JP3310703B2 - 金属性モノリス担体の製造方法 - Google Patents

金属性モノリス担体の製造方法

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JP3310703B2
JP3310703B2 JP27947392A JP27947392A JP3310703B2 JP 3310703 B2 JP3310703 B2 JP 3310703B2 JP 27947392 A JP27947392 A JP 27947392A JP 27947392 A JP27947392 A JP 27947392A JP 3310703 B2 JP3310703 B2 JP 3310703B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属性モノリス担体の
製造方法に関し、更に詳しく言えば、ろう材の使用量が
少なくても強度に優れ、低コストで作業性にも優れる金
属性モノリス担体の製造方法に関する。本発明は、主と
して自動車の排気ガス等の浄化装置に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来の金属製モノリス担体の製造方法と
しては、例えば、以下の方法が知られている。 (1)まず、一方の金属製板のろう付けのために必要と
する所定場所に、ろう材を含むペーストをローラー等に
より塗布し、その後、両板を交互に積層若しくは巻回し
て成形体を形成し、その後、加熱してろう付けするもの
である(特公昭63−44466号公報)。 (2)まず、金属製波板と平板を交互に巻回等をして成
形体を形成し、その後、この成形体の端部からバインダ
溶液(例えば、0.1%PVA水溶液、有機溶剤を用い
たバインダ溶液)を供給し付着させ、次いで、粉末ろう
材を付着バインダー面上に供給して、ろう材をを付着さ
せ、その後、加熱してろう付けするものである(特開平
3−52646号公報)。 (3)上記(2)と同様にして所定の成形体を形成し、
ろう材粉体が有機バインダー液(有機系バインダを有機
溶剤に溶解させた溶液)中に懸濁されて成るろう材懸濁
液を、この成形体に塗布し、その後乾燥し、加熱するも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の第
1の方法では、成形体を作成する際にろう材の塗布され
た位置がづれたりすると、十分な強度のものが得られな
いし、塗布の仕方によっては両板の接触部分の全部を接
合できあい場合があり、品質のバラツキが生じ易い。ま
た、上記第2の方法では、粉末ろう材が均一に付着され
にくいので、均一な強度が得られにくいし、バインダー
溶液の供給とろう材の供給の2工程が必要となり、工程
が複雑となる。更に、上記第3の方法では、有機溶剤の
使用により作業環境が悪化し、またろう材の使用が多く
なり、ひいては少ない使用量では十分な接合強度が得ら
れない。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するものであ
り、高価なろう材の少ない使用量であっても接合強度に
優れ、低コストで作業性にも優れる金属性モノリス担体
の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の金属性モノリス
担体の製造方法は、ステンレス箔の波板と平板を交互に
積層若しくは巻回して成形体を形成し、その後、該成形
体を、ろう材粉体がセルロース系水溶性バインダーを含
有する水溶液に懸濁されて成るろう材懸濁液中に浸漬
し、次いで、上記成形体の一端側から圧縮気体を吹きつ
けて、余分なろう材懸濁液を除去し、その後乾燥し、真
空熱処理をすることを特徴とする。本発明において用い
られる「バインダー」は、セルロース系化合物からな
り、しかも水溶性である。このバインダーとしては、水
溶性メチルセルロース(置換度;1.3〜2.6)、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチル・メチルセルロース、ヒドロキシ
プロピル・メチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース・ナトリウム(OHの置換割合;40%以上)等を
用いることができる。又、アクリルオリゴマー等の解膠
剤や金属との濡れ防止剤を添加して使用することも可能
である。
【0006】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 巾120mmの耐熱金属箔(ステンレス、厚さ50μ)
の波板と平板を合わせて巻回し、そして外端をスポット
溶接して固定し、メタルハニカム(直径85mm、長さ
120mm)を形成した。次に純水97重量部に対し3
重量部の粉末状セルロース系水性バインダー(カルボキ
シメチルセルロース・ナトリウム:OH基の置換割合4
5〜60%、商品名「セランダー」;ユケン工業(株)
製)を溶解し、3%バインダー(含有)水溶液(500
cps;25℃)を調製した。このバインダー水溶液1
00重量部に対し、ろう材(BNi−5)粉体を各々1
75重量部、125重量部、80重量部、50重量部混
合し、攪拌し、各ろう材懸濁液(スラリー)を調製し
た。
【0007】その後、上記メタルハニカムを、上記各ろ
う材懸濁液に端面から20mmの深さまで浸漬し、引き
上げた後、反対方向から圧縮エアーで吹き払って、平
板、波板の接触部及びその周辺に懸濁液を塗布した。こ
の塗布状態を以下の方法により調べ、その結果を図2に
示す。即ち、平板から波板をはがし、波板がはがされ且
つろう材懸濁液が付着されたままの平板表面を実体顕微
鏡で撮影した。尚、この図2は、撮影された写真をバッ
クが黒くなるように修正したものであり、図中の白色部
分がろう材懸濁液が付着している場所を示す。そして、
この写真図の下に、平板と波板との取付け方法及びろう
材付着場所の説明図(写真図を正面図とすれば、この図
は平面図となる。)を併せて示した。次いで、これを箱
型乾燥機へ入れて、200℃で1時間乾燥し、次いで、
真空熱処理炉で1180℃、約20分間熱処理を行い、
その後冷却し、ろう付け処理を行った。
【0008】ろう付け処理後の重量測定によりろう材塗
布量を求め、表1にその結果を示した。更に、図4に示
すように、金属製モノリス担体1の上方端面から10m
mと20mmの間の部分(厚さ10mm)をワイヤー放
電切断機で切り出し、評価要試験片11を製作し、各試
験片11について抜き強度を測定することにより接合強
度を測定した。この結果を表1及び図1に示した。
【0009】
【表1】
【0010】尚、抜き強度は、図5に示す装置(治具)
を用いて測定した。即ちパンチ(外径18mmφ)2と
受け具(内径22mmφ)3の間に試験片11を配置
し、上から荷重Wを与えることにより測定し、抜き強度
は下式により求めた。 抜き強度=W/(n×L)(Kgf/mm) W:荷重、n:接合点数(約24個)、L:軸方向長さ
(mm)を示す。
【0011】比較例1 (1)バインダ溶液として、有機バインダー溶液〔キシ
ロールにセルロース系バインダー(例えばエチルセルロ
ース)を約6%溶解したもの、500cps(25
℃)〕を用いたこと、(2)この有機バインダー溶液1
00重量部に対し、ろう材粉体(BNi−5)を各々1
50重量部、100重量部、75重量部、45重量部混
合し攪拌して、各ろう材懸濁液(スラリー)を調製した
こと、(3)同様に圧縮空気を吹きつけた後、温風で有
機溶剤を蒸発させたこと以外は、実施例1と同様にし
て、ろう付け処理を行った。この抜き強度の結果を図1
に併記した。尚、この場合の懸濁液の塗布状態を上記と
同様に調べ、その結果を図3に示した。
【0012】比較例2 ろう材懸濁液(スラリー)として、PVA水溶液(例え
ば1〜2%濃度)を調製し、これを実施例と同様にして
浸漬塗布した所、濡れ性が悪く、粘度が高い割には接着
性が悪く不適切であった。
【0013】実施例の効果 図1に示すように、実施例1では、比較例1と比べてろ
う材使用を著しく低減でき、即ち少ないろう材使用量に
て、優れた接合強度が得られた。また、図2及び図3に
示すように、比較例1(図3)では、ろう材の付着場所
がほぼ全面に広がっているが、実施例1(図2)では、
両板の接触する部分に、集中的にろう材が付着してお
り、接合を必要とする部分に極めて効率的に付着してい
ることを示している。従って、実施例1では比較例1と
比べて、同ろう材使用量では図1に示す優れた接合強度
が得られることが判るし、ひいては、少ないろう材使用
量にて、同じ若しくは優れた接合強度が得られることと
なる。このことは、有機懸濁液の場合は圧縮空気の吹き
付けにより、溶剤が揮散して粘度が向上し、そのため両
板の接触部分以外の部分に付着していた懸濁液が、両板
の接触部分に移動しにくくなったものと考えられる。一
方、実施例の懸濁液では、吹き付けにより容易に乾燥し
ないので、圧縮空気を吹きつけても直ちに粘度が増加す
ることもなく、そのため、吹きつけにより、他部分にあ
った懸濁液が必要部分に十分に移動するものと考えられ
る。また、有機溶剤を使用しないので、作業環境を悪化
させることがない。
【0014】更に、PVA水溶液に比べて、金属素材と
の濡れ性に優れるので、優れた塗布性(接着性)を示し
た。また、水溶性懸濁液を浸漬により塗布するので、こ
の塗布が大変容易であり、更に、付着した懸濁液を安価
な圧縮空気にて吹き飛ばすので、容易に不必要な付着懸
濁液を除去でき、作業性に大変優れるとともに、安価で
ある。
【0015】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
成形体の形状、大きさ、積層数等は限定されないが、通
常、ハニカム状のものが用いられる。また使用する波
板、平板のステンレス種、厚さ等も、使用に耐えうる耐
熱性があり、且つ巻回できる厚さ(通常、30〜100
μm程度)であればよい。尚、このステンレスがアルミ
ナを含むものとすれば、加熱後のその表面にアルミナが
生じるので、ウォッシュコートの形成に便利である。
【0016】更に、使用するろう材の種類、濃度も特に
限定されず、目的、用途に応じて種々選択使用できる。
また、バインダー濃度は、上記4重量%(水に対する濃
度)に限らず、懸濁液を付着できる濃度であればよく、
通常、2〜6重量%である。圧縮気体としては、上記空
気に限らず、他の気体(例えば窒素、アルゴン等)でも
よい。また、これを吹き付ける方向も、先に浸漬した方
向に限らず、これと逆方向でもよく、両板の接触部位以
外の不必要となる部分に付着した懸濁液を吹き飛ばすこ
とができればよい。
【0017】
【発明の効果】本発明の金属性モノリス担体の製造方法
によれば、ろう材の使用量が少なくても強度に優れる接
合ができ、また、作業環境を悪化させることもなく、低
コストで作業性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ろう材塗布量と抜き強度の関係を示すグラフで
ある。
【図2】実施例1においてろう材懸濁液が平板に付着し
た状態を示す説明図である。
【図3】比較例1においてろう材懸濁液が平板に付着し
た状態を示す説明図である。
【図4】試験片の作成を示す説明図である。
【図5】試験片の抜き強度を測定する状態を示す説明図
である。
【符号の説明】
1;金属製モノリス担体、11;試験片、2;パンチ、
3;受け具。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86 B23K 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス箔の波板と平板を交互に積層
    若しくは巻回して成形体を形成し、その後、該成形体
    を、ろう材粉体がセルロース系水溶性バインダーを含有
    する水溶液に懸濁されて成るろう材懸濁液中に浸漬し、
    次いで、上記成形体の一端側から圧縮気体を吹きつけ
    て、余分なろう材懸濁液を除去し、その後乾燥し、真空
    熱処理をすることを特徴とする金属性モノリス担体の製
    造方法。
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