JP3301999B2 - 流量調整機能を備えた汚水処理方法とその装置 - Google Patents

流量調整機能を備えた汚水処理方法とその装置

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JP3301999B2
JP3301999B2 JP28169299A JP28169299A JP3301999B2 JP 3301999 B2 JP3301999 B2 JP 3301999B2 JP 28169299 A JP28169299 A JP 28169299A JP 28169299 A JP28169299 A JP 28169299A JP 3301999 B2 JP3301999 B2 JP 3301999B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流量調整機能を備
えた汚水処理方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、汚水処理浄化槽の流量調
整を行なう方式を大別すると、第1には、流入汚水を嫌
気性状態下で一次処理する前段の一次処理槽と、それを
好気性状態下で二次処理する後段の二次処理槽とからな
る、浄化槽全体の水位を高水位と低水位の間に保持する
ことで調整を行なう、言わば、全槽水位変動方式と、第
2には、前段の一次処理槽の水位を高水位と低水位の間
に保持することで流量調整を行なう、言わば、前段水位
変動方式のいずれかにより行われている。
【0003】その内、全槽水位変動方式の場合は、浄化
槽へ比較的短時間に多量の汚水が流入する場合の影響を
緩和するに優れ、特に、数室に区画された個々の処理槽
での汚水処理の負荷を均一にすると共に、水位の高低差
を相対的に小さくできることから、浄化槽のコンパクト
化にも優れる等の長所がある反面、次のような課題を内
在している。
【0004】例えば、一次処理槽への多量の汚水流入に
備えて、二次処理槽で二次処理された処理水を、事前に
エアリフトポンプで汲み上げて消毒の上、槽外へ放流す
ると共に、同じく汲み上げた二次処理水を脱窒のため、
一次処理槽へ返送することで循環に供したり、或いは、
二次処理の段階で沈殿した汚泥分を含む二次処理水を一
次処理槽へ循環返送している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題1】ところが、二次処理
水の槽外放流と循環返送により、全槽の水位が低下する
に伴い、エアリフトポンプによる二次処理水の汲み上げ
量が徐々に低下し、その結果、前記の放流量と循環量が
少なくなったり、時として、汲み上げを停止する等のこ
ととなる。それでは、放流量の変動による消毒斑が生ず
る上に、放流水質が変動し一定の水質に保持できないば
かりか、循環量の低下により脱窒性能の変動を招くこと
になる。また、水位の低下は、二次処理槽での好気処理
性能の変動を招き、処理水質を一定に維持することが難
しいとの課題をもたらす。
【0006】他方、前段水位変動方式の場合には、多量
の汚水流入に備えて、予め、一次処理水をエアリフトポ
ンプや水中ポンプで汲み上げて二次処理槽に送り込み、
二次処理槽の定水位を超えた量が消毒槽へ送り出される
ことで放流に供され、これにて一次処理槽へ多量の汚水
流入があった場合における二次処理槽に対する影響を緩
和することに優れる等の長所がある反面、次のような課
題を内在している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題2】例えば、前段水位変
動方式の場合は、一次処理槽での高低の水位変化が、全
槽水位変動方式の場合に比して相対的に大きくなるた
め、それをエアリフトポンプにより汲み上げる場合に
は、一次処理槽の水位低下に伴って、やはり揚水量が大
きく変化し、適切な流量調整が難しい状況にある。
【0008】また、脱窒のため二次処理水をエアリフト
ポンプで一次処理槽へ返送すると共に、二次処理の段階
で沈殿した汚泥分を含む二次処理水を一次処理槽へ循環
返送しているが、その循環量は、日平均汚水量Q、即
ち、放流量Qの2〜5倍程度の2Q〜5Qに設定され
る。その結果、一次処理槽から二次処理槽への移流量と
しては、3Q〜6Qを移送する必要がある。例えば、循
環量を4Qに設定する場合、一次処理槽から二次処理槽
への移流量を5Qとせねばならない。
【0009】ところで、浄化槽は、設置した家庭状況や
生活環境により、生活雑排水の内容にかなりのバラ付き
があり、例えば、比較的多量の水を消費する洗濯、風呂
やシャワーの使用頻度等の高い家庭の浄化槽と、そうで
ない家庭の浄化槽とでは、日平均汚水量が大きく異な
る。このような浄化槽ごとの変動要素による汚水処理に
対する影響を考慮した場合、個々の浄化槽が所定の処理
性能を発揮するように、設置した浄化槽の放流量を適正
に維持管理することが必要となる。例えば、同人槽であ
っても、日平均汚水量Q、即ち、放流量Qそれ自体を、
個々の家庭の浄化槽ごとに増減変更せねばならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題3】ところが、前段水位
変動方式の場合においては、前記のように放流量が循環
量と移送量との差によって定まることから、浄化槽の放
流量を適正に調整するためには、循環量と移送量を正確
に計量し、その差が放流量となるように繰り返し調整せ
ねばならず、その維持管理を簡便に行なうことが困難な
ものとなっている。
【0011】そこで、本発明では、前記した前段水位変
動方式における、放流量を適正且つ簡便に維持管理する
ために、請求項1に記載したように、一次処理槽の水位
を、高水位と低水位との間に維持することにより、流量
調整が行われるようにした汚水処理方法において、一次
処理槽側で処理された一次処理水を二次処理槽側に送る
移流量を、二次処理槽側で処理された二次処理水の放流
量と、二次処理槽側と一次処理槽側との間での処理水の
循環量との合計量以上とし、前記移流量の余剰分を、戻
し堰から返送することにより、前記放流量を調整するこ
とを特徴とする流量調整機能を備えた汚水処理方法を発
明したのである。
【0012】請求項2では、一次処理槽の第1室から第
2室への移流量を、二次処理水の放流量と循環量の合計
量以上とし、二次処理槽で処理された二次処理水の放流
量を調整する流量調整機能を備えた汚水処理方法として
いる。
【0013】請求項3では、一次処理槽の水位を、高水
位と低水位の間に維持することにより、流量調整が行わ
れるようにしてなる汚水処理装置において、一次処理槽
から二次処理槽へ移流される一次処理水を、エアリフト
ポンプや間欠定量ポンプ、その他のポンプ装置によりポ
ンプアップし、二次処理槽で処理されて放流される二次
処理水を、消毒槽の隔壁に設けた調整堰により調整自在
となし、前記移流量の余剰分を一次処理槽と二次処理槽
の隔壁に形成した戻し堰から一次処理槽に返送するよう
に構成した流量調整機能を備えた汚水処理装置とするこ
とにより、前段水位変動方式における浄化槽からの放流
量が適正且つ簡便に維持管理できるようにしている。
【0014】請求項4では、一次処理槽から二次処理槽
へ移流される一次処理水を、ポンプ装置によりポンプア
ップし、二次処理槽で処理されて放流される二次処理水
を、処理水槽又は沈殿槽に設けたエアリフトポンプによ
り汲み上げて、計量装置によりその放流量を調整自在と
なし、前記移流量の余剰分を、一次処理槽と二次処理槽
との隔壁に形成した戻し堰から、一次処理槽に返送する
ように構成した流量調整機能を備えた汚水処理装置とし
ている。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図1に示す浄
化槽に基づいて説明するに、当該浄化槽は、汚水が流入
する流入管1側から、処理水の放流管2側にかけて、汚
水処理の工程順に応じて複数の処理槽に区画形成され、
具体的には、流入汚水を嫌気性状態下で一次処理する前
段の嫌気濾床槽第1室Aと嫌気濾床槽第2室Bと、それ
を好気性状態下で二次処理する後段の生物濾過槽Cと処
理水槽Dと消毒槽Eを備えている。
【0016】3、4は嫌気濾床槽第1室Aと嫌気濾床槽
第2室Bの汚水中に浸漬状態に配設した嫌気濾床、5、
6は嫌気濾床槽第1室Aと嫌気濾床槽第2室Bを区画す
る隔壁であって、その内、槽上方へ突出した隔壁5によ
り流入管1から流入する汚水の越流を防止している。そ
こで、嫌気濾床槽第1室Aの嫌気濾床3を降流した処理
汚水は、前記隔壁5、6の間に形成した昇流通路7を上
昇した上で、他方の隔壁6を越流することで、次の嫌気
濾床槽第2室Bへ送り込まれる。
【0017】8、9、10は嫌気濾床槽第2室Bと生物
濾過槽Cを区画する隔壁であって、その内、槽上方へ突
出した隔壁8により、嫌気濾床槽第1室Aで処理された
処理汚水の越流を防止している。そこで、嫌気濾床槽第
2室Bの嫌気濾床4を降流した処理汚水は、前記隔壁
8、9の間に形成した昇流通路11を上昇し、他方の隔
壁9を越流してポンプ槽12へ流れ込む。13はポンプ
槽12と次の生物濾過槽Cとの隔壁10の上縁部に形成
した戻し堰であって、隔壁10の上縁部を上向きコ字状
堰に形成している。
【0018】14は下端吸込み口をポンプ槽12に臨ま
せ、上端吐出口を生物濾過槽Cに向けた延設した移送用
エアリフト管であって、ポンプ槽12に流入した一次処
理汚水を、空気供給管15からの給気によるエアリフト
ポンプ作用により汲み上げ、次の生物濾過槽Cへ移流す
るようにしている。
【0019】従って、前記した嫌気濾床槽第1室Aと嫌
気濾床槽第2室Bとからなる前段の一次処理槽では、隔
壁10の上縁部の戻し堰13の高さ位置に高水位線Hが
設定され、また、越流用の隔壁6、9の高さ位置に低水
位線Lが設定されることにより、前段水位変動方式の流
量調整槽としても機能するようにしている。
【0020】次に、生物濾過槽Cを説明するに、その詳
細は、自己の先行出願に係る特願平10−180388
号の明細書と図面に記載した通りであるが、その概要
は、生物濾過槽Cの上層部と下層部に上下ネット16、
17が配設され、そのネット内部には、比重が水より若
干重い流動床担体を充填すると共に散気装置18が配管
され、下部ネット17の下部位置には、通常、真夜中に
作動する逆洗装置19を配管している。
【0021】而して、生物濾過槽Cに流入した一次処理
汚水は、散気装置18からの散気攪拌作用により、当該
散気装置18の高さより上部側の好気処理ゾーンにある
流動床担体を常時、緩やかに流動させ、当該流動床担体
の表面や担体内部に付着した好気性微生物により好気処
理される。他方、散気装置18の高さより下部側に充填
された流動床担体による濾過処理ゾーンにおいて、好気
処理水に含まれる浮遊物質や、流動床担体から剥離した
過剰な生物膜等が捕捉されることで、物理的な濾過処理
がなされる。そこで、濾過処理ゾーンを通過した二次処
理水は、生物濾過槽Cの底部室へ降流した上で、次の処
理水槽Dとの隔壁20の下端部に形成した潜流口21を
潜流して、次の処理水槽Dへ送り出される。
【0022】22は二次処理水の循環用エアリフト管で
あって、潜流口21から処理水槽Dへ潜流した二次処理
水を、空気供給管23からの給気によるエアリフトポン
プ作用により汲み上げ、その上端部に接続配管した循環
返送管24の末端部を嫌気濾床槽第1室Aの上方部に臨
ませている。25は循環返送管24の基端部寄りの位置
に設けた循環量の調整装置であって、管底部に設けた開
口部を開閉蓋で開閉自在に形成されており、前記のエア
リフトポンプ作用で汲み上げた二次処理水の一部を、生
物濾過槽Cへ流し落とすことで、嫌気濾床槽第1室Aへ
の循環量を調整自在としている。
【0023】26は処理水槽Dと次の消毒槽Eとの隔壁
17の上縁部に形成した越流堰であって、処理水槽Dの
上澄液を当該越流堰16の上向きV字状堰から次の消毒
槽Eへ越流させ、消毒処理された上で放流管2から放流
される。このとき、生物濾過槽Cと処理水槽Dの水位線
Wは、嫌気濾床槽第1室Aと嫌気濾床槽第2室Bにおけ
る高水位線Hとほぼ同じ水位としている。尚、越流堰2
6は、上下に出没自在な高さ調整自在な堰構造とするこ
とで、調整堰として機能するようにしている。
【0024】そこで、前段水位変動方式の嫌気濾床槽第
1室Aと嫌気濾床槽第2室Bの水位を、高水位線Hと低
水位線Lの間に維持することにより、流量調整が行われ
るようにしてなる汚水処理方法において、越流堰26か
ら消毒槽Eへの越流量、即ち、放流管2からの放流量
を、日平均汚水量Qとなるよう計量することで調整する
と共に、脱窒のための循環量を、前記日平均汚水量Qの
2〜5倍、即ち、2Q〜5Qに計量することで調整す
る。これにより、処理水槽Dから消毒槽Eへ流出する二
次処理水の放流量が一定に維持され、また、二次処理水
を汲み上げて嫌気濾床槽第1室Aへ返送する循環量が一
定に維持される。
【0025】また、一次処理された汚水をエアリフトポ
ンプで汲み上げて生物濾過槽Cへ送り出す移流量を、前
記放流量と循環量とを加算した容量3Q〜6Q以上とな
るように、エアリフトポンプの揚水能力が予め調整され
る。その結果、前記移流量の余剰分は、嫌気濾床槽第2
室Bと生物濾過槽Cの隔壁10に形成した戻し堰13か
ら嫌気濾床槽第2室Bに返送され、これにより、前記生
物濾過槽Cと処理水槽Dの水位線Wが定水位に維持され
る。
【0026】而して、浄化槽を設置した家庭状況や生活
環境により、生活雑排水の性質、例えば、比較的多量の
水を消費する洗濯、風呂やシャワーの使用頻度等の高い
家庭の浄化槽と、そうでない家庭の浄化槽では、日平均
汚水量が大きく異なる。そのような場合には、設置した
浄化槽の放流量を適正に維持管理する必要がある。それ
には、調整堰26を上げ下げすることにより、放流量を
増減変更し、単位時間当りの放流量を計量することで、
適正の放流量に変更調整することになる。
【0027】その際、一次処理汚水を汲み上げるエアリ
フトポンプが、その増減変更に必要な調整量以上の移流
水が、生物濾過槽Cへ送り込まれ、常に、戻し堰13か
ら返送されていることから、調整堰26を下げることで
放流量を増加させるも、それに応じて戻し堰13からの
返送量が少なくなるものの、従前の前段水位変動方式の
浄化槽の場合のように、放流量と循環量を計量し、その
差が移流量となるように繰り返し流量調整作業をするよ
うな、維持管理上の煩わしさが全くない。当然のことな
がら、調整堰26を上げることで放流量を減少すべく調
整する場合には、戻し堰13からの返送量が、その分多
くなることで流量調整される。
【0028】尚、逆洗装置19は、汚水流入の少ない真
夜中の時間帯に、数分間から十数分間程度に亘って、逆
洗用ブロア(図示せず)が間欠的に駆動することによ
り、槽内に曝気が噴出し、これにより、上下ネット1
6、17の間に充填した流動床担体に対する逆洗洗浄が
行われる。その際の汚泥水は、処理水槽Dに設けた返送
用エアリフト管(図示せず)のエアリフトポンプ作用で
汲み上げられ、汚泥返送管(図示せず)により嫌気濾床
槽第1室Aへ返送されて再処理に供される。
【0029】前記の実施形態の浄化槽では、その一次処
理槽を、嫌気濾床槽第1室Aと嫌気濾床槽第2室Bを組
合わせたが、最初の嫌気性処理槽を、夾雑物除去槽又は
沈殿分離槽とし、次の嫌気濾床槽と組合わせることもで
きる。また、二次処理槽を、生物濾過槽Cと処理水槽D
により構成したが、それを接触曝気槽と沈殿槽の組合わ
せ構造に変更することもできる。また、生物濾過槽Cに
おける上部ネット16には、陰陽一対の金属電極を掛架
して垂下形成し、電気化学的に金属イオンを溶出させる
ことでリン除去する、特願平11−262377号の明
細書及び図面に示す脱リン装置を組み込み、これによ
り、脱窒と脱リンに優れた汚水処理装置とすることもで
きる。
【0030】
【その他の実施形態】図2に示す変形例の場合には、第
1の実施形態の調整堰26に代えて、処理水槽D又は沈
殿槽の二次処理水を、エアリフトポンプにより汲み上
げ、槽上方部の計量装置27に設けた越流堰28又は移
流管から次の消毒槽Eへ送り出されるようにしている。
この場合のエアリフトポンプは、エアリフト管29と降
流管30が縦長U字状に配管され、当該降流管30の管
途中から二次処理水の流入管31が分岐して突出してあ
る。
【0031】そこで、エアリフト管29に空気供給管3
2からの空気供給によるエアリフト作用で、流入管31
から流入して降下する二次処理水が、エアリフト管29
を上昇し、計量装置27へ汲み上げられ、その定量が越
流堰28から消毒槽Eへ送り出されることで放流量が調
整されると共に、その余剰分が降流管30を降流し、流
入管31からの流入水が補給され、再び汲み上げられ
る。
【0032】而して、前記の変形例に示すように、処理
水槽Dに計量装置27を備えた浄化槽における放流量を
適正に維持管理するには、先ず、計量装置27の越流堰
28を上げ下げすることにより、放流量を増減変更し、
単位時間当りの放流量を計量することで、適正の放流量
に変更調整することになる。
【0033】その際、一次処理汚水を汲み上げるエアリ
フトポンプにより、前記放流量の増減変更に必要な調整
量以上の移流水が、生物濾過槽Cへ送り込まれ、常に、
戻し堰13から返送されていることから、調整堰28を
下げることで放流量を増加させ、それに応じて戻し堰1
3からの返送量が少なくなるものの、従前の前段水位変
動方式の浄化槽の場合のように、放流量と循環量を計量
し、その差が移流量となるように繰り返し流量調整作業
をするような、維持管理上の煩わしさが全くない。当然
のことながら、調整堰28を上げることで放流量を減少
すべく調整する場合には、戻し堰13からの返送量が、
その分多くなることで流量調整される。
【0034】尚、前記した浄化槽の場合には、嫌気濾床
槽第2室Bの処理水をエアリフトポンプにより生物濾過
槽Cへポンプアップしたが、それに代えて間欠定量ポン
プ、その他のポンプ装置により汲み上げるも、本発明の
要旨を変更するものではない。
【0035】前記の実施形態の場合には、嫌気濾床槽第
1室A(夾雑物除去槽又は沈殿分離槽でも可)と嫌気濾
床槽第2室Bとからなる一次処理槽の全体を、水位変動
させることで、流量調整する前段水位変動方式の浄化槽
を対象に説明したが、嫌気濾床槽第1室A(夾雑物除去
槽又は沈殿分離槽でも可)のゾーンで水位変動させるこ
とで流量調整する構造の浄化槽とする場合には、嫌気濾
床槽第1室Aからポンプアップした処理汚水を、嫌気濾
床槽第2室Bへ移流するようにしている。本発明は、こ
のような水位変動方式の浄化槽に組み込むことにより、
所期の目的を達成することもできる。
【0036】
【発明の効果】本発明は、前記のような流量調整機能を
備えた汚水処理方法とその装置としたので、従前の前段
水位変動方式の浄化槽の場合のように、放流量と循環量
を計量し、その差が移流量となるように繰り返し流量調
整作業をするような、維持管理上の煩わしさが全くな
く、放流量を適正且つ簡便に維持管理することができ
る。
【0037】また、本発明の場合には、二次処理水の槽
外放流と循環返送が行われるも、二次処理槽の水位が、
常に、定水位に維持されるため、エアリフトポンプによ
り汲み上げられる二次処理水の循環量や放流量が、量的
な変動を惹き起こすことなく、一定に維持することがで
きるので、全槽水位変動方式の場合のように、放流量の
変動による消毒斑を発生させたり、放流水質の変動を惹
き起こしたり、循環量の低下による脱窒性能の変動を招
くようなこともない。特に、二次処理槽での好気処理が
定水位下で行われるので、その処理水質を一定に維持す
ることができることの有用性は頗る顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】汚水処理槽の全体概要を示す側面図である。
【図2】処理水槽の二次処理水をエアリフトポンプでポ
ンプアップする場合を示す側面図である。
【符号の説明】
A 嫌気濾床槽第1室 B 嫌気濾床槽第2室 C 生物濾過槽 D 処理水槽 E 消毒槽 1 流入管 2 放流管 3、4 嫌気濾床 S 散気装置 5、8、20 越流防止用隔壁 6、9 越流用隔壁 7、11 昇流通路 10 隔壁 12 ポンプ槽 13 戻し堰 14 移送用エアリフト管 15、23、32 空気供給管 16、17 ネット 18 散気装置 19 逆洗装置 21 潜流口 22 循環用エアリフト管 24 循環返送管 25 調整装置 26、28 越流堰(調整堰) 27 計量装置 29 放流用エアリフト管 30 降流管 31 流入管
フロントページの続き (56)参考文献 特開2001−62472(JP,A) 特開 平11−77071(JP,A) 特開 平7−124579(JP,A) 特開 平6−343986(JP,A) 特開 平5−37397(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 3/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次処理槽の水位を、高水位と低水位と
    の間に維持することにより、流量調整が行われるように
    した汚水処理方法において、 一次処理槽側で処理された一次処理水を二次処理槽側に
    送る移流量を、二次処理槽側で処理された二次処理水の
    放流量と、二次処理槽側と一次処理槽側との間での処理
    水の循環量との合計量以上とし、 前記移流量の余剰分を、戻し堰から返送することによ
    り、前記放流量を調整することを特徴とする流量調整機
    能を備えた汚水処理方法。
  2. 【請求項2】 一次処理槽の水位を、高水位と低水位と
    の間に維持することにより、流量調整が行われるように
    した汚水処理方法において、 一次処理槽の第1室から第2室への移流量を、二次処理
    水の放流量と循環量との合計量以上とし、 前記移流量の余剰分を、戻し堰から返送することによ
    り、二次処理槽で処理された二次処理水の放流量を調整
    することを特徴とする流量調整機能を備えた汚水処理方
    法。
  3. 【請求項3】 一次処理槽の水位を、高水位と低水位と
    の間に維持することにより、流量調整が行われるように
    してなる汚水処理装置において、 一次処理槽から二次処理槽へ移流される一次処理水を、
    ポンプ装置によりポンプアップし、二次処理槽で処理さ
    れて放流される二次処理水を、消毒槽の隔壁に設けた調
    整堰により調整自在となし、 前記移流量の余剰分を、一次処理槽と二次処理槽との隔
    壁に形成した戻し堰から、一次処理槽に返送するように
    構成した流量調整機能を備えた汚水処理装置。
  4. 【請求項4】 一次処理槽の水位を、高水位と低水位と
    の間に維持することにより、流量調整が行われるように
    してなる汚水処理装置において、 一次処理槽から二次処理槽へ移流される一次処理水を、
    ポンプ装置によりポンプアップし、二次処理槽で処理さ
    れて放流される二次処理水を、処理水槽又は沈殿槽に設
    けたエアリフトポンプにより汲み上げて、計量装置によ
    りその放流量を調整自在となし、 前記移流量の余剰分を、一次処理槽と二次処理槽との隔
    壁に形成した戻し堰から、一次処理槽に返送するように
    構成した流量調整機能を備えた汚水処理装置。
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