JP3310651B2 - 車 輪 - Google Patents

車 輪

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JP3310651B2
JP3310651B2 JP2000126921A JP2000126921A JP3310651B2 JP 3310651 B2 JP3310651 B2 JP 3310651B2 JP 2000126921 A JP2000126921 A JP 2000126921A JP 2000126921 A JP2000126921 A JP 2000126921A JP 3310651 B2 JP3310651 B2 JP 3310651B2
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    • B62D57/02Vehicles characterised by having other propulsion or other ground- engaging means than wheels or endless track, alone or in addition to wheels or endless track with ground-engaging propulsion means, e.g. walking members
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62BHAND-PROPELLED VEHICLES, e.g. HAND CARTS OR PERAMBULATORS; SLEDGES
    • B62B5/00Accessories or details specially adapted for hand carts
    • B62B5/02Accessories or details specially adapted for hand carts providing for travelling up or down a flight of stairs
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Handcart (AREA)
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  • Friction Gearing (AREA)
  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪に関する。さ
らに詳しくは、階段等の段差の移動が可能な車輪に関す
る。
【0002】
【従来の技術】階段等の段差を移動手段可能な車輪とし
て、特開平1−301459号公報に記載された技術
(以下従来例1で表す)がある。図10は従来例1の車
輪100 の概略説明図である。同図において、符号110
は、台車を示している。この台車110 の下部には水平に
車軸111 が固定されている。この車軸111 の両端には、
車輪100 が回転自在に取り付けられている。この車輪10
0 は、十字状の回転体104 を有しており、前記回転体10
4 の中心が、前記車111 の端部に回転自在に取り付け
られている。この回転体104 の先端には、4つのローラ
108A,108B,108C,108Dがそれぞれ回転自在に装着され
ている。したがって、この車輪100 の回転体104 が車軸
111 廻りに自転すると、ローラ108A〜108Dが公転するよ
うに構成されている。
【0003】つぎに、図10に基づき従来例の車輪100
が階段を上る動作を説明する。図10において、符号A
は、階段のけこみを示している。符号Bは、階段の踏み
台面を示している。符号Cは、階段の角を示している。
図10(I) に示すように、台車110 が路面を移動すると
きは、4つのローラ108A,108B,108C,108Dのうち2つ
のローラ108A,108Bが路面上を転動し、ローラ108D,10
8Cは、ローラ108A,108Bの上方にそれぞれ位置してい
る。
【0004】図10(I) に示すように、台車110 が階段
に到達すると、車輪100 の前方斜め下方のローラ108B
が、階段のけこみAに接触する。
【0005】図10(II)に示すように、この状態で台車
110 を前方斜め上方へ引くと、回転体104 が車軸111 ま
わりに自転できるので、ローラ108Bを階段のけこみAに
押しつけたまま、ローラ108Bを支点として、車輪100 を
前方へ回転させることができる。すると、ローラ108Bの
上方に位置していたローラ108Cを、階段の角Cを越え
て、階段の踏み台面Bに載せることができる。
【0006】図10(III) に示すように、さらに台車11
0 を前方斜め上方へ引くと、ローラ108Cが踏み台面Bを
転動しながら前方へ移動し、ローラ108Bが階段のけこみ
Aを転動しながら上方へ移動する。このため、車輪100
の回転体104 を車軸111 まわりに、回転させながら前方
斜め上方に移動させることができ、車輪100 とともに台
車110 を、前方へ進みながら上方へ持ち上げることがで
きる。
【0007】さらに、台車110 を前方へ引くと、ローラ
108Bが階段の角Cを乗り越え、踏み台面Bに載るので、
車輪100 全体が踏み台面Bに載り、台車110 は階段を上
ることができる。上記のごとく、従来例1の車輪100
は、回転体104 を車軸111 廻りに自転させながら、ロー
ラ108Bおよびローラ108Cに、けこみAおよび踏み台面B
をそれぞれ転動させることによって、階段を上ることが
できるのである。
【0008】また、階段等の段差を移動可能な他の車輪
として、実開昭57−191669号公報に記載された
技術(以下従来例2で示す)がある。図11は従来例2
の車輪120 の概略説明図である。同図において、符号12
0 は、車輪を示している。この車輪120 は、四角形の頂
点にブラケットを有する形状の回転板124 と、回転板12
4 の各頂点のブラケットに回転自在に装着された4つの
ローラ128A,128B,128C,128Dとから構成されたもので
ある。また、回転板124 の辺125 は、内側に凹んだ弧状
に形成されている。従来例2の車輪120 も、従来例1の
車輪100 と同様に、前方斜め上方の車輪128Cを踏み台面
Bに載せ、この車輪128Cに踏み台面Bを転動させ、同時
に前方下方の車輪128BにけこみAを転動させることで階
段の段差を乗り越えることができるものであり、回転体
124 の形状は従来例1の車輪100 の回転体104 と異なる
が、階段の段差を越える原理は、従来例1の車輪100 が
階段の段差を越える原理と同じである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来例1の
車輪100 および従来例2の車輪120 では、以下の(1) 〜
(4) の問題がある。 (1)従来例1の車輪100 では、図10(I) 〜(II) に示す
ように、ローラ108Bを支点として、回転体104 が回転す
ると、ローラ108Cが大きな周速度を持ったまま、踏み台
面Bに接触する。このため、ローラ109Cが踏み台面Bを
載せるときの衝撃が大きく、台車110 にも大きな衝撃や
振動が加わることになる。したがって、台車110 内の物
品が衝撃や振動で壊れる可能性があり、しかも台車110
を引く手に振動が伝わり不快感を与える。 (2)従来例1の車輪100 の場合、けこみAが無い段階で
は、ローラ108Bを支点として車輪110 を回転させること
ができないので、ローラ108Cを踏み台面Bに載せること
ができない。もし、ローラ108Cを踏み台面Bに載せるこ
とができても、けこみAが無いため、ローラ108Bを上方
に移動させ、踏み台面Bに載せることができないので、
車輪100 によって階段を上ることができない。 (3)従来例2の車輪120 では、回転体124 の辺125 を弧
状に形成しているので、けこみAが無くても辺125 を階
段の角Cにあて、その角Cを支点として車輪120を前方
に回転させれば、ローラ128Bを上方に持ち上げることが
できる(図11(II)参照)。しかし、ローラ128Bを踏み
台面Bに載せるには、辺125 を階段の角Cにあてたま
ま、滑らせて、車輪120 を移動しなければならない。す
ると、辺125はガイド機能を有していないので、階段と
車輪120 との間に大きな抵抗が発生する。したがって、
けこみAの無い階段の段差を移動することはできるが、
台車100 を引き上げるのに大きな力が必要となる。 (4)従来例2の車輪120 で、けこみAの無い階段を上る
場合に、辺125 を階段の角Cに滑らせると、階段の角C
はやがてローラ128Bに接触する。このとき、ローラ128B
の回転中心の高さが、踏み台面Bの高さ以下であれば、
ローラ128BはけこみAにほぼ水平に衝突し、ローラ128B
の水平方向の移動は停止する。このため、ローラ128Bが
けこみAと接触したときに大きな衝撃が発生する。した
がって、台車110 内の物品が衝撃や振動で壊れる可能性
があり、しかも台車110 を引く手に振動が伝わり不快感
を与える。しかも、台車110 を前方に引く力のうち水平
方向の分力は、ほとんどが階段にローラ128Bを衝突させ
る力となり、ローラ128Bの回転中心を踏み台面Bより上
方に引き上げるのは、垂直方向の分力のみによって行わ
れるため、台車110 を引き上げる力が大きくなる。
【0010】本発明はかかる事情に鑑み、階段を上ると
きに、振動や衝撃が少なく、移動体を引く力が小さくで
き、けこみの無い階段の段差でも容易に移動できる車輪
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の車輪は、移動
体に取り付けられる車軸と、該車軸に回転自在に取り付
けられ、外周に、前記車軸を中心にして互いに回転対称
な位置に、少なくとも3つの頂点を有する回転体と、該
回転体の前記頂点に、それぞれ回転自在に取り付けられ
たローラとからなり、前記回転体の外周において、隣接
する前記頂点間に、前記回転体の中心方向に凹んだ円弧
状に形成された摺動可能で摩擦抵抗が小さいガイド面が
設けられており、前記車軸の軸方向からみて、前記ガイ
ド面の側辺の一端部と、前記ガイド面を挟む隣接した両
側のローラのうち、前記ガイド面の一端部側のローラ外
周との交点が、前記一端部側のローラの回転中心を通
り、他端側のローラ外周に接する接線よりも外方に位置
していることを特徴とする。
【0012】請求項1の発明によれば、路面を移動する
ときには、ローラが路面上を転動するので、路面上を円
滑に移動できる。また、階段において、進行方向前方に
向いている回転体のガイド面を階段の角に接触させて、
移動体を進行方向上方に引けば、ガイド面は、階段に対
して摺動可能であり、ガイド面が階段の角を滑るときの
摩擦抵抗が小さいので、回転体を階段の角に滑らせなが
ら上方に移動させることができる。したがって、ガイド
面を階段の角に接触させれば、けこみが無い階段であっ
ても、回転体とともに移動体を上らせることができ、し
かも移動体を引く力を小さくすることができる。さら
に、階段を一段上る毎に、回転体が頂点間の角度分だけ
回転するから、ガイド面が、回転体の進行方向前方に、
常に向いており、そのガイド面を階段の角に接触させる
ことができる。これらの動作を繰り返し、ガイド面を階
段の角に滑らせながら上方に移動させれば、複数段の階
段を、連続して上らせることができる。しかも、ガイド
面が回転体の中心方向に向けて凹んだ円弧状に形成され
ているため、ガイド面と階段の角との接触面積が小さ
く、ガイド面が階段の角を滑るときの摩擦抵抗が小さく
なる。よって、階段を上るときに移動体を引く力をより
小さくすることができる。また、回転体はガイド面と階
段の角との接触部分が支点となって回転するので、ガイ
ド面の上方に位置するローラと支点との間の距離が短く
なり、ガイド面の上方に位置するローラの周速度が小さ
くなる。このため、ガイド面の上方に位置するローラを
踏み台面に載せるときの衝撃を小さくできる。さらに、
ガイド面と階段の角との接触点は後方に移動しながら、
その接触点を支点として、回転体が進行方向前方に連続
的に回転する。したがって、ガイド面の上方に位置する
ローラを、踏み台面に滑らかに載せることができるの
で、階段を連続的に滑らかな動きで上ることができ、移
動体に与える振動や衝撃も少なくできる。さらに、ガイ
ド面とローラの外周面とが滑らかにつながっているの
で、ローラと階段の角とが接触したときに衝撃や振動が
発生することを抑えることができ、ローラをけこみから
踏み台面に滑らかに移動させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図1は本実施形態の車輪10の使用
状況の概略図である。同図において、符号1は移動体を
示しており、この移動体1には、本実施形態の車輪10
が取り付けられている。車輪10が取り付けられる物と
しては、例えば、旅行鞄や乳母車、老人用の手押車、ロ
ボット、台車、子供用鞄等を例示として列挙することが
できる。なお、移動体1は上記のものに限られない。
【0014】図2は本実施形態の車輪10の単体正面図
である。図1および図2に示すように、本実施形態の車
輪10は、車軸11、回転体12およびローラ13A ,13
B ,13C ,13D から構成されたものである。
【0015】まず、車軸11を説明する。車軸11は、
棒状の軸材であり、前記移動体1の適所、例えば底部等
に取り付けられている。この車軸11の両端には、左右
一対の回転体12が回転自在に、それぞれ取り付けられ
ている。
【0016】なお、車軸11を移動体1に回転自在に軸
支して、この車軸11に回転体12を固定してもよい。
さらになお、移動体1の底部の左右両側に左右一対の車
軸11,11をそれぞれ取り付けてもよい。
【0017】つぎに、回転体12を説明する。回転体1
2は、板状の部材であり、例えばプラスチックやナイロ
ン等の素材で形成されている。なお、回転体12の素材
は、上記の素材に限らず、階段の角Cとの間の滑りが良
く階段の角Cと接触したときに音が出にくいものであれ
ばよい。
【0018】この回転体12は、車軸11の方向(正面
視)からみて、その外周に4つの頂点を有している。し
かも、車軸11を中心として互いに回転対称、すなわち
車軸11から等距離かつ90°間隔で、各頂点が設けら
れている。
【0019】なお、回転体12の外周に設けられる頂点
の数は、4個に限られず、3個以上であって、各頂点が
互いに回転対称、すなわち車軸11から等距離で、等角
度間隔で設けられていればよい。
【0020】図3は(I) は本実施形態の車輪10の単体
側面図であり、(II)は(I) のII−II線断面矢視図であ
る。図2および図3に示すように、前記回転体12の隣
接する頂点間における外周面は、回転体12の中心方向
に円弧状に凹んでおり、特許請求の範囲にいうガイド面
12s となっている。このガイド面12s は、平坦かつ円滑
な面となっている。しかも、回転体12は上記のような
素材で形成されているので、後述するように、ガイド面
12s が階段の角Cに滑るときに、ガイド面12s と階段の
角Cとの間の摩擦抵抗が少なくなる。
【0021】なお、ガイド面12s は、以下のような形状
でもよい。図8はガイド面12s の他の形状である。同図
に示すように、ガイド面12s の表面に回転体12の外周
に沿うように複数の山12t を設ければ、接触面積を小さ
くすることができるので、さらにガイド面12s と階段の
角Cとの間の摩擦抵抗を小さくできる。
【0022】さらになお、ガイド面12s を以下のように
形成してもよい。図9はガイド面12s のさらに他の形状
である。同図に示すように、回転体12の外周面の隣接
する頂点間の凹んだ面に、表面に、長手方向に沿って、
複数の山12t を有する板である摺動板20の背面を密着
させ、ボルト等によって着脱自在に取り付け、摺動板2
0の表面をガイド面12s としてもよい。すると、この摺
動板20の素材として、階段の角Cとの間の滑りが良
く、階段の角Cと接触したときに音が出にくいものであ
れば、どのような素材でも採用することができる。しか
も、ガイド面12s が磨耗しても、摺動板20を交換すれ
ば車輪10の耐用年数を長くすることができる。
【0023】再び図2に基づき、ローラ13を説明す
る。図2に示すように、前記回転体12の各頂点には、
ローラ13が回転自在にそれぞれ取り付けられている。
このローラ13は、例えばプラスチックやナイロン製の
円筒状の部材であり、車輪10が路面等を移動するとき
に使用するものである。
【0024】また、車軸11の軸方向(正面視)からみ
て、ガイド面12s の側辺の一端部と、ガイド面12s を挟
む両側のローラ13のうち、ガイド面12s の一端部側の
ローラ13の外周とが交わる点を交点13e で示す。この
交点13e は、一端部側のローラ13の回転中心13p を通
り、他端側のローラ13の外周に接する接線Fよりも、
車軸11に対して外側に位置している。
【0025】さらに、ガイド面12s は、その側辺の一端
部と、交点13e における一端側のローラ13外周の接線
とが成す角度が小さくなるように形成されている。つま
り、ガイド面12s の側辺の一端部が、交点13e における
ローラ13の外周の接線と平行に近づくように形成され
ている。このため、正面視でガイド面12s とローラ13
の外周面とが滑らかにつながっている。
【0026】上記のような構成であるので、車輪10
は、回転体12が車軸11まわりに自転すると、4つの
ローラ13が車軸11まわりに公転するのである。
【0027】つぎに、本実施形態の車輪10の作用と効
果を説明する。図1に示すように、本実施形態の車輪1
0が底部に取り付けられた移動体1の取手1bを、水平
前方(図中Kの方向)に引っ張ると、移動体1は水平方
向(図中aの方向)に移動する。このとき、車輪10の
下方のローラ13A とローラ13Bとが路面R上を転動する
ので、車輪10が路面を移動する抵抗が小さくなる。こ
のため、移動体1を引く力が小さくても、路面R上を、
車輪10が円滑に移動することができる。このとき、他
の2つのローラ13C ,13D は、ローラ13B ,13Aの上方
にそれぞれ位置している。
【0028】図4および図5は本実施形態の車輪10が
階段を上る動作の説明図である。移動体1は図示してお
らず、車輪10の動きのみを示している。図4(I) に示
すように、図示しない移動体1が階段に到達すると、車
輪10の前方斜め下方のローラ13B が階段のけこみAに
接触する。
【0029】図4(II)に示すように、図4(I) の状態か
ら図示しない移動体1を前方斜め上方へ引くと、回転体
12が、車軸11まわりに自転できるので、ローラ13B
をけこみAに押し付けたまま、ローラ13B を支点とし
て、回転体12を前方へ回転させることができる。する
と、ローラ13B の上方に位置する回転体12のガイド面
12s を、階段の角Cに接触させることができる。
【0030】図4(III) に示すように、ガイド面12s を
階段の角Cに接触させたまま、移動体1を前方斜め上方
へ引くと、ガイド面12s が階段の角Cを滑り、車輪10
とともに図示しない移動体1を前方斜め上方に移動させ
ることができる。
【0031】回転体12は、摩擦抵抗が小さい素材で形
成されている。しかも、ガイド面12s が回転体12の中
心方向に向けて凹んだ円弧状しているため、ガイド面12
s と階段の角Cとの接触面積が小さい。このため、ガイ
ド面12s が階段の角Cを滑るときの摩擦抵抗が小さくな
る。したがって、階段の角Cにガイド面12s を滑らせな
がら、移動体1を引き上げる力を小さくすることができ
る。
【0032】また、ガイド面12s が、回転体12の中心
方向に向けて凹んだ円弧状をしているので、回転体12
は、階段の角Cを摺動しながら、ガイド面12s と階段の
角Cの接触点を支点として回転する。このとき、ローラ
13C と支点との間の距離が短いため、ガイド面12s の上
方に位置するローラ13C の周速度が小さくなる。しか
も、回転体12は前方へ移動するので、ガイド面12s と
階段の角Cとの接触点は後方に移動し、その接触点を支
点として、回転体12が進行方向前方に連続的に回転す
る。したがって、ガイド面12s の上方に位置するローラ
13C を、前方に移動させながら、踏み台面Bに滑らかに
載せることができ、ローラ13C を踏み台面Bに載せると
きの衝撃を小さくできる。
【0033】図5(IV)に示すように、図示しない移動体
1を、図4(III) の状態からさらに前方斜め上方へ引く
と、ローラ13C が踏み台面B上を転動し、ガイド面12s
と階段の角Cとの接触点は後方へ移動する。やがて、正
面視で、ガイド面12s の下方の一端とローラ13B とが交
わる部分に、階段の角Cが接触する。
【0034】図6は図5(IV)における車輪10の拡大図
である。同図に示すように、車軸11の軸方向から見て
ガイド面12s 側辺の一端部とローラ13B の外周とが交わ
る部分は、ローラ13B の回転中心からローラ13C の外周
に引いた接線Fよりも下方になる。このため、階段の角
Cがローラ13B に接触したときに、ローラ13B の回転中
心CPは、階段の角Cよりも上方に位置する。すると、
移動体1を前方斜め上方に引く力のうち、水平方向の分
力が、階段の角Cを支点としてローラ13B を上方に回転
させる回転力となるので、ローラ13B を引き上げる力を
軽減できる。
【0035】また、ローラ13B は階段の角Cに接触する
と同時に前方に回転する。しかも、ガイド面12s とロー
ラ13B とが滑らかにつながっている。よって、ローラ13
B と階段の角Cとが接触したときに衝撃や振動が発生す
ることを抑えることができ、ローラ13B をけこみAから
踏み台面Bに滑らかに移動させることができる。
【0036】もし、単にローラ13B の外周面とガイド面
12s とが滑らかにつながるだけであれば、正面視で、ガ
イド面12s の側辺の一端部と、ローラ13B の外周との交
点13e が、ローラ13B の回転中心CPからローラ13C の
外周に引いた接線Fよりも上方になる場合もある。この
ときには、ローラ13B が階段の角Cに接触したときに、
ローラ13B の回転中心CPが踏み台面Bよりも下方にな
り、ローラ13B は、けこみAに水平に接触するので、ロ
ーラ13B が階段から受ける衝撃が大きくなる。しかも、
階段の角Cを乗り越えるときには、水平方向の分力をロ
ーラ13B の回転に利用できない。
【0037】ローラ13B が踏み台面B上に載ると、回転
体12は路面Rを移動していたときから、90度、すな
わち回転体12の頂点間の角度分だけ回転している。回
転体12の各頂点間における回転体12の外周には、ガ
イド面12s がそれぞれ形成されているので、ローラ13C
とローラ13D の間のガイド面12s が、回転体12の進行
方向前方を向いている。つまり、階段の段差を上がって
も、いずれかのガイド面12s が、回転体12の進行方向
前方を常に向いており、そのガイド面12s を階段の角C
に接触させて、移動体1を斜め上方に引っ張れば、上記
の動作を車輪10が繰り返す。したがって、移動体1に
複数段の階段を、連続して上らせることができる。
【0038】よって、本実施形態の車輪10によれば、
移動体1を引く力が小さくても、回転体12のガイド面
12s に階段の角Cを滑らせて、車輪10とともに移動体
1を上方に移動させることができる。しかも、階段を連
続的に滑らかな動きで上ることができ、移動体1に与え
る振動や衝撃も少なくできる。また、ローラ13B と階段
の角Cとが接触したときに衝撃や振動が発生することを
抑えることができ、ローラ13B をけこみAから踏み台面
Bに滑らかに移動させることができる。さらに、移動体
1に複数段の階段を、連続して上らせることができる。
【0039】つぎに、けこみAが無い階段を上る動作を
示す。図7は本実施形態の車輪10がけこみAの無い階
段を上る動作の説明図である。同図に示すように、けこ
みAの無い階段では車輪10の前方斜め下方のローラ13
B を支点として車輪10を前方に回転させることができ
ない。しかし、図7(I) に示すように、ローラ13B とロ
ーラ13B の上方のローラ13Cとの間の距離よりも、階段
の段差が低ければ、ローラ13B とローラ13C の間のガイ
ド面12s を、階段の角Cに接触させることができる。す
ると、図示しない移動体1を前方斜め上方に引き上げれ
ば、車輪10は階段の角Cを滑りながら上方へ移動でき
る。後の動作は、けこみAのある階段と同様に、ガイド
面12s に階段の角Cを滑らせながら、車軸11まわりに
車輪10の回転体12を回転させれば、車輪10を踏み
台面B上に引き上げることができる。
【0040】よって、本実施形態の車輪10によれば、
ガイド面12s を階段の角Cに接触させれば、けこみAが
無い階段であっても、車輪10とともに移動体1を上ら
せることができ、しかも移動体1を引く力を小さくする
ことができ、振動や衝撃を抑えることができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、階段を上ると
きに、振動や衝撃が少なく、移動体を 引く力が小さくで
き、けこみの無い階段の段差でも容易に移動できる車輪
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の車輪10の使用状況の概略図であ
る。
【図2】本実施形態の車輪10の単体正面図である。
【図3】(I) は本実施形態の車輪10の単体側面図であ
り、(II)は(I) のII−II線断面矢視図である。
【図4】本実施形態の車輪10が階段を上る動作の説明
図である。
【図5】本実施形態の車輪10が階段を上る動作の説明
図である。
【図6】図5(IV)における車輪10の拡大図である。
【図7】本実施形態の車輪10がけこみAの無い階段を
上る動作の説明図である。
【図8】ガイド面12s の他の形状である。
【図9】ガイド面12s のさらに他の形状である。
【図10】従来例1の車輪100 の説明図である。
【図11】従来例2の車輪120 の説明図である。
【符号の説明】
1 移動体 10 車輪 11 車軸 12 回転体 12s ガイド面 13 ローラ CP 回転中心 13e 交点 F 接線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動体に取り付けられる車軸と、 該車軸に回転自在に取り付けられ、外周に、前記車軸を
    中心にして互いに回転対称な位置に、少なくとも3つの
    頂点を有する回転体と、 該回転体の前記頂点に、それぞれ回転自在に取り付けら
    れたローラとからなり、前記回転体の外周において、隣
    接する前記頂点間に、前記回転体の中心方向に凹んだ円
    弧状に形成された摺動可能で摩擦抵抗が小さいガイド面
    設けられており、 前記車軸の軸方向からみて、前記ガイド面の側辺の一端
    部と、前記ガイド面を挟む隣接した両側のローラのう
    ち、前記ガイド面の一端部側のローラ外周との交点が、 前記一端部側のローラの回転中心を通り、他端側のロー
    ラ外周に接する接線よりも外方に位置している ことを特
    徴とする車輪。
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