JP3308493B2 - 鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法 - Google Patents
鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法Info
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- JP3308493B2 JP3308493B2 JP13914198A JP13914198A JP3308493B2 JP 3308493 B2 JP3308493 B2 JP 3308493B2 JP 13914198 A JP13914198 A JP 13914198A JP 13914198 A JP13914198 A JP 13914198A JP 3308493 B2 JP3308493 B2 JP 3308493B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河岸、海岸等の護
岸工事等において、矢板壁上部に構築される笠コンクリ
ートの施工方法に関する。
岸工事等において、矢板壁上部に構築される笠コンクリ
ートの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、河岸、海岸等を鋼製矢板を用いて
護岸する場合においては、一般的に河岸に沿って連続打
設された鋼矢板の上部の腐食防止、及び景観の向上を目
的として笠コンクリートが設けられる。
護岸する場合においては、一般的に河岸に沿って連続打
設された鋼矢板の上部の腐食防止、及び景観の向上を目
的として笠コンクリートが設けられる。
【0003】この笠コンクリートを鋼矢板の上部に構築
する方法としては、例えば図5、6に示されるような方
法がある。以下図面に基づいて説明すると、まず図5に
示されるように河岸に沿って連続打設された鋼矢板01
により形成される鋼矢板壁011の陸A側に、開口部0
3を形成した天板04と、該天板04の前端より垂下し
た前側板05と、該前側板05の下端より水平後方に突
設し先端が連接によって形成される鋼矢板01側面の凹
凸部に挿嵌可能な凹凸部06を形成した底板07とから
構成される笠コンクリートブロック02の天板04の後
部を支持する後側板08を垂設するとともに、鋼矢板0
1上端には支持手段010を設けておく。
する方法としては、例えば図5、6に示されるような方
法がある。以下図面に基づいて説明すると、まず図5に
示されるように河岸に沿って連続打設された鋼矢板01
により形成される鋼矢板壁011の陸A側に、開口部0
3を形成した天板04と、該天板04の前端より垂下し
た前側板05と、該前側板05の下端より水平後方に突
設し先端が連接によって形成される鋼矢板01側面の凹
凸部に挿嵌可能な凹凸部06を形成した底板07とから
構成される笠コンクリートブロック02の天板04の後
部を支持する後側板08を垂設するとともに、鋼矢板0
1上端には支持手段010を設けておく。
【0004】次に笠コンクリートブロック02は、図の
ようにクレーン(図示略)等によりを吊り下げられ、支
持手段010及び後側板08を介して支持されるように
鋼矢板壁011の上端部長手方向にわたって敷設され、
隣接する笠コンクリートブロック02同士、及び笠コン
クリートブロック02の天板04の後部と後側板08の
上部とが連結される。そして笠コンクリートブロック0
2が鋼矢板01の上端部に連設された後、笠コンクリー
トブロック02の開口部03から生コンクリートが流し
込まれ、これを養生させて鋼矢板壁の笠コンクリートの
施工が完了する。
ようにクレーン(図示略)等によりを吊り下げられ、支
持手段010及び後側板08を介して支持されるように
鋼矢板壁011の上端部長手方向にわたって敷設され、
隣接する笠コンクリートブロック02同士、及び笠コン
クリートブロック02の天板04の後部と後側板08の
上部とが連結される。そして笠コンクリートブロック0
2が鋼矢板01の上端部に連設された後、笠コンクリー
トブロック02の開口部03から生コンクリートが流し
込まれ、これを養生させて鋼矢板壁の笠コンクリートの
施工が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな施工方法にあっては、笠コンクリートブロック02
の内部に生コンクリートが流し込まれると、鋼矢板01
より川B側に流入された生コンクリートの荷重が底板0
7に加わることにより笠コンクリートブロックの重心が
前側板側に偏るため、笠コンクリートブロック02の天
板04の後部が押し上げられ、後側板08との接続部が
開かれてしまい、その部分から生コンクリートが洩れ出
したり、あるいは笠コンクリートブロック02が鋼矢板
壁011の上端部より逸脱してしまう恐れがあった。
うな施工方法にあっては、笠コンクリートブロック02
の内部に生コンクリートが流し込まれると、鋼矢板01
より川B側に流入された生コンクリートの荷重が底板0
7に加わることにより笠コンクリートブロックの重心が
前側板側に偏るため、笠コンクリートブロック02の天
板04の後部が押し上げられ、後側板08との接続部が
開かれてしまい、その部分から生コンクリートが洩れ出
したり、あるいは笠コンクリートブロック02が鋼矢板
壁011の上端部より逸脱してしまう恐れがあった。
【0006】そこで、特に図示はしないが、生コンクリ
ートが養生されるまでの間、底板07の先端を鋼矢板0
1に固着された支持金具09等で下方から支持するとい
った方法が考えられるが、底板07は鋼矢板01の川B
側に位置しているため、支持金具09の固設が難しく、
また危険であるばかりか、施工後に外部に露出して景観
が損なわれるといった問題があった。
ートが養生されるまでの間、底板07の先端を鋼矢板0
1に固着された支持金具09等で下方から支持するとい
った方法が考えられるが、底板07は鋼矢板01の川B
側に位置しているため、支持金具09の固設が難しく、
また危険であるばかりか、施工後に外部に露出して景観
が損なわれるといった問題があった。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、笠コンクリートブロックを用いて笠コン
クリートを鋼矢板壁の上端部に容易に、かつ安全に構築
することが出来る鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法
を提供することを目的としている。
されたもので、笠コンクリートブロックを用いて笠コン
クリートを鋼矢板壁の上端部に容易に、かつ安全に構築
することが出来る鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法は、
河岸、または海岸に沿って鋼矢板を連続打設することに
より構築される鋼矢板壁の上端部に笠コンクリートを形
成する鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法であって、
開口部が形成された天板と、該天板の前端より垂下され
る前側板と、該前側板の下端より水平後方に突設され、
先端が連接によって形成される鋼矢板壁の凹凸部に挿嵌
可能な底板と、前記天板の後端より垂下される後側板と
から一体的に構成される笠コンクリートブロックを、前
記天板の下面が鋼矢板壁の上部に取り付けられる支持部
材により支持されるように載置して鋼矢板壁の上端部を
囲繞し、次に、前記笠コンクリートブロックの内面所定
箇所と鋼矢板壁の上端部との間に、笠コンクリートブロ
ックの鋼矢板壁の上端部における位置ずれ及び上端部か
らの逸脱を防止する係止部材を前記開口部を介して架設
した後、前記開口部から生コンクリートを笠コンクリー
トブロック内に流し込むようにしたことを特徴としてい
る。この特徴によれば、支持部材を介して鋼矢板壁の上
端部に敷設された笠コンクリートブロックの内部所定箇
所が、強固な鋼矢板壁の上端部に固着される係止部材に
より支持されるので、生コンクリートが流し込まれて重
心が偏っても、支持部材と係止部材との協働作用で鋼矢
板壁の上端部にある笠コンクリートブロックの位置ずれ
や、上端部からの逸脱が確実に防止される。また、この
係止部材の架設作業は、笠コンクリートブロックを支持
部材に載置した後で、天板に形成された開口部を介して
笠コンクリートブロックの上方より行うことが出来るた
め安全であるとともに、生コンクリートの流入後におい
てこの係止部材が外部に露出して外観が損なわれること
がない。
に、本発明の鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法は、
河岸、または海岸に沿って鋼矢板を連続打設することに
より構築される鋼矢板壁の上端部に笠コンクリートを形
成する鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法であって、
開口部が形成された天板と、該天板の前端より垂下され
る前側板と、該前側板の下端より水平後方に突設され、
先端が連接によって形成される鋼矢板壁の凹凸部に挿嵌
可能な底板と、前記天板の後端より垂下される後側板と
から一体的に構成される笠コンクリートブロックを、前
記天板の下面が鋼矢板壁の上部に取り付けられる支持部
材により支持されるように載置して鋼矢板壁の上端部を
囲繞し、次に、前記笠コンクリートブロックの内面所定
箇所と鋼矢板壁の上端部との間に、笠コンクリートブロ
ックの鋼矢板壁の上端部における位置ずれ及び上端部か
らの逸脱を防止する係止部材を前記開口部を介して架設
した後、前記開口部から生コンクリートを笠コンクリー
トブロック内に流し込むようにしたことを特徴としてい
る。この特徴によれば、支持部材を介して鋼矢板壁の上
端部に敷設された笠コンクリートブロックの内部所定箇
所が、強固な鋼矢板壁の上端部に固着される係止部材に
より支持されるので、生コンクリートが流し込まれて重
心が偏っても、支持部材と係止部材との協働作用で鋼矢
板壁の上端部にある笠コンクリートブロックの位置ずれ
や、上端部からの逸脱が確実に防止される。また、この
係止部材の架設作業は、笠コンクリートブロックを支持
部材に載置した後で、天板に形成された開口部を介して
笠コンクリートブロックの上方より行うことが出来るた
め安全であるとともに、生コンクリートの流入後におい
てこの係止部材が外部に露出して外観が損なわれること
がない。
【0009】本発明の鋼矢板壁の笠コンクリートの施工
方法は、前記係止部材の一端を、前記天板の内面と後側
板の内面との間の角部に当接させ、他端を鋼矢板壁の上
端部に固着させることが好ましい。このようにすれば、
笠コンクリートブロック内面に適宜係止溝等を設けるこ
となく、笠コンクリートブロックの前側板側への移動
と、天板の後側板側の上方への跳ね上がりを同時に規制
出来る。
方法は、前記係止部材の一端を、前記天板の内面と後側
板の内面との間の角部に当接させ、他端を鋼矢板壁の上
端部に固着させることが好ましい。このようにすれば、
笠コンクリートブロック内面に適宜係止溝等を設けるこ
となく、笠コンクリートブロックの前側板側への移動
と、天板の後側板側の上方への跳ね上がりを同時に規制
出来る。
【0010】本発明の鋼矢板壁の笠コンクリートの施工
方法は、前記係止部材の一端を、前記天板の内面と前側
板の内面との間の角部と、天板の内面と後側板の内面と
の間の角部とにそれぞれ当接させ、他端を鋼矢板壁の上
端部に固着させることが好ましい。このようにすれば、
笠コンクリートブロックの前側板側もしくは後側板側へ
の移動が同時に規制されるので、鋼矢板壁の上端部に敷
設された笠コンクリートブロックの安定性が向上する。
方法は、前記係止部材の一端を、前記天板の内面と前側
板の内面との間の角部と、天板の内面と後側板の内面と
の間の角部とにそれぞれ当接させ、他端を鋼矢板壁の上
端部に固着させることが好ましい。このようにすれば、
笠コンクリートブロックの前側板側もしくは後側板側へ
の移動が同時に規制されるので、鋼矢板壁の上端部に敷
設された笠コンクリートブロックの安定性が向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の鋼矢板壁の笠コン
クリートの施工方法を図面に基づいて説明していくと、
まず図1には、河岸に沿って複数本の鋼矢板1が連続打
設されることにより形成された鋼矢板壁10の上部に笠
コンクリートブロック2が連設された状態が示されてお
り、図中笠コンクリートブロック2を挟んで左側が陸A
側、右側が川B側になっている。
クリートの施工方法を図面に基づいて説明していくと、
まず図1には、河岸に沿って複数本の鋼矢板1が連続打
設されることにより形成された鋼矢板壁10の上部に笠
コンクリートブロック2が連設された状態が示されてお
り、図中笠コンクリートブロック2を挟んで左側が陸A
側、右側が川B側になっている。
【0012】本発明に適用される笠コンクリートブロッ
ク2は、図1及び図2に示されるように、複数の開口部
3が形成された天板4と、該天板4の前端より垂下され
た前側板5と、この前側板5の下端より鋼矢板壁10方
向に水平に突設され、先端が鋼矢板壁10の側面の凹凸
部6に嵌合可能な凹凸部7が形成された底板8と、天板
4の後端より垂下される後側板9とが一体形成されてな
るプレキャストコンクリート製のブロックである。
ク2は、図1及び図2に示されるように、複数の開口部
3が形成された天板4と、該天板4の前端より垂下され
た前側板5と、この前側板5の下端より鋼矢板壁10方
向に水平に突設され、先端が鋼矢板壁10の側面の凹凸
部6に嵌合可能な凹凸部7が形成された底板8と、天板
4の後端より垂下される後側板9とが一体形成されてな
るプレキャストコンクリート製のブロックである。
【0013】図2における符号11は、後述のように笠
コンクリートブロック2を鋼矢板壁10の上端に載置す
る際に天板4の下面を支持する支持手段であり、鋼矢板
1の上端に固着されるナット11aと、このナット11
a内に螺合するボルト11bとから構成されている。こ
のボルト11bは所定長さを有しており、高さ調節が出
来るようになっているため、河岸に沿って連続打設され
た鋼矢板1の上端の高さ位置がそれぞれ異なっていて
も、複数のボルト11bをもって笠コンクリートブロッ
ク2を前後左右方向略水平な状態で載置することが出来
るようになっている。
コンクリートブロック2を鋼矢板壁10の上端に載置す
る際に天板4の下面を支持する支持手段であり、鋼矢板
1の上端に固着されるナット11aと、このナット11
a内に螺合するボルト11bとから構成されている。こ
のボルト11bは所定長さを有しており、高さ調節が出
来るようになっているため、河岸に沿って連続打設され
た鋼矢板1の上端の高さ位置がそれぞれ異なっていて
も、複数のボルト11bをもって笠コンクリートブロッ
ク2を前後左右方向略水平な状態で載置することが出来
るようになっている。
【0014】符号12は、一端が笠コンクリートブロッ
ク2の天板4の内面と後側板9の内面との間の角部13
に当接するように他端部が鋼矢板1の上端部近傍に固定
される係止部材である。本実施例における係止部材12
は棒状に構成されているものが使用されているが、枠状
のものや板上のものであってもよい。
ク2の天板4の内面と後側板9の内面との間の角部13
に当接するように他端部が鋼矢板1の上端部近傍に固定
される係止部材である。本実施例における係止部材12
は棒状に構成されているものが使用されているが、枠状
のものや板上のものであってもよい。
【0015】次に、上述のように構成された笠コンクリ
ートブロック2を用いた鋼矢板壁の笠コンクリートの施
工手順を図面に基づいて説明する。
ートブロック2を用いた鋼矢板壁の笠コンクリートの施
工手順を図面に基づいて説明する。
【0016】先ず、従来の技術において説明したよう
に、河川敷等の護岸工事に際し、複数の鋼矢板1を、相
互に連接されるように河岸に沿って連続打設し、鋼矢板
壁10を構築する。
に、河川敷等の護岸工事に際し、複数の鋼矢板1を、相
互に連接されるように河岸に沿って連続打設し、鋼矢板
壁10を構築する。
【0017】次に、所定の鋼矢板1の上端部に、各笠コ
ンクリートブロック2の天板4の下面を支持すべく支持
手段11が笠コンクリートブロック2に対応して取付け
られ、各ボルト11bの上端が予め所定高さ位置に設定
される。なお、本実施例においてナット11aは鋼矢板
1の上端部に対して溶接にて固着されるが、固着方法は
溶接以外の方法により行われてもよい。
ンクリートブロック2の天板4の下面を支持すべく支持
手段11が笠コンクリートブロック2に対応して取付け
られ、各ボルト11bの上端が予め所定高さ位置に設定
される。なお、本実施例においてナット11aは鋼矢板
1の上端部に対して溶接にて固着されるが、固着方法は
溶接以外の方法により行われてもよい。
【0018】そして笠コンクリートブロック2は、該ブ
ロック2の単体毎に牽引ロープにより吊上げられ(例え
ば従来の図5参照)、連設された鋼矢板壁10の上端
に、支持手段11を介して敷設される。
ロック2の単体毎に牽引ロープにより吊上げられ(例え
ば従来の図5参照)、連設された鋼矢板壁10の上端
に、支持手段11を介して敷設される。
【0019】この状態で、図1、および図2に示される
ように、係止部材12の一端が笠コンクリートブロック
2の角部13に当接させ、この係止部材12の他端が所
定の鋼矢板1の上端部に溶接にて固着させる。この作業
は、天板4の上部より開口部3を介して容易に行うこと
が出来るため、安全である。また、係止部材12の配設
箇所、配設数は、個々の笠コンクリートブロック2の左
右長さ等に応じて設ければよい。
ように、係止部材12の一端が笠コンクリートブロック
2の角部13に当接させ、この係止部材12の他端が所
定の鋼矢板1の上端部に溶接にて固着させる。この作業
は、天板4の上部より開口部3を介して容易に行うこと
が出来るため、安全である。また、係止部材12の配設
箇所、配設数は、個々の笠コンクリートブロック2の左
右長さ等に応じて設ければよい。
【0020】そして図3に示されるように生コンクリー
トが開口部3を介して笠コンクリートブロック2内に流
し込まれる。この時、鋼矢板1より川B側に生コンクリ
ートが流入されると、この荷重が底板8に加わることに
より笠コンクリートブロック2の重心が川B側に偏り、
笠コンクリートブロック2の天板4の後部が押し上げら
れ、笠コンクリートブロック2全体が川B側に傾こうと
するが、係止部材12によりこの傾斜が防止されるよう
になっている。よって、流し込まれた生コンクリートが
養生されるまでの間における笠コンクリートブロック2
がの矢板壁10の上端部からの逸脱等を防止できる。
トが開口部3を介して笠コンクリートブロック2内に流
し込まれる。この時、鋼矢板1より川B側に生コンクリ
ートが流入されると、この荷重が底板8に加わることに
より笠コンクリートブロック2の重心が川B側に偏り、
笠コンクリートブロック2の天板4の後部が押し上げら
れ、笠コンクリートブロック2全体が川B側に傾こうと
するが、係止部材12によりこの傾斜が防止されるよう
になっている。よって、流し込まれた生コンクリートが
養生されるまでの間における笠コンクリートブロック2
がの矢板壁10の上端部からの逸脱等を防止できる。
【0021】また、このように配設された係止部材12
は、施工後において外部に露出して外観を損ねることが
ないばかりか、笠コンクリートブロック2内のコンクリ
ートの骨材となり、硬化されたコンクリートの強度が向
上することになる。
は、施工後において外部に露出して外観を損ねることが
ないばかりか、笠コンクリートブロック2内のコンクリ
ートの骨材となり、硬化されたコンクリートの強度が向
上することになる。
【0022】また、図4には係止部材12の他の配設例
が示されている。本実施例における係止部材12’は、
一端が天板4の内面と前側板5の内面との間の角部1
3’に当接され、他端部が鋼矢板1の上端部近傍に固着
されている。このように、笠コンクリートブロック2の
両端の角部13、13’がそれぞれ係止部材12により
支持されることで、鋼矢板壁10上での位置ずれ等も確
実に防止され、安定性が向上する。
が示されている。本実施例における係止部材12’は、
一端が天板4の内面と前側板5の内面との間の角部1
3’に当接され、他端部が鋼矢板1の上端部近傍に固着
されている。このように、笠コンクリートブロック2の
両端の角部13、13’がそれぞれ係止部材12により
支持されることで、鋼矢板壁10上での位置ずれ等も確
実に防止され、安定性が向上する。
【0023】以上、本発明の実施形態を図面によって説
明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る変更や追加があっても本発明に含まれる。
明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0024】例えば、本実施例中においては、この係止
部材12の一端は溶接により鋼矢板1の上端部近傍に固
着されているが、例えば係止部材12の一端に予め鋼矢
板1の上端に係合可能な係合部材が設けられており、こ
の係合部材を介して鋼矢板1の上端部に固定できるよう
な係止部材を用いることも可能である。
部材12の一端は溶接により鋼矢板1の上端部近傍に固
着されているが、例えば係止部材12の一端に予め鋼矢
板1の上端に係合可能な係合部材が設けられており、こ
の係合部材を介して鋼矢板1の上端部に固定できるよう
な係止部材を用いることも可能である。
【0025】
【発明の効果】本発明は次の効果を奏する。
【0026】(a)請求項1の発明によれば、支持部材
を介して鋼矢板壁の上端部に敷設された笠コンクリート
ブロックの内部所定箇所が、強固な鋼矢板壁の上端部に
固着される係止部材により支持されるので、生コンクリ
ートが流し込まれて重心が偏っても、支持部材と係止部
材との協働作用で鋼矢板壁の上端部にある笠コンクリー
トブロックの位置ずれや、上端部からの逸脱が確実に防
止される。また、この係止部材の架設作業は、笠コンク
リートブロックを支持部材に載置した後で、天板に形成
された開口部を介して笠コンクリートブロックの上方よ
り行うことが出来るため安全であるとともに、生コンク
リートの流入後においてこの係止部材が外部に露出して
外観が損なわれることがない。
を介して鋼矢板壁の上端部に敷設された笠コンクリート
ブロックの内部所定箇所が、強固な鋼矢板壁の上端部に
固着される係止部材により支持されるので、生コンクリ
ートが流し込まれて重心が偏っても、支持部材と係止部
材との協働作用で鋼矢板壁の上端部にある笠コンクリー
トブロックの位置ずれや、上端部からの逸脱が確実に防
止される。また、この係止部材の架設作業は、笠コンク
リートブロックを支持部材に載置した後で、天板に形成
された開口部を介して笠コンクリートブロックの上方よ
り行うことが出来るため安全であるとともに、生コンク
リートの流入後においてこの係止部材が外部に露出して
外観が損なわれることがない。
【0027】(b)請求項2の発明によれば、笠コンク
リートブロック内面に適宜係止溝等を設けることなく、
笠コンクリートブロックの前側板側への移動と、天板の
後側板側の上方への跳ね上がりを同時に規制出来る。
リートブロック内面に適宜係止溝等を設けることなく、
笠コンクリートブロックの前側板側への移動と、天板の
後側板側の上方への跳ね上がりを同時に規制出来る。
【0028】(c)請求項3の発明によれば、笠コンク
リートブロックの前側板側もしくは後側板側への移動が
同時に規制されるので、鋼矢板壁の上端部に敷設された
笠コンクリートブロックの安定性が向上する。
リートブロックの前側板側もしくは後側板側への移動が
同時に規制されるので、鋼矢板壁の上端部に敷設された
笠コンクリートブロックの安定性が向上する。
【0029】
【図1】本発明の実施例としての笠コンクリートの平面
図である。
図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2の笠コンクリートブロックにコンクリート
が流入された状態を示す断面図である。
が流入された状態を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す断面図である。
【図5】従来の笠コンクリートブロックの施工状態を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図6】従来の笠コンクリートブロックが鋼矢板壁の上
端部に設置された状態を示す断面図である。
端部に設置された状態を示す断面図である。
1 鋼矢板 2 笠コンクリートブロック 3 開口部 4 天板 5 前側板 6 凹凸部 7 底板 8 後側板 10 鋼矢板壁 11 支持部材 11a ナット 11b ボルト 12 係止部材 13、13’ 角部 A 陸 B 川
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 3/00 E02B 3/06 E02D 5/06
Claims (3)
- 【請求項1】 河岸、または海岸に沿って鋼矢板を連続
打設することにより構築される鋼矢板壁の上端部に笠コ
ンクリートを形成する鋼矢板壁の笠コンクリートの施工
方法であって、 開口部が形成された天板と、該天板の前端より垂下され
る前側板と、該前側板の下端より水平後方に突設され、
先端が連接によって形成される鋼矢板壁の凹凸部に挿嵌
可能な底板と、前記天板の後端より垂下される後側板と
から一体的に構成される笠コンクリートブロックを、前
記天板の下面が鋼矢板壁の上部に取り付けられる支持部
材により支持されるように載置して鋼矢板壁の上端部を
囲繞し、次に、前記笠コンクリートブロックの内面所定
箇所と鋼矢板壁の上端部との間に、笠コンクリートブロ
ックの鋼矢板壁の上端部における位置ずれ及び上端部か
らの逸脱を防止する係止部材を前記開口部を介して架設
した後、前記開口部から生コンクリートを笠コンクリー
トブロック内に流し込むようにしたことを特徴とする鋼
矢板壁の笠コンクリートの施工方法。 - 【請求項2】 前記係止部材の一端を、前記天板の内面
と後側板の内面との間の角部に当接させ、他端を鋼矢板
壁の上端部に固着させる請求項1に記載の鋼矢板壁の笠
コンクリートの施工方法。 - 【請求項3】 前記係止部材の一端を、前記天板の内面
と前側板の内面との間の角部と、天板の内面と後側板の
内面との間の角部とにそれぞれ当接させ、他端を鋼矢板
壁の上端部に固着させる請求項2に記載の鋼矢板壁の笠
コンクリートの施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13914198A JP3308493B2 (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | 鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13914198A JP3308493B2 (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | 鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11315523A JPH11315523A (ja) | 1999-11-16 |
JP3308493B2 true JP3308493B2 (ja) | 2002-07-29 |
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ID=15238517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13914198A Expired - Lifetime JP3308493B2 (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | 鋼矢板壁の笠コンクリートの施工方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3308493B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-06 JP JP13914198A patent/JP3308493B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH11315523A (ja) | 1999-11-16 |
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