JP3300673B2 - 鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する方法および装置 - Google Patents

鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する方法および装置

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JP3300673B2 JP27520098A JP27520098A JP3300673B2 JP 3300673 B2 JP3300673 B2 JP 3300673B2 JP 27520098 A JP27520098 A JP 27520098A JP 27520098 A JP27520098 A JP 27520098A JP 3300673 B2 JP3300673 B2 JP 3300673B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】熱間圧延した、あるいは熱処
理した、棒鋼、線材、鋼線等(本明細書では鋼線材と略
記する)は、引抜き加工に供せられるが、この引抜き加
工に際して、予めその表面に、潤滑下地としてりん酸塩
皮膜を形成する。本発明は、潤滑下地としての性能が優
れたりん酸塩皮膜を迅速に形成する方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】引抜き加工に際しては、このりん酸塩皮
膜に更に例えば金属石鹸等を配して引抜き加工用の潤滑
層とする。引抜き加工では、鋼線材を複数回ダイス孔を
通過せしめる事により、鋼線材の直径を順次細くする
が、鋼線材の表面に形成したりん酸塩皮膜は、潤滑下地
としての優れた性能を最後のダイスの孔を通過する迄保
持する皮膜である事が好ましい。
【0003】りん酸塩皮膜は、鋼線材を所定の長さの処
理浴中を走行させて形成する場合が多い。この際、迅速
にりん酸塩皮膜を形成させる事ができると、高速度で鋼
線材を走行させて生産性を高める事ができる。従って、
迅速にりん酸塩皮膜を形成させる、りん酸塩処理方法が
好ましい。迅速にりん酸塩皮膜を形成するためには、従
来は高濃度のりん酸塩皮膜形成液を用いていた。しかし
高濃度のりん酸塩皮膜形成液を用いると多量のスラッジ
が処理液中に発生し、頻繁にこれを除去しなければなら
ないという問題点が発生する。
【0004】特開平4−36498号公報は、本出願人
が行った特許出願で、鋼線材を陰極にし、錯化剤を含有
していないりん酸塩皮膜形成液を電解液として用いて、
直流電解により鋼線材にりん酸皮膜を形成する方法を記
載している。尚通常は塩酸、硫酸等を用いた酸洗の後で
りん酸塩処理を行う。この方法を塩酸、硫酸を用いた通
常の酸洗工程後に実施すると、短時間でりん酸塩皮膜が
形成できる。しかし酸洗で線材表面に形成されたスマッ
トが線材とりん酸塩との密着性を悪くさせ、潤滑性にお
いても大幅に低下させ、ダイス寿命が短く、生産性、作
業性を低下させる原因となり、さらに伸線後のめっき等
の表面品質に大きく影響することが判明した。
【0005】特開平6−322592号公報は、鋼線材
に電解によりりん酸塩皮膜を形成する方法を記載してい
る。しかしこの方法は、鋼線材を本発明とは異なる陽極
として用いる方法であり、また直流電流は本発明とは異
なるパルス電流を用いる方法であるため本発明とは顕著
に異なる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の従来の
問題点を解決するものであり、即ち低炭素鋼、高炭素
鋼、低合金鋼の鋼線材に、潤滑下地としての性能が従来
よりも優れたりん酸塩皮膜を、従来よりも迅速に、かつ
スラッジを全く発生させないで、形成する新たな方法と
装置の提供を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は(1)鋼線材を
陰極にしりん酸以外の酸を電解液として鋼線材を電解酸
洗する工程と、その後に鋼線材を陰極にしりん酸塩皮膜
形成液を電解液として鋼線材にりん酸塩皮膜を電解によ
り形成する工程とを有することを特徴とする、鋼線材に
りん酸塩皮膜を迅速に形成する方法である。
【0008】また(2)鋼線材を陰極にしりん酸以外の
酸を電解液として鋼線材を電解酸洗する工程と、その後
にコロイダルチタンとりん酸のアルカリ金属塩とを含有
する処理液に接触させる工程と、その後に鋼線材を陰極
にしりん酸塩皮膜形成液を電解液として鋼線材にりん酸
塩皮膜を電解により形成する工程とを有することを特徴
とする、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する方法で
ある。
【0009】尚本発明は、(3)電解酸洗する鋼線材
が、その前処理として、メカニカルデスケーリングが施
された鋼線材である事を特徴とする、前記(1)または
(2)に記載の鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する
方法である。
【0010】また(4)電解酸洗工程の電解液が、硫
酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、ジ
ルコンフッ化水素酸から選ばれる何れかであり、電解酸
洗が、電解液の液温が90℃以下、電流密度が1A/d
2〜100A/dm2で、電解時間が1〜60秒の電解
酸洗である事を特徴とする、前記(1)乃至(3)の何
れかに記載の、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する
方法である。
【0011】また(5)りん酸塩皮膜形成液が、亜鉛イ
オン2〜60g/リットル、りん酸イオン2〜80g/
リットル、硝酸イオン3〜100g/リットルを含有
し、りん酸イオンに対する亜鉛イオンのモル比が0.9
〜1.5であり、りん酸イオンに対する硝酸イオンのモ
ル比が0.7〜2.5の液であり、りん酸塩皮膜の形成
が、電解液の液温が90℃以下、電流密度が1A/dm
2〜100A/dm2で、電解時間が1〜30秒の直流を
用いる電解である事を特徴とする、前記(1)乃至
(4)の何れかに記載の、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速
に形成する方法である。
【0012】また(6)鋼線材を陰極にしりん酸以外の
酸を電解液として鋼線材を電解酸洗する電解酸洗槽と、
その後に鋼線材を陰極にしりん酸塩皮膜形成液を電解液
として鋼線材にりん酸塩皮膜を電解により形成する電解
皮膜形成槽とを有する事を特徴とする、鋼線材にりん酸
塩皮膜を迅速に形成する装置である。
【0013】また(7)鋼線材を陰極にしりん酸以外の
酸を電解液として鋼線材を電解酸洗する電解酸洗槽と、
その後に電解させることなく鋼線材をコロイダルチタン
とりん酸のアルカリ金属塩とを含有する表面調整液に接
触させる表面調整槽と、その後に鋼線材を陰極にしりん
酸塩皮膜形成液を電解液として鋼線材にりん酸塩皮膜を
電解により形成する電解皮膜形成槽とを有する事を特徴
とする、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する装置で
ある。
【0014】尚本発明は、(8)前記(6)または
(7)に記載の鋼線材にりん酸塩皮膜を形成する装置
が、電解酸洗槽の前に、前処理のためのメカニカルデス
ケーラーを有する事を特徴とする、鋼線材にりん酸塩皮
膜を迅速に形成する装置である。
【0015】また(9)前記(8)に記載の鋼線材にり
ん酸塩皮膜を形成する装置が、メカニカルデスケーラー
と電解酸洗槽の間に、鋼線材を予備酸洗するための、鋼
線材を陽極にする陽極酸洗方式の予備酸洗槽をあるいは
非電解方式の予備酸洗槽を有する事を特徴とする、鋼線
材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者等は先ず、酸洗処理後の
線材の表面状態について調査した。この結果、従来の塩
酸、硫酸等の酸洗では線材素地の腐食が著しく大きくな
り、線材の表面が粗され、炭素、酸化第2鉄等の不溶解
性成分と溶解性成分の再析出物が線材の表面上に付着
し、暗黒色のスマットが多く生成されていることが確認
された。しかし陰極電解酸洗法では、従来のようなスマ
ットが全く生成されないこと、かつ短時間で線材表面が
清浄化できることを見だした。
【0017】即ち、酸浴中で通電された線材表面では短
時間で陰極反応が起こり、発生する水素ガスによる物理
的な洗浄力と水素イオンによる化学的な洗浄力を利用し
たものである。よって線材の腐食作用が起こらないため
線材表面は粗されにくく、スマットが生成されない。
【0018】本発明では、りん酸塩皮膜を形成する工程
の前に、必須の工程として、鋼線材を陰極にして電解を
行なう。鋼線材の脱スケールでは、本発明とは異なり鋼
線材を陽極にして電解を行なう場合がある。この陽極電
解では陽極となった鋼線材の鉄分は鉄イオンとなって電
解液に移行し、鋼線材の表面のスマットの原因になる。
鋼線材の脱スケールではまた、本発明とは異なり酸に浸
漬する場合があるが、この際にも鋼線材の鉄分は鉄イオ
ンになって酸に移行し、鋼線材の表面のスマットの原因
になる。一方本発明では従来の陽極酸洗や酸への浸漬と
は異なり、鋼線材を陰極にして電解を行なうが、陰極と
なる鋼線材にはH+イオンが引き寄せられ、放電し、鋼
線材からH2ガスが発生する。尚陰極電解は鋼線材の鉄
分を鉄イオンとして溶解する電解ではなく、従って鋼線
材の表面にはスマットは発生しない。
【0019】本発明者等の新たな知見によると、りん酸
塩皮膜を形成する工程の前に、鋼線材に陽極酸洗や通常
の酸洗を施す従来の方法では、後のりん酸塩皮膜を形成
する工程において、スラッジの発生量が多い。また後工
程で形成されたりん酸塩皮膜は、潤滑下地としての性能
が不十分となる。
【0020】本発明では、鋼線材を陰極にし、従来とは
異なる方法で酸洗を行なうが、本発明者等の新たな知見
によると、この陰極電解酸洗を行った鋼線材は、後のり
ん酸塩皮膜を形成する工程においてスラッジが発生しな
い。またこの陰極電解酸洗を行うと、線材表面にスマッ
トが全く発生しないので、りん酸塩皮膜の密着性が良く
なり潤滑下地としての性能が顕著に向上する。
【0021】本発明の電解酸洗には好ましくは硫酸を用
いるが、硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、ケイフッ化
水素酸、ジルコンフッ化水素酸から選ばれる何れかを用
いることができる。尚酸の濃度は5〜40%とする事が
好ましい。
【0022】本発明の電解酸洗では、電流密度は1〜1
00A/dm2であり、好ましくは20〜50A/dm2
である。電流密度が1A/dm2以下では水素ガスの発
生量が少なく十分な洗浄力が得られない。また100A
/dm2以上では処理液の劣化が速く経済的に好ましく
ない。液温は90℃以下であり好ましくは50〜80
℃、処理時間は1〜60秒、好ましくは1〜30秒であ
る。
【0023】鋼線材は、通常線材表面のスケールを除去
するために、ベンデング法、ショットブラスト法、エヤ
ブラスト法等のメカニカルデスケーリングを施す。本発
明の陰極電解酸洗は、このメカニカルデスケーリングの
後で行なう。またメカニカルデスケーリングで脱スケー
ルが不十分な場合には、メカニカルデスケーリング後
に、酸洗あるいは陽極電解酸洗を行う事が多い。この際
は本発明の陰極電解酸洗は、酸洗あるいは陽極電解酸洗
の後で行う。
【0024】本発明では陰極電解酸洗の後でりん酸塩皮
膜を形成する工程を行う。またりん酸塩皮膜の組織を更
に緻密、微細化するために、コロイダルチタンとりん酸
のアルカリ金属塩とを含有する処理液に更に接触させる
場合には、陰極電解酸洗の後で処理液に接触させる。メ
カニカルデスケーリングや陽極電解酸洗等を行っても、
その後に本発明の陰極電解酸洗を行い、陰極電解酸洗の
後でりん酸塩皮膜を形成すると、この場合にも本発明の
顕著な効果が得られる。
【0025】本発明では、陰極電解酸洗の後に、りん酸
塩皮膜を形成する後工程を行うが、この後工程は鋼線材
を陰極にしてりん酸塩皮膜形成液を電解液として用いて
直流電解により鋼線材にりん酸塩皮膜を形成する。
【0026】りん酸塩皮膜形成液中のりん酸は、通常下
記の如くに解離する。 H3PO4⇔H++H2PO4 -⇔2
++HPO4 2-⇔3H++PO4 3-。このりん酸の解離式
においては、H+を消耗させてH+イオン濃度を低下させ
ると解離は右方向に進行し、PO4 3-イオンが発生する
が、このPO4 3-の金属塩がりん酸塩皮膜として好まし
い。上記の如く、りん酸塩皮膜の形成においてはH+
オンを消耗させる。
【0027】通常のりん酸塩皮膜の形成では、電解を行
わないで、鋼線材をりん酸塩皮膜形成液に浸漬する。こ
の際にはFeは、Fe+2H+→Fe2++H2の如くに、
りん酸と反応し、Feが溶解すると共にH+イオンはH2
となって消耗する。この結果、鋼線材の近傍ではPO4
3-イオンが発生し、PO4 3-の金属塩のりん酸塩皮膜が
得られる。しかしこの方法ではH+イオンを消耗させる
ためにFeが溶解する。この溶解した鉄イオンは不溶性
のスラジとなる。このためスラッジの発生量が多い。
【0028】一方本発明では鋼線材を陰極にして直流電
解を行なう。この陰極電解に際し、H+イオンは陰極に
引き寄せられ、2H+→H2の如くに水素ガスとなって消
耗する。この結果陰極となる鋼線材の近傍ではH+イオ
ンの濃度が低くなり、この結果PO4 3-イオンが発生
し、PO4 3-金属塩のりん酸皮膜が得られる。即ち本発
明においてはH+イオンは陰極に放電する事により消耗
する。従って鉄は溶解しない。このためスラッジの発生
は全く認められない。
【0029】浸漬法による従来のりん酸塩皮膜の形成に
おいては、Feが溶解してH+イオン濃度が低減し、H+
イオン濃度の低減速度に応じた速度でりん酸塩皮膜が形
成される。しかし、Feは高速度では溶解し難く従って
りん酸塩皮膜を高速度で形成する事は難しい。一方本発
明では放電によりH+イオン濃度を低減するが、放電に
よるとH+イオン濃度を高速度で低減する事ができる。
従って本発明によるとりん酸塩皮膜を高速度で形成する
ことができる。
【0030】りん酸塩皮膜の形成方法が、本発明の陰極
電解であっても、前工程の酸洗が陰極電解ではない酸洗
あるいは陽極酸洗の場合は、りん酸塩皮膜の性能が不十
分である。りん酸塩皮膜の形成を本発明の陰極電解にす
ると共に、前工程の酸洗を本発明の陰極電解酸洗にする
と、十分な性能を有するりん酸塩皮膜が形成される。本
発明では前工程が陰極電解酸洗であるが、陰極電解酸洗
では鋼線材の表面にはスマットはなく、水素ガスによる
物理的な洗浄と水素イオンによる化学的な洗浄をうけ
る。この結果鋼線材の表面は好ましい性能のりん酸塩皮
膜の形成に適した下地となる。
【0031】本発明の陰極電解酸洗、および陰極電解に
よるりん酸塩皮膜の形成においては、鋼線材に直接通電
してもよいが、直接通電に代えて、いわゆるバイポーラ
現象を利用し、線材を挾んでその両側に設けた電極に通
電しながら処理する方法も用いることができる。バイポ
ーラを用いた場合は、電極が直接鋼線材と接触しないの
で、電極と鋼線材がショートすることがなく、鋼線材の
表面に酸洗疵が生じたり、鋼線材表面のりん酸塩皮膜を
損傷することがない。
【0032】本発明の、りん酸塩皮膜形成液は、亜鉛イ
オン2〜60g/リットル、りん酸イオン2〜80g/
リットル、硝酸イオン3〜100g/リットルを含有
し、りん酸イオンに対する亜鉛イオンのモル比が0.9
〜1.5で、りん酸イオンに対する硝酸イオンのモル比
が0.7〜2.5の液である。亜鉛イオン、りん酸イオ
ン、硝酸イオンの濃度が上記の範囲に満たない場合は、
りん酸塩皮膜を形成し難くなる。また上記の範囲を超え
ると経済的に好ましくなくあるいはりん酸塩皮膜の密着
性が損なわれる。
【0033】亜鉛イオン/りん酸イオンが0.9未満で
は、先ず亜鉛の共析が発生し、良好な皮膜が得られ難
く、皮膜の密着性が悪くなる。また1.5超になると経
済的に好ましくない。また硝酸イオン/りん酸イオンが
0.7以下では液のバランスが保ち難く、2.5超にな
ると自己酸化により必要な皮膜重量が得られ難い。
【0034】この電解液には、更にりん酸ニッケル、り
ん酸マンガン、りん酸カルシウム等を含有させる事がで
き、更に酸化剤として亜硝酸イオン、過酸化水素、塩素
酸イオンを添加することができる。酸化剤が亜硝酸イオ
ンの場合は、その含有量は0.05〜0.18g/リッ
トルが好ましい。本発明者等は、10ミリリットルの電
解液を採取し、フェノールフタレンを指示薬として用
い、これを0.1N−NaOHの溶液で滴定し、0.1
N−NaOH溶液の使用量(ミリリットル)をポイント
と称して、電解液を管理しているが、電解液は5〜20
0ポイントとする事が好ましい。
【0035】りん酸塩皮膜を形成する際の電解は、電解
液を90℃以下に、好ましくは50〜80℃にして、1
〜100A/dm2の電流密度で、好ましくは20〜5
0A/dm2の電流密度で電解する。電流密度が1A/
dm2未満ではりん酸塩皮膜は形成され難く、100A
/dm2超では密着性の悪い皮膜となる。
【0036】電解法ではない通常のりん酸塩皮膜の形成
法においては、コロイダルチタンとりん酸のアルカリ金
属塩を含有する表面調整液に予め接触させ、その後にり
ん酸塩皮膜を形成すると、鋼材に吸着したチタン化合物
はりん酸塩皮膜の核となり、りん酸塩皮膜の緻密性が向
上する事が知られている。
【0037】本発明では電解酸洗の工程に引き続き、コ
ロイダルチタンとりん酸のアルカリ金属塩を含有する表
面調整液に接触させ、その後に本発明の電解によりりん
酸塩皮膜形成工程を行なうことができるが、この方法に
よると、得られるりん酸塩皮膜の均一性と緻密性がさら
に顕著に向上する。この結果、密着性に優れ且つ緻密性
に優れた、極めて好ましい潤滑下地となる。尚この表面
調整液としては、例えば特公平3−38343号公報、
特公平6−74507号公報等に記載の、コロイダルチ
タン、ピロリン酸イオン、オルソりん酸イオン、ナトリ
ウムイオン等を含有する従来と同様の液を用いることが
でき、また常温の処理液に例えば1〜5秒間浸漬する等
の従来と同様の方法で使用することができる。
【0038】本発明のりん酸塩皮膜を形成する際の陰極
電解は、電解液のpHを、第3りん酸亜鉛が析出するp
H域(沈殿平衡pHと略記する)の近傍とする事が好ま
しい。沈殿平衡pH近傍に電解液を保つには、下記の平
衡恒数kを目安とする事ができる。k={[Zn3(PO4)
2]×[H3PO4]4}/{Zn(H2PO4)2}3。また更に
簡易的には、{全酸度(ポイント)}/{遊離酸度(ポイ
ント)}で示される酸比を用いてみることができる。
【0039】一定濃度の場合の温度と酸比の関係は、8
0℃以上では酸比4.5〜6が、60℃〜80℃では酸
比6〜9に保つことが好ましい。処理温度が低いほど酸
比を高くすることで、りん酸塩皮膜は生成しやすくな
る。陰極電解でりん酸塩皮膜を形成する電解液では、さ
らに有効皮膜生成成分量を管理することで、効率よくり
ん酸塩皮膜を生成させることができる。有効皮膜生成成
分量の目安としては、{全酸度(TA)−遊離酸度(F
A)}/{遊離酸度(FA)}を2.5〜6.0に保つ
ことで、線材界面の水素イオンの消費によるpHの上昇
で速やかに高品質なりん酸塩皮膜が得られる。硬鋼線材
で伸線後の表面 質を得るためには、{(TA)−(F
A)}/{(FA)}=3.5〜5.5がもっとも好まし
い。
【0040】図1は本発明の装置の例の説明図である。
本発明の装置は、鋼線材1を陰極にして鋼線材1を電解
酸洗する電解酸洗槽2を有する。又、電解酸洗槽2の後
面に、鋼線材1を陰極にし鋼線材1にりん酸塩皮膜を電
解により形成する電解皮膜形成槽3を有する。電解酸洗
槽2内には、例えば硫酸、塩酸、硝酸、フッ化水素酸、
ケイフッ化水素酸、ジルコンフッ化水素酸等から選ばれ
るりん酸以外の酸よりなる電解液が収容され、例えば電
流密度1A/dm2〜100A/dm2で鋼線材1を陰極
電解酸洗する。また電解皮膜形成槽3内には、例えば亜
鉛イオン、リン酸イオン、硝酸イオンを含有するりん酸
塩皮膜形成液が収容され、例えば1A/dm2〜100
A/dm2の電流密度で鋼線材1にりん酸塩皮膜を形成
する。
【0041】図1では鋼線材1を陰極にするためのコン
タクトロールの例を示したが、鋼線材1は非接触の例え
ばバイポーラ方式により陰極にする事もできる。またP
tをコーティングしたTiやグラファイト等の難溶性の
陽極を用いることができる。
【0042】本発明ではまた、電解酸洗槽2の後に表面
調整槽5を設け、その後に電解皮膜形成槽3を設けるこ
ともできる。表面調整槽5内にはコロイダルチタンとり
ん酸のアルカリ金属塩を含む表面調整液が収容されてい
る。鋼線材1をこの表面調整液に接触させると、後の電
解皮膜形成槽3において微細で緻密なりん酸塩皮膜が形
成される。
【0043】図中6はメカニカルデスケーラーの例で、
3ロールのロールベンディング方式の例であるが、更に
多ロールを用いたものでもよいし、またショットブラス
ト等のロールベンディングとは異なる方式のメカニカル
デスケーラーであってもよい。図中4は予備酸洗槽の例
で、必要に応じて電解酸洗槽2の前に設ける。この予備
酸洗槽は鋼線材1を陽極にする陽極酸洗方式であっても
よいし非電解方式であってもよいが、電解酸洗槽2の作
業負荷を軽減するために有効である。
【0044】尚図示は省くが、前の槽内の液が後の槽内
に混入する事を防止するために、各槽の間には公知の水
洗装置をあるいは湯洗装置を必要に応じて配する。ま
た、鋼線材1との反応性を高めるために、各槽内には必
要に応じて公知の撹拌装置を配することができる。また
鋼線材1の進行方向と逆向きに流れるカウンターフロを
槽内の溶液に形成し反応を促進する事ができる。尚図中
7は巻戻リール、8は巻取リールの例である。
【0045】
【実施例】直径が5.5mmのJIS-SWRH72Aの硬鋼線材
を連続伸線法により、線材供給速度46m/分で、直径
が1.4mmの鋼線に伸線するに際し、線材に酸洗方法
とりん酸塩皮膜形成方法が異なる方法で、潤滑下地とな
る各種のりん酸塩皮膜を形成した。表1はその概要であ
る。尚線材は予めメカニカルデスケーラにより90%以
上のスケールを除去したもので、また伸線の潤滑剤とし
て市販の金属石鹸パウダーを用いた。
【0046】表1の酸洗の工程欄で、陰は陰極電解酸洗
で、濃度が25%の硫酸を電解液として用いた本発明の
例である。また浸漬は電気液と同じ成分の液に電解しな
いで浸漬した例である。また陽→陰は、酸洗時間の前半
は線材を陽極とし後半は陰極として電解を行った例で、
陰→陽は酸洗時間の前半は陰極とし後半は陽極として電
解を行った例である。
【0047】表1の表面調整剤の欄で有は、酸洗に連続
して、線材をコロイダルチタンとりん酸のアルカリ金属
塩の溶液(プレパレンZ:日本パーカライジング(株)
製)に接触させた例で、無は表面調整剤を用いないで酸
洗に連続してりん酸皮膜形成工程とした例である。
【0048】表1のりん酸塩皮膜の形成工程欄で、陰は
陰極電解を示すもので、パルボンド(登録商標)TD−
805(日本パーカライジング(株)製のりん酸塩皮膜
形成液)を全酸度を90ポイントに調整して電解液と
し、線材を陰極にして、直流電流を流す事により、りん
酸塩皮膜を形成した本発明の例である。また浸漬は、電
流を流さないで、この電解液中に浸漬した例である。
【0049】りん酸塩皮膜の伸線前(g/m2)の欄
は、無水クロム酸5%水溶液を用いて75℃で15分加
熱し、りん酸塩皮膜を剥離除去する事により測定したり
ん酸塩皮膜の重量(g/m2)で伸線後(g/m2)の欄
は金属石鹸パウダーを剥離液で除去した後の鋼線につい
て同様にして測定したりん酸塩皮膜の重量(g/m2
である。
【0050】また結晶サイズの欄は、走査型電子顕微鏡
を用いて測定した、りん酸塩皮膜の結晶サイズ(μm)
である。
【0051】表1のスラッジ欄は、りん酸塩皮膜形成処
理液中のスラジの発生状況を評価したもので、処理開始
から1時間経過後の測定値である。○:透明でスラッジ
の発生がない、△:3g/L未満の少量のスラッジ発
生、×:3g/L以上の多量のスラッジ発生を示す。
【0052】表1の伸線性は、◎は最終ダイスが50ト
ン以上の鋼線の引抜きが可能な場合を、○は最終ダイス
が15トン〜50トン未満の鋼線の引抜きが可能な場合
を、△は最終ダイスが15トン未満の鋼線しか引抜き出
来なかった場合を、×は伸線不良の場合を示す。
【0053】
【表1】
【0054】表1の実施例1〜12は、何れも、陰極電
解により酸洗を行い、陰極電解によりりん酸塩皮膜を形
成した本発明例で、酸洗の電解条件とりん酸塩皮膜形成
の電解条件を本発明の範囲内で変更した例である。表1
にみられる如く、本発明によると何れの場合にもスラッ
ジの発生はなく、また優れた伸線性を示していた。尚実
施例1〜実施例9は表面調整剤を用いた例で、実施例1
0〜12は表面調整剤を用いなかった例であるが、表面
調整剤を用いた場合はりん酸塩皮膜の結晶サイズは顕著
に微細化していた。
【0055】表1の比較例1は酸洗の電流(A/d
2)欄が本発明の範囲を外れて過小であるため、また
比較例2はりん酸塩皮膜の電流(A/dm2)が本発明
の範囲を外れて過大であるために、また比較例3及び4
は酸洗が本発明とは異なる浸漬であるために、また比較
例3及び5はりん酸塩皮膜の形成が本発明とは異なる浸
漬であるために、また比較例6はりん酸塩皮膜の時間
(秒)が本発明の範囲を外れて過小であるために、スラ
ッジの低減は不十分であり、また伸線性も不十分であ
る。
【0056】表1の実施例13及び14は、酸洗の前半
は陽極電解であるが、酸洗の後半は陰極電解である。こ
の際にはスラッジの発生はなく、伸線性もよい。一方表
1の比較例7及び8は、酸洗の前半は陰極電解である
が、酸洗の後半は陽極電解である。この際はスラッジの
低減は不十分であり、また伸線性も不十分である。
【0057】尚表1で比較例3及び比較例5はりん酸塩
皮膜の形成工程が浸漬であり電解でない。この際は比較
例3では5秒間に亘り処理を行なうが、伸線前の(g/
2)が6.2であり、また比較例5では2秒間に亘り
処理を行なうが、伸線前の(g/m2)は3.5であ
り、陰極電解を行う実施例1〜14に比べて伸線前のり
ん酸塩皮膜の形成量が少ない。即ち従来の浸漬法では、
りん酸塩皮膜の形成速度が遅く、本発明の陰極電解によ
るとりん酸塩皮膜を迅速に形成する事ができる。
【0058】尚表1は高炭素鋼の実施例であるが、本発
明者等の知見によると、低炭素鋼、低合金鋼の鋼線材に
対しても、表1の実施例1〜14と同様の作用効果が得
られる。
【0059】
【発明の効果】本発明を実施すると、低炭素鋼、高炭素
鋼、低合金鋼の鋼線材に、引抜き加工用の潤滑下地とし
ての性能が従来よりも優れたりん酸塩皮膜を、従来より
も迅速に形成する事ができる。このためダイス寿命の延
長や作業環境の向上、生産性向上による経済的効果は極
めて大きい。更に、従来のりん酸塩処理で問題であった
スラッジの発生が全く認められず、従って処理液の薬剤
消費量が低減され、また処理浴の清掃やスラッジの処理
などの手間が省け、経済的効果が大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の例の説明図。
【符号の説明】
1:鋼線材、 2:電解酸洗槽、 3:電解皮膜形成
槽、 4:予備酸洗槽、5:表面調整槽、 6:メカニ
カルデスケーラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 茂正 岐阜県羽島市福寿町平方13丁目60番地 不二商事株式会社内 (72)発明者 勝又 朝昭 岐阜県羽島市福寿町平方13丁目60番地 不二商事株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−36498(JP,A) 特開 平4−247849(JP,A) 特開 昭61−284582(JP,A) 特開 昭58−181889(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 11/36

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前処理としてメカニカルデスケーリングが
    施された鋼線材を陰極にしりん酸以外の酸を電解液とし
    て鋼線材を電解酸洗する工程と、その後に鋼線材を陰極
    にしりん酸塩皮膜形成液を電解液として鋼線材にりん酸
    塩皮膜を電解により形成する工程とを有することを特徴
    とする、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する方法。
  2. 【請求項2】前処理としてメカニカルデスケーリングが
    施された鋼線材を陰極にしりん酸以外の酸を電解液とし
    て鋼線材を電解酸洗する工程と、その後電解させること
    なく鋼線材をコロイダルチタンとりん酸のアルカリ金属
    塩とを含有する処理液に接触させる工程と、その後に鋼
    線材を陰極にしりん酸塩皮膜形成液を電解液として鋼線
    材にりん酸塩皮膜を電解により形成する工程とを有する
    ことを特徴とする、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成
    する方法。
  3. 【請求項3】電解酸洗工程の電解液が、硫酸、塩酸、硝
    酸、フッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、ジルコンフッ化
    水素酸から選ばれる何れかであり、電解酸洗が、電解液
    の液温が90℃以下、電流密度が1A/dm2〜100
    A/dm2で、電解時間が1〜60秒の電解酸洗である
    事を特徴とする、請求項1または2の何れかに記載の、
    鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する方法。
  4. 【請求項4】りん酸塩皮膜形成液が、亜鉛イオン2〜6
    0g/リットル、りん酸イオン2〜80g/リットル、
    硝酸イオン3〜100g/リットルを含有し、りん酸イ
    オンに対する亜鉛イオンのモル比が0.9〜1.5であ
    り、りん酸イオンに対する硝酸イオンのモル比が0.7
    〜2.5の液であり、りん酸塩皮膜の形成が、電解液の
    液温が90℃以下、電流密度が1A/dm2〜100A
    /dm2で、電解時間が1〜30秒の直流を用いる電解
    である事を特徴とする、請求項1乃至の何れかに記載
    の、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形成する方法。
  5. 【請求項5】前処理のためのメカニカルデスケーラー
    と、鋼線材を陰極にしりん酸塩以外の酸を電解液として
    鋼線材を電解酸洗する電解酸洗槽と、その後に鋼線材を
    陰極にしりん酸塩皮膜形成液を電解液として鋼線材にり
    ん酸塩皮膜を電解により形成する電解皮膜形成槽とを有
    する事を特徴とする、鋼線材にりん酸塩皮膜を迅速に形
    成する装置。
  6. 【請求項6】前処理のためのメカニカルデスケーラーと
    鋼線材を陰極にしりん酸塩以外の酸を電解液として鋼線
    材を電解酸洗する電解酸洗槽と、その後に電解させるこ
    となく鋼線材をコロイダルチタンとりん酸のアルカリ金
    属塩とを含有する表面調整液に接触させる表面調整槽
    と、その後に鋼線材を陰極にしりん酸塩皮膜形成液を電
    解液として鋼線材にりん酸塩皮膜を電解により形成する
    電解皮膜形成槽とを有する事を特徴とする、鋼線材にり
    ん酸塩皮膜を迅速に形成する装置。
  7. 【請求項7】請求項5また6に記載の鋼線材にりん酸塩
    皮膜を形成する装置が、メカニカルデスケーラーと電解
    酸洗槽の間に、鋼線材を予備酸洗するための、鋼線材を
    陽極にする陽極酸洗方式の予備酸洗槽をあるいは非電解
    方式の予備酸洗槽を有する事を特徴とする、鋼線材にり
    ん酸塩皮膜を迅速に形成する装置。
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