JP3301150B2 - 高純度ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造法 - Google Patents

高純度ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度ポリグリセリン
脂肪酸エステルの新規な製造方法に関するものである。
本発明によって得られたポリグリセリン脂肪酸エステル
は、食品用乳化剤、洗浄剤、フィルムの防曇剤、化粧
品、医薬品等の分野で有用である。
【0002】
【従来の技術】ポリグリセリン脂肪酸エステルは、食品
添加物として認可された界面活性剤であり、近年、その
使用分野も広がり、使用量も増加してきている。ポリグ
リセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンに脂肪酸、
または、脂肪酸エステルを反応させることによって得ら
れる。ポリグリセリン脂肪酸エステルは、親水基である
ポリグリセリンの重合度、および、疎水基である脂肪酸
の鎖長を種々選択することにより、広範囲のHLBのエ
ステルが得られるという特徴がある。
【0003】ポリグリセリン脂肪酸エステルとポリグリ
セリンは、ともに沸点が非常に高いため、分子蒸留等の
手法で効率よく分別することが出来ないため、通常のポ
リグリセリン脂肪酸エステルは、未反応ポリグリセリン
を含有する商品形態で市販されている。この傾向は高H
LBのポリグリセリン脂肪酸エステルで顕著であり、例
えば、HLB値10程度のポリグリセリン脂肪酸エステ
ルの場合、20〜40%もの未反応ポリグリセリンが含
有されている。ここにいう未反応ポリグリセリンとは、
重合度の異なるポリグリセリンの混合物である。
【0004】未反応ポリグリセリンはそれ自体乳化機能
を持たないため、これを多量に含む製品は、単位重量あ
たりの乳化能が低下する。また、未反応ポリグリセリン
は、非常に付着性の高い半固体であり、実際の使用にあ
たり、計量、混合、溶解などの操作性が著しく悪い。こ
の傾向は、HLBの高いポリグリセリン脂肪酸エステル
において顕著である。
【0005】さらに、疎水的環境でこのような製品を用
いた場合、ポリグリセリンが相分離するため、使用量が
限定されるという欠点がある。未反応ポリグリセリンを
除去する方法としては、水溶性有機溶剤及び水の中から
選ばれた少なくとも1種と、非水溶性有機溶剤の中から
選ばれた少なくとも1種とを併用して未反応ポリグリセ
リンを分液除去する方法(特開昭63−23837号公
報)、エステル化反応生成物の溶液を、アルキルシリル
化シリカゲルと接触、吸着させ未反応ポリグリセリンを
除去する方法(特開平3−81252号公報)が提案さ
れている。
【0006】しかし、前者においては、非水溶性有機溶
剤として述べられているハロゲン系炭化水素や、特に優
れているとされているベンゼン、トルエン等の芳香族系
炭化水素は、その安全性に疑問が持たれ食品用途に関し
ては問題がある。また、この方法においては、ポリグリ
セリンに対する脂肪酸の反応モル比が1以下に限定され
ており、1を越えるモル比の場合の有効性については記
載されていない。また、モル比が1以下の場合でも、ト
ルエン/含水メタノールなどの系では、含水メタノール
相にかなりの量の高HLBのポリグリセリン脂肪酸エス
テルが移行することが認められ、さらに、トルエン/メ
タノール系などでは、未反応ポリグリセリンの除去が極
めて不十分であるなど工業的に実施するには幾つもの問
題点がある。
【0007】また、後者のアルキルシリル化シリカゲル
によって分画する方法は、分離剤が非常に高価であると
いう欠点がある。また、アルキルシリル化シリカゲルの
比表面積は一般に100m2 /g程度と小さいため、吸
着できるエステルの量は非常に少なく、工業的に行う場
合、設備が大型化し、設備投資、運転コストともに膨大
なものになる。
【0008】さらに、通常、ポリグリセリン脂肪酸エス
テルの合成は、酸、またはアルカリ触媒の存在下に行わ
れ、触媒に対して特別な失活操作を行わずに製品とされ
る。アルキルシリル化シリカゲルは、酸、アルカリに対
して耐性が低いため、このような反応液を処理すると、
すぐに分離能の低下を生じ、分離剤を頻繁に交換しなけ
ればならない。よって、この方法も工業的に実施するに
は問題が多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした事
情に鑑み、未反応ポリグリセリンを含むエステル化反応
生成物から、未反応ポリグリセリンを効率よく、かつ、
安価に除去して、優れた物性、操作性をもつポリグリセ
リン脂肪酸エステルを提供することを目的としてなされ
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明は、
ポリグリセリンと、脂肪酸または脂肪酸エステルとを反
応させて得られた反応液を、有機溶剤濃度が5〜60容
量%である水溶性有機溶剤水溶液に溶解した後、スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体系又はポリメタクリル酸
エステル系合成吸着剤と接触させ、ポリグリセリン脂肪
酸エステルを選択的に吸着させ、次いで、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステルを合成吸着剤から溶離剤で溶離するこ
とを特徴とする高純度ポリグリセリン脂肪酸エステルの
製造法に関するものである。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用されるポリグリセリンの製法は特に限定されない
が、通常、グリセリンに対し少量の酸、または、アルカ
リを触媒として添加し、常圧下もしくは減圧下、180
℃以上の高温で加熱することによって得られる。必要で
あれば反応終了後、中和、脱塩等の処理を行う。ポリグ
リセリンの縮合度は2以上であれば特に制限はないが、
特に平均縮合度として2〜10の範囲が好ましい。
【0012】このポリグリセリンと反応させる脂肪酸原
料としては、遊離の脂肪酸、及び、脂肪酸の低級アルコ
ールエステルが用いられる。脂肪酸の種類には、特に制
限はなく、炭素数6ないし22の直鎖状または分岐状
の、飽和または不飽和の脂肪酸、さらには、ヒドロキシ
ル基置換脂肪酸が用いられる。脂肪酸は、目的に応じ1
種類または2種類以上の組み合わせで用いることもでき
る。このような脂肪酸原料の例としては、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、リシノール酸、及びそれら脂肪酸のメチル、エチ
ル、グリセリンエステル、または油脂等が挙げられる。
【0013】上記ポリグリセリンと脂肪酸のエステル化
反応、または、脂肪酸エステルとのエステル交換反応
は、通常、アルカリ触媒存在下、130℃以上の高温で
行われ、平均置換度1〜10程度のポリグリセリン脂肪
酸エステルを与える。系は減圧系、常圧系のいずれも用
いることができる。必要であれば、反応終了後に中和、
脱塩等の処理を行う。また、リパーゼ等を用い、酵素的
にエステル化することも可能である。
【0014】このようにして得られた反応生成物を水溶
性有機溶剤水溶液に溶解する。本発明で云う水溶性有機
溶剤とは、水と任意の割合で混合する有機溶剤を指す。
このような有機溶剤の例としては、アセトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、t−ブチルアルコ
ール、アセトニトリル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ンなどが挙げられる。これらを、1種または、2種類以
上の混合物として用いる。特に、これらの水溶性有機溶
剤の内、目的物が食品用途に使われることから安全性の
面で、メタノール、エタノール等の低級アルコールが好
ましい。
【0015】水溶性有機溶剤水溶液中の有機溶剤濃度
は、用いられる有機溶剤、また、合成吸着剤の種類によ
って、多少異なるが、通常5〜60容量%である。更に
好適範囲を述べるに、例えば、合成吸着剤としてスチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体系、もしくはポリメタク
リル酸エステル系を使用する場合、アセトンでは10〜
50容量%、エタノールでは20〜50容量%、アセト
ニトリルでは10〜50容量%である。
【0016】水溶性有機溶剤水溶液中に溶解する反応生
成物の溶解量は、水溶液100重量部に対し、通常2〜
200重量部、特に10〜100重量部が作業性に優れ
好適である。次いで、水溶性有機溶剤水溶液に溶解した
反応生成物を、カラム等に充填した合成吸着剤に接触さ
せ、ポリグリセリン脂肪酸エステルを選択的に吸着させ
る。未反応ポリグリセリンは実質的に吸着されず、カラ
ムよりそのまま溶出する。
【0017】合成吸着剤の粒子間に物理的に残存してい
る可能性のある未反応ポリグリセリンは、水溶性有機溶
剤水溶液による洗浄により除くことができる。本発明で
云う合成吸着剤とは、橋かけされた有機高分子を指す。
通常、球形のものを用い、その粒径は10〜1000μ
mの範囲である。また、その表面及び内部に細かな空隙
(細孔)が多数存在する多孔質であることが望ましく、
細孔の平均孔径は20〜2000オングストローム、ま
た水銀圧入法で測定した細孔容積としては0.1〜3ml
/gの範囲である。
【0018】さらに、吸着剤単位重量当たりの表面積を
表す比表面積の数値は、200〜1000m2 /gの範
囲である。これは、一般のアルキルシリル化シリカゲル
がせいぜい100m2 /gであるのに比べて、多孔質で
ある合成吸着剤は、非常に大きい数値を示し、多量のエ
ステルを吸着するのに適している。吸着剤による被吸着
物の吸着機構は、ファン・デア・ワールス力によるもの
であり、可逆的な現象である。すなわち、溶媒の極性、
温度等の吸着剤をとりまく環境が変化することにより、
一旦吸着したものを、ほぼ完全に放出することが出来
る。
【0019】このような合成吸着剤の例としては、以下
のような架橋ポリマーが挙げられる。すなわち、スチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体系、ポリメタクリル酸エ
ステル系、ポリビニルアルコール系、セルロース系等の
吸着剤が用いられる。これらの吸着剤の架橋度は、10
〜99%の範囲である。ここに架橋度とは全単量体に対
する架橋性単量体(架橋剤)の重量%を意味する。ポリ
スチレン系にあっては架橋剤としてもっぱらジビニルベ
ンゼンが用いられるがポリメタクリル酸エステル系では
目的に応じて各種の化合物が用いられる。たとえば、エ
チレングリコールジメタクリレートなどの各種ポリオー
ルポリメタクリレート、ジビニルベンゼン等が使用可能
である。
【0020】化学構造から判るようにこれらの吸着剤は
非常に化学的に安定な、硬い構造物であり、吸着が可逆
的であることと併せて、再生、再利用する際には非常に
有利な物性を有している。前述したように、通常、ポリ
グリセリン脂肪酸エステルの合成は、酸またはアルカリ
触媒の存在下に行われ、触媒に対して特別な失活操作を
行わずに製品とされるため、酸、アルカリに対して耐性
が低いアルキルシリル化シリカゲルは、繰り返し使用を
すると、すぐに分離能の低下を生じ、分離剤を頻繁に交
換しなければならないが、合成吸着剤はその安定性の高
さから、優れたサイクル使用耐性を有する。
【0021】このような合成吸着剤の市販品の例として
は、ダイヤイオンHP−20、HP−21、SP80
0、SP900、セパビーズSP206、SP207、
ダイヤイオンHP1MG、HP2MG(以上、三菱化成
(株)製 商標)、東ソー製HW−40などが挙げられ
る。特にスチレン−ジビニルベンゼン共重合体系、ポリ
メタクリル酸エステル系の吸着剤が好適である。
【0022】次いで、合成吸着剤に吸着したポリグリセ
リン脂肪酸エステルを溶離剤により溶離させる。かかる
溶離剤としては、アセトン、メタノール、エタノール、
イソプロパノール、n−プロピルアルコール、t−ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコール、n−ブチルアル
コール、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジオキ
サン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。これらの
溶媒は単独で用いても良いし、2種以上混合で用いるこ
ともできる。さらに、溶媒種によっては、水を0〜30
%程度含む溶媒でも目的を達し得る。特に、これらの有
機溶剤の内、目的物が食品用途に使われることから安全
性の面で、メタノール、エタノール等の低級アルコール
が好ましい。
【0023】吸着操作と溶離操作の工程管理からいえ
ば、反応液を溶解させるために用いられる水溶性有機溶
剤水溶液を構成する有機溶剤と、溶離剤として用いる有
機溶剤とは同種であることが好ましい。操作は通常以下
のように行われる。未反応ポリグリセリンを含むポリグ
リセリン脂肪酸エステル反応液を上記水溶性有機溶剤水
溶液に溶解した後、カラムに充填した合成吸着剤表面に
静かに注ぎ入れ、さらに、同有機溶剤水溶液を通液す
る。未反応ポリグリセリンは合成吸着剤に吸着されず、
有機溶剤水溶液と共に溶出される。次いで、ポリグリセ
リン脂肪酸エステルを合成吸着剤より溶出し得る溶離剤
をカラムに通液する事によりポリグリセリン脂肪酸エス
テルを得ることが出来る。
【0024】以上のように処理されたポリグリセリン脂
肪酸エステルは、例えば、溶媒留去等の溶媒分離工程を
経て、製品となる。
【0025】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例によ
って限定されるものではない。 実施例1 平均重合度10のポリグリセリン758g(1モル)に
対し、ステアリン酸285g(1モル)、及び、水酸化
ナトリウム1gを添加し、窒素気流下で、200℃、4
時間加熱することにより、反応生成物として淡黄色の付
着性の高い半固体950gを得た。
【0026】上記反応物50gを水溶性有機溶剤水溶液
として20重量%アセトン水溶液200ml中に溶解させ
た。直径30mmのガラス製カラムに20容量%アセトン
水溶液に懸濁させた合成吸着剤(ダイヤイオンHP−2
0、三菱化成(株)製)500mlを充填したのち、上記
反応物の水溶液を静かに注ぎ入れた。更に、20容量%
アセトン水溶液を1000ml流したのち、100%アセ
トンを500ml流した。このアセトン溶出部を減圧乾固
しポリグリセリン脂肪酸エステル35gを得た。得られ
たポリグリセリン脂肪酸エステルは容易に粉体にするこ
とができた。また、このエステルを下記条件のゲルろ過
クロマトグラフィーで分析したところポリグリセリンは
検出されなかった。エステルの純度は99%以上であっ
た。
【0027】
【表1】 ゲルろ過クロマトグラフィー条件 カラム;東ソー製 G2000HXL×2本 溶離液;テトラヒドロフラン 流速 ;0.5ml/分 温度 ;40℃ 検出器;示差屈折計
【0028】実施例2 平均重合度6のポリグリセリン462g(1モル)に対
し、パルミチン酸257g(1モル)、及び、水酸化ナ
トリウム1gを添加し、窒素気流下で、200℃、4時
間加熱することにより淡黄色の付着性の高い半固体68
0gを得た。直径30mmのガラス製カラムに30容量%
エタノール水溶液に懸濁させたダイヤイオンHP−2M
G(三菱化成(株)製)500mlを充填したのち、上記
反応物50gを30容量%エタノール水溶液200mlに
溶解し、静かに注ぎ入れた。更に、30容量%エタノー
ル水溶液を1000ml流したのち、85容量%エタノー
ル水溶液を1500ml流した。このエタノール溶出部を
減圧乾固しポリグリセリン脂肪酸エステル34gを得
た。
【0029】得られたポリグリセリン脂肪酸エステルは
容易に粉体にすることができた。また、このエステル
を、実施例1と同様の条件でゲルろ過クロマトグラフィ
ー分析したところポリグリセリンは検出されなかった。
エステルの純度は99%以上であった。
【0030】実施例3 平均重合度6のポリグリセリン462g(1モル)に対
し、ステアリン酸428g(1.5モル)、及び、水酸
化ナトリウム1gを添加し、窒素気流下で、200℃、
4時間加熱することにより淡黄色の付着性の高い半固体
840gを得た。直径30mmのガラス製カラムに30容
量%エタノール水溶液に懸濁させたダイヤイオンHP−
2MG(三菱化成製)500mlを充填したのち、上記反
応物50gを30容量%エタノール水溶液200mlに溶
解し、静かに注ぎ入れた。更に30容量%エタノール水
溶液を1000ml流したのち、100%エタノールを5
00ml流した。このエタノール溶出部を減圧乾固しポリ
グリセリン脂肪酸エステル34gを得た。
【0031】得られたポリグリセリン脂肪酸エステルは
容易に粉体にすることができた。また、このエステル
を、実施例1と同様の条件でゲルろ過クロマトグラフィ
ー分析したところポリグリセリンは検出されなかった。
エステルの純度は99%以上であった。
【0032】
【発明の効果】本発明によって得られるポリグリセリン
脂肪酸エステルは、未反応ポリグリセリンが含まれるこ
とによって生ずる使用上の種々の不便さが改善され、界
面活性剤としての有効濃度が高い等の優れた性質を有す
る。また、炭素数14以上の飽和脂肪酸を脂肪酸鎖とし
て持つHLBの高いポリグリセリン脂肪酸エステルにお
いては、本発明によって、容易に粉体状に加工すること
が可能となり、従来の方法で得られるポリグリセリン脂
肪酸エステルに比べ、はるかに取扱い易い製品を提供す
ることが可能となった。また、本発明の方法は多大な設
備を必要とせず、運転維持費も小さく、かつ、分離した
未反応ポリグリセリンは、精製して再度エステル化反応
に供する事が出来るため、経済性に優れている。
フロントページの続き (72)発明者 尾坂 光亮 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三菱化成株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平3−81252(JP,A) 特開 平1−197597(JP,A) 特開 平1−197596(JP,A) 特開 昭63−253049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 67/56 C07C 69/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリグリセリンと、脂肪酸または脂肪酸
    エステルとを反応させて得られた反応液を、有機溶剤濃
    度が5〜60容量%である水溶性有機溶剤水溶液に溶解
    した後、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体系又はポ
    リメタクリル酸エステル系合成吸着剤と接触させ、ポリ
    グリセリン脂肪酸エステルを選択的に吸着させ、次い
    で、ポリグリセリン脂肪酸エステルを合成吸着剤から溶
    離剤で溶離することを特徴とする高純度ポリグリセリン
    脂肪酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】 水溶性有機溶剤がアルコール類である請
    求項1の製造法。
  3. 【請求項3】 溶離剤がアルコール類である請求項1の
    製造法。
  4. 【請求項4】 水溶性有機溶剤と溶離剤が同種の有機化
    合物である請求項1の製造法。
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