JP3312974B2 - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP3312974B2
JP3312974B2 JP29352793A JP29352793A JP3312974B2 JP 3312974 B2 JP3312974 B2 JP 3312974B2 JP 29352793 A JP29352793 A JP 29352793A JP 29352793 A JP29352793 A JP 29352793A JP 3312974 B2 JP3312974 B2 JP 3312974B2
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  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撮像装置に係り、特に繊
維、シャドウマスクおよび液晶パネルなどの周期的パタ
ーンを持つ対象物の欠陥を検査する欠陥検査装置や、周
期的パターンが含まれる画像を撮像するテレビジョンカ
メラ(TVカメラ)に適用される撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衣服、バッグ類や靴およびコンベアなど
に使用される繊維は織機によって製造され、格子状、す
だれ状の縞のような一様な周期的パターンを持ってい
る。しかし、実際には材料の均質性や加工条件あるいは
製造中の汚れなどにより、繊維には種々の欠陥がある程
度生じることは避けられない。このような繊維中の欠陥
検査は、従来目視で行われてきた。
【0003】一方、他の周期的パターンを有する製品と
しては、カラーCRTに使用されるシャドウマスクや、
液晶ディスプレイに使用される液晶パネルなどがある。
シャドウマスクは、カラーCRTの色選別機構として用
いられ、合金の板に各色の電子ビームを通過させるため
の多数の微細な開孔を周期的に配列して構成される。液
晶パネルは、多数の画素をマトリックス状に配列して構
成される。これらシャドウマスク、液晶パネルのような
製品においても、製造工程において種々の欠陥が生じ
る。
【0004】近年、このような周期的パターンを持つ対
象物をCCDイメージセンサのような固体撮像素子を用
いたカメラにより撮像し、得られた画像信号を処理して
欠陥検査を自動的に行う欠陥検査装置が開発されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】対象物が繊維の場合を
例にとると、穴開き、焦げ跡など比較的コントラストの
大きい欠陥の検査は従来の欠陥検査装置で比較的容易に
行うことができるが、繊維特有の微細な欠陥の検査を行
うことは難しい。すなわち、微細な欠陥を検査できるよ
うに撮像素子の画素ピッチを小さくして精度を上げてゆ
くと、画素の大きさと対象物が持つ周期的パターンの格
子の大きさとが近くなってモアレが生じる。このような
モアレがあると対象物中の欠陥を見出だすことが困難と
なり、検査に支障を来たす。
【0006】一方、TVカメラ、特に放送などの業務用
TVカメラや、一般コンシューマ用の高画質ビデオカメ
ラ、HDTV(高精細テレビジョン)カメラにおいて
も、対象物に衣服のストライプなど細かい周期的パター
ンが含まれている場合は同様にモアレ妨害が生じる。
【0007】モアレ妨害を避けるために、従来より撮像
素子の入射光路に光学的ローパスフィルタを挿入し、空
間周波数の高い成分をカットする方法が知られている。
しかし、この方法は解像度の低下という問題がある。す
なわち、光学的ローパスフィルタを挿入すると、空間周
波数の高い微細情報が犠牲になるため、前述のような微
細な欠陥を検査するための高精度欠陥検査装置には適用
できない。TVカメラの場合は、解像度の低下による画
質劣化を招いてしまう。
【0008】従って、本発明は解像度を犠牲にすること
なくモアレ妨害を効果的に除去することができる、欠陥
検査装置やTVカメラに適した撮像装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る撮像装置は、周期的パターンを含む対
象物を撮像して画像信号を出力する撮像素子と、この撮
像素子から出力される画像信号を処理する画像処理手段
と、対象物に含まれる周期的パターンのピッチに応じて
撮像素子に対する対象物の結像倍率を設定する結像倍率
設定手段とを具備することを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る撮像装置は上記構成に
加えて、撮像素子に対する対象物の結像倍率を設定する
結像倍率設定手段と、前記画像信号からモアレ量を検出
するモアレ量検出手段と、このモアレ量検出手段により
検出されたモアレ量が設定値以下となるように結像倍率
設定手段により設定された結像倍率を調整する結像倍率
調整手段とをさらに具備することを特徴とする。
【0011】
【作用】一般に、撮像素子は複数の画素を所定ピッチで
一次元または二次元に配列して構成される。このような
撮像素子により周期的パターンを有する対象物を撮像し
た場合、この撮像素子の画素ピッチと撮像素子上に結像
される周期的パターンのピッチとが近い場合にモアレが
発生する。画素ピッチが撮像素子に結像される周期的パ
ターンのピッチの整数倍の関係になったとき、原理的に
モアレは零となる。また、特に画素ピッチが撮像素子に
結像される周期的パターンのピッチの2倍の関係のと
き、モアレを生じない範囲で最も解像度が高くなる。
【0012】撮像素子の画素ピッチは変えることはでき
ないが、撮像素子に結像される周期的パターンのピッチ
は撮像素子に対する対象物の結像倍率を変えることによ
り変えることができる。
【0013】この点に着目して、本発明では対象物上の
周期的パターンのピッチに応じて結像倍率を適切に設定
することによりモアレを低減する。この場合、モアレを
完全に零にする必要はなく、人間の目の検知限以下にす
れば十分であるから、正確に画素ピッチが撮像素子に結
像される周期的パターンのピッチの整数倍の関係となる
必要はなく、その近傍でも十分にモアレが低減される。
また、例えば繊維のように周期的パターンのピッチにば
らつきのある対象物の場合、結像倍率を一定にしたので
は対象物上の全ての位置でモアレが低減されるとは限ら
ない。このことは、放送用などのTVカメラのように自
然画像を対象とする撮像装置の場合も同様である。さら
に、シャドウマスクや液晶パネルのような周期的パター
ンのピッチが正確に一様な対象物であっても、撮像素子
に対象物の像を結像する光学系のレンズの歪の影響によ
り、撮像素子に結像された状態では周期的パターンのピ
ッチにむらが生じることもある。
【0014】そこで、本発明では撮像素子より出力され
る画像信号からモアレ量を検出し、結像倍率の基本的な
設定に加えて、検出されたモアレ量が所定値以下、例え
ば検知限以下となるように結像倍率を調整する手段を備
えることによって、対象物上のどの領域についてもモア
レを低減することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1に、本発明の一実施例に係る撮像装置の概略
構成図を示す。図1において、周期的パターンが含まれ
た対象物1は、欠陥検査装置の場合は例えば繊維、シャ
ドウマスク、液晶パネルその他の検査対象物であり、放
送用などのTVカメラにおいては、主として自然画像で
ある。この対象物1の像は、結像倍率可変機構であるズ
ームレンズ2を介してカメラ部3内の撮像素子4に結像
される。ズームレンズ2は、周知のような複数の光学レ
ンズを組み合わせた倍率可変のレンズ系であり、後述す
る電動モータを用いたズームドライバ27により駆動さ
れることによって倍率が変化し、それにより撮像素子4
に対する対象物1の結像倍率を変化させる。このように
電動により倍率が制御されるズームレンズは、パワーズ
ームとも呼ばれる。撮像素子4は、例えば一次元あるい
は2次元のCCD(電荷結合素子)イメージセンサなど
の固体撮像素子であり、結像された対象物の像に応じた
電気信号(画像信号)5を出力する。
【0016】撮像素子4から出力された画像信号5は、
アンプ6により増幅された後、A/D変換器7に入力さ
れ、例えば1画素当たり8ビット、すなわち256段階
の階調を持ったディジタルデータ(以下、画像信号デー
タという)に変換される。この画像信号データは画像処
理部8に入力され、ここで所定の処理が施された後、C
RTディスプレイや液晶ディスプレイなどの表示部9に
供給され、画像として表示される。
【0017】A/D変換器7から出力される画像信号デ
ータは、モアレ量検出回路10にも入力される。このモ
アレ量検出回路10は、撮像素子4から出力される画像
信号5に含まれているモアレ成分の量を検出するもので
あり、この例ではA/D変換器7からの画像信号データ
を正規化する正規化回路11、正規化された画像信号デ
ータの連続する複数画素分のデータを蓄える複数段のシ
フトレジスタ12、シフトレジスタ11の複数の出力の
うちの最大値および最小値を検出する最大値/最小値検
出回路13、および最大値/最小値検出回路13から得
られる最大値14と最小値15との差を求める減算器1
6からなる。こうして得られるモアレ量検出回路10の
出力17は、後述するように撮像素子11から出力され
る画像信号5に含まれるモアレ量を示す。以下、このモ
アレ量検出回路10の出力17をモアレ量信号という。
【0018】モアレ量検出回路10から出力されるモア
レ量信号17は、微分回路18に入力される。微分回路
18は、ズームレンズ2の結像倍率を微小量変化させた
ときのモアレ量信号17の変化の傾き、すなわち微分値
19を求めるものであり、例えばディジタル差分器によ
って構成される。
【0019】微分回路18の出力(微分値)19は、正
負判定回路20に入力される。正負判定回路20は微分
値19の正負を0を含めて判定する回路であり、その判
定結果21はモアレ量信号17とともにシステムコント
ローラ22に入力される。
【0020】システムコントローラ22は、モアレ量検
出回路10から出力されるモアレ量信号17、正負判定
回路20の判定結果21、コンソール23およびROM
(読み出し専用メモリ)24からの信号に基づいて撮像
装置の各部を制御する回路である。ここで、システムコ
ントローラ22が行う各種の制御のうち、本発明におい
て特徴的な制御は、ズームドライバ27に対する制御で
ある。
【0021】コンソール23は、対象物1が欠陥検査の
検査対象物である場合、オペレータがその対象物の種別
を指定することにより、その種別を示す種別情報をシス
テムコントローラ22に送る。種別情報は、例えば検査
対象物が繊維の場合は繊維の種類などを示す情報であ
り、検査対象物がカラーCRTのシャドウマスクの場合
はCRTの画面サイズ(14インチ、21インチ、29
インチ等)、画面の縦横比(4:3、6:19など)お
よび高精細用かどうかなどを示す情報、また検査対象物
が液晶パネルの場合はパネルサイズおよび画素数などで
ある。さらに、オペレータはコンソール23を通して対
象物1に対する撮像素子4の視野サイズを指定すること
ができる。この指定を行うと、視野サイズの情報がシス
テムコントローラ19に入力される。
【0022】検査対象物に含まれる周期的パターンの基
本的なピッチは、検査対象物の種別によって種々異なっ
た値を持っている。そこで、検査対象物の種別とその検
査対象物に含まれる周期的パターンの基本的なピッチと
の関係を予めておき、その関係をROM24にテーブル
として格納しておく。コンソール23から種別情報を入
力すると、システムコントローラ22はその種別情報に
対応した周期的パターンのピッチの情報をROM24か
ら読み出し、このピッチの情報とコンソール23から入
力される視野サイズの情報に基づいて、ズームドライバ
27に結像倍率制御信号25を送る。ズームドライバ2
7は、この結像倍率制御信号25に基づいてズームレン
ズ2の倍率を対象物1の種別に応じて設定することによ
り、撮像素子4に対する対象物1の結像倍率を設定す
る。
【0023】システムコントローラ22は、さらに結像
倍率の設定後、正負判定回路20からの正負判定結果2
1およびモアレ量検出回路10からのモアレ量信号17
に基づいて、モアレ量が設定値(検知限)以下となるよ
うに、結像倍率制御信号25を僅かに増減することで、
上記のようにして設定された結像倍率を微調整する。こ
の結像倍率の微調整の具体的なアルゴリズムについて
は、後述する。
【0024】さらに、本実施例ではモニタ回路26が設
けられている。このモニタ回路26は、結像倍率制御信
号25がズームレンズ2に対して異常な倍率を指示する
ような値となったとき、警報を発してオペレータに報知
するものである。
【0025】なお、図1におけるモアレ量検出回路1
0、微分回路18、正負判定回路20およびシステムコ
ントローラ22の部分の処理はソフトウェアにより実行
することも可能であり、その場合は図2に示すような構
成とする。図2において、図1のA/D変換器7から出
力される画像信号データは画像メモリ31に一旦格納さ
れ、バス32を介してCPU33に取り込まれる。CP
U33は、ROM34に格納されたプログラムに従っ
て、図1のモアレ量検出回路10、微分回路18、正負
判定回路20およびシステムコントローラ22が行う処
理に相当した処理をソフトウェア処理として実行する。
RAM35は、演算途中の結果を一時格納するための作
業用メモリである。画像メモリ31のアクセスは、図示
しないDMAコントローラを用いてCPU33を介さず
に行うことも可能である。
【0026】一方、図1の画像処理回路は欠陥検査装置
の場合、図3に示すように構成される。図3において、
図1のA/D変換器7からの画像信号データは二分岐さ
れ、一方は第1の積算処理回路41に、他方は遅延回路
42を介して第2の積算処理回路43にそれぞれ入力さ
れる。積算処理回路41は入力された画像信号データの
連続する複数(N)画素分(例えばN=100)のデー
タを積算する。遅延回路42は、入力された画像信号を
例えばN画素分シフトすることにより遅延を行い、第2
の積算処理回路43はこの遅延回路42から出力される
画像信号について第1の積算処理回路41と同様にN画
素分のデータを積算する。すなわち、積算回路41,4
3はN画素分だけずれたN画素分についてそれぞれ積算
を行う。これらの積算処理回路41,43の積算結果は
相関演算回路44に入力され、両者の相関値、例えば差
または比が求められる。
【0027】このような積算処理回路41,43と遅延
回路42および相関演算回路44による自己相関処理に
よって、対象物1の欠陥部分が強調された画像データが
得られる。そこで、相関演算回路44から出力される画
像データについて閾値処理回路45によって適当な閾値
を用いて判定を行うことにより、欠陥部分のデータを抽
出することができる。
【0028】一方、放送用などのTVカメラの場合は、
画像処理回路8はA/D変換器7から出力される画像信
号をNTSC、PALあるいはHDTVなどの所望のT
V方式で定められたフォーマットの信号に変換する処理
を行う。
【0029】次に、本実施例の撮像装置の動作を説明す
る。まず、モアレ量検出回路10の検出原理について述
べる。対象物1に含まれる周期的パターンの典型とし
て、図4、図5に示すようなパターン51が考えられ
る。このパターン51は、モアレの発生をシミュレート
するために作成したパターンであり、白地の上に一辺の
長さCの黒い微小な四角形(以下、黒升という)を2C
のピッチで配列している。2Cが周期的パターンのピッ
チである。このようなパターン51を撮像素子4で撮像
したとする。52は、撮像素子4の画素である。この画
素52の大きさをP×Pとしたとき(以後、Pを画素ピ
ッチという)、図4はPが(2n−1)C≦P≦2nC
の場合、図5は2nC≦P≦(2n+1)の場合であ
る。但し、nは任意の整数(=1,2,…)である。
【0030】この場合、撮像素子4から出力される画像
信号5の明度値Vは、次式(1)で表すことができる。 V=Zm{1−(2SB /P2 )} (1) ここで、Zmは最大明度値、つまり画素52内が全て白
の場合の画像信号5の画素値であり、A/D変換器7の
出力(8ビットデータ)で“256”に相当する。ま
た、SB は画素52内に存在する黒升の総面積、P2
画素52の面積である。
【0031】この明度値Vを最大明度値Zmで正規化す
ると、次式(2)に示す値Dが得られる。 D=V/Zm=1−(2SB /P2 ) (2) このDを以下デビエーション値という。図6は、画素ピ
ッチPをC,2C,3C,4C,5C,6Cと種々変化
させ、それぞれの画素ピッチPの場合について図4また
は図5に矢印で示すように画素52をパターン51に対
して相対的にx方向に少しずつ移動させた場合のデビエ
ーション値Dを求めたものである。図6において、Xは
図4、図5におけるパターン51上の画素52の左上端
の位置を示している。なお、画素52のx方向の移動
は、図1の撮像素子4の主走査に相当する。
【0032】この図6から明らかなように、P=C,3
C,5Cの場合(特性61,63,64)、すなわち画
素ピッチPが黒升の一辺の長さCの奇数倍の場合は、D
が画素52のx方向への移動とともに大きく変動する。
この変動が画面上でモアレとなる。これに対して、P=
2C,4C,6Cの場合(特性62,64,66)、す
なわち画素ピッチPが黒升の一辺の長さCの偶数倍(周
期的パターンのピッチ2Cの整数倍)場合は、Dは画素
52の移動によらず一定となり、モアレは生じない。
【0033】図7は、図6においてモアレが最も生じ易
いX=Cの場合について、画素ピッチPの変化に対する
デビエーション値Dの変化を示したものである。以上の
シミュレーション結果から、撮像素子4に結像される対
象物1の周期的パターンのピッチ2Cに対して、撮像素
子4の画素ピッチPを整数倍に設定することにより、モ
アレが除去されることが分かる。但し、モアレが生じて
いても人間の視覚で検知されない程度であれば問題はな
いので、実際には周期的パターンのピッチ2Cに対する
撮像素子4の画素ピッチPの関係を正確に整数倍にする
必要はない。そこで、図1の実施例では最初に設定した
結像倍率をモアレが人間の目の検知限以下となるように
微調整するようにしている。
【0034】撮像素子4に結像される対象物1の周期的
パターンのピッチ2Cに対する撮像素子4の画素ピッチ
Pの関係は、撮像素子4に対する対象物1の結像倍率、
すなわちズームレンズ2の倍率を変えることにより制御
できる。なお、図7において画素ピッチPが大きい方向
は結像倍率が小さい方向に対応し、画素ピッチPが小さ
い方向は結像倍率が大きい方向に対応する。
【0035】図1におけるモアレ量検出回路10は、正
規化回路11によって上述したデビエーション値Dを求
め、シフトレジスタ12により連続する複数画素分、例
えばX=0〜2Cの位置に相当する区間の画像信号デー
タを蓄え、これらの画像信号データについて最大値/最
小値検出回路13によって最大値14と最小値15を求
め、これらの差を減算器16によって求めることによ
り、モアレ量信号17を出力する。すなわち、図6から
明らかなようにモアレが生じている部分では、2C以下
の周期で明度が周期的に変化し、その変化量すなわち明
度の最大値と最小値との差がモアレの量に対応して大き
くなるので、上記のような処理によってモアレ量を検出
することができる。
【0036】なお、図1のモアレ検出回路10では対象
物1上の周期的パターンのピッチの縦横比が1:1、つ
まりx方向とy方向のピッチが等しい場合を想定して、
x方向のモアレ量のみを検出しているが、y方向につい
てもモアレ量を検出するようにしてもよい。その場合、
シフトレジスタ11にy方向に連続する複数画素分の画
像信号データを蓄えるようにすればよい。また、自然画
像を対象とするTVカメラの場合は、対象物の周期的パ
ターンがどの様な方向性を持っているか、つまりモアレ
がどの方向に生じるかが不明であるため、x,y両方向
についてモアレ量を検出することが望ましく、斜め方向
についてもモアレ量を検出するとさらに有効である。
【0037】次に、本実施例における結像倍率制御の具
体的な手順を説明する。図8は、本発明を欠陥検査装置
に適用した場合、特に対象物1が繊維のような周期にば
らつきのある周期的パターンを持つ検査対象物である場
合に適した結像倍率制御の手順を示すフローチャートで
ある。
【0038】まず、オペレータがコンソール23を介し
て検査対象物の種別を指定し、さらに視野サイズを設定
すると(ステップS11)、システムコントローラ22
は検査対象物の種別に対応してROM24から読み出し
たピッチ情報と視野サイズとに応じた結像倍率を設定す
る(ステップS12)。この結像倍率は、撮像素子4の
画素ピッチ(P)が撮像素子4に結像される検査対象物
上の基本的な周期パターンのピッチ(2C)の整数倍と
なる条件で、かつより解像度を高くして微細な欠陥の検
出が可能となるように、できるだけ大きな倍率に設定さ
れる。これによりシステムコントローラ22からズーム
ドライバ27に結像倍率制御信号25が供給され、ズー
ムドライバ27によってズームレンズ2の倍率が設定さ
れる。次に、システムコントローラ22はモアレ量検出
回路10から出力されるモアレ量信号17が設定値以下
かどうか、つまりモアレ量が検知限かどうかを調べ(ス
テップS13)、検知限であれば結像倍率制御は終了す
る。
【0039】一方、ステップS13でモアレ量が検知限
を越えている場合は、システムコントローラ22は結像
倍率制御信号25を僅かに変化させることにより、ズー
ムレンズ2の倍率を微小量小さくする(ステップS1
4)。すなわち、結像倍率を小さくなる方向にステップ
的に微調整する。この後、システムコントローラ22は
ステップS13と同様にモアレ量が検知限かどうかを調
べ(ステップS15)、検知限であれば結像倍率制御は
終了する。また、ステップS15でもモアレ量が検知限
を越えている場合は、微分回路18により検出されたモ
アレ量信号17の結像倍率の微調整に伴う変化分、つま
り微分値19について、正負判定回路20で正か負か
(または0か)を判定する(ステップS16)。
【0040】ここで、微分値19が正であることは図7
においてデビエーション値Dが最適点である0の位置
(例えばP=2C,4C,…の位置)に対して右側の領
域Bにあり、最適点から遠ざかる方向に向かってること
を意味し、微分値19が負であることはDが左側の領域
Aにあり、最適点に向かっていることを意味する。ま
た、微分値19が0であることはDが領域Aと領域Bの
境界にあることを意味するが、この境界は最適点の場合
と最悪点(P=C,P=3C,…の位置)の場合の両方
がある。
【0041】ステップS16での判定の結果、微分値1
9が正の場合はステップS14に戻り、ステップS15
でモアレが検知限と判定されるか、ステップS16で微
分値19が負または0と判定されるまで結像倍率を一定
微小量ずつ小さくする。すなわち、微分値19が正の場
合、結像倍率を小さくしてゆくと、図6から分かるよう
にやがて微分値19が0または負となり、その後モアレ
量が検知限にまで減少する。
【0042】そして、ステップS16での判定の結果、
微分値19が負または0の場合は、モアレ量が検知限を
越えている状態が予め定めた一定時間経過したかどう
か、換言すればステップS13での結像倍率の微調整が
予め定めた所定回数行われたかどうかを調べ(ステップ
S17)、一定時間以上経過すれば、ステップS12に
戻って結像倍率の再設定を行う。この結像倍率の再設定
に際しては、最初にステップS12で設定した結像倍率
より小さく、しかも撮像素子4の画素ピッチPが撮像素
子4に結像される検査対象物上の周期パターンのピッチ
2Cの税数倍の条件を満たす範囲で結像倍率を設定す
る。例えば最初に設定された結像倍率がP=2Cに相当
する値であったなら、P=4Cに相当する値に再設定を
行い、また最初に設定された結像倍率がP=4Cに相当
する値の場合はP=6Cに相当する値となるように結像
倍率の再設定を行う。
【0043】なお、このように再設定に際してより小さ
な結像倍率を設定する理由は、図7に示されるように最
適点(P=2C,4C,6C,…)の前後での結像倍率
の微調整によるDの変化は、結像倍率が大きい領域(例
えばP=2C)で大きく、結像倍率が小さい領域(P=
4C,6C等)ほど小さいために、結像倍率の微調整に
よってモアレ量を検知限以下に追い込む操作が容易とな
るからである。
【0044】このように結像倍率を小さくしてゆくと、
解像度が低下するために微細な欠陥に対する検出能力自
体は低下するが、モアレが発生していると比較的大きな
欠陥でもモアレとの区別が付かず検出不能となってしま
うことを考えると、解像度が若干低下しても結像倍率を
小さくしてモアレを低減させることが得策である。
【0045】そして、以後上記の処理を繰り返す。以上
のような処理の結果、モアレ量が検知限になったところ
で収束する。次に、図9は本発明を放送用などのTVカ
メラに適用する場合の結像倍率制御の手順を示すフロー
チャートである。
【0046】まず、TVカメラの操作者(カメラマン)
が手動で撮影アングルを設定して結像倍率つまりズーム
レンズ2の倍率を設定すると(S21)、この状態でモ
アレ量検出回路10により検出されたモアレ量が検知限
かどうかを判定する(ステップS22)。ここで、モア
レ量が検知限であれば結像倍率の微調整を行わず、結像
倍率制御は終了する。
【0047】一方、モアレ量が検知限を越えている場合
は、図8の場合と同様に結像倍率を一定微小量小さくし
た後、モアレ量が検知限かどうかを再び判定する(ステ
ップS23〜S24)。この判定の結果、モアレ量が検
知限であれば結像倍率制御は終了し、検知限でない場合
はモアレ量信号17の微分値19について、正負判定回
路20で正か負か(または0か)を判定する(ステップ
S25)。
【0048】ステップS25での判定の結果、微分値1
9が負または0の場合はステップS23に戻り、ステッ
プS24でモアレが検知限と判定されるか、ステップS
25で微分値19が正と判定されるまで結像倍率を一定
微小量ずつ小さくする。
【0049】次に、ステップS25での判定の結果、微
分値19が正になると、逆に結像倍率を一定微小量大き
くする(ステップS26)。そして、モアレ量が検知限
かどうかを再び判定する。この判定の結果、モアレ量が
検知限であれば結像倍率制御は終了し、検知限でない場
合は、ステップS26に戻り、モアレ量が検知限となる
まで結像倍率を一定微小量大きくする。
【0050】放送用TVカメラの場合、カメラマンが意
図した撮影アングルをモアレ除去のために装置側で勝手
に変更することは許されない。そこで、図9の例では図
8の場合と異なり、結像倍率を小さくする方向に一定微
小量ずつ調整していってもモアレ量が検知限にまで低下
しない場合は、逆に結像倍率を大きくする方向に一定微
小量ずつ大きくしてゆき、モアレ量を検知限以下に追い
込むようにしている。すなわち、カメラマンが意図した
撮影アングルに相当する結像倍率の近傍で結像倍率を微
調整することにより、モアレを低減させるのである。な
お、モアレ低減のための結像倍率の調整量は極めて僅か
でよいから、この調整によりアングルが変化して見える
ことはない。
【0051】自然画像を撮像するTVカメラにおいて、
前述したようにモアレ量の検出をx方向、y方向および
斜め方向のような複数の方向について行った場合、全て
の方向のモアレ量が検知限以下となるように上述した結
像倍率制御を行うことが理想であるが、それが不可能な
場合は視覚上目立つ方向(例えばx方向)のモアレ量を
優先的に低減させるように結像倍率制御を行うことも有
効である。
【0052】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
1の実施例では、結像倍率可変機構としてズームレンズ
2を用いたが、結像倍率可変機構はこれに限られず、例
えば図10または図11に示すような構成としてもよ
い。
【0053】図10は、カメラ部3を光軸方向(撮像素
子4の結像面に直角な方向)に移動させるカメラ移動機
構72を設け、図1のシステムコントローラ22から結
像倍率制御信号74によってカメラ移動機構72を制御
することにより、結像倍率制御を行うようにしたもので
ある。但し、カメラ部3を光軸方向に移動させると撮像
素子4に対する焦点がずれる。そこで、システムコント
ローラ22から結像倍率制御信号74と対応して変化す
る焦点制御信号73を撮像レンズ71に送出して、撮像
レンズ71と撮像素子4との距離をカメラ移動機構72
の移動に連動させて変化させる構成にしている。この場
合、撮像レンズ71としては例えばモータを用いて電気
的制御により焦点調節が可能なレンズが用いられる。
【0054】図11(a)は、カメラ部3内の撮像素子
4に対象物の像を結像するための結像光学系として、焦
点距離の異なる複数の撮像レンズ82を有するレンズ交
換系81を用い、一つの撮像レンズ82を図11(b)
または(c)のような構成により撮像素子4の入射光路
に選択的に挿入することで、結像倍率を可変するように
したものである。図11(b)は、複数の撮像レンズ8
2を回転円板83上に円周方向に沿って配設し、円板8
3を矢印方向に回転させることで一つの撮像レンズを選
択するようにしたリボルバ式の結像倍率可変機構であ
る。また、図11(c)は平行移動する支持板84上に
複数の撮像レンズ82を配設し、支持板84を矢印方向
に移動させることで一つの撮像レンズを選択するように
したリニア式の結像倍率可変機構である。
【0055】また、結像倍率可変機構として、図1中に
示したズームレンズ2、図10中に示したカメラ移動機
構72および図11に示したレンズ交換系81を用途に
応じて選択したり、任意の組み合わせで二つ以上併用す
ることも可能である。例えば、ズームレンズは基本的に
焦点を変化させずに倍率を可変するので、本発明におけ
る結像倍率可変機構として都合がよいが、反面、レンズ
構成が複雑で、明るさも低下し、収差も一般的に大きい
と考えられる。図10に示した構成によれば、このよう
なズームレンズを用いた場合のデメリットは解消され
る。一方、カメラ移動機構72は可変範囲を大きくとる
と機構が大掛かりとなるが、ズームレンズ2とカメラ移
動機構72を併用すれば、この欠点が解消されると共
に、ズームレンズ2として倍率可変範囲の狭いものを使
用できるので、ズームレンズの持つ欠点が緩和される。
【0056】なお、図11のように撮像レンズを選択す
る結像倍率可変機構では、結像倍率の細かな調整はでき
ないが、対象物が周期的パターンのピッチが安定してい
るシャドウマスクや液晶パネルのような検査対象物の場
合には、結像倍率の細かな調整が不要と考えられるの
で、このような段階的な結像倍率可変機構でもよい。
【0057】次に、対象物1が周期的パターンのピッチ
の縦横比が1:1でない場合について説明する。繊維や
液晶パネルのような対象物に含まれる周期的パターン
は、図4および図5に示したように縦横のピッチが等し
いとは限らず、縦横のピッチが異なる場合も多い。ズー
ムレンズをはじめとする上述した結像倍率可変機構は、
結像倍率を縦横同じ比率で可変するものであるため、対
象物に含まれる周期的パターンのピッチの縦横比が1:
1でない場合、撮像素子4から出力される画像信号上で
周期的パターンのピッチの縦横比が1:1となるよう
に、換言すれば撮像素子4に結像される像の1画素当た
りの縦横比が1:1となるように補正する必要がある。
図12および図13は、このような縦横比補正機構の例
を示す図である。
【0058】図12は、撮像素子4が一次元アレイセン
サの場合の例であり、対象物1の像は撮像レンズ91に
よって撮像素子4に結像される。対象物1は図のように
長尺なシート状であり、ローラ等を用いて構成された移
送機構92によって矢印yで示す方向(副走査方向)に
移送される。移送機構92は、図1のシステムコントロ
ーラ22からの副走査同期信号94に従った速度(副走
査速度)で対象物1を移送させるように駆動される。一
方、撮像素子4は走査駆動回路93によって矢印xで示
すセンサの配列方向(主走査方向)に走査され、この主
走査に伴って画像信号をシリアルに出力する。主走査の
周期は、システムコントローラ22からの主走査同期信
号95によって制御される。
【0059】ここで、対象物1上の周期的パターンのピ
ッチの縦横比がN:1の場合(Nは1を越える正の
数)、上記副走査速度を縦横比が1:1の場合のN倍に
するか、または主走査周期を1/Nとする。こうする
と、例えばNが2の場合、対象物1が副走査方向に2画
素分の距離移送される間に撮像素子4の1周期の主走査
が終了する。これにより撮像素子4から出力される画像
信号上での周期的パターンのピッチの縦横比、すなわち
撮像素子4に結像される像の1画素当たりの縦横比は
1:1となる。
【0060】図13は、撮像素子4が2次元アレイセン
サの場合の例であり、対象物1の像は凸レンズ101と
シリンドリカルレンズ102によって撮像素子4上に結
像され、シリンドリカルレンズ102により1画素当た
りの縦横比が補正される。
【0061】すなわち、対象物1上の周期的パターンの
ピッチの縦横比が1:Nの場合(Nは1を越える正の
数)、シリンドリカルレンズ102の軸を図のようにy
方向に向けると、撮像素子4上に結像される像はx方向
に圧縮されるので、シリンドリカルレンズ102の曲率
を適当に選ぶことにより、撮像素子4上に結像される像
の1画素当たりの縦横比は1:1に補正される。また、
逆に対象物1上の周期的パターンのピッチの縦横比が
N:1の場合(Nは1を越える正の数)、シリンドリカ
ルレンズ102の軸をx方向に向けると、撮像素子4上
に結像される像はy方向に圧縮されるので、同様にシリ
ンドリカルレンズ102の曲率を適当に選ぶことによ
り、撮像素子4上に結像される像の1画素当たりの縦横
比は1:1に補正される。
【0062】このような縦横比補正機構を図1の撮像装
置に組み合わせることにより、対象物1上の周期的パタ
ーンのピッチの縦横比が1:1でない場合でも、前述し
たモアレ量の検出を行うことができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による撮像
装置は周期的パターンを有する対象物をモアレを除去し
つつ高精細に撮像することができ、欠陥検査装置や放送
用などのTVカメラに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る撮像装置の構成を示す
ブロック図
【図2】図1における主要部をソフトウェア処理で実現
する場合のブロック図
【図3】図1における画像処理回路の具体的な構成例を
示すブロック図
【図4】本発明におけるモアレのシミュレートに用いた
周期的パターンと撮像素子の画素との関係の一例を示す
【図5】本発明におけるモアレのシミュレートに用いた
周期的パターンと撮像素子の画素との関係の他の例を示
す図
【図6】図4および図5の周期的パターンを種々の画素
ピッチで撮像した場合の画素の位置変化に伴うデビエー
ション値の変化を示す図
【図7】図6において画素位置を固定して画素ピッチを
変化させた場合のデビエーション値の変化を示す図
【図8】同実施例における結像倍率制御の手順の一例を
示すフローチャート
【図9】同実施例における結像倍率制御の手順の他の例
を示すフローチャート
【図10】本発明における結像倍率可変機構の他の例を
示す図
【図11】本発明における結像倍率可変機構のさらに別
の例を示す図
【図12】本発明において対象物上の周期的パターンの
縦横比が1:1でない場合の撮像光学系に設けられる縦
横比補正機構の構成例を示す図
【図13】本発明において対象物上の周期的パターンの
縦横比が1:1でない場合の撮像光学系に設けられる縦
横比補正機構の他の構成例を示す図
【符号の説明】
1…対象物 2…ズームレンズ 3…カメラ部 4…撮像素子 5…画像信号 6…アンプ 7…A/D変換器 8…画像処理回路 9…表示部 10…モアレ量検出
回路 11…正規化回路 12…シフトレジ
スタ 13…最大値/最小値検出回路 14…最大値 15…最小値 17…モアレ量信
号 18…微分回路 19…微分値 20…正負判定回路 21…正負判定結
果 22…システムコントローラ 23…コンソール 24…ROM 25…結像倍率制
御信号 26…モニタ回路 27…ズームドラ
イバ 51…周期的パターン 52…画素 71…撮像レンズ 72…カメラ移動
機構 73…焦点制御信号 74…結像位置制
御信号 81…レンズ交換系 82…撮像レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/225 - 5/232 H04N 7/18

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周期的パターンを含む対象物を撮像して画
    像信号を出力する撮像素子と、 前記撮像素子から出力される画像信号を処理する画像処
    理手段と、 前記対象物に含まれる前記周期的パターンのピッチに応
    じて前記撮像素子に対する前記対象物の結像倍率を設定
    する結像倍率設定手段とを具備することを特徴とする撮
    像装置。
  2. 【請求項2】周期的パターンを含む対象物を撮像して画
    像信号を出力する撮像素子と、 前記撮像素子から出力される画像信号を処理する画像処
    理手段と、 前記撮像素子に対する前記対象物の結像倍率を設定する
    結像倍率設定手段と、 前記画像信号からモアレ量を検出するモアレ量検出手段
    と、 前記モアレ量検出手段により検出されたモアレ量が設定
    値以下となるように前記結像倍率設定手段により設定さ
    れた結像倍率を調整する結像倍率調整手段とを具備する
    ことを特徴とする撮像装置。
  3. 【請求項3】前記撮像素子の入射光路に配置されたズー
    ムレンズの倍率調整、前記対象物と撮像素子との間の距
    離調整、前記撮像素子の入射光路に挿入される撮像レン
    ズの選択の少なくとも一つの操作により前記結像倍率を
    可変する結像倍率可変機構を有することを特徴とする請
    求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】前記結像倍率設定手段は、前記対象物の種
    別と該対象物に含まれる周期的パターンのピッチとの関
    係を記憶した記憶手段を有し、この記憶手段から読み出
    したピッチの情報に基づいて前記結像倍率を設定するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】前記結像倍率設定手段は、前記結像倍率調
    整手段による結像倍率の調整により前記モアレ量検出手
    段により検出されたモアレ量が設定値以下とならない場
    合に前記結像倍率を再設定することを特徴とする請求項
    2に記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】前記モアレ量検出手段は、前記画像信号の
    所定区間内の最大値と最小値との差を求めることにより
    前記モアレ量を検出することを特徴とする請求項2に記
    載の撮像装置。
  7. 【請求項7】前記画像処理手段は、前記対象物中の欠陥
    部分を抽出する処理を行うことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の撮像装置。
  8. 【請求項8】前記対象物に含まれる周期的パターンのピ
    ッチの縦横比に応じて前記撮像素子の走査速度および該
    撮像素子に対する該対象物の移送速度の少なくとも一方
    を制御することにより、前記撮像素子に結像される像の
    1画素当たりの縦横比を変化させる縦横比補正手段を有
    することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装
    置。
  9. 【請求項9】前記対象物に含まれる周期的パターンのピ
    ッチの縦横比に応じて前記撮像素子に結像される像の1
    画素当たりの縦横比を光学的に変化させる縦横比補正手
    段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の
    撮像装置。
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