JP3302650B2 - 往復型光増幅器 - Google Patents
往復型光増幅器Info
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Description
ザ光を入力光とし、その入力光を固体レーザロッドで増
幅して出力光として出力する往復型光増幅器に関するも
のである。
体レーザロッドを使用した往復型光増幅器は、レーザ発
振器からの直線偏光のレーザ光を入力光として固体レー
ザロッドに入射させて光出力を増幅し、増幅後のレーザ
光を、固体レーザロッドに向けて反射させて、固体レー
ザロッドにより光出力を増幅して、増幅されたレーザ光
を光出力として出力するようになされている。
レーザロッドは発熱するため、側面部から冷却媒質によ
り冷却される。側面部を冷却するため、側面部では温度
が低くなるが固体レーザロッドの中央部では温度が高く
なる。固体レーザロッドの断面、すなわち側面部に垂直
な面内で温度差が生じ、それに起因して屈折率の差が生
じる。したがって、Nd原子が添加されたY3 Al5 O
12結晶(以下、Nd:YAGという)のような等方性媒
質で固体レーザロッドが構成されている場合には、固体
レーザロッドがレーザ光に対して凸レンズとして働くこ
とになる。この現象は熱レンズ効果と呼ばれる。このと
き、固体レーザロッドの断面において熱の発生が均一で
ない場合には、固体レーザロッドは、理想的な凸レンズ
として働かず、3次以上の波面収差を有する凸レンズと
して働く。
る増幅後のレーザ光は収束光線になり、反射されて再度
固体レーザロッドに入射するときに、固体レーザロッド
とレーザ光とのビームオーバラップが減少してしまうた
め、光軸上に凹レンズや凸レンズを配置してレーザ光の
広がり角を補償する。
する際、固体レーザロッドの断面において、径方向と周
方向とで熱レンズ効果に違いが生じる。このため、レー
ザ光の偏光面が径方向である場合と周方向である場合と
でレーザ光の径や波面の広がりが異なり、直線偏光のレ
ーザ光に合成される光が減少するため、増幅された光の
内、出力光として分けられる割合が減少する。また、径
方向と周方向との熱レンズ効果の違いに起因して固体レ
ーザロッドで増幅後のレーザ光に非点収差が生じるた
め、2つの固体レーザロッドを使用して、それらの間に
90度だけレーザ光の偏光面を回転させる90度旋光子
を配置する。
0度だけ回転されると、一方の固体レーザロッドと、他
方の固体レーザロッドとにおいて、熱レンズ効果を受け
る径方向または周方向が逆転するので、2つの固体レー
ザロッドを通過すると熱レンズ効果の方向依存性が低減
され、非点収差が低減される。
偏光子が入力光を透過させて内部の光学系にレーザ光を
導くと共に、増幅後のレーザ光を反射して、往復の2度
1/4波長板を通過させる事でレーザ光の偏光方向を9
0回転させて、再び増幅させた直線偏光の光を出力光と
して出射させる。
光子、固体レーザロッド、90度旋光子、1/4波長
板、レーザ光を反射する反射手段などで構成される。
ser Engineering」(Walter K
oechner著、Springer−Verlag発
行、第4版、1996年)の第595頁〜第600頁に
記載の従来の往復型光増幅器の一例を示す構成図であ
る。図において、101は、従来の往復型光増幅器であ
り、102−1,102−2は、レーザ光の光出力を増
加する2つの固体レーザロッドであり、103は、入力
光201を透過して固体レーザロッド102−1に入射
させ、固体レーザロッド102−1からのレーザ光を反
射して出力光202として出射させる偏光子である。1
04は、全反射鏡であり、105は、レーザ光を円偏光
にする1/4波長板であり、106は、レーザ光の偏光
面を90度回転させて、熱レンズ効果の方向依存性に起
因する非点収差を低減する90度旋光子であり、107
は、熱レンズ効果に起因して変化したレーザ光の広がり
角を補償する凹レンズであり、108は、レーザ光の進
行方向を反転する全反射鏡である。なお、110は全反
射鏡である。
力光201が図示せぬ発振器から偏光子103に入射す
る。入力光201は偏光子103を透過して固体レーザ
ロッド102−1に入射し、増幅される。今の場合、固
体レーザロッド102−1,102−2がNd:YAG
で構成されているので、固体レーザロッド102−1か
ら出射する増幅後のレーザ光は熱レンズ効果により収束
光線になるが、凹レンズ107によりその広がり角が補
償される。さらに、90度旋光子106により偏光面が
90度回転された後、レーザ光は固体レーザロッド10
2−2に入射する。90度旋光子106により偏光面が
90度回転されることにより、熱レンズ効果の方向依存
性が低減され、非点収差が低減される。
光がさらに増幅されて出射し、全反射鏡104で反射さ
れ1/4波長板105に入射し、円偏光になった後、全
反射鏡108で反射され、復路のレーザ光になる。そし
て、1/4波長板105により、その復路のレーザ光
は、円偏光から、往路のレーザ光の偏光面から90度回
転した偏光面を有する直線偏光になる。その後、全反射
鏡104、固体レーザロッド102−2、90度旋光子
106、凹レンズ107、および固体レーザロッド10
2−1を介して往路と同様に増幅され、偏光子103に
入射する。
光の偏光面、すなわち入力光201の偏光面から90度
回転した面になっているため、偏光子103で反射さ
れ、全反射鏡110を介して出力光202として出射す
る。
は以上のように構成されているので、90度旋光子10
6で偏光面を90度回転させることにより、熱レンズ効
果の方向依存性に起因するレーザ光の非点収差が低減す
るが、完全になくすことは困難であるため、復路でさら
に非点収差が増大し、レーザ光が増幅される割合が減少
し、装置の増幅率が低減してしまうなどの課題があっ
た。
るレーザ光の光径の変化の一例を示す図であるが、往路
の固体レーザロッド102−1で非点収差が発生し、往
路の固体レーザロッド102−2で非点収差が増大し、
さらに復路の固体レーザロッド102−1,102−2
で非点収差が増大し、非点収差が含まれた出力光202
が出射されている。このように、出力光202に非点収
差がある場合、出力光202の有効利用が制限されてし
まう。例えば、出力光202を非線形結晶で波長変換す
る場合、出力光202に非点収差があると、波面が一様
でないことに起因して波長変換の効率が低下する。
うに構成されているので、固体レーザロッド102−
1,102−2で発生した光のうち、出力光202と同
一の偏光面ではないものについては偏光子103を透過
して入力光201とほぼ同軸で進行して、入力光201
を生成する図示せぬ発振器に入射するため、発振器の動
作が不安定になり、入力光201ひいては出力光202
が不安定になる可能性があるとともに、発振器自体が故
障する可能性もあるという課題があった。
差が発生した場合、球レンズや球面鏡では補償すること
が困難であるため、波面収差に起因してレーザ光の一部
が散逸し、装置としての増幅率が低下してしまうという
課題があった。
めになされたもので、入力光であるレーザ光を透過させ
るとともに、入力光とは偏光方向が異なる増幅後のレー
ザ光を出力光として反射する偏光手段と、レーザ光の光
軸上にそれぞれ配置され、レーザ光を増幅する2つの光
増幅手段と、偏光手段と一方の光増幅手段との間でレー
ザ光の光軸上に配置され、レーザ光の偏光面を一定方向
に45度だけ回転させる45度旋光手段と、2つの光増
幅手段の間でレーザ光の光軸上に配置され、レーザ光の
偏光面を90度だけ回転させる90度旋光手段と、レー
ザ光の光軸上に配置され、光増幅手段における熱レンズ
効果を補償する熱レンズ補償手段と、レーザ光の光軸上
に配置され、他方の光増幅手段からのレーザ光を反射
し、他方の光増幅手段に入射させる反射手段とを備える
ことにより、固体レーザロッドにおける熱レンズ効果の
方向依存性に起因するレーザ光の波面収差や非点収差を
低減し、増幅率を良好にするとともに出力光を安定させ
ることができる往復型光増幅器を得ることを目的とす
る。
増幅器は、入力光であるレーザ光を透過させるととも
に、入力光とは偏光方向が異なる増幅後のレーザ光を出
力光として反射する偏光手段と、レーザ光の光軸上にそ
れぞれ配置され、レーザ光を増幅する2つの光増幅手段
と、偏光手段と一方の光増幅手段との間でレーザ光の光
軸上に配置され、レーザ光の偏光面を一定方向に45度
だけ回転させる45度旋光手段と、2つの光増幅手段の
間でレーザ光の光軸上に配置され、レーザ光の偏光面を
90度だけ回転させる90度旋光手段と、レーザ光の光
軸上に配置され、光増幅手段における熱レンズ効果を補
償する熱レンズ補償手段と、レーザ光の光軸上に配置さ
れ、他方の光増幅手段からのレーザ光を反射し、他方の
光増幅手段に入射させる反射手段とを備えるものであ
る。
光増幅手段の間に配置された凹レンズを熱レンズ補償手
段としたものである。
光増幅手段の外側に配置された焦点距離の同一な2つの
凹レンズを熱レンズ補償手段としたものである。
光増幅手段の対向する端面の一方の像を他方の端面に互
いに転写する2つの凸レンズを熱レンズ補償手段とした
ものである。
説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
往復型光増幅器を示す構成図である。図において、1
は、実施の形態1による往復型光増幅器であり、2−
1,2−2は、Nd:YAGなどの固体レーザ媒質をロ
ッド型に成形した、レーザ光の光出力を増加する2つの
固体レーザロッド(光増幅手段)であり、3は、入力光
11を透過して固体レーザロッド2−1に入射させ、固
体レーザロッド2−1からのレーザ光を反射して出力光
12として出射させる偏光子(偏光手段)である。
との間でレーザ光の光軸上に配置され、レーザ光の偏光
面を45度だけ回転させる45度ファラデー旋光器(4
5度旋光手段)である。なお、ファラデー旋光器とは、
ファラデー効果を利用した旋光器である。ファラデー効
果とは、磁気光学効果の1つであり、磁場中に置かれた
透明媒質中を直線偏光が磁場と平行に伝播するとき、偏
光面が回転する現象である。なお、偏光面の回転方向は
直線偏光の伝播方向に依存しないので、偏光子3からの
レーザ光の偏光面、および固体レーザロッド2−1から
のレーザ光の偏光面は同一の方向に回転される。すなわ
ち、往路と復路の2回、45度ファラデー旋光器5を通
過することにより、合計で90度だけレーザ光の偏光面
が回転される。
ーザ光の広がり角を補償する凹レンズ(熱レンズ補償手
段)である。一般に、固体レーザロッド2−1,2−2
は励起光の吸収により発熱するため、側面部から冷却さ
れる。側面部を冷却するため、側面部では温度が低くな
るが固体レーザロッド2−1,2−2の断面の中央部で
は温度が高くなる。そして固体レーザロッド2−1,2
−2の断面における温度差に起因して屈折率の差が生じ
る。したがって、Nd:YAGのような等方性媒質で固
体レーザロッド2−1,2−2が構成されている場合に
は、固体レーザロッド2−1,2−2がレーザ光に対し
て凸レンズとして働く。すなわち、熱レンズ効果が生じ
る。したがって、光軸上に熱レンズ補償手段としての凹
レンズや凸レンズ(実施の形態1においては凹レンズ
7)を配置してレーザ光の広がりを補償する。
て、熱レンズ効果の方向依存性に起因する非点収差を低
減する90度旋光子(90度旋光手段)である。レーザ
光が固体レーザロッド2−1,2−2を通過する際、固
体レーザロッド2−1,2−2の断面において、径方向
と周方向とで熱レンズ効果に違いが生じるが、90度旋
光子6により偏光面が90度だけ回転されると、一方の
固体レーザロッド2−1と、他方の固体レーザロッド2
−2とにおいて、レーザ光が熱レンズ効果を受ける方向
(径方向または周方向)が入れ換わるので、2つの固体
レーザロッド2−1,2−2を通過すると熱レンズ効果
の方向依存性が低減され、非点収差が低減される。8
は、レーザ光の進行方向を反転する全反射鏡(反射手
段)である。
形態1による往復型光増幅器におけるレーザ光の光径の
変化の一例を示す図である。なお、図2の横軸は光軸上
の距離を表し、縦軸はレーザ光の光径を表し、縦線は光
軸上における各構成要素の位置を示すものである。
示せぬ発振器から偏光子3に入射する。そのレーザ光は
偏光子3を透過して45度ファラデー旋光器5に入射す
る。45度ファラデー旋光器5は、そのレーザ光の偏光
面を所定の方向に45度回転させ、そのレーザ光は固体
レーザロッド2−1に入射する。
光は増幅される。今の場合、固体レーザロッド2−1,
2−2がNd:YAGで構成されているので、固体レー
ザロッド2−1から出射する増幅後のレーザ光は熱レン
ズ効果により収束光線になるが、凹レンズ7によりその
広がり角が補償される。さらに、90度旋光子6により
偏光面が90度回転された後、レーザ光は固体レーザロ
ッド2−2に入射する。90度旋光子6により偏光面が
90度回転されることにより、熱レンズ効果の方向依存
性が低減され、非点収差が低減される。
さらに増幅されて出射し、全反射鏡8で反射され、復路
のレーザ光になる。そして、その復路のレーザ光は、固
体レーザロッド2−2、90度旋光子6、凹レンズ7、
および固体レーザロッド2−1を介して往路と同様に増
幅され、45度ファラデー旋光器5に入射する。そして
45度ファラデー旋光器5は、そのレーザ光の偏光面を
往路と同一方向に45度回転させ、そのレーザ光は入力
光とは90度だけ異なる偏光面で偏光子3に入射する。
偏光子3はそのレーザ光を反射し、出力光12として出
射させる。
全反射鏡8で反射されるため、図2に示すように、復路
のレーザ光は往路のレーザ光と同一の軌跡で逆方向に進
行していくとともに同一の熱レンズ効果を受けるので、
すなわち、熱レンズ効果を含めた復路の光学系と往路の
光学系とがレーザ光に対して対称なものになるので、固
体レーザロッド2−2、90度旋光子6、凹レンズ7、
および固体レーザロッド2−1を介した後では、レーザ
光の径および波面の広がりが、元の(往路の)レーザ光
と同一のものに戻る。これによりレーザ光の非点収差お
よび波面収差の発生が抑制され、レーザ光が高い割合で
偏光子3により反射され、出力光12として出射され
る。すなわち、図2に示すように、全反射鏡8を中心に
してレーザ光の収差の変化が対称になり、出力光12に
おいては非点収差および波面収差がほとんどゼロに抑制
される。
ば、全反射鏡8で平行光線であるレーザ光を往路から復
路へと折り返すとともに、45度ファラデー旋光器5に
よりレーザ光の偏光面を合計で90度回転させるように
したので、熱レンズ効果を含めた復路の光学系と往路の
光学系とがレーザ光に対して対称なものになり、非点収
差および波面収差がほとんどゼロに抑制されるという効
果が得られる。
より、装置の増幅率が良好になるとともに、出力光12
を有効に利用することができ、レーザ光が偏光子3を透
過して、入力光11を発振する発振器に入射することに
起因して動作が不安定になり、入力光11ひいては出力
光12が不安定になる可能性を低減することができると
ともに、発振器自体が故障する可能性を低減することが
できる。
1,2−2を使用して波面収差の発生を抑制することが
できる場合には、熱レンズ効果を球面レンズだけで補償
することができる。したがって、この場合においてはレ
ーザ光の散逸を極めて小さくすることができ、装置の増
幅率をより良好にすることができる。
形態2による往復型光増幅器を示す構成図である。この
実施の形態2による往復型光増幅器は、実施の形態1に
よる往復型光増幅器の熱レンズ補償手段としての凹レン
ズ7の代わりに、2つの凹レンズ7−1,7−2を設け
たものである。実施の形態2(図3)におけるその他の
構成要素は、実施の形態1(図1)におけるものと同様
であるので、その説明を省略する。
ー旋光器5と固体レーザロッド2−1との間に配置され
た所定の焦点距離の凹レンズ(熱レンズ補償手段)であ
り、7−2は、固体レーザロッド2−2と全反射鏡8と
の間に配置された、凹レンズ7−1と同一の焦点距離の
凹レンズ(熱レンズ補償手段)である。
形態2による往復型光増幅器におけるレーザ光の光径の
変化の一例を示す図である。なお、図4の横軸は光軸上
の距離を表し、縦軸はレーザ光の光径を表し、縦線は光
軸上における各構成要素の位置を示すものである。
ように、凹レンズ7−1でレーザ光の広がり角が大きく
なり、固体レーザロッド2−1,2−2で広がり角が小
さくなってレーザ光線が収束光線になるが、凹レンズ7
−2で広がり角が大きくなり、レーザ光線が元の平行光
線になる。そして、復路においても往路と同様に熱レン
ズ効果が凹レンズ7−1,7−2により補償される。
1,7−2だけでは非点収差や波面収差は完全には抑制
されず、実施の形態1と同様に他の構成要素が必要であ
る。なお、その他の構成要素の機能は実施の形態1のも
のと同様であるので、その説明を省略する。
ば、実施の形態1と同様の効果が得られる他、熱レンズ
補償手段として2つの凹レンズ7−1,7−2を設ける
ようにしたので、球面レンズの製造上の理由により発生
するレンズ外周部分での非球面収差を抑制することがで
きるという効果が得られる。
形態3による往復型光増幅器を示す構成図である。この
実施の形態3による往復型光増幅器は、実施の形態1に
よる往復型光増幅器の熱レンズ補償手段としての凹レン
ズ7の代わりに、2つの凸レンズ7−3,7−4を設け
たものである。実施の形態3(図5)におけるその他の
構成要素は、実施の形態1(図1)におけるものと同様
であるので、その説明を省略する。
ド2−1と90度旋光子6との間に配置された所定の焦
点距離の凸レンズ(熱レンズ補償手段)であり、7−4
は、90度旋光子6と固体レーザロッド2−2との間に
配置された、凸レンズ7−3と同一の焦点距離の凸レン
ズ(熱レンズ補償手段)である。なお、2つの凸レンズ
7−3,7−4は、2つの固体レーザロッド2−1,2
−2の対向する端面21,22の一方の像を他方の端面
に互いに転写するように配置されており、2つの凸レン
ズ7−3,7−4および2つの固体レーザロッド2−
1,2−2の熱レンズ効果がいわゆる像転写系を構成し
ている。
形態3による往復型光増幅器におけるレーザ光の光径の
変化の一例を示す図である。なお、図6の横軸は光軸上
の距離を表し、縦軸はレーザ光の光径を表し、縦線は光
軸上における各構成要素の位置を示すものである。
ように、固体レーザロッド2−1でレーザ光の広がり角
が所定の角度だけ小さくなってレーザ光線が収束光線に
なるが、凸レンズ7−3,7−4でレーザ光線の広がり
角の正負が反転される。そして、固体レーザロッド2−
2でレーザ光の広がり角が、固体レーザロッド2−1に
より広がり角の変化分だけ小さくなるので、結局レーザ
光は元の平行光線になる。そして、復路においても往路
と同様に熱レンズ効果が凸レンズ7−3,7−4により
補償される。
3,7−4だけでは非点収差や波面収差は完全には抑制
されず、実施の形態1と同様に他の構成要素が必要であ
る。なお、その他の構成要素の機能は実施の形態1のも
のと同様であるので、その説明を省略する。
ば、実施の形態1と同様の効果が得られる他、熱レンズ
補償手段として2つの凸レンズ7−3,7−4を設ける
ようにしたので、球面レンズの製造上の理由により発生
するレンズ外周部分での非球面収差を抑制することがで
きるという効果が得られる。
においては、入力光11が偏光子3を透過し、出力光1
2が偏光子3で反射して出射されるようになされている
が、入力光11が偏光子3で反射し、出力光12が偏光
子3を透過して出射されるようにしてもよい。
光であるレーザ光を透過させるとともに、入力光とは偏
光方向が異なる増幅後のレーザ光を出力光として反射す
る偏光手段と、レーザ光の光軸上にそれぞれ配置され、
レーザ光を増幅する2つの光増幅手段と、偏光手段と一
方の光増幅手段との間でレーザ光の光軸上に配置され、
レーザ光の偏光面を一定方向に45度だけ回転させる4
5度旋光手段と、2つの光増幅手段の間でレーザ光の光
軸上に配置され、レーザ光の偏光面を90度だけ回転さ
せる90度旋光手段と、レーザ光の光軸上に配置され、
光増幅手段における熱レンズ効果を補償する熱レンズ補
償手段と、レーザ光の光軸上に配置され、他方の光増幅
手段からのレーザ光を反射し、他方の光増幅手段に入射
させる反射手段とを備えるように構成したので、熱レン
ズ効果を含めた復路の光学系と往路の光学系とがレーザ
光に対して対称なものになり、非点収差および波面収差
がほとんどゼロに抑制されるという効果がある。
側に配置された焦点距離の同一な2つの凹レンズを熱レ
ンズ補償手段とするか、あるいは、2つの光増幅手段の
対向する端面の一方の像を他方の端面に互いに転写する
2つの凸レンズを熱レンズ補償手段とするように構成し
たので、球面レンズの製造上の理由により発生するレン
ズ外周部分での非球面収差を抑制することができるとい
う効果がある。
器を示す構成図である。
レーザ光の光径の変化の一例を示す図である。
器を示す構成図である。
レーザ光の光径の変化の一例を示す図である。
器を示す構成図である。
レーザ光の光径の変化の一例を示す図である。
ある。
径の変化の一例を示す図である。
ド(光増幅手段)、3偏光子(偏光手段)、5 45度
ファラデー旋光器(45度旋光手段)、690度旋光子
(90度旋光手段)、7,7−1,7−2 凹レンズ
(熱レンズ補償手段)、7−3,7−4 凸レンズ(熱
レンズ補償手段)、8 全反射鏡(反射手段)、11
入力光、12 出力光。
Claims (4)
- 【請求項1】 直線偏光のレーザ光を入力光とし、その
入力光を増幅して出力光として出力する往復型光増幅器
において、 前記入力光であるレーザ光を透過させるとともに、前記
入力光とは偏光方向が異なる増幅後のレーザ光を前記出
力光として反射する偏光手段と、 前記レーザ光の光軸上にそれぞれ配置され、前記レーザ
光を増幅する2つの光増幅手段と、 前記偏光手段と一方の前記光増幅手段との間で前記レー
ザ光の光軸上に配置され、前記レーザ光の偏光面を一定
方向に45度だけ回転させる45度旋光手段と、 前記2つの光増幅手段の間で前記レーザ光の光軸上に配
置され、前記レーザ光の偏光面を90度だけ回転させる
90度旋光手段と、 前記レーザ光の光軸上に配置され、前記光増幅手段にお
ける熱レンズ効果を補償する熱レンズ補償手段と、 前記レーザ光の光軸上に配置され、他方の前記光増幅手
段からの前記レーザ光を反射し、前記他方の光増幅手段
に入射させる反射手段とを備えることを特徴とする往復
型光増幅器。 - 【請求項2】 熱レンズ補償手段は、2つの光増幅手段
の間に配置された凹レンズであることを特徴とする請求
項1記載の往復型光増幅器。 - 【請求項3】 熱レンズ補償手段は、2つの光増幅手段
の外側に配置された焦点距離の同一な2つの凹レンズで
あることを特徴とする請求項1記載の往復型光増幅器。 - 【請求項4】 熱レンズ補償手段は、2つの光増幅手段
の対向する端面の一方の像を他方の端面に互いに転写す
る2つの凸レンズであることを特徴とする請求項1記載
の往復型光増幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35028198A JP3302650B2 (ja) | 1993-07-28 | 1998-12-09 | 往復型光増幅器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35028198A JP3302650B2 (ja) | 1993-07-28 | 1998-12-09 | 往復型光増幅器 |
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Walter Koechner著,Solid−State Laser Enginieering,ドイツ,Spring−Verlag発行,第4版(1996),595−600 |
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