JP3306874B2 - 自動車用ドアの補強用ビーム - Google Patents

自動車用ドアの補強用ビーム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用ドアの補強用ビ
ームに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用ドアのアウタパネルは、パネル
として用いる鉄板が面積の割に薄い為、図14および図
15に示すように、ドアアウタパネル100とドアイン
ナパネル101相互間に鋼管製のドアビーム102を配
設して補強する場合がある。この場合、ドアビーム10
2の曲げ応力、断面係数ともに一定とされていたので、
ドアビーム102の曲げモーメントは全長に恒って一様
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドアビ
ーム102に荷重が加わると、荷重が中心部に集中して
1個所で座屈する傾向があった。そして、ドアビーム1
02を太くして、断面係数を大きくすると、ドアビーム
102は全長に恒って断面が一定であるので、不必要な
場所まで大きな許容曲げモーメントを与えることにな
り、エネルギーを吸収するために必要な「しなり」が発
生しなくなる。
【0004】本発明は上記課題を解決し、エネルギー吸
収作用を保持したまま荷重が集中する部分の強度を上げ
るようにした、自動車用ドアの補強用ビームを提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、ドアアウタパネルとドアインナパネルとウイ
ンドガラスを有する自動車用ドアの前後方向に沿って配
設される補強用ビームにおいて、該補強用ビームを前
ウインドガラスと前記ドアアウタパネルの間に形成され
る空間に配設し、前記補強用ビームの両端部は前記ドア
パネルの両側部にブラケットを介して支持され、該両端
部を除く中間部にその強度を上げるべく部分的または連
続的に熱処理を施した熱処理部を形成するとともに、前
記熱処理部に前記ドアアウタパネルに固着される補強プ
レートを設けたことにある。
【0006】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0007】図1ないし図3において、ドアパネル1は
ドアアウタパネル2とドアインナパネル3で構成され、
ドアアウタパネル2とドアインナパネル3相互間に、ウ
ィンドガラス4が昇降されるものである。
【0008】ドアアウタパネル2とドアインナパネル3
相互間にはパイプ状の補強用ビーム5が前後方向に配設
されており、この補強用ビーム5は図4(a)(b)の
ように両端部をドアパネル1の両側部にブラケット6,
7を介して支持されている。
【0009】上記補強用ビーム5の途中には、ベルトラ
イン部8を補強する第1の補強プレート9とドアハンド
ル部10下部側を補強する第2の補強プレート11が溶
着されている。
【0010】補強プレート9は三角形状に形成され、底
辺部分AをR状に湾曲させて補強用ビーム5に溶接し、
頂点部分Bをドアアウタパネル2のベルトライン部8側
に突出させて形成され、縁部に沿って形成した穴12に
発泡シーラ13を注入して5個所でドアアウタパネル2
に接着されている。
【0011】補強プレート11は四角形のプレートで中
央部分を湾曲させて補強用ビーム5に溶接されており、
プレート11の四隅に形成した穴14に発泡シーラ13
を注入してドアアウタパネル2に接着されている。
【0012】ドアインナパネル3のベルトライン部には
インナリーンフォースメント15がスポット溶接されて
補強されている。
【0013】上記補強用ビーム5は中間部5aのみ高周
波焼入れを実施して曲げ応力σb を変化させてある。高
周波焼入れは補強用ビーム5の中間部5aを部分的に焼
入れして曲げ応力σb を自在にコントロールすることが
できる。
【0014】次に、補強用ビーム5を焼入れをしない場
合と焼入れをした場合の作用を説明する。
【0015】焼入れをしない場合、補強用ビーム5を図
5に示すような単純な両端支持ばりと考えると荷重Pに
対して長さlの補強用ビーム5に加わるモーメント分布
は図6に示すようになる。
【0016】このときの最大曲げモーメントMmaxは
Pl/4で表わされる。
【0017】パイプ状の補強用ビーム5の場合の許容曲
げモーメントMは図7に示すようになり、σb Zで表わ
される。このとき、σb は曲げ応力、Zは断面係数であ
り、この値は一定である。
【0018】図6と図7の分布図を組合わせると図8に
示すようになり、補強用ビーム5の中央部に荷重が集中
し図9のように座屈することを表わす。座屈した個所は
断面係数が小さくなり、許容曲げモーメントMが低下す
る為、本来の強度を損なうことになる。
【0019】次に、補強用ビーム5の中間部を図10で
示すように長さLに恒って部分焼入れした場合、荷重P
のモーメント分布図(図6)と補強用ビーム5の許容曲
げモーメントMの分布図(図11参照)を合せると、図
12で示すようになり、補強用ビーム5は3個所に分散
して折れることになる(図13参照)
【0020】したがって、補強用ビーム5は3個所で折
れるので1個所当りの折れ角は小さくなり、断面係数が
極度に小さくなることを防止できる。また、荷重を3個
所に分散するこになるので、補強用ビーム5の許容荷重
を大きくすることにもなる。
【0021】上記実施例では、補強用ビーム5に2種類
の曲げ応力σb の個所を作る場合について説明したが、
曲げ応力σb の値を3種類以上にして段階的に異なる曲
げ応力σb を分布させるようにしてもよい。また、連続
的に曲げ応力σb の値を変化させてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による自動車
用ドアの補強用ビームによれば、以下の効果を奏する。
請求項1において、補強用ビームを前記ウインドガラス
と前記ドアアウタパネルの間に形成される空間に配設
し、前記補強用ビームの両端部は前記ドアパネルの両側
部にブラケットを介して支持され、該両端部を除く中間
部にその強度を上げるべく部分的または連続的に熱処理
を施した熱処理部を形成したので、荷重が集中する個所
の最大曲げ応力を大きくすることができる。よって、従
来の補強用ビームより肉厚の薄い鋼管を使用しても充分
な曲げ応力を得ることができる。また、補強用ビームの
両端部はブラケットを介してドアパネルの両側部に支持
され、このブラケットを取り付ける補強用ビームの両端
部は熱処理を施こさないので、ブラケットとの溶接が容
易であり、かつプレス加工が容易である。さらに、 荷
重が集中する中間部に部分的または連続的に熱処理を施
したので、従来より径の細い補強用ビームの使用が可能
であるから、ウインドガラス、昇降装置、開閉用ハンド
ル、ドアロック用のノブ、ラッチ機構を連結するロッド
等が配設されているドアパネル内の断面積が制限されて
いる場合でも、鋼管製の補強用ビームの使用ができる。
補強用ビームとドアアウタパネルが、強度の高い熱処理
部に設けられた補強プレートを介して連結されるので、
車両側部から荷重が加わる際にエネルギーの一部を補強
プレートが吸収することができる。 請求項2において、
前記補強プレートは、その一端が前記ドアアウタパネル
のベルトライン部に突出されて形成されているので、ベ
ルトライン部の剛性が向上するとともに、補強プレート
が吸収するエネルギーがより大きくなる。請求項3にお
いて、前記補強プレートは、前記熱処理部と熱処理を施
さない部分にまたがって設けられているので、強度の高
い熱処理部と熱処理を施さない部分とを補強プレートで
連結することになり、補強ビーム自身の強度が増すとと
もに補強用ビームの端部に取り付けられるブラケットと
熱処理部の間でのエネルギー吸収の補助をすることがで
きる。 請求項4において、前記補強プレートは、複数設
けられているので、補強用ビームとドアアウタパネルと
の距離や寸法がそれぞれの個所で異なる場合や一部品で
繋げると大きくなりすぎる場合への対応ができる。請求
項5において、前記補強プレートは、前記補強用ビーム
に溶接されているので、補強プレートと補強用ビームの
固着を強固にできる。請求項6において、前記補強プレ
ートは、前記ドアアウタパネルに接着されているので、
溶接個所がドアアウタパネルの外観面に出ないことか
ら、外観の悪化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】補強用ビームを備えた自動車の車体を示す側面
図である。
【図2】補強用ビームを備えた自動車用ドアを示す正面
図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】(a)は図2の補強用ビームを示す平面図であ
る。(b)は(a)の正面図である。
【図5】単純支持ばりを示す図である。
【図6】単純支持ばりの荷重によるモーメント分布を示
す図である。
【図7】はりに加わる許容曲げモーメントを示す図であ
る。
【図8】荷重によるモーメント分布と許容曲げモーメン
ト分布を合せた図である。
【図9】補強用ビームの座屈を示す図である。
【図10】焼入れした補強用ビームを示す図である。
【図11】補強用ビームに加わる許容曲げモーメントの
分布を示す図である。
【図12】荷重のモーメント分布と許容曲げモーメント
分布を合せた図である。
【図13】補強用ビームの座屈を示す図である。
【図14】従来のドアビームを備えた自動車用ドアを示
す概念図である。
【図15】図12のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 ドアパネル 2 ドアアウタパネル 3 ドアインナパネル 5 補強用ビーム 5a 中間部

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドアアウタパネルとドアインナパネルと
    ウインドガラスを有する自動車用ドアの前後方向に沿っ
    て配設される補強用ビームにおいて、該補強用ビームを
    記ウインドガラスと前記ドアアウタパネルの間に形成
    される空間に配設し、前記補強用ビームの両端部は前
    ドアパネルの両側部にブラケットを介して支持され、
    両端部を除く中間部にその強度を上げるべく部分的また
    は連続的に熱処理を施した熱処理部を形成するととも
    に、前記熱処理部に前記ドアアウタパネルに固着される
    補強プレートを設けたことを特徴とする自動車用ドアの
    補強用ビーム。
  2. 【請求項2】 前記補強プレートは、その一端が前記ド
    アアウタパネルのベルトライン部に突出されて形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用ドア
    の補強用ビーム。
  3. 【請求項3】 前記補強プレートは、前記熱処理部と熱
    処理を施さない部分にまたがって設けられていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の自動車用ドアの補
    強用ビーム。
  4. 【請求項4】 前記補強プレートは、複数設けられてい
    ることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載の自動車用ドアの補強用ビーム。
  5. 【請求項5】 前記補強プレートは、前記補強用ビーム
    に溶接されていることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載の自動車用ドアの補強用ビーム。
  6. 【請求項6】 前記補強プレートは、前記ドアアウタパ
    ネルに接着されていることを特徴とする請求項1ないし
    5のいずれか1項に記載の自動車用ドアの補強用ビー
    ム。
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