JP3312073B2 - 形鋼の冷却用ノズル - Google Patents

形鋼の冷却用ノズル

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、形鋼のスプレー冷却に
関し、特にH形鋼、I形鋼、溝形鋼等のフランジ冷却の
ように、冷却面を地面に対して鉛直にして、水等を吹き
つける冷却方法及びその実施に利用できるノズルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、H形鋼等の断面形状が複雑な形
鋼を熱間圧延で製造する際、その断面各部の肉厚差に起
因する断面内温度差によって、冷却後に曲がりや座屈等
の形状不良を生じることが知られている。そこで、この
形状不良を防止するため、従来より、熱間圧延中あるい
は圧延後に、肉厚のフランジを外側から強制的に水冷し
て、形鋼断面内の温度分布を均一化することが行われて
いる。
【0003】ところで、本出願人は、以前にH形鋼の高
効率冷却を達成するために、(1)噴霧パターン幅Tの
増加(図6参照)、(2)スプレー水の被冷却面での衝
突圧力の均一化、をねらったスプレー冷却方法を開発
し、特開平5−179340号公報で開示した。この方
法は、冷却水の冷却面への衝突力を0.05〜0.5g
/mm2 の範囲に設定し、冷却水の衝突力のばらつきを
減らし、被冷却面での水膜パターンを長方形、正方形又
は長円形として冷却するものである。さらに、ノズル
を、垂直載置したフランジ面の外側において、縦方向に
複数段に配置して冷却する方法をも提案してきた。(特
願平4−126214号)さらに、上記方法を実施する
ノズルは、噴霧パターンが、図6に点線で示すように、
楕円形あるいはそれを押し潰した形状であったので、長
方形の噴霧パターンを描くノズルの開発も検討した。そ
の結果、本出願人が溶鋼の連続鋳造においてスラブの2
次冷却用に開発したノズルが適切であることが分かり、
そのノズル(実願平4−71653号)を利用するよう
になった。その構造は、ノズル内の水通路にデフレクタ
(偏流板)を設置し、それにより分流し、ノズル噴射口
に噴流を衝突させることで流速を上げ、噴霧幅の拡大と
噴霧高さ方向の水量分布の均一化を図ったものである。
【0004】しかしながら、上記ノズルを形鋼の冷却に
用いる際には、ウェブへの水乗りを防止するため、ノズ
ル先端から噴霧が上方に飛ばない所謂斜方ノズルとし
た。それは、上部が水平で、下部が下方に傾斜しつつ広
がった噴射角を有する形状のスプレー水を噴射するノズ
ルで、このノズルで水を噴射した場合でも、まだ水平面
に対して垂直な被冷却面上の噴霧パターン下端部には大
なり小なり流下水による冷却が生じる。そこで、この流
下水の影響を考慮して、ノズルの水噴射量を絞ったり
(特公平5−30523号公報参照)して、フランジ面
全体の均等冷却を図っていた。この他にも、流下水の影
響を排除する種々の方法があるが、水膜パターン形状、
水量のコントロールによるものが多く、流下水の影響を
最小限に抑止できる充分に満足のいく技術はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑みてなされたもので、形鋼の地面に対して鉛直な面
の冷却に際し、流下水の影響を最小限に抑えた冷却用ノ
ズルの提供を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、現在の冷却装置に取付けてある種々のノズ
ルのスプレー水噴射条件が被冷却面での流下水に与える
影響を調査した。本発明は、その調査結果に基づきなさ
れたものである。すなわち、本発明は、内部形状を砲弾
状の空洞としたノズル本体の先端に、軸心に対して下方
拡大の上下非対称に開口させる裁断斜面を設け、該ノズ
ル本体に、後端が閉止し、且つ側壁に水平に対向する2
ケの孔を有する筒体を連接し、さらに該ノズル本体を上
下複数段に一体に配設してなることを特徴とする形鋼の
冷却用ノズルを提供する。
【0007】
【作用】本発明では、少なくとも一つの被冷却面が鉛直
になるように載置した形鋼に、該被冷却面と対向して設
けたノズルから冷却媒体を噴射する形鋼の冷却において
被冷却面において流下水の影響が解消されるようにな
る。その結果、形鋼は均一冷却され、形状不良がなくな
って製品合格率(歩留)が向上し、製造費もダウンし
た。さらに、本発明では、形鋼の冷却作業が効率良く行
えるようになった。
【0008】以下、図1及び5に基づき、本発明の内容
を説明する。発明者は、まず現在用いているノズルで、
噴射条件を変更して流下水影響の有無を調査した。その
方法は、モデルによるシュミレーションと実材試験の2
つである。まず、シュミレーション試験は、ノズル軸を
地面と平行にして設置したノズル1から、地面に対して
垂直な透明アクリル板(図示せず)に水4を噴射し、そ
のアクリル板上に描かれた噴霧パターン5下端の流下水
挙動(冷却範囲と強さ)を目視で調査した。その結果、
水平ノズルから噴射される水4の噴射角が大きいと、殆
どの水4が板に沿って流下し、小さい場合にはかなりの
水4が反射する(跳ね返る)ことが分った。
【0009】に、実際の圧延ラインにあるH形鋼で、
冷却前後の被冷却面の温度分布を走査型温度計で測定
し、流下水の冷却範囲と冷却能を調査した。そして、そ
の結果を整理し、図1を得た。図1から、噴射角tan
θが0.8(約39°)以下であれば流下水の影響が小
さく、かつノズル1ヶ当りのスプレー面積当りの流量
(Q/T・W)(以下、水量密度という)が9000リ
ットル/m2・min以下であれば流下水の影響が小さ
くなることが分った。すなわち、噴射水4の下方向成分
の速度を規制し、単位面積当りの水量を減らして均一な
冷却を行えばよいことになる。図1に示す測定点(黒
丸)は、吹きつけ面積に対し水量が多すぎるため、噴射
角tanθを小さくした効果がでてない。これらの結果
から、噴射角および水量密度(Q/T・W)を適切に選
択したノズルを使用すれば前記問題点は解決でき、流下
水の影響のほとんどない冷却が可能となるのである。
【0010】しかし、噴射角や被冷却面での水量密度
(Q/T・W)は、設備スペース、冷却能、冷却位置か
ら制約をうけ、特に既設設備にこの試験結果を適用する
場合には、設備面の制約を解消する必要が生じる。すな
わち、噴射角tanθが1.0を超える場合、ノズルを
2ヶとしtanθを選択する方法が簡便であるが、ノズ
ル取付口は1ヶしかなく(図2の既存設備例参照)、設
備改善しなければ、即対応できないという問題があっ
た。
【0011】そこで、発明者は、前述した連続鋳造にお
ける鋼片2次冷却用ノズルが、噴射角の変更が可能で、
且つ狭い場所での使用に適していることに着目した。す
なわち、前記実願平4−71653のノズルを多段にす
れば、噴射角をtanθ≦1.0で水量密度をQ/T・
W≦9000リットル/m2 ・minの条件で噴射させ
ることが可能であるからである。つまり、上記ノズル
は、ノズル軸と水平方向より上方には水を噴射しないの
で、ウエブへの水乗りが防止でき、さらに噴霧パターン
5が矩形であるから多段に積むだけで、ある幅の噴霧が
できるのである。
【0012】すなわち、図5に示すように、内部形状を
砲弾状の空洞6としたノズル本体7に、側壁に対向する
孔9を水平に設けた後端を閉止した筒体8を連接し、該
ノズル本体7先端に、軸心に対して下方拡大で、上下非
対称に開口させる裁断斜面を設けたノズル本体を、さら
に、上下に複数段に一体に配設するようにしたので、既
設備を改造することなく、均一な衝突圧で、噴霧パター
ン幅の広い噴射が可能となり、冷却能の向上が図れるよ
うになった。そのノズルは、デフレクタ15により分流
し、噴流をノズル先端に衝突させることで、流速を上げ
噴霧幅Tの拡大と噴霧高さW方向の水量分布の均一化を
図ったものである。
【0013】
【実施例】H形鋼の圧延ラインで、本発明を実施した例
を以下に示す。まず、図1(b)の結果から、噴射角t
anθ=1.2ではそれだけで流下水の影響が大きく、
tanθ≦0.8ではその影響は小さいが、被冷却面の
水量密度Q/T・Wが大きくなると影響が出はじめる。
また、ノズル1個当りの単位面積当りの水噴射量は、Q
/(T×W)=10、000では、tanθ=0.26
としても流下水の影響が大きく出る。そこで、噴射角t
anθ=0.6、Q/T・W=3、500リットル/m
2 ・minとして、前記本発明に係る2段ノズルを用い
ることにした。その結果、図4に示す噴射パターン5が
得られるとともに、流下水の影響なくしてH形鋼の均一
冷却が行えた。
【0014】これに対して、従来のノズルを用いて、上
記と同じ被冷却面上での水膜パターンを得る試験を行っ
たところ、噴射角はtanθ=1.2、被冷却面の水量
密度はQ/T・W=7,000リットル/m2 ・min
となり(図3参照)、流下水の影響が解消されず、冷却
後のH形鋼に形状不良が相当数発生した。なお、本実施
例では2段ノズル2を利用したが、形鋼のサイズによっ
てはもっと段数を増加させても良い、また本発明に係る
形鋼の冷却方法は、将来適切な1段ノズルが開発された
場合、それを利用しても良い。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、水平
面に対して垂直の被冷却面を有する形鋼を、流下水の影
響をほとんどなくして冷却することができた。その結
果、製品形状(反り、直角度)の不具合防止、H形鋼の
製造費の低減(製品合格率の向上、製品歩止り向上、仕
掛り率の低下等による)が達成できた。また、本発明に
係るノズルを複数個縦列配置とすることによって、H形
鋼のフランジ幅の均一冷却がさらにレベルアップした。
さらに、既設の1配管1ノズル方式を、1配管2ノズル
方式に設備投資もなく簡単にできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷却水噴射試験の結果を示す図であり、(a)
は透明アクリル板への噴射結果を、(b)は実際の形鋼
における流下水と、水の噴射角及び水量密度間の関係を
示す図である。
【図2】従来の1配管、1ノズルの取付図である。
【図3】従来の噴射パターンを示す図である。
【図4】本発明に係る2段ノズルを使用した噴射パター
ンを示す図である。
【図5】2段式ノズルの構造を示す側面図である。
【図6】噴霧パターンの形状例を示す図である。
【符号の説明】
1 噴射ノズル 2 2段式ノズル 2−1 2段式ノズルの上ノズル 2−2 2段式ノズルの下ノズル 3 配管 4 水(噴射水) 5 噴霧パターン 6 砲弾状の空洞 7 ノズル本体 8 筒体 9 孔 10 凹溝 11 水供給ヘッダ 12 枝管 13 ホース 14 ユニオン管 15 デフレクタ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/02 320 B05B 1/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部形状が砲弾状の空洞としたノズル本
    体の先端に、軸心に対して下方拡大の上下非対称に開口
    させる裁断斜面を設け、該ノズル本体に、後端が閉止
    し、且つ側壁に水平に対向する2ケの孔を有する筒体を
    連接し、さらに該ノズル本体を上下複数段に一体に配設
    してなることを特徴とする形鋼の冷却用ノズル。
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