JP3299662B2 - 食器洗い機 - Google Patents

食器洗い機

Info

Publication number
JP3299662B2
JP3299662B2 JP22884095A JP22884095A JP3299662B2 JP 3299662 B2 JP3299662 B2 JP 3299662B2 JP 22884095 A JP22884095 A JP 22884095A JP 22884095 A JP22884095 A JP 22884095A JP 3299662 B2 JP3299662 B2 JP 3299662B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
cleaning
washing
dishwasher
acidic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22884095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0970381A (ja
Inventor
憲武 隅田
徹夫 森山
容子 福島
剛夫 安部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP22884095A priority Critical patent/JP3299662B2/ja
Priority to TW085110778A priority patent/TW338713B/zh
Priority to KR1019960038341A priority patent/KR0169076B1/ko
Priority to US08/706,708 priority patent/US5947135A/en
Priority to DE69619039T priority patent/DE69619039T2/de
Priority to EP96306490A priority patent/EP0761156B1/en
Publication of JPH0970381A publication Critical patent/JPH0970381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3299662B2 publication Critical patent/JP3299662B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • Y02E60/366

Landscapes

  • Washing And Drying Of Tableware (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は一般家庭で使用さ
れる食器洗い機に関し、特に、イオン水を用いて食器洗
浄する食器洗い機に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の食器洗い機の要部断面図
である。
【0003】図7の食器洗い機100は、洗浄すべき食
器などを出し入れするための開閉自在の前面ドア29
と、洗浄すべき食器16を設置するためのラック15
と、ラック15の下部方向であって、洗浄水48を貯留
するための洗浄槽12と、洗浄槽12のほぼ中央部に突
出して回転自在の洗浄ノズル14と、洗浄により食器1
6から落とされた固形の食物残滓などを捕集するフィル
タ42と、洗浄ノズル14の上に設けられた複数の噴射
孔49と、洗浄槽12内に設けられ洗浄水48を加熱す
るための加熱ヒータ40と、洗浄水48を洗浄ノズル1
4に供給するための洗浄ポンプ13と、洗浄水48を排
水管18に排出するための排水ポンプ17と、洗浄水4
8を供給するための給水管19と、給水管19からの給
水を制御するための給水弁47と、洗浄された食器を乾
燥させるための送風を行なうための乾燥用ファン43
と、乾燥用ファン43から送風された風を加熱するため
の温風用ヒータ44と、供給された温風を本体から外方
へ排出させるとともに、水蒸気を凝縮して水を洗浄槽1
2に戻すための熱交換ダクト30と、食器洗い機全体を
制御するためのCPUを中心とした制御装置41とから
構成されている。
【0004】次に、この食器洗い機100の洗浄動作に
ついて簡単に説明する。まず、前面ドア29を開けて洗
浄すべき食器16をラック15の所定の場所に収納し、
ラック15を洗浄槽12上に配置した後、専用洗剤を投
入して運転を開始する。そして、給水弁47の“開”動
作により給水管19を通して所定量の洗浄水48を洗浄
槽12に供給する。
【0005】続いて、洗浄ポンプ13の運転により加圧
された洗浄水48が、洗剤とともに回転洗浄ノズル14
の噴射孔49から食器16に噴射され、洗浄が行なわれ
る。以後、濯ぎ工程、乾燥工程が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】食器洗い機100で
は、洗浄工程が開始されると、食器16に付着している
汚染物は洗浄水48に混入し、固形の食物残滓は残滓を
捕集するフィルタ42でろ過されるが、油脂などの液状
の汚染物は洗浄水48に混入し、洗浄ポンプ13によっ
て食器16に再び噴射される。
【0007】このような洗浄方法では、汚染物に油脂分
が多い場合、洗剤の洗浄力が低下し、乳化または分散さ
れない油脂分が混入した洗浄水が噴射されるため、油脂
分が食器16に再付着し、洗浄性能を高めることが困難
であった。
【0008】これを解消するための方法として、特開昭
56−68423号公報に開示のように、洗浄水に空気
を送り込んで噴射する方法、あるいは特公平6−735
14号に開示のように食器を漬け置きする方法などが提
案されている。
【0009】また、洗浄性能を向上させるために実開平
5−26051号、特開平6−319673号および特
願平6−187407号においては、アルカリ性イオン
水で洗浄した後、酸性イオン水で濯ぐ洗浄方法が提案さ
れている。
【0010】しかしながら、このような食器洗い機にお
いては、食器に付着している油脂汚れが特に多い場合、
洗浄性能が不十分であるという課題があった。また、電
気分解して得られたイオン水のいずれか一方(アルカリ
性イオン水および酸性イオン水のいずれか一方)を洗浄
および濯ぎに使用することなく排棄してしまうので、節
水能力に優れないという課題があった。
【0011】それゆえにこの発明の目的は、食器汚染物
中に油脂分の多い場合においても良好な洗浄性能を得る
ことができる食器洗い機を提供することである。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の食器洗
い機は、食器を洗浄するために複数回の洗浄工程を有
し、複数回の洗浄工程の各回ごとに供給される洗浄水を
用いて食器を洗浄するものであって、複数回の洗浄工程
の第1回目の洗浄工程時には、洗浄水として酸性イオン
水を供給し、複数回の洗浄工程の第2回目以降の洗浄工
程時には少なくとも1回は洗浄水としてアルカリ性イオ
ン水を供給するようにしたことを特徴とする。
【0014】請求項2に記載の食器洗い機は、請求項1
に記載の食器洗い機において、第1回目の洗浄工程に供
給される前記酸性イオン水の水温は40℃以上である
とを特徴とする。
【0015】請求項3に記載の食器洗い機は、請求項1
に記載の食器洗い機において濯ぎ工程時に、洗浄水とし
て酸性イオン水を用いるようにしたことを特徴とする。
【0016】請求項4に記載の食器洗い機は請求項3に
記載の食器洗い機において濯ぎ工程時に使用される酸性
イオン水の水温は60℃以上であることを特徴とする。
【0017】請求項5に記載の食器洗い機は、請求項1
から請求項4のいずれか1項に記載の食器洗い機におい
て、アルカリ性イオン水の水温は55℃以上であること
を特徴とする。
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
ついて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】図1はこの発明の一実施の形態による食器
洗い機の要部断面図である。図1を参照して、本体部分
の構成は、図7で示された従来の食器洗い機100と基
本的に同一の構成であるので、ここでの説明は繰返さな
いものとし、ここでは従来の食器洗い機100とは異な
る給水処理部分について、その構成を説明する。
【0022】図1の食器洗い機150では、水道管蛇口
より給水された水道水50は、給水管19および20の
間に設けられたバルブ1を介して電解洗浄水調整部2に
供給される。電解洗浄水調整部2の構造は後述する。
【0023】電解洗浄水調整部2から取出された陰極水
管3はアルカリ性洗浄水タンク5に接続し、同じく電解
洗浄水調整部2から取出された陽極水管4は酸性洗浄水
タンク6に接続される。アルカリ性洗浄水タンク5に
は、陰極水管3を通して供給されるアルカリ性洗浄水7
が所定の水位まで貯留され、酸性洗浄水タンク6には陽
極水管4を通して供給される酸性洗浄水8が所定の水位
まで貯留される。アルカリ性洗浄水タンク5および酸性
洗浄水タンク6の下部にはバルブ9および10がそれぞ
れ設けられ、食器洗い機本体内に接続される洗浄給水管
11に接続される。
【0024】図2は図1の電解洗浄水調整部2の内部構
造を示した断面図である。図2を参照して、水道管蛇口
に接続された給水管20に繋がる電解洗浄水調整部2の
中には陽極板21aおよび21bと、陰極板22a、2
2bおよび22cとが、複数の開口が設けられた隔壁2
3a〜23dを介して対向配置されている。水道水50
は隔壁23a〜23dのそれぞれで区画化された陰極板
22a、22bおよび22cのそれぞれを収納した陰極
室24a、24bおよび24cと、隔壁23a〜23d
のそれぞれで区画化された陽極板21aおよび22bの
それぞれを収納した陽極室25aおよび25bとに導か
れる。
【0025】ここで、電解洗浄水調整部2の陰極板22
a、22bおよび22cと陽極板21aおよび21bと
の間へ直流電圧を印加すると、供給された水道水50は
電気分解により隔壁23a〜23dの開口を通して陰極
室24a、24bおよび24cには陰極水(アルカリ性
洗浄水)7が、陽極室25aおよび25bには陽極水
(酸性洗浄水)8がそれぞれ生成される。
【0026】次に、図1および図2を参照して食器洗い
機150の動作について説明する。洗浄すべき食器16
をラック15に設置した後、洗浄運転が指示されると、
バルブ1が“開”状態となって、水道管蛇口に接続され
た給水管19および20を通して電解洗浄水調整部2へ
水道水50が導かれる。電解洗浄水調整部2内に供給さ
れた水道水50は、陽極板21aおよび21bと陰極板
22a、22bおよび22cが通電されることによっ
て、陽極水と陰極水とに電気分解される。陰極水は油脂
類、澱粉質、タンパク質に対して洗浄効果を持つアルカ
リ性洗浄水であり、陽極水は汚れを凝集する作用を有
し、かつ殺菌作用を有し、溶存ミネラル分の少ない酸性
洗浄水である。
【0027】電解洗浄水調整部2で得られたアルカリ性
洗浄水7は陰極室24a、24bおよび24cから陰極
水管3を通じて、また同様に酸性洗浄水8は陽極室25
aおよび25bから陽極水管4を通じて、それぞれに独
立したアルカリ性洗浄水タンク5および酸性洗浄水タン
ク6に所定水位まで供給され、貯留される。この状態で
は、バルブ9および10はいずれも“閉”状態になって
いる。
【0028】このように、アルカリ性洗浄水タンク5お
よび酸性洗浄水タンク6に貯留されたアルカリ性洗浄水
7と酸性洗浄水8は、バルブ9および10の開閉状態を
制御することによって、洗浄工程に応じて順次、洗浄用
給水管11を通じて洗浄槽12に洗浄水48として各洗
浄工程に必要な洗浄水量に相当する量だけ供給される。
必要な洗浄水量は、タンク5および6における前述のイ
オン水の所定水位に相当する量である。
【0029】なお、食器16は、アルカリ性洗浄水7お
よび酸性洗浄水8を貯留しながら、またはこれらを貯留
した後、ラック15に並べてもよい。
【0030】そして、第1回目の洗浄工程が開始され
る。洗浄槽12には酸性洗浄水8が供給され、酸性洗浄
水8は洗浄ポンプ13が通電されることで加圧され、ラ
ック15に並べられた食器16は、回転する洗浄ノズル
14の噴射孔49からの酸性洗浄水8の噴射により洗浄
される。このとき、洗浄槽12に設置された加熱ヒータ
40も通電されるので、洗浄水8は循環しながら温水化
され、さらに洗浄効果が向上する。
【0031】洗浄水8は残滓を捕集するフィルタ42を
通して排水ポンプ17の作動により排水管18を通じて
一般家庭用下水道へ排水される。これで、第1回目の洗
浄工程を終了したことになる。
【0032】次に、第2回目、第3回目、第4回目、…
と指定される回数の洗浄工程を繰返し行なうが、第1回
目の洗浄工程と同様に新たな洗浄水を用いて洗浄から排
水までの一連の工程を繰返した後、最終的に濯ぎ工程と
して新たな酸性洗浄水8を用いて洗浄工程と同様に食器
の濯ぎ洗浄が行なわれる。
【0033】以上で、一連の食器の洗浄と濯ぎの工程が
終了し、次に乾燥工程が行なわれる。
【0034】なお、タンク5および6に供給されて貯留
される洗浄水量は、複数回の洗浄工程および濯ぎ工程の
各工程に必要とされる洗浄水量に相当する。したがっ
て、タンク5および6における洗浄水が貯留される所定
水位とは、複数回の洗浄工程および濯ぎ工程の各工程に
必要とされる洗浄水量に相当の水位である。
【0035】また、洗浄工程の回数は、たとえば、食器
16の汚れの程度に応じて任意に設定可能である。
【0036】また、ここでは洗浄工程の第1回目で用い
る洗浄水として酸性洗浄水8を指定したが、これに特定
されない。つまり、食器16の汚れ、特に油脂汚れの程
度に応じて第1回目の洗浄工程の洗浄水を決定してもよ
い。具体的には、油脂汚れが特にひどいときには、第1
回目の洗浄水に酸性洗浄水8を用いるようにする。
【0037】なぜならば、酸性洗浄水8による油脂汚れ
の凝集作用で食器16の汚れが効率よく洗い流されるの
で、洗浄工程の第2回目以降の汚れに対する洗浄負荷が
小さくなり、洗浄性能が向上するからである。油脂汚れ
がひどい場合は第1回目の酸性洗浄水8を用いた洗浄工
程に続いて、第2回目の洗浄工程にアルカリ性洗浄水7
を用いることで、洗浄水7による油脂の乳化作用、タン
パク質の加水分解反応、澱粉質の膨潤作用が促されて効
果的に洗浄される。
【0038】また、複数回の洗浄工程が繰返されて食器
洗浄される場合、汚れに対する負荷(汚れの程度)を考
慮して、洗浄工程の各回に用いる洗浄水の性質(アルカ
リ性洗浄7か酸性洗浄水8)を決定してもよい。
【0039】また、洗浄工程終了後の濯ぎ時に、酸性洗
浄水8を用いると、ウォータースポットのない濯ぎ洗浄
ができる。
【0040】濯ぎ工程後の乾燥工程は、洗浄槽12の側
壁上部に設けられた乾燥用ファン43と温風用ヒータ4
4とによって温風を食器16に供給することで行なわれ
る。
【0041】なお、一連の洗浄工程および濯ぎ工程にお
ける時間、温度、水位(洗浄水量)などの制御は、各部
および各所に配置された図示されない各種センサからの
信号に基づき、制御装置41を通じて適正に行なわれ
る。具体的には、制御装置41は電解洗浄水調整部2の
印加電圧、陽極および陰極のクリーニング、バルブ1、
9および10の開閉、洗浄用水タンク5および6の貯水
量、洗浄用水7および8の洗浄槽12への供給量制御、
加熱用ヒータ40による洗浄用水7および8の温度制
御、洗浄ポンプ13および排水ポンプ17の駆動制御、
乾燥用ファン43と温風用ヒータ44の運転または制御
などを自動的に行なう。よって、工程において自動的に
洗浄用水7および8を供給/排出し、食器16の乾燥・
保管が可能である。
【0042】図3は食器洗い機150の電気回路の構成
を示した図であり、図4は図3の電解洗浄水調整部用電
源回路31の詳細構成図である。
【0043】図3を参照して、食器洗い機150に供給
される交流電源は、ヒューズFu、電源スイッチ(図
中、SWと略す)S1 およびドアスイッチS2 を介して
各部へ供給される。電解洗浄水調整部用電源回路31は
タンク7側の水位スイッチS3、タンク8側のスイッチ
4 および圧力スイッチS12によってオン/オフ制御さ
れ、バルブ1は、スイッチS3 およびS4 によって、バ
ルブ9はスイッチS3 およびS4 、さらにタイマ接点S
6 によってオン/オフ制御される。バルブ10は、スイ
チSS 4 およびタイマ接点S7 によってオン/オフ制
御される。洗浄ポンプ13および加熱ヒータ40は、水
位スイッチS5 およびタイマ接点S8 によって、排水ポ
ンプ17はタイマ接点S9 によって、乾燥用ファン43
および温風用ヒータ44は、タイマ接点S10および温度
スイッチS11によってそれぞれオン/オフ制御される。
また、CPUを含む制御装置41は、電源スイッチS1
およびドアスイッチS2 のオンによって電源供給を受け
る。
【0044】図4を参照して、電解洗浄水調整部用電源
回路31は電源トランス34の1次側配線32には電源
表示ランプ33が設けられ、電解洗浄水調整部2が動作
中である旨が表示される。一方、トランス34の2次側
配線38には、2次側タップチェンジャ35が設けら
れ、整流器36および平滑用コンデンサ37を介して電
解洗浄水調整部2の中の陽極板21aおよび21bなら
びに陰極板22a〜22cに印加する電圧の調整が行な
われる。なお、陽極板と陰極板との間の印加電圧を調整
するのは、陽極水と陰極水の水素イオン濃度(pH)な
どを洗浄目的などに合わせて調整するためである。
【0045】次に、食器洗い機150の実際の洗浄工程
の具体例を示す。図5は食器洗い機にて、各種洗浄水を
使用した場合の、洗浄性能を表形式にして比較するため
の図である。
【0046】図5では前述の食器洗い機150において
食器洗浄する洗浄例1〜9と、食器洗い機100におい
て水道水と洗剤を用いて食器洗浄する洗浄例10とが示
される。
【0047】洗浄例1〜7および9は、第1〜第6の6
回の洗浄工程により食器洗浄したものであり、洗浄例8
および10は第1〜第5の5回の洗浄工程により食器洗
浄したものである。
【0048】こでは酸性洗浄水8はpH値=3.5と
し、アルカリ性洗浄水7はpH値=10.0として洗浄
を行なっている。
【0049】図5において各洗浄例による洗浄能力は対
応のグラス洗浄率で示される。グラス洗浄率は高いほど
洗浄能力が優れていることを示す。
【0050】図5において、まず、第1洗浄工程で用い
られる酸性洗浄水8の水温による洗浄率の変化に着目す
る。たとえば、洗浄例1および2を相互に比較すると、
両者の違いは第1洗浄工程に用いられる酸性洗浄水8の
水温のみにある。洗浄例1は洗浄例2に比較し第1洗浄
工程に用いられる酸性洗浄水8の水温が高く、洗浄例1
の洗浄率は洗浄例2のそれよりも高くなっている。これ
は、酸性洗浄水8の水温が低いと、油脂、特にラードな
ど固形油脂が十分に溶解しないことに起因している。
【0051】したがって、第1洗浄工程の酸性洗浄水8
の水温は少なくともラードなどの固形油脂が溶解するよ
うな40℃以上であることが望ましい。
【0052】次に、図5において、第2洗浄工程で用い
られるアルカリ性洗浄水7の水温による洗浄率の変化に
着目する。たとえば、洗浄例1、3および4を相互に比
較すると、各者の違いは第2洗浄工程に用いられるアル
カリ性洗浄水7の水温のみにある。洗浄例1および4の
第2洗浄工程のアルカリ性洗浄水7の水温は洗浄例3の
それよりも高く、洗浄例1および4の洗浄率は洗浄例3
のそれよりも高くなっている。これは、アルカリ性洗浄
水7の水温が低下すると、汚れの分散の程度が低下し
て、洗浄率に影響するからである。
【0053】実験によれば、洗浄時のアルカリ性洗浄水
7は、55℃以上であることが望ましいとわかった。
【0054】図6は、洗浄水の殺菌効果を表形式にして
示す図である。図6では図5の洗浄例1、9および10
の各例において洗浄後の濯ぎ工程、つまり各例の場合最
終洗浄工程に相当する工程における殺菌効果が示され
る。
【0055】図6を参照すると、洗浄例1、9および1
0のうち洗浄例9において殺菌効果が最大である。図5
を参照すると、最終洗浄工程に用いられる酸性洗浄水8
の水温は洗浄例9のそれが60℃と最も高くなってい
る。実験によれば、最終洗浄工程時(濯ぎ時)の酸性洗
浄水8の水温が60℃以上であるとき、最も殺菌能力が
高まることがわかった。
【0056】したがって、食器洗浄モード終了後の濯ぎ
時は、殺菌作用を有する酸性洗浄水を用い、かつその水
温は60℃以上であることが望ましい。
【0057】図5の洗浄例1、2、3、4および9を参
照すると、電解洗浄水調整部2で生成された洗浄水が無
駄に捨てられずにすべて有効利用されていることがわか
る。つまり、図1の電解洗浄水調整部2は水道水50が
供給されると供給された水道水を電気分解し、タンク5
には1洗浄工程分のアルカリ性洗浄水7が貯水されると
ともにタンク6には1洗浄工程分の酸性洗浄水8が貯水
される。したがって、洗浄例1、2、3、4および9の
ように、同性状の洗浄水による洗浄工程を連続して2回
以下に設定すれば、食器洗い機150で水道水50の1
回の給水で得られた洗浄水7および8を使用して洗浄す
ることが可能となって、得られた洗浄水のいずれか一方
を無駄に排棄することがなくなる。
【0058】また、図5の場合は、最終の洗浄工程であ
る第6洗浄工程を濯ぎ工程とするように酸性洗浄水8を
用いているので、ウォータースポットのない濯ぎ洗浄が
できる。
【0059】また、図5の洗浄例8では、洗浄工程が第
1ないし第5の5回繰返される。この場合、第3洗浄工
程で水道水50が洗浄水として用いられているので、電
解水調整部2により生成された洗浄水を排棄することな
く有効利用できる。つまり、洗浄モードが奇数回の洗浄
工程からなる場合は水道水50による洗浄工程を設ける
ことで電解洗浄水調整部2により生成された電解水を排
棄することなく食器洗浄に供することができる。
【0060】なお、水道水50は、電解洗浄水調整部2
に通電しない状態でバルブ9または10、およびバルブ
1を開状態とすることで洗浄水として洗浄槽12に供給
される。
【0061】なお、ここでは洗浄水7または8の水温に
ついてその下限値を特定しているが、各洗浄水の水温の
上限値は、食器16の材質により許容される最大温度を
超えない程度、または各洗浄工程の限られた洗浄時間内
において洗浄水をヒータにより加熱可能な最大温度を超
えない程度である。
【0062】
【発明の効果】請求項1に記載の食器洗浄機は、第1回
目の洗浄工程で酸性イオン水により食器洗浄することに
よって、食器に付着している汚染物を効率よく洗い流す
ことが可能となり、洗浄工程における洗浄水中の油汚れ
の負荷が低減され、食器の洗浄効果をよくすることがで
きる。
【0063】また、第2回目以降の洗浄工程において少
なくとも1回はアルカリ性イオン水を用いて食器洗浄す
るので、アルカリ性洗浄水による油脂の乳化作用、タン
パク質の加水分解反応および澱粉質の膨潤作用が起こっ
て効果的に洗浄することができる。
【0064】請求項2に記載の食器洗い機は請求項1に
記載の食器洗い機において洗浄工程に用いられる洗浄水
としての酸性イオン水の水温を40℃以上にしたので、
食器に付着している動物性油脂汚れを効率よく洗い流す
ことが可能となり、洗浄工程における洗浄水中の動物性
油脂汚れの負荷量が低減され、食器の洗浄効果をよくす
ることができる。
【0065】請求項3に記載の食器洗い機は請求項1に
記載の食器洗い機において洗浄水として酸性イオン水を
用いるようにしたので、食器の殺菌が行なわれる。
【0066】請求項4に記載の食器洗い機は請求項3に
記載の食器洗い機において、濯ぎ工程において水温が6
0℃以上の酸性イオン水を用いるので、食器の殺菌が効
果的に行なわれる。請求項5に記載の食器洗い機は請求
項1から請求項4のいずれか1項に記載の食器洗い機に
おいて食器を洗浄するのに用いる洗浄水としてのアルカ
リ性イオン水の水温を55℃以上とすることによって、
アルカリ性イオン水による油脂の乳化作用、タンパク質
の加水分解反応および澱粉質の膨潤作用がより活発とな
って洗浄効果がさらに増大する。
【0067】
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態による食器洗い機の要
部断面図である。
【図2】図1の電解洗浄水調整部の内部構造を示した断
面図である。
【図3】図1の食器洗い機の電気回路の構成を示した図
である。
【図4】図3の電解洗浄水調整部用電源回路の詳細構成
図である。
【図5】食器洗い機において各種洗浄水を使用した場合
の洗浄性能を表形式にして比較するための図である。
【図6】洗浄水の殺菌効果を表形式にして示す図であ
る。
【図7】従来の食器洗い機の要部断面図である
【符号の説明】
2 電解洗浄水調整部 7 アルカリ性洗浄水 8 酸性洗浄水 12 洗浄槽 50 水道水 150 食器洗い機 なお、各図中同一符号は、同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安部 剛夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−319673(JP,A) 特開 平6−296572(JP,A) 特開 平6−180146(JP,A) 特開 平8−47471(JP,A) 特開 平8−47473(JP,A) 実開 平5−26051(JP,U) 実開 平7−37028(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 15/42 - 15/46

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 食器を洗浄するために複数回の洗浄工程
    を有し、前記複数回の洗浄工程の各回ごとに供給される
    洗浄水を用いて前記食器を洗浄する食器洗い機であっ
    て、 前記複数回の洗浄工程の第1回目の洗浄工程時には、前
    記洗浄水として酸性イオン水を供給し、前記複数回の洗
    浄工程の第2回目以降の洗浄工程時には少なくとも1回
    は前記洗浄水としてアルカリ性イオン水を供給するよう
    にしたことを特徴とする、食器洗い機。
  2. 【請求項2】 前記第1回目の洗浄工程に供給される前
    記酸性イオン水の水温は40℃以上であることを特徴と
    する、請求項1に記載の食器洗い機。
  3. 【請求項3】 濯ぎ工程時に、前記洗浄水として酸性イ
    オン水を用いるようにしたことを特徴とする、請求項1
    に記載の食器洗い機。
  4. 【請求項4】 前記濯ぎ工程時に供給される前記酸性イ
    オン水の水温は60℃以上であること特徴とする、請求
    項3に記載の食器洗い機。
  5. 【請求項5】 前記アルカリ性イオン水の水温は55℃
    以上であることを特徴とする、請求項1から請求項4の
    いずれか1項に記載の食器洗い機。
JP22884095A 1995-09-06 1995-09-06 食器洗い機 Expired - Fee Related JP3299662B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22884095A JP3299662B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 食器洗い機
TW085110778A TW338713B (en) 1995-09-06 1996-09-04 A dishwasher
KR1019960038341A KR0169076B1 (ko) 1995-09-06 1996-09-05 식기 세척기
US08/706,708 US5947135A (en) 1995-09-06 1996-09-06 Dishwasher
DE69619039T DE69619039T2 (de) 1995-09-06 1996-09-06 Geschirrspülmaschine
EP96306490A EP0761156B1 (en) 1995-09-06 1996-09-06 Dishwasher

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22884095A JP3299662B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 食器洗い機

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001352811A Division JP3515772B2 (ja) 2001-11-19 2001-11-19 食器洗い機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0970381A JPH0970381A (ja) 1997-03-18
JP3299662B2 true JP3299662B2 (ja) 2002-07-08

Family

ID=16882691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22884095A Expired - Fee Related JP3299662B2 (ja) 1995-09-06 1995-09-06 食器洗い機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3299662B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001204676A (ja) * 2000-01-28 2001-07-31 Toto Ltd 食器洗い機
US7015184B2 (en) 2000-03-10 2006-03-21 Sharp Kabushiki Kaisha Cleaning solution, and method and apparatus for cleaning using the same
DE102016109771B4 (de) 2016-05-27 2020-09-10 Brooks Automation (Germany) Gmbh Verfahren zum Reinigen einer Kunststoffoberfläche

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0970381A (ja) 1997-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0169076B1 (ko) 식기 세척기
AU2012375584B2 (en) Dishwasher and method of operating dishwasher
JP2010057754A (ja) 電解生成アルカリ性水を洗浄水とする食器洗浄機
KR101117245B1 (ko) 폐온수 재활용 식기세척기
RU2500336C2 (ru) Посудомоечная машина
JP3299662B2 (ja) 食器洗い機
JP3316385B2 (ja) 食器洗い機
JP3258884B2 (ja) 食器洗い機及び食器洗い機に用いる食器の洗浄方法
KR100757538B1 (ko) 업소용 식기세척기의 헹굼구조 및 헹굼방법
JP3515772B2 (ja) 食器洗い機
JPH0847471A (ja) 食器洗浄機
JPH1033448A (ja) 食器類洗浄器および食器類の2段階洗浄法
JP2003135361A (ja) 食器洗い機
JPH11156312A (ja) 洗浄装置
JP3469802B2 (ja) 洗浄機
CN112932377A (zh) 一种用于家用环保洗碗机的餐具清洗方法
JPH09215651A (ja) 食器洗い機
US20100043827A1 (en) Diswasher and controlling method of the same
JP3869508B2 (ja) 食器洗浄装置
JP2003052605A (ja) 食器類洗浄装置
CN115778276A (zh) 一种洗碗机的控制方法、装置及存储介质
JP2003052609A (ja) 食器類洗浄装置
JPH09215650A (ja) 食器洗い機
JPH10179491A (ja) 食器洗浄装置
JP2003093316A (ja) 食器洗い機

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020402

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080419

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100419

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees