JP2003008121A - 固体レーザ発振器 - Google Patents

固体レーザ発振器

Info

Publication number
JP2003008121A
JP2003008121A JP2001188138A JP2001188138A JP2003008121A JP 2003008121 A JP2003008121 A JP 2003008121A JP 2001188138 A JP2001188138 A JP 2001188138A JP 2001188138 A JP2001188138 A JP 2001188138A JP 2003008121 A JP2003008121 A JP 2003008121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solid
state laser
laser
output
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001188138A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuhei Yamamoto
修平 山本
Yoshihito Hirano
嘉仁 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2001188138A priority Critical patent/JP2003008121A/ja
Publication of JP2003008121A publication Critical patent/JP2003008121A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高励起出力時でも高出力なシングルモードレ
ーザ光を発生する固体レーザ発振器を得る。 【解決手段】 同軸上に平行に配置され、励起により蛍
光を発光する複数の固体レーザ媒質4−1,4−2と、
固体レーザ媒質と同軸上で、かつ、固体レーザ媒質の間
に配置された90度旋光子5と、固体レーザ媒質と同軸
上で、任意の位置に配置された任意の個数の熱レンズ補
償手段6と、固体レーザ媒質と同軸上で、かつ、全ての
固体レーザ媒質と熱レンズ補償手段の両外側に配置され
て、蛍光のうち軸方向に発生した光成分を共振させる反
射手段7および部分反射手段8とを備え、反射手段と部
分反射手段との間で共振する光成分のうち、部分反射手
段を通過する光成分を、出力光としてレーザ出力する固
体レーザ発振器であって、熱レンズ補償手段と、反射手
段と、部分反射手段のうち、少なくとも1つが誘電体で
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固体レーザ媒質
を用いた固体レーザ発振器に関し、特に、高出力半導体
レーザ励起固体レーザ媒質を用いた高出力シングルモー
ド共振器に関する。
【0002】
【従来の技術】シングルモード発振器において、固体レ
ーザ媒質は半導体レーザおよびフラッシュランプ等の励
起光源で励起される。この励起された固体レーザ媒質お
よび任意の光学部品を用い、シングルモード発振を行う
ことで、シングルモード出力は得られる。図4は、本出
願人の先願(特願平11−344802号)に関わるシ
ングルモード発振器を示す構成図である。図4におい
て、固体レーザ媒質104としての第1の固体レーザ媒
質104−1、第2の固体レーザ媒質104−2は、そ
れぞれの固体レーザ媒質軸に対して平行で、同軸に配置
されている。90度旋光子105は、第1の固体レーザ
媒質104−1、第2の固体レーザ媒質104−2の間
で、固体レーザ媒質軸と同軸上に配置される。第1の固
体レーザ媒質104−1、第2の固体レーザ媒質104
−2は、固体レーザ媒質104としてYAGにNd原子
が印加された結晶(以下、Nd:YAGという場合もあ
る)を用いている。このため、励起光源により励起を行
うことで、固体レーザ媒質104は、熱レンズ、熱複レ
ンズを生じる。2つの固体レーザ媒質と90度旋光子1
05を用いることで熱複レンズの補償を行っている。反
射手段107、部分反射手段108は、固体レーザ媒質
軸と同軸上で、2つの固体レーザ媒質4の両外側に垂直
に配置されている。2つの固体レーザ媒質4の持つ熱レ
ンズは熱レンズ補償手段106としての第1の凹面レン
ズ106−1および第2の凹面レンズ106−2で補償
を行っている。この結果、高出力励起時においても、反
射手段107と部分反射手段108間を周回し、固体レ
ーザ媒質で増幅された共振シングルモード光130の一
部が、部分反射鏡108を透過し、固体レーザ発振器1
01のレーザ出力としてシングルモード出力光131が
得られる。
【0003】シングルモード共振器を構成する部分反射
手段、反射手段などの光学部品は、共振器内を周回する
レーザ光を反射、部分反射あるいは透過させる。このと
き、光学部品では照射されるレーザ光の出力に応じて熱
が発生する。熱が発生することにより、光学部品の温度
が上昇し、光学部品の屈折率を変化させることがある。
発生した熱はレーザ光が照射されていない外周部分に向
かって熱伝導していくため、レーザ光が照射された光学
部品の中心部分ではより温度が高く、レーザ光が照射さ
れた光学部品の外周部分では、中心部分に比べ温度が低
くなることがある。このため、レーザ光が照射された光
学部品の中心部分では屈折率の変化がより大きくなり、
レーザ光が照射された光学部品の外周部分では屈折率の
変化が小さくなることがある。このように光学部品の屈
折率が部分的に変化することで、光学部品は収差を持つ
こととなる。この熱が発生したことによって生じる収差
を熱収差と呼ぶことがある。
【0004】光学部品の熱収差は近似的には発生した熱
の量に比例する。共振器内部で周回するレーザ光の出力
は、レーザ媒質の増幅率に比例し、増幅率はレーザ媒質
を励起する励起出力に比例する。このため、熱収差はレ
ーザ媒質の励起出力に比例して発生する。熱収差を持っ
た光学部品を反射、部分反射あるいは透過したレーザ光
の波面は、熱収差量に比例した波面収差を持つことにな
る。このため、共振器内を周回するレーザ光の波面収差
は、レーザ媒質の励起出力に比例して発生する。ここ
で、レーザ光の波面収差値をΔφとして、近似的に下記
の式(1)と表すことができる。
【0005】 Δφ=Δφ0×P (1)
【0006】ここで、Δφ0 は単位励起出力あたりの波
面収差値、Pはレーザ媒質の励起出力である。
【0007】レーザ光が共振器内部を周回する際、周回
損失は、波面収差の2乗に比例して増加する。このた
め、周回損失はレーザ媒質の励起出力の2乗に比例して
増加する。ここで、周回損失値Lossは近似的に下記
の式(2)と表すことができる。
【0008】 Loss ∝ Δφ2 ∝ P2 (2)
【0009】一方、レーザ媒質の利得(増幅率)はレー
ザ媒質の励起出力に比例する。ここで、レーザ媒質の利
得係数gは近似的に下記の式(3)と表すことができ
る。
【0010】 g ∝ g0×P/L (3)
【0011】ここで、g0 は単位励起出力あたりの利得
係数、Lはレーザ媒質長である。このように共振器内を
周回するレーザ光の周回損失Lossは励起出力の2乗
に比例し、レーザ媒質の利得g(増幅率)は励起出力に
比例するため、高出力励起を行った場合、レーザ媒質の
利得よりも周回損失の方が大きくなる。このため、周回
損失の小さい低励起出力時には、励起出力に比例したレ
ーザ出力が得られるが、高励起出力になるにしたがいレ
ーザ出力が飽和し、さらに強い励起を行った場合、レー
ザ出力は減少することとなる。励起出力に対するレーザ
出力の割合を示す発振効率η(P)は、上記式(1)、
(2)、(3)から、下記の式(4)と表すことができ
る。
【0012】 η(P)∝(1−Loss/(2×g×L))2 =(1−Const×(Δφ0×P)/g02 (4)
【0013】ここで、Constは定数である。式
(4)において、単位励起出力あたりの波面収差値Δφ
0、および単位励起出力あたりの利得係数g0 は、ある
レーザ発振器に対して一定値である。従って、発振効率
η(P)は励起出力Pの2乗に比例して減少することと
なる。このため、高励起出力を行った場合、発振効率が
減少してくるためレーザ出力は飽和し、さらに強い励起
を行った場合、レーザ出力は減少することとなる。以上
から、レーザ出力は光学部品で発生する熱収差のため
に、最大の出力が制限されることがある。
【0014】シングルモード光の光軸の断面方向のビー
ム強度分布は、ガウシアン分布をしている。このため、
シングルモード光断面内の中心部分ではレーザ出力が大
きく、外周部になるにしたがい出力は小さくなる。この
ため、レーザ光の断面方向のビーム強度が矩形状である
場合と比べて、レーザ光が照射された中心部分はより温
度上昇が大きくなり、外周部分の温度上昇は小さくな
る。従って、シングルモードのレーザ光が照射された光
学部品を反射、部分反射および透過したレーザ光は、よ
り大きな波面収差を持ち、レーザ出力の飽和および減少
はレーザ媒質の励起出力がより小さい場合でも生じるこ
とがある。
【0015】シングルモード共振器を構成する部分反射
手段、反射手段などの光学部品の材質は、一般に、BK
7、Fused Silicaなどの硝材が用いられ
る。これらの材料は、レーザ発振波長に対してほぼ透明
ではあるが、極少量の光吸収がある。このため、材料は
光吸収による熱の発生がおこり、この結果、レーザ光の
波面収差を増大させ、レーザ出力を制限するものであ
る。ここで、BK7、Fused Silicaなど
は、硝材であるために、熱伝導率が比較的小さい。例え
ばBK7の熱伝導率は1.114(W/m・K)、Fu
sed Silicaの熱伝導率は1.38(W/m・
K)であり、例えばレーザ媒質の母材として良く用いら
れているYAGの熱伝導率は13.4(W/m・K)で
ある。YAGと比較して、BK7、Fused Sil
icaの熱伝導率はそれぞれ、8.3%、10.3%で
ある。このように熱伝導率が低い場合、発生した熱量が
伝達しにくいために、熱の発生が僅かでもレーザ光が照
射されている部分に熱量が積み重なり、結果として、レ
ーザが照射されている部分が局所的に温度上昇し、大き
な熱収差を発生させることとなる。
【0016】このため、特に、レーザ光の断面方向のビ
ーム強度がガウシアン分布をしているシングルモード光
を発生するシングルモード共振器の場合、レーザ媒質の
励起出力が小さい場合でも、発生した光学部品の熱収差
のためレーザ出力が飽和および減少し、高出力シングル
モード光の発生は困難となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のシ
ングルモード共振器においては、高出力励起を行った
時、光学部品で発生する熱収差のため、ビーム品質が低
下する、または、レーザ出力が飽和および減少するなど
の課題があった。
【0018】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、高励起出力時でも高出力な
シングルモードレーザ光を得ることができる固体レーザ
発振器を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る固
体レーザ発振器は、同軸上に平行に配置され、励起によ
り蛍光を発光する複数の固体レーザ媒質と、上記固体レ
ーザ媒質と同軸上で、かつ、上記固体レーザ媒質の間に
配置された90度旋光子と、上記固体レーザ媒質と同軸
上で、任意の位置に配置された任意の個数の熱レンズ補
償手段と、上記固体レーザ媒質と同軸上で、かつ、全て
の上記固体レーザ媒質と上記熱レンズ補償手段の両外側
に配置されて、上記蛍光のうち軸方向に発生した光成分
を共振させる反射手段および部分反射手段とを備え、上
記反射手段と上記部分反射手段との間で共振する上記光
成分のうち、上記部分反射手段を通過する光成分を、出
力光としてレーザ出力する固体レーザ発振器であって、
上記熱レンズ補償手段と、上記反射手段と、上記部分反
射手段のうち、少なくとも1つが誘電体で構成されてい
るものである。
【0020】請求項2の発明に係る固体レーザ発振器
は、請求項1の発明において、上記誘電体が、YAG
(Y3Al5O12:イットリウム・アルミニュウム・
ガーネット)で構成されているものである。
【0021】請求項3の発明に係る固体レーザ発振器
は、請求項1の発明において、上記誘電体が、MgOで
構成されているものである。
【0022】請求項4の発明に係る固体レーザ発振器
は、請求項1の発明において、上記誘電体が、C(ダイ
アモンド)で構成されているものである。
【0023】請求項5の発明に係る固体レーザ発振器
は、請求項1の発明において、上記誘電体の代わりに半
導体を用いたものである。
【0024】請求項6の発明に係る固体レーザ発振器
は、請求項5の発明において、上記半導体が、GaPで
構成されているものである。
【0025】請求項7の発明に係る固体レーザ発振器
は、請求項5の発明において、上記半導体が、GaAs
で構成されているものである。
【0026】請求項8の発明に係る固体レーザ発振器
は、請求項5の発明において、上記半導体が、SiCで
構成されているものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図を参照して説明する。 実施の形態1.図1は、この発明の実施の形態1による
固体レーザ発振器を示す構成図である。図1において、
1は固体レーザ発振器、4は固体レーザ媒質、4−1は
第1の固体レーザ媒質、4−2は第2の固体レーザ媒
質、5は90度旋光子、6は熱レンズ補償手段、6−1
は第1の凹面レンズ、6−2は第2の凹面レンズ、7は
反射手段、8は部分反射手段、30は共振シングルモー
ド光、31はシングルモード出力光である。
【0028】均一に励起された第1の固体レーザ媒質4
−1と均一に励起された第2の固体レーザ媒質4−2
は、固体レーザ媒質軸方向が平行で、同一軸上に配置さ
れている。また、高出力シングルモード共振器2の共振
鏡である反射手段7および部分反射手段8は固体レーザ
媒質4の軸方向に対して垂直で、かつ、軸方向に配置さ
れており、2つの固体レーザ媒質4の両端に配置されて
いる。反射手段7は、共振レーザ光の波長に対して高反
射する性質があり、共振レーザ光の波長に対して全反射
コートが施された全反射鏡であってもよい。また、部分
反射手段8は、共振レーザ光の波長に対して一部の割合
で反射する性質があり、共振レーザ光の波長に対して部
分反射コートが施された部分反射鏡であってもよい。
【0029】励起された固体レーザ媒質4で発生した蛍
光の内、2つの固体レーザ媒質4の軸方向と平行で、反
射手段7と部分反射手段8に垂直な方向に発生した成分
は、反射手段7と部分反射手段8により周回し、固体レ
ーザ媒質4を何度も通過することになる。このため、励
起された固体レーザ媒質4では、光出力の増幅が行わ
れ、最終的には大きな光出力が抜き出されることとな
る。一方、固体レーザ媒質4は一定出力で励起が行われ
ているため、光出力が抜き出されることにより利得は減
少する。このため、最終的には、共振器周回損失と、抜
き出した光出力の増加による利得の減少と、励起による
利得の増加の釣り合った光出力の抜き出しが行われるこ
とになる。このように共振している光出力の内、部分反
射鏡を透過する成分が、レーザ出力として取り出され
る。
【0030】固体レーザ媒質4の断面に対する径方向の
熱レンズと、周方向の熱レンズは異なる。これを熱複レ
ンズと言う場合もある。このため、固体レーザ媒質4を
通過し増幅した出力光には非点収差が生じることとな
る。この非点収差を減少させるために、第1の固体レー
ザ媒質4−1と第2の固体レーザ媒質4−2の間で、固
体レーザ媒質軸上に90度旋光子5を配置する。これに
よって、第1の固体レーザ媒質4−1で径方向の偏光を
持つレーザ光は、第2の固体レーザ媒質4−2で周方向
の偏光となる。
【0031】したがって、第1の固体レーザ媒質4−1
では径方向の熱レンズを受け、第2の固体レーザ媒質4
−2では周方向の熱レンズを受ける。同様に、第1の固
体レーザ媒質4−1で周方向の偏光を持つレーザ光は、
第2の固体レーザ媒質4−2で径方向の偏光となり、第
1の固体レーザ媒質4−1で周方向の熱レンズを受け、
第2の固体レーザ媒質4−2で径方向の熱レンズを受け
る。このように、2つの同等に励起された固体レーザ媒
質4と、2つの固体レーザ媒質4の間に配置された90
度旋光子5を用いることで、径方法と周方向に発生する
熱複レンズは平均化されることになる。このため、高励
起出力時にビーム径を固体レーザ媒質4の開口程度に大
きくし、共振器の安定領域が狭い場合においても、周方
向と径方向の共振器安定領域は等しくなり、安定動作領
域が最も広く取れるなどの特徴がある。
【0032】側面励起により固体レーザ媒質4を励起し
た場合、効率的な高出力シングルモード動作を行うため
には、固体レーザ媒質4自身をモード選択開口とし、最
大の励起出力時に固体レーザ媒質4におけるビームサイ
ズが最適となる共振器を設計する必要がある。一方、励
起出力が増加することで熱レンズが増加した場合の共振
器の安定領域は、ビーム径の2乗に反比例して小さくな
る。このため、固体レーザ媒質4の開口程度にビーム径
を大きくすると安定領域は小さくなり、高励起出力まで
安定領域を保つことは困難となる。このため、固体レー
ザ媒質4の開口程度にビーム径を大きくする必要のある
シングルモード発振においては、熱レンズの大きくなる
高励起出力までは、レーザ発振を行うことが困難とな
る。
【0033】これを解決する手段として、共振器内に熱
レンズを補償する熱レンズ補償手段6を配置すること
で、安定領域の動作点を高励起出力領域にシフトさせる
ことが有効である。熱レンズは、固体レーザ媒質4がN
d:YAGである場合には、凸レンズになるため、熱レ
ンズ補償手段6は凹面レンズで合っても良い。また、熱
レンズ補償手段6は像転送の効果がある2つの凸レンズ
で合っても良い。
【0034】図1に示す高出力シングルモード共振器
は、対称型共振器であり、90度旋光子5を中心に、第
1の固体レーザ媒質4−1および第2の固体レーザ媒質
4−2までの距離が等しく、同等に励起されており、ま
た、均一に励起されている。同様に、90度旋光子5を
中心に、第1の凹面レンズ6−1および第2の凹面レン
ズ6−2までの距離が等しく、反射手段7および部分反
射手段8までの距離が等しい。このため、固体レーザ媒
質4で発生する断面に対し径方向と周方向で異なる熱レ
ンズの熱複レンズによる安定動作領域は、一致すること
になり、安定な共振領域は最も広く取れる特徴がある。
【0035】シングルモード共振器を構成する反射手段
7、部分反射手段8、熱レンズ補償手段6などの光学部
品は、共振器内を周回するレーザ光を反射、部分反射あ
るいは透過させる。このとき、光学部品では照射される
レーザ光の出力に応じて熱が発生する。熱が発生するこ
とにより、光学部品の温度が上昇し、光学部品の屈折率
を変化させることがある。発生した熱はレーザ光が照射
されていない外周部分に向かって熱伝導していくため、
レーザ光が照射された光学部品の中心部分ではより温度
が高く、レーザ光が照射された光学部品の外周部分で
は、中心部分に比べ温度が低くなることがある。このた
め、レーザ光が照射された光学部品の中心部分では屈折
率の変化がより大きくなり、レーザ光が照射された光学
部品の外周部分では屈折率の変化が小さくなることがあ
る。このように光学部品の屈折率が部分的に変化するこ
とで、光学部品は熱収差を持つこととなる。高出力動作
時に共振器内光学部品で発生する熱収差により、レーザ
光の伝搬特性は劣化することがある。
【0036】シングルモード光は断面方向の強度がガウ
シアン分布である。共振器内を伝搬するレーザ光の断面
方向の分布がスポットサイズωPのガウス分布である場
合、光学部品はガウス分布のレーザ光により強度の強い
部分でより多くの熱が発生し、光学部品の面内において
温度分布が生じる。レーザ光がこの温度分布を持つ光学
部品を通過した場合に受ける面内での光路長差OPD
は、光軸方向に対して積分を行うと下記の式(2−1)
となる。
【0037】
【数1】
【0038】ここで、ΔT(r,z)はガウス分布のレ
ーザ光による光学部品の温度上昇、χは光学部品の温度
上昇による光の位相への変化量、rはレーザ光断面方向
の光学部品の中心からの距離、fTは熱レンズ焦点距
離、Δφ(r)は非球面収差である。光路長差がr2
比例している場合には、光学部品は焦点距離fTの球面
レンズと等しい働きをしていることになる。r2に比例
した光路長差は、逆の光路長差を与える球面レンズで補
償可能なため、ビーム品質を劣化させたり、収差による
共振器内損失の増大によるレーザ出力の飽和および減少
を招くことはない。一方、式(2−1)の第2項Δφ
(r)は非球面収差であるため、球面レンズでは補償が
困難であり、レーザ出力の増大と共に収差が増大する。
これによって、ビーム品質は劣化し、また、共振器内損
失の増大によるレーザ出力の飽和および減少を招くこと
がある。
【0039】ガウス分布のレーザ光によって発生する非
球面収差Δφ(r)は解析的には計算されないため、数
値計算を行った例を図2に示す。ここで、図2の縦軸は
規格化した非球面収差量であり、実際の値に変換する場
合は、PT・χ/4πkを掛ければ求まる。一般にレーザ
ビーム径に比べ光学部品径は十分に大きいので、rb
P=5として計算を行った。ここで、rbは光学部品径、
ωPはレーザビーム径である。また、光学部品とレーザ
ビームの中心は等しいと仮定した。図2の横軸は、光学
部品の中心からの距離である。スポットサイズ即ちレー
ザビーム径ωPのガウス分布のレーザ光は0≦r/ωP
1の範囲を通過している。このため、0≦r/ωP≦1
の範囲で直線近似を行い、透過するレーザビームに発生
する非球面の全波面収差量は下記の式(2−2)で表せ
る。
【0040】
【数2】
【0041】ここで、kは熱伝導率、χは光学部品の温
度上昇による光の位相への変化量、PTは光学部品で発
生した熱パワーである。光学部品の温度上昇による光の
位相への変化量χは下記の式(2−3)で表せる。
【0042】
【数3】
【0043】ここで、nはレーザ媒質の屈折率、νは光
学部品のポアソン比、αTは熱膨張係数、Cは光弾性定
数である。第1項は屈折率変化、第2項は膨張、第3項
は膨張により生じる応力による屈折率変化を示してい
る。また、光学部品で発生した熱パワーPTは、光学部
品を通過する光パワーPと、光学部品における光の吸収
率ηを用いて下記の式(2−4)と表せる。
【0044】
【数4】
【0045】ここで、αは光学部品のレーザ光の波長に
対する吸収係数、Lは光学部品の光軸方向の長さであ
る。光軸断面方向の強度がガウス分布であるシングルモ
ード光のビーム品質が劣化すると、シングルモード光は
高次横モードを含むレーザ光となる。シングルモード光
と高次横モードのビームスポットサイズが等しいとき、
高次モードのビームの広がり角はシングルモードのビー
ムの広がり角に比べM2倍大きくなるとすると、このと
き、高次モードのビームはM2倍の広がり角をもつシン
グルモード光として取り扱うことが可能である。このた
め、シングルモードのビーム品質はM 2=1であり、M2
値が大きい程ビーム品質が劣化していると理解すること
ができる。
【0046】図3は光学部品の非球面収差による通過レ
ーザ光の劣化を示す模式図である。非球面収差を受けて
高次モードを含むレーザ光は、M2倍の広がり角を持つ
シングルモード光として取り扱うことが可能である。光
学部品を通過する前のシングルモード光の光軸断面方向
のピーク強度がPdlとする。レーザ光が光学部品の非球
面収差によりM2倍の広がり角となり、光軸断面方向の
ピーク強度がPabとなった場合、ビーム品質M2は下記
の式(2−5)で表せる。
【0047】
【数5】
【0048】一方、波面収差によるレーザ光ピーク強度
の低下率は下記の式(2−6)で表せる。
【0049】
【数6】
【0050】ここで、λはレーザ光の波長である。従っ
て、上記式(2−5)、(2−6)より、ビーム品質M
2は非球面収差量Δφで表すことができる。これを下記
の式(2−7)に示す。
【0051】
【数7】
【0052】シングルモード光のレーザが光学部品の非
球面収差によってビーム品質M2に劣化しているとき、
上記式(2−2)、(2−3)、(2−4)、(2−
7)を用いて、光学部品を通過するレーザ出力は、ビー
ム品質M2、光学部品の各種物理定数、光学部品の光軸
方向の長さLを用いて下記の式(2−8)と表すことが
できる。
【0053】
【数8】
【0054】ここで、ビーム品質の劣化が少ないシング
ルモードレーザとして、ビーム品質M2<2の条件を与
えた場合、光学部品を通過するレーザ出力は下記の式
(2−9)を満たす必要がある。
【0055】
【数9】
【0056】レーザ出力の取り出しが行われる部分反射
鏡の反射率をR、共振器からのレーザ出力をPOutとす
ると、共振器内部を周回するレーザ出力PInは下記の式
(2−10)を表せる。
【0057】
【数10】
【0058】シングルモード共振器を構成する熱レンズ
補償手段6、部分反射手段7、反射手段8、などの光学
部品は、例えば、材質がYAGで構成されていてもよ
い。YAGの各種物理定数は、熱伝導率k=14(Wm
-1-1)、レーザ光波長λ=1.064×10
-6(m)、dn/dT=7.3×10-6(K-1)、屈折
率n=1.82、ポアソン比ν=0.24、熱膨張率α
T=7.5×10-6(K-1)、光弾性定数C=0.01
7である。また、共振器内光学部品の合計の光軸方向の
長さをL=10(mm)、レーザ光波長に対する光学部
品の吸収係数α=0.001(cm-1)を仮定する。こ
のとき、ビーム品質の劣化が少ないシングルモードレー
ザとして、ビーム品質M2<2を満たす場合、共振器内
レーザ出力PInは上記式(2−9)より、PI n<268
5(W)である必要がある。このため、シングルモード
共振器のレーザ出力として、
【0059】
【数11】
【0060】が得られ、例えば部分反射手段7の反射率
をR=0.7を選択した場合、POut<474(W)ま
でのレーザ出力が得ることができる。
【0061】一方、シングルモード共振器を構成する熱
レンズ補償手段6、部分反射手段7、反射手段8、など
の光学部品が、例えば、一般的な光学硝子材料であるB
K7である場合、共振器内光学部品の合計の光軸方向の
長さをL=10(mm)、レーザ光波長に対する光学部
品の吸収係数α=0.002(cm-1)を仮定し、ビー
ム品質M2<2を満たす共振器内レーザ出力Pを上記式
(2−9)より計算を行うと、PIn<248(W)とな
る。これは光学部品にYAGを用いたときと比較して約
10分の1と小さいレーザ出力でビーム品質の劣化が起
こり、熱収差が大きく発生することが分かる。このよう
に熱収差が大きく発生する場合、共振器内周回損失の増
加が起こり、レーザ出力は飽和することとなる。
【0062】また、同様に共振器内光学部品材料にBK
7を用い、共振器内光学部品の合計の光軸方向の長さを
L=1(mm)として、ビーム品質M2<2を満たす共
振器内レーザ出力Pを上記式(2−9)より計算を行う
と、PIn<2480(W)となる。このように、熱収差
が発生しやすい材料を用いた場合でも、共振器内光学部
品の合計の光軸方向の長さを短く取ることで、共振器内
で発生する熱収差を低減し、高ビーム品質のレーザを高
出力で得ることができる。
【0063】図1に示す高出力シングルモード共振器
は、共振器内の熱レンズ補償手段6、部分反射手段7、
反射手段8、などの光学部品が、材質が誘電体であり,
例えば,YAGで構成されていてもよい。YAGは波長
が0.21μmから5.2μm程度まで透明であるた
め、一般的な固体レーザの発振波長に対して透明であ
る。特に、Nd:YAGを用いた波長1.064μmの
レーザ発振光に対しても透明である。また、YAGは熱
伝導率が13.4(W/m・K)であるため、硝材BK
7に比べ約12倍の熱伝導率がある。このため、レーザ
が光学部品に照射されたとき、YAGにおいても極少量
の光吸収によって、レーザが照射された部分の局所的熱
の発生はあるが、熱伝導率が高いために速やかにレーザ
光が照射されていない部分に熱量が伝達し、結果とし
て、レーザ光が照射された部分に大きな熱量の蓄積はな
く、局所的な温度の上昇量は小さくなる。
【0064】このため、光学部品に硝材BK7を用いた
ときと比べて、共振器内を周回するレーザ光の波面収差
は小さくなる。これによって、光学部品に硝材BK7を
用いたときと比較して、光学部品にYAGを用いたとき
は、レーザ媒質を高出力励起して、共振器内部で周回す
るレーザ出力が大きくなり、光学部品を反射、部分反射
または透過するレーザ出力が大きい場合でも、光学部品
のレーザが照射されている部分の局所的温度上昇は僅か
であり、光学部品のレーザ光が照射されている部分の屈
折率の変化は僅かとなる。このため、共振器内を周回す
るレーザ光の損失量の上昇は僅かとなるため、大きな励
起出力で固体レーザ媒質4を励起した場合、固体レーザ
媒質4の増幅率が大きく、レーザ光の周回損失が小さい
ために、高出力なレーザ出力が得られるなどの特徴があ
る。
【0065】シングルモード共振器を構成する熱レンズ
補償手段6、部分反射手段7、反射手段8、などの光学
部品は、材質が誘電体であり,例えば,MgOで構成さ
れていてもよい。MgOは波長が0.35μmから6.
8μm程度まで透明であるため、一般的な固体レーザの
発振波長に対して透明である。特に、Nd:YAGを用
いた波長1.064μmのレーザ発振光に対しても透明
である。また、MgOは熱伝導率が59(W/m・K)
であるため、硝材BK7に比べ約53倍の熱伝導率があ
る。このため、レーザ媒質を高出力励起した場合でも、
光学部品で発生する熱収差は小さく、熱収差によるレー
ザ光の周回損失が小さいために、高出力なレーザ出力が
得られるなどの特徴がある。
【0066】シングルモード共振器を構成する熱レンズ
補償手段6、部分反射手段7、反射手段8、などの光学
部品は、材質が誘電体であり,例えば,材質がC(ダイ
アモンド)で構成されていてもよい。ダイアモンドは波
長が0.24μmから2.7μm程度まで透明であるた
め、一般的な固体レーザの発振波長に対して透明であ
る。特に、Nd:YAGを用いた波長1.064μmの
レーザ発振光に対しても透明である。また、ダイアモン
ドは熱伝導率が2200(W/m・K)であるため、硝
材BK7に比べ約1975倍の熱伝導率がある。このた
め、レーザ媒質を高出力励起した場合でも、光学部品で
発生する熱収差は極めて小さく、熱収差によるレーザ光
の周回損失が小さいために、高出力なレーザ出力が得ら
れるなどの特徴がある。
【0067】シングルモード共振器を構成する熱レンズ
補償手段6、部分反射手段7、反射手段8、などの光学
部品は、材質が半導体であり,例えば,GaPで構成さ
れていてもよい。GaPは波長が0.54μmから1
0.5μm程度まで透明であるため、近赤外から中赤外
の発振波長に対して透明である。特に、Nd:YAGを
用いた波長1.064μmのレーザ発振光に対しても透
明である。また、GaPは熱伝導率が100(W/m・
K)であるため、硝材BK7に比べ約90倍の熱伝導率
がある。このため、レーザ媒質を高出力励起した場合で
も、光学部品で発生する熱収差は小さく、熱収差による
レーザ光の周回損失が小さいために、高出力なレーザ出
力が得られるなどの特徴がある。
【0068】シングルモード共振器を構成する熱レンズ
補償手段6、部分反射手段7、反射手段8、などの光学
部品は、材質が半導体であり,例えば,GaAsで構成
されていてもよい。GaAsは波長が0.90μmから
17.3μm程度まで透明であるため、近赤外から中赤
外の発振波長に対して透明である。特に、Nd:YAG
を用いた波長1.064μmのレーザ発振光に対しても
透明である。また、GaAsは熱伝導率が200(W/
m・K)であるため、硝材BK7に比べ約180倍の熱
伝導率がある。このため、レーザ媒質を高出力励起した
場合でも、光学部品で発生する熱収差は小さく、熱収差
によるレーザ光の周回損失が小さいために、高出力なレ
ーザ出力が得られるなどの特徴がある。
【0069】シングルモード共振器を構成する熱レンズ
補償手段6、部分反射手段7、反射手段8、などの光学
部品は、材質が半導体であり,例えば,SiCで構成さ
れていてもよい。SiCは波長が0.5μmから4μm
程度まで透明であるため、近赤外から中赤外の発振波長
に対して透明である。特に、Nd:YAGを用いた波長
1.064μmのレーザ発振光に対しても透明である。
また、SiCは熱伝導率が490(W/m・K)である
ため、硝材BK7に比べ約440倍の熱伝導率がある。
このため、レーザ媒質を高出力励起した場合でも、光学
部品で発生する熱収差は小さく、熱収差によるレーザ光
の周回損失が小さいために、高出力なレーザ出力が得ら
れるなどの特徴がある。
【0070】以上のように、本実施の形態によれば、2
つの固体レーザ媒質と、90度旋光子と、2つの熱レン
ズ補償手段と、反射手段および部分反射手段とで構成
し、熱レンズ補償手段、部分反射手段、反射手段の少な
くとも1つ以上をYAGにより構成したので、高励起出
力時でも高出力なシングルモードレーザ光を得ることが
できるなどの効果がある。
【0071】また、熱レンズ補償手段、部分反射手段、
反射手段の少なくとも1つ以上をMgOにより構成した
ので、高励起出力時でも高出力なシングルモードレーザ
光を得ることができるなどの効果がある。
【0072】また、熱レンズ補償手段、部分反射手段、
反射手段の少なくとも1つ以上をダイアモンドにより構
成したので、高励起出力時でも高出力なシングルモード
レーザ光を得ることができるなどの効果がある。
【0073】また、熱レンズ補償手段、部分反射手段、
反射手段の少なくとも1つ以上をGaPにより構成した
ので、高励起出力時でも高出力なシングルモードレーザ
光を得ることができるなどの効果がある。
【0074】また、熱レンズ補償手段、部分反射手段、
反射手段の少なくとも1つ以上をGaAsにより構成し
たので、高励起出力時でも高出力なシングルモードレー
ザ光を得ることができるなどの効果がある。
【0075】また、上記熱レンズ補償手段、部分反射手
段、反射手段の少なくとも1つ以上をSiCにより構成
したので、高励起出力時でも高出力なシングルモードレ
ーザ光を得ることができるなどの効果がある。
【0076】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、同軸
上に平行に配置され、励起により蛍光を発光する複数の
固体レーザ媒質と、上記固体レーザ媒質と同軸上で、か
つ、上記固体レーザ媒質の間に配置された90度旋光子
と、上記固体レーザ媒質と同軸上で、任意の位置に配置
された任意の個数の熱レンズ補償手段と、上記固体レー
ザ媒質と同軸上で、かつ、全ての上記固体レーザ媒質と
上記熱レンズ補償手段の両外側に配置されて、上記蛍光
のうち軸方向に発生した光成分を共振させる反射手段お
よび部分反射手段とを備え、上記反射手段と上記部分反
射手段との間で共振する上記光成分のうち、上記部分反
射手段を通過する光成分を、出力光としてレーザ出力す
る固体レーザ発振器であって、上記熱レンズ補償手段
と、上記反射手段と、上記部分反射手段のうち、少なく
とも1つが誘電体で構成されているので、高励起出力時
でも高出力なシングルモードレーザ光を得ることができ
るなどの効果がある。
【0077】また、この発明によれば、上記誘電体が、
YAG(Y3Al512:イットリウム・アルミニュウム
・ガーネット)、MgO、またはC(ダイアモンド)で
構成されているので、高励起出力時でも高出力なシング
ルモードレーザ光を得ることができるなどの効果があ
る。
【0078】また、この発明によれば、上記誘電体の代
わりに半導体を用いたので、高励起出力時でも高出力な
シングルモードレーザ光を得ることができるなどの効果
がある。
【0079】また、この発明によれば、上記半導体が、
GaP、GaAs、またはSiCで構成されているの
で、高励起出力時でも高出力なシングルモードレーザ光
を得ることができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態による固体レーザ発振
器の構成図である。
【図2】 ガウス分布のレーザ光によって発生する非球
面収差の模式図である。
【図3】 通過レーザ光の劣化を示す模式図である。
【図4】 本出願人の先願(特願平11−344802
号)に関わるシングルモード発振器を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1 固体レーザ発振器、4 固体レーザ媒質、4−1
第1の固体レーザ媒質、4−2 第2の固体レーザ媒
質、5 90度旋光子、6 熱レンズ補償手段、6−1
第1の凹面レンズ、6−2 第2の凹面レンズ、7
反射手段、8 部分反射手段、30 共振シングルモー
ド光、31 シングルモード出力光。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸上に平行に配置され、励起により蛍
    光を発光する複数の固体レーザ媒質と、上記固体レーザ
    媒質と同軸上で、かつ、上記固体レーザ媒質の間に配置
    された90度旋光子と、上記固体レーザ媒質と同軸上
    で、任意の位置に配置された任意の個数の熱レンズ補償
    手段と、上記固体レーザ媒質と同軸上で、かつ、全ての
    上記固体レーザ媒質と上記熱レンズ補償手段の両外側に
    配置されて、上記蛍光のうち軸方向に発生した光成分を
    共振させる反射手段および部分反射手段とを備え、上記
    反射手段と上記部分反射手段との間で共振する上記光成
    分のうち、上記部分反射手段を通過する光成分を、出力
    光としてレーザ出力する固体レーザ発振器であって、 上記熱レンズ補償手段と、上記反射手段と、上記部分反
    射手段のうち、少なくとも1つが誘電体で構成されてい
    ることを特徴とする固体レーザ発振器。
  2. 【請求項2】 上記誘電体が、YAG(Y3Al512
    イットリウム・アルミニュウム・ガーネット)で構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の固体レーザ発
    振器。
  3. 【請求項3】 上記誘電体が、MgOで構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の固体レーザ発振器。
  4. 【請求項4】 上記誘電体が、C(ダイアモンド)で構
    成されていることを特徴とする請求項1記載の固体レー
    ザ発振器。
  5. 【請求項5】 上記誘電体の代わりに半導体を用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の固体レーザ発振器。
  6. 【請求項6】 上記半導体が、GaPで構成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の固体レーザ発振器。
  7. 【請求項7】 上記半導体が、GaAsで構成されてい
    ることを特徴とする請求項5記載の固体レーザ発振器。
  8. 【請求項8】 上記半導体が、SiCで構成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の固体レーザ発振器。
JP2001188138A 2001-06-21 2001-06-21 固体レーザ発振器 Pending JP2003008121A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001188138A JP2003008121A (ja) 2001-06-21 2001-06-21 固体レーザ発振器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001188138A JP2003008121A (ja) 2001-06-21 2001-06-21 固体レーザ発振器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003008121A true JP2003008121A (ja) 2003-01-10

Family

ID=19027302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001188138A Pending JP2003008121A (ja) 2001-06-21 2001-06-21 固体レーザ発振器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003008121A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007214293A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Hamamatsu Photonics Kk レーザ増幅媒体、レーザ増幅器、およびレーザ装置
WO2008072536A1 (ja) * 2006-12-11 2008-06-19 Mitsubishi Electric Corporation 固体レーザ装置および波長変換レーザ装置
EP2523277A1 (de) * 2011-05-09 2012-11-14 Trumpf Laser Marking Systems AG Laser-Resonator zur Erzeugung frequenzkonvertierter Laserstrahlung
CN102842848A (zh) * 2012-07-18 2012-12-26 南京邮电大学 电控宽域热不灵敏固体激光器
KR101750821B1 (ko) 2015-04-24 2017-07-11 학교법인 한동대학교 레이저 증폭장치

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10125982A (ja) * 1996-10-22 1998-05-15 Shin Meiwa Ind Co Ltd レーザ発振器
JPH10308547A (ja) * 1997-04-23 1998-11-17 Cymer Inc 極狭帯域KrFレーザ
JP2000174369A (ja) * 1993-07-28 2000-06-23 Mitsubishi Electric Corp 往復型光増幅器
WO2001031757A1 (en) * 1999-10-29 2001-05-03 Lambda Physik Ag Line-narrowing module for high power laser

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000174369A (ja) * 1993-07-28 2000-06-23 Mitsubishi Electric Corp 往復型光増幅器
JPH10125982A (ja) * 1996-10-22 1998-05-15 Shin Meiwa Ind Co Ltd レーザ発振器
JPH10308547A (ja) * 1997-04-23 1998-11-17 Cymer Inc 極狭帯域KrFレーザ
WO2001031757A1 (en) * 1999-10-29 2001-05-03 Lambda Physik Ag Line-narrowing module for high power laser

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
LU, Q., ET AL.: "A novel approach for compensation of birefringence in cylindrical Nd:YAG rod", OPTICAL AND QUANTUM ELECTRONICS, vol. 28, JPNX006038169, 1996, pages 57 - 69, XP001008877, ISSN: 0000765824, DOI: 10.1007/BF00578551 *
LU, Q., ET AL.: "A novel approach for compensation of birefringence in cylindrical Nd:YAG rod", OPTICAL AND QUANTUM ELECTRONICS, vol. 28, JPNX007000108, 1996, pages 57 - 69, XP001008877, ISSN: 0000808245, DOI: 10.1007/BF00578551 *

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007214293A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Hamamatsu Photonics Kk レーザ増幅媒体、レーザ増幅器、およびレーザ装置
WO2008072536A1 (ja) * 2006-12-11 2008-06-19 Mitsubishi Electric Corporation 固体レーザ装置および波長変換レーザ装置
DE112007002855T5 (de) 2006-12-11 2009-10-29 Mitsubishi Electric Corp. Festkörperlaser und Wellenlängenumwandlungslaser
US7936804B2 (en) 2006-12-11 2011-05-03 Mitsubishi Electric Corporation Solid state laser and wavelength conversion laser
KR101058624B1 (ko) 2006-12-11 2011-08-22 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 고체 레이저 장치 및 파장 변환 레이저 장치
JP4775443B2 (ja) * 2006-12-11 2011-09-21 三菱電機株式会社 固体レーザ装置および波長変換レーザ装置
DE112007002855B4 (de) * 2006-12-11 2015-01-15 Mitsubishi Electric Corp. Festkörperlaser und Wellenlängenumwandlungslaser
EP2523277A1 (de) * 2011-05-09 2012-11-14 Trumpf Laser Marking Systems AG Laser-Resonator zur Erzeugung frequenzkonvertierter Laserstrahlung
WO2012152583A1 (de) * 2011-05-09 2012-11-15 Trumpf Laser Marking Systems Ag Laser-resonator zur erzeugung frequenzkonvertierter laserstrahlung
US9362704B2 (en) 2011-05-09 2016-06-07 Trumpf Laser Marking Systems Ag Laser resonator for generating frequency-converted laser radiation
CN102842848A (zh) * 2012-07-18 2012-12-26 南京邮电大学 电控宽域热不灵敏固体激光器
KR101750821B1 (ko) 2015-04-24 2017-07-11 학교법인 한동대학교 레이저 증폭장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Chen et al. Optimization in scaling fiber-coupled laser-diode end-pumped lasers to higher power: influence of thermal effect
Mende et al. Thin disk laser: power scaling to the kW regime in fundamental mode operation
US20070297469A1 (en) Cryogenically Cooled Solid State Lasers
US20110150013A1 (en) Resonant pumping of thin-disk laser with an optically pumped external-cavity surface-emitting semiconductor laser
US7620092B2 (en) Multimode MOPA with thermal lens compensation
JP3073022B2 (ja) 共焦点ダイオード励起型レーザ装置
Chen et al. 3.8 W of cw blue light generated by intracavity frequency doubling of a 946-nm Nd: YAG laser with LBO
WO2008072536A1 (ja) 固体レーザ装置および波長変換レーザ装置
JP2020096180A (ja) 固体レーザー
JP2000133863A (ja) 固体レーザ装置
JP2003008121A (ja) 固体レーザ発振器
Arabgari et al. Thin-disk laser resonator design: The dioptric power variation of thin-disk and the beam quality factor
Goodno et al. High average-power Yb: YAG end-pumped zig-zag slab laser
Peng et al. Highly efficient high-repetition-rate tunable all-solid-state optical parametric oscillator
Zhang et al. High power diode single-end-pumped Nd: YVO4 laser
US5325390A (en) Correction of thermally-induced aberration in end-pumped solid-state lasers
JPWO2002091533A1 (ja) レーザ装置、その励起方法、およびレーザ加工機
JP2725648B2 (ja) 固体レーザ励起方法及び固体レーザ装置
Liu et al. Influence of spherical aberrations on the performance of dynamically stable resonators
Jabczyński Modeling of diode pumped laser with pump dependent diffraction loss
US9178329B2 (en) Laser design
Zhao et al. Improvement of beam quality for fiber-coupled diode-side-pumped Nd: YAG rod lasers by an apertured resonator
JPH11126934A (ja) 固体レーザ装置並びにその光共振器の設計方法
WO2007013134A1 (ja) 半導体レーザ励起固体レーザ装置
Mackenzie et al. Tm: fiber laser in-band pumping a cryogenically cooled Ho: YAG laser

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061020

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070109