特性は照射光の波長によって異な
る。
【0079】赤血球で散乱され、更に吸収を免れた散乱
光は受光ファイバ5で受光される。受光ファイバ5の出
射端からの散乱光は結像レンズ140を介し、ハーフミ
ラー141により2光路に分岐する。
【0080】受光素子142、143の前には各々68
0nmと830nmの光のみを透過する干渉フィルタ1
44、145が設置してあり、680nmの光は受光素
子142で光電変換され、830nmの光は受光素子1
43で光電変換される。受光素子142からの光電流は
電流電圧変換回路146で電圧に変換される。受光素子
143からの光は電流電圧変換回路147で電圧に変換
される。各々の電圧信号はハイパスフィルタ148、1
49で低周波成分を除去後、AC増幅器150、151
で増幅される。
【0081】AC増幅器150、151により増幅され
た信号はA/D変換器152、153でデジタル値に変
換される。次にFFT回路154でパワースペクトルを
求め、対数変換回路155を経た後、マイクロコンピュ
ータ156で、各波長ごと片対数表示でのパワースペク
トルのy切片と傾きを求め、更に各波長ごとの実効値を
(3)式から計算する。
【0082】血流速は予め定めた何れか一方の波長での
傾きから求めるものとし、予めコンソール157から入
力したプローブ2の内径を示す型番を入力しておき、プ
ローブ内径と血流速から(5)式により血流量を計算
し、前述同様の出力装置158に出力する。
【0083】一方、各波長ごとに(3)式から求めた赤
血球数は各波長の散乱光量の実効値であり、この比は酸
素飽和度に相当する値を表すので、これを出力装置15
8に出力する。
【0084】図10のような構成により血管の血流量が
測定されるとともに、酸素飽和度の測定が可能となる。
【0085】図10の構成は、図3のように生体の組織
のモデルとしてテフロンブロックを用い、血管モデルと
してシリコンチューブ、血流モデルとしてぺリスタポン
プ、血液モデルとして馬の保存血液を用いた生体モデル
を用いて検証した。
【0086】このモデルでは、テフロンブロックにシリ
コンチューブを埋め込み、チューブ中に馬の保存血液を
ぺリスタポンプを用いて還流させ、血液の酸素飽和度を
変化させて、632.8nm及び810nmのレーザ光
を用いて各波長毎の散乱光強度の実効値を(3)式より
求め散乱光強度比を計算して、酸素飽和度と比較した。
【0087】図11は、得られた酸素飽和濃度と、63
2.8nm及び810nmのレーザ光を用いて各波長毎
の散乱光強度の実効散乱光強度比を示しており、その結
果を示すが、パワースペクトルの近似式から得た動的ス
ペックル信号の散乱光強度の比と酸素飽和度との相関が
取れていることがわかる。この対応関係を検量線とする
ことにより、酸素飽和度を求めることができる。
【0088】なお、図10の実施例ではプローブが1本
の場合を示したが、多点測定を行う場合は測定プローブ
と解析サブユニットを複数用意して測定するようにして
もよい。
【0089】例えば、特定の2本のプローブで酸素飽和
度を測定する場合、一方をある組織を栄養している代表
的な動脈に、他方をその組織から出てくる静脈に取り付
けた場合、各プローブから得た酸素飽和度の値を比較す
ることで当該組織の酸素消費の状態を推測する指標を得
ることもできる。
【0090】なお、図10の実施例では照明光の波長を
680nm、830nmとしたが、波長はこれに限定さ
れるものではなく、測定の目的に応じて他の波長を使用
してもよい。
【0091】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明によれ
ば、散乱光強度の時間変動のパワースペクトルを求め、
この所定の周波数成分に対して所定の関数フィッティン
グを行なうことにより、血流量ないし血流速などの血流
に関する情報を取得することができ、また、パワースペ
クトルの所定の周波数成分を限定的に測定することによ
り、振動などのノイズ成分の影響を回避でき、電磁血流
計で生じるようなプローブ間の誘導を発生することがな
く、測定中に生ずる生体の振動などの影響を受けずに高
精度かつ短時間に測定を行なえる優れた血流測定装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】生きたウサギの露出した頸動脈に対してレーザ
ー光を照射して、散乱光を受光したときのパワースペク
トルを示した線図である。
【図2】本発明による解析手順の概略を示したフローチ
ャート図である。
【図3】血流測定モデルの構成を示した説明図である。
【図4】図3のモデルにおける血流測定結果を示した線
図である。
【図5】図3のモデルにおいて血液のかわりにポリスチ
レンラテックス粒子の懸濁液を流した場合の測定結果を
示した線図である。
【図6】本発明による1本の血管を対象とした血流測定
装置の概略構成を示した説明図である。
【図7】本発明による、異なる解析処理を行なう血流測
定装置の概略構成を示した説明図である。
【図8】本発明による非接触で複数点の皮膚血流を測定
する血流測定装置の概略構成を示した説明図である。
【図9】本発明による、異なる解析処理を行なう血流測
定装置の概略構成を示した説明図である。
【図10】本発明による酸素飽和度を血流量と同時に出
力する血流測定装置の概略構成を示した説明図である。
【図11】図10の装置における酸素飽和度の測定結果
を示した説明図である。
【符号の説明】
1 血管 2 測定プローブ 4 投光ファイバ 5 受光ファイバ 6、130、138 駆動回路 10、36、48、142、143 受光素子 11、37、49、146、147 電流電圧変換回路 12、38、148、149 ハイパスフィルタ 13、39、51、150、151 AC増幅器 14、52、152、153 A/D変換器 15、53、154 FFT回路 16、24、25、44、45、54、155 対数変
換回路 17、26、46、55、156 マイクロコンピュー
タ 18、27、157 コンソール 20、21、40、41 バンドパスフィルタ 22、23、42、43 rms変換回路 28、47、56、158 出力装置 29 レーザー光源 31 ミラー 32 スキャナーミラー 131、137 半導体レーザー光源 132、141 ハーフミラー 133 集光レンズ 140 結像レンズ 144 干渉フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−15501(JP,A) 特開 昭63−255038(JP,A) 特開 平3−73129(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/02 - 5/03 G01P 5/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可干渉光を被測定生体に照射する手段
    と、 この光の生体からの散乱光を受光する手段と、 この散乱光の強度を電気信号に変換する手段と、 この散乱光強度の時間変動のパワースペクトルを求める
    手段と、 このパワースペクトルの縦軸の片対数をとる手段と、 この片対数パワースペクトルの所定の周波数成分に対し
    て直線近似して、パワースペクトル曲線の傾きとy切片
    を求める手段からなり、 血流速をこのパワースペクトルに近似した曲線の傾きか
    ら求め、血流量をパワースペクトルに近似した曲線の傾
    きとy切片から求め、血流量ないし血流速を測定する血
    流測定装置。
  2. 【請求項2】 可干渉光を被測定生体に照射する手段
    と、 この光の生体からの散乱光を受光する手段と、 この散乱光の強度を電気信号に変換する手段と、 この散乱光強度の時間変動のパワースペクトルを求める
    手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上の成分に対して指
    数関数を近似して、パワースペクトルの1/e幅とDC
    強度を求める手段からなり、 血流速をこのパワースペクトルの1/e幅から求め、血
    流量をパワースペクトルの指数関数近似による1/e幅
    とDC強度から求め、血流量ないし血流速を測定する血
    流測定装置。
  3. 【請求項3】 可干渉光を被測定生体の所定の2次元平
    面中で空間的に走査と一次停止を繰り返して不連続に走
    査する手段と、 各測定点からの散乱光を受光する手段と、各一時停止点
    において散乱光強度の時間変動を測定する手段と、 この時間変動をフーリエ変換して縦軸が対数値で周波数
    軸がリニアな値となる片対数パワースペクトルを計算す
    る手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上の信号に対して直
    線近似を行い、パワースペクトルの曲線の傾きとy切片
    を計算する手段を有し、 血流に対応する出力として、血流速と血流量の多点情報
    を測定する請求項1に記載の血流測定装置。
  4. 【請求項4】 可干渉光を被測定生体の所定の位置に照
    射する手段と、 その照射点からの散乱光を受光する手段と、 照射点においての散乱光強度の時間変動を測定する手段
    と、 この時間変動をフーリエ変換して縦軸が対数値で周波数
    軸がリニアな値となる片対数パワースペクトルを計算す
    る手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上の信号に対して直
    線近似を行い、近似したパワースペクトル曲線の傾きと
    y切片を計算する手段を有し、 この傾きとy切片から、1点の測定点における血流速と
    血流量を測定する請求項1に記載の血流測定装置。
  5. 【請求項5】 可干渉光を被測定生体の所定の2次元平
    面内で空間的に走査と一次停止を繰り返して不連続に走
    査する手段と、 各測定点からの散乱光を受光する手段と、 各一時停止点において散乱光強度の時間変動を測定する
    手段と、 この変動をフーリエ変換してパワースペクトルを計算す
    る手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上に対して指数関数
    近似を行い、その1/e幅とDC強度を計算する手段を
    有し、 血流に対応する出力として、血流速と血流量の多点情報
    を測定する請求項2に記載の血流測定装置。
  6. 【請求項6】 可干渉光を被測定生体の所定の位置に照
    射する手段と、 その照射点からの散乱光を受光する手段と、 照射点における散乱光強度の時間変動を測定する手段
    と、 この時間変動をフーリエ変換してパワースペクトルを計
    算する手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上の信号に対して指
    数関数近似を行い、その1/e幅とDC強度を計算する
    手段を有し、パワースペクトル曲線の傾きとy切片か
    ら、1点の測定点における血流速と血流量を測定する請
    求項2に記載の血流測定装置。
  7. 【請求項7】 単一の血管に可干渉光を照射する手段
    と、 血管内の赤血球からの散乱光を受光する手段と、 血管径を一定に固定する手段からなる測定プローブと、 受光した赤血球からの散乱光を光電変換する手段と、 光電変換した赤血球からの散乱光強度変動電気信号をフ
    ーリエ変換して縦軸が対数軸で周波数軸がリニアとなる
    片対数パワースペクトルを求める手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上に対して直線近似
    を行い、近似したパワースペクトル曲線の傾きとy切片
    を求める手段を有し、 この傾きから流速を導出し、先に述べた測定プローブの
    内径で固定した血管の断面積から血流量を求める請求項
    1に記載の血流測定装置。
  8. 【請求項8】 単一の血管に可干渉光を照射する手段
    と、 血管内の赤血球からの散乱光を受光する手段と、 血管径を一定に固定する手段からなる測定プローブと、 受光した赤血球からの散乱光を光電変換する手段と、 光電変換した赤血球からの散乱光強度変動電気信号をフ
    ーリエ変換して縦軸がリニア軸で周波数軸がリニアとな
    るパワースペクトルを求める手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上に対して指数関数
    近似を行い、その1/e幅とDC強度高さを求める手段
    を有し、 この1/e幅から流速を導出し、先に述べた測定プロー
    ブの内径で固定した血管の断面積から血流量を求める請
    求項2に記載の血流測定装置。
  9. 【請求項9】 直線近似の手段としてFFTにより散乱
    光強度変動信号パワースペクトルを求め、更に片対数パ
    ワースペクトルを求めた後に最小2乗法によりこの片対
    数パワースペクトル曲線のy切片と傾きを求めることを
    特徴とする請求項1に記載の血流測定装置。
  10. 【請求項10】 片対数パワースペクトルの直線近似の
    上限範囲として、予め定めた信号強度平坦な高周波数領
    域の標準偏差の定数倍と平均との和を越える信号強度と
    なる範囲を上限とすることを特徴とする請求項9に記載
    の血流測定装置。
  11. 【請求項11】 直線近似の手段として、得られた散乱
    光強度変動信号を、帯域の異なる2つ以上のバンドパス
    フィルタ回路と実効値導出回路と対数変換回路からなる
    2つの出力から片対数パワースペクトル曲線の500H
    z以上での直線の傾きとy切片を導出することを特徴と
    する請求項1に記載の血流測定装置。
  12. 【請求項12】 指数関数近似の手段としてFFTによ
    りパワースペクトルを求めた後に最小2乗法により指数
    関数のDC強度と1/e幅を求めることを特徴とする請
    求項2に記載の血流測定装置。
  13. 【請求項13】 指数関数近似の手段として、得られた
    散乱光強度変動信号を、帯域の異なる2つ以上のバンド
    パスフィルタ回路と実効値導出回路からの各周波数の出
    力から指数関数近似してパワースペクトル1/e幅とD
    C強度を導出することを特徴とする請求項2に記載の血
    流測定装置。
  14. 【請求項14】 単一の血管に波長の異なる2つ以上の
    可干渉光を照射する手段と、 血管内の赤血球からの各波長ごとの散乱光を受光する手
    段と、 血管径を一定に固定する手段からなる測定プローブと、 受光した赤血球からの散乱光を光電変換する手段と、 光電変換した赤血球からの散乱光強度変動電気信号をフ
    ーリエ変換して縦軸が対数軸で周波数軸がリニアとなる
    片対数パワースペクトルを求める手段と、 このパワースペクトルの数百Hz以上に対して直線近似
    を行い、近似したパワースペクトル曲線の傾きとy切片
    を求める手段とを有し、 この傾きとy切片から流速を導出し、先に述べた測定プ
    ローブの内径で固定した血管の断面積から血流量を求
    め、2つの波長のパワースペクトル曲線の傾きとy切片
    との積から求めた積分強度を比較して2波長ごとの吸光
    度を算出して血液の酸素飽和度を求めることを特徴とす
    る血流測定装置。
  15. 【請求項15】プローブを2個以上とし、一方を動脈、
    他方を静脈に取り付け、動脈の酸素飽和度と静脈の酸素
    飽和度の比を求めることを特徴とする請求項14に記載
    の血流測定装置。
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