JP3306610B2 - 吸音材の製造方法 - Google Patents

吸音材の製造方法

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信彦 成田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等の騒音対策のた
めに用いられ、ヘルムホルツ共鳴器により音を共鳴吸収
する吸音材を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の吸音材に関する典型的な従来例
が、特開平4−225398号公報に開示されている。
すなわちこの吸音材は、図5にその一部を例示したよう
に、取付板101の音源側の表面に添設された共鳴器形
成板102によって、気柱共鳴周波数が互いに異なる多
数のヘルムホルツ共鳴器103が配置されており、各ヘ
ルムホルツ共鳴器103が、音源からの所定の周波数の
空気伝送音を共鳴吸収するものである。また、このヘル
ムホルツ共鳴器103の音源側の共鳴器形成板102を
吸音性材料、典型的には不織布あるいは連続気泡プラス
チックからなる多孔質層で覆うことによって、この共鳴
器形成板102からの音の反射を低減し、吸音性を向上
させている。
【0003】各ヘルムホルツ共鳴器103における音源
側の端壁102aには、それぞれ音の振動エネルギを取
り込むための音響孔104が開設される。各ヘルムホル
ツ共鳴器103に対応した多数の中空凸部を有する共鳴
器形成板102を安価に成形する方法として、真空成形
法が採用されるが、この成形法では、成形と同時に端壁
102aに音響孔104を形成することができない。し
たがって、音響孔104は、共鳴器形成板102の成形
後に別工程で開設される。
【0004】ところで、従来、この種の吸音材において
は、各ヘルムホルツ共鳴器103の内部の気柱共鳴周波
数を互いに異なる周波数とするために、音源側の端壁1
02aの高さを多種多様に変えてある。このため、製造
の過程で前記端壁102aに音響孔104を打ち抜き形
成する際には、図6に示すように、各ヘルムホルツ共鳴
器103の端壁102aの高さや平面上の位置に対応し
てポンチ105aが配置された打ち抜き型105と、前
記各端壁102aを内側から押さえる突起106aを有
する押さえ型106とを用いるが、音響孔104を確実
に打ち抜き形成するためには、前記打ち抜き型105及
び押さえ型106には極めて高い寸法公差が要求され
る。したがってこれら打ち抜き型105及び押さえ型1
06の製作費が高くなると共に、製品価格が高くなって
しまうことは避けられなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情のもとになされたもので、その主な技術的課題と
するところは、各ヘルムホルツ共鳴器の音響孔の打ち抜
きを容易にし、吸音材を安価に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を有効に
解決するための手段として、本発明は、取付板の音源側
に添設された共鳴器形成板によって共鳴周波数が互いに
異なる多数のヘルムホルツ共鳴器が隣接して画成され、
前記各ヘルムホルツ共鳴器の音源側の端壁にそれぞれ音
響孔が開設された吸音材の製造において、互いに隣接す
る複数のヘルムホルツ共鳴器の音源側の端壁を前記取付
板と互いに傾斜状態に交差する同一平面上に形成し、前
記端壁を外側から押さえながら前記ヘルムホルツ共鳴器
の内側から前記端壁を打ち抜いて音響孔を形成するもの
である。
【0007】
【作用】共鳴器形成板によって形成される互いに隣接す
る複数のヘルムホルツ共鳴器の音源側の端壁を前記取付
板と互いに傾斜状態に交差する同一平面上に形成するこ
とによって、隣接するヘルムホルツ共鳴器の高さ(容
積)が互いに異なり、その内部の気柱の固有振動数(共
鳴周波数)が互いに異なるものとなる。そして、前記各
端壁が互いに同一平面上に存在することによって、ここ
に音響孔を開設する際には、互いに同一平面上に配置し
たポンチで各ヘルムホルツ共鳴器の内側から打ち抜くこ
とができるのである。また、この打ち抜きの際に前記端
壁を押さえるための手段としては、適当な平板を用いる
ことができる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の製造方法によって製造された
吸音材の一部を示す断面図で、参照符号1は取付板、2
はこの取付板1の音源側となる面に取り付けられた共鳴
器形成板である。共鳴器形成板2は、互いに大きさの異
なる多数の中空凸部21を有し、これら各中空凸部21
の音源側の端壁21aには、それぞれ音響孔3aが開設
されており、これによって、取付板1の音源側となる面
に多数のヘルムホルツ共鳴器3が隣接して画成されてい
る。
【0009】ヘルムホルツ共鳴器3を形成している共鳴
器形成板2の各中空凸部21の端壁21aは、図1のII
−II線上で切断した図2に示す断面においては互いに同
一高さであるが、図1に示す断面においては、取付板1
と互いに傾斜状態に交差する同一平面上に形成されてい
るため、各中空凸部21は、一定方向に順次高さが高く
なっている。また、各中空凸部21の底面積(平面方向
の広さ)も互いに異なるものとなっている。したがっ
て、各中空凸部21は互いに異なる内部容積を有し、こ
れによって画成された各ヘルムホルツ共鳴器3は、中空
凸部21の内部容積と音響孔3aの孔径(面積)及び長
さによって、互いに異なる気柱共鳴周波数を有するた
め、それぞれ特定の周波数の音の入射によって共鳴振動
が起こり、その音の共鳴吸収を行う。
【0010】この吸音材の製造においては、真空成形法
によって共鳴器形成板2を成形する際に、各中空凸部2
1の端壁21aが取付板1に対して傾斜した同一平面上
に位置するように形成されるので、この端壁21aにそ
れぞれ音響孔3aを形成する工程においては、図3に示
すように、前記各端壁21aの音源側となる面(外側
面)に平板4を当てると共に、互いに同一平面上に配置
したポンチ5によって各ヘルムホルツ共鳴器3の内側か
ら打ち抜く。すなわち、従来のように共鳴器形成板2の
凹凸形状に応じた突起を有する押さえ型を必要とせず、
平板4としては適度な硬さを有する木材やゴム等からな
るものを用いることができるので、極めて安価に作成可
能である。また、各中空凸部21の端壁21aが同一平
面をなすので、外観が不規則な凹凸形状にならない。
【0011】図4は、共鳴器形成板2における中空凸部
21の端壁21aを、取付板1に対する傾斜方向の異な
る複数の平面に沿って形成した吸音材を示すものであ
る。すなわち、図中左側の中空凸部群21Aは、左側へ
向かって各中空凸部21の端壁21aの高さが順次高く
なっており、図中中央の中空凸部群21Bは、各中空凸
部21の端壁21aの高さがほぼ同一であって、底面積
の相違により互いに異なる気柱共鳴周波数を設定してあ
り、図中右側の中空凸部群21Cは、右側へ向かって各
中空凸部21の端壁21aの高さが順次高くなってい
る。そして、このようにすることによって、所定の共鳴
周波数のヘルムホルツ共鳴器3の配置を任意に設定する
ことができる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、互いに共鳴周波数の異
なるヘルムホルツ共鳴器を形成するために、その音源側
の端壁を、取付板と互いに傾斜状態に交差する同一平面
上に形成することによって、前記端壁を外側から適当な
平板で押さえながら、この端壁に、互いに同一平面上に
配置したポンチで各ヘルムホルツ共鳴器の内側から音響
孔を打ち抜き形成することができるので、複雑な形状の
打ち抜き型が不要になって加工が容易になり、吸音材を
安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法によって製造された吸音材の
一部を示す断面図である。
【図2】上記吸音材の一部を図1におけるII−II線上で
切断して示す断面図である。
【図3】本発明の製造方法においてヘルムホルツ共鳴器
の音源側の端壁に音響孔を打ち抜いて形成する工程を示
す概略的な説明図である。
【図4】本発明の製造方法によって製造され、中空凸部
の端壁を傾斜方向の異なる複数の平面に沿って形成した
吸音材を示す断面図である。
【図5】従来方法によって製造された吸音材の一部を示
す断面図である。
【図6】従来方法による音響孔の打ち抜き工程を示す概
略的な説明図である。
【符号の説明】
1 取付板 2 共鳴器形成板 21 中空凸部 21A,21B,21C 中空凸部群 21a 端壁 3 ヘルムホルツ共鳴器 3a 音響孔 4 平板 5 ポンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/16 E04B 1/86 H04R 1/02 102

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付板(1)の音源側に添設された共鳴
    器形成板(2)によって共鳴周波数が互いに異なる多数
    のヘルムホルツ共鳴器(3)が隣接して画成され、前記
    各ヘルムホルツ共鳴器(3)の音源側の端壁(21a)
    にそれぞれ音響孔(3a)が開設された吸音材の製造に
    おいて、 互いに隣接する複数のヘルムホルツ共鳴器(3)の音源
    側の端壁(21a)を前記取付板(1)と互いに傾斜状
    態に交差する同一平面上に形成する工程と、 前記端壁(21a)を外側から押さえながら前記ヘルム
    ホルツ共鳴器(3)の内側から前記端壁(21a)を打
    ち抜いて音響孔(3a)を形成する工程と、を有するこ
    とを特徴とする吸音材の製造方法。
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