JP3306818B2 - 多重空気層断熱壁体 - Google Patents

多重空気層断熱壁体

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JP3306818B2 JP34891195A JP34891195A JP3306818B2 JP 3306818 B2 JP3306818 B2 JP 3306818B2 JP 34891195 A JP34891195 A JP 34891195A JP 34891195 A JP34891195 A JP 34891195A JP 3306818 B2 JP3306818 B2 JP 3306818B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築・構築物の壁体
の構造に関するものであり、特には、壁体自体に通気性
や透湿性があり、かつ断熱効果もある多重空気層断熱壁
体の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物における壁体形成については、旧
くから様々なものがある。従前からの和式家屋では、真
壁造り、大壁造り等の基礎構造を用いて、必要部材を取
り付け、土壁仕上げをするのは広く見られるところであ
る。この土壁仕上げの壁体の他にも、モルタル仕上げ、
プラスター仕上げ等の壁体形成があり、最近ではタイル
仕上げの壁体形成などのものもあって、各種各様に使用
されている。これらの場合の壁体内部は、その壁体内に
直接壁土が塗られていたり、あるいは、荒板に防水紙や
モルタル下地材が貼られ、その上にモルタルが塗られて
いたり、あるいはまた、漆喰(しっくい)材が使用・利
用されたりしているものであった。そのため、通気性の
あるものもあったが、断熱性は劣り、乾燥などによって
表面にひび割れが生じたり、柱などの躯体材との間にす
き間が生じてしまう場合もあった。
【0003】また近年では、柱材や、間柱材あるいは筋
かいなど構造部材により壁体基礎構造を形成し、壁体内
に断熱のため直接グラスウールやウレタン材等の合成樹
脂材などを充填し、それによって、断熱効果を高め、か
つ壁体の表面は合板材やあるいは、化粧板材などによっ
て大壁造りに仕上げられて壁体が形成されるものも多く
利用されてきた。このような構造の建築物の壁体は、柱
材と必要な他の構築部材とにより枠組みが形成され、そ
の形成された壁体から室内の熱が外へ放出されるのを防
ぐため、その壁体内部に、グラスウールやウレタン材な
どの合成樹脂を含む断熱性素材を、その壁内部に直接充
填することによって構成されているもので、この構造に
よって、壁体の断熱効果を高めようとするものであっ
た。
【0004】上述のような従来技術によって形成される
壁体は、ほとんどが、断熱性能を高めるための目的で、
合成樹脂素材等による断熱材、例えばグラスウールやウ
レタン材などをその内部に直接使用し、壁体表面の仕上
げには化粧材などを使用しているものであった。このた
め、ある程度の断熱効果はあっても、通気性がないた
め、部屋内の空気の対流が自然には生じにくく、別個の
換気手段が必要となった。また、壁体内部に結露が生
じ、その結露水を自然に排除することができず、ほとん
どが壁体下端に落下したり、壁体内側に付着滞留したま
まであったりして、壁体下端や内側を腐蝕させたりかび
発生の原因となるような欠点を有するものであった。こ
のように断熱効果の向上にのみ効果のある壁材やグラス
ウール、ウレタン材などの合成樹脂素材製充填材が使用
された場合、一度火災などに合うと壁材をはじめ合成樹
脂素材などの断熱材からも有害なガスや煙が発生すると
いう欠点もあった。
【0005】さらに施工時においても、例えば、使用さ
れるガラス繊維材から繊維状の粉塵などが生じ、人体に
有害であることが指摘されていた。また、湿気を含むと
自重でたれ下ったり、あるいは、部分的にすき間を生じ
させたりして、断熱効果を低下させるという欠点をも有
するもので、耐久性や快適性に劣るものであった。ま
た、密閉性を高めることによって断熱効果を高めている
壁体構造にあっては、換気扇、除湿機、加湿器等の空調
換気装置が必要となる欠点があった。なお、従前の壁体
には、土壁仕上げや木質製壁の如く通気性に優れている
反面、これは隙間やひび割れが生じ易く「すきま風」の
ような直接空気流をも通してしまい、断熱効果に劣ると
いう欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来技術
にかかる壁構造の欠点を解消し、壁自体が呼吸をするこ
とにより壁体内の結露を防止し、かつ多重空気層によっ
て断熱効果を高めることのできる多重空気層断熱壁体を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、多孔ア
ルミ箔材とコアー材とを交互に配置することによって形
成される多重空気層断熱壁体において、壁体の外側であ
る1枚目の多孔アルミ箔材には、孔径が最小0.1mm
から最大5mmの範囲にある孔とし、かつ該孔どうしの
間隔を最小10mmから最大110mmの範囲となるよ
うに選定して、縦横の列状または任意配置により複数個
設け、また、2枚目以降の多孔アルミ箔材には、孔径が
最小0.01mmから最大1mmの範囲にある孔とし、
かつ該孔どうしの間隔を最小0.02mmから最大7m
mの範囲となるように選定して、縦横の列状または任意
配置により複数個設け、前記1枚目ならびにそれ以降の
多孔アルミ箔材を、最小3枚から、最大36枚使用し、
かつ前記複数枚の多孔アルミ箔材間の間隔が最小3mm
から最大20mmとなるように、格子状、ハニカム状、
縦横の桟状から選ばれた形状に形成されるコアー材を介
在せしめて多重空気層を形成し、壁体全体の厚味が最小
3cmから最大11cmの範囲となるように形成した多
重空気層断熱壁体によって解決される。
【0008】
【作用】この発明では、規定された孔径範囲の孔を縦横
の列状または任意配列で多数穿孔した多孔アルミ箔材
と、規定された範囲にある厚味を有するコアー材を使用
するため、コアー材の厚味の部分だけ、多孔アルミ箔材
と多孔アルミ箔材との間に空間部が形成されることとな
る。この空間部、すなわち空気層が多重層として形成さ
れるので、壁体内に多量の空気が小空間部ごとに滞留す
る。これによって有毒ガスなどを発生しない安全な材料
により、従来の断熱材充填使用したものに比してより優
れた断熱性能が確保できる。
【0009】また、アルミ箔材に微小孔を多数設けてあ
るので、空気は、この孔を経て他の空間すなわち他の空
気層へ温度差や圧力差によって自然に移動する。1つの
多孔アルミ箔材と他の多孔アルミ箔材との間に設けられ
るコアー材は必ずしも直列的に配されている訳ではない
ので、空間部の空気は、最短距離で移動することはな
く、段階的に移動する。更に、多孔アルミ箔材は、それ
自体熱を反射するので、屋内の熱を外部へ過度に放出す
ることもなく、反対に外気熱が過度に室内側に入りこむ
こともない。このように空気の流れは微小孔を経て自然
に行われるものの、複数枚の多孔アルミ箔の作用で断熱
の作用も十分に行われるもので、壁体内における結露を
防止できる。したがって、本発明にかかる多重空気層断
熱壁体では結露の落下や壁内への滞留を初めから考慮す
る必要がないという優れた効果を発揮する。
【0010】
【実施例】以下、この発明でコアー材が格子状に形成さ
れている実施例を、添付図面に基づいて説明する。図1
は、この発明にかかる壁体の内部構造を示す斜視断面
図、図2は、この発明にかかる壁体の多孔アルミ箔材と
格子材の重り組合せを示す側断面図であり、そして図3
は、多孔アルミ箔材の孔の配列例を示す正面図である。
図1において、符号1はこの発明にかかる壁体の構造の
全体的構成を示す斜視断面である。壁体構造1の全体的
組合せは、多孔アルミ箔材2とコアー材3とから形成さ
れる。この壁体構造1は、まず多孔アルミ箔材2のいず
れかの一面側に、本例では格子状であるコアー材3の一
側面が装着される。しかし、コアー材3は必ずしも格子
状でなくともよく、他の形状、例えば、ハニカム状や、
周囲に枠体を設けてこれらに縦または横の桟状として固
定したものであってもよい。この実施例では図示したよ
うに格子状に装着される。
【0011】このように装着されたコアー材の他の側面
には、前の多孔アルミ箔材とは別の多孔アルミ箔材の一
側面を装着する。以下、順次、このように繰り返して取
り付けられ、そして、コアー材3の最終端部にもアルミ
箔材が装着される。その結果、この壁体構造1の外側面
および内側面ともに、多孔アルミ箔材によって構成され
る。壁体構造1全体の厚さが、最小で3cmから最大で
11cmまでの範囲となるように形成され、コアー材3
の幅に相当する多重層数の空間部、すなわち空気層が形
成される。また、多孔アルミ箔材とコアー材との装着
は、合成樹脂のりなどによる接着でも、また装着補助金
具を用いた固定でもよく、公知の装着方法が採用可能あ
る。この実施例では、この壁体構造1を、建物・構築物
に対して工事中に直接構築するものとして説明してい
る。しかし、一定の規格に合わせてこの壁体構造1を工
場で予めパネル化しておき、壁体構造1として現場にお
いて使用することも可能である。
【0012】多孔アルミ箔材2は、シート状に形成さ
れ、この多孔アルミ箔材2の面には、微小な孔5が多数
形成されている。これが多孔アルミ箔材2の特徴であ
る。多孔アルミ箔材2に形成される孔5は、縦列あるい
は横列に規則正しい列状にもまた任意的配列にも設ける
ことができる。しかし、孔5があまりに多過ぎると、発
明の本来の作用・効果を果たさないこととなる場合もあ
るので、後述するような孔径及び孔間隔が選択される。
多孔アルミ箔材2に設けられている孔5は、壁体1の最
も外側で室内側となる1枚目の多孔アルミ箔材2に設け
られる孔5の孔径及び孔間隔と、それ以降の2枚目から
の多孔アルミ箔材2に設けられる孔5の孔径及び孔間隔
とは異なった状態に形成されることが望ましい。
【0013】このように微小な孔5を、空気が流通する
ものである。また多孔アルミ箔材2表面は、合成樹脂な
どに比して熱に強い上、熱放射を透過させないで反射す
る性質を有するもので、これによって、断熱機能も果た
すことができる。このような多孔アルミ箔材2の複数枚
が、コアー材3を挟んで、順次重ねられ組合されて装着
されるものである。この多孔アルミ箔材2は、最小3枚
から最大36枚の範囲内で使用されて、形成されるもの
である。このようなアルミ箔材2の枚数の多寡や形成さ
れる孔5の孔径、配置間隔等は使用地域の条件に対応し
て決定されるべきものである。
【0014】コアー材3は角柱状あるいは円柱状、その
他の形状に形成されるが、この実施例では角柱状に形成
された木材を使用している。しかし必ずしも木材に限定
されるものではなく、他の材質、例えば、圧縮成形され
た紙材、発泡樹脂成形材、あるいは、樹脂成形材でもよ
い。木材の場合は、間伐材や端材などが使用できるとい
う特徴がある。コアー材3の角柱状の配置間隔は、最小
3mmから最大20mmの範囲で形成することができ
る。このコアー材3の配置間隔は、他の材質のものを使
用しても、概ねこの範囲で形成されるものである。この
コアー材3の配置間隔(幅)が、多重空気層の1層あた
りの間隔(厚味)を形成するものである。このコアー材
3は、縦・横に組み合わされた格子状として使用され、
コアー材3間で、凹凸が生じることなく平板状に組み合
わされるものである。しかし、またその配置および格子
の目の寸法等は、同一形状であってもあるいは異なって
いても断熱効果の面からは差し支えない。例えば、最初
の外側1枚目の多孔アルミ箔材2と2枚目の多孔アルミ
箔材2の間に装着されるコアー材3の配列形状と、2枚
目の多孔アルミ箔材2と3枚目の多孔アルミ箔材2の間
に装着されるコアー材3の配列形状とは、必ずしも一致
する必要はない。適便の対応によって、コアー材3は配
列されるものである。
【0015】またコアー材3は、必ずしも全て同一厚さ
のものを使用する必要はなく、厚さの小さいものから大
きなものまで適便に使用することも可能である。コアー
材3は、多孔アルミ箔材2のいずれかの側面に格子状あ
るいは縦桟あるいは横桟状に配列される。即ち、多孔ア
ルミ箔材2の一側面に、コアー材3の一側面が接着装着
され、さらにコアー材3の他側面は、他の多孔アルミ箔
材2の一側面に接着するように装着されるものである。
この多孔アルミ箔材2に、コアー材3を接着し、更にそ
のコアー材3に多孔アルミ箔材2を接着し、重ね組合せ
て行く方法が、複数回繰り返されるものである。
【0016】このようにして、多孔アルミ箔材2とコア
ー材3とは、交互に配列および装着されて、多重層の空
間を有する壁体構造1を形成するものである。コアー材
3は、このように多孔アルミ箔材2を係止するととも
に、この多孔アルミ箔材2と組合わさって形成される1
つの空気層の間隔は、最小3mmから最大20mmの範
囲内に形成される。このように、コアー材3は、空間を
多重層に形成すると同時に壁体自体の構成矩体としての
機能をも果たすものである。
【0017】符号4は空間(空気層)である。この空間
部4は、上述のように多孔アルミ箔材2とコアー材3と
によって形成される。この空間部4は、コアー材3の厚
さに合うように形成され、最小3mmから最大20mm
の範囲(厚味)で形成されることになる。この空間部4
は、多孔アルミ箔材2とコアー材3とによって囲まれた
範囲に各々形成される。例えば、1枚目の多孔アルミ箔
材2とコアー材3と2枚目の多孔アルミ箔材2との間に
形成される空間部4は、コアー材3の格子の目の数によ
って決まる複数の空間部4が形成される。この空間部4
は、多孔アルミ箔材2とコアー材3と多孔アルミ箔材2
間に必ず複数個形成され、この発明では、これら空間部
4が多重層となるように形成されるものである。このよ
うにして形成される空間部4には、空気が自然に満たさ
れているものであり、この空間部4の重りである多重空
気層を壁体内に設けることによって断熱効果を高めてい
る。しかし、温度差に伴なう圧力差などがあれば、空間
部4の空気が多孔アルミ箔材2の孔5を通過して、隣接
する他の空間部4へ移動することができる。このため、
屋内の空気は自然に流れ、また屋内空気と外気との調整
も自然に行われ、過大な空調換気設備などが不要とな
る。
【0018】符号5は多孔アルミ箔材2に設けられた微
小な孔を示すものである。 この孔5は、多孔アル
ミ箔材2に縦列状あるいは横列状に、または任意状に複
数個設けられている。また、この孔5の孔径と孔間隔は
壁体構造1に複数枚使用される多孔アルミ箔材2の配列
位置によって異なる。即ち壁体の外側となる1枚目に使
用される多孔アルミ箔材2の孔5の孔径は、最小0.1
mmから最大5mmの範囲で形成されると都合がよい。
また、孔5の隣接孔との間隔は最小10mmから最大1
10mmの範囲で形成されるのに対し、2枚目以降の多
孔アルミ箔材2の孔5の孔径は最小0.01mmから最
大1mmの範囲で形成され、またその孔5の隣接孔との
間隔は最小0.02mmから最大7mmの範囲で設けら
れる。
【0019】このように最外側1枚目に配置される多孔
アルミ箔材2の孔5の孔径及び孔間隔と、2枚目以降に
配置される多孔アルミ箔材2の孔5の孔径及び孔間隔と
が異なるように形成することにより、空気の流通・換気
が自然に行われると同時に、2枚目以降の多孔アルミ箔
材2内の空間部4に多くの空気を充満させて保温と断熱
の効果を図るためである。孔5はこのように空調及び保
温、断熱の面で孔径の大小、配置間隔等によって、微妙
に機能しているものである。
【0020】この発明にかかる多重空気層断熱壁体1
は、このように複数個の孔5を有する多孔アルミ箔材2
とコアー材3とを順次装着することによって、多重層の
空間部4を、その内部に形成したものである。また、こ
の実施例における壁体構造1は、前記した如くまず、一
枚の多孔アルミ箔材2の一側面に、格子状、縦桟あるい
は横桟状、ハニカム状等としたコアー材3の一側面を装
着し(この場合、コアー材3に凹凸ができないように装
着される)、次にこのコアー材3の他の側面に、他の多
孔アルミ箔材2の一側面を装着し、更に、この多孔アル
ミ箔材2の他側面に、他のコアー材3の一側面を同様に
装着し、更にまた、このコアー材3の他側面に、別の多
孔アルミ箔材2の一側面を装着するという方法を繰り返
す方法によって、最終のコアー材3の外側にもアルミ箔
材2が装着され、空間部4を多重層にわたって形成する
という方法を用いている。この場合、最外側となる1枚
目に使用される多孔アルミ箔材2は2枚目以降に使用さ
れる多孔アルミ箔材2とは異なる孔5の孔径及び孔間隔
を有するものが使用されるものである。このような繰り
返し方法によって、壁体構造1に簡単に多くの空間部4
を形成することができるものである。
【0021】更に、このようにして形成される壁体構造
1を、実際に建築物の壁体に構築するには、まず、構築
物の壁面を形成する柱と柱間に、最初のコアー材3を係
止する。このコアー材3の外側面には2枚目以降の多孔
アルミ箔材とは孔5の孔径及び孔間隔が異なり最外側と
なる1枚目の多孔アルミ箔材2の一側面を装着し、また
このコアー材3の他側面に、2枚目の他の多孔アルミ箔
材2の1側面を装着する。次いで第2のコアー材3を柱
と柱間に係止するとともに1側面に2枚目の多孔アルミ
箔材2を装着する。以下、コアー材3を介在させて両端
が多孔アルミ箔材2となるように、順次組み合わせるこ
とにより本発明にかかる多重空気層断熱壁体が形成され
る。これによって壁体内の多くの空間部4が形成され、
かつそれら空間部4は、多重層に形成されるものであ
る。このようにして形成される壁体構造1は、壁体を形
成する柱材の厚味より、幅が狭いか同等に形成される。
また、この壁体構造1は予め、一定の規格にしてパネル
化し、壁体の柱間に装着することができるように、形成
することも可能である。パネル化する場合には、予め、
工場などでこの壁体構造のパネルとして形成し、それを
現場に運んで、単に建築物の柱間に装着するということ
で、断熱特性に優れた建物の壁面を簡易に形成すること
ができる。このような工場生産によるパネル化を図るこ
とにより、現場作業による作業者の技量や作業環境の優
劣等に左右されない均質な壁体構造を得ることができ
る。
【0022】
【発明の効果】このように構成される壁体構造は、多孔
アルミ箔材とコアー材とによって形成される多くの空間
部を多重層にしたものとなる。このような個々の空間部
の空気が多重空気層として壁体内に形成され、これによ
って大きな断熱効果が期待できるものである。また、多
孔アルミ箔に設けられる微小な孔群を通過して、断熱効
果を落とさずに空気が自然に流動するため、外部の空気
が室内へ、また室内の空気が外部へと流動可能であるた
め、通気性がよく、壁体内結露の発生を防ぐものであ
る。さらに、屋内の空気の流れも自然であり、空調換気
設備など、他の手段を使用しなくともよいという効果が
ある。また多孔アルミ箔材の性質から、熱を反射すると
同時に、断熱にも優れた効果を有するという特徴をも有
するものである。更に構成材料も廉価なものを使用する
ことができるので経済的にも安く供給でき、特に室内外
の温度差の激しい地域において省エネルギー建築物を達
成することができるという利点をも有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多重空気層断熱壁体の構成例を
示す斜視全体図である。
【図2】本発明にかかる多重空気層断熱壁体の構成例を
示す側断面図である。
【図3】本発明において使用されるアルミ箔材の正面図
である。
【符号の説明】
1 壁体構造 2 多孔アルミ箔材 3 コアー材 4 空間部 5 孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/74 - 1/76 B32B 3/12 B32B 3/26 B32B 15/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔アルミ箔材とコアー材とを交互に配置
    することによって形成される多重空気層断熱壁体におい
    て、壁体の外側となる1枚目の多孔アルミ箔材には、孔
    径が最小0.1mmから最大5mmの範囲にある孔と
    し、かつ該孔どうしの間隔を最小10mmから最大11
    0mmの範囲となるように選定して、縦横の列状または
    任意配置により複数個設け、また、2枚目以降の多孔ア
    ルミ箔材には、孔径が最小0.01mmから最大1mm
    の範囲にある孔とし、かつ該孔どうしの間隔を最小0.
    02mmから最大7mmの範囲となるように選定して、
    縦横の列状または任意配置により複数個設け、前記1枚
    目ならびにそれ以降の多孔アルミ箔材を、最小3枚か
    ら、最大36枚使用し、かつ前記複数枚の多孔アルミ箔
    材間の間隔が最小3mmから最大20mmとなるよう
    に、格子状、ハニカム状、縦横の桟状から選ばれた形状
    に形成されるコアー材を介在せしめて多重空気層を形成
    し、壁体全体の厚味が最小3cmから最大11cmの範
    囲となるように形成したことを特徴とする、多重空気層
    断熱壁体。
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