JP3300536B2 - 変位測定装置および光ピックアップ - Google Patents

変位測定装置および光ピックアップ

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JP3300536B2
JP3300536B2 JP18093594A JP18093594A JP3300536B2 JP 3300536 B2 JP3300536 B2 JP 3300536B2 JP 18093594 A JP18093594 A JP 18093594A JP 18093594 A JP18093594 A JP 18093594A JP 3300536 B2 JP3300536 B2 JP 3300536B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク等の記録担
体などの被測定物の変位を測定する変位測定装置および
光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光ディスクなどの光学的な記録担
体に記録された情報をその反射光を利用して再生した
り、あるいは情報を記録したりする光ピックアップが知
られている。
【0003】この種の光ピックアップにはフォーカスサ
ーボ方式が使用されており、フォーカスサーボ方式とし
ては、非点収差法,臨界角法,イフエッジ法などがあ
る。中でも非点収差法(尾上守夫監修 光ディスク技術
ラジオ技術社 p99)は磁気ディスク用光学ヘッドの
ほか、コンパクトディスク,レーザーディスクを含めて
光ディスク全般にも良く用いられている。
【0004】その原理は、受光手段(光検出器)が4分割
受光面(各出力をA,B,C,Dとする)となっていると
すると、入射光の焦点がディスクに合っているとき、そ
の反射光の像は光検出器の4分割受光面で円形となり、
このとき、フォーカス誤差出力である対角の受光面間の
差動出力(A+C)−(B+D)は零となる。一方、ディス
クが対物レンズから遠くなったり近くなったりすると、
光検出器の4分割受光面の像が円形から長円形状にな
る。そのため、フォーカス誤差出力は正(遠い)あるいは
負(近い)になるので、この出力が零になるように対物レ
ンズの位置を調整して焦点を合わせる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、こ
の種の装置において、アクセスタイムを速めるために
は、光ピックアップの小型軽量化が重要である。しかし
ながら、従来の非点収差法のようなフォーカス検出法で
はビームの形状の変化を検出するため受光手段(受光素
子)までの距離(検出長)をある程度大きく(数cm)し
検出しなければ十分な感度を得ることができず、従っ
て、小型化には限界がある。また、受光素子上のスポッ
トは数ミクロンから数十ミクロンとかなり小さく、調整
が難しく、環境によってオフセットが生じるので不安定
である。
【0006】このために、本願出願人は、例えば図1に
示すような変位測定装置(光ピックアップ)を案出した。
図1を参照すると、この変位測定装置は、光源1からの
光をコリメートレンズ2,ビームスプリッタ3を介し対
物レンズ4によって被測定物(例えば光ディスク)5に集
光照射し、該被測定物5からの反射光を対物レンズ4,
ビームスプリッタ3を介して2つの回折格子6a,6b
からなる二重回折格子6に平行光として入射させ、二重
回折格子6に平行光を入射させることで、回折光の間で
の干渉により生ずる干渉縞の位相とピッチをフォトダイ
オードなどの受光手段(受光素子)7で受光し、被測定物
5の変位,例えば被測定物5の光軸方向(被測定物への
入射光の光軸方向;対物レンズ4の光軸方向)xへの変
位(移動量)を検知するようになっている。
【0007】ここで、第1の回折格子6aと第2の回折
格子6bとからなる二重回折格子6を用いた干渉縞発生
原理について、図2乃至図4を用いて説明する。いま、
二重回折格子6の第1の回折格子6a,第2の回折格子
6bが、それぞれピッチΛ1,Λ2を有し、第1の回折格
子6aに波長λの光が垂直に入射するとする。なお、垂
直入射でなくとも本発明の一般性は失われない。
【0008】この二重回折格子6においては、第1の回
折格子6aで±n次光(nは正とする)を発生させ、第2
の回折格子6bではその+n次光の−m次光(mは正と
する)とその−n次光の+m次光(mは正とする)を発生
させる。そして、第2の回折格子6aにより発生した±
m次光同士を干渉させて干渉縞を発生させる。なお、+
は入射光に対し進行方向左に回折する場合、−はその反
対の場合を表わす。
【0009】ここで、+n次光の第1の回折格子6aで
の回折条件は次式で表わされる。なお、−n次の場合は
nを−nに替えれば良いので以下省略する。
【0010】
【数1】sinθ1=nλ/Λ1
【0011】また、第2の回折格子6bでの回折条件は
次式で表わされる。
【0012】
【数2】−sinθ2+sinθ1=mλ/Λ2
【0013】数1と数2よりθ2について次式が導かれ
る。
【0014】
【数3】sinθ2=λ(n/Λ1−m/Λ2)
【0015】図4(a)に示すように、θ2の入射角の2
つの光(平面波)BM1,BM2による干渉縞のピッチΛ0
は数4で表わされ、相対的な位相による干渉縞の位相は
数5で表わされる。
【0016】
【数4】Λ0=λ/(2sinθ2)
【0017】
【数5】β0=β1
【0018】ここで、β0は干渉縞の位相、β1は平面波
BM1,BM2間の位相である。従って、干渉縞のピッチ
と二重回折格子のピッチとの関係は数3,数4を用いて
数6で表わされる。
【0019】
【数6】1/(2Λ0)=n/Λ1−m/Λ2
【0020】また、二重回折格子6の場合(図4(b)参
照)の位相関係については、正負の次数の回折光の干渉
についてのみ問題とすると、回折格子直後での位相関係
が逆になることから干渉縞の位相は数7で表わされる。
【0021】
【数7】β0=2β2
【0022】これより、干渉縞のピッチは二重回折格子
6のピッチ(すなわち、第1の回折格子6aのピッチΛ1
と第2の回折格子6bのピッチΛ2)のみに依存し、入射
光の波長λに全く無関係となることがわかる。光の径を
0とし、式6の右辺と左辺に掛けると数8が得られ
る。
【0023】
【数8】(W0/Λ0)/2=nW0/Λ1−mW0/Λ2
【0024】ここで、W0/Λ0は光径内に生じる干渉縞
の本数であり、nW0/Λ1とmW0/Λ2は第1の回折格
子6aと第2の回折格子6bにおける光径内の回折格子
本数にそれぞれの次数を掛けたものである。すなわち、
次式となる。
【0025】
【数9】《干渉縞の本数》/2=次数×《第1の回折格
子の本数》−次数×《第2の回折格子の本数》
【0026】このように干渉縞の本数と第1及び第2の
回折格子6a,6bの本数、さらにはそれぞれの次数の
関係が明らかになった。どの次数を用いても干渉縞は発
生するが、±1次光は回折効率が高いので、高次回折光
よりも優れている。すなわち、第1の回折格子6aで発
生する+1次光であって第2の回折格子6bの−1次光
(図3中E)及び、第1の回折格子6aで発生する−1次
光であって第2の回折格子6bの+1次光(図3中F)を
用いる場合が最も効率が良い。
【0027】干渉縞本数の例としては±1次光のみ用い
た場合、高分解能化を目指し、Λ1=0.948μmと
非常に高密度な回折格子を用いるとき、Λ0=1mmと
大きくとるためには、Λ2=0.94768μmとな
る。
【0028】Λ1とΛ2の違いは約0.03%と非常に小
さいものとなるが作成は可能である。コリメート光の光
径を2mm程度とすると干渉縞が1,2本観測されるこ
ととなる。
【0029】以上が二重回折格子6を用いた干渉縞発生
原理である。
【0030】この二重回折格子を用いて被測定物の変位
を測定する仕方を図5に従って以下に述べる。
【0031】図5を参照すると、被測定物5の面上に略
焦点を結ぶようにしたレンズ101を設定し、また、こ
のレンズ101の光軸上に二重回折格子6を設定する。
【0032】なお、図5において、レンズ101の焦点
距離をf、レンズと被測定物の面までの距離をb1、二
重回折格子側の集光位置をb2、レンズ開口をAとして
いる。また、レンズ焦点位置と被測定物の面との間の距
離(デフォーカス量)をdとし、二重回折格子6(6a,
6b)へ入射する角をθ(光軸の上の角をθ1、下の角を
θ2)としている。この場合、二重回折格子6の第1,第
2の回折格子6a,6b間の間隔をTとし、d<<fと
すると、次式が成立する。
【0033】
【数10】1/f=1/b1+1/b2 θ=A/b21=f+d
【0034】数10よりb2は次式で表わされる。
【0035】
【数11】b2=fb1/(b1−f)
【0036】数10,数11からθは次式で表わされ
る。
【0037】
【数12】θ=A(b1−f)/fb1=Ad/f(f+d)
≒Ad/f2
【0038】ここで、デフォーカス量dが微小すなわ
ち、d<<fであるとした。この場合には、レンズ10
1からの出射光はコリメート状態に近く、レンズ101
と二重回折格子6とが接近しているとすると、図6のよ
うに第1の回折格子6aに沿ってx軸(光軸上でx=0)
をとり、また、第2の回折格子6bに沿って、X軸(光
軸上でX=0)をとるとき、A=xとできるから数12
は次式となる。
【0039】
【数13】θ=xd/f2
【0040】このように、位置(x)によって光線の入射
角が異なる。光軸に対して両側から二重回折格子6に入
射してきた光であって、二重回折格子6を2回とも回折
した光は図5に示すように出射面(干渉縞発生面)で交わ
る。この2つの光BM3,BM4は出射角が異なるので、
これらの間で干渉が生じ干渉縞が発生する。
【0041】次に各位置での干渉縞のピッチを求める。
y=0でxの所に光軸より上の光が入射してきた光が出
射面で出射する角θ3は次式で表わされる(図7参照)。
【0042】
【数14】 sinθ1−sinθ3=λ(1/Λ2−1/Λ1)
【0043】θ1〜0、θ3〜0なのでθ3は次式とな
る。
【0044】
【数15】θ3=θ1+λ(1/Λ1−1/Λ2)
【0045】数13を数15に代入すると次式を得る。
【0046】
【数16】θ3=xd/f2+λ(1/Λ1−1/Λ2)
【0047】二重回折格子6の第2の回折格子6bの出
射面(y=T)での光の位置Xを規定したいが、簡単のた
め、第1回折光の回折角を45°とすると、次式が得ら
れる。
【0048】
【数17】X=x−T
【0049】数17を数16に代入すると次式を得る。
【0050】
【数18】 θ3=d(X+T)/f2+λ(1/Λ1−1/Λ2)
【0051】同様に、y=0でxの所に光軸より下の光
が入射してきた光が出射面で出射する角θ4は次式で表
わされる。
【0052】
【数19】 θ4=d(X−T)/f2+λ(1/Λ1−1/Λ2)
【0053】二光束の入射角がそれぞれθ3とθ4であっ
て、θ3〜0、θ4〜0のときの干渉縞のピッチΛ0は次
式で表わされる。
【0054】
【数20】Λ0=λ/(|sinθ3+sinθ4|)=λ/
(|θ3+θ4|)
【0055】数20に数18,数19を代入すると、次
式が得られる。
【0056】
【数21】Λ0(d)=λ/〔|2dT/f2+2λ(1/
Λ1−1/Λ2)|〕
【0057】ここで、前述のように、λは波長、Tは2
つの回折格子6a,6b間の距離、fは対物レンズ4の
焦点距離、Λ1は第1の回折格子6aのピッチ、Λ2は第
2の回折格子6bのピッチである。この式から、二重回
折格子6によって発生する干渉縞は、位置Xに関わら
ず、デフォーカス量dに依存する等ピッチΛ0(d)の干
渉縞であることがわかる。なお、回折格子6aと回折格
子6bのピッチが同じ場合(Λ1=Λ2)には、干渉縞のピ
ッチΛ0(d)は次式で表される。
【0058】
【数22】Λ0(d)=f2/〔|(d/λ)|2T〕
【0059】デフォーカスのないとき(d=0のとき)
は、数22よりΛ0→∞となるが、デフォーカスの生じ
たときに干渉縞が発生する。従って、干渉縞のピッチや
位相のデフォーカスによる変化を読み取って、被測定物
の変位(より正確には、微小変位)dを得たり、フォーカ
スエラー信号Foを得ることができる。
【0060】例えば、ピッチの同じ2つの回折格子6
a,6bからなる二重回折格子6に平行光を入射させ
て、第1の回折格子6aでの+1次光であって第2の回
折格子6bでの−1次光(E光とよぶ)と、第1の回折格
子6aでの−1次光であって第2の回折格子での+1次
光(F光とよぶ)とを干渉させて、数22のピッチΛ
0(d)の干渉縞を発生させることができる。
【0061】ここで、2つの回折格子6a,6bの位相
(回折格子の山と山の間隔)を故意にずらす。図8乃至図
10には、2つの回折格子6a,6bの位相をずらした
状態が示されている。すなわち、図8乃至図10には、
第1の回折格子6aと第2の回折格子6bのピッチをΛ
(=Λ1=Λ2)としたときに、第1の回折格子6aの山と
第2の回折格子6bの谷との位相差がΛ/8となるよう
にし、回折光として±1次光(前述のE光とF光)を用い
るとした場合が示されており、この場合、第2の回折格
子6bからの2つの回折光(E光,F光)の位相は90°
(1/4ピッチ=λ/4)ずれる。より詳しくは、デフォ
ーカスでないとき、E光とF光は波面が互いに平行であ
り、その等位相面は互いに櫛のように入り込む状態にな
る。なお、このときには、E光とF光の等位相面が交わ
らないので、干渉縞は発生しない。
【0062】このように、図8は、上述のようにデフォ
ーカスのない場合を示しているが、デフォーカスdが発
生すると、E光,F光の波面は、ミクロ的には図9,図
10に示すように各々湾曲する。この湾曲によって等位
相面が交わり、数22で表されるピッチΛ0(d)の干渉
縞が発生する。干渉縞はE光,F光の波面が交わってで
きるが、その交点は図中CLSで示すようにデフォーカ
スの正負によって移動する。これは左右の位相が反転す
ることを表す。干渉縞の光量分布は定性的には図11に
示すようにデフォーカスによって変化し、干渉面内の左
側LT,右側RTがd=0を境にして反転することとな
る。従って、これを受光手段で読み取ることで、デフォ
ーカスdを知ることができる。
【0063】具体的には、干渉面内の左側LTと右側R
Tのところに、それぞれ受光素子(例えばフォトダイオ
ード)を設置して、左側の受光素子の検知光量(出力)
A’と右側の受光素子の検知光量(出力)B’との差DI
F(=A’−B’)を検出すると図12に示すようないわ
ゆるS字カーブが得られる。
【0064】図13は上記原理を適用した光ピックアッ
プの構成例を示す図である。ここで、光源1には一般に
半導体レーザ(LD)が用いられる。この光ピックアップ
は、光源からの光を記録担体に集光照射して情報の記録
または再生を行なう光記録再生装置に用いられるもので
あり、図13の構成では、光源1からの光をコリメート
レンズ2でコリメートしてビームスプリッタ3を介して
対物レンズ4に入射させ、対物レンズ4で集光させて被
測定物5としての記録担体に照射する。記録担体5から
の反射光は再び対物レンズ4,ビームスプリッタ3を介
して二重回折格子6に入射する。二重回折格子6におい
ては、これに入射した反射光により前述の原理で干渉縞
を発生させ、発生した干渉縞を受光手段(例えば図14
(a)に示すような2分割の受光素子)7で受光し、2分
割受光素子の出力差DIF(=A’−B’)に基づき記
録担体5のデフォーカス量dを検出し、検出されたデフ
ォーカス量dに基づいてフォーカスエラー信号Foを得
て、フォーカスサーボを施す。
【0065】フォーカスエラー信号Foのみならず、ト
ラックエラー信号Trをも検知するには、フォーカス検
出法を用いつつ、受光手段7として図14(b)のように
4分割の受光素子(出力が各々A,B,C,D)を用いれ
ばよい。こうすると、フォーカスエラー信号Foは数2
3で求められ、またプッシュプル法を用いてトラックエ
ラー信号Trは数24で求められる。
【0066】
【数23】Fo=(A+B)−(C+D)
【0067】
【数24】Tr=(A+D)−(B+C)
【0068】なお、トラックを検出する必要のないとき
は4分割の受光素子でなく、図14(a)に示したような
2分割の受光素子(出力が各々A’,B’)で十分であ
り、このときは2つの受光素子の出力差A'−B’によ
りフォーカスエラーを検出できる。また、トラックをウ
ォブリング法で検出するときは同様に2つの受光素子の
出力差A'−B’でフォーカスエラーを検出し、2つの
受光素子の出力の総和A'+B’でトラックエラーを検
出することができる。
【0069】また、上述の例では、2つの回折格子6
a,6bのピッチΛ1,Λ2が同じであり、干渉縞が数2
2に従って発生するとし、この場合には、デフォーカス
のないとき、干渉縞が発生せず、デフォーカスのあると
き、干渉縞が発生することを利用して、被測定物5の変
位,デフォーカス量を検出したが、2つの回折格子6
a,6bのピッチΛ1,Λ2を相違させても良い。なお、
この場合には、干渉縞は、数21に従って発生する。す
なわち、デフォーカスのないときにも、干渉縞が発生
し、従ってデフォーカスのあるときには、その干渉縞の
ピッチが変化することを利用して、被測定物の5の変
位,デフォーカス量を検出することができる。
【0070】このように、二重回折格子6による干渉縞
を用いることで、小型化等に適した変位測定装置および
光ピックアップを提供できる。
【0071】しかしながら、回折格子を用いる場合に
は、この変位測定装置(光ピックアップ)用の回折格子を
作製しなければならず、また、回折格子を用いるときに
は、光源1の波長変化による回折角の変化に気を使って
設計する必要があるなどの問題がある。
【0072】本発明は、回折格子を用いずに、簡単な光
学要素によって自由度の高い設計を行なうことの可能な
変位測定装置および光ピックアップを提供することを目
的としている。
【0073】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、請求項1,2記載の発明は、回折という
機構を使用せず、反射透過手段を用いている。これによ
り、従来の汎用的な簡単な光学要素を用いることができ
て、作製が極めて容易であり、また、回折格子を用いる
ときに注意すべき光源の波長変化による回折角の変化に
気を使うことなく自由度の高い設計を行なうことができ
る。
【0074】また、請求項3記載の発明では、反射透過
手段は、1つのプリズムで構成されている。これによ
り、振動などの影響で各光学要素が動いてしまうことも
なく安定した測定を行なうことができる。
【0075】また、請求項4記載の発明では、反射透過
手段は、一方の面が部分反射部分透過ミラーとして機能
を有し、他方の面が少なくとも一部の光を反射するミラ
ーとしての機能を有する光学要素で構成されており、被
測定物からの反射光を光学素子の一方の面に入射させ
て、第1の反射光と透過光とを生じさせ、透過光を他方
の面に入射させて第2の反射光を生じさせ、第1の反射
光と第2の反射光との干渉によって干渉縞を発生させる
ようになっている。これにより、1つの光学要素の2つ
の面のみの簡単な構成で干渉縞を発生できる。
【0076】また、請求項5記載の発明では、反射透過
手段は、一方の面がP偏光(S偏光)を選択的に透過しか
つS偏光(P偏光)を選択的に反射する機能を有し、他方
の面が一方の面を透過してきたP偏光(S偏光)の少なく
とも一部の光を反射する機能を有する光学素子を有し、
さらに、一方の面で反射したS偏光(P偏光)と、一方の
面で透過して他方の面で反射しさらに一方の面を透過し
たP偏光(S偏光)の光路が重なるように一方の面と他方
の面の間隔および光の一方の面への入射角を設定し、光
路が重なる部分にS偏光(P偏光)とP偏光(S偏光)が干
渉を起こすような手段が設定されている。また、偏光に
よって選択する手段が設けられているので、多重反射が
生じず、干渉縞のぼやけがなく、検知を正確に行なうこ
とができる。
【0077】また、請求項6記載の発明では、光を互い
に平行な相直交する二つの偏光に分離する手段を用いて
いる。これにより、簡単な構成の下で、容易に光束の分
離と重ね合わせを達成できる。
【0078】また、請求項7記載の発明は、請求項1乃
至請求項6のいずれか一項に記載の変位測定装置を適用
して光ピックアップ装置を構成している。これにより、
極めて簡単な構成の光ピックアップを実現できる。
【0079】また、請求項8記載の発明は、反射透過手
段からの一部の光を利用して、記録信号,トラックエラ
ー信号をも検出する。これにより、光ピックアップにお
いてなされる全ての信号の検知を簡単な構成の下で行な
うことができる。
【0080】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図15は本発明に係る変位測定装置(例えば光ピ
ックアップ装置)の一実施例の構成図である。図15を
参照すると、この変位測定装置は、光源(例えば半導体
レーザ)1と、光源1からの光をコリメ−トするコリメ
−トレンズ2と、ビームスプリッタ3と、コリメ−トレ
ンズ2からのコリメ−ト光を被測定物(例えば記録担体)
5に集光照射する対物レンズ4と、被測定物5からの反
射光が対物レンズ4,ビームスプリッタ3を介して入射
し、干渉縞を発生させる反射透過手段10と、反射透過
手段10によって発生した干渉縞が投影され、該干渉縞
を受光し、該干渉縞に基づいて、被測定物5の変位に関
する情報(光軸方向へのデフォーカス量および/または
光軸方向と直交する)トラック方向(記録担体の放射方
向)の変位)を検出する受光手段(例えばフォトダイオー
ドなどの受光素子)7,8とを有している。ここで、反
射透過手段10としては、被測定物5からの反射光を2
つの光束に分離しつつ光路を重ね合わせて干渉縞を発生
させる機能を有するものが用いられる。
【0081】図15の例では、反射透過手段10は、ビ
ームスプリッタ3からの光の一部を透過し、一部を反射
する第1の部分反射部分透過ミラー(ハーフミラー)11
と、第1の部分反射部分透過ミラー11からの透過光T
Rを反射する反射ミラー12と、第1の部分反射部分透
過ミラー11からの反射光RFを反射する反射ミラー1
3と、反射ミラー12,反射ミラー13からの光がそれ
ぞれ重なった状態で入射する第2の部分反射部分透過ミ
ラー(ハーフミラー)14とにより構成されている。
【0082】この際、第2の部分反射部分透過ミラー1
4からは2つの光束BM1,BM2が出射される。このと
き、光束BM1は2つの光束BM11,BM12が重なり合
った状態で、また、光束BM2は、2つの光束BM21
BM22が重なり合った状態で出射される。この場合、2
つの光束BM1,BM2の少なくとも一方に干渉縞が発生
するように、ミラー14に対して各ミラー11,12,
13が設定されている。
【0083】また、受光手段7には、第2の部分反射部
分透過ミラー14からの光束BM1が入射し、光束BM1
に干渉縞が発生しているときには、受光手段7は、被測
定物5が光軸方向(被測定物5への入射光の光軸方向;
対物レンズ4の光軸方向)xに移動するときに、この移
動に伴なって変化する光束BM1の干渉縞の位相とピッ
チを読み取り、これに基づいて、被測定物5の光軸方向
xへの移動量すなわち変位を検出するようになってい
る。
【0084】同様に、受光手段8には、第2の部分反射
部分透過ミラー14からの光束BM2が入射し、光束B
2に干渉縞が発生しているときには、受光手段8は、
被測定物5が光軸方向(被測定物5への入射光の光軸方
向;対物レンズ4の光軸方向)xに移動するときに、こ
の移動に伴なって変化する光束BM2の干渉縞の位相と
ピッチを読み取り、これに基づいて、被測定物5の光軸
方向xへの移動量すなわち変位を検出するようになって
いる。
【0085】次にこのような構成の変位測定装置の動作
について説明する。光源1からの光は、コリメートレン
ズ2によって平行化され、対物レンズ4によって集光さ
れて被測定物5に集光照射する。被測定物5からの反射
光は、対物レンズ4を介してビームスプリッタ3で分離
され第1の部分反射部分透過ミラー11に入射する。こ
こで、透過光TRと反射光RFとが発生し、透過光TR
と反射光RFとは、それぞれミラー12,13で反射さ
れて第2の部分反射部分透過ミラー14に光路が重なり
合うように入射する。
【0086】この際、2つの光TR,RFが互いに平行
あるいは直交するように、各ミラー11,12,13を
設定することができる。あるいは、2つの光TR,RF
のなす角度を0°あるいは90°以外の角度に設定する
こともできる(すなわち、やや角度が付くようにもでき
る)。
【0087】2つの光TR,RFが平行あるいは直交す
るように設定されているときは光BM11の等位相面と光
BM12の等位相面の互いの位置、光BM21の等位相面と
光BM22の等位相面の互いの位置を制御できるので、前
述の二重回折格子6において2つの回折格子6a,6b
のピッチが同じ場合と同様の状態、すなわち、デフォー
カスのないときには、2つの光の等位相面が互い違いに
なる図8に示したと同様の状態(例えば光BM1におい
て、BM11の等位相面とBM12の等位相面とが交叉しな
い平行な状態で干渉縞が発生しない状態)を得ることが
でき、デフォーカスが生じると、それが負であるかまた
は正であるかにより、図9または図10に示したと同様
の状態(例えば光BM1において、BM11の等位相面とB
12の等位相面とが交叉して干渉縞が発生する状態)を
得ることができる。従って、受光手段7,8の各々と図
14(a)に示したような2分割受光素子(出力をそれぞ
れA’,B’とする)を用いるとき、その出力差(A’−
B’)によって、被測定物5の光軸方向xの変位,すな
わちデフォーカス量を検出することができる。
【0088】また、2つの光TR,RFが平行あるいは
直交しておらず、これらの間の角度が0°あるいは90
°でないときには、前述の二重回折格子6において2つ
の回折格子6a,6bのピッチが異なる場合と同様に、
デフォーカスのないときにも干渉縞が発生する状態を得
ることができ、デフォーカスが生じると、その干渉縞の
ピッチが変化することを用いて(例えば図14(a)に示
したような2分割受光素子でその出力差(A’−B’)の
変化を検知して)、被測定物5の光軸方向xの変位,す
なわちデフォーカス量を検出することができる。
【0089】なお、図15の例では、2つの受光手段
7,8を配置しているが、いずれか1つの受光手段7ま
たは8だけを配置しても良い。
【0090】このように、上記実施例の変位測定装置で
は、回折格子を用いず、簡単な光学要素だけによって、
被測定物5の光軸方向xへの変位を容易にかつ精度良く
測定できる。
【0091】図15の例では、反射透過手段10とし
て、第1の部分反射部分透過ミラー11,反射ミラー1
2,13,第2の部分反射部分透過ミラー14の各光学
要素を用いているが、振動などの影響でミラーが動いて
しまうことを阻止するため、これらの各光学要素を一体
化することもできる。
【0092】図16は、反射透過手段10として、上記
各光学要素を一体化したプリズムを用いる場合の例を示
す図である。この場合、部分透過部分反射を1個のプリ
ズム20で実現することができる。また、図中、角φは
約45°であるので、このプリズム20の材料がガラス
であってもプラスティックであっても、屈折率は1.3
以上となり、全反射となるので、特に誘電体多層膜や金
属膜等の反射手段を形成する必要もない。従って、この
1つのプリズム20だけにより、図15に示した第1の
部分反射部分透過ミラー11,反射ミラー12,13,
第2の部分反射部分透過ミラー14の光学要素の各機能
を実現できる。
【0093】また、図15に示した各光学要素のかわり
に、図17に示すような一方の面22が部分反射部分透
過ミラーとして機能し、他方の面23がミラーとして機
能する光学要素24を用いることもできる。なお、図1
7の例では、光学要素24は、平行平板として構成され
ており、部分反射部分透過ミラーとして機能する面22
とミラーとして機能する面23とが平行になっている。
反射透過手段10として、図17に示すような構成の光
学要素24を用いる場合、被測定物5からの反射光は、
ビームスプリッタ3を介して一方の面22の部分反射部
分透過ミラーに入射し、透過光TRと反射光RFとが生
じる。透過光TRは他方の面23のミラーで反射されて
再び一方の面22に透過光TRと光路が重なり合うよう
に入射する。これにより、一方の面22からは、2つの
光束BM11,BM12が互いに光路が重なり合って出射さ
れ、この2つのBM11,BM12を受光手段(例えば2分
割受光素子)27に入射させて、前述したと同様にし
て、被測定物5の光軸方向xへの変位を測定できる。
【0094】なお、図17では、光学要素24に平行平
板のものを用いたが、これのかわりに、図18に示すよ
うなウエッジ基板を用いることもできる。この場合に
は、被測定物5にデフォーカスがないときにも、2つの
光束BM11,BM12は、平行ではなく、所定の角度を有
し、従って、干渉縞が生ずるので、前述のように、デフ
ォーカスが生じるとその干渉縞のピッチが変化すること
を利用して、被測定物5の光軸方向xへの変位を測定で
きる。
【0095】ところで、図17,図18のように1つの
光学要素24の2つの反射面を用いる場合には、図19
に示すように多重反射が生じ2つ以上の光束が生成され
てしまい、この結果、干渉縞がややぼやけてしまうとい
う場合が生じる。これを解決するため、図20に示すよ
うに、一方の面22での透過と反射を偏光により選択さ
せることもできる。すなわち、一方の面22に、S偏光
を反射しP偏光を透過するように機能する偏光選択膜を
設けることもできる。この場合、被測定物5からの反射
光は、ビームスプリッタ3を介しこの光学要素24の一
方の面22に入射すると、先ず、S偏光は反射しP偏光
は透過する。一方の面22を透過したP偏光は、光学要
素24の他方の面23で反射し、再び一方の面22に入
射するが、面22ではP偏光は透過するので多重反射は
生ぜず、従って、干渉縞のぼけを防止することができ
る。なお、上記例では、偏光選択膜として、S偏光を反
射しP偏光を透過するものを用いたが、S偏光を透過し
P偏光を反射するものを用いることもできる。すなわ
ち、いずれのものを用いるかは光ピックアップの設計に
応じて適宜選択することができる。
【0096】このように、上述の各例では、光束を2つ
に分離して重ね合わせる機能をもつ種々の反射透過手段
の例を示したが、上述の各例の他にも、例えば、異方性
結晶やこれを使用したプリズム等の光学要素を用いるこ
とによっても、光束を2つに分離して重ね合わせること
ができる。図21には、光束を2つに分離して重ね合わ
せることの可能な機能を備えた種々の光学要素の例が示
されている。なお、図21(a)はビームディスプレイシ
ングプリズム、図21(b)はトムソンプリズム、図21
(c)はウォラストンプリズムである。これらは市販され
ており容易に入手でき(例えば、メレスグリオ社カタロ
グ参照)、図21(a)のビームディスプレイシングプリ
ズム31を用いる場合には、これをそのまま用いること
で光束を2つに分離して重ねることができる。また、図
21(b),図21(c)の他の2つのプリズム32,33
を用いる場合には、図22(a),(b)のようにそれぞれ
2つを直列に配置することができる。
【0097】図21(a),(b),(c)のようなプリズム
を用いる場合、これらから出射される2つの光束は互い
に直交する2つの偏光であるので、このままでは干渉し
ない。従って、このような場合に干渉縞を発生させるた
めに、例えば図23のように、SとPの両偏光方向に4
5°をなす偏光方向のみ通過させる偏光板35を設定す
ることができる。すなわち、偏光板35を設定すること
により、2つの光束は、その偏光方向が同じ方向に揃え
られて同じ偏光となるので、干渉縞を発生させることが
できる。なお、図23の例では、ビームディスプレイシ
ングプリズム31を用いた場合を示しているが、このプ
リズム31のかわりに、図22(a),(b)のプリズム構
成を用いる場合にも、同様の偏光板35を設けること
で、干渉縞を発生させることができる。
【0098】このように、本発明の変位測定装置では、
回折格子を用いずに、回折機構を必要としないミラーや
プリズムなどの簡単な光学要素だけを用いて、被測定物
5の光軸方向xへの変位を測定できる。これにより、例
えば、光源の波長変化による回折角の変化等を何ら考慮
する必要がなくなるので、設計が著しく容易となり、ま
た、変位を高精度に信頼性良く測定できる。従って、こ
の変位測定装置を光ピックアップに適用するとき、光ピ
ックアップを容易に設計でき、被測定物5である記録担
体(例えば光ディスク)のフォーカスエラー信号を高精度
にかつ信頼性良く検出することができる。
【0099】また、例えば上述した図15,図17,図
18,あるいは図20の例では、光学要素の一部に反射
ミラー12あるいは23を用いているが、図24に示す
ように、反射ミラー12,13のかわりに、この部分を
部分反射部分透過ミラー37とし、このミラー37から
の一部透過光を利用して、被測定物(記録担体)5の記録
信号やトラック信号を得ることもできる。例えばこのミ
ラー37からの一部透過光を集光レンズ38で集光し
て、受光手段39に入射させることで、受光手段39に
おいて、記録信号やトラック信号を検出することができ
る。この際、集光レンズ38で集光することにより、受
光手段39には、小さなフォトダイオード(PD)を用い
ることができる。これにより、シェアリング干渉法にお
いてスポットが大きいために受光素子が大径化するとい
う事態(受光素子面積が大きいと高コストとなり、ま
た、高速応答性に欠けるという事態)をなくすことがで
きる。
【0100】より具体的には、この受光手段(受光素子)
39を記録信号検知に用いることができるし、受光手段
39を2分割の受光素子として構成することで、プッシ
ュプル法によりトラック検出に用いることもできる。ま
た、2分割の受光素子のみにしてプッシュプル法を適用
し、その2分割受光素子の各出力の総和を記録信号とし
て検知することもできる。
【0101】また、上述の各例において、受光手段7あ
るいは8に、図14(b)に示したような4分割受光素子
を用いれば、この受光手段7あるいは8により、フォー
カスエラー信号のみならず、トラックエラー信号、さら
には記録信号をも高精度にかつ信頼性良く検出すること
ができる。
【0102】なお、上述の実施例では、ビームスプリッ
タ3は、光源1,コリメートレンズ2からの光を透過
し、被測定物5からの反射光を反射するようになってい
るが、これとは逆に、光源1,コリメートレンズ2から
の光を反射して被測定物5に入射させ、被測定物5から
の反射光を透過するように構成されても良い。
【0103】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1,2記
載の発明によれば、回折という機構を使用せず、反射透
過手段を用いているので、従来の汎用的な簡単な光学要
素を用いることができて、作製が極めて容易であり、ま
た、回折格子を用いるときに注意すべき光源の波長変化
による回折角の変化に気を使うことなく自由度の高い設
計を行なうことができる。
【0104】また、請求項3記載の発明によれば、反射
透過手段は、1つのプリズムで構成されているので、振
動などの影響で各光学要素が動いてしまうこともなく安
定した測定を行なうことができる。
【0105】また、請求項4記載の発明によれば、反射
透過手段は、一方の面が部分反射部分透過ミラーとして
機能を有し、他方の面が少なくとも一部の光を反射する
ミラーとしての機能を有する光学要素で構成されてお
り、被測定物からの反射光を光学素子の一方の面に入射
させて、第1の反射光と透過光とを生じさせ、透過光を
他方の面に入射させて第2の反射光を生じさせ、第1の
反射光と第2の反射光との干渉によって干渉縞を発生さ
せるようになっているので、1つの光学要素の2つの面
のみの簡単な構成で干渉縞を発生できる。
【0106】また、請求項5記載の発明によれば、反射
透過手段は、一方の面がP偏光(S偏光)を選択的に透過
しかつS偏光(P偏光)を選択的に反射する機能を有し、
他方の面が一方の面を透過してきたP偏光(S偏光)の少
なくとも一部の光を反射する機能を有する光学素子を有
し、さらに、一方の面で反射したS偏光(P偏光)と、一
方の面で透過して他方の面で反射しさらに一方の面を透
過したP偏光(S偏光)の光路が重なるように一方の面と
他方の面の間隔および光の一方の面への入射角を設定
し、光路が重なる部分にS偏光(P偏光)とP偏光(S偏
光)が干渉を起こすような手段が設定されている。ま
た、偏光によって選択する手段が設けられているので、
多重反射が生じず、干渉縞のぼやけがなく、検知を正確
に行なうことができる。
【0107】また、請求項6記載の発明によれば、光を
互いに平行な相直交する二つの偏光に分離する手段を用
いているので、簡単な構成の下で、容易に光束の分離と
重ね合わせを達成できる。
【0108】また、請求項7記載の発明によれば、請求
項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の変位測定装置
を適用して光ピックアップ装置が構成されるので、極め
て簡単な構成の光ピックアップを実現できる。
【0109】また、請求項8記載の発明によれば、反射
透過手段からの一部の光を利用して、記録信号,トラッ
クエラー信号をも検出するので、光ピックアップにおい
てなされる全ての信号の検知を簡単な構成の下で行なう
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】変位測定装置の一構成例を示す図である。
【図2】干渉縞の発生を説明するための図である。
【図3】干渉縞の発生を説明するための図である。
【図4】干渉縞の発生を説明するための図である。
【図5】微小変位の測定方法を説明するための図であ
る。
【図6】微小変位の測定方法を説明するための図であ
る。
【図7】微小変位の測定方法を説明するための図であ
る。
【図8】図1の変位測定装置による被測定物のデフォー
カス量の検出を説明するための図である。
【図9】図1の変位測定装置による被測定物のデフォー
カス量の検出を説明するための図である。
【図10】図1の変位測定装置による被測定物のデフォ
ーカス量の検出を説明するための図である。
【図11】デフォーカス量による干渉光の光量分布を示
す図である。
【図12】デフォーカス量の変化に応じた2つの受光素
子の出力差の変化を示す図である。
【図13】光ピックアップの構成例を示す図である。
【図14】受光手段の構成例を示す図である。
【図15】本発明に係る変位測定装置の一実施例の構成
図である。
【図16】反射透過手段としてプリズムを用いる場合の
例を示す図である。
【図17】反射透過手段の他の構成例を示す図である。
【図18】反射透過手段の他の構成例を示す図である。
【図19】多重反射が生じる様子を示す図である。
【図20】反射透過手段の他の構成例を示す図である。
【図21】反射透過手段の他の構成例を示す図である。
【図22】反射透過手段の他の構成例を示す図である。
【図23】反射透過手段の他の構成例を示す図である。
【図24】反射透過手段の他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 コリメートレンズ 3 ビームスプリッタ 4 対物レンズ 5 被測定物 10 反射透過手段 7,8 受光手段 11,12 部分反射部分透過ミラー 12,13 ミラー 20 プリズム 24 光学素子 22,23 光学素子の面 31 ビームディスプレイシングプリズム 32 トムソンプリズム 33 ウォラストンプリズム 35 偏光板 37 ミラー 38 集光レンズ 39 受光手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−250437(JP,A) 特開 平2−128327(JP,A) 特開 平4−53031(JP,A) 特開 平1−169738(JP,A) 特開 平2−263341(JP,A) 特開 平7−73481(JP,A) 特開 昭61−214232(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 G11B 7/09 - 7/10

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光を被測定物に集光照射し、
    前記被測定物からの反射光に基づき、被測定物の変位を
    測定する変位測定装置において、前記被測定物からの反
    射光を2つの光束に分離しつつ光路を重ね合わせて干渉
    縞を発生させる反射透過手段と、前記被測定物に入射す
    る光の光軸方向への前記被測定物の移動に伴なう前記干
    渉縞の変化を読み取って前記光軸方向への前記被測定物
    の変位を検知する受光手段とを有していることを特徴と
    する変位測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の変位測定装置において、
    前記反射透過手段は、前記被測定物からの反射光が入射
    することにより、透過光と反射光とを発生する第1の部
    分反射部分透過ミラーと、前記透過光と反射光とをそれ
    ぞれ所定の方向に反射する反射手段と、前記反射手段か
    らの透過光と反射光とが入射し、これらを重ね合わせた
    状態にして干渉縞を発生させる第2の部分反射部分透過
    ミラーとを有していることを特徴とする変位測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の変位測定装置において、
    前記反射透過手段は、1つのプリズムで構成されている
    ことを特徴とする変位測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の変位測定装置において、
    前記反射透過手段は、一方の面が部分反射部分透過ミラ
    ーとして機能を有し、他方の面が少なくとも一部の光を
    反射するミラーとしての機能を有する光学要素で構成さ
    れており、前記被測定物からの反射光を前記光学素子の
    一方の面に入射させて、第1の反射光と透過光とを生じ
    させ、前記透過光を前記他方の面に入射させて第2の反
    射光を生じさせ、第1の反射光と第2の反射光との干渉
    によって干渉縞を発生させるようになっていることを特
    徴とする変位測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の変位測定装置において、
    前記反射透過手段は、一方の面がP偏光(S偏光)を選択
    的に透過しかつS偏光(P偏光)を選択的に反射する機能
    を有し、他方の面が一方の面を透過してきたP偏光(S
    偏光)の少なくとも一部の光を反射する機能を有する光
    学素子を有し、さらに、前記一方の面で反射したS偏光
    (P偏光)と、前記一方の面で透過して前記他方の面で反
    射しさらに前記一方の面を透過したP偏光(S偏光)の光
    路が重なるように前記一方の面と前記他方の面の間隔お
    よび光の前記一方の面への入射角を設定し、前記光路が
    重なる部分に前記S偏光(P偏光)と前記P偏光(S偏光)
    との干渉を生じさせるような手段が設定されていること
    を特徴とする変位測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の変位測定装置において、
    前記反射透過手段は、被測定物からの反射光を互いに平
    行な相直交する2つの偏光に分離する偏光分離手段と、
    前記相直交する2つの偏光の方向を揃えて干渉縞を発生
    させる偏光方向調整手段とを有していることを特徴とす
    る変位測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の
    変位測定装置を用いた光ピックアップであって、デフォ
    ーカスによる前記干渉縞の変化を読み取ることでフォー
    カスエラー信号を検出することを特徴とする光ピックア
    ップ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の光ピックアップにおい
    て、前記反射透過手段からの一部の光を利用して、記録
    信号,トラックエラー信号をも検出することを特徴とす
    る光ピックアップ。
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