JP3302661B2 - オープンシールド機およびそれを使用する地下構造物の施工法 - Google Patents
オープンシールド機およびそれを使用する地下構造物の施工法Info
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Description
溝、電信電話等の布設地下道等の地下構造物を市街地等
の施工に使用するオープンシールド機およびそれを使用
した地下構造物の施工法に関するものである。
プンカット工法)とシールド工法の長所を生かした合理
性に富む工法である。図11にその概略を示すと、図中1
はオープンシールド機で、これは左右の側壁板1aとこ
れら側壁板1aに連結する底板1bとからなる前面、後
面及び上面を開口したシールド機である。
と底板1bの先端を刃口11として形成し、また側壁板1
aの中央又は後端近くに推進ジャッキ2を後方に向け上
下に並べて配設する。図中3は隔壁を示す。
ンシールド機1を設置して、オープンシールド機1の推
進ジャッキ2を伸長して発進坑内の反力壁に反力をとっ
てオープンシールド機1を前進させ、地下構造物を形成
する第1番目のコンクリート函体4を上方から吊り降
し、オープンシールド機1のテール部1c内で縮めた推
進ジャッキ2の後方にセットする。推進ジャッキ2と反
力壁の間にはストラットを配設して適宜間隔調整をす
る。
ンシールド機1を発進させるにはこの土留壁22を一部鏡
切りするが、必要に応じて薬液注入等で発進坑の前方部
分に地盤改良を施しておくこともある。
機1の前面又は上面から土砂を掘削しかつ排土する。こ
の排土工程と同時またはその後に推進ジャッキ2を伸長
してオープンシールド機1を前進させる。この前進工程
の場合、コンクリート函体4の前にはボックス鋼材又は
型鋼を用いた枠体よりなる押角8を配設する。
の前に第2番目のコンクリート函体4をオープンシール
ド機1のテール部1c内に吊り降す。以下、同様の掘削
・排土工程、前進工程、コンクリート函体4のセット工
程を適宜繰返して、順次コンクリート函体4をオープン
シールド機1の前進に伴い縦列に地中に残置し、さらに
このコンクリート函体4の上面に埋戻し5を施す。
ルド機1のテール部1c内に吊り降す際には、コンクリ
ートブロック等による高さ調整材7をコンクリート函体
4下に配設し、このテール部1c内でコンクリート函体
4の左右および下部の空隙にグラウト材6を充填する。
到達坑まで達したならばこれを撤去して工事を完了す
る。
プンシールド機1のテール部1c内に吊り降され、オー
プンシールド機1の前進とともに該テール部1cから出
て地中に残されていくものであるが、該コンクリート函
体4は鉄筋コンクリート製のもので、図12に示すように
左側壁板4a,右側壁板4bと上床板4cと下床板4d
とからなるもので、前後面が開口10として開放されてい
る。
記のごとく掘削・排土は地上に設置したショベル等の掘
削機9で行い、また、コンクリート函体4のオープンシ
ールド機1のテール部1cへのセットも地上に設置した
クローラクレーン等の揚重機で行う。
下を横切るような場合には、それがある箇所では前記掘
削機9や揚重機が配置できず、オープンシールド工法の
施工が不可能となる。そこで、開削工法とシールド工法
の長所を生かした合理性に富むオープンシールド工法に
より施工する場合に、施工箇所の上方に橋桁などの障害
物が存在し、その下を横切る場合でも、オープンシール
ド工法に用いたオープンシールド機1はそのまま設置し
てこの障害物の影響を受けずに地下構造物を施工し、ま
た、障害物通過後はオープンシールド工法にすぐ移行し
て施工を続行できる地下構造物の施工法として、次のよ
うな施工法がある。
し、障害物の下方を横切るときは、オープンシールド機
の前面を掘削排土し、オープンシールド機を先進させて
から、またはオープンシールド機ごとコンクリート函体
を発進坑に設置の前記元押しジャッキで押し出し、該元
押しジャッキと押し出したコンクリート函体との間に新
たなコンクリート函体を配設して押し出しを繰り返す推
進工程をオープンシールド工法に組み合わせたものであ
る。
る発進坑は、施工区間が長いような場合やカーブしてい
る場合などは、オープンシールド工法で既に施工したコ
ンクリート函体4の最前のものの前方とオープンシール
ド機1のテール部1cとの間に設けることがあり、従来
は、テール部の後方に例えば内部に元押しジャッキを配
設した推進チャンバをクレーンなどの重機で吊り下ろし
て設置し、これを発進坑としている。
ンバを地上から吊り下ろして設置する方法では、クレー
ンなどの重機を別途必要とし、吊り下ろし作業には時間
と手間を要して施工効率がよくない、また、重機がセッ
トできない場所では、発進坑の設置が難しく、地下構造
物を施工できなくなるおそれもある。
し、オープンシールド工法に、コンクリート函体を発進
坑に設置した元押しジャッキで押し出す推進工程を組み
合わせた工法で施工する場合に、施工工程の途中で、発
進坑となる推進チャンバを地上からクレーンなどで吊り
下ろす必要もなく、任意の箇所に発進坑を設けることが
でき、施工性のよいオープンシールド機およびそれを使
用した地下構造物の施工法を提供することにある。
するため、地下構造物の施工法で使用するオープンシー
ルド機としては、左右側壁板の内側にシールドジャッキ
を配設し、前面、後面および上面を開口したオープンシ
ールド機において、機体の後部のテール部を前後に切り
離し可能なテール部本体と切離し部とに形成し、後部の
切離し部を発進坑として内部に元押しジャッキが配設さ
れる推進チャンバとすること、また、切離し部はボルト
でテール部本体に結合されることを要旨とするものであ
る。
ールド機の前面又は上面開口より前方の土砂を掘削排土
する工程と、推進ジャッキを伸長してコンクリート函体
を反力にしてシールド機を前進させる工程と、シールド
機のテール部内で縮めた推進ジャッキの後方に新たなコ
ンクリート函体を上方から吊り降してセットする工程と
を適宜繰り返してコンクリート函体を縦列に順次埋設す
るオープンシールド工法と、オープンシールド機の前面
を掘削排土し、オープンシールド機を前進させてから、
またはオープンシールド機ごとコンクリート函体を発進
坑に設置した元押しジャッキで押し出し、該元押しジャ
ッキと押し出したコンクリート函体との間に新たなコン
クリート函体を配設して押し出しを繰り返す推進工程と
を組み合わせた地下構造物の施工法において、オープン
シールド機のテール部の後部を切離し部に形成し、該切
離し部を切り離した後、切離し部に元押しジャッキを設
置し発進坑となる推進チャンバとし、該推進チャンバに
設置の元押しジャッキでコンクリート函体を押し出すこ
とを要旨とするものである。
シールド機のテール部をテール部本体とこれに切り離し
可能な切離し部とで構成したから、切離し部を切り離し
て内部に元押しジャッキを設置すれば、推進チャンバと
なるからその場で発進坑が形成できる。
に加えて、切離し部はボルトでテール部本体に結合して
あるから、現場での切り離しが容易で施工性がよい。
シールド機のテール部の該切離し部を切り離した後、切
離し部に元押しジャッキを設置すれば、発進坑となる推
進チャンバが形成できる。これにより、クレーンなどの
重機を使用しないでも推進チャンバを設置できるから、
推進区画の任意の場所に発進坑を形成できる。
ールド機を推進して、オープンシールド機の前進分に推
進チャンバ内で新たなコンクリート函体を設置し、オー
プンシールド工法で既に設置した後方のコンクリート函
体に反力をとって推進チャンバに設置の元押しジャッキ
で新たに設置したコンクリート函体を押し出せば、この
推進チャンバによる発進坑でコンクリート函体を横取り
するかたちでコンクリート函体を順次前方に押し出せ
る。これにより、オープンシールド機もコンクリート函
体も発進坑から前方に押し出せるから、橋桁などの障害
物が上方に存在しても、その下方をそのまま通過でき
る。
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の地下構造物の
施工法で使用するオープンシールド機の一部切り欠いた
側面図、図2は同上要部の推進チャンバの縦断側面図、
図3は同上平面図、図4は同上正面図で、オープンシー
ルド機1の基本構成は従来と同様、左右の側壁板1aと
これら側壁板1aに連結する底板とからなる前面、後面
及び上面を開口したシールド機であり、前記側壁板1a
と底板の先端を刃口11として形成し、また側壁板1aの
中央又はテール部1cである後端近くにシールド機推進
用の推進ジャッキ2を後方に向け上下に並べて配設して
ある。
前後方向に長尺に形成し、推進ジャッキ2が配設される
テール部本体12と、該テール部本体12の後部に切り離し
可能な切離し部13とで構成する。
は、例えば図8に示すようにテール部本体12と切離し部
13との接合部を薄肉部に形成し、さらにこの薄肉部から
内側に突出するフランジ14を設け、このフランジ14を相
互にボルト15で結合した。この場合、テール部本体12と
切離し部13とはそれぞれ例えば100 mm程度の肉厚を有
するものであるから、接合部を薄肉部に形成しても強度
的な問題はほとんど生じない。
推進チャンバとなるもので、推進チャンバの構成を次に
図2〜図7について説明すると、後部に設置した支圧板
16の前部に図6に示すような井桁状に枠組みしたジャッ
キ架台17を設置し、該ジャッキ架台17でオープンシール
ド機1およびコンクリート函体4の推進用の元押しジャ
ッキ18を左右方向に2基、上下方向に3基配設する。
リート函体4の後部に配設されるプレスバー、21はH型
鋼などによるガイド受台、22は切離し部13の前端に設け
た土留壁を示す。
て地下構造物を施工する方法を説明する。本発明の施工
法もオープンシールド工法を主体とするもので、オープ
ンシールド工法については図11で既に説明したとおりで
ある。すなわち、図示は省略するが、発進坑内にこのオ
ープンシールド機1を設置して、オープンシールド機1
の推進用の推進ジャッキ2を伸長して発進坑内の反力壁
に反力をとってオープンシールド機1を前進させ、地下
構造物を形成する第1番目のコンクリート函体4を上方
から吊り降し、オープンシールド機1のテール部1c内
で縮めた推進ジャッキ2の後方にセットする。推進ジャ
ッキ2と反力壁の間にはストラット19を配設して適宜間
隔調整をする。
ープンシールド機1の前面又は上面から土砂を掘削しか
つ排土する。この排土工程と同時またはその後に推進ジ
ャッキ2を伸長してオープンシールド機1を前進させ
る。そして前記第1番目のコンクリート函体4の前に第
2番目のコンクリート函体4をオープンシールド機1の
テール部1c内に吊り降す。以下、同様の掘削・排土工
程、前進工程、コンクリート函体4のセット工程を適宜
繰返して、順次コンクリート函体4をオープンシールド
機1の前進に伴い縦列に地中に残置し、さらにこのコン
クリート函体4の上面に埋戻し5を施す。
障害物で、障害物23の下にこれを横切るようにコンクリ
ート函体4を埋設する場合には、まず、障害物23の手前
位置でオープンシールド工法を一時中断し、オープンシ
ールド機1のテール部1cの切離し部13をテール部本体
12から切り離す。
く、簡単に行える。そして、この切離し部13の内部に図
2、図10に示すように元押しジャッキ18などの推進設備
を設置して切離し部13を推進チャンバとして発進坑に形
成する。かかる推進チャンバは前記のように切離し部13
を切り離すだけでよいから、上方に障害のあるような場
所でも設置が可能である。
キ2または切離し部13に設置の元押しジャッキ18を伸長
して、プレスバー20またはオープンシールド工法で既に
設置してある後方のコンクリート函体4に反力をとって
オープンシールド機1を前進させる。これにより、切離
し部13がその場に残置された状態でテール部本体12は前
進し、切離し部13の前方にオープンシールド機1の前進
分だけ空間が形成される。
1の前端を機体内から手掘りまたは簡単な機械掘りで掘
削し、掘削土砂はベルトコンベアなどで後方へと搬送す
る。
内部で新たなコンクリート函体4を設置し、このコンク
リート函体4を切離し部13の内部に設置の元押しジャッ
キ18で、オープンシールド機1の前進により切離し部13
の前方に形成された空間に押し出す。
せておかずに、切離し部13内に設置した新たなコンクリ
ート函体4とともにいっしょに元押しジャッキ18で同時
に押し出すようにしてもよい。
ープンシールド機1の前進、元押しジャッキ18の伸縮に
よるコンクリート函体4の押し出し、または、元押しジ
ャッキ18の伸縮によるオープンシールド機1ごとのコン
クリート函体4の押し出し、補充、掘削・排土を繰り返
す推進工程で、オープンシールド機1を前進させ、それ
に続いてコンクリート函体4を順次後端で横取りして補
充しながら縦列に押し進め橋桁などの障害物23の下方を
横切る。
函体4の下部または床部にはコンクリートブロック等に
よる高さ調整材7や裏込め材などを配設する。
障害物23の下を横切る施工が完了したならば、オープン
シールド工法に再び戻り、施工を続行する。
ャッキ18、ストラット19、プレスバー20などを撤去した
後、埋め殺しとし、この空いた部分にはコンクリート函
体4を補充するか、現場施工での補充でオープンシール
ド工法の施工部と推進工程での施工部分との接続を行
う。
ルド機およびそれを使用する地下構造物の施工法は、オ
ープンシールド工法に、コンクリート函体を発進坑に設
置した元押しジャッキで押し出す推進工程を組み合わせ
た工法で施工する場合に、施工工程の途中で、発進坑と
なる推進チャンバを地上からクレーンなどで吊り下ろす
必要もなく、オーブンシールド機のテール部の一部を切
り離すだけでその場で任意の箇所に発進坑を設けること
ができ、施工性のよいものである。
す一部切り欠いた側面図である。
チャンバの縦断側面図である。
チャンバの平面図である。
チャンバの正面図である。
チャンバのプレスバーの正面図である。
チャンバのジャッキ架台の正面図である。
チャンバのストラットの正面図である。
ル部本体と切離し部の接合部分の横断平面図である。
切離し部の切り離し前の状態の一部切り欠いた側面図で
ある。
す切離し部の切り離し後の状態の一部切り欠いた側面図
である。
図である。
ト函体の斜視図である。
函体 4a…左側壁板 4b…右側壁板 4c…上床板 4d…下床板 5…埋戻し 6…グラウト材 7…高さ調整材 8…押角 9…掘削機 10…開口 11…刃口 12…テール部本体 13…切離し部 14…フランジ 15…ボルト 16…支圧板 17…ジャッキ架台 18…元押しジャッ
キ 19…ストラット 20…プレスバー 21…ガイド受台 22…土留壁 23…障害物
Claims (3)
- 【請求項1】 左右側壁板の内側にシールドジャッキを
配設し、前面、後面および上面を開口したオープンシー
ルド機において、機体の後部のテール部を前後に切り離
し可能なテール部本体と切離し部とに形成し、後部の切
離し部を発進坑として内部に元押しジャッキが配設され
る推進チャンバとすることを特徴とするオープンシール
ド機。 - 【請求項2】 切離し部はボルトでテール部本体に結合
される請求項1記載のオープンシールド機。 - 【請求項3】 オープンシールド機の前面又は上面開口
より前方の土砂を掘削排土する工程と、推進ジャッキを
伸長してコンクリート函体を反力にしてシールド機を前
進させる工程と、シールド機のテール部内で縮めた推進
ジャッキの後方に新たなコンクリート函体を上方から吊
り降してセットする工程とを適宜繰り返してコンクリー
ト函体を縦列に順次埋設するオープンシールド工法と、
オープンシールド機の前面を掘削排土し、オープンシー
ルド機を前進させてから、またはオープンシールド機ご
とコンクリート函体を発進坑に設置した元押しジャッキ
で押し出し、該元押しジャッキと押し出したコンクリー
ト函体との間に新たなコンクリート函体を配設して押し
出しを繰り返す推進工程とを組み合わせた地下構造物の
施工法において、オープンシールド機のテール部の後部
を切離し部に形成し、該切離し部を切り離した後、切離
し部に元押しジャッキを設置し発進坑となる推進チャン
バとし、該推進チャンバに設置の元押しジャッキでコン
クリート函体を押し出すことを特徴とする地下構造物の
施工法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP25312699A JP3302661B2 (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | オープンシールド機およびそれを使用する地下構造物の施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001073686A JP2001073686A (ja) | 2001-03-21 |
JP3302661B2 true JP3302661B2 (ja) | 2002-07-15 |
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ID=17246872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25312699A Expired - Lifetime JP3302661B2 (ja) | 1999-09-07 | 1999-09-07 | オープンシールド機およびそれを使用する地下構造物の施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101935988B (zh) * | 2010-08-24 | 2011-08-17 | 攀钢集团冶金工程技术有限公司 | 箱涵结构和箱涵穿越路基的千斤顶顶进方法 |
CN109184706B (zh) * | 2018-09-27 | 2020-09-15 | 中国电建集团铁路建设有限公司 | 一种大直径盾构机分体始发的方法 |
-
1999
- 1999-09-07 JP JP25312699A patent/JP3302661B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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