JP3301615B2 - ブラウンアウト検出機能を備えたマイクロコントローラ - Google Patents

ブラウンアウト検出機能を備えたマイクロコントローラ

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JP3301615B2
JP3301615B2 JP52121196A JP52121196A JP3301615B2 JP 3301615 B2 JP3301615 B2 JP 3301615B2 JP 52121196 A JP52121196 A JP 52121196A JP 52121196 A JP52121196 A JP 52121196A JP 3301615 B2 JP3301615 B2 JP 3301615B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • H02H3/00Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection
    • H02H3/24Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection responsive to undervoltage or no-voltage
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  • Retry When Errors Occur (AREA)
  • Emergency Protection Circuit Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、一般的には半導体デバイスに関するもので
あり、さらに特定するならば、低電源電圧(low supply
voltage)に対する保護機能を備えた半導体マイクロプ
ロセッサまたはマイクロコントローラに関するものであ
る。
半導体マイクロコントローラチップ(デバイス)にお
ける低電源電圧、つまり受け入れ可能な最低値またはチ
ップあるいは末端のプログラムの適性な動作に必要なレ
ベル(つまり誤動作を防止するために必要なレベル)を
下回る電源電圧は、自動車のアンチロックブレーキング
システムのような繊細な用途において特に深刻な問題に
なり得る。そのためマイクロコントローラチップには通
常、「ブラウンアウトプロテクション」、つまり電圧が
完全にゼロになるのではなく回路またはプログラムの誤
動作を引き起こすようなレベルまで電圧が低下する事態
に対する保護機能が備えられている。ブラウンアウトプ
ロテクションを必要とする用途は一般に、バッテリー駆
動式でなく制御された電源を有するシステムである。
理論上、ブラウンアウトプロテクションは、VDDが受
け入れ可能な最小値を下回った任意の時点でコントロー
ラまたはチップをリセットしなければならない。しかし
ながら、このVDDの最小値はデバイスの動作周波数また
はその他プログラム上の制約によって決定される。例え
ば、20メガヘルツ(MHz)の動作の場合、臨界値(V
DDmin)は4.0ボルト(V)で、4MHzの動作の場合は1.8V
である。
上記およびその他の理由により、ブラウンアウトの条
件はマーケット、つまりそのデバイスが使用される特定
の用途を考慮することによって決定することができる。
ブラウンアウトプロテクションを必要とする用途は本
来、家庭用・事務用電気製品、工業用制御システムおよ
び自動車等、多くの用途カテゴリーに含まれる。使用中
の(プラグでコンセントにつながれた)電気製品は、ラ
イン電源の電圧降下の際にブラウンアウト状態に直面す
る。その場合、その電気製品本来の機能がオンになって
いなくても、電圧に対して敏感な周辺の素子が誤動作を
することになろう。自動車用電子回路は点火スイッチが
オンにされた時にブラウンアウト状態に直面する。例え
ば車のラジオは、イグニションキーによってスタータが
エンゲージされるのと同時にオンにされ、それによって
電源電圧が低下することがある。その影響を受けたデバ
イスはリセットしなければならず、さもないと不安定な
状態のままになる。
ブラウンアウトは、電力消費、動作周波数およびノイ
ズが極小値である低電圧バッテリーの用途には適用でき
ない。
従って、VDDが所定の電圧閾値レベル以下に低下した
状況についてブラウンアウトを定義することができる。
マイクロコントローラは高速で動作するために、真のブ
ラウンアウトと正常なI/Oスイッチングノイズ(これは2
00ナノ秒(ns)間継続する)とを区別することも重要で
ある。上記のような条件では、5Vの電源に関して、例え
ばVDDが200ns以上に渡って4.0V以下に低下したならば、
ブラウンアウト検出機構がチップのリセットをトリガし
なければならない。
しかしながら、電源電圧が特定の電圧閾値レベル以下
に比較的小さい幅で低下するような状況において、それ
がVDDが閾値以下の値から閾値以上の値へ戻る、単独の
変位としてであっても、あるいは連続的な小さな変位と
してであっても問題が生じる。そのような場合、ノイ
ズ、I/Oスイッチングまたはその他のライン電源の動
揺、いずれに起因するものであっても、ブラウンアウト
検出回路は通常、最初に直ちにマイクロコントローラの
リセットを開始し、設定時間内に再発がなければ設定時
間の経過後に即座にチップの動作を再度設定する。当然
これは、リセットの必要がない時に、マイクロコントロ
ーラの動作を中断させる結果となる。さらに、VDDがト
リップ電圧まで低下して長時間そこに留まるならば、回
路はそれに伴う不安定な動作によって振動することがあ
る。
本発明の主な目的は、電源電圧の低下の性質を分析
し、所定の基準およびヒステリシスに照らして、電源電
圧が閾値レベルを下まわる度にリセットを開始するべき
か否かを決定することの可能なブラウンアウト検出回路
を提供することにある。
発明の概要 理論上は、マイクロコントローラの用途においては、
ブラウンアウトプロテクションは電源電圧が所定の値以
下に低下した時点で常にマイクロコントローラをリセッ
トすべきである。ブラウンアウトは通常、マイクロコン
トローラがバッテリーでなく制御された電源と供に使用
されるような用途に適用され、従って問題となる電圧幅
は電源システムの電圧±デルタ値である。
本発明は、CMOSで構成された3つの部分より成るブラ
ウンアウト検出および補正回路を、マイクロコントロー
ラチップの一部として使用する。ブラウンアウト回路の
第1の部分は、正確な基準電圧を設定する電圧基準回路
である。回路の第2の部分は、一方の入力に基準電圧を
受けてもう一方の入力にフィルタリングされた電源サン
プルレベルを受ける二重比較回路である。この二重比較
器は回路のヒステリシスを構成し、回路の振動を防ぐ。
第3の部分は、電源レベルをサンプリングしてブラウン
アウトがリセットを発生させるべき種類のものか否かを
決定するために用いられる信号フィルタと電源トラッキ
ング機構とを含む。
本発明によれば、ブラウンアウト回路の第3の部分に
はVDDのスパイクの深さを周波数によってろ過して取り
除くためのセンサが組み込まれている。スパイクが特定
の閾値レベルを下回って非常に深い場合、パワーアップ
タイマの休止時間であることを条件として、ブラウンア
ウト検出回路はチップを即座にリセットさせる。一方、
スパイクが比較的浅い場合、または非常に高い周波数で
起こる場合には、ブラウンアウト検出回路はよりゆっく
りと応答することになり、その結果チップをリセットし
ないこともある。これは、ノイズまたはその他の小さな
動揺のみによってデバイスがリセットされるのを防ぐた
めに、実用上非常に望ましい。まとめるならば、回路
は、普通のノイズをろ過するが、真のブラウンアウト条
件が検出された場合には素早くリセットをトリガする。
リセットしたならば、回路はヒステリシスを用いて振
動を取り除き、電源レベルが正常な動作電圧レベルに戻
るまでデバイスをリセット状態に保持し、この時パワー
アップタイマが所定の時間だけリセット条件を維持する
ために利用される。ヒステリシスは、二重比較器が真の
ブラウンアウト現象と普通のノイズまたはその他のわず
かな動揺とを区別するのを強く援助するもので、ヒステ
リシスは、電源電圧のサンプルリングを二重に行うこと
および電源電圧レベルの変位と比較するために一組のト
リップポイントを設定することによって行われる。
好ましい具体例では、マイクロコントローラデバイス
は半導体集積回路(IC)チップ上に作製されてこのデバ
イスと同じ回路上に設置される外部システムを制御す
る。マイクロコントローラは中央演算処理ユニット(CP
U)、CPUによって実行されるプログラム命令を記憶する
ためのプログラムメモリ、命令に従ってCPUの動作によ
って制御される外部システムのパラメータに関するデー
タを含むデータを記憶するためのデータメモリ、および
各種の周辺素子を含む。ブラウンアウトプロテクション
回路は、グラウンド基準レベルに対するチップの電源電
圧レベルをモニターし、電源電圧レベルとグラウンド基
準レベルとの差が所定の閾値動作電圧レベルよりも小さ
くなった場合に、デバイスをリセットして該デバイスの
誤動作を防ぐように動作する。リセットによってデバイ
スの動作は停止され、一方CPUによるプログラム命令の
上記実行状態およびデータメモリに記憶されたデータは
リセットが起こった時の状態のまま維持される。
ブラウンアウトプロテクション回路の識別手段が、デ
バイスをリセットすることを認めるブラウンアウト現象
を示す電圧差の減少と、デバイスをリセットすることを
認めないデバイスの動作において通常発生する単なる一
時的な電圧の変化を示す減少とを区別する。その結果、
デバイスが外部システムに対して制御機能を行う際の、
デバイスの誤動作および不必要なリセットがいずれも防
止される。識別手段は、通常発生する一時的な電圧の変
動を示す電圧差の各減少に対してブラウンアウトプロテ
クション回路の応答を遅延させ、これにより、一時的な
電圧の揺動を、デバイスの正常な動作電圧レベルの回復
前に終了させるフィルター手段を含む。
このフィルター手段は、チップの電源電圧から一対の
サンプル値を導いて、低い方のサンプル値に対する電源
電圧の変動に対応してリセットを行うべき時を決定し、
さらに高い方のサンプル値に対する電源電圧の変動に対
応してリセットを終了すべき時を決定するサンプルフィ
ルタを含む。この二重サンプルはさらに、サンプルフィ
ルタに接続されて、回路応答の振動を除去するために一
対のサンプル値に関する値に調整されるように適合され
たヒステリシス手段を提供する。パワーアップタイマ
は、他方のサンプル値がリセットを終了すべき時を決定
する第2の時点で、電源電圧の変動に対応してデバイス
を所定の時間だけリセット状態に維持し、その後デバイ
スの動作をリセットが最初に行われた時の状態に回復さ
せる。
図面の簡単な説明 以下、添付した図面と併せて好ましい具体例を参照し
て、本発明を実行するための現在考えられる最良の方法
を詳細に説明することにより、上記およびその他の目
的、特徴および付随する利点が明らかとなろう。
図1は、ブラウンアウト検出器を含むいくつかの周辺
装置を備えたマイクロコントローラチップの簡単化され
たブロック図であり、 図2は、本発明に従って、図1のマイクロコントロー
ラに使用されるブラウンアウト検出回路を示した単純化
ブロック図であり、 図3Aおよび図3Bは、図1のマイクロコントローラデバ
イスの電力モニター回路の内部動作を具体的に示したグ
ラフであり、 図4は、VDDの大幅な低下と即時のリセットを示した
グラフであり、 図5Aと5Bは、それぞれ、本発明のブラウンアウト検出
器に使用される信号フィルタおよびサンプル回路の簡単
化ブロック図およびやや詳細な回路図であり、 図6は、リセットが行われない普通のグラウンドノイ
ズを示したグラフであり、 図7は、グラウンド基準レベルが上昇してリセットが
行われる様子を示したグラフである。
好ましい実施例および方法の詳細な説明 図1を参照すると、本発明によるブラウンアウトプロ
テクションの原理を用いたマイクロコントローラ素子の
具体例は、中央演算処理ユニット(CPU)10、プログラ
ムメモリ12、データメモリ13、およびブロック15として
表された各種の周辺素子を含む。電力はVDDと示された
電源よりシステムに供給される。電力モニタ16またはブ
ラウンアウト検出器は電源に接続されており、瞬間的な
VDDのレベルを評価し、その値があらかじめ設定された
受け入れ可能な最小値以下に低下した場合にはその状況
を検出して、その時点でデバイスをリセットするように
なっている。しかしながら上記において指摘したよう
に、VDDのレベルは、部分的には、デバイスのI/Oスイッ
チング特性の周波数に依存する。
従って電力モニタ16は、許容可能な普通のノイズの周
波数に対応してあらかじめ設定された時間だけVDDが所
定の受け入れ可能な最小値を下回る状況に、応答するよ
うに適合されている。ブラウンアウト検出器はそのよう
な状況においてチップをリセットしなければならない
が、ノイズまたはI/Oスイッチングに起因するVDDの動揺
によって電圧レベルが瞬間的に閾値以下になり、その後
閾値以上まで回復するような場合には、リセットが行わ
れないようにすることが重要である。電力モニタは特
に、システム動作を不必要に中断または不安定にさせる
であろうマイクロコントローラデバイスのリセットを全
て遅延させるように構成されている。
図2に示すように、電力モニタはブラウンアウト検出
および補正回路であって3つの部分を含み、そのうち1
つは正確な基準電圧ジェネレータ20である。正確な基準
電圧が安定した電圧出力に出力され、比較回路21に印加
される。この比較器とそれに組み合わされた論理回路
は、ジェネレータ20からの正確な基準電圧出力を、ある
任意の時間における瞬間的なVDDのレベルの等化された
サンプルと比較する。しかしながら、この比較は、上記
の不具合の原因にもなる不必要なシステム動作の中断ま
たは振動を防ぐような方法で行われなければならない。
このことは、そのような中断または不安定が人間の怪我
や所有物の損害につながるような場合、例えば自動車の
アンチロックブレーキングシステム(ABS)等の用途に
おいて特に重要である。
VDDレベルを測定して定期的にサンプリングするため
に、電力サンプルおよびフィルタ回路23が使用される
が、この回路はさらに、VDDを基準値以下にするスパイ
クを除去し、マイクロコントローラデバイスの動作のI/
Oスイッチング周波数特性に従ってフィルタリング操作
を行うために利用される。動作中、電圧サンプルにおい
てVDDの大幅な低下(負のスパイク)が起こった場合、
回路21の比較器論理が、回路23からの一対のサンプル電
圧V1およびV2に基づいて、基準電圧からのずれに反応し
てR1を出力し、マイクロコントローラをリセットする。
出力R1が印加される回路24は、システムに必要な安定か
ら選択された休止時間を有するパワーアップタイマを含
む。単独の浅いスパイク、または高い周波数(マイクロ
コントローラのI/Oスイチイング特性に比較して)の連
続的なスパイクの発生が検出されると、回路23が実行す
るフィルタリング機能によって電圧V1およびV2の応答が
可変して遅くなり、突然の深いスパイクの状況に比べて
リセットがトリガされることがはるかに少なくなる。
この動作のいくつかの例を図3Aおよび3Bに示す。振動
プロテクションについては、VDDの通常の電圧レベルか
ら一定の電圧分だけはずれた閾値レベルとの差デルタに
それぞれ基づく上下の電圧閾値の限界が、V1およびV2で
あるような検出範囲が選択される。基準電圧VRefは比較
のために使用される。例えば、5Vの電源については、許
される低下は1.0Vでデルタ=±0.2Vである。従ってV1は
VDD=4.2Vの時にVRefと交差するように選択され、V2はV
DD=3.8Vの時にVRefと交差するように選択される。マイ
クロコントローラの通常の高周波ノイズ特性に基づい
て、予め決められたチップのリセット開始の遅延時間20
0nsが、VDDがVRef以下に落ちる時間からV1がVRef以下に
落ちる時間までの間に、フィルタによって挿入される。
その後チップはリセット状態となり、VDDが電力の回
復を示す値に戻るまでその状態に保持される。この時点
で、ブラウンアウト検出回路のパワーアップタイマは、
チップを72ミリ秒(ms)の間リセット状態に保持するよ
うに機能する。図3Aの例では、この現象はV2が再びVRef
を越えるようなレベルにVDDが達した時点から測定され
る。
一方、図3Bの例は、フィルタによってV1、V2の遅延が
導入された結果、短時間の乱れが無視されていることを
示している。この場合、チップはリセットされない。
図4に示す状況では、VDDの比較的深いスパイクによ
ってマイクロコントローラチップが直ちにリセットされ
る。その後、V2がVRefを越える図3Aのレベルまで電力が
回復してから72ms間の休止時間中、リセット状態が維持
される。
図5Aには、サンプルおよびフィルタ回路23のフィルタ
ネットワークがブロック図の形で示されている。一対の
電源フィルタ30および31が比較回路21(図2)にそれぞ
れレベルV1およびV2を供給する。グラウンド基準レベル
に対する電源電圧VDDは電源フィルタ30によって電圧レ
ベルV1を導くために利用されており、もう一方の電圧レ
ベルV2は電源フィルタ31とヒステリシスフィルタ33との
組み合わせより導かれる。図5Bの回路図では、電圧V1
は、VDDとグラウンドとの間にある3つの直列の電気抵
抗のうちの抵抗36と37との間(3番目は抵抗38)で、ヒ
ステリシスフィルタの、キャパシタンス39でグラウンド
に接続されている回路ノードで取られている。電圧レベ
ルV2は抵抗37と38との間のノードから取られており、そ
こからヒステリシスフィルタのもう1つのキャパシタン
ス40がグラウンドに接続されている。2個のキャパシタ
ンスが配置された回路は一対の整合RCフィルタを含む。
従って電圧V1とV2がVDDの変動の度に変化することは明
らかである。
ブラウンアウト検出器(電力モニタ)16は電源電圧V
DDをモニタするので、電圧が常に2つのノード間で測定
されることから、この検出器はさらに自動的にグラウン
ド基準レベルをモニタする。このことは、通常のグラウ
ンドノイズによってマイクロコントローラ素子のリセッ
トが引き起こされる可能性があることから好ましくない
が、グラウンドに接続された整合RCフィルタが特に通常
のグラウンドノイズを除去する働きをするので、このよ
うな危険はサンプルおよびフィルタ回路23によって防止
される。つまり、電源側用と同じフィルタリング機構が
グラウンド側で使用され(すなわち図5A(または5B)の
回路がいずれの側にも同じように作用し)、従ってグラ
ウンドレベルもまたサンプリングされて、VDDとグラウ
ンドとの間のレベルの差がリセットを開始させるトリッ
プ電圧よりも低い場合のみ(つまりVboをブラウンアウ
ト電圧とした場合に、VDD−グラウンド≦Vboであれば)
チップをリセットすることができる。
図6は、通常のグラウンドノイズが発生しているが、
VDDとグラウンドとの差がVbo以上であるためにリセット
が起こらないという状況を示している。一方図7では、
それらの差がトリップ電圧と等しくなる(そして最終的
にはそれより小さくなる)点が存在し、その点でリセッ
ト状態が発生する。
マイクロコントローラチップがリセット状態にある
時、図5Aの回路は、ヒステリシスフィルタ33によって、
振動を緩和して且つVDDがその正常な動作レベルに回復
するまで(すなわちVDD−Gnd>Vboとなるまで)チップ
をリセット状態に保持するように動作する。この時点
で、ブラウンアウト検出回路のパワーアップタイマ24
(図2)の所定の休止時間の計測が開始され、マイクロ
コントローラチップをリセット状態に保持する。この休
止時間経過後(つまりパワーアップタイマが切れた時)
チップのリセット状態が解除される。つまり、ヒステリ
シスの適用によって実際のブラウンアウトの発生と、電
源(またはグラウンド基準)における普通のノイズまた
はスイッチングによる過渡現象とが区別される。
ヒステリシスは2つの電源フィルタによるVDDのサン
プリングによってもたらされ、それによって内部リセッ
トを開始するトリップポイント(VDDが低下してV1<VRe
fになる)およびパワーアップタイマの休止時間の計測
を開始するトリップポイント(VDDが上昇してV2>VRef
になる)が得られる。その結果、トリップポイントはV1
>Vbo>V2に匹適する。本発明の具体的な例では、ブラ
ウンアウト電圧Vboが約4.0Vならば、ヒステリシスレベ
ル(V2−V1より大きくならない)は例えば0.1Vの値を取
ることができる。
以上、好ましい具体例および方法を挙げて現在考えら
れる最も好ましい本発明の実施方法を説明したが、関連
分野の当業者には、本発明の範囲を逸脱することなく容
易に変形および変更を行うことが可能であることが理解
されよう。従って本発明は、添付した請求項および関連
法律の規定によってのみ限定されるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−103311(JP,A) 特開 平5−282079(JP,A) 特開 平2−242312(JP,A) 実開 平3−3034(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 1/24 G06F 1/28 G06F 1/30 G01R 19/165

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体集積回路(IC)チップ上に作製され
    たマイクロコントローラデバイスでこのデバイスと同じ
    回路上に設置された外部システムを制御するマイクロコ
    ントローラデバイスであって、中央演算処理ユニット
    (CPU)と、CPUによって実行されるプログラム命令を記
    憶するためのプログラムメモリと、上記命令に従ってCP
    Uの動作によって制御される外部システムのパラメータ
    に関するデータを含むデータを記憶するためのデータメ
    モリと、ICチップを動作させるための電源電圧であって
    グラウンド基準レベルに対する電圧レベルによって規定
    される電源電圧を供給するための手段と、グラウンド基
    準レベルに対する電源電圧レベルをモニターし、電源電
    圧レベルとグラウンド基準レベルとの計算上の差が所定
    の閾値動作電圧レベルよりも小さくなった場合に上記デ
    バイスの誤動作に対する保護として該デバイスをリセッ
    トするブラウンアウト検出手段とを備え、リセットによ
    ってデバイスの動作が停止されてCPUによるプログラム
    命令の実行およびデータメモリ内のデータがリセットが
    行われた時点の状態で保持されるマイクロコントローラ
    デバイスにおける、上記デバイスをリセットすることを
    認めるブラウンンアウト事象を示す電圧差の減少と、上
    記デバイスをリセットすることを認めないデバイスの動
    作において通常発生する単なる一時的な電圧の変化を示
    す減少とを区別する識別手段と、上記電源電圧レベルと
    グラウンド基準レベルとの差がリセットすることを認め
    ない一時的な電圧の変化を示す時上記ブラウンアウト検
    出手段が上記デバイスをリセットすることを防止する手
    段とを備え、上記識別手段が上記通常発生する一時的な
    電圧の揺動で示す電圧差の各減少に対してブラウンアウ
    トプロテクション手段の応答を遅延させて、一時的な電
    圧の揺動をデバイスの正常な動作電圧レベルの回復前に
    終了させるフィルター手段を含み、それによって、デバ
    イスが外部システムを制御する際のデバイスの誤動作お
    よび不必要なリセットの両方を防止することを特徴とす
    るデバイス。
  2. 【請求項2】上記フィルター手段が、上記電源電圧手段
    に接続されて上記電源電圧から一対のサンプル値を取り
    出し、これらサンプル値の一方に対する電源電圧の変動
    に対応してリセットを行うべき時を決定し、他方のサン
    プル値に対する電源電圧の変動に対応して実行されたリ
    セットを終了すべき時を決定するサンプルフィルタを含
    むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. 【請求項3】上記フィルタ手段が、上記サンプルフィル
    タに接続されて上記一対のサンプル値に関する値に調整
    されるように適合され、上記一方のサンプル値がリセッ
    トを実行すべき時を決定する第1の時点に対応する遅延
    時間を加えるヒステリシス手段を含むことを特徴とする
    請求項2に記載のデバイス。
  4. 【請求項4】上記ブラウンアウト検出手段が、上記他方
    のサンプル値がリセットを終了すべき時を決定する第2
    の時点で電源電圧の変動に対して上記デバイスを所定の
    時間だけリセット状態に維持し、その後デバイスの動作
    をリセットが最初に行われた時の状態に回復させるタイ
    マー手段を含むことを特徴とする請求項3に記載のデバ
    イス。
  5. 【請求項5】上記ブラウンアウト検出手段が、上記デバ
    イスのリセット後にデバイスの正常な動作電圧の回復に
    対応して上記デバイスを所定の時間だけリセット状態に
    保持し、その後デバイスの動作をリセットが最初に実行
    された時の状態に回復させるタイマー手段を含むことを
    特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のデバ
    イス。
  6. 【請求項6】被制御システムを制御するためのマイクロ
    プロセッサ、メモリおよび周辺素子と、上記マイクロプ
    ロセッサを動作させるための電源と、メモリと、周辺素
    子とを含むマイクロコントローラデバイスであって、電
    源電圧をモニターして電源電圧レベルが所定の閾値動作
    電圧レベル以下に変動した場合に上記マイクロコントロ
    ーラデバイスの誤動作を防ぐために該デバイスのリセッ
    トを行うブラウンアウトプロテクション手段を含み、リ
    セットによってマイクロコントローラデバイスの動作が
    停止されて上記マイクロプロセッサ、メモリ、および周
    辺素子が動作停止時の状態に保持され、上記ブラウンア
    ウトプロテクション手段が、上記マイクロコントローラ
    デバイスの動作中に通常発生するノイズまたはスイッチ
    ング遷移にのみ起因する電源電圧レベルの変動に対する
    上記ブラウンアウト手段の応答を選択的に無力化して、
    このような電源電圧の変動で上記マイクロコントローラ
    デバイスのリセットが実行される傾向を除き、被制御シ
    ステムの制御を行う際のマイクロコントローラデバイス
    の誤動作および不必要なリセットのいずれも防止する手
    段を含み、上記選択的な無力化を行うための手段が、ノ
    イズまたはスイッチング遷移に起因する変動に対する応
    答を遅延させて、上記マイクロプロセッサ、メモリおよ
    び周辺素子の動作を妨げることなくデバイスの正常な動
    作電圧レベルの回復を促進させる遅延手段を含むことを
    特徴とするマイクロコントローラデバイス。
  7. 【請求項7】上記遅延手段が、上記電源電圧に対応し
    て、該電源電圧から、リセットを開始および終了させる
    べき電源電圧変動のそれぞれのレベルを決定するための
    複数のサンプル値を取り出すサンプリング手段を含むこ
    とを特徴とする請求項7に記載のマイクロコントローラ
    デバイス。
  8. 【請求項8】上記サンプリング手段が、上記サンプリン
    グ手段に電気的に接続されて上記サンプル値の両方を可
    変量で置き換え、それに応じてリセットの開始を遅延さ
    せるヒステリシス手段を含むことを特徴とする請求項7
    に記載のマイクロコントローラデバイス。
  9. 【請求項9】上記ブラウンアウトプロテクション手段
    が、電源電圧変動の各種レベルのうちの1つでリセット
    を終了させるものに対応し、上記マイクロコントローラ
    デバイスを所定の時間だけリセット状態に保持し、その
    後デバイスの動作を動作が停止された時の状態に回復さ
    せるタイマー手段を含むことを特徴とする請求項6から
    8のいずれか一項に記載のマイクロコントローラデバイ
    ス。
  10. 【請求項10】半導体集積回路(IC)チップ上に作製さ
    れたマイクロコントローラデバイスでこのデバイスと同
    じ回路上に設置された外部システムを制御するマイクロ
    コントローラデバイスであって、中央演算処理ユニット
    (CPU)と、CPUによって実行されるプログラム命令を記
    憶するためのプログラムメモリと、上記命令に従ってCP
    Uの動作によって制御される外部システムのパラメータ
    に関するデータを含むデータを記憶するためのデータメ
    モリと、ICチップを動作させるための電源電圧であって
    グラウンド基準レベルに対する電圧レベルによって規定
    される電源電圧を供給するための手段を含むマイクロコ
    ントローラデバイスにおいて、デバイスによって行われ
    るブラウンアウトプロテクション方法が、グラウンド基
    準レベルに対する電源電圧レベルをモニターし、電源電
    圧レベルとグラウンド基準レベルとの計算上の差が所定
    の閾値動作電圧レベルよりも小さくなった場合に上記デ
    バイスの誤動作に対する保護対策として該デバイスをリ
    セットし、リセットによってデバイスの動作が停止され
    てCPUによるプログラム命令の実行およびデータメモリ
    内のデータがリセットが行われた時点の状態で保持さ
    れ、上記デバイスをリセットすることを認めるブラウン
    アウト事象を示す電圧差の減少と、上記デバイスをリセ
    ットすることを認めないデバイスの動作において通常発
    生する単なる一時的な電圧の変化を示す減少とを区別
    し、上記電源電圧レベルとグラウンド基準レベルとの差
    がリセットすることを認めない一時的な電圧の変化を示
    す時上記デバイスをリセットすることを抑制することに
    よって、デバイスが外部システムを制御する際のデバイ
    スの誤動作および不必要なリセットの両方を防止する識
    別ステップを含み、上記識別ステップにおいて、上記通
    常発生する一時的な電圧の揺動を示す電圧差の減少に対
    する応答を遅延させて、一時的な電圧の揺動をデバイス
    の正常な動作電圧レベルが戻る前に終了させることを特
    徴とする方法。
  11. 【請求項11】上記遅延において、上記電源電圧から一
    対のサンプル値を取り出し、これらサンプル値の一方に
    対する電源電圧の変動に応じてリセットを行うべき時を
    決定し、他方のサンプル値に対する電源電圧の変動に応
    じて実行されたリセットを終了すべき時を決定すること
    を特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】上記遅延において、ヒステリシスを利用
    して上記一方のサンプル値がリセットを実行すべき時を
    決定する第1の時点に対応する遅延時間を加えることを
    特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】上記他方のサンプル値がリセットを終了
    すべき時を決定する第2の時点で電源電圧の変動に応答
    して、上記デバイスを所定の時間だけリセット状態に維
    持し、その後デバイスの動作を最初にリセットが実行さ
    れた時の状態に回復させるステップを含むことを特徴と
    する請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】上記デバイスのリセット後にデバイスの
    正常な動作電圧レベルの回復に対応して上記デバイスを
    所定の時間だけリセット状態に保持し、その後デバイス
    の動作を最初にリセットが実行された時の状態に回復さ
    せるステップを含むことを特徴とする請求項10から13の
    いずれか一項に記載の方法。
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