JP2001214412A - 橋の下部構造 - Google Patents

橋の下部構造

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JP2001214412A
JP2001214412A JP2000026772A JP2000026772A JP2001214412A JP 2001214412 A JP2001214412 A JP 2001214412A JP 2000026772 A JP2000026772 A JP 2000026772A JP 2000026772 A JP2000026772 A JP 2000026772A JP 2001214412 A JP2001214412 A JP 2001214412A
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bridge
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Kazumi Terada
和己 寺田
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Asia Air Survey Co Ltd
Tokushima Prefecture
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Asia Air Survey Co Ltd
Tokushima Prefecture
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工期の短縮及びコストの低減を図ることにあ
る。 【解決手段】 軟弱地盤SGを介して強固な支持地盤H
Gに達し、同支持地盤HG上に据え付けられる基礎3
と、この基礎3の上に設置される橋脚(躯体)4とを備
えた橋の下部構造であって、基礎3の上端部を橋脚4の
下部組織41として構成することにより、工期の短縮及
びコストの低減を図っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、橋の上部構造を
支える躯体及び基礎からなる橋の下部構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】橋の下部構造は、橋桁等の上部構造を直
接支える躯体と、この躯体を支える基礎とを備えた構造
になっている。基礎は、通常地中にあって、軟弱地盤を
通って強固な支持地盤に達し、同支持地盤上に据え付け
られるようになっている。この種の基礎としては、例え
ば図12に示すような鋼管矢板井筒基礎1がある。
【0003】鋼管矢板井筒基礎1は、水面Wの上方から
鋼管矢板11を軟弱地盤SGを通して支持地盤(図示せ
ず)に達するように打ち込んで円形状の井筒を形成し、
その井筒内を掘削して、軟弱地盤SGの上面より低い位
置に例えば鉄筋コンクリート製の頂板12を施工して、
この頂板12と鋼管矢板11との一体化を図っている。
【0004】頂板12の上には、この頂板12と一体的
に例えば鉄筋コンクリート製の躯体2が施工されるよう
になっている。また、各鋼管矢板11の上端部は、頂板
12や躯体2などの施工中において、井筒内にへの水の
浸入を防止するための仮締切り部11aとなっている
が、最終的には軟弱地盤SGの上面より低い位置で水中
切断されることになる。そして、切断された各鋼管矢板
11の上側及び頂板12の上側には、土砂が軟弱地盤S
Gの上面と面一状に埋め戻されることになる。従って、
鋼管矢板井筒基礎1は地中内に位置し、躯体2は地中か
ら上方に突出し、かつ水面Wからも上方に突出した状態
になっている。
【0005】躯体2は、水の流れる方向に長い、例えば
長円形状の断面形状をしたもので構成されている。即
ち、躯体2は、川や海等における水の流れに対して直交
する方向に薄く形成されており、河流阻害率の低減が図
られている。これに対して、鋼管矢板井筒基礎1は、曲
げモーメントに対する強度の向上を図るため、円形状の
断面形状をしている。ただし、鋼管矢板井筒基礎1は軟
弱地盤SGより下側、即ち地中に位置しているため、河
流阻害率に悪影響を及ぼすことがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記橋の下部
構造においては、鋼管矢板11で形成した井筒内の土壌
を掘削したり、頂板12を施工したり、各鋼管矢板11
の仮締切り部11aを水中切断したり、その上から土砂
を埋め戻したりするなどの基礎1を地中に配置させるた
めの面倒で危険な作業が存在する。このため、工期が長
くなると共に、コストが高くなるという問題がある。
【0007】この発明は上述した問題を解消するために
なされたものであり、工期の短縮及びコストの低減を図
ることのできる橋の下部構造を提供することを課題とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、軟弱地盤(SG)を介して
強固な支持地盤(HG)に達し、同支持地盤(HG)上
に据え付けられる基礎(3)と、この基礎(3)の上に
設置される躯体(4)とを備えた橋の下部構造であっ
て、前記基礎(3)は、その上端部が前記躯体(4)の
下部組織(41)を構成していることを特徴としてい
る。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明において、基礎(3)は、鋼管矢板井筒基礎(3)に
よって構成されており、この鋼管矢板井筒基礎(3)
は、その各鋼管矢板(31)が水の流れる方向に長い扁
平状の井筒状に配置されていることを特徴としている。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項2記載の発
明において、各鋼管矢板(31)で形成される外周壁の
周囲に、コンクリート矢板(32)を配置したことを特
徴としている。
【0011】そして、上記のように構成された請求項1
記載の発明においては、基礎(3)の上端部が躯体
(4)の下部組織(41)になっているので、基礎
(3)の上端部を地中に配置させるための面倒で危険な
作業が全くなくなる。従って、工期の短縮及びコストの
低減を図ることができる。
【0012】請求項2に係る発明においては、基礎
(3)を鋼管矢板井筒基礎(3)によって構成し、この
鋼管矢板井筒基礎(3)を水の流れる方向に長い扁平状
の井筒状に構成したので、鋼管矢板井筒基礎(3)の上
端部が躯体(4)の下部組織(41)となって水中及び
その上方に突出した状態になっていても、河流阻害率に
悪影響を及ぼすことがない。
【0013】また、鋼管矢板井筒基礎(3)における幅
の短い方向、即ち水の流れに直交する方向であって橋桁
等の上部構造の延在する方向において、鋼管矢板井筒基
礎(3)の断面二次モーメントを低下させることになる
が、下部構造に上部構造を剛結したラーメン構造にする
ことによって、地震時に鋼管矢板井筒基礎(3)に作用
する曲げモーメントを低減することができる。従って、
鋼管矢板井筒基礎(3)の断面二次モーメントが低下し
ても、同鋼管矢板井筒基礎(3)の強度の低下を防止す
ることができ、またラーメン構造にすることによってか
えって強度の向上を図ることも可能になる。
【0014】しかも、鋼管矢板井筒基礎(3)における
幅の短い方向においては、断面二次モーメントの減少に
伴い、曲げ剛性が低下するので、鋼管矢板井筒基礎
(3)によって支える橋全体の固有振動数の低下を図る
ことができる。即ち、地震の振動周波数よりも、橋の固
有振動数を十分低く設定することができるようになるの
で、地震が生じた際の橋桁等の揺れを十分低く抑えるこ
とができると共に、共振によって上部構造や下部構造が
破損するのを防止することができる。
【0015】なお、上部構造と下部構造とを剛結構造と
することによって、上部構造の熱膨張による伸縮量をど
こで吸収するかが問題になる。しかし、鋼管矢板井筒基
礎(3)が軟弱地盤(SG)内を上下に延在しているこ
とから、上部構造の伸縮が発生した場合には、鋼管矢板
井筒基礎(3)が軟弱地盤(SG)内を支持地盤(H
G)を支点にして傾くように変位することが可能であ
る。即ち、熱膨張による伸縮の程度であれば、鋼管矢板
井筒基礎(3)が極めてわずかに傾くだけで、難なく、
その伸縮量を吸収することができる。従って、上部構造
が熱膨張により伸縮しても何等の支障も生じることがな
い。
【0016】請求項3記載の発明においては、鋼管矢板
井筒基礎(3)の周囲にコンクリート矢板(32)を配
置しているので、鋼管矢板井筒基礎(3)の水による腐
食を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を実
施例に基づき図1〜図11を参照して説明する。
【0018】この実施例で示す橋の下部構造は、図1〜
図11に示すように、軟弱地盤SGを介して強固な支持
地盤HG(図10参照)に達し、同支持地盤HG上に据
え付けられる鋼管矢板井筒基礎(基礎)3と、この鋼管
矢板井筒基礎3の上に設置される橋脚(躯体)4とを備
えたものであって、鋼管矢板井筒基礎3は、その上端部
が橋脚4の下部組織41を構成するようになっている。
【0019】そして、鋼管矢板井筒基礎3は、その各鋼
管矢板31が水の流れる方向に長い長円形状(扁平状)
の井筒状に配置されている。また、各鋼管矢板31で形
成される外周壁の周囲に、コンクリート矢板32を配置
した構成になっている。
【0020】以下、上記構成について更に詳細に説明す
る。上記鋼管矢板31は、図2に示すように、断面がC
字状に形成された雌継手31aと、断面がT字状に形成
された雄継手31bとをそれぞれ一つずつ有しており、
これらの継手31a、31bを嵌合することによって、
隣接するもの同士が互いに連結されるようになってい
る。雌継手31a内には、モルタルが充填され、各鋼管
矢板31間の連結強度及び止水性の向上を図っている。
【0021】また、コンクリート矢板32は、各鋼管矢
板31に設けられた断面T字状の案内継手31cに、コ
ンクリート矢板32自体に形成した断面C字状の案内凹
部32aを嵌合することによって、各鋼管矢板31に連
結されている。そして、案内継手31c及び案内凹部3
2aは、連結状態にある継手31a、31bの左右に配
置されている。また、各コンクリート矢板32の一方の
側縁部には、溝32bが連続的に形成されており、他方
の側縁部には、溝32bに嵌合する大きさの突条32c
が連続的に形成されている。即ち、各コンクリート矢板
32は、その側縁部に設けられた溝32bと突条32c
とを嵌合することによって止水性の向上が図られてい
る。
【0022】しかも、継手31a、31bと、この左右
に位置する2組みの案内継手31c及び案内凹部32a
とで閉塞される空間には、モルタルが充填されるように
なっており、各鋼管矢板31同士の連結強度、各鋼管矢
板31とコンクリート矢板32との連結強度、及びそれ
らの各間における止水性の向上が図られている。
【0023】更に、各コンクリート矢板32の内面に
は、図2及び図3に示すように、各鋼管矢板31の外周
面に沿うように円弧状の凹部32dが形成されている。
ただし、コンクリート矢板32の上端部は、図3及び図
4に示すように、一定の厚さの縁部32eによって形成
されている。この縁部32eは、コンクリート矢板32
自体を軟弱地盤SGに圧入するための圧入機の保持部に
なっている。
【0024】各鋼管矢板31で囲まれた井筒の内部に
は、図4に示すように、対向する鋼管矢板31を連結す
るように溶接された作業台33が設けられている。この
作業台32は、鋼管矢板井筒基礎3の上に設置する橋脚
4のコンクリートを打設するための最下位置の捨て型枠
を兼ねたものにもなっている。
【0025】橋脚4は、鉄骨鉄筋コンクリートで構成さ
れており、鉄骨42がアンカーボルト43によって、各
鋼管矢板31に連結されている。アンカーボルト43
は、鋼管矢板31の上端近傍の内部を閉塞するように溶
接された基礎鋼板31fにナットにより固定されるよう
になっている。そして、橋脚4の上端部には、図1に示
すように、上部構造の橋桁5が鉄骨及びコンクリートに
よって一体的に連結されるようになっている。なお、図
1及び図4において、44は、橋脚4を構成するコンク
リートである。
【0026】上記のように構成された下部構造を建設す
るには、まず、図5に示すように、鋼管矢板31のガイ
ドとなるH鋼6を水面Wの上方から軟弱地盤SGに打設
する。この打設は、台船71、クローラクレーン72、
バイブロハンマ73等によって行うことができる。
【0027】次に、図6に示すように、クローラクレー
ン72で吊り下げた懸垂式杭打ち機74を用いて、鋼管
矢板31をH鋼6に沿って打ち込む。各鋼管矢板31
は、支持地盤HGに達するまで打ち込む。長円形状に全
ての鋼管矢板31を打ち込んだ後、各鋼管矢板31の雌
継手31a内にモルタルを注入して止水を施す。そし
て、作業台33を鋼管矢板31に溶接して、各鋼管矢板
31で囲まれた井筒内の所定の深さ位置を作業台33で
閉塞する。その後、H鋼6を引き抜いて撤去する。
【0028】次に、図7に示すように、矢板圧入機75
を用いてコンクリート矢板32を軟弱地盤SGに圧入す
る。コンクリート矢板32は、その縁部32eを矢板圧
入機75によって把持されて圧入されることになる。そ
して、全てのコンクリート矢板32を圧入した後、継手
31a、3bが嵌合された部分と、案内凹部32aと案
内継手31cが嵌合された部分とで形成される、鋼管矢
板31とコンクリート矢板32とで囲まれた部分にモル
タルを充填する。
【0029】次に、図8に示すように、鋼管矢板井筒基
礎3の上側に鉄骨42や鉄筋等を建込み、コンクリート
44を打設する。そして、図9に示すように、鉄骨42
等と上部構造の橋桁5等とを鉄骨及びコンクリートによ
って一体的に連結する。なお、図9において、51は橋
桁5上に設置された床板であり、51aはコンクリート
を打設するための開口部である。
【0030】以上により、鋼管矢板井筒基礎3の上に橋
脚4が一体的に構成され、かつ鋼管矢板井筒基礎3の上
端部がそのまま水面W上に突出して橋脚4の下部組織4
1となった構造の橋の下部構造が完成する。また、橋の
下部構造と上部構造とは剛結構造になっている。
【0031】次に、上記のように構成された橋の下部構
造の作用効果を説明する。
【0032】即ち、上記橋の下部構造においては、鋼管
矢板井筒基礎3の上端部が橋脚4の下部組織41になっ
ているので、従来例で示したような鋼管矢板で形成した
井筒内の土壌を掘削したり、頂板を施工したり、各鋼管
矢板の仮締切り部を水中切断したり、その上から土砂を
埋め戻したりするなどの、鋼管矢板井筒基礎3の上端部
を地中に配置させるための面倒で危険な作業が全くなく
なる。従って、工期の短縮及びコストの低減を図ること
ができる。
【0033】また、鋼管矢板井筒基礎3を水の流れる方
向に長い扁平状の長円形状に構成したので、鋼管矢板井
筒基礎3の上端部が橋脚4の下部組織41となって水中
及びその上方に突出した状態になっていても、河流阻害
率を悪化させることがない。
【0034】更に、鋼管矢板井筒基礎3における幅の短
い方向、即ち水の流れに直交する方向であって橋桁5等
の上部構造の延在する方向において、鋼管矢板井筒基礎
3の断面二次モーメントが低下することになるが、上述
のように下部構造と上部構造とを剛結したラーメン構造
にすることによって、地震時に鋼管矢板井筒基礎3に作
用する曲げモーメントを低減することができる。従っ
て、鋼管矢板井筒基礎3の断面二次モーメントが低下し
ても、同鋼管矢板井筒基礎3の強度の低下を防止するこ
とができ、またラーメン構造にすることによってかえっ
て強度の向上を図ることも可能になる。
【0035】しかも、鋼管矢板井筒基礎3における幅の
短い方向においては、断面二次モーメントの減少に伴
い、曲げ剛性が低下するので、鋼管矢板井筒基礎3によ
って支える橋全体の固有振動数を低下させることができ
る。即ち、地震の振動周波数よりも、橋の固有振動数を
十分低く抑えることが可能になるので、地震が生じた際
の橋桁5等の揺れを十分低く抑えることができると共
に、共振によって上部構造や下部構造が破損するのを防
止することができる。
【0036】ただし、上部構造と下部構造とを剛結構造
とすることによって、上部構造の熱膨張による伸縮量を
どこで吸収するかが問題になる。しかし、鋼管矢板井筒
基礎3が軟弱地盤SG内を上下に延在していることか
ら、上部構造の伸縮が発生した場合には、図10及び図
11に示すように、鋼管矢板井筒基礎3が軟弱地盤SG
内を支持地盤HGを支点にして傾くように変位すること
が可能である。即ち、熱膨張による伸縮量程度であれ
ば、鋼管矢板井筒基礎3が極めてわずかに傾くだけで、
難なく、その伸縮量を吸収することができる。従って、
上部構造が熱膨張により伸縮しても何等の支障も生じる
ことがない。
【0037】また、鋼管矢板井筒基礎3の周囲にコンク
リート矢板32を配置しているので、鋼管矢板井筒基礎
3の上端部の水による腐食を防止することができる。即
ち、、軟弱地盤SGから突出する橋脚4の下部組織41
の水による腐食を防止することができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1記載の発明においては、基礎
(3)の上端部が躯体(4)の下部組織(41)になっ
ているので、基礎(3)の上端部を地中に配置させるた
めの面倒で危険な作業が全くなくなる。従って、工期の
短縮及びコストの低減を図ることができる。
【0039】請求項2に係る発明においては、基礎
(3)を鋼管矢板井筒基礎(3)によって構成し、この
鋼管矢板井筒基礎(3)を水の流れる方向に長い扁平状
の井筒状に構成したので、鋼管矢板井筒基礎(3)の上
端部が躯体(4)の下部組織(41)となって水中及び
その上方に突出した状態になっていても、河流阻害率に
悪影響を及ぼすことがない。
【0040】また、鋼管矢板井筒基礎(3)における幅
の短い方向、即ち水の流れに直交する方向であって橋桁
等の上部構造の延在する方向において、鋼管矢板井筒基
礎(3)の断面二次モーメントを低下させることになる
が、下部構造に上部構造を剛結したラーメン構造にする
ことによって、地震時に鋼管矢板井筒基礎(3)に作用
する曲げモーメントを低減することができる。従って、
鋼管矢板井筒基礎(3)の断面二次モーメントが低下し
ても、同鋼管矢板井筒基礎(3)の強度の低下を防止す
ることができ、またラーメン構造にすることによってか
えって強度の向上を図ることも可能になる。
【0041】しかも、鋼管矢板井筒基礎(3)における
幅の短い方向においては、断面二次モーメントの減少に
伴い、曲げ剛性が低下するので、鋼管矢板井筒基礎
(3)によって支える橋全体の固有振動数の低下を図る
ことができる。即ち、地震の振動周波数よりも、橋の固
有振動数を十分低く設定することができるようになるの
で、地震が生じた際の橋桁等の揺れを十分低く抑えるこ
とができると共に、共振によって上部構造や下部構造が
破損するのを防止することができる。
【0042】なお、上部構造と下部構造とを剛結構造と
することによって、上部構造の熱膨張による伸縮量をど
こで吸収するかが問題になる。しかし、鋼管矢板井筒基
礎(3)が軟弱地盤(SG)内を上下に延在しているこ
とから、上部構造の伸縮が発生した場合には、鋼管矢板
井筒基礎(3)が軟弱地盤(SG)内を支持地盤(H
G)を支点にして傾くように変位することが可能であ
る。即ち、熱膨張による伸縮の程度であれば、鋼管矢板
井筒基礎(3)が極めてわずかに傾くだけで、難なく、
その伸縮量を吸収することができる。従って、上部構造
が熱膨張により伸縮しても何等の支障も生じることがな
い。
【0043】請求項3記載の発明においては、鋼管矢板
井筒基礎(3)の周囲にコンクリート矢板(32)を配
置しているので、鋼管矢板井筒基礎(3)の水による腐
食を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例として示した橋の下部構造
を示す斜視図である。
【図2】同橋の下部構造における鋼管矢板井筒基礎を示
す要部断面図である。
【図3】同橋の下部構造における鋼管矢板井筒基礎のコ
ンクリート矢板を示す要部斜視図である。
【図4】同橋の下部構造における鋼管矢板井筒基礎の上
端部を示す要部縦断面図である。
【図5】同橋の下部構造を建造するための第1段階を示
す要部正面図である。
【図6】同橋の下部構造を建造するための第2段階を示
す要部正面図である。
【図7】同橋の下部構造を建造するための第3段階を示
す要部正面図である。
【図8】同橋の下部構造を建造するための第4段階を示
す要部正面図である。
【図9】同橋の下部構造を建造するための第5段階を示
す要部正面図である。
【図10】同橋の下部構造の作用を示す図であって上部
構造が伸びる前の状態を示す要部正面図である。
【図11】同橋の下部構造の作用を示す図であって上部
構造が伸びた後の状態を示す要部正面図である。
【図12】従来例として示した橋の下部構造の要部斜視
図である。
【符号の説明】
3 鋼管矢板井筒基礎(基礎) 31 鋼管矢板 32 コンクリート矢板 4 橋脚(躯体) 41 下部組織 HG 支持地盤 SG 軟弱地盤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟弱地盤(SG)を介して強固な支持地
    盤(HG)に達し、同支持地盤(HG)上に据え付けら
    れる基礎(3)と、この基礎(3)の上に設置される躯
    体(4)とを備えた橋の下部構造であって、 前記基礎(3)は、その上端部が前記躯体(4)の下部
    組織(41)を構成していることを特徴とする橋の下部
    構造。
  2. 【請求項2】 基礎(3)は、鋼管矢板井筒基礎(3)
    によって構成されており、 この鋼管矢板井筒基礎(3)は、その各鋼管矢板(3
    1)が水の流れる方向に長い扁平状の井筒状に配置され
    ていることを特徴とする請求項1記載の橋の下部構造。
  3. 【請求項3】 各鋼管矢板(31)で形成される外周壁
    の周囲に、コンクリート矢板(32)を配置したことを
    特徴とする請求項2記載の橋の下部構造。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015099069A (ja) * 2013-11-19 2015-05-28 五洋建設株式会社 水上測量台
JP2016142125A (ja) * 2015-02-04 2016-08-08 尚栄 浅野 海洋水利用海洋産業施設構築構造
JP2017516933A (ja) * 2014-06-06 2017-06-22 ソレタンシュ フレシネSoletanche Freyssinet 橋を建造するための方法および橋を建造する装置

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