JP3308602B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3308602B2
JP3308602B2 JP24971292A JP24971292A JP3308602B2 JP 3308602 B2 JP3308602 B2 JP 3308602B2 JP 24971292 A JP24971292 A JP 24971292A JP 24971292 A JP24971292 A JP 24971292A JP 3308602 B2 JP3308602 B2 JP 3308602B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録装置に関し、詳し
くは、記録装置における記録紙搬送や記録ヘッド走査の
ための機構に関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置における記録紙の搬送の一般的
構成の一つは、記録紙をピンチローラによって搬送ロー
ラに圧接しつつ搬送ローラを回転させることにより記録
紙を搬送するものである。そして、この搬送される記録
紙(記録シート)に記録ヘッドを用いて所定記録を行
う。この搬送ローラの駆動はステッピングモータ等の駆
動力がギヤ列等を介して伝達されることによって行われ
る。
【0003】また、記録ヘッドを搭載したキャリッジを
移動させる構成としては、例えばタイミングベルトの一
部をキャリッジに取付け、このベルトをステッピングモ
ータ等によって駆動することにより記録ヘッドの移動を
行うものが知られている。これにより、記録ヘッドの記
録紙に対する走査を行い、この走査の間に記録ヘッドに
よる記録が行われる。
【0004】一方、近年の記録装置、特にインクジェッ
ト記録装置では、より高精度な画像を記録できることが
求められている。そのための一般的な構成として、記録
ヘッドにおける記録素子、例えばインクジェット方式に
あってはインク吐出口が、高密度に配列される。
【0005】このような近年の傾向に加え、記録装置で
は、その商品価値を高める等のために、記録動作に伴な
って生ずる騒音が小さいこと、および記録速度が高いこ
とないしは記録速度を記録する画像に応じて複数選択で
きることが求められている。
【0006】以上の記録素子の高密度化、低騒音化およ
び記録の高速化に応じて、上述した記録紙の搬送および
記録ヘッドの走査についても種々の工夫がなされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記記
録装置における種々の要求に応じた従来の記録紙搬送や
記録ヘッド走査には、以下に示すようないくつかの問題
があった。
【0008】1) 第1に、従来の記録装置において
は、高速で記録ヘッドを走査させる高速記録モードおよ
び通常の走査速度による通常記録モードのいずれにおい
ても、記録シートの搬送速度は同じである。
【0009】ここで、高速記録モードの場合は、画像を
構成するドットを間引いて画像を形成するのが通常であ
る。このため、このような間引画像の用途を考え合わせ
ると、記録シートの搬送精度はそれほど重要ではなく、
どちらかといえばこの速度が重要なものとなる。
【0010】一方、通常記録モードの場合は、高精度画
像を記録するため搬送精度を高めることおよび低騒音化
が重要視される。ところが、上述したように従来の記録
装置では、高速記録および通常記録の両モードで記録紙
搬送速度が同一であるため、例えば搬送精度および低騒
音を重視した比較的低い搬送速度として高速記録モード
を実行すると、記録ヘッドの大きな走査速度にそぐわな
い低速の記録紙搬送となってしまう。逆に、高速記録モ
ードに合わせて比較的高い搬送速度とし、この場合にお
いて通常記録モードを行うと、搬送精度が低下するた
め、高密度の記録ヘッドをもってしても高精細な画像を
記録できないという問題があった。
【0011】2) 第2に、記録ヘッドの記録素子の高
密度化によって高精細な記録を行う場合、当然これに応
じて記録シートの搬送もより精度を増すことが要求され
る。また、搬送速度や搬送に伴う騒音に対する種々の要
求についてもこれを満たす必要がある。
【0012】通常の記録シート搬送の場合、その搬送量
が、例えば“1/6インチ”送りであるとすると、この
搬送量に応じたステッピングモータのステップ数を有し
た駆動カーブにてこの搬送にかかるステッピングモータ
の駆動を制御する。ところが、このような通常使用され
る搬送量の他に、高精細な記録を行う等のためさらに細
かな搬送量の搬送を行うことがある。このような場合、
従来の構成の一つとして、上述の駆動カーブが有するス
テップ数に満たないステップ数の搬送を行い、この少な
いステップ数を一定のパルスレート、すなわち一定の駆
動速度でステッピングモータを駆動する構成がある。し
かし、このような一定のパルスレートの駆動(ランプア
ップダウンなしの自起動駆動)を行うと、駆動速度が遅
く、また、騒音が比較的大きくなるという問題を生じ
る。
【0013】このような駆動に代わって、短い搬送時に
おいても、それに応じた駆動カーブを設定し、これに従
って搬送のための駆動を行う構成がある。しかしなが
ら、このような短い搬送量が多種類あると、これに対応
した数の駆動カーブを備えなければならず、非常に煩雑
な制御構成となり、処理時間等も考え合わせると実際的
ではない。
【0014】さらに、上述の短い搬送に駆動カーブを用
いる構成において、短い搬送量の搬送時における騒音等
の問題を解決するため、駆動カーブの立上げ時と立下げ
時とを対称形とし、各搬送量においてその同一の立上げ
カーブおよび立下げカーブの一部を用いる構成がある。
そして、これら立上げカーブと立下げカーブの間はそれ
ぞれ搬送量に応じた長さの一定速度の駆動カーブが接続
される。
【0015】この場合において、所定の長さ以上の搬送
は、上述した立上げカーブの全部と一定速度カーブと立
下げカーブの全部にて構成される駆動カーブにて制御さ
れることになるが、記録紙搬送の騒音、速度、精度の要
求に対しては、用いる立上げおよび立下げカーブが本来
所定量以下の搬送に対応した対称形であるため、所定量
以上の通常送り時には不十分なものとなってしまうとい
う問題があった。
【0016】3) 第3に、記録ヘッドの走査を行うキ
ャリッジモータの駆動についても、上記2)項で述べた
のと同様の問題がある。すなわち、短い距離のキャリッ
ジ駆動を行うときの問題である。
【0017】本発明は上述の問題点を解消するためにな
されたものであり、その目的とするところは、記録紙搬
送のための搬送モータや記録ヘッド走査のためのキャリ
ッジモータの駆動を適切に制御することにより、低騒音
な記録を実現可能な記録装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明で
は、記録ヘッドを用いて通常の記録モードおよびサイレ
ント記録モードを含む複数の記録モードで画像記録を行
うことが可能な記録装置であって、被記録媒体を搬送す
るシート搬送手段と、前記複数の記録モードに応じて前
記シート搬送手段を制御する制御手段と、を有し、前記
制御手段は、前記サイレント記録モードが選択される
と、前記通常の記録モードが選択されたときのランプア
ップダウンカーブよりも最高速度の小さいランプアップ
ダウンカーブにより前記シート搬送手段を制御すること
を特徴とする。
【0019】
【0020】
【作用】以上の構成によれば、サイレント記録モードで
は、前記通常の記録モードが選択されたときのランプア
ップダウンカーブよりも最高速度の小さいランプアップ
ダウンカーブにより前記シート搬送手段を制御する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の
施形態を詳細に説明する。
【0022】<全体構成> 先ず本発明の実施形態にかかるインクジェット記録装置
の全体構成を図1を参照して説明する。被記録媒体であ
る記録シート1はシート搬送手段2によって搬送され
る。このとき記録シート1はシート押さえ部材3によっ
て搬送ローラ2aに押圧され、プラテン4から浮き上が
らないように構成されている。
【0023】記録シート1が搬送されると、キャリッジ
5をガイドレール6に沿って往復移動させると共に、記
録手段7を駆動して記録シート1に像を記録し、記録後
のシート1を排出手段8によって排出する如く構成して
いる。
【0024】キャリッジ5は駆動源となるキャリッジモ
ータ9の駆動力が伝達手段10を構成するタイミングベ
ルト10cを介してキャリッジ5に伝達され、これによ
って往復移動するものである。
【0025】次に、本例インクジェット記録装置の各部
の構成について具体的に説明する。
【0026】<シート搬送手段>シート搬送手段2は記
録シート1を記録手段7の記録位置に搬送するためのも
のであり、本実施例にあっては、装置本体に対して着脱
可能なASF(Auto・Shett・Feeder)
11から給送された記録シート、あるいは手差し口12
から手差しされた記録シートを搬送するものである。
【0027】本実施例におけるシート搬送手段2は、搬
送ローラ2aを矢印a方向へ駆動回転させ、これに従動
回転する前ピンチローラ2b1 (不図示)および後ピン
チローラ2b2 とによって記録シート1を搬送する如く
構成している。
【0028】搬送ローラ2aは、両端を装置フレームの
左右側壁13a,13bに回動自在に支持されたローラ
軸2cに複数分割して取り付けられている。
【0029】そしてローラ軸2cには前述したギヤ列の
駆動伝達構造によって搬送モータ2eからの駆動力が伝
達されるように構成されている。具体的にはローラ軸2
cには搬送ギヤ2d1 が取り付けられ、このギヤ2d1
はアイドラギヤ2d2 と噛合し、さらにアイドラギヤ2
2 は第一伝達ギヤ2d3 と噛合している。
【0030】また第一伝達ギヤ2d3 の軸には第二伝達
ギヤ2d4 が取り付けられており、第一伝達ギヤ2d3
および第二伝達ギヤ2d4 には図示しないクラッチ機構
によって搬送モータ2eからの駆動力が選択的に伝達さ
れる如く構成されている。
【0031】従って、搬送モータ2eの駆動力を第一伝
達ギヤ2d3 に伝達すると、その回転力は前記アイドラ
ギヤ2d2 を介して搬送ギヤ2d1 に伝達され、搬送ロ
ーラ2aが回転するものである。
【0032】なお、搬送ローラ2aの表面にはそれぞれ
ピンチローラ2b1 ,2b2 が図示しないバネ等によっ
て圧接し、かつ搬送ローラ2aの回転に従動回転するよ
うに取り付けられている。従って、記録シート1は回転
する搬送ローラ2aとピンチローラ2b1 ,2b2 とで
ニップされることによって搬送力が付与される。
【0033】また、搬送ローラ2aの下方には、搬送ロ
ーラ2aの周面に沿って湾曲したペーパーパン2fが取
り付けられている。そしてペーパーパン2fは手差し口
12まで延びており、手差しされた記録シート1の下ガ
イドとなるように構成されている。
【0034】さらに、ペーパーパン2fの上方には所定
間隔を隔てて上ガイド板2g,2hが取り付けられ、記
録シート1の搬送経路を構成している。
【0035】以上の構成において、搬送モータ2eを駆
動して搬送ローラ2aを図中の矢印a方向へ回転させる
と、ASF11から給送された記録シート1は前ピンチ
ローラ2b1 と搬送ローラ2aとでニップされ、搬送ロ
ーラ2aの周面に沿ってUターン搬送され、さらに後ピ
ンチローラ2b2 と搬送ローラ2aとでニップされて上
方に位置する記録位置へと搬送される。
【0036】一方、手差し口12から給送された記録シ
ート1は搬送ローラ2aと後ピンチローラ2b2 とでニ
ップされ、記録位置へと搬送されるものである。
【0037】ここで搬送手段2へ記録シート1を自動給
送するASF11について簡単に説明する。
【0038】これは記録装置に対して着脱可能であっ
て、カセット11a内に収容された記録シート1は押圧
スプリングによって最上部のシート1が分離ローラ11
cに押圧され、分離ローラ11cが回転すると、最上層
の一枚が分離給送され、その下流にあるレジストローラ
と、これに圧接した上ローラとのニップ部に当接する。
そしてレジストローラが回転すると、記録シート1はレ
ジストローラとこれに従動回転する上ローラとでニップ
され、シート搬送手段2へ給送されるものである。
【0039】レジストローラへの駆動力伝達構成は、レ
ジストローラを取り付けたローラ軸11fにレジストギ
ヤ11gが取り付けられ、このレジストギヤ11gがア
イドラギヤ11g1 を介してアイドラギヤ2d2 と噛合
している。
【0040】一方、分離ローラ11cへの駆動力伝達構
成は、分離ローラ11cを取り付けたローラ軸11hに
分離ギヤ11iが取り付けられ、このギヤ11iにアイ
ドラギヤ11j,11kが順次噛合している。さらに前
記ギヤ11kと同一軸に取り付けられたギヤ11 lが
第二伝達ギヤ2d4 と噛合している。
【0041】従って、搬送モータ2eを駆動して前記ギ
ヤ列を介して駆動力が伝達すると、分離ローラ11cあ
るいは、レジストローラ11dが駆動回転するものであ
る。
【0042】<シート押さえ部材>シート押さえ部材3
は搬送手段2で搬送された記録シート1を搬送ローラ2
に押さえ付けることによって、記録シート1がプラテン
4から浮き上がるのを防止するためのものである。
【0043】このシート押さえ部材3は、記録シート1
の幅全域を押さえるように、キャリッジ5の移動範囲よ
りも幅広の一枚の板状部材で構成され、これが図示しな
いバネ等の押圧手段によって各搬送ローラ2aに圧接し
ている。
【0044】シート押さえ部材3の先端は記録手段7に
よる記録位置の下部に位置しており、搬送された記録シ
ート1はシート押さえ部材3によって搬送ローラ2aに
押し付けられる。この結果、記録位置における記録シー
ト1はプラテン4から浮き上がることがなくなる。
【0045】<キャリッジ>キャリッジ5は記録手段7
を記録シート1の幅方向へ往復移動させるためのもので
ある。
【0046】このキャリッジ5は両端を左右側壁13
a,13bに固定された断面円形の案内部材となるガイ
ドレール6に摺動自在に取り付けられている。
【0047】また、キャリッジ5はガイドレール6を軸
として回動可能に取り付けられ、キャリッジ5の前方、
すなわち記録シート1に対向する側が前下がりとなるよ
うに取り付けられ、この結果、キャリッジ1およびキャ
リッジ1に搭載される記録手段7の自重によってキャリ
ッジ前端部がシート押さえ部材3に当接する如く構成さ
れている。
【0048】これによりキャリッジ5に搭載された記録
手段7と記録シート1との間隔が常に一定に維持される
ものである。
【0049】キャリッジ5にはキャリッジモータ9の駆
動力が伝達手段10によって伝達され、キャリッジ5が
往復移動するようになっている。
【0050】キャリッジ5の移動範囲の一方端には駆動
プーリ10aが取り付けられ、他方端には従動プーリ1
0bが取り付けられ、駆動プーリ10aにはキャリッジ
モータ9が連結している。さらに前記プーリ10a,1
0b間に、ガイドレール6と平行に伝達部材となるエン
ドレスのタイミングベルト10cが張設され、このタイ
ミングベルト10cの一部が前記キャリッジ5に固定さ
れている。
【0051】<記録手段>記録手段はキャリッジ5に搭
載され、搬送手段2で搬送された記録シート1にインク
像を記録するものである。この装置における記録手段と
してはインクジェット記録方式が好適に用いられる。
【0052】インクジェット記録方式は記録用のインク
液を飛翔液滴として吐出噴射させるための液体吐出口
と、この吐出口に連通する液体流路、およびこの液体流
路の一部に設けられ、流路内のインク液に飛翔液滴を形
成するための吐出エネルギーを与える吐出エネルギー発
生手段とを備えている。そして画信号に応じて吐出エネ
ルギー発生手段を駆動し、インク液滴を吐出して像を記
録するものである。
【0053】吐出エネルギー発生手段としては、例えば
ピエゾ素子等の電気機械変換体等の圧力エネルギー発生
手段を用いる方法、レーザー等の電磁波をインク液に照
射吸収させて飛翔液滴を発生させる電磁エネルギー発生
手段を用いる方法、あるいは電気熱変換体等の熱エネル
ギー発生手段を用いる方法等がある。この中で電気熱変
換体等の熱エネルギー発生手段を用いる方式が吐出口を
高密度に配列し得ると共に、記録ヘッドのコンパクト化
も可能であるために好適であり、本実施例ではこの方法
によりインク液を吐出するものである。
【0054】また、前記キャリッジ5の移動範囲左端部
には、キャッピング手段16が設けられている。このキ
ャッピング手段16は非記録時等に記録ヘッド7のイン
ク吐出面を覆うことによって、記録ヘッド7の吐出口付
近のインクの乾燥や、これに伴う固化を防止する機能を
有するものである。
【0055】また、キャッピング手段16には図示しな
いポンプが接続され、インクの吐出不良や除去あるいは
それらの予防のためにポンプを駆動し、その吸引力によ
って吐出口からインクを吸引して回復処理を行えるよう
になっている。
【0056】<排出手段>排出手段8は記録手段7で記
録された記録シートを排出するためのものである。
【0057】この構成は排出ローラ8aと、これに接触
する拍車8bとで構成してなる。前記排出ローラ8aの
ローラ軸8cの端部には排出ギヤ8dが取り付けられ、
この排出ギヤ8dがアイドラギヤ2d2 と噛合してい
る。
【0058】従って、搬送モータ2eが回転すると、そ
の駆動力が排出ローラ8aに伝達されてローラ8aが回
転し、記録シート1が排出ローラ8aと拍車8bとの協
働作用によって排出される。この排出された記録シート
1は排出ローラ8aの上方に位置する排出スタッカ8f
にスタックされる。
【0059】次に、図2および図3を用い本実施例によ
る制御の説明を行う。
【0060】図2は図1に示すインクジェット記録装置
の制御部を示すブロック図である。101は、記録画像
データおよび種々の制御信号を伝送するホストコンピュ
ータ、102はホストコンピュータ101との通信制御
および本例インクジェット記録装置のシーケンス制御を
司どるCPUであって、ROM,RAM等を内蔵した周
知のワンチップマイクロコンピュータを中心に構成され
ている。また103は、記録手段7の吐出エネルギー発
生手段を駆動するためのヘッドドライバ、104は搬送
モータ2eを駆動するための搬送モータドライバ、10
5はキャリッジモータ9を駆動するためのキャリッジモ
ータドライバである。
【0061】図3は図2に示すCPU102が行う参考
例1に係る制御の流れを示すフローチャートであり、こ
のフローチャートに応じたプログラムが上記ROMに格
納されている。
【0062】ステップS1にて、CPU102は、ホス
トコンピュータ101より送られてきた記録画像データ
を受信する。データ受信後、ステップS2において1行
分の記録を行うが、これはCPU102よりキャリッジ
モータドライバ105に駆動信号を送りキャリッジモー
タ1の駆動を行いながら、ヘッドドライバ103に記録
のための信号を送り、記録ヘッド7のエネルギー発生手
段を駆動して1行分の記録を行う。
【0063】1行分記録を終了すると、次行記録のため
の紙送りを行うが、その前にステップS3にて、現在の
記録モードが高速記録モード(ドラフトモード)か否か
の判断を行う。高速記録モードでない場合は、ステップ
S4にて通常のランプアップダウンカーブによる紙送り
駆動を行う。
【0064】この通常のランプアップダウンカーブを図
4に示す。図4において、横軸は経過時間、縦軸は搬送
モータ2eの駆動速度(例えば単位はPPS(パルス/
秒)等)で、□印が1step毎の経過時間に対する速
度を示している。すなわち前半7stepにて徐々に速
度を増しながら駆動し、後半7stepにて徐々に速度
を減少させながら搬送モータ2eを駆動する。具体的に
は、相励磁切換時間を最初は長く、7step後に最も
短くその後再び切換時間を長くしていくことを示してい
る。
【0065】図3のフローチャートに戻り、ステップS
3の判断で高速記録モードであると判断した場合は、ス
テップS5にて、通常のランプアップダウンカーブでな
い高速ランプアップダウンカーブによる紙送り駆動が行
われる。この高速ランプアップダウンカーブを図5に示
す。
【0066】ここで、総ステップ数(□印の数)は、図
4に示すランプアップカーブと同じであるが、図5に示
すカーブは、このカーブの後半の減速していくカーブが
急激に速度を減少させるカーブとなっている。その結
果、紙送りのためのトータルの経過時間を比較すると、
図4の約47msecに対して図5は35msecとな
り、高速記録モードの場合かなり速く紙送りが終了す
る。
【0067】図4および図5に示す2種のカーブによる
紙送り駆動を比較すると、精度に関しては、減速時に徐
々に速度が低下するカーブの効果により図4に示すカー
ブによる紙送り駆動の方が有利であるが、紙送り速度
(紙送り時間)に関しては、前述のように図5に示すカ
ーブによる紙送り駆動の方が有利となる。
【0068】以上のようなステップS2〜S5に示す制
御を行うことにより、通常の記録モード時は、紙送りの
それぞれ精度,速度および騒音を満足した紙送りを行う
ことができ、それほど精度を要求されないドラフト印字
等の高速記録モード時には、高速の紙送りを行うことが
できる。
【0069】なお、図5に示すカーブは、図4に示すカ
ーブに対してその最高速度は同じであるが、例えば図4
に示すカーブを作成する上で精度,騒音が満足できず全
体のバランスを考慮して最高速度がモータの能力以下に
設定された場合等は、図5のカーブは図4に示すカーブ
と同じ最高速を有する必要はなく、さらに大きな最高速
を有するカーブとしてもよい。
【0070】実施例 図6および図7はそれぞれ本発明の実施例にかかる制御
手順を示すフローチャートおよび紙送りモータ駆動カー
ブの線図である。
【0071】図6のステップS21にて、CPU102
は、ホストコンピュータ101より送られてきたデータ
を受信する。データ受信後、ステップS22において
考例1と同様にして1行分の記録を行うが、1行分の記
録が終了すると、ステップS23にて、現在指示される
記録モードがサイレント記録モード、すなわち、紙送り
時等の騒音が小さなモードか否かの判断を行う。サイレ
ント記録モードでない場合はステップS24にて、通常
のランプアップダウンカーブによる紙送りを行う。この
通常のランプアップダウンカーブについては、図4にて
前述したものと同様である。
【0072】ステップS23にて、記録モードがサイレ
ント記録モードであると判断された時は、ステップS2
5にてサイレントランプアップダウンカーブによる紙送
りが行われる。このサイレントランプアップダウンカー
ブを図7に示す。
【0073】図7に示される駆動カーブの総ステップ数
は、図4に示すランプアップカーブと同じであるが、図
7に示すカーブは最高速度が図4に示すカーブに対して
低く押さえられ400PPSに設定されている。
【0074】図4および図7それぞれに示すカーブによ
る紙送り駆動を互いに比較すると、紙送り速度(紙送り
時間)に関しては図4に示すカーブの方が有利である
が、騒音に関しては図7に示すカーブの方が有利となっ
ている。
【0075】騒音が図7に示すカーブによる紙送り駆動
の方が有利である理由について以下に述べる。紙送りの
騒音に関しては大きくわけて2種類の騒音が考えられ
る。一つには駆動モータの発生する振動音、もう一つは
紙がこすれる音である。
【0076】一般に駆動モータは速度が遅くなると大き
な振動音が発生する。また、かなり高速にて駆動する場
合は耳ざわりな高周波の音が発生する。また紙のこすれ
音は速度が大きくなる程大きくなる。以上の各音のバラ
ンス上決定される駆動周波数が図7に示す400PPS
である。それ故、図7のカーブによる紙送り駆動は、例
えば最高速度が500PPS以上となる図4に示すカー
ブを用いた駆動より騒音が小さくなる。
【0077】以上のような制御を行うことにより、通常
の記録モード時は、精度を満足した紙送りが行われ、そ
れほど、精度の要求されないサイレント記録モード時に
は多少精度が低下するが、静かな紙送りが行われる。
【0078】なお、図7に示すカーブにおいて、立上げ
付近とたちさげ付近のカーブは図4に示すカーブと同様
となっているが、より静かな紙送りとするために立上げ
下げ部も図4を異なったカーブとすることも可能であ
る。
【0079】参考例1A 図8および図9はそれぞれ本発明の参考例1Aにかかる
制御手順のフローチャートおよび紙送りモータの駆動カ
ーブの線図である。
【0080】図8のステップS31にてCPU102
は、ホストコンピュータ101より送られてきたデータ
を受信する。データ受信後、ステップS32において
考例1と同様に1行分の記録を行う。1行分記録が終了
後、次行記録前の紙送りを行うが、その前にステップS
33にて現在指示される記録モードが高品位記録モード
か否かの判断を行う。高品位記録モードでない場合はス
テップS34にて通常のランプアップダウンカーブによ
る紙送りを行う。この通常のランプアップダウンカーブ
については前述した図4のものと同様である。
【0081】ステップS33にて、記録モードが高品位
記録モードであると判断された場合は、ステップS35
にて高送り精度ランプアップダウンカーブにより紙送り
が行われる。この高送り精度ランプアップダウンカーブ
を図9に示す。
【0082】この駆動カーブの総ステップ数は、図4に
示すランプアップカーブと同様の傾向を示すが、図9に
示すカーブは最高速度が図4のカーブに対して低く押さ
えられ、さらに、立下り後、速度がコンスタントとな
る。
【0083】図4と図9の2種のカーブによる紙送りを
比較すると、送り速度に関しては図4のカーブの方がか
なり大であるが、送り精度に関しては図9に示すカーブ
を用いた方が精度良く紙送りを行うことができる。な
お、図9に示すカーブは、その途中からの一定速度16
0PPSとなるが、この一定速度については、複数の速
度において紙送り精度を測定し、その結果に基づいて設
定する。
【0084】以上のような制御を行うことにより、通常
の記録モード時は種々の精度,速度,騒音を満足した紙
送りが行われ、さほど送り速度を要求されない高品位画
像記録モード時には多少紙送り速度が低下するが、精度
の良い紙送りが行われる。
【0085】参考例2 図10は本発明の参考例2にかかる処理の手順を示すフ
ローチャートである。本例の処理は、参考例1で説明し
た装置と同一の装置およびその制御構成によって実行さ
れるものである。
【0086】図10において、ステップS41では、ホ
ストコンピュータ101より送られてくるデータを受信
する。データ受信後、ステップS42で、そのデータが
紙送り命令を含んだ記録開始命令か否かを判断する。記
録開始命令であれば、次のステップS43にて、未記録
の記録データが展開された状態で残っているか否かを判
断する。一方、ステップS42にて送られてきたデータ
が単なる記録データであると判断した場合は、ステップ
S44にて所定の記録領域にそのデータを展開し、ステ
ップS41のデータ受信の処理へと戻る。
【0087】ステップS43にて未記録の記録データが
展開されているか否かを判断した結果、残りデータがな
かった場合、さらにステップS46にて紙送りデータが
あるか否かの判断を行う。ここで、記録データがある場
合はステップS45にてそのデータに基づく記録を行っ
た後、また、記録データが無い場合は直ちにステップS
46の判断を行う。
【0088】ステップS46にて紙送りデータがない場
合はステップS41の処理に戻る。また、ある場合は、
ステップS47でそれが所定量以上の紙送りか否かを判
断する。所定量以上の紙送り(通常の紙送りも含まれ
る)である場合は、ステップS48で比較的紙送りの精
度,速度,騒音等が考慮され、立上り部および立下り部
が異なった騒音カーブを用いた紙送りが行われる。この
駆動カーブとしては、前述した図4に示す駆動カーブを
用いることができる。
【0089】ステップS47の判断で、紙送り量が所定
量以下の送り量であった場合は、ステップS49にて図
11に示すようなその立上げ部および立下げ部に同一の
カーブを含む駆動カーブにて紙送りを行う。この駆動カ
ーブを実現する具体的な駆動テーブルを図12に示す。
【0090】上記紙送りの所定量は、図4や図11に示
す駆動カーブを用いる本例では14ステップであり、こ
の14ステップ以下の紙送りの場合がステップS49で
行う紙送りとなる。
【0091】すなわち、図12は、6ステップ分の送り
量が設定された場合を示しており、ここにおいて通常、
第1ステップの励磁はその駆動時に位置する相よりモー
タを駆動するため、6ステップ分の送り量が設定された
場合は7回の励磁(図中〜)を行う。図12に示さ
れるように、ランプアップ時はテーブルのパルスレート
を順次下方向に、ランプダウン時にはテーブルのパルス
レートを順次上方向に切換えていくものとし、前述の7
回の切換は図に示されるような順次→と切換えてい
く。すなわち、図11に示す駆動カーブは、ランプアッ
プダウンテーブルが同じである部分を含むことにより、
このテーブルの対称である一部をそれぞれ利用して半分
のランプアップの位置より逆に戻ってくるような駆動を
行うことができる。
【0092】以上のようなステップS47以下の駆動制
御を行うことにより、通常の紙送りに使う所定量以上の
紙送りは精度,速度,騒音が満足いくものとなり、所定
量以下の紙送りを行う時は、対称な立上り,立下りを有
する駆動カーブの一部を利用し、その紙送り量、すなわ
ちステップ数に応じた部分を用いることにより、どのよ
うな送り量でも、ある程度の紙送りの速度、騒音等に関
して満足いく送りを簡単な制御によって行うことが可能
となる。
【0093】なお、本参考例においてはランプアップダ
ウンが各々7ステップという短いパルス数を想定した
が、このステップ数が大きくなればなる程制御簡素化の
効果ならびに紙送りの速度、精度、騒音等の効果が顕著
になる。
【0094】また、本参考例においては、紙送りが所定
量以上の場合に用いられる駆動カーブは図4に示される
ような1つのみとしたが、例えば精度最優先専用カー
ブ、速度最優先専用カーブ等、複数のカーブを有しても
良く、また所定量以上の専用カーブを第1の所定量以上
と第2の所定量以上等、2段階に分け別々のカーブを用
いても良い。一方、紙送りが所定量以下で用いられる図
11のような汎用カーブも、2段階に分け、別々のカー
ブを用いても良い。
【0095】参考例2A 図13に示す駆動テーブルは本発明の参考例2Aに関す
るものである。
【0096】本参考例においては、図13から理解でき
るように、ランプダウンはランプアップ時の略1/2の
加速度で減速する。この場合、図11に示す駆動カーブ
による送り量の略1/3の時点までそのランプアップテ
ーブルの一部を用い、残りの送りを別のランプダウンテ
ーブルに従って行うという制御が行われる。具体的に
は、図13の→に示す順にて励磁を切換えるが、励
磁に示す320PPSが双方のテーブルにあり、その
パルスレートが最高速となる。
【0097】本参考例においては、参考例2に対して静
止時をゆっくりと立下げるため、紙送り精度等をさらに
向上させることができる。
【0098】参考例3 本発明の参考例3は、上述した参考例2の紙送りモータ
駆動制御を、キャリッジモータの駆動に適用した場合の
例である。
【0099】図14は、本例にかかる処理の手順を示す
フローチャートである。以下、この処理について説明す
る。
【0100】図14のステップS51にて、ホストコン
ピュータ101より送られてくるデータを受信し、さら
にそのデータを記録が可能な状態に展開をする。次に、
ステップS2で記録手段(記録ヘッド)を搭載したキャ
リッジの現在位置が、その位置からランプアップして記
録開始位置へ移動して記録ができる位置であるか否かの
判断を行う。例えば、現在位置が、記録開始位置より記
録領域側にあったり、あるいは、記録開始位置より手前
にあってもランプアップの距離が確保できなかったりす
る位置の場合にはランプアップが不可能な位置と判断す
る。
【0101】ステップS52の判断にて、現在位置がラ
ンプアップし記録を開始するのが不可能な位置と判断さ
れると、ステップS53にて記録のためのランプアップ
開始可能位置までキャリッジを移動させる。この最の移
動距離は様々な距離があり、記録のためのランプアップ
ダウンカーブを用いて移動する距離より短い場合もあ
る。そこでどんな短い距離でも用いることができる汎用
カーブを用いて移動する。この汎用カーブは、紙送りモ
ータに関する参考例2の図11に示した駆動カーブ、す
なわちランプアップおよびランプダウンが互いに対称な
カーブを含む駆動カーブと同様のものである。
【0102】ステップS52でランプアップをして記録
開始が可能であると判断した場合は、ステップS54の
処理を行う。ステップS54では、専用ランプアップカ
ーブを用いてキャリッジを記録開始位置へ移動させ、そ
の後一定速度にて記録を行った後、専用カーブのランプ
ダウンカーブを用いてキャリッジを停止させる。この記
録が終了すると、ステップS55にて紙送りを行う。
【0103】なお、上記専用カーブは参考例1で示した
図4と同様のものである。
【0104】上記汎用カーブを用いた所定距離以下のキ
ャリッジの駆動は参考例2の図12にて説明したものと
同様であり、その説明を省略する。
【0105】参考例3A 本発明の参考例3Aは、上述した参考例2Aに対応した
例であり、キャリッジモータの駆動についても上記参考
例2Aと同様に行うことができる。
【0106】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0107】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0108】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0109】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0110】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0111】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0112】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0113】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0114】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、通常の記録モードの他にサイレント記録モー
ドが設けられ、サイレント記録モードでは、前記通常の
記録モードが選択されたときのランプアップダウンカー
ブよりも最高速度の小さいランプアップダウンカーブに
より前記シート搬送手段を制御する。したがって、記録
紙搬送のための搬送モータや記録ヘッド走査のためのキ
ャリッジモータの駆動を適切に制御することにより、低
騒音な記録を実現することができる。
【0115】この結果、記録の低騒音化を高い水準で実
現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるインクジェット記録
装置の斜視図である。
【図2】上記装置における記録ヘッド、記録紙搬送モー
タおよびキャリッジモータの駆動のための構成を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の参考例1にかかる処理の手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】上記参考例1で用いられるモータ駆動カーブを
示す線図である。
【図5】上記参考例1で用いられるモータ駆動カーブを
示す線図である。
【図6】本発明の実施例にかかる処理の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図7】上記実施例で用いられるモータ駆動カーブを示
す線図である。
【図8】本発明の参考例1Aにかかる処理の手順を示す
フローチャートである。
【図9】上記参考例1Aで用いられるモータ駆動カーブ
を示す線図である。
【図10】本発明の参考例2にかかる処理の手順を示す
フローチャートである。
【図11】上記参考例2で用いられるモータ駆動カーブ
を示す線図である。
【図12】上記参考例2の駆動カーブを実現するための
駆動テーブルの説明図である。
【図13】本発明の参考例2Aで用いられる駆動テーブ
ルの説明図である。
【図14】本発明の参考例3にかかる処理の手順を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
1 記録シート 2 シート搬送手段 2e 記録紙搬送モータ 7 記録手段(記録ヘッド) 9 キャリッジモータ 101 ホストコンピュータ 102 CPU 103 ヘッドドライバ 104 搬送モータドライバ 105 キャリッジモータドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 才川 悟志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 柳 治幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 斉藤 広行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 谷黒 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−40269(JP,A) 特開 平4−129774(JP,A) 特開 平1−196377(JP,A) 特開 昭60−28800(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 11/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドを用いて通常の記録モードお
    よびサイレント記録モードを含む複数の記録モードで画
    像記録を行うことが可能な記録装置であって、 被記録媒体を搬送するシート搬送手段と、 前記複数の記録モードに応じて前記シート搬送手段を制
    御する制御手段と、 を有し、前記制御手段は、前記サイレント記録モードが
    選択されると、前記通常の記録モードが選択されたとき
    のランプアップダウンカーブよりも最高速度の小さいラ
    ンプアップダウンカーブにより前記シート搬送手段を制
    御することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドは、インクを吐出可能な
    インクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求
    項1に記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記インクジェット記録ヘッドは、イン
    クの吐出に利用される熱エネルギーを発生する電気熱変
    換体を備えることを特徴とする請求項2に記載の記録装
    置。
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