JP3307096B2 - インサートリング用線材製造装置 - Google Patents

インサートリング用線材製造装置

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JP3307096B2
JP3307096B2 JP19915994A JP19915994A JP3307096B2 JP 3307096 B2 JP3307096 B2 JP 3307096B2 JP 19915994 A JP19915994 A JP 19915994A JP 19915994 A JP19915994 A JP 19915994A JP 3307096 B2 JP3307096 B2 JP 3307096B2
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茂 大野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、管体を突き合わせ溶
接によって結合する際に用いるインサートリングを形成
する線材を製造する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から管体を結合する方法の一つとし
て、管体の端面同士を突き合わせて接合部の外周を溶接
する突き合わせ溶接が多く用いられている。この突き合
わせ溶接の接合部の内周は溶融金属が十分行き渡ってい
ないことも多く、このような不良な接合部を有する管内
に流体を流すと当該接合部の内周から接合部に流体が侵
入し、この部分が腐食する等の不都合を生じることがあ
るので、安全性、信頼性を要求される用途に使用する管
体において突き合わせ溶接をする際には図1に示すよう
なインサートリングXを用いるのが一般的である。
【0003】インサートリングXは接合する管体の内周
に嵌合するような形状をしており、図1に示すように結
合する二本の管体P、Pの端面内周のそれぞれに嵌合さ
せることによって管体同士を接合し、この状態でインサ
ートリングXを溶融させて管体P、Pを溶接する。そし
て、さらに通常の溶接によって管体接合部の外周を溶接
して管体を結合する。このようにまずインサートリング
Xを図2(a)に示すように管P、Pに嵌合させ、それ
からインサートリングXを溶融すると、接合部の内周面
が図2(b)に示すように滑らかに繋がり接合面が完全
に塞がれるので安全性、信頼性の高い管体の結合が可能
となる。また、結合する管体同志の内径が多少相違する
場合もインサートリングXを用いることによって滑らか
に接続することができる。
【0004】このインサートリングを形成する線材の断
面形状は、内壁の仕上がりが滑らかになり、自動溶接機
への使用にも都合がよいことから図3(a)に示すよう
な略半円形状と略長方形状を組み合わせたキノコ型とす
ることが望ましい。
【0005】また、管体にエルボ継ぎ手等の内径の加工
精度の悪いものを接合する場合は図3(b)に示すよう
なキノコ型から一つの出っ張りを取ったような形状(以
下変形キノコ型と称す)とすることが望ましい。
【発明が解決しようとする課題】しかし、インサートリ
ングを形成する線材の断面をキノコ型もしくは変形キノ
コ型にするのは困難であり、従来は図4に示すような長
方形の断面形状を有する線材によってインサートリング
形成する場合がほとんどであった。
【0006】このような長方形の断面形状を有するイン
サートリングは、接続する管体の内周に嵌合できず、溶
接の際にずれが生じて溶接が偏ったり、また、接合した
管体の内面の仕上がりも、キノコ型もしくは変形キノコ
型のインサートリングを使用した時に比べて滑らかでな
い等の問題がある。
【0007】本発明はかかる事情からキノコ型もしくは
変形キノコ型の断面形状をもつインサートリング用の線
材を容易に製造する装置を提供することを目的とするも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明に係るキノコ型の断面形状を持つインサート
リング用線材の製造装置は、送りローラーと、二個で一
組の押圧ローラーの三つのローラーより形成される加工
ユニットより成るものであり、送りローラーはキノコ型
の断面に加工する円形断面の線材の略半断面形状に係合
する断面形状を有する溝を外周面に周設してある。そし
て、二個の押圧ローラーは送りローラーの回転軸に直交
する回転軸を有し、送りローラーに近接するか若しくは
接しており、送りローラーの溝の断面の対称面に対して
対称に位置するものであって、二個の押圧ローラーの間
隔は少なくとも前記円形断面の線材の直径よりも狭くな
るように設定している。なお、溝の断面の対称面とは、
溝の対称面であって送りローラーの回転軸に対して直角
に交わる面を言う。
【0009】また、上記加工ユニットには、回転軸が上
記二個の押圧ローラーの回転軸と直交し、送りローラー
からの距離が前記円形断面の線材の半径よりやや大きく
なるように位置づけた補助ローラーを設けることが望ま
しい。
【0010】さらに、上記構成より成る加工ユニットは
二つ以上直列に並べて使用することが望ましく、この場
合は各加工ユニットの上記二個の押圧ローラーの間隔を
送り方向に向かって序々に狭くしていけば効果的であ
る。
【0011】また、上記加工ユニットは送りローラーと
押圧ローラーの二つのローラーによって構成してもよ
い。即ち、送りローラーにはキノコ型の断面に加工する
円形断面の線材の略半断面形状に係合するような断面形
状を有する溝を外周面に周設し、一方、押圧ローラーに
は前記円形断面の線材の直径以下の幅で、少なくとも該
線材の半径以上の深さをもつ長方形状の断面形状の溝を
設け、そして、押圧ローラーの溝の長方形の断面形状の
対称面が送りローラーの溝の断面の対称面とほぼ一致す
るように位置づけ、また、押圧ローラーの回転軸を送り
ローラーの回転軸と平行にし、押圧ローラーが送りロー
ラーに近接若しく接するように設定した構成を有する加
工ユニットを使用してもよい。
【0012】かかる加工ユニットも二つ以上直列に並べ
て使用することが望ましく、この場合は各加工ユニット
の上記押圧ローラーの溝の間隔を送り方向に向かって序
々に狭くしていけば効果的である。
【0013】一方、本発明に係るキノコ型の断面形状を
持つインサートリング用線材の製造装置は送りローラー
と平面押圧ローラーと角部押圧ローラーの三つのローラ
ーより形成される加工ユニットより成るものであり、送
りローラーには加工する円形断面の線材の一部の断面形
状に係合する断面形状を有する溝を端部外周縁に設けて
ある。そして、平面押圧ローラーは送りローラーの回転
軸に直交する回転軸を有し、該送りローラーの前記溝を
有する端面に近接もしくは接しており、角部押圧ローラ
ーは平面押圧ローラーの回転軸と平行な回転軸を有し、
端面が前記送りローラーに近接もしくは接し、前記平面
押圧ローラーとの距離が少なくとも前記線材の直径より
も小さくなるように設定している。
【0014】また、かかる加工ユニットには、前記平面
押圧ローラーと角部押圧ローラーのそれぞれの回転軸と
直交する回転軸を有し、前記送りローラーに係合した時
の線材に接するように設定した補助ローラーを設けるこ
とが望ましい。
【0015】そして、かかる加工ユニットも二つ以上直
列に並べて使用することが望ましく、各加工ユニットの
平面押圧ローラーと角部押圧ローラーとの間隔が送り方
向に向かって序々に狭くなるようにしていけば効果的で
ある。
【0016】
【作用】本願発明にかかるにインサートリング用線材製
造装置は、加工しようとする円形断面の線材を上記加工
ユニットの各ローラーに囲まれた部分に挟み押圧しつつ
送りだして使用する。
【0017】そして、送りローラーと、二個で一組の押
圧ローラーの三つのローラーにより形成される加工ユニ
ットは、送りローラーと押圧ローラーの回転軸をすべて
含む平面で切り取った断面において、三つのローラーに
囲まれた部分が製造しようとするインサートリング用線
材のキノコ型の断面形状がほぼ係合するような形状とな
る。
【0018】上記構成によって、加工される線材は送り
ローラーの溝に係合ししっかりと抑えられることとな
る。そして、二個の押圧ローラーによって両側から滑ら
かに押圧されることとなる。
【0019】そして、上記ユニットに補助ローラーを設
けることによって、加工する線材が送りローラーの方向
へ押圧されることとになる。
【0020】さらに、上記構成より成る加工ユニットを
二つ以上直列に並べ、各加工ユニットの上記押圧ローラ
ーの間隔を、送り方向に向かって序々に狭くすれば線材
は序々に加工されていくこととなる。
【0021】また、上記送りローラーと押圧ローラーの
二つのローラーによって形成される加工ユニットにより
構成されるインサートリング用線材製造装置は、送りロ
ーラーと押圧ローラーをそれぞれの回転軸を含む平面で
切り取った断面において、二つのローラーに挟まれた穴
部分が製造しようとするインサートリング用線材のキノ
コ型の断面形状がほぼ係合するような形状となる。
【0022】かかる構成によって加工される線材は送り
ローラーの溝に係合ししっかりと抑えられ、押圧ローラ
ーと送りローラーの間に滑らかに押圧されることとな
る。
【0023】さらに、かかる構成より成る加工ユニット
も二つ以上直列に並べ、各加工ユニットの上記押圧ロー
ラーの溝の幅を、送り方向に向かって序々に狭くすれば
線材は序々に加工されていくこととなる。
【0024】一方、上記送りローラーと平面押圧ローラ
ーと角部押圧の三つのローラーより形成される加工ユニ
ットは、三つのローラーをそれぞれの回転軸をすべて含
む平面で切り取った断面において、三つのローラーに囲
まれた部分が製造しようとするインサートリング用線材
の略変形キノコ型の断面形状がほぼ係合するような形状
となる。
【0025】そして、かかる加工ユニットに補助ローラ
ーを設ければ、加工する線材が送りローラーの方へ押圧
されることになる。
【0026】さらに、かかる構成より成る加工ユニット
も二つ以上直列に並べ、各加工ユニットの上記平面押圧
ローラーと角部押圧ローラーとの間隔を、送り方向に向
かって序々に狭くすれば線材は序々に加工されていくこ
ととなる。
【0027】
【実施例】以下、図に基づいて本発明の実施例について
説明する。 (実施例1)図5は実施例1にかかるインサートリング
用線材製造装置の加工ユニットを示す正面図である。該
加工ユニットはインサートリング用線材の形状に加工す
る図示しない円形断面の線材Aの半断面形状と略同じ断
面形状、即ち、加工する線材Aの略半断面形状に係合す
るような断面形状を有する溝1aを外周面に設けた送り
ローラー1と、該送りローラー1の下方に接する、送り
ローラー1の回転軸に直交する回転軸を有する二個の押
圧ローラー2、2と、該押圧ローラーに挟まれ、該送り
ローラー2、2のそれぞれの回転軸に直交する回転軸を
有する補助ローラー3とによって構成してある。前記押
圧ローラー2、2は前記送りローラーの溝1aの断面の
対称面に対して略対称に位置し、各押圧ローラー2、2
の間隔d1は前記加工する円形断面の線材Aの直径より
も小さくなるように設定してある。また、補助ローラー
3と送りローラー1との間隔d2は前記加工する円形断
面の線材Aの半径よりもやや大きくなるように設定して
いる。なお、本実施例では押圧ローラー2、2は送りロ
ーラー1に接しているが、近接した位置にあってもよ
い。また、送りローラー1の溝1aの断面形状も加工す
る線材Aの略半断面形状に係合するような断面形状を有
するなら半円形である必要はない。
【0028】上述した構成によって本実施例にかかる加
工ユニットは送りローラー1、押圧ローラー2、2、補
助ローラー3に囲まれた部分は、図5に示すように正面
視キノコ型の空間ができる。即ち、四つのローラーをそ
れぞれのローラーの全ての回転軸を含む平面で切った断
面には製造しようとするインサートリング用線材の断面
形状Bと略同じキノコ型の穴が形成され、該断面形状B
が係合する形状となる。
【0029】そして、本実施例にかかるインサートリン
グ用線材製造装置は図6に示すように上述した加工ユニ
ットを複数直列に設けてあり、各加工ユニットは上記押
圧ローラー2、2の間隔が送り方向に向かって序々に狭
くなるように構成してある。
【0030】また、上記インサートリング用線材製造装
置の駆動方法としては、加工ユニットの少なくとも一つ
のローラーをモーター等の駆動装置によって回転するよ
うにしてもよく、加工する線材A自体を引っ張ったり、
押し出したりして加工ユニット内を通すようにしてもよ
い。
【0031】かかる構成を有するインサートリング用線
材製造装置の使用方法を以下に説明する。まず、円形断
面の線材Aの先端を最初の加工ユニットに入れる。最初
の加工ユニットの押圧ローラー2、2の間隔d1は線材
Aの直径よりも若干狭い程度に設定してあり、線材Aは
容易に最初の加工ユニットを通り、送りローラー1の溝
1aに係合しながら送られ、二個の押圧ローラー2、2
に側面から序々に押圧されてある程度の塑性変形が加え
られる。そして、二番目の加工ユニットは最初の加工ユ
ニットよりも押圧ローラー2、2の間隔d1が狭くなっ
ているわけであるが、線材Aは最初の加工ユニットによ
ってある程度の塑性変形が加えられているので線材Aは
二番目の加工ユニットから容易に通って、さらに、押圧
ローラー2、2によって塑性変形が加えられることとな
る。以下同様にして、複数の加工ユニットを通ることに
より線材Aは徐々に所定のキノコ型の断面形状に加工さ
れていくことになる。
【0032】なお、本実施例では補助ローラー3を設け
ているが、図7に示すように補助ローラー3を有してい
なくても目的とするインサートリング用線材の製造は可
能である。もっとも、補助ローラー3を設ければ、加工
される線材Aが送りローラー1の方向へ押圧されて、線
材Aが送りローラー1の溝1aに確実に係合することと
なり、より円滑にインサートリング用線材が製造される
こととなる。
【0033】また、本実施例では押圧ローラー2、2を
厚くして、補助ローラー3が該押圧ローラー2、2の間
に挟まるような構成としたが、四つのローラーをそれぞ
れの回転軸を全て含む平面で切った断面が製造しようと
するインサートリングのキノコ型断面が係合するような
穴が形成されればよく、例えば図8に示すように押圧ロ
ーラー2、2を加工する円形断面の線材Aの半径よりや
や厚い程度のものにして、補助ローラー3が押圧ローラ
ー2、2の下面に接するか若しくは近接するような構成
としてもよい。
【0034】さらに、本実施例では加工ユニットを複数
直列に並べる構成を取ったが、加工する線材Aの材質が
塑性変形し易いものであれば加工ユニットは一つだけで
も目的の形状に加工することは可能である。
【0035】(実施例2)次に本願発明の別の実施例に
ついて説明する。図9は実施例2に係るインサートリン
グ用線材製造装置の加工ユニットを示す正面図である。
該加工ユニットはインサートリング用線材の形状に加工
する図示しない円形断面の線材Aの半断面形状と略同じ
断面形状、即ち、加工する線材Aの略半断面形状に係合
するような断面形状の溝1aを有する送りローラー1
と、該送りローラー1の下方に接する、送りローラー1
の回転軸と平行な回転軸を有する押圧ローラー2’とに
よって構成してある。該押圧ローラー2’には加工する
円形断面の線材Aの直径以下の幅d1をもつ、線材Aの
半径よりやや深い略長方形の断面形状の溝2aを有し、
該溝2aの長方形の断面形状の対称面が前記送りローラ
ー1の溝1aの断面の対称面と略一致するように位置し
ている。なお、本実施例では押圧ローラー2’は送りロ
ーラー1に接するような構成としたが、接する必要はな
く押圧ローラー2’が送りローラー1に近接するような
構成としてもよい。また、送りローラー1の溝1aの断
面形状も実施例1と同様、加工する線材Aの略半断面形
状に係合するような断面形状を有するなら半円形である
必要はない。
【0036】上述した構成によって本実施例にかかる加
工ユニットは送りローラー1と押圧ローラー2’に挟ま
れた部分は、図8に示すように正面視キノコ型の空間が
できる。即ち、二つのローラーをそれぞれのローラーの
回転軸を含む平面で切った断面には製造しようとするイ
ンサートリング用線材の断面形状Bと略同じ形状のキノ
コ型の穴が形成され、該断面形状Bが係合する形状とな
る。
【0037】そして、本実施例にかかるインサートリン
グ用線材製造装置は実施例1と同様、図9に示すように
上述した加工ユニットを複数直列に設けてあり、各加工
ユニットは上記押圧ローラー2’の溝2aの間隔d1が
送り方向に向かって序々に狭くなるように構成してあ
る。また、本実施例にかかるインサートリング用線材製
造装置の駆動方法は実施例1と同様に種々の方法をとる
ことができる。
【0038】かかる構成を有するインサートリング用線
材製造装置の使用方法も実施例1に係るインサートリン
グ用線材製造装置の使用方法と同様であり、まず、円形
断面の線材Aの先端を最初の加工ユニットに入れる。最
初の加工ユニットの押圧ローラー2’の溝2aの間隔d
1は線材Aの直径よりも若干狭い程度に設定してあり、
線材Aは容易に最初の加工ユニットを通り、押圧ローラ
ー2と送りローラー1の間に滑らかに押圧されて送りロ
ーラー1の溝1aに係合し、押圧ローラー2’の溝2a
によってある程度の塑性変形が加えられる。そして、二
番目の加工ユニットは最初の加工ユニットよりも押圧ロ
ーラー2’の溝2aの間隔d1が狭くなっているわけで
あるが、線材Aは最初の加工ユニットによってある程度
の塑性変形が加えられているので線材Aは二番目の加工
ユニットから容易に通って、さらに、押圧ローラー2’
の溝2aによって塑性変形が加えられることとなる。以
下同様にして、複数の加工ユニットを通ることにより線
材Aは徐々に所定のキノコ型の断面形状に加工されてい
くことになる。
【0039】なお、直列に並べた複数の加工ユニットの
うち、線材Aを導入していく側に位置する押圧ローラー
2’の溝2aの形状は、図11に示す用にテーパー2b
を設けることが望ましい。かかるテーパーによって、送
りローラー1と押圧ローラー2’に挟まれ押圧された線
材Aを溝2aに入り込むように塑性変形させることが容
易にできる。また、さらに送りが進むにつれてかかるテ
ーパーを急斜面としていき、最後の加工ユニットを通っ
た段階で製造しようとするインサートリング用線材のキ
ノコ型の断面形状となるするのが望ましい。
【0040】また、実施例1と同様に加工する線材Aの
材質によっては加工ユニットは一つでもよいことは言う
までもない。
【0041】(実施例3)最後に実施例3について説明
する。図12は実施例3に係るインサートリング用線材
製造装置の加工ユニットを示す正面図である。該加工ユ
ニットは送りローラー1と平面押圧ローラー2xと角部
押圧ローラー2yと補助ローラー3の四つのローラーに
よって構成してある。送りローラー1は溝1a’を端部
外周縁に設けてあり、該溝1a’はインサートリング用
線材の形状に加工する図示しない円形断面の線材Aの断
面形状の一部に係合する断面形状を有している。平面押
圧ローラー2xは送りローラー1の回転軸に直交する回
転軸を有し、送りローラー1の溝1a’を有する端面1
bに接している。角部押圧ローラー2yは平面押圧ロー
ラー2xの回転軸と平行な回転軸を有し、その端面2y
aが前記送りローラー1に接し、前記平面押圧ローラー
2xとの距離d1が少なくとも前記線材Aの直径よりも
小さくなるように設定してある。そして、補助ローラー
3は平面押圧ローラー2xと角部押圧ローラー2yのそ
れぞれの回転軸と直交する回転軸を有し、前記送りロー
ラー1に係合した前記線材Aに接するような位置に設定
してある。なお、本実施例では平面押圧ローラー2xお
よび角部押圧ローラー2yは送りローラー1に接するよ
うな構成としたが、接する必要はなく平面押圧ローラー
2xおよび角部押圧ローラー2yが送りローラー1に近
接するような構成としてもよい。
【0042】上述した構成によって本実施例にかかる加
工ユニットは送りローラー1と平面押圧ローラー2xと
角部押圧ローラー2yと補助ローラー3に囲まれた部分
が、図12に示すように正面視変形キノコ型の空間がで
きる。即ち、四つのローラーをそれぞれのローラーの回
転軸を含む平面で切った断面には製造しようとするイン
サートリング用線材の断面形状Cと略同じ形状の変形キ
ノコ型の穴が形成され、該断面形状Cが係合する形状と
なる。
【0043】そして、本実施例にかかるインサートリン
グ用線材製造装置も実施例1、2と同様、図13に示す
ように上述した加工ユニットを複数直列に設けてあり、
各加工ユニットは上記平面押圧ローラー2xと角部押圧
ローラー2yとの間隔d1が送り方向に向かって序々に
狭くなるように構成してある。また、本実施例にかかる
インサートリング用線材製造装置の駆動方法も実施例1
に記載したのと同様に種々の方法をとることができる。
【0044】かかる構成を有するインサートリング用線
材製造装置の使用方法も実施例1、2に係るインサート
リング用線材製造装置の使用方法と同様であり、まず、
円形断面の線材Aの先端を最初の加工ユニットに入れ
る。最初の加工ユニットの平面押圧ローラー2xと角部
押圧ローラー2yとの間隔d1は線材Aの直径よりも若
干狭い程度に設定してあり、線材Aは容易に最初の加工
ユニットを通り、線材Aは容易に最初の加工ユニットを
通り、送りローラー1の溝1a’に係合しながら送ら
れ、平面押圧ローラー2xおよび角部押圧ローラー2y
に側面から序々に押圧されてある程度の塑性変形が加え
られる。そして、二番目の加工ユニットは最初の加工ユ
ニットよりも平面押圧ローラー2xと角部押圧ローラー
2yとの間隔d1が狭くなっているわけであるが、線材
Aは最初の加工ユニットによってある程度の塑性変形が
加えられているので線材Aは二番目の加工ユニットから
容易に通って、さらに、平面押圧ローラー2xと角部押
圧ローラー2yによって塑性変形が加えられることとな
る。以下同様にして、複数の加工ユニットを通ることに
より線材Aは徐々に所定の変形キノコ型の断面形状に加
工されていくことになる。
【0045】なお、実施例1と同様に本実施例にも補助
ローラー3を設けているが、図14う示すように補助ロ
ーラー3を有していなくても目的とするインサートリン
グ用線材の製造は可能である。しかし、補助ローラー3
を設けれることにより、加工される線材Aが送りローラ
ー1の方向へ押圧されて、線材Aが送りローラー1の溝
1a’に確実に係合することとなり、より円滑にインサ
ートリング用線材が製造されることとなる。
【0046】また、本実施例では補助ローラー3が平面
押圧ローラー2xと角部押圧ローラー2yの間に挟まる
ような構成としたが、四つのローラーをそれぞれのロー
ラーの回転軸を全て含む平面で切った断面が製造しよう
とするインサートリングの変形キノコ型断面が係合する
ような穴が形成されればよく、例えば図15に示すよう
に平面押圧ローラー2xの下面を補助ローラー3の上面
にほぼ一致するように上げて、補助ローラー3が平面押
圧ローラー2xの下面に接するか若しくは近接するよう
な構成としてもよい。
【0047】さらに、本実施例では加工ユニットを複数
直列に並べる構成を取ったが、実施例1、2と同様に加
工する線材Aの材質が塑性変形し易いものであれば加工
ユニットは一つだけでも目的の形状に加工することは可
能である。
【0048】
【発明の効果】上述した構成により本願に係る発明は以
下のような効果を有する。まず、送りローラーと二個で
一組の押圧ローラーの三つのローラーより形成される加
工ユニットにより構成された本願に係るインサートリン
グ用線材製造装置は、三つのローラーに囲まれた部分が
製造しようとするインサートリング用線材のキノコ型の
断面形状がほぼ係合するような形状となるので、加工す
る円形断面の線材を三つのローラーに囲まれた部分に挟
み押圧ししつ送りだすことによってキノコ型の断面形状
を有するインサートリング用線材を製造することができ
る。
【0049】また、かかる製造過程において加工される
線材は二個の押圧ローラーによって両側から滑らかに押
圧されるので、加工される線材を無理なく塑性変形させ
ることができる。
【0050】そして、上記ユニットに補助ローラーを設
けることによって加工する線材が送りローラーに押圧さ
れて、送りローラーの溝にしっかりと確実に係合するこ
ことなり、より円滑な加工が可能となる。
【0051】さらに、上記構成よりなる加工ユニットを
二つ以上直列に並べ、各加工ユニットの上記押圧ロール
の間隔を、送り方向に向かって序々に狭くすれば線材は
序々に塑性変形していくこととなるので、各加工ユニッ
トに過度の負担を掛けることなく容易にインサートリン
グ用線材を製造することができる。
【0052】一方、加工する円形断面の線材の略半断面
形状に係合する断面形状を有する溝を外周に周設した送
りローラーと、加工する線材の直径以下の幅で、少なく
とも該線材の半径よりも深い略長方形の断面形状の溝を
有する押圧ローラーとで構成した本願発明に係るインサ
ートリング用線材製造装置では、送りローラーと押圧ロ
ーラーに挟まれた穴部分が製造しようとするインサート
リング用線材のキノコ型の断面形状が係合する形状とな
るので、加工する円形断面の線材を二つのローラーの溝
部分に挟み押圧ししつ送りだすことによってキノコ型の
断面形状を有するインサートリング用線材を製造するこ
とができる。
【0053】また、加工される線材は押圧ローラーによ
って送りローラーの溝にしっかりと抑えられて係合し、
押圧ローラーと送りローラーの間に滑らかに押圧される
こととなるので、円滑に加工されることとなる。また、
ローラーが二つですむので簡単な構造とすることができ
る。
【0054】そして、かかる構成を有する加工ユニット
を二つ以上直列に並べ、各加工ユニットの上記押圧ロー
ルの溝の幅を、送り方向に向かって序々に狭くすれば線
材は序々に塑性変形していくこととなり、やはり、各ユ
ニットに掛かる負担を少なくして容易に容易にインサー
トリング用線材を製造することができる。
【0055】さらに、送りローラーと平面押圧ローラー
と角部押圧ローラーの三つのローラーで形成される加工
ユニットにより構成された本願に係るインサートリング
用線材製造装置は、三つのローラーに囲まれた部分が製
造しようとするインサートリング用線材の変形キノコ型
の断面形状がほぼ係合するような形状となるので、加工
する円形断面の線材を三つのローラーに囲まれた部分に
挟み押圧しつつ送りだすことによって変形キノコ型の断
面形状を有するインサートリング用線材を製造すること
ができる。
【0056】また、かかる製造過程において加工される
線材は平面押圧ローラーと角部押圧ローラーによって両
側から滑らかに押圧されるので、加工される線材を無理
なく塑性変形させることができる。
【0057】そして、上記ユニットに補助ローラーを設
けることによって加工する線材が送りローラーに押圧さ
れて、送りローラーの溝にしっかりと確実に係合するこ
ことなり、より円滑な加工が可能となる。
【0058】さらに、上記構成よりなる加工ユニットを
二つ以上直列に並べ、各加工ユニットの上記押圧ロール
の間隔を、送り方向に向かって序々に狭くすれば線材は
序々に塑性変形していくこととなるので、各加工ユニッ
トに過度の負担を掛けることなく容易にインサートリン
グ用線材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インサートリングの使用方法を示す斜視図であ
る。
【図2】(a)はインサートリングの管体への嵌合状態
を示す断面図であり、(b)はインサートリングによる
溶接状態を示す断面図である。
【図3】(a)は理想的なインサートリング用線材の断
面形状であり、(b)は管体の内径差が大きい時に使用
するインサートリング用線材の断面形状である。
【図4】従来のインサートリング用線材の断面形状であ
る。
【図5】実施例1に係る加工ユニットを示す正面図であ
る。
【図6】実施例1に係るインサートリング用線材製造装
置の概略を示す斜視図である。
【図7】実施例1に係る加工ユニットの他の例1を示す
正面図である。
【図8】実施例1に係る加工ユニットの他の例2を示す
正面図である。
【図9】実施例2に係る加工ユニットを示す正面図であ
る。
【図10】実施例2に係るインサートリング用線材製造装
置の概略を示す斜視図である。
【図11】溝にテーパーを設けた実施例2に係る押圧ロー
ラーを示す正面図である。
【図12】実施例3に係る加工ユニットを示す正面図であ
る。
【図13】実施例3に係るインサートリング用線材製造装
置の概略を示す斜視図である。
【図14】実施例3に係る加工ユニットの他の例1を示す
正面図である。
【図15】実施例3に係る加工ユニットの他の例2を示す
正面図である。
【符号の説明】
A 線材 1 送りローラー 1a、1a’ 送りローラーの溝 2、2’ 押圧ローラー 2a 押圧ローラーの溝 2x 平面押圧ローラー 2y 角部押圧ローラー 3 補助ローラー
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 13/10 B21B 1/08 B21H 8/00 B23K 35/40 340

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工する円形断面の線材の略半断面形状
    に係合する断面形状を有する溝を外周面に設けた送りロ
    ーラーと、 該送りローラーの回転軸に直交する回転軸を有する二個
    のローラーであって、前記送りローラーに近接若しくは
    接し、前記送りローラーの溝の断面の対称面に対して略
    対称に位置し、両ローラー間の距離が少なくとも前記円
    形断面の線材の直径よりも狭くなるように設定した二個
    の押圧ローラーと、よりなる加工ユニットによって構成
    したインサートリング用線材製造装置。
  2. 【請求項2】 前記加工ユニットに、前記二個の押圧ロ
    ーラーのそれぞれの回転軸と直交する回転軸を有し、前
    記送りローラーとの間隔が前記円形断面の線材の半径と
    略同じになるように設定した補助ローラーを設けた請求
    項1記載のインサートリング用線材製造装置。
  3. 【請求項3】 前記加工ユニットを少なくとも二以上直
    列に並べ、各加工ユニットの二個の押圧ローラーの間隔
    が送り方向に向かって序々に狭くなるように構成した請
    求項1、2記載のインサートリング用線材製造装置。
  4. 【請求項4】 加工する円形断面の線材の略半断面形状
    に係合する断面形状を有する溝を外周に設けた送りロー
    ラーと、 前記送りローラーの回転軸に平行な回転軸を有してお
    り、前記円形断面の線材の直径以下の幅で、少なくとも
    該線材の半径よりも深い略長方形の断面形状の溝を有す
    るローラーであって、該溝の長方形の断面形状の対称面
    が前記送りローラーの溝の断面の対称面とほぼ一致する
    ように位置し、前記送りローラーに近接若しくは接する
    押圧ローラーと、よりなる加工ユニットによって構成し
    たインサートリング用線材製造装置。
  5. 【請求項5】 前記加工ユニットを少なくとも二以上直
    列に並べ、各加工ユニットの押圧ローラーの溝の間隔が
    送り方向に向かって序々に狭くなるように構成した請求
    項4記載のインサートリング用線材製造装置。
  6. 【請求項6】 加工する円形断面の線材の一部の断面形
    状に係合する断面形状を有する溝を端部外周縁に設けた
    送りローラーと、 該送りローラーの回転軸に直交する回転軸を有し、該送
    りローラーの前記溝を有する端面に近接もしくは接する
    平面押圧ローラーと、 該平面押圧ローラーの回転軸と平行な回転軸を有するロ
    ーラーであって、端面が前記送りローラーに近接もしく
    は接し、前記平面押圧ローラーとの距離が少なくとも前
    記線材の直径よりも小さい角部押圧ローラーと、よりな
    る加工ユニットによって構成したインサートリング用線
    材製造装置。
  7. 【請求項7】 前記加工ユニットに、前記平面押圧ロー
    ラーと前記角部押圧ローラーのそれぞれの回転軸と直交
    する回転軸を有し、前記送りローラーに係合した線材に
    接するように設定した補助ローラーを設けた請求項7記
    載のインサートリング用線材製造装置。
  8. 【請求項8】 前記加工ユニットを少なくとも二以上直
    列に並べ、各加工ユニットの平面押圧ローラーと角部押
    圧ローラーとの間隔が送り方向に向かって序々に狭くな
    るように構成した請求項7、8記載のインサートリング
    用線材製造装置。
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