JP3308585B2 - 帯電装置 - Google Patents

帯電装置

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JP3308585B2
JP3308585B2 JP08006692A JP8006692A JP3308585B2 JP 3308585 B2 JP3308585 B2 JP 3308585B2 JP 08006692 A JP08006692 A JP 08006692A JP 8006692 A JP8006692 A JP 8006692A JP 3308585 B2 JP3308585 B2 JP 3308585B2
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浩明 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光プリンタや複写機な
どの電子写真記録装置に使用される帯電装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、光プリンタや複写機などの電子写
真記録装置においては、帯電、露光、現像、転写、定着
及びクリーニングの各プロセスによって画像形成が行わ
れるようになっている。そして、静電潜像担持体の帯電
装置として一般的にコロナ帯電器が使用されている。
【0003】ところが、該コロナ帯電器には、5〜10
〔kV〕の高電圧を印加する必要があるため危険である
だけでなく、高電圧を印加するための電源が必要とな
り、コストが高くなってしまう。また、前記コロナ帯電
器は環境安定性が悪く、特に湿度の影響を受けると、静
電潜像担持体の帯電電位が変化してしまう。さらに、コ
ロナ帯電器はコロナ放電現象を利用するため、オゾンを
発生し、静電潜像担持体の特性を著しく劣化させてしま
うだけでなく、人体にも悪影響を与えてしまう。したが
って、人体に悪影響を与えるのを防ぐため、オゾン吸収
分解フィルタを設けてオゾンが装置の外に流出するのを
防止している。ところが、前記オゾン吸収分解フィルタ
がオゾンを吸収して分解することができる寿命は短く、
定期的に交換作業を行わなければならない。
【0004】そこで、帯電ブラシ、帯電ローラ、帯電ベ
ルト、帯電ブレード等を静電潜像担持体に接触させて静
電潜像担持体を帯電させる接触型の帯電装置が提供され
ている(特開昭56−165166号公報、特開昭56
−104346号公報、特開昭56−147160号公
報、特開昭60−216361号公報、特開昭63−1
49668号公報参照)。そして、0.5〜1.5〔k
V〕の直流電圧に0.1〜5〔kVp−p〕の交流電圧
を重畳することによって、帯電の安定化を図っている。
【0005】また、弾性を有する金属(例えばリン青
銅)や導電性ゴム(例えばウレタンゴム)で形成される
導電性板状部材を静電潜像担持体に接触させるととも
に、直流電圧に交流電圧を重畳して前記導電性板状部材
に印加する接触型の帯電装置が提供されている(特開昭
60−147756号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の帯電装置においては、直流電圧のみを印加すると、
静電潜像担持体上に帯電むらが発生しやすいため、直流
電圧に交流電圧を重畳しているが、直流電源のほかに交
流電源が必要となり、コストが高くなってしまう。
【0007】また、直流電圧に交流電圧を重畳するため
には、直流電源又は交流電源のいずれか一方をフローテ
ィング電源とするか、重畳回路が必要となる。前記フロ
ーティング電源は通常の非フローティング電源よりも高
価であり、重畳回路を設けると回路が複雑になるだけで
なく、コストも高くなってしまう。さらに、直流電圧に
交流電圧を重畳すると、両者を加えた電圧が瞬間的に発
生するので電源回りの絶縁性を高くしなければならな
い。例えば、電源から帯電装置までの電源ケーブルに耐
圧性の高いものを使用しなければならないが、電源ケー
ブルの耐圧性を高めるためには、導線に被覆されている
樹脂を厚くしたり、耐圧性の高い樹脂を使用したりしな
ければならず、コストが高くなってしまう。また、リン
青銅、ステンレス、洋白、ベリリウム銅等の弾性を有す
る金属や体積抵抗値が1.8×106 〔Ω−cm〕のニ
トリルゴムを導電性板状部材として使用し、静電潜像担
持体に接触させて前記導電性板状部材に直流電圧を印加
して帯電させた場合に、直径が0.5〔mm〕程度の極
端に帯電しすぎた円形部分が静電潜像担持体上に多数発
生し、局部的な帯電むら(以下、「局部帯電むら」とい
う。)が発生してしまう。
【0008】本発明は、前記従来の帯電装置の問題点を
解決して、直流電流だけを使用することができ、コスト
を低くすることができるとともに、局部帯電むらが発生
するのを防止することができ、長期間にわたって良好な
画像を安定して記録することができる帯電装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の帯
電装置においては、板状弾性体から成り、体積抵抗値R
V が 4.7×106 ≦RV ≦3.5×1011〔Ω−cm〕 の抵抗部材と、直流電圧が印加され、前記抵抗部材を静
電潜像担持体に接触させるための当接力を発生させる導
電部材とを有する。そして、該導電部材の端部と、前記
抵抗部材と静電潜像担持体との接触部の中心との距離L
が5〜15〔mm〕である。また、該距離Lと前記体積
抵抗値RV との関係が 7.1×106 ≦L×RV ≦1.8×1011〔Ω−cm2 〕 である。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【作用】本発明によれば、前記のように帯電装置におい
ては、板状弾性体から成り、体積抵抗値RV が 4.7×106 ≦RV ≦3.5×1011〔Ω−cm〕 の抵抗部材と、直流電圧が印加され、前記抵抗部材を静
電潜像担持体に接触させるための当接力を発生させる導
電部材とを有する。そして、該導電部材の端部と、前記
抵抗部材と静電潜像担持体との接触部の中心との距離L
が5〜15〔mm〕である。また、該距離Lと前記体積
抵抗値RV との関係が 7.1×106 ≦L×RV ≦1.8×1011〔Ω−cm2 〕 である。この場合、所望する帯電電位以上に静電潜像担
持体が帯電させられることがなくなり、局部帯電むらが
発生するのを防止することができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例を
示す帯電装置が適用される電子写真記録装置の概略構成
図である。図において、ドラム状に形成された静電潜像
担持体101が図示しない駆動手段によって矢印A方向
に一定周速度で回転する。該静電潜像担持体101は、
導電性支持体101a上に光導電層101bを設けたも
ので、本実施例では、有機系感光体を使用しているが、
セレン感光体、酸化亜鉛感光体、アモルファスシリコン
感光体等いずれも使用することができる。
【0019】次に、この実施例における画像形成プロセ
スについて説明する。
【0020】初めに、帯電プロセスでは、静電潜像担持
体101は、その表面に接触して設けられた帯電装置1
02によって一様かつ均一に帯電される。該帯電装置1
02については後に詳細に説明する。露光プロセスで
は、画像信号に対応した光が露光装置103によって静
電潜像担持体101に露光され、静電潜像が形成され
る。該露光装置103としては、LEDアレイとセルフ
ォックレンズ(商品名) を組み合わせたもののほかに、
レーザと作像光学系を組み合わせたものなどいずれも使
用することができる。
【0021】現像プロセスでは、前記静電潜像担持体1
01に密着するか、又は微小距離をおいて設けられた現
像装置104が、トナー担持体105上にトナー106
を吸着して矢印B方向に搬送し、静電潜像担持体101
上に形成された静電潜像を現像する。本実施例では反転
現像が行われ、静電潜像担持体101の導電性支持体1
01aとトナー担持体105間にはバイアス電位が印加
される。
【0022】こうすることによって、トナー担持体10
5と静電潜像担持体101の空間には、静電潜像担持体
101に形成された静電潜像によって電気力線が発生す
る。このため、トナー担持体105上の帯電したトナー
106は、静電気力によって静電潜像担持体101に付
着し、現像されてトナー像が形成される。前記現像装置
104としては、二成分磁気ブラシ現像器、一成分磁気
ブラシ現像器、一成分非磁性現像器等いずれも使用する
ことができる。
【0023】一方、紙カセット107に収容された記録
紙108は、給紙ローラ109によって取り出され、回
転が停止された送紙ローラ110に送られて記録紙10
8のスキューが矯正される。次に、送紙ローラ110が
回転を開始し、記録紙108が転写部に送られる。そし
て、転写プロセスでは、転写装置111が静電潜像担持
体101上に形成されたトナー像を記録紙108に転写
する。該記録紙108は、加圧ローラ112と発熱ロー
ラ113から成る定着装置114に搬送される。続く定
着プロセスでは、発熱ローラ113の熱がトナー106
を溶融し、加圧の作用によって記録紙108の繊維間に
トナー106が浸透し、記録紙108にトナー像の定着
が行われる。トナー像が定着された記録紙108は、排
紙ローラ115によって装置の外に送出される。
【0024】一方、転写後の静電潜像担持体101には
わずかにトナー106が残留する場合があるが、クリー
ニングプロセスでクリーニングブレード117a及びリ
カバリーブレード117bを有するクリーナ116によ
って除去される。こうして、静電潜像担持体101は繰
り返し利用される。次に、帯電装置102について説明
する。
【0025】図2は本発明の第1の実施例を示す帯電装
置の概略図である。図において、102は帯電装置であ
り、帯電ブレード118は導電部材を構成する導電層1
19と抵抗部材を構成する抵抗層120で形成される。
該帯電ブレード118はガイド121によって支持さ
れ、自由端側において、腹又はエッジが静電潜像担持体
101に接触させられる。そして、帯電ブレード118
の導電層119と静電潜像担持体101の導電性支持体
101a間には、直流電源122が接続される。該直流
電源122が導電層119に対して印加する電圧(以
下、「印加電圧」という。)の極性はマイナスとしてい
るが、これはマイナス帯電型の静電潜像担持体101を
使用しているからであり、プラス帯電型の静電潜像担持
体101を使用する場合は、直流電源122の導電層1
19への印加電圧の極性はプラスとする。
【0026】また、以下の説明において、直流電源12
2の印加電圧の値は−1.4〔kV〕とするが、この印
加電圧の値を−1〜−1.6〔kV〕として帯電ブレー
ド118に印加することによって、静電潜像担持体10
1を−400〜−900〔V〕で帯電させることができ
る。また、第1の実施例の導電層119としては、ステ
ンレスの薄板を使用したものについて説明するが、体積
抵抗値が1.0×104 〔Ω−cm〕未満のものであれ
ばいずれも使用することができる。例えば、SK鋼、ス
テンレス、リン青銅、銅、洋白、ベリリウム銅等の厚さ
が10〜1000〔μm〕の弾性を有する金属薄板や、
体積抵抗値が1.0×104 〔Ω−cm〕未満で、静電
潜像担持体101との間で長手方向に均一な接触幅を得
るために、ゴム硬度が90°〔JISA〕以下の導電性
ゴム、例えばブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタン
ゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、
ブタジエンゴム等のゴム材に、カーボン、グラファイ
ト、フェライト、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、
ステンレス粉、酸化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、
金属粉末、金属繊維等を添加して形成したブレードや、
ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレ
ン、ポリカーボネイト、フッ素樹脂等の樹脂から成る軟
脂の高分子フィルムに、カーボン、グラファイト、フェ
ライト、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレ
ス粉、酸化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉
末、金属繊維等を添加したものを使用することができ
る。
【0027】また、アルミニウム箔、銅箔等の金属箔や
体積抵抗値が1.0×104 〔Ω−cm〕未満の導電性
のテープなどを抵抗層120に貼り合わせたり、該抵抗
層120に対して各種金属によるめっき、スパッタリン
グ、厚膜印刷等を施して導電層119を形成してもよ
い。次に、抵抗層120について詳細に説明する。
【0028】本実施例において、抵抗層120は、短辺
の長さを30〔mm〕、長辺の長さを250〔mm〕と
した。該抵抗層120の長辺の長さは、静電潜像担持体
101の光導電層101bの長手方向における長さによ
って決まる。前記静電潜像担持体101の製造上、長手
方向における両端部の円周上には、光導電層101bを
形成するのが困難である。そこで、直流電源122から
静電潜像担持体101に電流がリークしないように、抵
抗層120の長辺における長さを光導電層101bの長
手方向の長さよりもわずかに短くしている。
【0029】図3は静電潜像担持体と帯電ブレードの接
触部分の拡大図である。図において、LA は静電潜像担
持体101と帯電ブレード118の接触幅を示す。該接
触幅LA は、帯電ブレード118の静電潜像担持体10
1への当接力と帯電ブレード118の抵抗層120の硬
さによって変化させることが可能である。本実施例で
は、帯電ブレード118の静電潜像担持体101への当
接力を設定することによって、接触幅LA を1〔mm〕
とした。また、PA は接触幅LA の中心点(実際は線接
触であるので線)であり、帯電ブレード118の自由端
から5〔mm〕の位置が接触幅LA の中心点PA となる
ように、ガイド121によって設定した。また、PB
導電層119の先端すなわち接触幅LA に最も近い点
(線)である。そして、LB は前記接触幅LA の中心点
A と点PB 間の距離を示す。
【0030】そして、抵抗層120としてゴムシート又
は高分子フィルムを使用し、該抵抗層120の体積抵抗
値RV と、中心点PA と点PB 間の距離LB の値を各種
設定して評価を行った。この場合、長辺の長さが250
〔mm〕で、短辺の長さがそれぞれ異なるステンレスの
薄板を3種類用意して導電層119として使用し、距離
B を変化させた。また、ゴムシート又は高分子フィル
ムをいずれも単体で製造して抵抗層120とし、導電層
119のガイド121(図1)と接触している部分の反
対面に導電性の両面テープで固定した。そして、導電層
119の先端は、抵抗層120の静電潜像担持体101
への当接力、抵抗層120の弾性力及び導電層119の
弾性力によって抵抗層120に接触させられる。
【0031】次に、各種の帯電ブレード118を使用し
た場合の帯電特性について実験結果に基づいて説明す
る。図4は帯電特性の第1の比較図、図5は帯電特性の
第2の比較図である。 〔例1−1〜1−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119(図3)として使用し、また、
ニトリルゴムに導電性繊維を添加し、体積抵抗値RV
1.8×10 6 〔Ω−cm〕、厚さtが1.9〔mm〕
のニトリルゴムシートを抵抗層120として形成し、距
離LB が5〔mm〕、10〔mm〕、15〔mm〕の場
合の帯電特性を評価した。 〔例2−1〜2−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119として使用し、また、ウレタン
ゴムにカーボンを添加し、体積抵抗値RV が6.7×1
7 〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレタン
ゴムシートを抵抗層120として形成し、距離LB が5
〔mm〕、10〔mm〕、15〔mm〕の場合の帯電特
性を評価した。 〔例3−1〜3−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119として使用し、また、ニトリル
ゴムに導電性繊維を添加し、体積抵抗値RV が1.4×
108 〔Ω−cm〕、厚さtが1.9〔mm〕のニトリ
ルゴムシートを抵抗層120として形成し、距離LB
5〔mm〕、10〔mm〕、15〔mm〕の場合の帯電
特性を評価した。 〔例4−1〜4−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119として使用し、また、ウレタン
ゴムにカーボンを添加し、体積抵抗値RV が1.9×1
9 〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレタン
ゴムシートを抵抗層120として形成し、距離LB が5
〔mm〕、10〔mm〕、15〔mm〕の場合の帯電特
性を評価した。 〔例5−1〜5−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119として使用し、また、ウレタン
ゴムにカーボンを添加し、体積抵抗値RV が6.8×1
10〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレタン
ゴムシートを抵抗層120として形成し、距離LB が5
〔mm〕、10〔mm〕、15〔mm〕の場合の帯電特
性を評価した。 〔例6−1〜6−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119として使用し、また、体積抵抗
値RV が1.1×1012〔Ω−cm〕、厚さtが2.0
〔mm〕のウレタンゴムシートを抵抗層120として形
成し、距離LB が5〔mm〕、10〔mm〕、15〔m
m〕の場合の帯電特性を評価した。 〔例7−1〜7−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119として使用し、また、体積抵抗
値RV が2.3×1013〔Ω−cm〕、厚さtが2.0
〔mm〕のエチレンプロピレンゴムシートを抵抗層12
0として形成し、距離LB が5〔mm〕、10〔m
m〕、15〔mm〕の場合の帯電特性を評価した。〔例
8−1〜8−3〕厚さが100〔μm〕のステンレスの
薄板を導電層119として使用し、また、塩化ビニルに
導電性繊維を添加し、体積抵抗値RV が9.4×104
〔Ω−cm〕、厚さtが250〔μm〕の塩化ビニルフ
ィルムを抵抗層120として形成し、距離LB が5〔m
m〕、10〔mm〕、15〔mm〕の場合の帯電特性を
評価した。 〔例9−1〜9−3〕厚さが100〔μm〕のステンレ
スの薄板を導電層119として使用し、また、ポリカー
ボネイトにカーボンを添加し、体積抵抗値RV が4.7
×106 〔Ω−cm〕、厚さtが125〔μm〕のポリ
カーボネイトフィルムを抵抗層120として形成し、距
離LB が5〔mm〕、10〔mm〕、15〔mm〕の場
合の帯電特性を評価した。 〔例10−1〜10−3〕厚さが100〔μm〕のステ
ンレスの薄板を導電層119として使用し、また、ポリ
カーボネイトにカーボンを添加し、体積抵抗値RV
2.3×108 〔Ω−cm〕、厚さtが100〔μm〕
のポリカーボネイトフィルムを抵抗層120として形成
し、距離LB が5〔mm〕、10〔mm〕、15〔m
m〕の場合の帯電特性を評価した。 〔例11−1〜11−3〕厚さが100〔μm〕のステ
ンレスの薄板を導電層119として使用し、また、体積
抵抗値RV が3.5×1011〔Ω−cm〕、厚さtが9
4〔μm〕のセルロースフィルムを抵抗層120として
形成し、距離LB が5〔mm〕、10〔mm〕、15
〔mm〕の場合の帯電特性を評価した。 〔例12−1〜12−3〕厚さが100〔μm〕のステ
ンレスの薄板を導電層119として使用し、また、体積
抵抗値RV が3.0×1012〔Ω−cm〕、厚さtが9
0〔μm〕のセルロースフィルムを抵抗層120として
形成し、距離LB が5〔mm〕、10〔mm〕、15
〔mm〕の場合の帯電特性を評価した。 〔例13−1〜13−3〕厚さが100〔μm〕のステ
ンレスの薄板を導電層119として使用し、また、体積
抵抗値RV が1.0×1013〔Ω−cm〕、厚さtが3
00〔μm〕のポリアミドフィルムを抵抗層120とし
て形成し、距離LB が5〔mm〕、10〔mm〕、15
〔mm〕の場合の帯電特性を評価した。
【0032】図において局部帯電むらとは、前述したよ
うに、静電潜像担持体101で所望の帯電電位以上に帯
電してしまう微小部分が多数発生することをいい、これ
によって、本実施例のような反転現像の場合では、白ぬ
けなどの記録濃度のむらが発生する。前記実験結果か
ら、静電潜像担持体101と接触する抵抗層120の体
積抵抗値RV を、 1.8×106 <RV <1.1×1012 〔Ω−cm〕 …(1) とすれば、帯電ブレード118によって静電潜像担持体
101を帯電させることができ、かつ、局部帯電むらは
発生しない。
【0033】前記式(1)の範囲は、図4及び図5にお
いて、帯電特性が良好(OK)となる体積抵抗値RV
値の最高値(例6−1)及び最低値(例1−3)によっ
て設定される。ところが、例9−1,9−2のように、
式(1)に示す体積抵抗値RV の範囲を満足していて
も、前記距離LB が短かすぎる場合には、静電潜像担持
体101上に局部帯電むらが発生してしまう。
【0034】また、例11−2,11−3のように、前
記体積抵抗値RV の範囲を満足していても、前記距離L
B が長すぎる場合には、静電潜像担持体101を帯電さ
せることができなくなる。このように、抵抗層120の
体積抵抗値RV のほかに、距離LB も帯電特性に影響を
与えることが分かる。そこで、体積抵抗値RV と距離L
B の積RV ×LBを、 4.7×106 <RV ×LB <3.5×1011 〔Ω−cm2 〕 …(2) とする。そして、これら式(1),(2)の条件を満足
するように導電層119、抵抗層120及び静電潜像担
持体101の配置が設定される。
【0035】なお、式(2)の範囲は、図4及び図5に
おいて、帯電特性が良好となる体積抵抗値RV と距離L
B の積の値RV ×LB の最高値(例11−2)及び最低
値(例9−2)によって設定される。この場合、式
(1)を満足していても前記距離LB が短いと局部帯電
むらが発生し、また、距離LB が長いと静電潜像担持体
101を帯電させることができない。したがって、式
(2)の範囲は式(1)の範囲より狭く設定される。
【0036】また、第1の実施例の抵抗層120は例1
〜13で分かるように、例えばブチルゴム、クロロプレ
ンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴ
ム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、エチ
レンプロピレンゴム等のゴムシートや、塩化ビニル、セ
ルロース、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リスチレン、ポリカーボネイト、フッ素樹脂等の樹脂か
ら成る軟脂の高分子フィルムに、カーボン、グラファイ
ト、フェライト、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、
ステンレス粉、酸化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、
金属粉末、金属繊維などの導電性繊維等を添加したもの
であれば、いずれも使用することができる。
【0037】前記導電層119は、数々の実験から体積
抵抗値が1.0×104 〔Ω−cm〕未満の薄板又はブ
レードであればいずれも使用することができる。そし
て、前記帯電ブレード118を静電潜像担持体101に
接触させる必要があるので、少なくとも抵抗層120は
弾性体で形成される。次に、本発明の第2の実施例につ
いて説明する。
【0038】図6は本発明の第2の実施例を示す帯電装
置の概略図である。図において、102は帯電装置、1
01は静電潜像担持体、101aは導電性支持体、10
1bは光導電層、118は帯電ブレード、119は導電
層、120抵抗層、121はガイド、122は直流電源
である。前記帯電ブレード118を取り付ける方向を図
2のようなトレーリングの方向から図6のようなカウン
タの方向に変えて静電潜像担持体101と接触させて
も、第1の実施例と同様の帯電特性を得ることができ
る。
【0039】次に、第1の参考例について説明する。図
7は第1の参考例を示す帯電装置の概略図である。この
場合、帯電ベルト123及び一対の駆動ローラ124に
よって帯電装置102が構成される。前記駆動ローラ1
24は、導電性シャフト125に導電性ゴム層126を
被覆することによって形成され、導電性シャフト125
と静電潜像担持体101の導電性支持体101aとの間
には、直流電源122が接続される。前記導電性シャフ
ト125によって導電部材が、帯電ベルト123によっ
て抵抗部材が構成される。
【0040】前記駆動ローラ124を、図示しない駆動
系によって静電潜像担持体101の回転方向(矢印A方
向)に対して倣(なら)いの方向(矢印C方向)、又は
静電潜像担持体101の回転方向と同方向(矢印D方
向)に回転させることができるが、回転しないように固
定することもできる。前記導電性シャフト125は、ス
テンレス、鋼鉄、アルミニウム等の金属製シャフトによ
って形成される。また、導電性ゴム層126は、体積抵
抗値が1.0×104 〔Ω−cm〕未満のものであれば
よく、例えば、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタ
ンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴ
ム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレン
ゴム等のゴム材に、カーボン、グラファイト、フェライ
ト、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス
粉、酸化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉末、
金属繊維等を添加することによって形成されたものであ
れば、いずれのものも使用することができる。なお、本
参考例において、駆動ローラ124は、導電性シャフト
125及び導電性ゴム層126によって形成されるよう
になっているが、導電性シャフト125だけで形成する
こともできる。
【0041】そして、帯電ベルト123は、例えばブチ
ルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーン
ゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、
フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴムのゴム材
や、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチ
レン、ポリカーボネイト、フッ素樹脂等の樹脂から成る
軟脂の高分子フィルムに、カーボン、グラファイト、フ
ェライト、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステン
レス粉、酸化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉
末、金属繊維等を添加して形成したものであれば、いず
れも使用することができる。そして、体積抵抗値R
V を、 1.8×106 <RV <1.1×1012 〔Ω−cm〕 とする。
【0042】さらに、直流電源122が接続されている
導電性シャフト125と帯電ベルト123が分離する点
C (線)と、帯電ベルト123と静電潜像担持体10
1の接触幅LC の中心点PD (線)間の距離をLD とす
ると、体積抵抗値RV と距離LD の積RV ×LD が、 4.7×106 <RV ×LD <3.5×1011 〔Ω−cm2 〕 となるように、駆動ローラ124、帯電ベルト123及
び静電潜像担持体101の配置を設定すれば、第1の実
施例と同様の結果を得ることができる。
【0043】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。第3の実施例においては、第1の実施例と同様、
帯電装置102として帯電ブレード118を使用してい
る。すなわち、図2に示すように、帯電ブレード118
は導電層119及び抵抗層120によって形成される。
該帯電ブレード118はガイド121によって支持さ
れ、自由端側において、腹又はエッジが静電潜像担持体
101に接触させられる。そして、帯電ブレード118
の導電層119と静電潜像担持体101の導電性支持体
101aとの間には、直流電源122が接続される。該
直流電源122の導電層119に対する印加電圧の極性
はマイナスにしているが、これは、マイナス帯電型の静
電潜像担持体101を使用しているからであり、プラス
帯電型の静電潜像担持体101を使用する場合は、直流
電源122の導電層119への印加電圧の極性はプラス
になる。
【0044】また、直流電源122の印加電圧の値を−
1.4〔kV〕にするが、この印加電圧の値を−1〜−
1.6〔kV〕にして帯電ブレード118に印加するこ
とによって、静電潜像担持体101を−400〜−90
0〔V〕で帯電させることができる。そして、第3の実
施例の導電層119として、第1の実施例と同様にステ
ンレスの薄板を使用したものについて説明しているが、
体積抵抗値が1.0×104〔Ω−cm〕未満のもので
あればいずれのものも使用することができる。例えば、
SK鋼、ステンレス、リン青銅、銅、洋白、ベリリウム
銅等の厚さが10〜1000〔μm〕の弾性を有する金
属薄板を使用したり、体積抵抗値が1.0×104 〔Ω
−cm〕未満で、静電潜像担持体101との間で長手方
向に均一な接触幅LA (図3)を得るために、ゴム硬度
が90°〔JIS A〕以下の導電性ゴム、例えば、ブ
チルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコー
ンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム
等のゴム材に、カーボン、グラファイト、フェライト、
アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸
化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉末、金属繊
維等を添加して形成したブレードを使用したり、ポリイ
ミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ
カーボネイト、フッ素樹脂等の樹脂から成る軟脂の高分
子フィルムに、カーボン、グラファイト、フェライト、
アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸
化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉末、金属繊
維等を添加して形成したブレードを使用したりすること
ができる。
【0045】この実験においては、厚さが100〔μ
m〕、短辺の長さが25〔mm〕、長辺の長さが250
〔mm〕のステンレスの薄板と、厚さが2〔mm〕、短
辺の長さが25〔mm〕、長辺の長さが250〔mm〕
のクロロプレンゴムにカーボンを添加し、体積抵抗値を
1.0×103 〔Ω−cm〕、ゴム硬度を60°〔JI
S A〕としたものを使用した。
【0046】また、抵抗層120については、体積抵抗
値RV と厚さtを各種設定し、ゴムシート又は高分子フ
ィルムを使用して評価を行った。ゴムシート又は高分子
フィルムはそれぞれ単体で製造して抵抗層120とし
た。また、静電潜像担持体101と抵抗層120が接触
している部分とその付近においては、導電層119と抵
抗層120間の接着は行わなかった。例えば、導電層1
19とガイド121が接触している部分の反対面に、導
電性の両面テープで抵抗層120を固定し、静電潜像担
持体101と抵抗層120とが接触している部分とその
付近では、導電層119の静電潜像担持体101への当
接力によって抵抗層120を導電層119と静電潜像担
持体110に接触させるようにしている。
【0047】次に、各種の帯電ブレード118を使用し
た場合の帯電特性について説明する。図8は帯電特性の
第3の比較図である。 〔例14−1〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、ニトリルゴムに
導電性繊維を添加し、体積抵抗値RV が1.8×106
〔Ω−cm〕、厚さtが1.9〔mm〕のニトリルゴム
シートを抵抗層120として形成した場合の帯電特性を
評価した。 〔例14−2〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、ウレタンゴムに
カーボンを添加し、体積抵抗値RV が6.7×10
7 〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレタンゴ
ムシートを抵抗層120として形成した場合の帯電特性
を評価した。 〔例14−3〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、ニトリルゴムに
導電性繊維を添加し、体積抵抗値RV が1.4×108
〔Ω−cm〕、厚さtが1.9〔mm〕のニトリルゴム
シートを抵抗層120として形成した場合の帯電特性を
評価した。 〔例14−4〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、ウレタンゴムに
カーボンを添加し、体積抵抗値RV が1.9×10
9 〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレタンゴ
ムシートを抵抗層120として形成した場合の帯電特性
を評価した。 〔例14−5〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、ウレタンゴムに
カーボンを添加し、体積抵抗値RV が6.8×10
10〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレタンゴ
ムシートを抵抗層120として形成した場合の帯電特性
を評価した。 〔例14−6〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が1.1×1012〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔m
m〕のウレタンゴムシートを抵抗層120として形成し
た場合の帯電特性を評価した。 〔例14−7〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が2.3×1013〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔m
m〕のエチレンプロピレンゴムシートを抵抗層120と
して形成した場合の帯電特性を評価した。 〔例14−8〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が7.8×1015〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔m
m〕のフッ素ゴムシートを抵抗層120として形成した
場合の帯電特性を評価した。
【0048】図9は帯電特性の第4の比較図である。 〔例15−1〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、塩化ビニルに導
電性繊維を添加し、体積抵抗値RV が9.4×10
4 〔Ω−cm〕、厚さtが250〔μm〕の塩化ビニル
フィルムを抵抗層120として形成した場合の帯電特性
を評価した。 〔例15−2〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、ポリカーボネイ
トにカーボンを添加し、体積抵抗値RV が4.7×10
6 〔Ω−cm〕、厚さtが125〔μm〕のポリカーボ
ネイトフィルムを抵抗層120として形成した場合の帯
電特性を評価した。 〔例15−3〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、ポリカーボネイ
トにカーボンを添加し、体積抵抗値RV が2.3×10
8 〔Ω−cm〕、厚さtが10〔μm〕のポリカーボネ
イトフィルムを抵抗層120として形成した場合の帯電
特性を評価した。 〔例15−4〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が3.5×1011〔Ω−cm〕、厚さtが94〔μm〕
のセルロースフィルムを抵抗層120として形成した場
合の帯電特性を評価した。 〔例15−5〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が3.0×1012〔Ω−cm〕、厚さtが90〔μm〕
のセルロースフィルムを抵抗層120として形成した場
合の帯電特性を評価した。 〔例15−6〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が1.0×1013〔Ω−cm〕、厚さtが100〔μ
m〕のポリアミドフィルムを抵抗層120として形成し
た場合の帯電特性を評価した。 〔例15−7〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が2.6×1014〔Ω−cm〕、厚さtが330〔μ
m〕のポリアミドフィルムを抵抗層120として形成し
た場合の帯電特性を評価した。 〔例15−8〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、体積抵抗値RV
が1.5×1015〔Ω−cm〕、厚さtが115〔μ
m〕のポリエステルフィルムを抵抗層120として形成
した場合の帯電特性を評価した。
【0049】前記実験結果から、静電潜像担持体101
と接触する抵抗層120の体積抵抗値RV を、 1.8×106 <RV <2.6×1014 〔Ω−cm〕 …(3) とすれば、帯電ブレード118によって静電潜像担持体
101を帯電させることができ、かつ、局部帯電むらは
発生しない。
【0050】前記式(3)の範囲は、図8及び図9にお
いて、帯電特性が良好となる体積抵抗値RV の最高値
(例15−7)及び最低値(例14−1)によって設定
される。ところが、例14−6のように、式(3)に示
す体積抵抗値RV の範囲を満足していても、抵抗層12
0の厚さtが大きくなると、静電潜像担持体101を帯
電させることができなくなる。また、例15−3のよう
に、体積抵抗値RV の範囲を満足していても、抵抗層1
20の厚さtが小さくなると、静電潜像担持体101上
に局部帯電むらが発生してしまう。
【0051】このように、抵抗層120の体積抵抗値R
V のほかに、抵抗層120の厚さtも帯電特性に影響を
与えることが分かる。そこで、抵抗層120の体積抵抗
値R V と抵抗層120の厚さtの積RV ×tを、 3.4×105 <RV ×t<2.2×1011 〔Ω−cm2 〕 …(4) とするように抵抗層120の厚さtが設定される。
【0052】なお、前記式(4)の範囲は、図8及び9
において、帯電特性が良好となる体積抵抗値RV ×tの
最高値(例14−6)及び最低値(例14−1)によっ
て設定される。以上、第3の実施例の導電層119とし
て、厚さが100〔μm〕のステンレスの薄板を使用し
ているが、クロロプレンゴムにカーボンを添加し、体積
抵抗値を1.0×103 〔Ω−cm〕、ゴム硬度を60
°〔JIS A〕、厚さを2〔mm〕としたブレードを
使用することもできる。
【0053】図10は帯電特性の第5の比較図である。 〔例16−1〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、ニトリルゴムに導電性繊維を添
加し、体積抵抗値RV が1.8×106 〔Ω−cm〕、
厚さtが1.9〔mm〕のニトリルゴムシートを抵抗層
120として形成した場合の帯電特性を評価した。 〔例16−2〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、ウレタンゴムにカーボンを添加
し、体積抵抗値RV が6.7×107 〔Ω−cm〕、厚
さtが2.0〔mm〕のウレタンゴムシートを抵抗層1
20として形成した場合の帯電特性を評価した。 〔例16−3〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、ニトリルゴムに導電性繊維を添
加し、体積抵抗値RV が1.4×108 〔Ω−cm〕、
厚さtが1.9〔mm〕のニトリルゴムシートを抵抗層
120として形成した場合の帯電特性を評価した。 〔例16−4〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、ウレタンゴムにカーボンを添加
し、体積抵抗値RV が1.9×109 〔Ω−cm〕、厚
さtが2.0〔mm〕のウレタンゴムシートを抵抗層1
20として形成した場合の帯電特性を評価した。 〔例16−5〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、ウレタンゴムにカーボンを添加
し、体積抵抗値RV が6.8×1010〔Ω−cm〕、厚
さtが2.0〔mm〕のウレタンゴムシートを抵抗層1
20として形成した場合の帯電特性を評価した。 〔例16−6〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が1.1×10
12〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレタンゴ
ムシートを抵抗層120として形成した場合の帯電特性
を評価した。 〔例16−7〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が2.3×10
13〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のエチレンプ
ロピレンゴムシートを抵抗層120として形成した場合
の帯電特性を評価した。 〔例16−8〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が7.8×10
15〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のフッ素ゴム
シートを抵抗層120として形成した場合の帯電特性を
評価した。
【0054】図11は帯電特性の第6の比較図である。 〔例17−1〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、塩化ビニルに導電性繊維を添加
し、体積抵抗値RV が9.4×104 〔Ω−cm〕、厚
さtが250〔μm〕の塩化ビニルフィルムを抵抗層1
20として形成した場合の帯電特性を評価した。 〔例17−2〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、ポリカーボネイトにカーボンを
添加し、体積抵抗値RV が4.7×106 〔Ω−c
m〕、厚さtが125〔μm〕のポリカーボネイトフィ
ルムを抵抗層120として形成した場合の帯電特性を評
価した。 〔例17−3〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、ポリカーボネイトに導電性繊維
を添加し、体積抵抗値RV が2.3×108 〔Ω−c
m〕、厚さtが10〔μm〕のポリカーボネイトフィル
ムを抵抗層120として形成した場合の帯電特性を評価
した。 〔例17−4〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が3.5×10
11〔Ω−cm〕、厚さtが94〔μm〕のセルロースフ
ィルムを抵抗層120として形成した場合の帯電特性を
評価した。 〔例17−5〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が3.0×10
12〔Ω−cm〕、厚さtが90〔μm〕のセルロースフ
ィルムを抵抗層120として形成した場合の帯電特性を
評価した。 〔例17−6〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が1.0×10
13〔Ω−cm〕、厚さtが100〔μm〕のポリアミド
フィルムを抵抗層120として形成した場合の帯電特性
を評価した。 〔例17−7〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が2.6×10
14〔Ω−cm〕、厚さtが330〔μm〕のポリアミド
フィルムを抵抗層120として形成した場合の帯電特性
を評価した。 〔例17−8〕クロロプレンゴムブレードを導電層11
9として使用し、また、体積抵抗値R V が1.5×10
15〔Ω−cm〕、厚さtが115〔μm〕のポリエステ
ルフィルムを抵抗層120として形成した場合の帯電特
性を評価した。
【0055】この場合も、導電層119としてステンレ
スの薄板を使用したものと同様に、静電潜像担持体10
1と接触する抵抗層120の体積抵抗値RV を、 1.8×106 <RV <2.6×1014 〔Ω−cm〕 とし、抵抗層120の体積抵抗値RV と厚さtとの積R
V ×tが、 3.4×105 <RV ×t<2.2×1011 〔Ω−cm2 〕 となるように、抵抗層120の厚さtを設定すれば、帯
電ブレード118によって静電潜像担持体101を帯電
させることができ、かつ、局部帯電むらは発生しない。
【0056】次に、導電層119上にコーティングによ
って抵抗層120を形成し、導電層119と抵抗層12
0を密着させた場合について説明する。図12は帯電特
性の第7の比較図である。 〔例18−1〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、導電層119に
体積抵抗値RV が6.5×107 〔Ω−cm〕のフッ素
ゴムを厚さtが15〔μm〕になるようにコーティング
して抵抗層120を形成した場合の帯電特性を評価し
た。 〔例18−2〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、導電層119に
体積抵抗値RV が1.0×1013〔Ω−cm〕のポリア
ミドを厚さtが10〔μm〕になるようにコーティング
して抵抗層120を形成した場合の帯電特性を評価し
た。 〔例18−3〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、導電層119に
体積抵抗値RV が1.0×1013〔Ω−cm〕のポリア
ミドを厚さtが100〔μm〕になるようにコーティン
グして抵抗層120を形成した場合の帯電特性を評価し
た。 〔例18−4〕厚さが100〔μm〕のステンレスの薄
板を導電層119として使用し、また、導電層119に
体積抵抗値RV が5.0×1014〔Ω−cm〕のシリコ
ーンゴムを厚さtが10〔μm〕になるようにコーティ
ングして抵抗層120を形成した場合の帯電特性を評価
した。
【0057】この場合も、図8〜図11の実験結果と同
様に、静電潜像担持体101と接触する抵抗層120の
体積抵抗値RV を、 1.8×106 <RV <2.6×1014 〔Ω−cm〕 とし、抵抗層120の体積抵抗値RV と厚さtとの積R
V ×tが、 3.4×105 <RV ×t<2.2×1011 〔Ω−cm2 〕 となるように抵抗層120の厚さtを設定すれば、帯電
ブレード118によって静電潜像担持体101を帯電さ
せることができ、かつ、局部帯電むらは発生しない。
【0058】また、例15−6と例18−3を比較する
と、導電層119と抵抗層120の材料や厚さtは同じ
であるが、導電層119と抵抗層120の密着性が異な
る。このように、例18−3のようにコーティングによ
る密着性が高いものでも、例15−6のように接触させ
ただけのものでも、帯電特性は異ならない。前記抵抗層
120は、例14−1〜18−4で分かるように、例え
ばブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリ
コーンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエン
ゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴムシ
ートや、塩化ビニル、セルロース、ポリイミド、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネイ
ト、フッ素樹脂等の樹脂から成る軟脂の高分子フィルム
に、カーボン、グラファイト、フェライト、アルミニウ
ム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸化チタン、
酸化スズ等の導電性粉末、金属粉末、金属繊維などの導
電性繊維等を添加したものであれば、いずれも使用する
ことができる。
【0059】以上、例14−1〜18−4の実験結果に
よれば、静電潜像担持体101と接触する抵抗層120
の体積抵抗値RV を、 1.8×106 <RV <2.6×1014 〔Ω−cm〕 とし、抵抗層120の体積抵抗値RV と厚さtとの積R
V ×tが、 3.4×105 <RV ×t<2.2×1011 〔Ω−cm2 〕 となるように抵抗層120の厚さtを設定すればよい。
【0060】また、帯電ブレード118の導電層119
と抵抗層120は、コーティング、導電性の接着剤等を
使用して接触させられるが、導電層119と抵抗層12
0とが圧接状態で接触していれば、特に細部の密着性を
問題とする必要はない。なお、帯電ブレード118を取
り付ける方向を図6のようにカウンタの方向に変えるこ
とができる。
【0061】次に、第2の参考例について説明する。図
13は第2の参考例を示す帯電装置の概略図である。図
において、102は帯電装置であり、この場合、帯電装
置102として導電性ゴムローラ131を使用してい
る。該導電性ゴムローラ131は、導電部材を構成する
導電性シャフト132に抵抗部材を構成する抵抗層13
3を被覆することによって形成される。前記導電性シャ
フト132は、ステンレス、鋼鉄、アルミニウム等の金
属製シャフトであり、前記導電性シャフト132と静電
潜像担持体101の導電性支持体101aとの間には、
直流電源122が接続される。
【0062】また、抵抗層133は、例えばブチルゴ
ム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、フ
ッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴム材に、カー
ボン、グラファイト、フェライト、アルミニウム粉、銅
粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸化チタン、酸化スズ
等の導電性粉末、金属粉末、金属繊維などの導電性繊維
等を添加して層を形成したものであればいずれも使用す
ることができ、前記抵抗層133の体積抵抗値RVを、 1.8×106 <RV <2.6×1014 〔Ω−cm〕 とし、抵抗層133の体積抵抗値RV と厚さt(抵抗層
133の外径と導電性シャフト132の外径の差の半分
に相当する。)との積RV ×tが、 3.4×105 <RV ×t<2.2×1011 〔Ω−cm2 〕 となるように、抵抗層133の厚さtを設定すればよ
い。また、静電潜像担持体101との間で長手方向に均
一な接触幅を得るために、ゴム硬度を90°〔JIS
A〕以下とする。
【0063】また、導電性ゴムローラ131は、図示し
ない駆動系によって静電潜像担持体101の回転方向に
対して倣いの方向(矢印E方向)、又は静電潜像担持体
101の回転方向と同方向(矢印F方向)に回転するこ
とができるようになっている。また、回転しないように
固定することもできる。前記導電性ゴムローラ131を
倣いの方向に回転させる場合、静電潜像担持体101の
周速度と導電性ゴムローラ131の周速度が異なってい
ても、同一でもよい。特に、静電潜像担持体101の周
速度と導電性ゴムローラ131の周速度が同一である場
合、導電性ゴムローラ131が静電潜像担持体101の
回転負荷になることはない。
【0064】次に、第3の参考例について説明する。図
14は第3の参考例を示す帯電装置の概略図である。図
において、102は帯電装置であり、この場合、帯電装
置102として弾性スリーブ135を使用している。該
弾性スリーブ135は、ニッケル電鋳スリーブから成
り、導電部材を構成する導電層137、及び該導電層1
37の上に被覆され、抵抗部材を構成する抵抗層138
を備え、一対の駆動ローラ136によって回動させられ
る。前記導電層137と静電潜像担持体101の導電性
支持体101aとの間には、直流電源122が接続され
る。
【0065】また、駆動ローラ136は、図示しない駆
動系によって静電潜像担持体101の回転方向に対して
倣いの方向(矢印G方向)、又は静電潜像担持体101
の回転方向と同方向(矢印H方向)に回転することがで
きるようになっている。また、回転しないように固定す
ることもできる。また、前記抵抗層138は、例えばブ
チルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコー
ンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴ
ム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴム材
や、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチ
レン、ポリカーボネイト、フッ素樹脂等の樹脂から成る
軟脂の高分子フィルムにカーボン、グラファイト、フェ
ライト、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレ
ス粉、酸化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉
末、金属繊維などの導電性繊維等を添加して層を形成し
たものであればいずれも使用することができ、前記抵抗
層138の体積抵抗値RV を、 1.8×106 <RV <2.6×1014 〔Ω−cm〕 とし、抵抗層138の体積抵抗値RV と厚さtとの積R
V ×tが、 3.4×105 <RV ×t<2.2×1011 〔Ω−cm2 〕 となるように、抵抗層138の厚さtを設定すればよ
い。
【0066】また、実験では、導電層137として厚さ
が30〔μm〕のニッケル電鋳スリーブを使用し、静電
潜像担持体101との間で長手方向に均一な接触幅を得
るようにしているが、厚さが10〜500〔μm〕の各
種材料のものであればいずれも使用することができる。
また、弾性スリーブ135の回転方向及び回転速度は、
いずれの方向、いずれの速度に設定してもよい。
【0067】次に、第4の参考例について説明する。図
15は第4の参考例を示す帯電装置の概略図である。図
において、102は帯電装置であり、この場合、帯電装
置102として、帯電ベルト141及び一対の駆動ロー
ラ142を使用している。前記帯電ベルト141は、導
電部材を構成する導電層143、及び抵抗部材を構成す
る抵抗層144から成り、導電層143と静電潜像担持
体101の導電性支持体101aとの間には直流電源1
22が接続される。また、駆動ローラ142を、図示し
ない駆動系によって、静電潜像担持体101の回転方向
に対して倣いの方向(矢印I方向)、又は静電潜像担持
体101の回転方向と同方向(矢印J方向)に回転させ
ることができるが、回転しないように固定することもで
きる。
【0068】また、導電層143は、体積抵抗値が1.
0×104 〔Ω−cm〕以下のフィルム、ゴム等の可撓
性のあるものであればよく、例えばポリイミド、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネイ
ト、フッ素樹脂等の樹脂から成る軟脂の高分子フィルム
や、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シ
リコーンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエ
ンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴム
材に、カーボン、グラファイト、フェライト、アルミニ
ウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸化チタ
ン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉末、金属繊維等を
添加したものであればよい。また、アルミニウム箔、銅
箔等の金属箔を抵抗層144に貼り合わせたり、該抵抗
層144に対して各種金属によるめっき、スパッタリン
グ、厚膜印刷等を施して導電層143としてもよい。
【0069】また、前記抵抗層144は、例えばブチル
ゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴ
ム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、フ
ッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴム材や、ポリ
イミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リカーボネイト、フッ素樹脂等の樹脂から成る軟脂の高
分子フィルムに、カーボン、グラファイト、フェライ
ト、アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス
粉、酸化チタン、酸化スズ等の導電性粉末、金属粉末、
金属繊維等を添加したもので形成され、前記抵抗層14
4の体積抵抗値RVを、 1.8×106 <RV <2.6×1014 〔Ω−cm〕 とし、抵抗層144の体積抵抗値RV と厚さtとの積R
V ×tが、 3.4×105 <RV ×t<2.2×1011 〔Ω−cm2 〕 となるように、抵抗層144の厚さtを設定すればよ
い。
【0070】次に、第5の参考例について説明する。図
16は第5の参考例を示す帯電装置の概略図である。第
5の参考例においては、帯電装置102として帯電ブレ
ード151を使用している。抵抗部材を構成する帯電ブ
レード151は、導電部材を構成する金属製のガイド1
52によって支持され、自由端側において、腹又はエッ
ジが静電潜像担持体101に接触又は圧接させられる。
そして、ガイド152と、静電潜像担持体101の導電
性支持体101aとの間には直流電源122が接続さ
れ、前記ガイド152を介して帯電ブレード151に直
流電圧が印加される。
【0071】前記直流電源122の帯電ブレード151
に対する印加電圧の極性はマイナスとし、これはマイナ
ス帯電型の静電潜像担持体101を使用しているからで
あり、プラス帯電型の静電潜像担持体101を使用する
場合は、直流電源122の帯電ブレード151への印加
電圧の極性はプラスとする。また、直流電源122の印
加電圧の値は−1.4〔kV〕とするが、この印加電圧
の値を−1〜−1.6〔kV〕として帯電ブレード15
1に印加することによって、静電潜像担持体101を−
400〜−900〔V〕で帯電させることができる。
【0072】実験において帯電ブレード151は、短辺
の長さを25〔mm〕、長辺の長さを250〔mm〕と
した。なお、該帯電ブレード151は、導電性の両面テ
ープによってガイド152に固定した。前記帯電ブレー
ド151のガイド152への固定手段は、導電性の両面
テープに限定されるものではなく、電気的に導通させる
ことが可能であればよい。
【0073】次に、帯電ブレード151として金属薄板
及びゴムシートを使用した場合の帯電特性について実験
結果に基づいて説明する。図17は帯電特性の第8の比
較図、図18は帯電特性の第9の比較図である。 〔例19−1〕帯電ブレード151として、厚さtが1
00〔μm〕のステンレスの薄板を使用した場合の帯電
特性を評価した。 〔例19−2〕帯電ブレード151として、厚さtが1
00〔μm〕のリン青銅の薄板を使用した場合の帯電特
性を評価した。 〔例19−3〕帯電ブレード151として、厚さtが1
00〔μm〕のベリリウム銅の薄板を使用した場合の帯
電特性を評価した。 〔例19−4〕帯電ブレード151として、厚さtが1
00〔μm〕の洋白の薄板を使用した場合の帯電特性を
評価した。 〔例20−1〕帯電ブレード151として、ニトリルゴ
ムに導電性繊維を添加し、また、体積抵抗値RV が1.
8×106 〔Ω−cm〕、厚さtが1.9〔mm〕のニ
トリルゴムシートを使用した場合の帯電特性を評価し
た。 〔例20−2〕帯電ブレード151として、ウレタンゴ
ムにカーボンを添加し、また、体積抵抗値RV が6.7
×106 〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレ
タンゴムシートを使用した場合の帯電特性を評価した。 〔例20−3〕帯電ブレード151として、ニトリルゴ
ムに導電性繊維を添加し、また、体積抵抗値RV が1.
4×108 〔Ω−cm〕、厚さtが1.9〔mm〕のニ
トリルゴムシートを使用した場合の帯電特性を評価し
た。 〔例20−4〕帯電ブレード151として、ウレタンゴ
ムにカーボンを添加し、また、体積抵抗値RV が1.9
×109 〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウレ
タンゴムシートを使用した場合の帯電特性を評価した。 〔例20−5〕帯電ブレード151として、ウレタンゴ
ムにカーボンを添加し、また、体積抵抗値RV が6.8
×1010 〔Ω−cm〕、厚さtが2.0〔mm〕のウ
レタンゴムシートを使用した場合の帯電特性を評価し
た。 〔例20−6〕帯電ブレード151として、体積抵抗値
V が1.1×1012〔Ω−cm〕、厚さtが2.0
〔mm〕のウレタンゴムシートを使用した場合の帯電特
性を評価した。 〔例20−7〕帯電ブレード151として、体積抵抗値
V が2.3×1013〔Ω−cm〕、厚さtが2.0
〔mm〕のエチレンプロピレンゴムシートを使用した場
合の帯電特性を評価した。 〔例20−8〕帯電ブレード151として、体積抵抗値
V が7.8×1015〔Ω−cm〕、厚さtが2.0
〔mm〕のフッ素ゴムシートを使用した場合の帯電特性
を評価した。
【0074】以上の実験結果から、帯電ブレード151
の体積抵抗値RV を、 RV ≦1.8×106 〔Ω−cm〕 とすると、直径が0.5〔mm〕程度の極端に帯電しす
ぎた円形部分が、静電潜像担持体101上に多数形成さ
れ、局部帯電むらが発生することが分かる。また、帯電
ブレード151の体積抵抗値RV を、 1.8×106 <RV <1.1×1012 〔Ω−cm〕 とすると、帯電ブレード151によって静電潜像担持体
101を帯電させることができ、かつ、局部帯電むらは
発生しない。そして、帯電ブレード151の体積抵抗値
V を、 1.1×1012≦RV 〔Ω−cm〕 とすると、帯電ブレード151によって静電潜像担持体
101を帯電させることができなくなることが分かる。
【0075】前記帯電ブレード151は、例19−1〜
20−8で分かるように、例えばブチルゴム、クロロプ
レンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴ
ム、スチレンゴム、ブタジエンゴム等のゴム材に、カー
ボン、グラファイト、フェライト、アルミニウム粉、銅
粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸化チタン、酸化スズ
等の導電性粉末、金属粉末、金属繊維等を添加してブレ
ードを形成したものであれば、いずれも使用することが
できる。
【0076】また、前記帯電ブレード151は、静電潜
像担持体101に対して均一に接触することができるよ
うに弾性体であることが好ましく、ゴム材を使用した場
合のゴム材の厚さは、0.5〜5〔mm〕の範囲とする
のが好ましい。なお、帯電ブレード151の取り付ける
方向を、図6のようにカウンタの方向に変えることもで
きる。
【0077】次に、第6の参考例について説明する。図
19は第6の参考例を示す帯電装置が適用される電子写
真記録装置の概略構成図、図20は第6の参考例を示す
帯電装置の概略図である。この場合、図1のクリーニン
グブレード117aの代わりに帯電ブレード151がク
リーナ116の構成部品として配設される。
【0078】前記クリーニングブレード117aを兼用
しており、抵抗部材を構成する帯電ブレード151は、
導電部材を構成する金属製のガイド152によって支持
されており、自由端側において、エッジが静電潜像担持
体101に接触させられる。前記ガイド152と静電潜
像担持体101の導電性支持体101a間には直流電源
122が接続され、ガイド152を介して帯電ブレード
151に直流電圧が印加される。また、帯電ブレード1
51を静電潜像担持体101に接触させるための当接力
は、転写後の静電潜像担持体101上に残留しているト
ナー106を、静電潜像担持体101から除去(クリー
ニング)するのに必要な値に設定される。そして、帯電
ブレード151は、トナー106を除去するのと同時に
静電潜像担持体101を帯電させる。
【0079】第6の参考例の場合、トナー106の極性
はマイナスであり、かつ、帯電ブレード151にはマイ
ナスの直流電圧が印加されるので、残留したトナー10
6は電気的に帯電ブレード151に付着しづらく、クリ
ーニングブレード117aを使用した場合より長期間に
わたって良好なクリーニング特性を持続することができ
る。また、クリーニングブレード117aを兼用した帯
電ブレード151を取り付ける方向を、図20に示すよ
うなカウンタの方向からトレーリングの方向に変えるこ
とができる。
【0080】図21は第7の参考例を示す帯電装置の概
略図である。図において、151は第6の参考例と同様
の構造を有する帯電ブレードであり、静電潜像担持体1
01が回転する方向(矢印A方向)に対してトレーリン
グの方向に取り付けられる。次に、第8の参考例につい
て説明する。
【0081】図22は第8の参考例を示す帯電装置が適
用される電子写真記録装置の概略構成図、図23は第8
の参考例を示す帯電装置の概略図である。この場合、図
1のクリーナ116は配設されず、抵抗部材を構成する
帯電ブレード151は、導電部材を構成する金属製のガ
イド152によって支持され、自由端側において、腹又
はエッジが静電潜像担持体101に接触させられる。前
記ガイド152と静電潜像担持体101の導電性支持体
101aとの間には直流電源122が接続され、ガイド
152を介して帯電ブレード151に直流電圧が印加さ
れる。
【0082】第8の参考例においては、該帯電ブレード
151を静電潜像担持体101に接触させるための当接
力は、転写後の静電潜像担持体101上に残留したトナ
ー106を除去(クリーニング)しない程度に設定され
ており、実際、残留したトナー106は静電潜像担持体
101と帯電ブレード151との接触部のすぐ上流にわ
ずかな量の滞留が見られるものの、その後それよりも蓄
積されることはなく、帯電ブレード151と静電潜像担
持体101との間を通過することが観察できた。この場
合も、図1及び図19に示すものと同様、静電潜像担持
体101を一様かつ均一に帯電させることができた。
【0083】第8の参考例においては、帯電ブレード1
51を通過したトナー106を、現像装置104のトナ
ー担持体105によって現像と同時にクリーニングする
必要がある。このため、現像装置104においては、静
電潜像担持体101の帯電極性とトナー106の極性が
同じになる反転現像が採用されて、かつ、トナー担持体
105と静電潜像担持体101が接触する非磁性一成分
接触現像方法、トナー106などの現像剤が静電潜像担
持体101と接触する磁気ブラシ現像方法などの接触現
像方法が採用される。特に、トナー担持体105を静電
潜像担持体101の周速度より高速で回転させると、残
留したトナー106によって残像が発生することのない
良好な記録を行うことができる。
【0084】この場合、静電潜像担持体101上に残留
したトナー106を現像装置104によって除去し、回
収することができ、メンテナンスが容易になるだけでな
く、回収したトナー106を再び利用することができる
ため、ランニングコストが低減される。ところで、帯電
ブレード151と静電潜像担持体101間を通過するト
ナー106の量は、通常動作時で0.2〜0.3〔mg
/cm2 〕以下であり、現像と同時に除去する方法で記
録を支障なく続けることができた。一方、記録紙108
のジャムが発生するなど異常動作の際は、静電潜像担持
体101上のトナー106の全量が帯電ブレード151
と静電潜像担持体101間を通過することになり、その
直後の帯電、露光は共に十分に行われない。
【0085】この場合、帯電ブレード151とトナー担
持体105に電圧を印加し、露光装置103をオフに
し、イニシャライズ動作として静電潜像担持体101を
数回回転させることによって、静電潜像担持体101を
十分に帯電させることができる。こうすることによっ
て、静電潜像担持体101上に残留したトナー106を
トナー担持体105で回収することが可能になる。
【0086】第8の参考例の場合、トナー106の極性
はマイナスであり、帯電ブレード151にマイナスの電
圧が印加されるので、トナー106は電気的に帯電ブレ
ード151に付着しづらく、帯電ブレード151にトナ
ー106が固着するのを防止することができ、長期間に
わたって帯電ブレード151の良好な帯電特性を持続す
ることができる。
【0087】なお、帯電ブレード151を静電潜像担持
体101に取り付ける方向を図6のようにカウンタの方
向に変えることもできる。なお、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々
変形することが可能であり、それらを本発明の範囲から
排除するものではない。
【0088】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、帯電装置においては、板状弾性体から成り、体積
抵抗値RV が 4.7×106 ≦RV ≦3.5×1011〔Ω−cm〕 の抵抗部材と、直流電圧が印加され、前記抵抗部材を静
電潜像担持体に接触させるための当接力を発生させる導
電部材とを有する。そして、該導電部材の端部と、前記
抵抗部材と静電潜像担持体との接触部の中心との距離L
が5〜15〔mm〕である。また、該距離Lと前記体積
抵抗値RV との関係が 7.1×106 ≦L×RV ≦1.8×1011〔Ω−cm2 〕 である。この場合、所望する帯電電位以上に静電潜像担
持体が帯電させられることがなくなる。したがって、局
部帯電むらが発生するのを防止することができる。
【0089】
【0090】
【0091】
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す帯電装置が適用さ
れる電子写真記録装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す帯電装置の概略図
である。
【図3】静電潜像担持体と帯電ブレードの接触部分の拡
大図である。
【図4】帯電特性の第1の比較図である。
【図5】帯電特性の第2の比較図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す帯電装置の概略図
である。
【図7】第1の参考例を示す帯電装置の概略図である。
【図8】帯電特性の第3の比較図である。
【図9】帯電特性の第4の比較図である。
【図10】帯電特性の第5の比較図である。
【図11】帯電特性の第6の比較図である。
【図12】帯電特性の第7の比較図である。
【図13】第2の参考例を示す帯電装置の概略図であ
る。
【図14】第3の参考例を示す帯電装置の概略図であ
る。
【図15】第4の参考例を示す帯電装置の概略図であ
る。
【図16】第5の参考例を示す帯電装置の概略図であ
る。
【図17】帯電特性の第8の比較図である。
【図18】帯電特性の第9の比較図である。
【図19】第6の参考例を示す帯電装置が適用される電
子写真記録装置の概略構成図である。
【図20】第6の参考例を示す帯電装置の概略図であ
る。
【図21】第7の参考例を示す帯電装置の概略図であ
る。
【図22】第8の参考例を示す帯電装置が適用される電
子写真記録装置の概略構成図である。
【図23】第8の参考例を示す帯電装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
101 静電潜像担持体 102 帯電装置 106 トナー 118,151 帯電ブレード 119,137,143 導電層 120,133,138,144 抵抗層 123,141 帯電ベルト 125,132 導電性シャフト 126 導電性ゴム層 131 導電性ゴムローラ 135 弾性スリーブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−148468(JP,A) 特開 昭56−132356(JP,A) 特開 昭58−49960(JP,A) 特開 昭61−42669(JP,A) 特開 平2−282280(JP,A) 特開 平2−64668(JP,A) 特開 平3−123377(JP,A) 特開 平1−303462(JP,A) 特開 平4−34566(JP,A) 特開 平5−88508(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)板状弾性体から成り、体積抵抗値
    V 4.7 ×106 ≦RV 3.5×10 11 〔Ω−cm〕 の抵抗部材と、 (b)直流電圧が印加され、前記抵抗部材を静電潜像担
    持体に接触させるための当接力を発生させる導電部材と
    を有するとともに、 (c)該導電部材の端部と、前記抵抗部材と静電潜像担
    持体との接触部の中心との距離Lが5〜15〔mm〕で
    あり、 (d)該距離Lと前記体積抵抗値RV との関係が 7.1×106 ≦L×RV ≦1.8×1011〔Ω−cm2 〕 であることを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 (a)前記導電部材は板状であり、 (b)前記導電部材の少なくとも先端部は、前記抵抗部
    材と接着されることなく接触させられる請求項1に記載
    の帯電装置。
JP08006692A 1992-04-01 1992-04-01 帯電装置 Expired - Lifetime JP3308585B2 (ja)

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