JP3307118B2 - 紡績糸およびそれを用いてなる織編物 - Google Patents

紡績糸およびそれを用いてなる織編物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてポリエステル
からなり、麻調の光沢、ドライ感、張腰を有し、吸水性
(吸汗性)があり、しかも清涼感のある麻/レーヨン調
風合いを有するポリエステル紡績糸およびそれを用いて
なる織編物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、麻調風合いを有する織編物を
製造するのに、各種の異型断面ポリエステル繊維が用い
られている。しかしながら、ポリエステル繊維は麻、羊
毛、木綿などの天然繊維やレーヨンに比べて高い光沢反
射を有しており、しかもポリエステル繊維は表面が均一
であることから鏡面反射によりキラキラ感を発生し、天
然麻の落ち着いた光沢が得られない欠点がある。また天
然麻の独特な吸水性があり、サラッとしたシャリ感を得
ようと各種異型断面ポリエステルの提案がなされている
が、いまだ満足する風合表現に至ってない。
【0003】そこで、無機微粒子を含有させ、異型中空
断面とすることでキラキラ感を無くし、麻調風合を得よ
うとする提案が特開平6−116825号公報でなされ
ている。
【0004】しかしながら、これらは無機微粒子を無数
に繊維表面に突出させる必要があり、少量では、繊維表
面の平らな部分が残り、鏡面反射が起こってしまい合繊
特有のキラキラ感を皆無にすることは困難であった。さ
らに無機微粒子の添加量を増大するとキラキラ感は減少
するものの、原綿製造段階での口金詰まりや製糸性不
良、さらに紡績上で耐金属摩擦の増大からの紡績性不良
やシゴキネップ等の紡績糸の品質低下につながるほか、
製織時のおさとの摩擦が大きく、おさの寿命や毛羽立ち
による製織性が極端に悪くなる欠点があった。また合繊
特有のキラキラ感は減らせいも、天然麻の吸水性があ
り、シャリ感やドライ感を得ることは困難であった。
【0005】また特開昭49−41625号公報におい
ては四角中空糸を形成しょうとする口金が提案されてい
るが、各頂点の角の丸みが大きいため、この四角断面ポ
リエステル繊維を用いても満足な麻特有のシャリ感やド
ライ感を得ることができない欠点を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解決せんとするものであって、ソフトで張り腰があり
且つキラキラ感がなく吸水性がありドライタッチで、清
涼感のある麻/レーヨン調風合いを有する織編物および
それを製造するに優れた紡績糸を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の紡績糸は、次の構成からなる。
【0008】すなわち、単繊維繊度が1デニール以上
デニール以下であり繊維断面が三角形状で三角断面の各
角の曲率半径が3μm以下である三角断面ポリエステル
短繊維と、単繊維繊度が前記三角断面ポリエステル短繊
維の2倍以上で4デニール以上10デニール以下である
繊維断面が丸形状の丸断面ポリエステル短繊維とから主
としてなる紡績糸であって、紡績糸における前記三角断
面ポリエステル短繊維が少なくとも30重量%以上、前
記丸断面ポリエステル短繊維が少なくとも30重量%以
上含まれてなることを特徴とする紡績糸である。
【0009】また本発明の織編物は、次の構成からな
る。
【0010】すなわち、上記紡績糸を織編物全体重量の
50%以上用いてなることを特徴とする織編物である。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】天然麻の特徴を合成繊維で表現するには、
上記したように、大別して3つの特性を付与する必要が
ある。第1は麻の持つドライ感およびシャリ感風合をい
かに合成繊維で表現させるかであり、第2は麻の落ち着
いた光沢の表現であり、第3は麻の清涼感の表現および
吸水性を得ることである。
【0013】本発明者らは、これら3つの特性付与につ
いて鋭意検討した結果、ドライ感、シャリ感風合、およ
び吸水性は、繊維が紡績糸や織編物の状態で肌に触れる
繊維本数や接触面積に関係し、断面の角の鋭角さ(エッ
ジ効果)が関係することをつきとめ、また光沢や清涼感
の表現には適度な光沢散乱と紡績糸の繊度構成が重要な
要因であることを見出した。
【0014】まず、本発明の紡績糸を構成する三角断面
ポリエステル短繊維について説明する。ここでいうポリ
エステルとはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートの溶融紡糸可能な重合体で、これら重
合体には必要に応じてイソフタル酸、ポリエチレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコールなどの第3成分
を1ないし数種類、共重合させたものも含まれる。
【0015】また、本発明における三角断面ポリエステ
ル短繊維の断面形状は、麻特有のドライ感を表現するた
め、三角形状の頂点部の曲率半径が3μm以下である必
要がある。三角形状の各角の頂点部の曲率半径が3μm
超であると頂点部の丸みが大きくなり丸断面形状の曲率
に近くなるため、エッジ効果がでず、手や肌に触れたと
きの麻特有のドライ感、シャリ感を表現することができ
ないのである。好ましくは1μm以上3μm以下の範囲
である。これらの測定方法は、該紡績糸の繊維断面を数
百倍に拡大し、ランダムに頂点部の曲率半径をn=10
0で測定し、一部頂点部が紡糸中や繊維断面切断中に崩
れている箇所もあるが、平均して測定した値が3μm以
下であることが重要である。
【0016】図1〜4は、本発明における三角断面ポリ
エステル短繊維の例を示すものであって、その曲率半径
を説明する説明図である。三角断面の各角の頂点部の曲
率半径を示すR1 、R2 、R3 が3μm以下の三角断面
である。なお、本発明でいう三角断面とは3つの角(頂
点)を有する形状のものをいい、いわゆる正三角形、二
等辺三角形などのほか、一辺において角と角との間で凹
部を形成するような断面形状(例えば図1〜3のような
形状)を含むものである。また、辺の長さは特に限定さ
れるものでない。
【0017】一方、四角以上の断面は、頂点の数が増
し、肌への接触点数は増加するものの、現在の直接溶融
紡糸法ではポリマ粘度に限度があり、特に単繊維繊度2
デニール以下の細デニールでは各頂点の丸みが大きくな
り頂点部の曲率半径を3μm以下とすることは困難でエ
ッジ効果がなくなり麻特有のドライ感、シャリ感を十分
に表現することができないのである。なお、ドライ感、
シャリ感、吸水性を得る観点から、図1〜3の如く、辺
において凹部を有する三角断面形状であることが好まし
い。
【0018】本発明における三角断面ポリエステル短繊
維の単繊維繊度は、麻調の張り腰を付与し、ソフト性を
同時に付与する観点から2デニール以下の範囲であるこ
とが必要である。三角断面繊維の紡糸性を良好に保ちつ
つ満足できる角のエッジ効果を有し、かつ麻調の張り腰
を付与する観点から、単繊維繊度が1デニール以上であ
ることが好ましい。一方、三角断面繊維の単繊維繊度が
2デニールを超えると、太デニールと断面形状からくる
ガサツキ感がでてソフト性が損なわれる。
【0019】本発明に用いる三角断面ポリエステル短繊
維、丸断面ポリエステル短繊維は、麻/レーヨン調風合
の清涼感を、麻調の落ち着いたダル光沢で表現する観点
から、繊維中に無機微粒子を0.5重量%以上5重量%
以下含有することが好ましい。
【0020】ポリエステルに含有させる無機微粒子は、
ポリエステルに対する分散性が良いものとして、二酸化
チタン、二酸化ケイ素が好ましく、特に二酸化チタンが
好ましい。これら無機微粒子の平均粒子径はとくに限定
されないが、繊維中の分散性を考慮して0.2μm以上
0.9μm以下の範囲が好ましい。
【0021】さらに上記三角断面ポリエステル短繊維と
混紡する丸断面ポリエステル短繊維の単繊維繊度は、三
角断面繊維の単繊維繊度の2倍以上であることが重要で
ある。丸断面繊維の単繊維繊度が細く、三角断面繊維に
近づくと、三角断面繊維のエッジ効果と丸断面繊維表面
の滑らかな肌触り効果とのバランスが悪くなり、目的と
する麻/レーヨン調の風合が表現できない。麻/レーヨ
ン調の風合いを得る観点から、丸断面ポリエステル繊維
の単繊維繊度が4デニール以上10デニール以下である
ことが好ましく、4デニール以上8デニール以下がより
好ましい。
【0022】三角断面ポリエステル短繊維が紡績糸中に
少なくとも30重量%以上であることが必要である。3
0重量%未満ではエッジ効果からくる満足な清涼感が得
られない。また丸断面ポリエステル繊維が紡績糸中に同
時に30重量%以上混紡されている必要があり、30重
量%未満では紡績糸の表面に三角および丸断面繊維それ
ぞれのもつ剛性バランスが悪くソフトで適度な清涼感が
得られない。また、三角断面繊維と丸断面繊維との組合
せから、単繊維間に空隙が確保でき、その空隙の存在に
よる毛細管現象の作用によって吸水性が得られるもので
ある。
【0023】さらに上記三角断面ポリエステル短繊維ま
たは上記丸断面ポリエステル短繊維のいずれか一方をカ
チオン可染型ポリエステル短繊維とすることでメランジ
調色相を付加することができ、春夏素材として色相から
くる清涼感を高めることができる。この場合、カチオン
可染型ポリエステル短繊維が紡績糸中に30重量%以上
含まれていることが好ましい。
【0024】本発明の紡績糸には、上記丸断面ポリエス
テル短繊維と三角断面ポリエステル短繊維のほかに他繊
維として残りの成分量の範囲において、フルダル丸断面
ポリエステルや天然の麻、レーヨンなど混紡してもよ
い。
【0025】本発明の紡績糸の各ポリエステル短繊維の
平均繊維長は、春夏素材として清涼感とともにドレープ
性、落ち感を付与する観点から60mm以上であること
が好ましく、高品位の風合を得る観点から90mm以下
の範囲であることが好ましい。
【0026】なお、繊維長はスクエアーカット、バリア
ブルカットいずれでも良いが、バリアブルカットの場
合、平均繊維長±1/2 インチであることが好ましい。
【0027】また、本発明の紡績糸は、細デニール糸と
太デニール糸の混紡糸としての紡績糸に十分な強力を与
え、また撚トルクによるビリなどを防ぐ観点から、撚係
数Kが2.8〜4.5の範囲であることが好ましい。
【0028】本発明の紡績糸は、上記丸断面ポリエステ
ル短繊維と上記三角断面ポリエステル短繊維とを用い
て、従来の紡績方法により製造することができる。また
混紡方法も適宜変更でき、三角断面ポリエステル短繊維
とカチオン可染型丸断面ポリエステル短繊維の2者混紡
や、上記本発明の混紡範囲内で他繊維と混紡して、通常
の紡績方法で紡績糸とすることができる。紡績糸の番手
など特に限定されるものでない。
【0029】本発明の織編物は、上記本発明の紡績糸1
00%使いで織編物としても良いが、織編物内で本発明
の紡績糸を50〜100重量%の範囲で用いるものであ
り、50重量%未満では本発明の三角形状と丸断面形状
繊維からくる張り腰、光沢、ドライ感、シャリ感および
清涼感のある織編物とすることができないのである。ま
た、上記の範囲で本発明の紡績糸と他繊維の紡績糸やフ
ィラメントとの交撚、交織など各種織編物が可能であ
り、組織、目付、密度や、アルカリ減量、静電、防汚、
発水、吸水加工処理など各種可能で特に限定されるもの
でない。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
について説明する。
【0031】[実施例1〜4、比較例1〜3]図5の口
金を用い、ポリマ粘度を変更して図1に示すような形状
の三角断面の各頂点部の曲率半径が2.6μmの1.5
デニール×64mmの三角断面ポリエステル短繊維、さ
らに曲率半径が2.3μm、3.0μm、3.6μmで
ある繊度が2デニール×64mmの三角断面ポリエステ
ル短繊維、また曲率半径が2.8μmである繊度が2.
5デニール×64mmの三角断面ポリエステル短繊維を
得た。
【0032】一方、丸断面ポリエステル短繊維として3
デニール、4デニール、5デニールで繊維長64mmの
ものを、それぞれ三角断面繊維と表1に示すように50
/50に混紡して、通常の3インチ紡績方式によりメー
トル番手1/34の紡績糸を得た。ヨリ係数はK=3.
2とした。
【0033】これら紡績糸を、縦、横糸に用い平織物を
製作し、130℃で染色した。これら織物について張り
腰、光沢、ドライ感、シャリ感、清涼感、ソフト性およ
び吸水性を評価した。結果を表1に示す。なお、吸水性
の評価は JIS L1096(バイレック法)に準じ
て評価し、吸水高さが50mm以上あるものを良好
(○)、50mm未満のものを不良(×)と評価した。
吸水性以外の評価は、官能評価により、優れるもの
(○)、劣るもの(×)の2段階で評価した。
【0034】
【表1】 表1の結果から、曲率半径が3.0μm以下で2デニー
ル以下の三角断面繊維と4デニール以上の丸断面繊維混
紡糸(実施例1〜4)は、張り腰、光沢の他、ドライ
感、シャリ感、清涼感、ソフト性、および吸水性に優れ
た製品を得た。
【0035】一方、三角断面の頂点部の曲率半径が3.
6μmである比較例2は、張り腰、光沢、ソフト性は良
好である反面、ドライ感、シャリ感、清涼感および吸水
性の点で劣るものであった。また、丸断面繊維の単繊維
繊度が3デニールである比較例1は、張り腰、清涼感お
よび三角断面繊維が糸表面に出過ぎてソフト性の点で劣
り、吸水性にも劣っていた。また、三角断面繊維の単繊
維繊度が3デニールである比較例3は、張り腰、ドライ
感、シャリ感、清涼感に優れている反面、太デニール三
角断面の鏡面反射からくる光沢、ソフト性の点で劣り、
吸水性にも劣っていた。
【0036】[実施例5〜7]丸断面ポリエステルの二
酸化チタンの含有率を0.15重量%(実施例5)、
0.5重量%(実施例6)、2.3重量%(実施例7)
にそれぞれ変更した4デニール×64mm短繊維と、実
施例3に用いたと同様の三角断面形状(曲率半径3.0
μm)ポリエステル短繊維をそれぞれ50/50に混紡
して、実施例1と同一の条件で紡績、試織、染加工し、
婦人春夏スーツ規格の最終製品を得た。
【0037】これらについて、実施例1と同様に評価し
たところ、張り腰、光沢の他、ドライ感、シャリ感、清
涼感、ソフト性、清涼感および吸水性に優れた製品を実
施例1と同様に得たが、特に麻調の落ち着いたダル光沢
感を有するものであった。
【0038】[実施例8〜12、比較例4〜5]実施例
6に用いたと同様の三角断面形状(曲率半径3.0μ
m)ポリエステル短繊維と、丸断面ポリエステル(二酸
化チタン含有量2.3重量%)の混紡率を表2のように
変更して、実施例6と同様の最終製品を得た。これら織
物について麻調風合を官能評価した。結果を表2に示
す。
【0039】
【表2】 表2の結果からわかるように、三角断面繊維が30%以
上で丸断面繊維も30%以上混紡した本発明のポリエス
テル紡績糸100%使いからなる実施例8〜11は、春
夏素材として麻/レーヨン調風合を有する優れた織物で
あった。また、他繊維としてレーヨン2デニール×76
mmを40%混紡した実施例12も優れた織物であっ
た。
【0040】一方、三角断面ポリエステル短繊維が20
%の比較例4は、張り腰、光沢、ドライ感、シャリ感、
清涼感および吸水性の点で劣るものであった。
【0041】また、丸断面ポリエステル短繊維が20%
の比較例5は、丸断面繊維の混紡率が少なく、張り腰、
ドライ感、シャリ感は得られる反面、光沢、ソフト性、
ドレープ性、清涼感、および吸水性が劣るものであっ
た。
【0042】[実施例13〜15、比較例6]実施例6
に用いた三角断面形状(曲率半径3.0μm)ポリエス
テル短繊維と、丸断面ポリエステル(二酸化チタン含有
量2.3重量%)の50/50混紡糸を緯糸として用
い、織物におけるこの紡績糸の割合を40、50、70
重量%となるように、経糸として通常の丸断面ポリエス
テル短繊維100%からなる紡績糸(1/34S)を用いて平
織物を作成した。さらにまた、実施例6の紡績糸を経
糸、緯糸ともに100%用いて平織物を作成した。
【0043】これら織物を常法により染色、仕上げ加工
し、婦人春夏スーツ規格で最終製品にした。それらの張
り腰、光沢、ドライ感、シャリ感、ソフト性、ドレープ
性、清涼感を評価した。結果を表3に示す。
【0044】
【表3】 本発明の紡績糸が50重量%以上含有してなる実施例1
3〜15の織物は、春夏素材として麻/レーヨン調風合
を有する優れた織物であった。
【0045】それに対し、本発明の紡績糸が織物に対し
て40重量%の比較例6は、張り腰、ドライ感、シャリ
感、ドレープ性、清涼感が不満足であった。
【0046】
【発明の効果】本発明は、特定の三角断面形状を有する
ポリエステル短繊維のエッジ効果によりドライ感、シャ
リ感を与え、またそれと共に太デニール丸断面ポリエス
テル繊維とを混紡してなることにより三角断面形状繊維
の有するキラキラ光沢やガサツキ感を緩和することがで
き、麻のドライ感、清涼感、張り腰とレーヨンの特徴で
あるソフト性、ドレープ性を合わせ持つ麻/レーヨン調
風合を有する高級感ある織物およびそれを提供できる紡
績糸である。さらに、三角断面形状繊維と丸断面繊維と
の組合せによる単繊維間の空隙により吸水性に優れたも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紡績糸を構成する三角断面形状繊維の
一例を表す断面図である。
【図2】本発明の紡績糸を構成する三角断面形状繊維の
他の一例を表す断面図である。
【図3】本発明の紡績糸を構成する三角断面形状繊維の
さらに他の一例を表す断面図である。
【図4】本発明の紡績糸を構成する三角断面形状繊維の
さらに他の一例を表す断面図である。
【図5】本発明の紡績糸を構成する三角断面形状繊維を
製造するための三角断面形状口金の一例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 :曲率半径 R2 :曲率半径 R3 :曲率半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−238833(JP,A) 特開 昭47−43558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D02G 3/00 - 3/48

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単繊維繊度が1デニール以上2デニール以
    下であり繊維断面が三角形状で三角断面の各角の曲率半
    径が3μm以下である三角断面ポリエステル短繊維と、
    単繊維繊度が前記三角断面ポリエステル短繊維の2倍以
    上で4デニール以上10デニール以下である繊維断面が
    丸形状の丸断面ポリエステル短繊維とから主としてなる
    紡績糸であって、紡績糸における前記三角断面ポリエス
    テル短繊維が少なくとも30重量%以上、前記丸断面ポ
    リエステル短繊維が少なくとも30重量%以上含まれて
    なることを特徴とする紡績糸。
  2. 【請求項2】三角断面ポリエステル短繊維の単繊維繊度
    が1デニール以上2デニール以下であり、丸断面ポリエ
    ステル短繊維の単繊維繊度が4デニール以上10デニー
    ル以下であることを特徴とする請求項1に記載の紡績
    糸。
  3. 【請求項3】三角断面ポリエステル短繊維または丸断面
    ポリエステル短繊維が、カチオン可染型ポリエステルか
    らなることを特徴とする請求項1に記載の紡績糸。
  4. 【請求項4】三角断面ポリエステル短繊維および/また
    は丸断面ポリエステル短繊維が無機粒子を0.5重量%
    以上5重量%以下含有してなるポリエステルからなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の紡績糸。
  5. 【請求項5】三角断面および丸断面短繊維の平均繊維長
    が60〜90mmの範囲であり、撚係数が2.8〜4.
    5であることを特徴とする請求項1に記載の紡績糸。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の紡績糸を織編物全体重量
    の50%以上用いてなることを特徴とする織編物。
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