JP2008026780A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前回の画像形成動作終了時に極性制御部材10と静電クリーニング部材11との感光体1接触点間に残留し、帯電量の低下した転写残トナーが付着している感光体1の表面を、次回の画像形成時に使用しないように制御する。これにより、次回の画像形成時に、当該転写残トナーに邪魔されることなく帯電装置2により均一に帯電された感光体1の表面で画像形成を行うことができるので、当該転写残トナーによって生じる、次回の画像形成時の異常画像を抑制できる。
【選択図】図1
Description
また、請求項2の発明は、周方向に回転可能な被クリーニング体と、該被クリーニング体の表面に接触して、該被クリーニング体に付着したトナーを静電的に除去する静電クリーニング手段と、該静電クリーニング手段の該被クリーニング体回転方向上流側に設けた、該トナーの極性を制御する極性制御手段と、該極性制御手段の該被クリーニング体回転方向上流側、かつ、該静電クリーニング手段の該被クリーニング体回転方向上流側に設けた、該被クリーニング体を帯電する帯電手段とを備えた画像形成装置において、次回の画像形成時には、前回の画像形成動作終了時に該極性制御手段の該被クリーニング体回転方向上流側にある該被クリーニング体の表面から、該帯電手段による帯電を行うように制御する制御手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、周方向に正逆回転可能な被クリーニング体と、該被クリーニング体の表面に接触して、該被クリーニング体に付着したトナーを静電的に除去する静電クリーニング手段と、該静電クリーニング手段の該被クリーニング体正規回転方向上流側に設けた、該トナーの極性を制御する極性制御手段と、該極性制御手段の該被クリーニング体正規回転方向上流側、かつ、該静電クリーニング手段の該被クリーニング体正規回転方向上流側に設けた、該被クリーニング体を帯電する帯電手段とを備えた画像形成装置において、次回の画像形成時までに、該被クリーニング体が、該極性制御手段と該静電クリーニング手段との被クリーニング体接触点間の被クリーニング体周長より長い距離を、該正規回転方向の逆方向へ回転するように制御する制御手段を備えることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、上記極性制御手段は、上記制御手段が上記制御を行うときに、該被クリーニング体から離間するように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項3または4の画像形成装置において、上記帯電手段は、上記制御手段が上記制御を行うときに、上記被クリーニング体の表面への帯電を行わないものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、像を担持する像担持体と、該像担持体上の像をトナーで現像して、トナー像を形成する現像手段とを有しており、上記被クリーニング体は、該像担持体であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項3、4または5の画像形成装置において、像を担持する像担持体と、該像担持体上の像をトナーで現像して、トナー像を形成する現像手段とを有しており、上記被クリーニング体は、該像担持体であり、上記極性制御手段と上記静電クリーニング手段との像担持体接触点間の象担持体周長をA、上記帯電手段と該現像手段との像担持体接触点間の象担持体周長をBとした場合、A<Bの関係を満たすことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項6または7の画像形成装置において、上記像担持体上のトナー像を被転写体に転写する転写手段を有しており、該像担持体は、上記制御手段が上記制御を行うときに、該被転写体と接触しないように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6、7または8の画像形成装置において、上記現像手段は、上記制御手段が上記制御を行うときに、該像担持体上へ上記現像剤を供給しないことを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項6、7、8または9の画像形成装置において、上記像担持体としてフィラー(粒子状物質)を含有する保護層が形成されたものを用いることを特徴とするものである。また、請求項11の発明は、請求項6、7、8または9の画像形成装置において、上記像担持体が、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、または、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、あるいは、その両方の特性を有する有機感光体であることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項6、7、8または9の画像形成装置において、上記像担持体としてアモルファスシリコンからなる表層が形成されたもの用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、一つの像担持体上に複数の現像器からなる現像手段で多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、一つの像担持体と一つの現像装置からなる画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、請求項6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、上記帯電手段、上記現像手段、上記極性制御手段、上記静電クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段と、上記像担持体とを一体に支持し、かつ、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジを備えることを特徴とするものである。
また、請求項16の発明は、請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、像を担持する像担持体と、該像担持体上の像をトナーで現像し、トナー像を形成する現像手段と、上記像担持体から転写されたトナー像を担持する中間転写体と、該像担持体から該中間転写体へトナー像を転写する第1の転写手段と、該中間転写体から記録体へトナー像を転写する第2の転写手段とを有しており、上記被クリーニング体は、該中間転写体であることを特徴とするものである。
また、請求項17の発明は、請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、像を担持する像担持体と、該像担持体上の像をトナーで現像し、トナー像を形成する現像手段と、上記像担持体上のトナー像が転写される記録体を、該像担持体の表面に対向する転写位置に搬送する転写搬送体とを有しており、上記被クリーニング体は、該転写搬送体であることを特徴とするものである。
また、請求項18の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17の画像形成装置において、上記制御手段は、画像形成動作終了後に上記制御を行うものであることを特徴とするものである。
また、請求項19の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17の画像形成装置において、上記制御手段は、画像形成動作開始前に上記制御を行うものであるいことを特徴とするものである。
また、請求項20の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17の画像形成装置において、上記制御手段は、ウォームアップ後に上記制御を行うものであることを特徴とするものである。
また、請求項21の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20の画像形成装置において、上記トナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあるものを用いることを特徴とするものである。
請求項2の発明においては、当該転写残トナーがある被クリーニング体表面部分が、帯電手段よりも被クリーニング体回転方向下流側へ移動するように被クリーニング体を回転させ、次回の画像形成時の被クリーニング体の帯電工程を転写残トナーがない被クリーニング体表面から行われるように制御できる。これにより、次回の画像形成時にかかる被クリーニング体表面が、当該転写残トナーに邪魔されることなく帯電手段により均一に帯電される。
請求項3の発明においては、当該転写残トナーが極性制御手段の被クリーニング体正規回転方向上流側に移動するように被クリーニング体の回転を当該正規回転方向の逆方向に制御することができる。これにより、当該転写残トナーを再度、極性制御手段を通過させ帯電させることによって、静電クリーニング手段が当該転写残トナーを静電吸着することができるので、被クリーニング体から当該転写残トナーを除去することができる。
像担持体である感光体1の周囲には、帯電ローラー等で感光体1の表面を帯電する帯電装置2、レーザー光線Lで感光体1の一様帯電処理面に潜像を形成する露光装置3、感光体1上において潜像に対し帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成させる現像手段としての現像装置4、感光体1上に形成されたトナー像を転写紙に転写する転写装置5、転写後に感光体ドラム1上に残ったトナーを除去するクリーニング装置7、感光体1上の残留電位を除去する除電装置8が順に配列されている。
帯電装置2としては、DC、または、DC+ACの電圧を印加した近接ローラ帯電方式、または、接触ローラ帯電方式が挙げられ、また、コロナ帯電方式や、磁気ブラシ帯電方式、ブレード帯電方式なども挙げられる。コロナ帯電方式は、オゾン発生量が多く、印加電圧が大きいが、感光体1表面に与える放電の影響が小さいため、感光体1の長寿命を狙った画像形成装置を設計するには、非常に有効である。ローラ帯電方式はオゾン発生量が小さく、印加電圧が小さいという点から、画像形成装置に搭載することは望ましいが、感光体1に与える放電の影響が大きく、感光体1の寿命を縮めてしまう。またローラ帯電方式では、ゴム材料からなる非接触帯電方式、また、樹脂材料からなる非接触帯電方式が挙げられるが、樹脂材料からなる非接触帯電方式を用いた場合はローラ軸方向の剛性を保持し、より高精度に感光体1とのギャップを確保することができるため、帯電ローラ表面を汚染するなどの弊害が少ない点でより望ましい。また、DCを印加する場合は感光体1への放電の影響を小さくすることができるが、感光体1の均一帯電性に劣る。一方DCにACを重畳して印加した場合は、感光体1へ与える放電の影響が非常に大きくなり、またオゾン発生量も増加してしまうが、感光体1の均一帯電性に優れる。これらの帯電装置2、帯電方式は画像形成装置によって最適なものを選択されるが、本実施形態における帯電装置2の方式は問わない。
また、現像装置4としては、トナーのみを現像装置4中に搭載する一成分現像手段や、トナーとキャリアを混合して現像に用いる二成分現像手段による現像方法が挙げられる。ここで述べているトナーとは、粉砕法、または、重合法により作成されたトナーのことを指す。しかし、重合法によって作成されたトナーでも、そのトナーに異形化されたトナーは従来のクリーニングブレードでもクリーニングすることは可能である。
また、転写装置5としては、転写ベルト、転写チャージャ、転写ローラ、転写ブラシによる転写方法が挙げられる。
転写残トナーは、極性制御部材10により、正または負に帯電され、その極性をそろえられる。この時の極性がそろうメカニズムは、極性制御部材10とトナーの接触による摩擦帯電、または、電荷注入である。転写残トナーはどちらの極性にそろえてもよい。摩擦帯電の場合は、トナーと接触する材料の摩擦帯電系列によって、摩擦帯電後の極性が変化する。電荷注入の場合は、極性制御部材10に正極性を印加したときトナーは正に、負極性を印加したとき、負極性に極性がそろえられる。ここで、極性制御部材10に印加する電圧は、DCのみでも、DCにACを重畳した電圧でもよいが、DCにACを重畳させることによって、より均一な帯電量にトナー極性をそろえることができる。
図1では、極性制御部材10に負極性を印加しているが、正極性を印加してもよい。ただし、その時は静電クリーニング部材11(回収ローラ12)に印加する電圧を負極性とする。また、図1では、極性制御部材10をブレードで示しているが、極性制御部材10は、導電性の材料で構成されたブレード、ブラシ、ローラ、ベルトなどで、磁気ブラシなどが挙げられる。
導電性ブレードを用いた場合、感光体1回転方向に対してカウンター、または、トレーリングで当接する。また、その弾性率は、20から80%、厚さは1から6mm、感光体1に対する当接角度は、カウンターの場合、15から45°、トレーリングの場合90から175°程度が良い。
また、ブラシを用いた場合には、ブラシ繊維14内部に導電性微粒子15が分散されたものが挙げられる。導電性微粒子15は、図5のように繊維内部全体に分散したもの、図6のように維外周部のみに分散したもの、図7のように繊維内部のみに分散したものが挙げられる。
また、ローラを用いた場合は、導電性弾性ローラ、または、導電性硬質ローラが挙げられる。これらのローラはその半径方向に複数の異なる抵抗値の層からなるものでもよい。
また、ベルトを用いた場合には、導電性弾性ベルトが挙げられる。このベルトは、その厚さ方向に複数の異なる抵抗値の層からなるものでもよい。
また、感光体1の移動量は極性制御部材10と静電クリーニング部材11の感光体接触点間の感光体周長より短い場合は、帯電量が減少した、または0になったトナーを全て再度極性制御部材10を通過させることが出来ないために、次画像形成動作時において残トナーを全てクリーニングすることが出来ず、異常画像を発生してしまうことになる。そのため、最低感光体1の移動量は極性制御部材10と静電クリーニング部材11の感光体接触点間の感光体周長分移動することが必要である。
A≧Bである場合には、極性制御部材10と静電クリーニング部材11の感光体接触点間の感光体周長分感光体1を逆回転させた際に、感光体1逆回転直前の感光体1と現像装置4との接触点は、帯電装置2上流側にまで戻されてしまう。そのため、感光体1表面には現像装置4との接触点を通過するときにトナーが付着してしまうため、感光体1逆回転終了時には、帯電装置2よりも上流側にトナーが付着した感光体1表面が戻ることになる。この状態で次画像形成動作が開始されると、帯電装置2はトナーの付着した感光体1表面を帯電することとなり、帯電装置2は、感光体1表面を均一に帯電することができなくなってしまう。よって、AとBの関係がA<Bを満たすように画像形成装置を構成することで、現像装置4と接触していた感光体1表面を帯電装置2上流側に戻さないことで、常に帯電装置2は感光体1のトナーのない表面を帯電することができ、均一な帯電を行うことができる。
また、極性制御部材10が導電性ブラシの場合は、導電性ブラシの回転を制御し、その回転方向を感光体1逆回転方向とトレーリングで接触するように回転させ、トナーが極性制御部材10上流側に移動しやすいようにしてもよい。
これ以外に塗工時の粘度調整、架橋型電荷輸送層の応力緩和、低表面エネルギー化や摩擦係数低減などの機能付与の目的で1官能及び2官能の重合性モノマー及び重合性オリゴマーを併用することができる。これらの重合性モノマー、オリゴマーとしては、公知のものが利用できる。
<感光体A>
感光体1において、保護層塗工液および膜厚・作成条件を下記のように代えた以外は感光体1と同様にして、感光体Aを作成した。メチルトリメトキシシラン 182部、ジヒドロキシメチルトリフェニルアミン40部、2−プロパノール 225部、2%酢酸 106部、 アルミニウムトリスアセチルアセトナート 1部を混合し、保護層用の塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層の上に塗布・乾燥し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、膜厚3μmの保護層を形成した。
<感光体B>
感光体1において、保護層塗工液および膜厚・作成条件を下記のように代えた以外は感光体1と同様にして、感光体Bを作成した。正孔輸送性化合物(下記化1)を30部、アクリルモノマー(下記化2)及び光重合開始材(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)0.6部を、モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し、表面保護層用塗料を調製した。この塗料をスプレーコーティング法により先の電荷輸送層上に塗布し、メタルハライドランプを用いて500mW/cm2の光強度で30秒間硬化させることによって、膜厚5μmの表面保護層を形成した。
常温常湿にて、現像後、転写後のトナーの帯電量を測定した。
<実験>
条件は、以下に示す。
・実験装置 :Imagio neo C600
・実験方法 :現像後、転写前のトナー帯電量分布を測定した。
・測定色 :黒
・画像モード :ベタ
・測定装置 :ホソカワミクロン製 E−Spart Analyzer
・環境 :常温常湿
<実験結果>
実験結果を図18に示す。この結果から、現像後のトナーが負極性でシャープな帯電量分布を示すのに対し、転写後のトナーは、0を中心に正負に広範囲な帯電量分布を持つことがわかる。
高温高湿、低温低湿にて、現像後と転写後のトナーの帯電量を測定した。
<実験>
条件は、以下に示す。
・実験装置 :Imagio neo C600
・実験方法 :現像後、転写前のトナー帯電量分布を測定した。
・測定色 :黒
・画像モード :ベタ
・測定装置 :ホソカワミクロン製 E−Spart Analyzer
・環境 :高温高湿、低温低湿
<実験結果>
実験結果を図19、図20及び図21に示す。図19では、常温常湿での現像後のトナー帯電量分布も参考に示す。図19から、環境変動によらず、現像後のトナー極性は全て負極性であり、高温高湿になるほどに、その分布が0付近に近づいていることがわかる。図20から、高温高湿では、転写残トナーは正極性を中心に正負にわたって広い帯電量分布を持っていることがわかる。図21から、低温低湿では、転写残トナーは負極性を中心に正負にわたって広い帯電量分布を持っていることがわかる。
以上の実験から、環境により現像後のトナーや転写後のトナー特性が異なることが明らかになった。そのため、極性を制御することを狙いとする極性制御部材10を用いることによって、本当に転写残トナーの極性を変化させることができるのかどうか、実験を行った。ここでトナーを極性制御部材10に負極性の電圧を印加することでトナーの帯電量を負極性に制御することを狙いとした場合、実験2で転写残トナーが最も正極性によっており、極性制御が困難と思われる。そこで実験環境として高温高湿で実験を行い、極性制御部材10の効果を確認した。
<実験>
条件は、以下に示す。
・実験装置:図22に示す実験装置を用いた。
・実験方法:感光体1全面にトナーを一定量現像し、現像されたトナーにコロナ帯電装置16によりトナーを正極性に帯電させ、極性制御部材10に負極性の電圧を印加し、極性制御部材10通過後のトナー帯電量分布を測定した。
・測定色:黒
・画像モード:ベタ
・測定装置:ホソカワミクロン製 E−Spart Analyzer
・環境:高温高湿
<実験結果>
実験結果を図23に示す。
この結果から、最も極性制御が困難と思われる高温高湿での転写残トナーにおいても、トナーの極性制御が可能であることがわかる。そのため、低温低湿、常温常湿においても、トナーの極性制御が可能であることが明らかになった。
ここでは感光体1を逆回転させることの効果を確認するため、感光体1逆転制御のあり、なしの2通りで、画像形成動作間に時間を空けて、画像形成動作を行った。そして、その出力画像の画像品質を判断することによって、本発明が有効であるかどうかを判断した。
<実験>
条件は、以下に示す。
・実験装置:Imagio neo C600を、感光体1が逆回転できるように改造したもの。
・逆回転距離:極性制御部材10と静電クリーニング部材11の感光体接触点間の感光体周長。
・逆回転タイミング:1枚目画像形成動作終了後
・実験方法:1枚目にベタ画像を出力。次に1時間放置後、2枚目として、白紙画像を出力。
・測定項目:図24に示した2枚目出力画像の、画質評価領域17である先頭部分20mm領域での画像品質(極性制御部材10と静電クリーニング部材11との感光体接触点間に残留したトナーによって2枚目)。
・測定色:黒
・環境:常温常湿
<実験結果>
ここで、出力画像が異常と判断される場合を×判定とし、出力画像に異常が無いと判断される場合には○判定とした。実験結果を表1に示す。
また、本実施形態によれば周方向に回転可能な感光体1と、感光体1の表面に接触して、感光体1に付着したトナーを静電的に除去する静電クリーニング部材11と、静電クリーニング部材11の感光体1回転方向上流側に設けた、当該トナーの極性を制御する極性制御部材10と、極性制御部材10の感光体1回転方向上流側、かつ、静電クリーニング部材11の感光体1回転方向上流側に設けた、感光体1を帯電する帯電装置2とを備えたプリンタにおいて、次回の画像形成時には、前回の画像形成動作終了時に極性制御部材10の感光体1回転方向上流側にある感光体1の表面から、帯電装置2による帯電を行うように制御する制御手段を備えている。これにより、当該トナーを、帯電装置2の感光体1回転方向下流側に移動させ、次の画像形成動作を、当該トナーがない感光体1表面から行なうことができるため、感光体1の帯電均一性を確保することができ、異常画像の発生を防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、周方向に正逆回転可能な感光体1と、感光体1の表面に接触して、感光体1に付着したトナーを静電的に除去する静電クリーニング部材11と、静電クリーニング部材11の感光体1正規回転方向上流側に設けた、当該トナーの極性を制御する極性制御部材10と、極性制御部材10の感光体1回転方向上流側、かつ、静電クリーニング部材11の感光体1回転方向上流側に設けた、感光体1を帯電する帯電装置2とを備えたプリンタにおいて、次回の画像形成時までに、感光体1が、極性制御部材10と静電クリーニング部材11との感光体接触点間の感光体周長より長い距離を、当該正規回転方向の逆方向に回転するように制御する制御手段を備えている。これにより、感光体1が画像形成時の正規回転方向と逆方向に回転し、当該トナーを再度、極性制御部材10の感光体1正規回転方向上流側に移動させることができる。よって、次の画像形成時には、当該トナーを極性手段を通過させ帯電させることができるので、静電クリーニング部材11により当該トナーをクリーニングすることが可能となる。
また、本実施形態によれば、上記極性制御部材10は、上記制御手段が上記制御を行うときに、感光体1から離間するように構成されている。これにより、感光体1が画像形成時と逆方向に回転するときに、極性制御部材10が感光体1から離間するため、当該トナーが極性制御部材10によってせき止められるの抑制することができる。
また、本実施形態においては、コロナ帯電装置16を用いた場合には、感光体1を逆方向に回転させた回転距離分、感光体1表面が余計に帯電してしまうため、次の画像形成時にその領域において、トナー現像量が不均一になってしまう。また、接触もしくは被接触のローラ帯電手段を用いた場合には、電圧を印加して感光体1表面を停電させるときに発生する放電により、感光体1表面が削れてしまうときがある。よって、上記制御手段が上記制御を行うときには、上記帯電装置2は、感光体1の表面を帯電しない。これにより、次の画像形成時においても、均一なトナー像を感光体1上に作像することができ、また、感光体1が摩耗することを抑制できる。
また、本実施形態によれば、上記極性制御部材10と上記静電クリーニング部材11との感光体接触点間の象担持体周長をA、上記帯電装置2と該現像装置4との感光体接触点間の象担持体周長をBとした場合、A<Bを満たす。A≧Bである場合には、極性制御部材10と静電クリーニング部材11との感光体接触点間の感光体周長分、感光体1を逆方向に回転させた際に、感光体1の逆方向への回転直前の感光体1と現像装置4との接触点は、帯電装置2の感光体1回転方向上流側にまで戻されてしまう。感光体1表面には現像装置4との接触点を通過するときにトナーが付着してしまうことがあるため、感光体1の逆方向への回転終了時には、帯電装置2よりも感光体1回転方向上流側にトナーが付着した感光体1表面が戻ることになる。この状態で次の画像形成動作が開始されると、帯電装置2はトナーの付着した感光体1表面を帯電することになり、感光体1表面を均一に帯電させることができなくなる。よって、A<Bを満たすことにより、常に帯電装置2は感光体1のトナーの無い表面を帯電することができるので、感光体1表面を均一に帯電することができる。
また、本実施形態によれば、上記感光体1上のトナー像を被転写体に転写する転写装置5を有しており、感光体1は、上記制御手段が上記制御を行うときに当該被転写体と接触しないように構成されている。これにより、例えば被転写体が転写搬送搬送ベルトまたは中間転写ベルトの場合、転写搬送ベルトを用いたときには転写紙裏面が汚れるのを抑制でき、中間転写ベルトを用いたときには、画像形成領域以外の場所へのトナー付着やトナー混色などによる異常画像の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、上記現像装置4は、上記制御手段が上記制御を行うときに、感光体1上へ上記現像剤を供給しない。これにより、画像形成時とは関係ないときにトナーが消費することがないため、トナーの消費を低減することができる。
また、本実施形態によれば、上記感光体1としてフィラー(粒子状物質)を含有する保護層が形成されたものを用いる。これにより、感光体1表面の耐摩耗性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、上記感光体1が、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、または、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、あるいは、その両方の特性を有する有機感光体である場合でも、感光体1表面層の耐摩耗性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、上記感光体1としてアモルファスシリコンからなる表層が形成されたもの用いても、感光体1表面層の耐摩耗性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、画像形成装置として、一つの感光体1上に複数の現像器からなる現像装置4で多色画像を形成する、いわゆる、リボルバー方式の画像形成装置を用いても、上述した効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、画像形成装置として、一つの感光体1と一つの現像装置からなる画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成する、いわゆる、タンデム方式の画像形成装置を用いても、上述した効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、上記帯電装置2、上記現像装置4、上記極性制御部材10、上記静電クリーニング部材11より選ばれる少なくとも1つの手段と、上記感光体1とを一体に支持し、かつ、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジを備えることにより、各手段間のギャップを精度良く組み付けることができ、消耗品の交換作業をより簡単にするだけではなく、微小なギャップ変動による異常画像の発生や予期しない装置トラブルを防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、上記制御手段は、画像形成動作終了後に上記制御を行うものである。これにより、次の画像形成動作開始時には、感光体1上に当該トナーが無い、または、当該トナーが無い感光体1表面から画像形成を始められるので、次の画像形成時に異常画像が発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、上記制御手段は、画像形成動作開始前に上記制御を行うものである。これにより、前の画像形成動作時に感光体1上に残った当該トナーが、次の画像形成動作開始前にクリーニングされる、または、当該トナーが無い感光体1表面から画像形成を行なうことができるため、異常画像が発生するのを抑制できる。
また、本実施形態によれば、上記制御手段は、ウォームアップ後に上記制御を行うものである。これにより、ウォームアップ後に感光体1上の当該トナーが無い、または、当該トナーが無い感光体1表面から画像形成を始められるので、ウォームアップ後の画像形成時に異常画像が発生するのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、上記トナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあるものを用いた場合でも、球形の当該トナーをクリーニングすることができるため、異常画像を発生させることなく高画質な画像出力を行なうことができる。
また、本実施形態によれば、上記被クリーニング体が中間転写手段である中間転写ベルト36であっても、上記感光体1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、上記被クリーニング体が転写搬送体である転写搬送ベルト35であっても、上記感光体1と同様の効果を得ることができる、また、転写紙の裏面が当該トナーにより汚れるのを抑制することができる。
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
10 極性制御部材
11 静電クリーニング部材
35 転写搬送ベルト
36 中間転写ベルト
Claims (21)
- 周方向に回転可能な被クリーニング体と、
該被クリーニング体の表面に接触して、該被クリーニング体に付着したトナーを静電的に除去する静電クリーニング手段と、
該静電クリーニング手段の該被クリーニング体回転方向上流側に設けた、該トナーの極性を制御する極性制御手段と、
該極性制御手段の該被クリーニング体回転方向上流側、かつ、該静電クリーニング手段の該被クリーニング体回転方向上流側に設けた、該被クリーニング体を帯電する帯電手段とを備えた画像形成装置において、
次回の画像形成時には、前回の画像形成動作終了時に該トナーが付着している、該極性制御手段と該静電クリーニング手段との該被クリーニング体接触点間の、該被クリーニング体の表面を、使用しないように制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 周方向に回転可能な被クリーニング体と、
該被クリーニング体の表面に接触して、該被クリーニング体に付着したトナーを静電的に除去する静電クリーニング手段と、
該静電クリーニング手段の該被クリーニング体回転方向上流側に設けた、該トナーの極性を制御する極性制御手段と、
該極性制御手段の該被クリーニング体回転方向上流側、かつ、該静電クリーニング手段の該被クリーニング体回転方向上流側に設けた、該被クリーニング体を帯電する帯電手段とを備えた画像形成装置において、
次回の画像形成時には、前回の画像形成動作終了時に該極性制御手段の該被クリーニング体回転方向上流側にある該被クリーニング体の表面から、該帯電手段による帯電を行うように制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 周方向に正逆回転可能な被クリーニング体と、
該被クリーニング体の表面に接触して、該被クリーニング体に付着したトナーを静電的に除去する静電クリーニング手段と、
該静電クリーニング手段の該被クリーニング体正規回転方向上流側に設けた、該トナーの極性を制御する極性制御手段と、
該極性制御手段の該被クリーニング体正規回転方向上流側、かつ、該静電クリーニング手段の該被クリーニング体正規回転方向上流側に設けた、該被クリーニング体を帯電する帯電手段とを備えた画像形成装置において、
次回の画像形成時までに、該被クリーニング体が、該極性制御手段と該静電クリーニング手段との被クリーニング体接触点間の被クリーニング体周長より長い距離を、該正規回転方向の逆方向へ回転するように制御する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3の画像形成装置において、
上記極性制御手段は、上記制御手段が上記制御を行うときに、該被クリーニング体から離間するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3または4の画像形成装置において、
上記帯電手段は、上記制御手段が上記制御を行うときに、上記被クリーニング体の表面への帯電を行わないものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、
像を担持する像担持体と、
該像担持体上の像をトナーで現像して、トナー像を形成する現像手段とを有しており、
上記被クリーニング体は、該像担持体であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3、4または5の画像形成装置において、
像を担持する像担持体と、
該像担持体上の像をトナーで現像して、トナー像を形成する現像手段とを有しており、
上記被クリーニング体は、該像担持体であり、上記極性制御手段と上記静電クリーニング手段との像担持体接触点間の象担持体周長をA、上記帯電手段と該現像手段との像担持体接触点間の象担持体周長をBとした場合、A<Bの関係を満たすことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6または7の画像形成装置において、
上記像担持体上のトナー像を被転写体に転写する転写手段を有しており、
該像担持体は、上記制御手段が上記制御を行うときに、該被転写体と接触しないように構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6、7または8の画像形成装置において、
上記現像手段は、上記制御手段が上記制御を行うときに、該像担持体上へ上記現像剤を供給しないことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6、7、8または9の画像形成装置において、
上記像担持体としてフィラー(粒子状物質)を含有する保護層が形成されたものを用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6、7、8または9の画像形成装置において、
上記像担持体が、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、または、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、あるいは、その両方の特性を有する有機感光体であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6、7、8または9の画像形成装置において、
上記像担持体としてアモルファスシリコンからなる表層が形成されたもの用いることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、
一つの像担持体上に複数の現像器からなる現像手段で多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、
一つの像担持体と一つの現像装置からなる画像形成部を複数有し、該複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6、7、8、9、10、11または12の画像形成装置において、
上記帯電手段、上記現像手段、上記極性制御手段、上記静電クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段と、上記像担持体とを一体に支持し、かつ、画像形成装置本体に対して着脱可能であるプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、
像を担持する像担持体と、
該像担持体上の像をトナーで現像し、トナー像を形成する現像手段と、
上記像担持体から転写されたトナー像を担持する中間転写体と、
該像担持体から該中間転写体へトナー像を転写する第1の転写手段と、
該中間転写体から記録体へトナー像を転写する第2の転写手段とを有しており、
上記被クリーニング体は、該中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4または5の画像形成装置において、
像を担持する像担持体と、
該像担持体上の像をトナーで現像し、トナー像を形成する現像手段と、
上記像担持体上のトナー像が転写される記録体を、該像担持体の表面に対向する転写位置に搬送する転写搬送体とを有しており、
上記被クリーニング体は、該転写搬送体であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17の画像形成装置において、
上記制御手段は、画像形成動作終了後に上記制御を行うものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17の画像形成装置において、
上記制御手段は、画像形成動作開始前に上記制御を行うものであるいことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17の画像形成装置において、
上記制御手段は、ウォームアップ後に上記制御を行うものであることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20の画像形成装置において、
上記トナーとして、形状係数SF−1が100〜150の範囲にあるものを用いることを特徴とする画像形成装置。
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