JP3304815B2 - 厚肉大径溶接鋼管の製造方法 - Google Patents
厚肉大径溶接鋼管の製造方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大径溶接鋼管の溶
接による製造方法、特に低温靱性の優れた大径溶接鋼管
の溶接による製造方法に関する。
接による製造方法、特に低温靱性の優れた大径溶接鋼管
の溶接による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、肉厚30mm以上の大径溶接鋼管を
製管、溶接する際には次のような方法が用いられる。
製管、溶接する際には次のような方法が用いられる。
【0003】(1) 溶接にボンド型フラックスを用いる方
法で、1パス当たりの入熱を30kJ/cm以下に制限し、従
来型の多層盛溶接用のX型開先加工を行ってからロール
ベンダまたはC、U、O成形を行って素管となし、次い
で仮付溶接→内面溶接→外面側ガウジング→外面多層盛
溶接という一連の工程を経て製造する方法。
法で、1パス当たりの入熱を30kJ/cm以下に制限し、従
来型の多層盛溶接用のX型開先加工を行ってからロール
ベンダまたはC、U、O成形を行って素管となし、次い
で仮付溶接→内面溶接→外面側ガウジング→外面多層盛
溶接という一連の工程を経て製造する方法。
【0004】(2) 38mm鋼板をUO成形後、溶融型フラッ
クスを用いて内面1パス・外面2パスの多層盛溶接を行
い、次いでQT処理とサイジングを行い仕上げる方法
(文献:High Strength Pipe for Tension Leg Platform
'92 TUBE INTERNATIONAL) 。
クスを用いて内面1パス・外面2パスの多層盛溶接を行
い、次いでQT処理とサイジングを行い仕上げる方法
(文献:High Strength Pipe for Tension Leg Platform
'92 TUBE INTERNATIONAL) 。
【0005】(3) 44mm鋼板をロールベンダー成形後に、
溶融型フラックスを用いて内面1パス・外面2パスの多
層盛溶接を行う方法 (文献:厚肉板巻き鋼管の高能率溶
接技術の開発'89 溶接冶金研究委員会) 。
溶融型フラックスを用いて内面1パス・外面2パスの多
層盛溶接を行う方法 (文献:厚肉板巻き鋼管の高能率溶
接技術の開発'89 溶接冶金研究委員会) 。
【0006】(4) 厚肉(30 mm以上) で−30℃以下の低温
靱性の要求されるラインパイプ・海洋構造物に対してそ
の仕様を十分に満足し得る、高性能な鋼管を高能率で製
造する方法で、1パス当たりの入熱を50〜60KJ/mm に制
限し、UO成形後に、溶融型フラックスを用いて内面1
パス・外面2パス (肉厚30〜35mm) あるいは内面2パス
・外面2パス (肉厚35mm以上) の多層盛溶接を実施する
方法 (特開平6−328255号公報) 。
靱性の要求されるラインパイプ・海洋構造物に対してそ
の仕様を十分に満足し得る、高性能な鋼管を高能率で製
造する方法で、1パス当たりの入熱を50〜60KJ/mm に制
限し、UO成形後に、溶融型フラックスを用いて内面1
パス・外面2パス (肉厚30〜35mm) あるいは内面2パス
・外面2パス (肉厚35mm以上) の多層盛溶接を実施する
方法 (特開平6−328255号公報) 。
【0007】(5) 板厚40mm以上の厚鋼板の溶接におい
て、初層の溶接を、鉄粉を20〜40重量%を含むフラック
スを用いて溶接し、最終層は鉄粉を含まず、かつ融点を
規制したフラックスを用いて溶接する、ビード外観の良
好な高能率サブマージアーク溶接を達成する方法( 特開
平7−204856号公報) 。
て、初層の溶接を、鉄粉を20〜40重量%を含むフラック
スを用いて溶接し、最終層は鉄粉を含まず、かつ融点を
規制したフラックスを用いて溶接する、ビード外観の良
好な高能率サブマージアーク溶接を達成する方法( 特開
平7−204856号公報) 。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術にはそれぞれ下記のような問題点があり、製造
時の高能率と低温靱性の両立は困難である。すなわち 上記(1) :開先加工の工数が大きく、また溶接パス数が
例えば14パスというように非常に多くなるためにその施
工および溶接補修にも多くの工数を要する。
従来技術にはそれぞれ下記のような問題点があり、製造
時の高能率と低温靱性の両立は困難である。すなわち 上記(1) :開先加工の工数が大きく、また溶接パス数が
例えば14パスというように非常に多くなるためにその施
工および溶接補修にも多くの工数を要する。
【0009】上記(2) :QT・サイジング処理にともな
う工数増加・コスト増加が不可避である。 上記(3) :1パス当たりの入熱が100 kJ/cm 程度とな
り、例えばAPI Gr X-60以上の高強度鋼管ではvTs-30℃
以下の靱性は確保できない。
う工数増加・コスト増加が不可避である。 上記(3) :1パス当たりの入熱が100 kJ/cm 程度とな
り、例えばAPI Gr X-60以上の高強度鋼管ではvTs-30℃
以下の靱性は確保できない。
【0010】上記(4) :35mm以上の肉厚をもつ鋼管の製
造では、内面1パス目から内面2パス目に移行する際に
1パス目のスラグを排除しなければならず、また倣いロ
ールの先端形状も変更しなければならないので工数増加
を招く。 上記(5) : 初層、最終層とフラックス組成を変えて溶接
を行う必要があり、作業の煩雑さを避けられない。
造では、内面1パス目から内面2パス目に移行する際に
1パス目のスラグを排除しなければならず、また倣いロ
ールの先端形状も変更しなければならないので工数増加
を招く。 上記(5) : 初層、最終層とフラックス組成を変えて溶接
を行う必要があり、作業の煩雑さを避けられない。
【0011】よって、本発明の課題は、上述のような従
来技術では不可避な問題点を解決し、低温高靱性鋼管の
高能率な溶接による製造方法を開発することである。本
発明のより具体的目的は、厚肉(35 mm以上) で−30℃以
下の低温靱性の要求されるラインパイプに対してその仕
様を十分に満足し得る、高性能な鋼管を高能率で製造す
る技術を開発することである。
来技術では不可避な問題点を解決し、低温高靱性鋼管の
高能率な溶接による製造方法を開発することである。本
発明のより具体的目的は、厚肉(35 mm以上) で−30℃以
下の低温靱性の要求されるラインパイプに対してその仕
様を十分に満足し得る、高性能な鋼管を高能率で製造す
る技術を開発することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明者らは、
フラックスの取扱を容易にするとともにフラックス段取
替の煩雑さを避けるために溶融型フラックスを使い、か
つ靱性のバラツキ、劣化を防止するために溶接入熱を1
パス当たり50〜60kJ/cm と、狭い範囲に制限するととも
に内面1パス、外面3パスとする多電極サブマージアー
ク溶接法により溶接することにより、予想外にも、HAZ
靱性の劣化を抑制しながら溶接作業の能率化および溶接
部の高品質化を図ることができることを知り、本発明を
完成した。
フラックスの取扱を容易にするとともにフラックス段取
替の煩雑さを避けるために溶融型フラックスを使い、か
つ靱性のバラツキ、劣化を防止するために溶接入熱を1
パス当たり50〜60kJ/cm と、狭い範囲に制限するととも
に内面1パス、外面3パスとする多電極サブマージアー
ク溶接法により溶接することにより、予想外にも、HAZ
靱性の劣化を抑制しながら溶接作業の能率化および溶接
部の高品質化を図ることができることを知り、本発明を
完成した。
【0013】よって、本発明の要旨とするところは次の
通りである。 (1) 肉厚35mm以上の大径鋼管に対し溶融型フラックスを
用いたサブマージアーク溶接を行う際に、1パス当たり
の入熱量を55kJ/cm 以上65kJ/cm 以下に制限し、内面1
パス・外面3パスの溶接を行い、その際、外面側の開先
角度の少なくとも一部が65°以上となっており、さら
に、上記の外面3パスの溶接による外面側各層の溶接ビ
ードの止端が、少なくとも1部が65°以上となっている
前述の外面側の開先角度65°以上の面に接するようにす
ることを特徴とする厚肉大径溶接鋼管の製造方法。
通りである。 (1) 肉厚35mm以上の大径鋼管に対し溶融型フラックスを
用いたサブマージアーク溶接を行う際に、1パス当たり
の入熱量を55kJ/cm 以上65kJ/cm 以下に制限し、内面1
パス・外面3パスの溶接を行い、その際、外面側の開先
角度の少なくとも一部が65°以上となっており、さら
に、上記の外面3パスの溶接による外面側各層の溶接ビ
ードの止端が、少なくとも1部が65°以上となっている
前述の外面側の開先角度65°以上の面に接するようにす
ることを特徴とする厚肉大径溶接鋼管の製造方法。
【0014】
【0015】このように本発明によれば、前述の特開平
6−328255号公報記載の発明と比較して、内面を1パス
に減らしている。内面溶接の場合、溶接後のスラグ排出
を次工程で行わなければならないため、2パスにすると
次工程に進めたパイプを再び内面溶接に戻してくる必要
があり、作業が煩雑になるが、本発明によればこれを回
避することができる。また、内面開先追従ロールの形状
変更も不要である。また、前述の特開平7−204856号公
報記載の発明と比較して、フラックス成分は各パスで一
定であるため、フラックス段取替の必要がない。
6−328255号公報記載の発明と比較して、内面を1パス
に減らしている。内面溶接の場合、溶接後のスラグ排出
を次工程で行わなければならないため、2パスにすると
次工程に進めたパイプを再び内面溶接に戻してくる必要
があり、作業が煩雑になるが、本発明によればこれを回
避することができる。また、内面開先追従ロールの形状
変更も不要である。また、前述の特開平7−204856号公
報記載の発明と比較して、フラックス成分は各パスで一
定であるため、フラックス段取替の必要がない。
【0016】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の実施の形態につ
いて説明すれば次の通りである。まず、本発明にあって
は、フラックスの扱いを簡便にするために、溶融型フラ
ックスを使用する。予め溶融調整することで一定組成の
フラックスを用いることができ、操作が簡便になるとと
もに、品質の安定化にも寄与するのである。
いて説明すれば次の通りである。まず、本発明にあって
は、フラックスの扱いを簡便にするために、溶融型フラ
ックスを使用する。予め溶融調整することで一定組成の
フラックスを用いることができ、操作が簡便になるとと
もに、品質の安定化にも寄与するのである。
【0017】ところで、すでに公知のように、一般に、
溶接入熱量の増加に伴い溶接鋼管の遷移温度は上昇し、
衝撃エネルギー値は低下する。例えば、特に、API Gr X
-60を超えるような高強度鋼管では、図1に示すように
入熱量65kJ/cm 、より確実には60kJ/cm を超える範囲で
は衝撃エネルギー値・遷移温度とも大幅に劣化し、例え
ばvTs-30℃≧40J を確保することは困難である。
溶接入熱量の増加に伴い溶接鋼管の遷移温度は上昇し、
衝撃エネルギー値は低下する。例えば、特に、API Gr X
-60を超えるような高強度鋼管では、図1に示すように
入熱量65kJ/cm 、より確実には60kJ/cm を超える範囲で
は衝撃エネルギー値・遷移温度とも大幅に劣化し、例え
ばvTs-30℃≧40J を確保することは困難である。
【0018】したがって、本発明にあっては、入熱量を
65kJ/cm 以下、好ましくは60kJ/cm以下に制限するので
ある。電極数は特に制限されないが、実用上は3電極、
4電極方式であればよい。
65kJ/cm 以下、好ましくは60kJ/cm以下に制限するので
ある。電極数は特に制限されないが、実用上は3電極、
4電極方式であればよい。
【0019】一方、溶接作業に際して、所定の能率を確
保するためには入熱量55kJ/cm は必要であり、本発明に
おいても入熱量の下限として55kJ/cm を設定する。かく
して本発明によれば、肉厚35mm以上の製管の溶接が可能
となり、熱処理等の追加処理も不要となるため、能率低
下なしに低温靱性確保が可能となる。
保するためには入熱量55kJ/cm は必要であり、本発明に
おいても入熱量の下限として55kJ/cm を設定する。かく
して本発明によれば、肉厚35mm以上の製管の溶接が可能
となり、熱処理等の追加処理も不要となるため、能率低
下なしに低温靱性確保が可能となる。
【0020】なお、肉厚を35mm以上、好ましくは35〜42
mmに限定した理由は、この領域の肉厚の鋼板が特に大径
鋼管として製造される機会が多く、かつ靱性の劣化等の
品質低下が見られ、また能率的な製造方法の開発が求め
られているからである。
mmに限定した理由は、この領域の肉厚の鋼板が特に大径
鋼管として製造される機会が多く、かつ靱性の劣化等の
品質低下が見られ、また能率的な製造方法の開発が求め
られているからである。
【0021】また、溶接方法を内面1パス・外面3パス
で実施することにより、内面多層盛溶接時に生じる初層
→2層目移行時のパイプ内部のスラグ排除や追従ローラ
の形状変更などの能率上の障害がなくなり、さらに能率
低下を抑制できる。
で実施することにより、内面多層盛溶接時に生じる初層
→2層目移行時のパイプ内部のスラグ排除や追従ローラ
の形状変更などの能率上の障害がなくなり、さらに能率
低下を抑制できる。
【0022】一方このような方法で35mm以上の肉厚を溶
接する場合、1パス当たりの入熱量が65kJ/cm 以下では
溶け込み深さ確保の観点から開先深さが深くとらざるを
得ず、これに伴い開先面積が大きくなるため外面初層で
外面開先を全てカバーするような品質良好な溶接は不可
能であり、外面初層を溶接した後に外面開先残りが生じ
る。このとき残った開先の角度が65°未満である場合は
外面初層溶接時のスラグが開先上に固着することが実験
的にわかっており、その排除に大きな工数が必要とな
る。このため外面側開先のうち、各層ビードの止端に当
たる部分の開先角度は65°以上とすることが望ましく、
本発明による内外面の溶着金属量のバランスをも考慮し
て開先形状の規定をするものである。
接する場合、1パス当たりの入熱量が65kJ/cm 以下では
溶け込み深さ確保の観点から開先深さが深くとらざるを
得ず、これに伴い開先面積が大きくなるため外面初層で
外面開先を全てカバーするような品質良好な溶接は不可
能であり、外面初層を溶接した後に外面開先残りが生じ
る。このとき残った開先の角度が65°未満である場合は
外面初層溶接時のスラグが開先上に固着することが実験
的にわかっており、その排除に大きな工数が必要とな
る。このため外面側開先のうち、各層ビードの止端に当
たる部分の開先角度は65°以上とすることが望ましく、
本発明による内外面の溶着金属量のバランスをも考慮し
て開先形状の規定をするものである。
【0023】図2は、本発明における開先部の模式的断
面図であり、外面側の開先角度αが65°以上となってお
り、内面側の開先角度βはα≧βの関係を有している。
図3は、溶接部の側面図であって、外面初層溶接ビード
止端と外面側開先との位置関係を示しており、これから
も明らかなように、初層ビード、したがって、それの続
く各層のビード止端も、図2に示すような開先角度65°
以上の外面側開先に接するように設けられているのが分
かる。
面図であり、外面側の開先角度αが65°以上となってお
り、内面側の開先角度βはα≧βの関係を有している。
図3は、溶接部の側面図であって、外面初層溶接ビード
止端と外面側開先との位置関係を示しており、これから
も明らかなように、初層ビード、したがって、それの続
く各層のビード止端も、図2に示すような開先角度65°
以上の外面側開先に接するように設けられているのが分
かる。
【0024】
【実施例】本例では表1に示す化学組成を有する肉厚35
〜42mmの厚板を用いて、慣用のUO成形法に従って鋼素
管を成形した。この素管を表2に示す組成の溶接ワイヤ
を用いて3電極方式によるサブマージアーク溶接を行っ
た。なお、本例において使用した溶融型フラックスはそ
の組成が下記の通りであり、STM 48/145メッシュ域に入
る粒度を有したものであった。
〜42mmの厚板を用いて、慣用のUO成形法に従って鋼素
管を成形した。この素管を表2に示す組成の溶接ワイヤ
を用いて3電極方式によるサブマージアーク溶接を行っ
た。なお、本例において使用した溶融型フラックスはそ
の組成が下記の通りであり、STM 48/145メッシュ域に入
る粒度を有したものであった。
【0025】SiO2:5〜25%、Al2O3:2〜20%、MnO:0.5
〜15%、TiO2:2〜10%、CaO:5〜25%、BaO:1〜5
%、MgO:3〜15%、CaF2:25〜60%、B2O3:2%以下。溶
接条件、開先形状は図4に、開先1ないし9としてそれ
ぞれまとめて示す。開先9は従来例のそれである。また
これらの製造について特性評価を行った結果を表3に示
す。
〜15%、TiO2:2〜10%、CaO:5〜25%、BaO:1〜5
%、MgO:3〜15%、CaF2:25〜60%、B2O3:2%以下。溶
接条件、開先形状は図4に、開先1ないし9としてそれ
ぞれまとめて示す。開先9は従来例のそれである。また
これらの製造について特性評価を行った結果を表3に示
す。
【0026】なお、溶接パス数は、ボンド型フラックス
を用いた従来法にあっては、通常14パスであるのに対
し、本発明の場合、外側面が3パスであることから、溶
接能率が大きく改善されているのが分かる。
を用いた従来法にあっては、通常14パスであるのに対
し、本発明の場合、外側面が3パスであることから、溶
接能率が大きく改善されているのが分かる。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】溶け込み量の大きい溶融型フラックスを
用い、かつ低温靱性確保可能な範囲でできる限り大きな
入熱量を適用して比較的パス数の少ない多層盛溶接を実
施することにより、従来ボンド型フラックスを用いて製
造していたような低温高靱性鋼管の高能率製造が可能と
なった。
用い、かつ低温靱性確保可能な範囲でできる限り大きな
入熱量を適用して比較的パス数の少ない多層盛溶接を実
施することにより、従来ボンド型フラックスを用いて製
造していたような低温高靱性鋼管の高能率製造が可能と
なった。
【図1】入熱量に対する衝撃試験性能を示すグラフであ
る。
る。
【図2】溶接前開先形状を示す模式的説明図である。
【図3】外面初層溶接ビード止端と外面側開先との位置
関係を示す模式的説明図である。
関係を示す模式的説明図である。
【図4】製造例の開先形状を示す模式的説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/18 B23K 9/025 B23K 9/095 B23K 33/00 B23K 35/362
Claims (1)
- 【請求項1】 肉厚35mm以上の大径鋼管に対し溶融型フ
ラックスを用いたサブマージアーク溶接を行う際に、1
パス当たりの入熱量を55kJ/cm 以上65kJ/cm以下に制限
し、内面1パス、外面3パスの溶接を行い、その際、外
面側の開先角度の少なくとも一部が65°以上となってお
り、さらに、前記外面3パスの溶接による外面側各層の
溶接ビードの止端が、少なくとも1部が65°以上となっ
ている前述の外面側の開先角度65°以上の面に接するよ
うにすることを特徴とする厚肉大径溶接鋼管の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08951097A JP3304815B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 厚肉大径溶接鋼管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08951097A JP3304815B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 厚肉大径溶接鋼管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10277744A JPH10277744A (ja) | 1998-10-20 |
JP3304815B2 true JP3304815B2 (ja) | 2002-07-22 |
Family
ID=13972791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08951097A Expired - Fee Related JP3304815B2 (ja) | 1997-04-08 | 1997-04-08 | 厚肉大径溶接鋼管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3304815B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7510218B2 (en) | 2003-07-21 | 2009-03-31 | Grant Prideco, L.P. | Pipe/connector weld joint, and methods of welding same |
JP2013078775A (ja) | 2011-10-03 | 2013-05-02 | Jfe Steel Corp | 溶接熱影響部靱性に優れた溶接鋼管およびその製造方法 |
KR20190043638A (ko) * | 2011-11-29 | 2019-04-26 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 강판의 서브머지 아크 용접 방법 |
JP5912969B2 (ja) * | 2012-07-27 | 2016-04-27 | Jfeスチール株式会社 | サブマージアーク溶接に用いる溶融型フラックス、およびそれを用いた溶接方法 |
EP2787167B1 (en) * | 2013-04-04 | 2018-12-26 | Ansaldo Energia IP UK Limited | Method for welding rotors for power generation |
CN103317216B (zh) * | 2013-07-08 | 2015-11-11 | 武汉钢铁(集团)公司 | 抗拉强度≥650MPa级工程结构用钢的气保对接焊接方法 |
CN105195872A (zh) * | 2015-10-26 | 2015-12-30 | 南京奥特电气股份有限公司 | 一种管线钢双面埋弧免清根焊接工艺 |
CN113385787A (zh) * | 2021-05-06 | 2021-09-14 | 江苏鼎嘉机械设备科技有限公司 | 小直径罐体埋弧焊焊接工艺 |
WO2024176507A1 (ja) * | 2023-02-24 | 2024-08-29 | Jfeスチール株式会社 | 片面サブマージアーク溶接方法および溶接継手 |
-
1997
- 1997-04-08 JP JP08951097A patent/JP3304815B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10277744A (ja) | 1998-10-20 |
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