JP3312996B2 - エッチング方法 - Google Patents

エッチング方法

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JP3312996B2
JP3312996B2 JP16790194A JP16790194A JP3312996B2 JP 3312996 B2 JP3312996 B2 JP 3312996B2 JP 16790194 A JP16790194 A JP 16790194A JP 16790194 A JP16790194 A JP 16790194A JP 3312996 B2 JP3312996 B2 JP 3312996B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属配線等の金属膜の
上の絶縁膜にコンタクトホールを形成する等のために絶
縁膜をエッチングする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスの高密度化・高集
積化に伴い、半導体装置間の配線は多層化しつつある。
図5は、2層Al配線を有する半導体装置の一部を示す
断面図である。同図に示すように、シリコン基板30に
は、LOCOS法で形成された素子分離31が設けられ
ている。そして、素子分離31により区画された活性領
域に、ゲート,ソース・ドレイン等からなるMOSトラ
ンジスタ36a,36bが形成されている。MOSトラ
ンジスタ36a,36bの上方にはBPSG膜32を介
してAl合金からなる下層金属配線33が設けられてい
る。下層金属配線33の上には、シリコン酸化膜からな
る層間絶縁膜34を介してAl合金からなる上層金属配
線35が設けられている。すなわち、半導体装置は上下
2層のAl配線を有する多層配線構造を有している。こ
のような多層配線構造では、上層金属配線35と下層金
属配線33とを電気的に接続するために、層間絶縁膜3
4にコンタクトホール37を形成し、このコンタクトホ
ール37を介してコンタクトを設ける必要が生じる。こ
のコンタクトホール37の形成においては、後工程の上
層金属配線35の堆積状態を良好に維持し、上層金属配
線35の断線を防ぐために、その形状が良好なこと、つ
まりほぼ真直であることが要求される。
【0003】図6は、層間絶縁膜34にコンタクトホー
ル37を形成する際の状態を示す斜視図である。すなわ
ち、層間絶縁膜34の上には、コンタクトホール37を
形成しようとする領域が開口されたレジストマスク39
が形成されている。その上から、エッチングガスのイオ
ンが照射される。エッチングガスとしては、一般にCF
4 +H2 ガス,CHF3 +CF4 ガス,CHF3 +O2
ガス等が用いられる。これらのガスは、分解して層間絶
縁膜34のシリコン元素と結合して揮発性化合物を生成
するとともに、層間絶縁膜34の表面にデポ物を形成す
る。このコンタクトホール37の側壁のデポ物は容易に
除去されないので、コンタクトホール37が側壁方向に
拡大することなく深さ方向に開口されて行き、ほぼ真直
な形状のコンタクトホール37が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】ところで、上述のよ
うにしてコンタクトホール37を形成する際、ある部位
で層間絶縁膜34の除去が完了した後、さらにエッチン
グを継続すると、露出した下地の下層金属配線33を構
成する金属がエッチング種(イオン)によりスパッタリ
ングされる。そして、下層金属配線33からスパッタさ
れたAl等の金属あるいは金属のフッ化合物が、コンタ
クトホール37のレジスト側壁から層間絶縁膜側壁に亘
って形成されているデポ物38に打ち込まれると、この
デポ物38を硬化させる。この硬化したデポ物38は、
層間絶縁膜34や下層金属配線33を構成する材料によ
っては、非常に化学的に安定な物質である。そのため、
O2 プラズマを使用してレジストマスク39を除去する
工程(アッシング)や、洗浄工程では硬化したデポ物3
8が除去されないことがある。例えば、TEOS(テト
ラ エト オキシ シラン)をデポ物形成用ガスとして
使用して形成される層間絶縁膜は、そのステップカバレ
ッジがよいことから注目されている。しかし、TEOS
がC原子を多く含有するためエッチング中に厚いデポ物
がコンタクトホール37の側壁に形成され、これがAl
等によって硬化されると、その除去が困難である。
【0005】このとき、下地の金属膜が露出した時点で
エッチングを終了することができれば問題は生じない。
しかし、下地の下層金属配線33や層間絶縁膜34には
段差があり、かつ必ずしも各領域で均一なエッチング速
度でエッチングが進行するわけではない。したがって、
ある部位のコンタクトホール37の開口が完了しても、
さらにエッチングを継続しなければならず(オーバーエ
ッチング)、上述のような問題が生じるのである。
【0006】図7は、従来の技術によってコンタクトホ
ール37を形成しレジストマスク39を除去した時点に
おける基板表面付近の状態を示す斜視図であって、SE
M写真から作成したものである。同図に示すように、コ
ンタクトホール37の縁部に硬化したデポ物が残存して
いる。この硬化デポ物38は、その後の上層金属配線用
金属膜の堆積工程において、コンタクトホール37の縁
部に金属膜の盛上がりを生じさせたり、コンタクト内部
の金属膜のカバレッジを低下させ、コンタクト部におけ
る金属配線の信頼性を著しく劣化させる。
【0007】そこで、上述の問題を解決する技術とし
て、本発明の発明者の1人が提案するように(特開平3
−204928号公報参照)、エッチングガス中にN2
ガスを添加する方法がある。この方法では、N2 ガスに
よって金属膜を構成する金属が窒化され、原子間の結合
が強化されるので、金属膜からの金属等のスパッタが抑
制される。
【0008】しかしながら、同公報中にも開示されるよ
うに、所定条件下で、ウェハに入射するイオンのエネル
ギーを約250eV以上に増加させると、上述のような
硬化デポ物がやはり残存する憾みがあった。発明者は、
この原因を究明すべく、さらに研究を行った結果、以下
のことが判明した。
【0009】(1) Al−Al間の結合エネルギーは
約1.95eVであるのに対し、Al−N間の結合エネ
ルギーは約3.08eVである。したがって、N2 ガス
を添加することで、窒化物Al−Nが生じ、この結合エ
ネルギーの増大によって、硬化デポ物発生の防止効果が
得られるが、入射イオンのエネルギーが高くなると、A
l−N間の結合が破壊され、やはりAl等のスパッタ率
が増大する。
【0010】(2) 上記硬化デポ物を構成する物質の
うち最も問題となるのは、化学的に安定なAlx Oy
(代表的な組成はAl2 O3 )である。これは、下地の
金属配線からスパッタされたAlが酸化され不動態化す
るものと考えられる。すなわち、酸素原子の存在が重要
な役割を果たしている。この酸素原子は、エッチングガ
スとシリコン酸化膜との双方にある。
【0011】(3) 一方、ドライエッチング法によっ
てコンタクトホールを形成する際に、入射イオンのエネ
ルギーを大きくすることで、ドライエッチングの異方性
が向上し、微細なコンタクトホールの形状が極めて良好
なものになる。
【0012】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、コンタクトホール等の周辺に硬化し
たデポ物が残存するのを防止しながら、微細なコンタク
トホール等を高い寸法精度でかつ良好な形状で形成しう
るエッチング方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が講じた手段は、エッチングガスにN2 ガスを
添加するとともに、酸素元素を含まないエッチングガス
を使用することにある。
【0014】本発明の請求項1のエッチング方法は、
導体基板上のAlを含む金属膜上に直接設けられた絶縁
膜の一部をドライエッチングにより選択的に除去するエ
ッチング方法として、上記絶縁膜の上にエッチングしよ
うとする領域のみ開口したマスクを形成する工程と、添
加ガスとしてN2 ガスを含みかつ酸素元素を含まないエ
ッチングガスを用いて、上記マスクの開口部下方の絶縁
膜を除去し、絶縁膜に開口を形成する工程と、上記絶縁
膜に開口を形成する工程が終了した後に、上記マスクを
除去する工程とを設ける方法である。
【0015】請求項2のエッチング方法は、プラズマ状
態になったエッチングガスのイオンエネルギーを、25
0eV以上とする方法である。
【0016】請求項3のエッチング方法は、エッチング
ガスのエッチング圧力を低下させることで、イオンエネ
ルギーを高くする方法である。
【0017】請求項4のエッチング方法は、上記エッチ
ングガスを、0族元素で希釈してエッチング圧力を低下
させる方法である。
【0018】請求項5のエッチング方法は、上記エッチ
ングガスに、分子式がCx Hy Fzで表されるガスを含
ませる方法である。
【0019】請求項6のエッチング方法は、上記エッチ
ングガスに、分子式がCx Hy Fzで表されるガスとし
てCHF3 ガス,CH2 F2 ガス及びCH3 Fガスのう
ち少なくともいずれか1つのガスを含ませる方法であ
る。
【0020】請求項7のエッチング方法は、上記エッチ
ングガスに、分子式がCv Fw で表されるガスを含ませ
る方法である。
【0021】請求項8のエッチング方法は、上記エッチ
ングガスに、分子式がCv Fw で表されるガスとしてC
F4 ガス,C2 F6 ,C3 F8 ガス及びC4 F8 ガスの
うち少なくともいずれか1つのガスを含ませる方法であ
る。
【0022】請求項9エッチング方法は、上記エッチン
グガスに、分子式がCt Hu で表されるガスを添加する
方法である。
【0023】請求項10のエッチング方法は、上記エッ
チングガスに、分子式がCt Hu で表されるガスとして
CH4 ガスを添加する方法である。
【0024】請求項11のエッチング方法は、上記エッ
チングガスに、SF6 ガスを含ませる方法である。
【0025】請求項12のエッチング方法は、上記エッ
チングガスに、H2 ガスを添加する方法である。
【0026】
【作用】以上の方法により、請求項1の発明では、エッ
チングの間、マスク及び絶縁膜の開口部の壁面にエッチ
ングガスの分解,重合によるデポ物が付着している。し
かし、添加ガスとしてN2 ガスが含まれているので、絶
縁膜が除去されて下地の金属膜表面が露出したときに、
窒素原子が金属膜に打ち込まれ金属の窒化によって原子
間結合力が増大する。この原子間結合力の増大により金
属膜を構成する金属原子のスパッタ率が低減する。しか
も、エッチングガスに酸素元素が含まれていないので、
金属原子がスパッタされても、アルミナ(Alx Oy )
等の除去困難な金属酸化物が生じることがない。したが
って、マスクの開口部側壁のデポ物は後のマスクの除去
工程で容易に除去され、マスク除去後に絶縁膜の開口部
縁部に硬化したデポ物が残存するのが防止される。
に、Alを含む金属で構成されている金属膜では、N2
ガスからの窒素イオンの打ち込みによって、結合エネル
ギーの高いAl−N結合が生じる。したがって、金属膜
からのAl原子のスパッタを抑制する作用が大きくな
る。
【0027】請求項の発明では、エッチングガスのイ
オンエネルギーが250eV以上の場合、Al−N結合
が破壊されてAl原子等のスパッタ率が飛躍的に増大す
るが、エッチングガスに中に酸素原子が含まれていない
ことで、開口部側壁のデポ物の硬化が生ぜず、硬化デポ
物の発生が防止される。しかも、イオンエネルギーが高
いことで、エッチングに寄与するイオンの直進性が向上
し、絶縁膜に形成される開口が微細であっても形状が良
好なものとなる。
【0028】請求項の発明では、イオンエネルギーに
対応する陰極降下電圧特性は、エッチング圧力が低下す
ると高くなる特性を有する。したがって、エッチング圧
力を低下させることで、RFパワーを増大させることな
く高いイオンエネルギーが得られ、消費電力が低く抑制
される。
【0029】請求項の発明では、エッチングガスが0
属元素で希釈されると、エッチング圧力が低下する。し
たがって、エッチング雰囲気を低圧にする真空引き装置
の能力を増大させる必要がなく、既存設備の利用が可能
となる。
【0030】請求項5〜12の発明では、これらのガス
がエッチングガス中に含まれることで、エッチング中に
エッチングガスから分解した物質の重合によるデポ物が
開口部側壁に付着して、異方性エッチングが行われる一
方、上記各発明の作用により、デポ物の硬化が防止され
ることになる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0032】図1(a)〜(c)は、実施例に係るコン
タクトホールの形成工程における半導体基板の構造の変
化を示す断面図である。同図(a)に示すように、シリ
コン基板1の上には、ゲート,ソース・ドレイン等から
なるトランジスタ6a,6bが形成されており、その上
にBPSG膜2を介して、Al合金からなる下層金属配
線3が設けられている。そして、この下層金属配線3の
上にはシリコン酸化膜(BPSG等)からなる層間絶縁
膜4が堆積され、その表面はリフローによって平坦化さ
れている。そして、層間絶縁膜4の上に上層金属配線を
設けるにあたり、層間絶縁膜4を貫通して下層金属配線
3に達するコンタクトホールが設けられる。その際、ま
ず、同図(a)に示すように、層間絶縁膜4の上にレジ
ストを塗布した後、コンタクトホールを形成しようとす
る部位(この図では、3か所)が開口されたレジストマ
スク9を形成する。そして、エッチング装置(R.I.
E.装置)内に基板を設置し、このレジストマスク9の
上方から、エッチングガスを導入する。本実施例では、
CHF3 ガス及びN2 ガスの混合ガス(CHF3 の流量
が45sccmで、N2 ガスの流量が5sccm)を用
いた。また、エッチング圧力は250mTorrであ
り、RFパワーは400W(13.56MHz)であ
り、オーバーエッチング率は、最も浅いコンタクトホー
ルに対して100%、最も深いコンタクトホールに対し
て30%としている。
【0033】次に、図1(b)に示すように、3か所の
コンタクトホール7a〜7cを開口していく。なお、現
実の半導体装置では、これらの3か所にコンタクトホー
ル7a〜7cは必ずしも同一断面内にあるものではない
が、本実施例では、便宜上同じ断面で示している。その
場合、層間絶縁膜4は平坦化されるものの、下層金属配
線3には段差があるので、層間絶縁膜4の厚さは各部で
均一でなく、バラツキがある。この例では、同図のコン
タクトホール7a,7cが開口されて、下地の下層金属
配線3の表面が露出しても、他のコンタクトホール7b
がまだ開口されていない。そのため、コンタクトホール
7a,7cの形成が完了した後も、エッチングが続行さ
れ、最終的にすべてのコンタクトホール7a〜7cの開
口が終了した後、レジストマスク9を除去する。このレ
ジスト除去はO2 プラズマにより行い、硝酸による洗浄
(5分)及び水洗(10分)を行う。
【0034】次に、図1(c)に示すように、層間絶縁
膜4の上方からAl合金を堆積して、上層金属配線5を
形成する。
【0035】なお、その後の工程は省略するが、上層金
属配線5をパターニングした後、半導体装置の種類に応
じて、第2層間絶縁膜,第3層金属配線,…等を形成
し、最終的に最上層にパッシベーション膜を設ける。そ
の際、第2層間絶縁膜等へのコンタクトホールの形成に
際しても、上述のコンタクトホール7の形成時と同様の
エッチングガスを用いてエッチングを行う。
【0036】図2は、図1(b)の工程が終了した後、
図1(c)の工程を行う前の基板表面のSEM写真から
作成した斜視図である。図2に示されるように、従来の
コンタクトホールの形成工程で生じていたような硬化デ
ポ物(図7参照)はみられないことが分かる。
【0037】以下、このように硬化デポ物が生じない理
由について考察する。上記公報で開示されているよう
に、エッチングガスにN2 ガス添加することで、コンタ
クトホール7の底部に露出した下層金属配線3の金属
(Al)を窒化し、イオンに対するスパッタ率を低減す
ることができる。これは、Al−Al間の結合エネルギ
ーが1.95eVであるのに対し、窒化によって生じる
Al−N間の結合エネルギーが3.08eVに増大する
ことによる。一方、図3は、Alをターゲット材料とし
た場合におけるイオンエネルギーに対するスパッタ率の
増大特性を示す(Lae-geid ,Wehner ,1961)。同図
に示すように、イオンエネルギーが増大するほどスパッ
タ率が増大することが分かる。したがって、イオンエネ
ルギーが低い条件下(例えば250eV程度以下)は、
N2 ガスを添加することで、下地の下層金属配線3から
の金属原子のスパッタリングを抑制することができる。
しかし、イオンエネルギーが増大すると、Al−N間の
結合を破壊してAl原子等がスパッタされる割合が増大
する。例えば、電極間隔の広い平行平板R.I.E.装
置を用いてRFパワーを400W(13.56MHz)
にすると、イオンエネルギーが400eV以上に増大す
る。そして、この条件下では、N2 ガスが添加されてい
ても、下地の下層金属配線3を構成するAlがスパッタ
されるので、レジスト側壁のデポ物が硬化しコンタクト
ホール7の周辺に硬化デポ物として残存する。しかし、
本実施例では、エッチングガス中にO2 ガスは含まれ
ず、酸素元素も含まれていないので、Al等のスパッタ
が生じてもデポ物がアルミナ(AlxOy )等の除去困
難な物質に硬化されることがない。したがって、このデ
ポ物は、後の洗浄工程(硝酸による洗浄及び水洗)で容
易に除去され、硬化デポ物は生じない。よって、250
eV以上のイオンエネルギーを生ぜしめる条件下(図3
に示すスパッタ率が0.35(atoms/ion) と
なる条件下)でも、半導体装置の歩留まりに影響するよ
うな硬化デポ物は生じないのである。
【0038】また、イオンエネルギーを250eV以上
にすることによって、以下の効果が得られる。すなわ
ち、イオンエネルギーを高くすることによって、エッチ
ングに寄与するイオンの直進性が向上するので、ドライ
エッチングの異方性機能が向上する。その結果、微細な
コンタクトホールの真直度を高く維持しながら、高い寸
法精度を得ることができるのである。また、イオンエネ
ルギーを上昇させることにより、エッチング速度も上昇
し、その結果、半導体装置の製造工程におけるスループ
ットの向上、コストの低減を図ることができる。
【0039】次に、イオンエネルギーを高める方法につ
いて、説明する。イオンエネルギーは、陰極降下電圧V
dcで表され、これを高めるには、RFパワーを増大する
か、エッチング圧力を低くするかが効果的である。図4
は、エッチング圧力に対する陰極降下電圧の特性を示
し、エッチング圧力の低減によって陰極降下電圧を高め
得ることが示されている。このように、エッチング圧力
を低下さてイオンエネルギーを高めることで、RFパワ
ーを増大させる必要はなくなり、消費電力の低減を図る
ことができる。
【0040】なお、上記実施例では、エッチングガスと
して、CHF3 ,N2 の混合ガスを用いたが、本発明は
斯かる実施例に限定されるものではない。すなわち、添
加ガスとしてN2 ガスを含み、かつ酸素元素を含まない
エッチングガスを使用すればよい。
【0041】また、上記実施例では、エッチング装置と
して、平行平板R.I.E.装置を用いたが、本発明が
適用されるエッチング装置は斯かる実施例に限定される
ものではなく、他のタイプのプラズマ発生装置を用いて
もよい。
【0042】さらに、上記エッチングガスを、He,N
e,Ar等の0族元素で希釈したエッチングガスを用い
てもよい。その場合、上述のようにエッチング圧力が低
下することで、真空引き装置の能力を上げることなくイ
オンエネルギーを増大させうる利点がある。
【0043】上記実施例では、コンタクトホールを形成
する際に図1(a)に示す段階から、N2 ガスを含みか
つ酸素元素を含まないエッチングガスを使用したが、本
発明は斯かる実施例に限定されるものではない。当初は
酸素元素を含むエッチングガスを使用し、図1(b)に
示すような下層金属配線3のいずれかの部位でコンタク
トホールの開口が完了するかあるいは完了する直前か
ら、N2 ガスを含みかつ酸素元素を含まないガスに切替
えるようにしてもよい。
【0044】また、層間絶縁膜の下地がすべて金属膜で
なくてもよい。例えば、コンタクトホールを開口する部
位に下層金属配線がなく、上層金属配線が直接シリコン
基板のソース・ドレインにコンタクトするような場合に
も、本発明を適用することで、コンタクトホールにおけ
る硬化デポ物の発生を防止することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
Alを含む金属膜上に直接堆積された絶縁膜に開口を形
成するためのエッチングの際に、エッチングガスにN2
ガスを含めかつ酸素元素を含めないことで、開口形成後
のオーバーエッチング時に金属原子がスパッタされて
も、結合エネルギーの高いAl−N結合を生ぜしめ金属
原子のスパッタを抑制することができ、よって、マスク
除去後における硬化デポ物の残存を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るコンタクトホールの形成工程にお
ける基板の構造の変化を示す断面図である。
【図2】実施例においてコンタクトホール形成後マスク
を除去した時点における基板の表面状態を示す斜視図で
ある。
【図3】エッチングガスのイオンエネルギーの変化に対
するAlのスパッタ率の変化を示す特性図である。
【図4】エッチング圧力及びRF周波数の変化に対する
陰極降下電圧の変化を示す特性図である。
【図5】2層Al配線を有する半導体装置の構造を示す
断面図である。
【図6】従来の方法によるコンタクトホール形成工程に
おけるコンタクトホール内の状態を示す破断斜視図であ
る。
【図7】従来の方法によるコンタクトホール形成後マス
クを除去した時点における基板表面の状態を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 BPSG膜 3 下層金属配線(金属膜) 4 層間絶縁膜 5 上層金属配線 6 MOSトランジスタ 7 コンタクトホール 9 レジストマスク 38 硬化デポ物
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−151385(JP,A) 特開 昭54−125979(JP,A) 特開 平3−204928(JP,A) 特開 昭60−143633(JP,A) 特開 昭58−204558(JP,A) 特開 昭59−34633(JP,A) 特開 昭61−13627(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 H01L 21/3213

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上のAlを含む金属膜上に直
    設けられた絶縁膜の一部をドライエッチングにより選
    択的に除去する方法であって、 上記絶縁膜の上にエッチングしようとする領域のみ開口
    したマスクを形成する工程と、 添加ガスとしてN2 ガスを含みかつ酸素元素を含まない
    エッチングガスを用いて、上記マスクの開口部下方の絶
    縁膜を除去し、絶縁膜に開口を形成する工程と、 上記絶縁膜に開口を形成する工程が終了した後に、上記
    マスクを除去する工程とを備えたことを特徴とするエッ
    チング方法。
  2. 【請求項2】 請求項記載のエッチング方法におい
    て、 プラズマ状態になったエッチングガスのイオンエネルギ
    ーを、250eV以上とすることを特徴とするエッチン
    グ方法。
  3. 【請求項3】 請求項記載のエッチング方法におい
    て、 エッチングガスのエッチング圧力を低下させることで、
    イオンエネルギーを高くすることを特徴とするエッチン
    グ方法。
  4. 【請求項4】 請求項記載のエッチング方法におい
    て、 上記エッチングガスを、0族元素で希釈してエッチング
    圧力を低下させることを特徴とするエッチング方法。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3又は4記載のエッチン
    グ方法において、 上記エッチングガスは、分子式がCx Hy Fz で表され
    るガスを含むことを特徴とするエッチング方法。
  6. 【請求項6】 請求項記載のエッチング方法におい
    て、 上記エッチングガスは、分子式がCx Hy Fz で表され
    るガスとしてCHF3ガス,CH2 F2 ガス及びCH3
    Fガスのうち少なくともいずれか1つのガスを含むこと
    を特徴とするエッチング方法。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5又は6記載の
    エッチング方法において、 上記エッチングガスは、分子式がCv Fw で表されるガ
    スを含むことを特徴とするエッチング方法。
  8. 【請求項8】 請求項記載のエッチング方法におい
    て、 上記エッチングガスは、分子式がCv Fw で表されるガ
    スとしてCF4 ガス,C2 F6 ,C3 F8 ガス及びC4
    F8 ガスのうち少なくともいずれか1つのガスを含むこ
    とを特徴とするエッチング方法。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6,7又は
    記載のエッチング方法において、 上記エッチングガスに、分子式がCt Hu で表されるガ
    スを添加することを特徴とするエッチング方法。
  10. 【請求項10】 請求項記載のエッチング方法におい
    て、 上記エッチングガスに、分子式がCt Hu で表されるガ
    スとしてCH4 ガスを添加することを特徴とするエッチ
    ング方法。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9又は10記載のエッチング方法において、 上記エッチングガスは、SF6 ガスを含むことを特徴と
    するエッチング方法。
  12. 【請求項12】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10又は11記載のエッチング方法において、 上記エッチングガスに、H2 ガスを添加することを特徴
    とするエッチング方法。
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