JP3309504B2 - 空調装置 - Google Patents

空調装置

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JP3309504B2
JP3309504B2 JP18024093A JP18024093A JP3309504B2 JP 3309504 B2 JP3309504 B2 JP 3309504B2 JP 18024093 A JP18024093 A JP 18024093A JP 18024093 A JP18024093 A JP 18024093A JP 3309504 B2 JP3309504 B2 JP 3309504B2
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condenser
temperature
indoor
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邦夫 入谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、除湿時の運転制御方式
を改良した空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば電気自動車に搭載されてい
る空調装置は、ヒートポンプ兼用の冷凍サイクルを用
い、冷媒の循環経路を切り替えることにより運転モード
を冷房モード,暖房モード,除湿モードの間で切り替え
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構成のものに
おいて、例えば、自動車のフロントガラスが曇るときな
ど、車室内の除湿が必要なときには、運転者がデフロス
タスイッチ(除湿スイッチ)をオンして運転モードをD
EFモード(除湿モード)に切り替えることになるが、
このDEFモード(除湿モード)の運転は、デフロスタ
スイッチ(除湿スイッチ)がオフ位置に戻されない限
り、そのまま継続される。従って、運転者は、フロント
ガラスの曇りが晴れたところで、デフロスタスイッチ
(除湿スイッチ)をオフして、冷房又は暖房モードに切
り替え、その後、フロントガラスが再び曇り始めたら、
再度、運転者がデフロスタスイッチ(除湿スイッチ)を
オンしてDEFモード(除湿モード)に切り替えるとい
う操作を繰り返す必要があり、その操作が甚だ面倒であ
る。
【0004】また、除湿は、梅雨時のみならず冬期にも
必要になることがあるが、梅雨時の除湿と冬期の除湿と
では、必要とする除湿能力(エバポレータの吸熱量)も
異なる。また、除湿モードの運転中でも、外気温度や目
標吹出温度に応じて除湿能力(エバポレータの吸熱量)
を切り替えることができれば、除湿時の快適性を向上さ
せることができる。しかし、このような除湿能力の切替
を運転者に行わせることは、操作を益々面倒なものにし
てしまう結果となり、最近の重要な技術的課題である操
作簡単化の要求に反する。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、除湿時の運転モードの切替を自
動的に行うことができて、快適性と操作性とを両立させ
ることができる空調装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載の空調装置は、送風ダクト内
室内コンデンサ及び室内エバポレータを配置すると共
に、前記送風ダクトの外部に室外熱交換器を配置し、こ
れら室内コンデンサ,室内エバポレータ及び室外熱交換
器を冷媒循環回路中に設け、運転モードを、前記室外熱
交換器がコンデンサとして作用すると共に前記室内エバ
ポレータがエバポレータとして作用し、且つ、前記室内
コンデンサに冷媒が流れない冷房モードと、前記室内コ
ンデンサがコンデンサとして作用すると共に前記室外熱
交換器がエバポレータとして作用し、且つ、前記室内エ
バポレータに冷媒が流れない暖房モードと、前記室内コ
ンデンサがコンデンサとして作用すると共に前記室外熱
交換器と前記室内エバポレータがエバポレータとして作
用する高温除湿モードと、前記室内コンデンサと前記室
外熱交換器がコンデンサとして作用すると共に前記室内
エバポレータがエバポレータとして作用する低温除湿モ
ードとの間で切り替えるようにした空調装置において、
外気温度に関連する物理量を検出する手段と、少なくと
も前記外気温度に関連する物理量に基づいて、前記運転
モードを、前記冷房モード、前記暖房モード、前記高温
除湿モード、前記低温除湿モードの間で切り替えるよう
に制御する制御手段とを備えた構成としたものである。
【0007】また、請求項2記載の空調装置は、請求項
1記載の空調装置において、「外気温度に関連する物理
量」を「目標吹出温度」に置き換えた装置である。
【0008】
【作用】請求項1の発明によれば、空調運転中におい
て、少なくとも外気温度に関連する物理量に基づいて、
運転モードを、冷房モード、暖房モード、高温除湿モー
ド、低温除湿モードの間で切り替えるように制御したの
で、快適な室内環境が得られると共に、操作性も良くな
る。
【0009】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、「外気温度に関連する物理量」を「目標吹出
温度」に置き換えるだけであるから、請求項1の発明と
ほぼ同様な作用効果を得ることができる。
【0010】
【実施例】
【0011】本発明を電気自動車の空調装置に適用した
一実施例について、図面を参照して説明する。まず、図
2に基づいて空調装置全体の概略構成を説明する。送風
ケース21の上流側には、車室外の空気(外気)を吸入
する外気吸入口22と、車室内の空気(内気)を吸入す
る2つの内気吸入口23,24が設けられている。一方
の内気吸入口23と外気吸入口22との中間部位には、
内外気ダンパ25が設けられ、この内外気ダンパ25の
開度をサーボモータ26によって調整することにより、
外気吸入口22と内気吸入口23,24から吸入する空
気の混合割合を可変して吸気温度を調整するようになっ
ている。この内外気ダンパ25の下流側と内気吸入口2
4の下流側には、それぞれブロワ27,28が設けら
れ、これら両ブロワ27,28がブロワモータ29の回
転軸に取り付けられている。このブロワモータ29は、
駆動回路30により駆動される。
【0012】一方、ブロワ27,28の下流側にはエバ
ポレータ31が配置され、このエバポレータ31の下流
側は仕切板32によって上下2つの通風路33,34に
仕切られている。そして、下側の通風路34にはコンデ
ンサ35が配置され、このコンデンサ35の上部が上側
の通風路33内に突出されている。このコンデンサ35
の上方には強冷ダンパ36が配置され、この強冷ダンパ
36をサーボモータ37によって駆動することにより、
コンデンサ35をバイパスする風量を可変するようにな
っている。また、コンデンサ35の下流側の仕切板32
に設けられた連通口32aには、連通ダンパ38が配置
され、この連通ダンパ38をサーボモータ39によって
駆動することにより、仕切板32の連通口32aを通過
する風量を可変して、単一モード(例えば「FACE」
モード、「DEF」モード等)時の通風抵抗を低下させ
るようになっている。
【0013】上側の通風路33の下流側には、DEF吹
出口40とFACE吹出口41が設けられている。これ
らFACE吹出口41とDEF吹出口40には、それぞ
れダンパ48,49が設けられ、これら各ダンパ48,
49がサーボモータ50,51によって駆動されるよう
になっている。一方、下側の通風路34の下流側には、
風を乗員の足元に向けて吹き出すFOOT吹出口52が
設けられ、このFOOT吹出口52にも、サーボモータ
53によって駆動されるダンパ54が設けられている。
【0014】一方、前述したエバポレータ31とコンデ
ンサ35は、ヒートポンプ兼用の冷凍サイクル55の構
成要素となっている。この冷凍サイクル55は、コンプ
レッサ56,四方切替弁57,室外熱交換器58,逆止
弁59,60,キャピラリー61,電磁弁62,63,
64,減圧弁65,アキュムレータ90,エバポレータ
31及びコンデンサ35を配管で接続して構成されてい
る。更に、本実施例では、減圧弁65とキャピラリー6
1及びこれらにそれぞれ並列接続された電磁弁63,6
4から流路抵抗可変手段92,93が構成されている。
各電磁弁62,63,64と四方切替弁57は、冷凍サ
イクル55の運転モードに応じて下記の表1のように切
り替えられる。
【0015】
【表1】
【0016】この表1から明らかなように、冷房モード
では、四方切替弁57が図2に点線で示す位置(オン位
置)に切り替えられて、コンプレッサ56の吐出口56
aから吐出された冷媒が、逆止弁59→室外熱交換器5
8→キャピラリー61→エバポレータ31→アキュムレ
ータ90→コンプレッサ56の吸入口56bの経路で循
環する。これにより、コンプレッサ56の吐出口56a
から吐出された高温ガス冷媒が室外熱交換器58で放熱
して液化し、この液冷媒がエバポレータ31で蒸発する
ことにより、エバポレータ31を通過する風が冷却され
る。
【0017】一方、暖房モードでは、四方切替弁57が
図2に実線で示す位置(オフ位置)に切り替えられて、
コンプレッサ56の吐出口56aから吐出された冷媒
が、コンデンサ35→減圧弁65→逆止弁60→室外熱
交換器58→電磁弁62→アキュムレータ90→コンプ
レッサ56の吸入口56bの経路で循環する。これによ
り、コンプレッサ56の吐出口56aから吐出された高
温ガス冷媒がコンデンサ35で放熱して液化し、この放
熱によりコンデンサ35を通過する風が暖められる。
【0018】また、除霜モードでは、四方切替弁57が
図2に実線で示す位置で、電磁弁63が開放され、コン
プレッサ56の吐出口56aから吐出された高温ガス冷
媒がコンデンサ35と電磁弁63を経由して室外熱交換
器58にも供給され、室外熱交換器58の表面に付着し
ている霜を取り除く。
【0019】更に、高温除湿モードでは、四方切替弁5
7が図2に実線で示す位置で、電磁弁63が閉鎖されて
電磁弁64が開放される。これにより、冷媒の流通経路
が、コンデンサ35→減圧弁65→室外熱交換器58→
電磁弁64→エバポレータ31となり、コンデンサ35
から室外熱交換器58へ至る冷媒流路中の流路抵抗が
“大”に切り替えられると共に、室外熱交換器58から
エバポレータ31へ至る冷媒流路中の流路抵抗が“小”
に切り替えられる。これにより、室外熱交換器58をエ
バポレータ31と共に蒸発器として作用させ、エバポレ
ータ31への液冷媒の流入量を減少させて、このエバポ
レータ31の吸熱量を相対的に低下させると同時に、コ
ンデンサ35での放熱量を増加させて、高温ぎみの除湿
暖房を行なう。
【0020】一方、低温除湿モードでは、四方切替弁5
7が図2に実線で示す位置で、電磁弁63が開放されて
電磁弁64が閉鎖される。これにより、冷媒の流通経路
が、コンデンサ35→電磁弁63→室外熱交換器58→
キャピラリー61→エバポレータ31となり、コンデン
サ35から室外熱交換器58へ至る冷媒流路中の流路抵
抗が“小”に切り替えられると共に、室外熱交換器58
からエバポレータ31へ至る冷媒流路中の流路抵抗が
“大”に切り替えられる。これにより、室外熱交換器5
8をコンデンサ35と共に凝縮器として作用させ、コン
デンサ35と室外熱交換器58の双方で液化された冷媒
をエバポレータ31に供給して、エバポレータ31への
液冷媒の流入量を増加させ、このエバポレータ31の吸
熱量を増大させると同時に、コンデンサ35での放熱量
を相対的に低下させ、低温ぎみの除湿暖房を行なう。
【0021】尚、室外熱交換器58には、強制冷却用の
室外ファン89が設けられ、この室外ファン89のファ
ンモータ89aは、図4に示すように、冷凍サイクル5
5の運転モードと後述する各種センサの出力データによ
り高速回転“Hi”,低速回転“Lo”,停止“OF
F”に切り替えられるようになっている。例えば、冷房
モードでは、外気温度センサ78により検出された外気
温度Tamが25℃以上で“Hi”となり、22℃以下で
“Lo”となる。一方、暖房モードでは、外気温度Tam
が13℃以下で“Hi”となり、16℃以上で“Lo”
となる。高温除湿モードでは、エバポレータ31通過直
後の風温度(以下「エバポレータ出口温度」という)T
e が4℃以上で停止“OFF”となり、2℃以下で“H
i”となり、3℃→4℃と3℃→2℃の範囲で“Lo”
となる。また、低温除湿モードでは、冷媒吐出圧力セン
サ88により検出されたコンプレッサ56の冷媒吐出圧
力Pd ,コンプレッサ56の冷媒吐出温度Td により、
Hi>Lo>OFFの優先順位で決定される。例えば、
冷媒吐出圧力Pd が19kgf/cm2 G以上であれ
ば、Td がどんな値であろうとも、常に“Hi”とな
る。
【0022】一方、冷凍サイクル55のコンプレッサ5
6を駆動するモータ66は、インバータ67によって回
転数がコントロールされる。このインバータ67,サー
ボモータ26,37,39,50,51,53,室外フ
ァン89のファンモータ89a及びブロワモータ29の
駆動回路30は、電子制御ユニット(以下「ECU」と
いう)68によって制御される。このECU68は、マ
イクロコンピュータを主体として構成され、CPU6
9,各種データ等を一時的に記憶するRAM70,図4
の制御プログラム等が記憶されているROM71,入力
データをディジタル値に変換するA/D変換器72,I
/O部73,数MHzの基準信号を発生する水晶振動子
74等を備え、バッテリ75からイグニッションスイッ
チ76を介して電源が供給される。
【0023】このECU68は、内気温度Tr を検出す
る内気温度センサ77,外気温度Tamを検出する外気温
度センサ78,車室内に入り込む日射量Ts を検出する
日射センサ79,エバポレータ出口温度Te を検出する
エバポレータ出口温度センサ80,コンデンサ35通過
直後の風温度(以下「コンデンサ出口温度」という)T
c を検出するコンデンサ出口温度センサ81,コンプレ
ッサ56の冷媒吐出圧力Pd を検出する冷媒吐出圧力セ
ンサ88,制御目標となる設定温感Sset を乗員が手動
設定するための温感設定器82,エバポレータ31に吸
込まれる空気の温度(以下「吸気温度」という)Tinを
検出する吸気温度センサ46,冷媒吐出温度Tdを検出
する吐出温度センサ91等から各検出信号をA/D変換
器72を介して読み込む。
【0024】上述した温感設定器82は、涼しめキー8
2aと暖かめキー82bとを備え、自動車のインストル
メントパネル(図示せず)の中央部に配置されたエアコ
ンコントロールパネル83に設けられている。このエア
コンコントロールパネル83には、図3に示すように、
温感設定器82の上方に複数の発光素子84nを横一列
に配列した温感表示部84が設けられている。この温感
表示部84は涼しめキー82aと暖かめキー82bによ
り入力された設定温感Sset を表示するものである。こ
の設定温感Sset は、平均的な温度25℃を基準にして
どの程度涼しくするか又は暖かくするかを示す指標であ
り[図5(a)参照]、各キー82a,82bを操作す
る前の状態では、温感表示部84の中央の発光素子84
nを点灯させ、涼しめキー82aを1回押すごとに、設
定温感Sset を1ランクずつ低下させて点灯位置を1つ
ずつ左側にずらし、暖かめキー82bを1回押すごと
に、設定温感Sset を1ランクずつ上昇させて点灯位置
を1つずつ右側にずらすようになっている。この他、エ
アコンコントロールパネル83には、エアコンオンオフ
スイッチ85,リアデフォッガスイッチ86及びフロン
トデフロスタスイッチ87が設けられている。
【0025】一方、ECU68は、図1の制御プログラ
ムを実行することにより、空調運転全般の制御を行うと
共に、フロントデフロスタスイッチ87がオンされてい
るときには、外気温度Tam及び目標吹出温度TAOに基づ
いて図8の切替条件に従って運転モードを高温除湿モー
ド,低温除湿モード,冷房モード及び暖房モードとの間
で切り替えるように制御する制御手段として機能する。
図8の切替条件は、外気温度Tam及び目標吹出温度TAO
の関数又はデータマップとしてECU68のROM71
に記憶されている。
【0026】以下、ECU68による制御内容を図1の
フローチャートに従って説明する。まず、ステップ10
0で、以降の演算処理に使用するカウンタやフラグを初
期設定する初期化処理を実行した後、ステップ110に
移行して、温感設定器82の操作により入力された設定
温感Sset を読み込むと共に、内気温度センサ77,外
気温度センサ78,日射センサ79,エバポレータ出口
温度センサ80,コンデンサ出口温度センサ81及び吸
気温度センサ46によって検出された内気温度Tr ,外
気温度Tam,日射量Ts ,エバポレータ出口温度Te ,
コンデンサ出口温度Tc 及び吸気温度Tinの各データを
読み込む。
【0027】次いで、ステップ120に移行して、設定
温感Sset ,外気温度Tam及び日射量Ts から設定温度
Tset を次の(1)式により求める。 Tset =f(Sset ,Tam,Ts ) =Tset ’+ΔTam+ΔTs ……(1) ここで、Tset ’=25+0.4Sset ……図5(a)参照 ΔTam=(10−Tam)/20 ……図5(b)参照 ΔTs =−Ts /1000 ……図5(c)参照
【0028】以上のようにして、設定温度Tset を算出
した後、ステップ130に移行して車室内を設定温度T
set に維持するために必要な熱量QAOを次の(2)式に
より算出する。 QAO=K1 ×Tset −K2 ×Tr −K3 ×Tam−K4 ×Ts +C ……(2) (K1,K2,K3,K4 :係数、C:定数) この(2)式により必要熱量QAOを算出した後、ステッ
プ140に移行して、フロントデフロスタスイッチ87
のオン操作(以下「DEF入力」という)の有無を判断
する。もし、DEF入力が無ければ、ステップ150に
移行して、図6に示されている必要熱量QAOに対する風
量特性から風量VB を求めて、この風量VB を吹出風量
VAOとする。次いで、ステップ160で、目標吹出温度
TAOを次の(3)式により算出する。
【0029】 TAO=QAO/(Cp ・γ・VAO)+Tin ……(3) ここで、Cp は空気の比熱、γは空気の比重、Tinはエ
バポレータ31に吸込まれる吸気温度である。
【0030】その後、ステップ170で、内気吸入口2
3,24と外気吸入口22から吸入される空気の温度
(吸気温度)Tinと吹出温度TAOとの温度差を小さくす
るように内外気ダンパ25の開度を算出する。次いで、
ステップ180で、冷凍サイクル55の運転モードを冷
房・暖房のいずれのモードにするかを次の(4)式によ
り判定する。
【0031】TM =TAO−Tin ……(4) この(4)式により求められたTM が、TM ≧+θ(例
えばθ=2℃)であるときには暖房モードとし、TM ≦
−θのときには冷房モードとし、−θ<TM <+θのと
きには冷凍サイクル55のコンプレッサ56を停止す
る。
【0032】このようにして冷凍サイクル55の運転モ
ードを判定した後、ステップ190に移行し、吹出温度
TAOと吹出風量VAOに基づいて、各ダンパ36,38,
46,48,49,54の開度を決定し、吹出モードを
「FACE」,「B/L」,「FOOT」,「FOOT
/DEF」,「DEF」のいずれかに決定する。
【0033】以上のようにして決定された各種の制御デ
ータを各機器へ出力し(ステップ200)、以後、前述
したステップ110に戻って処理を繰り返すことによ
り、空調運転を制御する。この際、ステップ150で求
めた吹出風量VAOを実現するために、ブロワモータ29
に印加するブロワ電圧は、図7の電圧特性により吹出モ
ードに応じて決定される。
【0034】この場合、車室内を設定温度Tset に維持
するのに必要な吹出温度TAOを内気と外気の混合により
作り出せるときには、冷凍サイクル55のコンプレッサ
56を停止する。一方、内外気のみでは必要な吹出温度
TAOを作り出せないときには、インバータ67によりコ
ンプレッサ56を駆動し、ステップ160で決定した運
転モードで冷凍サイクル55を運転する。この際、冷房
モードでは、エバポレータ出口温度センサ80により検
出されたエバポレータ出口温度Te を対象にしてPI制
御又はファジィ制御によりフィードバック制御し、ま
た、暖房モードでは、コンデンサ出口温度センサ81に
より検出されたコンデンサ出口温度Tc を対象にしてP
I制御又はファジィ制御によりフィードバック制御す
る。
【0035】一方、前述したステップ140で、DEF
入力有りと判定された場合には、ステップ210に移行
して、吹出風量VAOを例えば300m3 /hに設定す
る。次いで、ステップ220で、内外気ダンパ25の開
度を外気モードに決定した後、ステップ230で、目標
吹出温度TAOを前述した(3)式により算出する。
【0036】次いで、ステップ240で、この目標吹出
温度TAOと外気温度Tamに基づいて運転モードを図8の
切替条件により判定する。図8の切替条件は、外気温度
Tam及び目標吹出温度TAOの関数又はデータマップとし
てECU68のROM71に記憶されている。前述した
ステップ230で求められた目標吹出温度TAOと外気温
度Tamの領域が図8のH領域であれば暖房モード、DH
領域であれば高温除湿モード、DC領域であれば低温除
湿モード、C’又はC領域であれば冷房モードに決定さ
れる(C’領域は冷房を強・弱するモードである)。一
般に、冷房モード,低温除湿モード及び高温除湿モード
については、吸気温度Tinに対してエバポレータ出口温
度Te が約10℃以上も低く、しかも、Te >0℃であ
るため、エバポレータ31の凍結を招かずに除湿するこ
とができると共に、吹出温度を目標吹出温度TAOに十分
に近付けることができる。
【0037】一方、暖房モードについては除湿は行わな
いが、吸気温度Tinに対して吹出温度を十分に高くでき
るため、吹出空気の相対湿度が低下して、除湿するのと
同程度のデフロスタ性能が得られ、しかも、吹出温度を
目標吹出温度TAOに十分に近付けることができる。
【0038】上述した運転モードの判定後、ステップ2
50に進んで、吹出モードを「DEF」と判定した後、
ステップ200に進んで、この制御データを各機器へ出
力し、以後、前述したステップ110に戻って処理を繰
り返す。この場合、DEF入力時も、冷房モードでは、
エバポレータ出口温度センサ80により検出されたエバ
ポレータ出口温度Te を対象にしてPI制御又はファジ
ィ制御によりフィードバック制御し、また、低温除湿,
高温除湿,暖房の各モードでは、コンデンサ出口温度セ
ンサ81により検出されたコンデンサ出口温度Tc を対
象にしてPI制御又はファジィ制御によりフィードバッ
ク制御する。尚、C’領域(冷房強・弱モード)では、
吸気温度Tinとエバポレータ出口温度Te との温度差Δ
Tが設定温度(例えば15℃)となるコンアレッサ56
の回転数と、コンプレッサ56の最低回転数の間をハン
チングさせるという動作を繰り返す。
【0039】以上説明した本実施例によれば、DEF入
力有りのときに、外気温度Tam及び目標吹出温度TAOに
基づいて図8に示す切替条件に従って運転モードを高温
除湿モード,低温除湿モード,冷房モード及び暖房モー
ドとの間で切り替えるようにしたので、除湿が必要なと
きに1度だけフロントデフロスタスイッチ87をオンす
れば、その後は運転モードを外気温度Tam及び目標吹出
温度TAOに応じて自動的に切り替えることができて、快
適性と操作性とを両立させることができる。
【0040】しかも、除湿モードを、外気温度Tam及び
目標吹出温度TAOに応じて高温除湿モードと低温除湿モ
ードとの間で自動的に切り替えるようにしたので、除湿
モードを環境条件に応じて高温と低温との間で自動切替
できて、吹出温度を目標吹出温度TAOに十分に近付ける
ことができて、除湿時の快適性を極めて高いものとする
ことができる。
【0041】尚、本実施例では、DEF入力有りのとき
の運転モードの自動切替について説明したが、DEF入
力ではなく、例えば除湿スイッチ又はオートエアコンス
イッチをオンしたときに本実施例のような運転モードの
自動切替を行うようにしても良い。
【0042】また、本実施例では、外気温度Tam及び目
標吹出温度TAOの双方に基づいて、運転モードを切り替
えるようにしたが、外気温度Tamと目標吹出温度TAOの
いずれか一方を含むデータに基づいて運転モードを切り
替えるようにしても良い。また、本実施例では、高温除
湿モード,低温除湿モード,冷房モード(冷房強・弱モ
ードも含む)及び暖房モードの4つのモードを全て自動
切替できるようにしたが、例えば、高温除湿モードと暖
房モードとの間についてのみ自動切替できるようにした
り、低温除湿モードと冷房モードとの間についてのみ自
動切替できるようにしたり、或は、高温除湿モードと低
温除湿モードとの間についてのみ自動切替できるように
しても良い。
【0043】また、本実施例では、ステップ210にお
いて、吹出風量VAOを一定値(例えば300m3 /h)
に設定したが、この吹出風量VAOを必要熱量QAO等に応
じて可変するようにしても良い。また、ステップ220
で決定する内外気ダンパ25の開度も、外気モードに固
定せずに、可変させるようにしても良い。
【0044】その他、本発明は、電気自動車の空調装置
に限定されず、エンジン駆動式自動車の空調装置や家屋
の空調装置等、各種の空調装置に適用して実施しても良
い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施でき
ることは言うまでもない。
【0045】
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す制御プログラムのフロ
ーチャート
【図2】空調装置全体の概略構成図
【図3】エアコンコントロールパネルの正面図
【図4】冷凍サイクルの運転モードと室外ファンの運転
モードとの関係を示す図
【図5】(a)は設定温感Sset とTset ’との関係を
示す図、(b)は外気温度TamとΔTamとの関係を示す
図、(c)は日射量Ts とΔTs との関係を示す図
【図6】必要熱量QAOと風量VB との関係を示す図
【図7】吹出風量VAOとブロワ電圧との関係を示す図
【図8】吹出温度TAO,外気温度Tamと運転モードとの
関係を示す図
【符号の説明】
22…外気吸入口、23,24…内気吸入口、25…内
外気ダンパ、31…エバポレータ、35…コンデンサ、
40…DEF吹出口、41…FACE吹出口、46…吸
気温度センサ、52…FOOT吹出口、55…冷凍サイ
クル、56…コンプレッサ、57…四方切替弁、58…
室外熱交換器、61…キャピラリー、62〜64…電磁
弁、65…減圧弁、67…インバータ、68…ECU
(制御手段)、77…内気温度センサ、78…外気温度
センサ、79…日射センサ、80…エバポレータ出口温
度センサ、81…コンデンサ出口温度センサ、82…温
感設定器、82a…涼しめキー、82b…暖かめキー、
84…温感表示部、88…冷媒圧力センサ、89…室外
ファン、92,93…流路抵抗可変手段。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−206438(JP,A) 特開 平6−229649(JP,A) 特開 平6−183247(JP,A) 特開 昭64−49835(JP,A) 特開 平4−151324(JP,A) 特開 昭61−143643(JP,A) 実開 昭63−184115(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 3/00 F24F 11/02 B60H 1/22 651

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風ダクト内に室内コンデンサ及び室内
    エバポレータを配置すると共に、前記送風ダクトの外部
    に室外熱交換器を配置し、これら室内コンデンサ,室内
    エバポレータ及び室外熱交換器を冷媒循環回路中に設
    け、運転モードを、前記室外熱交換器がコンデンサとし
    て作用すると共に前記室内エバポレータがエバポレータ
    として作用し、且つ、前記室内コンデンサに冷媒が流れ
    ない冷房モードと、前記室内コンデンサがコンデンサと
    して作用すると共に前記室外熱交換器がエバポレータと
    して作用し、且つ、前記室内エバポレータに冷媒が流れ
    ない暖房モードと、前記室内コンデンサがコンデンサと
    して作用すると共に前記室外熱交換器と前記室内エバポ
    レータがエバポレータとして作用する高温除湿モード
    と、前記室内コンデンサと前記室外熱交換器がコンデン
    サとして作用すると共に前記室内エバポレータがエバポ
    レータとして作用する低温除湿モードとの間で切り替え
    るようにした空調装置において、 外気温度に関連する物理量を検出する手段と、少なくとも前記外気温度に関連する物理量に基づいて、
    前記運転モードを、前記冷房モード、前記暖房モード、
    前記高温除湿モード、前記低温除湿モードの 間で切り替
    えるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とす
    る空調装置。
  2. 【請求項2】 送風ダクト内に室内コンデンサ及び室内
    エバポレータを配置すると共に、前記送風ダクトの外部
    に室外熱交換器を配置し、これら室内コンデンサ,室内
    エバポレータ及び室外熱交換器を冷媒循環回路中に設
    け、運転モードを、前記室外熱交換器がコンデンサとし
    て作用すると共に前記室内エバポレータがエバポレータ
    として作用し、且つ、前記室内コンデンサに冷媒が流れ
    ない冷房モードと、前記室内コンデンサがコンデンサと
    して作用すると共に前記室外熱交換器がエバポレータと
    して作用し、且つ、前記室内エバポレータに冷媒が流れ
    ない暖房モードと、前記室内コンデンサがコンデンサと
    して作用すると共に前記室外熱交換器と前記室内エバポ
    レータがエバポレータとして作用する高温除湿モード
    と、前記室内コンデンサと前記室外熱交換器がコンデン
    サとして作用すると共に前記室内エバポレータがエバポ
    レータとして作用する低温除湿モードとの間で切り替え
    るようにした空調装置において、 標吹出温度を求める手段と、少なくとも前記目標吹出温度に基づいて、前記運転モー
    ドを、前記冷房モード、前記暖房モード、前記高温除湿
    モード、前記低温除湿モードの 間で切り替えるように制
    御する制御手段とを備えたことを特徴とする空調装置。
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