JP3313491B2 - フェノール樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂発泡体の製造方法

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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材用の壁材や天井
材、また家具用の材料として有用な良好な外観を有する
レゾール型フェノール樹脂発泡体を発泡、硬化をタイミ
ング良く行って製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂発泡体は、軽量で熱可塑
性発泡体に比し、難燃性、耐熱性、機械的強度に優れ、
建材分野、家具等の材料として広く用いられている。一
般に、レゾール型フェノール樹脂発泡体は、レゾール型
フェノール樹脂に、発泡剤、界面活性剤及び酸性硬化剤
を混合して常温〜120℃程度の温度で発泡、硬化して
製造されている。しかし、上記従来の方法において、発
泡剤がフロン系またはレゾール型フェノール樹脂との溶
解性が低い低沸点溶媒の場合は、酸性硬化剤は好ましく
使用できるが、レゾール型フェノール樹脂との溶解性が
良い発泡剤や炭酸ガスの発生を伴う炭酸塩等の化学的発
泡剤の場合、特に発泡剤として炭酸塩を使用した場合
は、炭酸塩と酸性硬化剤との接触により、炭酸塩の分解
に伴う発泡速度が急激なために、発泡、硬化のタイミン
グの調整が困難であり、従ってレゾール型フェノール樹
脂発泡体の密度調整が困難となり、外観の良好なレゾー
ル型フェノール樹脂発泡体を得ることができなかった。
【0003】このような欠点を解決するために、レゾー
ル型フェノール樹脂の改質を始め、各種の添加剤を配合
すること、及び各種の発泡剤や酸性硬化剤を使用するこ
と等が試みられたが、結果として満足すべきレゾール型
フェノール樹脂発泡体が得られるに到っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、各種の発泡
剤を使用した場合、発泡、硬化のタイミングを容易に調
整することができて、かつレゾール型フェノール樹脂発
泡体の密度調整ができる、セル均一性が良好で、ボイド
の発生のない外観の良好なレゾール型フェノール樹脂発
泡体の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
を重ねた結果、レゾール型フェノール樹脂発泡体を製造
する際に、酸性硬化剤として比較的レゾール型フェノー
ル樹脂との硬化反応が緩やかなナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物と硬化反応が前記ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物に比較して急速であるアリールスルホ
ン酸を併用し、かつナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物とアリールスルホン酸の併用比率を選択すること
で、発泡、硬化のタイミングを調整せしめることによ
り、上記目的が達成され、外観良好なレゾール型フェノ
ール樹脂発泡体が得られることを見出して本発明を完成
することができた。
【0006】すなわち、本発明は、発泡剤、酸性硬化剤
及び整泡剤の存在下でレゾール型フェノール樹脂を発泡
硬化させてフェノール樹脂発泡体を製造する方法におい
て、酸性硬化剤として一般式(I)
【化3】 で表わされるナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物
(A)と一般式(II)
【化4】 で表わされるアリールスルホン酸(B)を併用し、かつ
(A)と(B)の併用比率が重量比で(A)対(B)=
9対1〜5対5であり、前記(A)と(B)の合計使用
量が、レゾール型フェノール樹脂100重量部に対して
2〜60重量部であることを特徴とするフェノール樹脂
発泡体の製造方法に関する。
【0007】以下、本発明をさらに詳しく説明する。本
発明で使用するレゾール型フェノール樹脂の原料である
フェノール類としては、通常フェノール樹脂の製造原料
として用いられているフェノール、クレゾール、キシレ
ノール等があげられるが、これらの中でも反応性、硬化
性の面からフェノール、m−クレゾールが特に好まし
い。これらフェノール類は、単独のみならず、これら同
士の混合、さらにO−クレゾール、P−クレゾールまた
ビスフェノール等と併用しても良い。
【0008】一方の原料としてのアルデヒド類として
は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ポリオ
キシメチレン、トリオキサン等が使用できる。この両者
を塩基性触媒の存在下に反応させ、脱水濃縮させてレゾ
ール型フェノール樹脂を得る。樹脂固型物としては60
〜90%、粘度1500〜8000cps/25℃位が使用
するのに便利であり、もし濃縮度が高いときはアルコー
ル、アセトン等で適宜希釈して濃度粘度を調整すること
も可能である。
【0009】本発明に使用する発泡剤としては、特に限
定されず、好ましくは公知の発泡剤である塩化メチレ
ン、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム及び炭酸水素ナト
リウム等の炭酸塩があげられる。これら発泡剤の使用量
は、レゾール型フェノール樹脂100重量部に対し、2
〜40重量部の範囲で選ばれる。
【0010】本発明に使用する整泡剤としては、ポリシ
ロキサン系、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイ
ド共重合体、ソルビタン、アルキルフェノールまたはヒ
マシ油等のポリオキシアルキレン付加物系等の界面活性
剤が使用できる。これらは単独または混合して使用され
るが、使用量はレゾール型フェノール樹脂100重量部
に対し、0.5〜10重量部である。
【0011】本発明で使用する酸性硬化剤は、前記一般
式(I)で表わされるナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物(A)と前記一般式(II)で表わされるアリール
スルホン酸(B)である。
【0012】ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物
(A)は、例えばナフタレンを溶融し、これに硫酸を付
加させた後、ホルマリンを滴下してナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物とした後、水で適当に希釈して製造
することができる。
【0013】アリールスルホン酸(B)としては、キシ
レンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスル
ホン酸、パラトルエンスルホン酸等があげられる。これ
らのアリールスルホン酸(B)の中では、キシレンスル
ホン酸の使用が好ましい。
【0014】ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物
(A)とアリールスルホン酸(B)は、併用される。ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(A)とアリール
スルホン酸(B)の併用比率は、重量比で(A)対(B)=
9対1〜5対5、好ましくは(A)対(B)=8対2〜6対
4である。アリールスルホン酸(B)の併用比率が重量
比で1より少いと、発泡硬化速度が遅延し、発泡硬化の
タイミングを調整できず、発泡不足、収縮または未硬化
を起こす。また、アリールスルホン酸(B)の併用比率
が5より多くなると、発泡硬化速度が著しく速く、発泡
硬化を調整することができず、ボイドの発生、セル粗
れ、不均一な硬化(ゲル化)等を起こし、使用困難にな
る。特に発泡剤として炭酸塩を使用する場合、この傾向
が著しく現れる欠点を有する。
【0015】併用比率が上記範囲にあるナフタレンスル
ホン酸ホルムアルデヒド縮合物(A)とアリールスルホ
ン酸(B)の合計使用量は、レゾール型フェノール樹脂
100重量部に対して2〜60重量部、好ましくは20
〜40重量部である。(A)と(B)の合計使用量が2
重量部より少いときは、一部発泡はするが硬化にまでお
よばず、発泡硬化が不十分となり、良好な外観を有する
レゾール型フェノール樹脂発泡体が得られない。また、
(A)と(B)の合計使用量が60重量部より多い場合
は、発泡、硬化が急激に起こり、マイルドな発泡挙動が
なされず、ボイドの発生、セル粗れ等を起こし、良好な
外観を有するレゾール型フェノール樹脂発泡体が得られ
ない。
【0016】本発明のレゾール型フェノール樹脂発泡体
は、レゾール型フェノール樹脂、発泡剤、整泡剤及び酸
性硬化剤を従来実施されている混合方法、例えば高速撹
拌混合法、高圧衝突混合法等により急速に混合してレゾ
ール型フェノール樹脂発泡混合物を得、この発泡混合物
を枠もしくはモールドへ流し込みもしくは吐出し、常温
〜120℃で発泡硬化して製造される。
【0017】
【作用】本発明においては、酸性硬化剤として比較的レ
ゾール型フェノール樹脂との硬化反応が緩やかなナフタ
レンスルホン酸ホルマリン縮合物と、レゾール型フェノ
ール樹脂との硬化反応が前記ナフタレンスルホン酸ホル
マリン縮合物に比較して急速であるアリールスルホン酸
を併用して、その併用比率を選ぶことで、発泡硬化の時
間を長くとり、十分な発泡硬化をすることで外観良好な
フェノール樹脂発泡体を得ることができるものと考えら
れる。また、酸性硬化剤として、ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物とアリールスルホン酸を特定の比率で
併用することによって発泡、硬化のタイミングを調整す
ることができるため、従来発泡速度が急激なために取扱
いが難しかった発泡剤の1つである炭酸塩についても効
果を発揮し、外観良好なレゾール型フェノール樹脂発泡
体を得ることができるものと推定される。
【0018】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0019】実施例1 四ツ口フラスコにフェノール2kg、37%ホルムアルデ
ヒド2.93kg(ホルムアルデヒド/フェノール:モル
比1.7モル)及び触媒として20%カ性ソーダ60kg
を仕込み、80℃で3時間反応した後、15%硫酸でp
Hを7.0に中和し、減圧脱水により樹脂中の水分を5
%以下にした。得られたレゾール型フェノール樹脂は、
樹脂固形分80%、粘度2500cps/25℃、比重
1.25/25℃、重量平均分子量430であった。こ
のレゾール型フェノール樹脂100重量部に対して、整
泡剤としてトウィーン40(ポリオキシエチレンソルビ
タンモノパルミテート)4重量部を混合し、発泡用レゾ
ール型フェノール樹脂とした。
【0020】得られた発泡用レゾール型フェノール樹脂
104重量部に発泡剤として塩化メチレンを6重量部混
合させたもの(I液)と酸性硬化剤としてナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物(一般式(I)において、n
=4〜5)60重量部とキシレンスルホン酸40重量部
を混合させたもの(II液)をそれぞれ準備した。続い
て、これらI液とII液をフェノール樹脂発泡機により、
I液:II液=100:20の重量割合で速やかに均一混
合し、モールド(寸法:縦×横×高さ=260×180
×330mm)中へ吐出し、常温にて発泡、硬化させてフ
ェノール樹脂発泡体を得た。
【0021】レゾール型フェノール樹脂発泡混合物のク
リームタイム(樹脂発泡混合物調整時の混合終了時から
発泡開始までの時間)、ライズタイム及びタックフリー
タイムは、それぞれ43″/1′10″/1′12″で
あった。外観(セル均一性、ボイドの有無)、密度の結
果については表1に示した。
【0022】実施例2〜8 表1に記載の処方に従った以外は、実施例1と同様の方
法でレゾール型フェノール樹脂発泡体を製造した。その
結果を表1に示した。
【0023】比較例1〜7 表2に記載の処方に従った以外は、実施例1と同様の方
法でレゾール型フェノール樹脂発泡体を製造した。その
結果を表2に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】フェノール樹脂発泡体を製造する際に、
酸性硬化剤としてナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒ
ド縮合物とアリールスルホン酸を併用し、その併用比率
と配合量を特定することで、発泡及び硬化速度を調整緩
和させ、良好な外観を有するフェノール樹脂発泡体を製
造することができる。本発明の酸性硬化剤は、発泡速度
が急激な炭酸塩を発泡剤として使用する場合にも有効に
使用することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡剤、酸性硬化剤及び整泡剤の存在下
    でレゾール型フェノール樹脂を発泡硬化させてフェノー
    ル樹脂発泡体を製造する方法において、酸性硬化剤とし
    て一般式(I) 【化1】 で表わされるナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物
    (A)と一般式(II) 【化2】 で表わされるアリールスルホン酸(B)を併用し、かつ
    (A)と(B)の併用比率が重量比で(A)対(B)=
    9対1〜5対5であり、前記(A)と(B)の合計使用
    量が、レゾール型フェノール樹脂100重量部に対して
    2〜60重量部であることを特徴とするフェノール樹脂
    発泡体の製造方法。
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