JP3302920B2 - ホルムアルデヒド吸収材とその利用 - Google Patents

ホルムアルデヒド吸収材とその利用

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JP3302920B2
JP3302920B2 JP06765498A JP6765498A JP3302920B2 JP 3302920 B2 JP3302920 B2 JP 3302920B2 JP 06765498 A JP06765498 A JP 06765498A JP 6765498 A JP6765498 A JP 6765498A JP 3302920 B2 JP3302920 B2 JP 3302920B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルムアルデヒド
吸収材とその利用に関し、詳しくは植物ポリノール類を
有効成分として含有し、ホルムアルデヒド捕捉能を有す
る建築用もしくは家具用材料並びにこれらにホルムアル
デヒド捕捉能を付与する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅が高気密高断熱化されるに伴
い、様々な揮発性ガスによる室内空気汚染が重大な問題
になっている。特に、ホルムアルデヒドは、建材、内装
材、家具や暖房器具などから室内に放出され、目、鼻や
喉など人体を刺激したり、アレルギー等の原因物質の1
つと言われていることから、重要な室内空気汚染物質と
して注目されている。このような現状に鑑み、最近住宅
室内で発生するホルムアルデヒドの規制基準値が決めら
れ、その対策が急務とされている。
【0003】このようなホルムアルデヒドによる室内空
気の汚染が注目される以前から、合板などの木質材料か
らホルムアルデヒドを除去する方法が様々提案されてい
る。これらは、ホルムアルデヒドの反応性を利用したも
のであり、例えば亜硫酸ナトリウム,亜硫酸カルシウ
ム,亜硫酸水素ナトリウム,ピロ亜硫酸カリウムなどの
亜硫酸塩とホルムアルデヒドを反応させて除去する方法
(特開昭49-66804号公報)、尿素,チオ尿素あるいはこ
れらの誘導体と亜硫酸塩の混合物を用いてホルムアルデ
ヒドを除去する方法(特公昭51-19003号公報)やアゾジ
カルボンアミドおよびその分解促進剤を含有する処理剤
を用いてアンモニアを発生させ、ホルムアルデヒドと反
応させることによって除去する方法(特公昭59-15049号
公報)等がある。
【0004】また、ホルムアルデヒドと容易に反応する
結合剤としては、上記のアミド類の他、クレゾール,キ
シレノール,レゾルシン,ピロガロール等のフェノール
類、アルブミン,小麦粉,大豆などのタンパク質、メタ
ノールアミン,エタノールアミンなどのアミン類、塩化
アンモニウム,硫酸アンモニウム,リン酸アンモニウム
などのアンモニウム塩等が知られている。しかし、これ
らを用いたホルムアルデヒド除去剤は、ホルムアルデヒ
ドを十分に除去することができなかったり、揮発性の高
いものでは、その使用量を間違えると、該除去剤による
二次汚染を引き起こすという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ホル
ムアルデヒドとの反応性に優れ、しかも人体に無害の物
質を有効成分とし、室内や建築材料、家具自体等から放
出されるホルムアルデヒドを吸収することができる資材
を提供することにある。本発明者らは、天然物の中から
揮発性がなく、しかもホルムアルデヒドとの反応性が高
い物質を検索すべく検討を重ねた。その過程で、従来か
ら木材用接着剤として用いられているタンニン−ホルム
アルデヒド縮重合体に着目した。タンニンはホルムアル
デヒドと縮重合して樹脂を形成するが、このように高分
子化しないでホルムアルデヒドと反応する物質を種々の
植物抽出物の中から検索した結果、各種植物由来のポリ
フェノール類がホルムアルデヒドと反応することを見出
した。すなわち、茶、ケブラチオ、ミモザ、リンゴ、ブ
ドウおよびローズマリー由来の植物ポリフェノール類が
室温においてもホルムアルデヒドとの反応性に富み、そ
の中でも特に茶などに含まれるフラバン−3−オールお
よびその誘導体が反応性が高いことを見出し、本発明に
到達した。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、エピカテキンガレートおよび/またはエピガロカテ
キンガレートを有効成分として含有することを特徴とす
るホルムアルデヒド捕捉能を有する建築用もしくは家具
用材料である。請求項2記載の本発明は、建築用もしく
は家具用材料が、シート状形成物である請求項1記載の
材料である。請求項3記載の本発明は、建築用もしくは
家具用材料が、木質材料である請求項1記載の材料であ
る。請求項4記載の本発明は、建築用もしくは家具用材
料が、接着剤である請求項1記載の材料である。請求項
記載の本発明は、エピカテキンガレートおよび/また
はエピガロカテキンガレートを有効成分として含有させ
ることを特徴とする建築用もしくは家具用材料にホルム
アルデヒド捕捉能を付与する方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】ポリフェノールであるエピカテキ
ンガレートやエピガロカテキンガレートは、主に緑茶に
含まれている。本発明においては茶の葉,茎,木部,樹
皮,根,実,種子やこれらの混合物もしくはそれらの粉
砕物、さらにはそれらの水、熱水、有機溶媒、含水有機
溶媒、これらの混合物等により抽出したものを用いるこ
とができ、液体,固体(粉末を含む)の別を問わない。
ここで、茶とは茶樹(Camelliasinensis)から得られる
ものであり、飲用茶葉を用いるのが一般的である。ま
た、茶の種類としては、紅茶,プアール茶などの発酵
茶、ウーロン茶,包種茶などの半発酵茶、緑茶,釜煎り
緑茶,ほうじ茶などの不発酵茶あるいはこれらの混合物
がある。
【0008】さらに、茶由来のエピカテキンガレートや
エピガロカテキンガレートとは、該物質を含有する茶自
体や茶抽出物、あるいはこれらの混合物であってもよ
い。茶抽出物は、茶生葉あるいはその乾燥物から水,熱
水,有機溶媒,含水有機溶媒、これらの混合物等を用い
て抽出したものを意味し、液体,固体(粉末を含む)の
別を問わない。茶由来のエピカテキンガレートやエピガ
ロカテキンガレートは、茶抽出物を精製したものであ
り、特公平1-44232 号公報、同2-12474 号公報、同2-22
755 号公報、特開平4-20589 号公報、同5-260907号公
報、同8-109178号公報などに記載された方法により製造
することができ、例えば茶葉を上記の溶媒で抽出して得
た抽出物を、有機溶媒分画や吸着樹脂などを用いて所望
の程度に精製することができる。茶以外の植物から植物
ポリフェノール類を抽出する場合も、茶と同様の方法に
より実施すればよい。
【0009】本発明のエピカテキンガレートやエピガロ
カテキンガレートは様々な態様で使用することができ、
例えばシート形成材料、木質材料などの建築用材料もし
くは家具用材料等に含有させる際に、原料に含ませる
他、直接含浸、塗布あるいは噴霧する。また、接着剤に
はこれらを混合して用いることもできる。本発明におい
て、シート状形成物とは、藺、七島藺、植物繊維、化学
繊維、天然ゴム、合成樹脂、ガラス繊維およびこれらの
混合物からなる厚さ0.01〜50mmの紙、畳表、ご
ざ、板、織布、不織布、フィルム、シートを指し、建築
用材料として用いるものとしては防水、防湿、気密を目
的とした建装用シート、壁紙、ふすま紙などの壁装材・
内装材、カーテン・カーペット、テーブルクロス、各種
敷き紙、断熱材などがある。また、木質材料としては木
材、木材チップ、植物繊維を原料に用いた合板、化粧合
板、パーティクルボード、ファイバーボード、チップボ
ード、集成材、パネルなどがある。
【0010】次に、接着剤とは、紙、織布、不織布、合
成樹脂、金属、ガラス、木材、木質材料、グラスウー
ル、ロックウール等に使用する建装用および木工用の接
着剤、結合剤、糊などを指す。具体例を挙げれば、合
板、パーティクルボード、家具、食器棚などの製造時や
建物の建築時に使用される尿素樹脂、メラミン樹脂、尿
素・メラミン樹脂、アミノ・ホルムアルデヒド樹脂、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、レゾルシノール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、アルキル・レゾルシノール樹脂、
ウレタン樹脂、酢酸ビニルエマルジョン系樹脂、酢酸ビ
ニル溶剤系樹脂、アクリル系樹脂、合成ゴム系樹脂等の
接着剤、結合剤や壁紙施工時に使用する澱粉系接着剤
(糊)などがある
【0011】エピカテキンガレートやエピガロカテキン
ガレートの使用量は、使用目的、材料の種類などを考慮
して適宜決定すればよいが、例えばシート状形成物、
質材料に用いる場合は、材質とその厚さ、使用期間、使
用場所等も考慮しなければならないが、通常は1〜10
00g/m2 、好ましくは1〜500g/m2 が適当で
ある。また、接着剤の場合も、その成分、使用場所や接
着する対象物の材質、接着強度などを考慮する必要があ
るけれども、通常は0.05〜20%(w/w)、好ま
しくは0.1〜10%(w/w)が適当である。いずれ
の場合も、上限を超えて使用しても、それに見合う効果
が期待できなかったり、コスト高となる。一方、下限未
満であると、目的とする効果が十分には得られない。な
お、必要に応じて、賦形剤、増量剤、その他の補助成分
を適宜加えることもできる。本発明のエピカテキンガレ
ートやエピガロカテキンガレートは、安全性が高く、人
体に対する副作用の心配がないので、各材料に対して可
及的に多量を配合することにより、ホルムアルデヒドを
捕捉する効果を長期間にわたり持続させることができ
る。
【0012】
【実施例】以下に、実施例を示して本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。 製造例1 緑茶1Kgを90℃の熱水10Lに加え、ときどき撹拌
しながら30分間抽出した。次いで、濾過により茶葉残
渣を除去した後、抽出液を固形分が約30〜35%とな
るまで減圧下に濃縮した。得られた緑茶抽出液を噴霧乾
燥し、粉末状の緑茶抽出物(緑茶抽出物1)を約300
g得た。この緑茶抽出物1の茶ポリフェノール含量を、
エチルガレートを標準とした酒石酸−鉄法により測定し
たところ32.8%であった。
【0013】製造例2 製造例1で得られた緑茶抽出物1の150gを水500
mlに溶かした。これに酢酸エチル300mlを加え、
激しく撹拌した後、静置して酢酸エチル層を分離した。
この操作をさらに続けて2回行い、合計3回の抽出操作
で得られた酢酸エチル層を合一した。次いで、減圧下に
酢酸エチルを留去した後、残渣を水に溶解させ、これを
凍結乾燥により粉末化し、緑茶抽出物2(48g)を得
た。このものについて、製造例1と同様にして茶ポリフ
ェノール含量を調べたところ、60.3%であった。
【0014】製造例3 インド産紅茶300gを90℃の熱水3Lに加え、とき
どき撹拌しながら30分間抽出した。次いで、濾過によ
り茶葉残渣を取り除き、抽出液を固形分が約30〜35
%となるまで減圧下に濃縮した。得られた紅茶抽出液を
噴霧乾燥し、粉末状の紅茶抽出物を約90g得た。この
紅茶抽出物の茶ポリフェノール含量を、製造例1と同様
の方法で調べたところ、29.4%であった。
【0015】製造例4 中国産ウーロン茶300gを90℃の熱水3Lで、とき
どき撹拌しながら30分間抽出した。続いて、濾過によ
り茶葉残渣を取り除き、抽出液を固形分が約30〜35
%となるまで減圧下に濃縮した。得られたウーロン茶抽
出液を噴霧乾燥し、粉末状のウーロン茶抽出物を90g
得た。このウーロン茶抽出物の茶ポリフェノール含量
を、製造例1と同様にして測定したところ、28.4%
であった。
【0016】実施例1 上記製造例で得た緑茶抽出物1、緑茶抽出物2、紅茶抽
出物およびウーロン茶抽出物並びに粉砕した煎茶、ミモ
ザ抽出物(川村通商(株)製)、ケブラチオ抽出物(川
村通商(株)製)、チェストナッツ抽出物(川村通商
(株)製)、リンゴポリフェノール(ニッカウイスキー
(株)製)、ブドウ種子抽出物(キッコーマン(株)
製)およびローズマリー抽出物(田辺製薬(株)製)に
ついて、ホルムアルデヒドとの反応性を以下の手順によ
り検討した。なお、製造例で得た試料以外のものについ
ても、製造例1に示した方法と同様にしてポリフェノー
ル含量を測定した。
【0017】まず、各試料を植物ポリフェノールの最終
濃度が300ppmとなるように水溶液に調製し、これ
にクエン酸−リン酸緩衝液(pH6.0)を加えて全量
9mlとした。この溶液に、1000ppmのホルムア
ルデヒド溶液0.05mlを加えて十分に撹拌後、25
℃で15分間反応を行った。この反応液に、2,4-ジニト
ロフェニルヒドラジン(DNPH)の溶液(2.4mg/m
l、30% HClO)1mlを加えて混合した後、メ
ンブランフィルターで濾過した。得られた濾液のうち
0.01mlを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)に
て分析し、反応液中に残存するホルムアルデヒド量を測
定した。この値から、ホルムアルデヒド減少率を求め
た。HPLCの測定条件は、カラムとしてカプセルパック A
G-120 ODS S-5 (4.5× 250mm、資生堂(株)製)、移
動相として50%アセトニトリル水溶液を用い、流速:
1ml/min、カラム温度:40℃、検出:UV35
5nmにて行った。なお、対照として植物ポリフェノー
ル類無添加の水溶液を用いた。結果を第1表に示す。
【0018】表から明らかなように、緑茶抽出物1、緑
茶抽出物2、紅茶抽出物、ウーロン茶抽出物および粉末
緑茶では、ホルムアルデヒドの減少率が大きく、優れた
ホルムアルデヒド捕捉能があることが明らかになった。
また、ケブラチオ抽出物、ミモザ抽出物、リンゴ抽出
物、ブドウ種子抽出物およびローズマリー抽出物におい
ても、ホルムアルデヒドが減少したことからホルムアル
デヒド捕捉能が認められた。
【0019】
【表1】 第 1 表
【0020】実施例2 製造例2で得た緑茶抽出物2の5%または10%水溶液
を調製した。この水溶液40mlを濾紙(直径150m
m、厚さ1mm)にまんべんなく含浸させた後、40℃
で一晩乾燥させた。このとき、濾紙1枚に吸着した茶ポ
リフェノール類含量を測定したところ、5%水溶液では
250mg、10%水溶液では580mgであった。こ
うして得た緑茶抽出物を付着させた濾紙を用いて、ホル
ムアルデヒドの該濾紙への移行量を測定した。まず、デ
シケーター(内径180mm)に蒸留水200mlの入
った結晶皿を入れ、上記で作製した濾紙5枚を重ならな
いように入れた。続いて、1%ホルムアルデヒド水溶液
1mlを染み込ませた濾紙片1枚を、前記した5枚の濾
紙と接触しないように入れて蓋をした。この状態でデシ
ケーターを20℃で24時間放置した後、蒸留水に移行
したホルムアルデヒド量を次のようにして測定した。こ
の蒸留水1mlに、実施例1で用いたDNPHのHClO溶液4
mlおよびクエン酸−リン酸緩衝液(pH6.0)5m
lを加えてよく撹拌した後、この溶液0.01mlを試
料として用い、HPLC分析を行った。対照として、1%ホ
ルムアルデヒド水溶液を染み込ませた濾紙を用いた区
(対照1)および緑茶抽出物の代わりに蒸留水を含浸さ
せた濾紙5枚を用いた区(対照2)を設けて同様に実施
した。なお、HPLCの条件は実施例1と同じである。結果
を第2表に示す。
【0021】
【表2】 第 2 表
【0022】表から明らかなように、ホルムアルデヒド
を染み込ませた濾紙(対照1)をデシケーター中に入れ
た場合と比較して、緑茶抽出物を付着させた濾紙を入れ
た場合は、該濾紙にホルムアルデヒドが吸着したため
に、ホルムアルデヒドの蒸留水への移行量は、5%緑茶
抽出液付着濾紙で対照1の13%、10%緑茶抽出液付
着濾紙では対照1の9.3%にまで抑制された。
【0023】実施例3 蒸留水または10%緑茶抽出液を付着させた濾紙を用い
て、実施例2と同様にしてホルムアルデヒドに曝した。
その後、密閉したデシケーター中に20℃で3日間放置
し、濾紙から放出されるホルムアルデヒド量を、実施例
2と同様にHPLC分析により測定した。結果を第3表に示
す。表から明らかなように、蒸留水を付着させた濾紙の
場合、一旦濾紙に付着したホルムアルデヒドが再放出さ
れるのに対して、緑茶抽出物を付着させた濾紙の場合、
吸着したホルムアルデヒドの再放出が殆どないことが分
かった。したがって、植物ポリフェノール類は優れたホ
ルムアルデヒド捕捉能を有しており、しかも一旦吸着し
たホルムアルデヒドをそのまま保持し、再放出しない特
性を有している。
【0024】
【表3】 第 3 表
【0025】実施例4 不織布(15×10cm、厚さ1mm)に、緑茶抽出物
(商品名:ポリフェノン60、茶ポリフェノール含量6
0%、三井農林(株)製)の水溶液を含浸させた後、4
0℃で一晩乾燥させた。このとき、不織布へ添着した茶
ポリフェノール量を測定したところ、2.1g/m
あった。次に、デシケーター(内径180mm)の底部
に蒸留水300mlの入った結晶皿を置いた。さらに、
中板の上には1%ホルムアルデヒド水溶液1mlを染み
込ませた濾紙(直径90mm)を置き、デシケーター蓋
部から上記の不織布2枚を吊るした。この状態でデシケ
ーターを20℃で24時間放置した後、蒸留水に移行し
たホルムアルデヒド量を実施例2と同様にHPLC分析で測
定した。さらに、ホルムアルデヒドを染み込ませた濾紙
を除去した後、上記の不織布をデシケーター内にて20
℃で24時間放置し、その間に不織布から蒸留水に移行
したホルムアルデヒドを再度実施例2と同様に測定し
た。対照として、不織布を入れない区と茶ポリフェノー
ルを添着させていない不織布を用いた区についても同様
に試験を行った。結果を第4表に示す。表から明らかな
ように、茶ポリフェノールを含浸させた不織布は、ホル
ムアルデヒドを吸収するだけでなく、吸収したホルムア
ルデヒドを再放出しないことが明らかとなった。
【0026】
【表4】 第 4 表
【0027】実施例5 ホルムアルデヒドを放出する合板(F2規格、5×10
cm)10枚に、各種濃度の緑茶抽出物(商品名:ポリ
フェノンG、茶ポリフェノール含量32〜33%、三井
農林(株)製)を塗布し、室温で90分間放置した。次
に、デシケーター(内径180mm)の底部に300m
lの蒸留水を入れた結晶皿を置き、中板上に上記の合板
を置いた。この状態で、デシケーターを20℃で24時
間放置した後、蒸留水に移行したホルムアルデヒド量を
実施例2と同様にHPLC分析した。結果を第5表に示す。
表から明らかなように、合板からのホルムアルデヒドの
放出量は、緑茶抽出物の塗布量が増加するに従って減少
することが明らかとなった。さらに、緑茶抽出物の添加
量が15g/m以上では、F1規格の合板に適合する
レベル(放出量0.5ppm以下)まで減少した。
【0028】
【表5】 第 5 表
【0029】試験例1 各種ポリフェノールを10mMとなるように蒸留水また
はメタノールに溶解し、これをポリフェノール溶液とし
た。このポリフェノール溶液1ml、1000ppmの
ホルムアルデヒド50μlおよびリン酸−クエン酸緩衝
液(pH6.0)8mlを試験管に加えて攪拌した後、
25℃で15分間放置した。次に、実施例1で用いたDN
PH溶液1mlを加えて混合した後、実施例1と同様にし
てHPLCによりホルムアルデヒドを測定した。この値か
ら、ホルムアルデヒド減少率を求めた。なお、ポリフェ
ノールを溶解する際にメタノールを使用した場合には、
ポリフェノール溶液1mlに、リン酸−クエン酸緩衝液
(pH6.0)4mlおよびメタノール4mlを加え、
蒸留水の場合と同様に測定を行った。結果を第6表に示
す。
【0030】
【表6】 第 6 表
【0031】表から明らかなように、各種ポリフェノー
ルのうちホルムアルデヒドの減少率は、フラバン−3−
オール誘導体であるエピカテキンガレート(ECg)と
エピガロカテキンガレート(EGCg)で高く、放出さ
れたホムアルデヒドの95%以上を捕捉した。さら
に、フラバン−3−オールであるエピガロカテキン(E
GC)、エピカテキン(EC)、カテキン(C)もホル
ムアルデヒドの除去に有効であった。これに対して、没
食子酸,没食子酸メチル,没食子酸エチル,没食子酸プ
ロピル,カテコール,ピロガロール等の他のポリフェノ
ール類では、ホルムアルデヒドはほとんど減少しない
か、減少してもその量は僅かであった。すなわち、ホル
ムアルデヒド捕捉作用をほとんど持たないことが明らか
となった。このように、各種ポリフェノールの中でも、
フラバン−3−オールおよびその誘導体、特にECgE
GCgは、優れたホルムアルデヒド捕捉能を有すること
が明らかとなった。
【0032】実施例 ホルムアルデヒドを含まない畳床用ファイバーボード
(15×15cm、厚さ1.5cm、三井農林(株)
製)の両面に、種々の濃度の緑茶抽出物(商品名:ポリ
フェノンG、茶ポリフェノール含量32〜33%、三井
農林(株)製)を塗布した。次に、デシケーター(内径
240mm)の底部に蒸留水300mlを入れた結晶皿
(直径12cm、高さ6cm)を置き、中板の上に上記
の畳床用ファイバーボード2枚を置いた。さらに、3%
ホルムアルデヒド溶液1mlを滴下した濾紙を入れたシ
ャーレを中板の上に置き、デシケーターを密封した。こ
の状態で20℃にて24時間放置した後、蒸留水に移行
したホルムアルデヒド量(吸収時)を実施例2と同様に
HPLCにより測定した。続いて、濾紙を入れたシャーレを
取り除いた後、さらに蒸留水を新しいものに取り替え、
再びデシケーターを密封し、20℃で96時間放置し
た。この間に畳床用ファイバーボードから蒸留水に移行
したホルムアルデヒド量(放出時)を上記と同様に測定
した。結果を第7表に示す。表から明らかなように、茶
ポリフェノールを塗布した畳床用ファイバーボードはホ
ルムアルデヒドをよく吸収し、かつ一旦吸収したホルム
アルデヒドを放出させない性質を有することが明らかと
なった。なお、蒸留水へのホルムアルデヒドの移行量
は、茶ポリフェノールの使用量に従って減少していた。
【0033】
【表7】 第 7 表
【0034】実施例 市販メラミンユリア共縮合樹脂(商品名:MU−03
7、(株)ホーネンコーポレーション製)に、緑茶ポリ
フェノール(商品名:ポリフェノンG、茶ポリフェノー
ル含量32〜33%、三井農林(株)製)を1%(w/
w)添加したものを接着剤として用いて3プライ合板を
作成し、実施例5と同様に蒸留水に移行したホルムアル
デヒド量をHPLCにより測定した。対照として緑茶ポリフ
ェノールを含まない接着剤を用いて合板を作成し、同様
に試験した。なお、合板作成条件は次の通りである。 つき板:ラワン剤(厚さ:心材1.5mm、表面材1m
m) 接着剤調製:主材に対し小麦粉3部および20%塩化ア
ンモニウム溶液1部 接着剤塗布量:30g/尺 熱圧条件:120℃、7Kgf/cmで3分間 養生時間:開放状態で7〜10日間養生を行った後の合
板を試験に使用 その結果、緑茶ポリフェノールを添加した接着剤を用い
た合板の場合、ホルムアルデヒド濃度は10.0ppm
であったのに対し、無添加の接着剤を用いた合板の場合
は15.1ppmを示した。このことから、合板作成の
際に用いる接着剤に茶ポリフェノールを添加することに
より、合板から発生するホムアルデヒド量を減少できる
ことが明らかとなった。
【0035】実施例 変性澱粉および合成樹脂を主成分とする市販壁紙用接着
剤(商品名:ロリアンカベ紙のりA、(株)アサヒペン
製)に、緑茶ポリフェノール(商品名:ポリフェノン
G、茶ポリフェノール含量32〜33%、三井農林
(株)製)が5%(w/w)となるように混合した。こ
の接着剤3.4gをガラス板(15×15cm、厚さ2
mm)の片面に塗布した後、10分間放置した。デシケ
ーター(内径240mm)の底部に蒸留水300mlを
入れた結晶皿(直径12cm、高さ6cm)を置き、中
板の上に接着剤を塗布したガラス板2枚を入れて密封
し、20℃で24時間放置した。その後、蒸留水に移行
したホルムルデヒド量を実施例2と同様にHPLCで測定し
た。なお、対照として緑茶ポリフェノールを添加しない
接着剤についても同様に測定した。この結果、緑茶ポリ
フェノール無添加の接着剤を用いた際のホルムアルデヒ
ド放出量を100とした場合、緑茶ポリフェノールを添
加した接着剤を用いた場合の放出量は36であった。こ
のことから、壁紙を接着する際の接着剤(糊)に、緑茶
ポリフェノールを添加することにより、接着剤の放出す
るホルムアルデヒドを大幅に減少できることが明らかと
なった。
【0036】実施例 15cm×15cmの大きさに切断した畳表の片面に、
製造例1で得られた緑茶抽出物の水溶液を塗布し、乾燥
させた。畳表に塗布する茶抽出物の量は、1畳(約1.
7m)あたり38g、75g、150gとした。次
に、デシケーター(内径240mm)の底部に蒸留水3
00mlを入れた結晶皿(直径12cm、高さ6cm)
を置き、2%ホルムアルデヒド水溶液1mlを染み込ま
せた濾紙(直径90mm)をシャーレに入れて中板の上
に置き、デシケーター蓋部から上記の畳表2枚を吊るし
た。この状態でデシケーターを20℃で1日間放置した
後、蒸留水に移行したホルムルデヒド量を実施例2と同
様にHPLCで測定した。さらに、ホルムアルデヒドを染み
込ませた濾紙を除去した後、上記の畳表をデシケーター
内にて20℃で1日間放置し、その間に畳表から蒸留水
に移行したホルムアルデヒドを再度実施例2と同様に測
定した。対照として、茶ポリフェノールを塗布していな
い畳表を用いた区についても同様に試験を行った。結果
を第8表に示す。表から明らかなように、緑茶抽出物を
塗布した畳表は、ホルムアルデヒドを吸収するだけでな
く、吸収したホルムアルデヒドを再放出しないことが明
らかとなった。
【0037】
【表8】 第 8 表
【0038】
【発明の効果】本発明の建築用もしくは家具用材料は
優れたホルムアルデヒド捕捉能を有しており、これら自
体から発生するホルムアルデヒドを吸収して外部への放
出を抑制する他、その他の原因で室内等に放出されたホ
ルムアルデヒドを吸収することができる。したがって、
ホルムアルデヒドを発生する各種材料は勿論のこと、ホ
ルムアルデヒドを発生しないものに対しても、本発明に
したがい植物ポリフェノールであるエピカテキンガレー
トおよび/またはエピガロカテキンガレートを含有させ
ることによって、ホルムアルデヒドを効率よく吸収、除
去することができる。しかも、本発明は天然物に含まれ
る植物ポリフェノールを利用しているため、人体に対す
る安全性も確保されており、建材、内装材等の各種材料
や空気清浄器などの身の回りの製品に応用するのに非常
に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−299466(JP,A) 特開 平10−218999(JP,A) 特開 平7−148407(JP,A) 特開 平8−266828(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 20/00 - 20/34 B01D 39/00 - 39/20 A61L 9/16 A47B 96/20 E04B 1/92

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エピカテキンガレートおよび/またはエ
    ピガロカテキンガレートを有効成分として含有すること
    を特徴とするホルムアルデヒド捕捉能を有する建築用も
    しくは家具用材料。
  2. 【請求項2】 建築用もしくは家具用材料が、シート状
    形成物である請求項1記載の材料。
  3. 【請求項3】 建築用もしくは家具用材料が、木質材料
    である請求項1記載の材料。
  4. 【請求項4】 建築用もしくは家具用材料が、接着剤で
    ある請求項1記載の材料。
  5. 【請求項5】 エピカテキンガレートおよび/またはエ
    ピガロカテキンガレートを有効成分として含有させるこ
    とを特徴とする建築用もしくは家具用材料にホルムアル
    デヒド捕捉能を付与する方法。
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