JP3298064B2 - トナーカートリッジ - Google Patents

トナーカートリッジ

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JP3298064B2
JP3298064B2 JP01771297A JP1771297A JP3298064B2 JP 3298064 B2 JP3298064 B2 JP 3298064B2 JP 01771297 A JP01771297 A JP 01771297A JP 1771297 A JP1771297 A JP 1771297A JP 3298064 B2 JP3298064 B2 JP 3298064B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電式複写機、静
電式プリンタあるいは静電式ファクシミリ等の画像形成
装置における現像装置に対してトナーを補給するための
トナーカートリッジ、更に詳しくはトナーを排出するた
めの開口を開閉することができるシャッタ機構をその下
端部に備えているトナーカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】静電式複写機、静電式プリンタあるいは
静電式ファクシミリの如き画像形成装置においては、周
知の如く、静電潜像にトナーを施してトナー像に現像す
る現像装置が配設されている。この現像装置において
は、現像の遂行に応じてトナーが消費され、従って適宜
にトナーを供給することが必要である。そして、かかる
トナーの供給は、現像装置にトナーカートリッジを装填
して、トナーカートリッジ内のトナーを現像装置内に排
出することによって好都合に遂行される。
【0003】画像形成装置の現像装置にトナーを供給す
るためのトナーカートリッジの典型例としては、特開昭
62−121470号公報及び特開平1−102487
号公報に開示されている形態のものを挙げることができ
る。かかるトナーカートリッジは、トナーを収容する容
器と、容器の下端部に配設されたシャッタ機構とを備え
ている。シャッタ機構は、実質上容器と一体でありかつ
貫通開口が形成された主部材と、主部材に対し貫通開口
を閉じる閉位置と貫通開口を開く開位置との間を相対的
に回動可能に主部材に配設された容器シャッタ部材とを
備えている。容器シャッタ部材には、ホッパ側に配設さ
れた回転阻止手段に係止される被回転阻止手段が配設さ
れている。現像装置のホッパ側には、トナーカートリッ
ジが離脱自在に装着される受部が設けられ、この受部に
は、ホッパにトナーを補給するためのトナー補給開口が
形成されている。容器シャッタ部材の被回転阻止手段を
ホッパ側の回転阻止手段に係止することによりトナーカ
ートリッジは補給位置に装着される。次いで容器を所定
の方向に90°回動させると、容器シャッタ部材が主部
材に対し貫通開口を開く開位置に相対的に回動させら
れ、容器内のトナーは貫通開口及びトナー補給開口を介
してホッパ内に排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した形態の従来の
トナーカートリッジにおいては、実質上容器と一体であ
りかつ貫通開口が形成された主部材に対し、貫通開口を
閉じる閉位置と貫通開口を開く開位置との間を相対的に
回動可能に配設された容器シャッタ部材が備えられてお
り、トナー補給時以外には主部材の貫通開口は容器シャ
ッタ部材によって閉じられている。しかしながらトナー
カートリッジには、容器シャッタ部材の回動を確実に阻
止するためのロック手段は配設されていない。その結
果、トナー補給時以外の、トナーカートリッジの輸送時
等において、何らかの振動あるいは負荷が作用した場合
には、主部材の貫通開口が開いてトナーが排出するおそ
れがある。このようなトナーの予期せぬ排出は、周辺を
汚染し、あるいはトナーの無駄を生ずることとなり、改
善が要望されていた。
【0005】本発明は上記事実に基づいてなされたもの
であり、その目的は、トナー補給時以外におけるトナー
の予期せぬ排出を充分確実に防止することができる、新
規かつ改良されたトナーカートリッジを提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ホッパ
にトナーを補給するためのトナー補給開口が形成された
取付台に対し、該トナー補給開口からトナーを補給しう
る補給位置に離脱自在に装着しうると共に、トナーを収
容する容器と、該容器の下端部に配設されたシャッタ機
構とを備え、該シャッタ機構は、実質上該容器と一体で
ありかつ貫通開口が形成された主部材と、該主部材に対
し該貫通開口を閉じる閉位置と該貫通開口を開く開位置
との間を相対的に回動可能に該主部材の外側に配設され
た容器シャッタ部材とを備えているトナーカートリッジ
において、該容器シャッタ部材と該主部材との間には、
各々の相対的回動を阻止するロック位置と、各々の相対
的回動を許容するロック解除位置との間を軸方向に移動
自在なロック部材が配設され、該ロック部材は、軸方向
の上方に移動させられることにより該ロック位置から該
ロック解除位置に位置付けられ、 該容器シャッタ部材は
円筒部を備え、該円筒部には軸方向に延在する切欠き
と、該切欠きの下端から周方向に延在するスリットとが
形成され、該主部材の外周面には環状の凹部と、該切欠
きをとおして半径方向外方に延在すると共に該スリット
に沿って相対移動できるよう配設されたロック係止片と
が形成され、該ロック部材は、弾性を有する合成樹脂製
の板部材から形成されかつ二つの端部を有すると共にス
パイラル形状をなす本体部と、該端部の一方に形成され
たロック部とを備え、該環状の凹部には該ロック部材
が、その端部の各々が実質上周方向に対向する円形状に
弾性変形された状態で装着されると共に該ロック部は該
切欠き内に軸方向には移動できるが周方向には実質上移
動できないよう配設され、該ロック部はその弾性により
軸方向下方に付勢させられて該ロック係止片の該移動を
阻止する該ロック位置に位置付けられる、ことを特徴と
するトナーカートリッジ、が提供される。
【0007】上記発明においては、容器シャッタ部材と
主部材との間に、各々の相対的回動をロックし、ロック
解除することができるロック部材が配設されているの
で、トナー補給時以外の、トナーカートリッジの輸送時
等において、何らかの振動あるいは負荷が作用した場合
には、主部材の貫通開口が開いてトナーが排出すること
は確実に防止される。トナーの予期せぬ排出が防止され
ることに起因して、周辺の汚染あるいはトナーの無駄が
なくなる。更にロック部材は、軸方向の上方に移動させ
られることによりロック位置からロック解除位置に位置
付けられるので、ホッパ側の、トナーカートリッジが離
脱自在に装着される受部に、上記ロック部材に干渉して
相対的に軸方向の上方に移動させる部材を設けることに
より、容器シャッタ部材と主部材とのロックを解除する
ことができる。したがってトナー補給時以外には主部材
の貫通開口が開くことはないが、トナー補給時にはワン
タッチでロックを解除することを可能とするので、操作
性に優れ、また部品点数が少ないので低コストで製造す
ることができる。
【0008】
【0009】本発明によれば、更に、該ロック位置にあ
る該ロック部は、該付勢に抗して軸方向上方へ向かう力
を受けると、該切欠きに沿って同方向に移動させられて
該ロック係止片の該移動を許容する該ロック解除位置に
位置付けられる、トナーカートリッジが提供される。
【0010】本発明によれば、更に、該ロック部は、半
径方向外方に延びるロックフランジ部と、該ロックフラ
ンジ部から軸方向に延びるロック爪部とを備え、該環状
の凹部は該主部材の外周面に沿って延在しかつ軸方向に
間隔を置いて位置付けられた一対のフランジを含み、軸
方向の下方に位置する該フランジの一方には該ロック係
止片と切欠きが形成され、該ロック係止片及び該切欠き
は、該容器シャッタ部材の円筒部に形成された該切欠き
の周方向幅内に位置付けられ、該フランジの該一方に形
成された該切欠きは該スリット側に位置付けられ、該ロ
ック位置は該ロック爪部が該フランジの該一方に形成さ
れた該切欠きに嵌合することにより規定され、該ロック
解除位置は該ロック爪部が該フランジの該一方に形成さ
れた該切欠きから軸方向の上方に離脱することにより規
定される、トナーカートリッジが提供される。
【0011】第2番目及び第3番目に記載した本発明に
よれば、第1番目に記載した発明による作用効果をより
具体的にかつ確実に達成することができ、実用上きわめ
て有用である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
トナーカートリッジの好適実施形態を図示している添付
図面を参照して、詳細に説明する。
【0013】図1〜図3には、本発明に従って構成され
たトナーカートリッジ2の要部が示されている。トナー
カートリッジ2は、トナーを収容する容器4と、容器4
の下端部に配設されたシャッタ機構6とを備えている。
シャッタ機構は、容器4の下端に対して圧入により一体
に連結された主部材8と、主部材8の外側に配設された
容器シャッタ部材10とを備えている。
【0014】図6〜図10を参照して、例えばABS樹
脂あるいはPS樹脂等の合成樹脂から一体成形すること
ができる主部材8は、全体としてキャップの如き形状を
なしている。主部材8は、第一の円筒部12と、第一の
円筒部12の上端部に形成された第二の円筒部14とを
備えている。第二の円筒部14は、第一の円筒部12よ
りも大きな直径を有し、したがって第一の円筒部12と
第二の円筒部14との間には、環状の段部16が形成さ
れている。段部16の上面側であって半径方向内側には
主部材8の軸方向上方に若干突出した環状部17が形成
され、環状部17と第二の円筒部14との間には環状の
溝部が形成される。環状の溝部には図示しないシール部
材が配設される。第一の円筒部12の半径方向内側に
は、上記軸方向から見て実質上90°の扇形状をなす一
対の底壁18が形成されている。
【0015】底壁18の各々は、主部材8の軸心を挟ん
だ対称位置に配置され、軸心部において相互に連続する
よう形成されている。第一の円筒部12の半径方向内側
における、底壁18の各々を除く部分には、一対の貫通
開口20が形成されている。貫通開口20の各々は主部
材8の軸心を挟んだ対称位置に配置され、軸方向から見
て実質上90°の扇形状をなしている。底壁18の各々
は、軸心を通り第一の円筒部12の半径方向内側に至る
水平かつ直線状の頂部と、頂部から両側に向かって低く
なる傾斜面とを有している。底壁18の各々の該頂部に
直交する方向の断面は略V形をなし、全体として略X形
の底面は第一の円筒部12の底面と実質上同一面上に位
置付けられている。
【0016】第一の円筒部12の外周面の下端部には、
半径方向外方に突出する環状のフランジ22及び24
が、軸方向に間隔を置いて形成されている。軸方向の上
方に位置するフランジ24の外周部には、半径方向外方
に突出する回動係止片26及びロック係止片28が形成
されている。回動係止片26(係止手段を構成する)及
びロック係止片28は主部材8の軸心を挟んだ対称位置
に配置されている。フランジ22及び24の直径は、回
動係止片26及びロック係止片28の形成部位を除いて
同一に形成されている。回動係止片26のフランジ24
からの突出長さは、ロック係止片28のそれよりも長く
規定されている。フランジ24における、ロック係止片
28の周方向の片側には、フランジ24が存在しない切
欠き29が形成されている。
【0017】第二の円筒部14の内周面には、4つの係
止凹部14aが周方向に等間隔を置いて形成されてい
る。係止凹部14aの各々は、軸心からみて矩形をなし
ている。トナーが収容される合成樹脂製の容器4の下端
部には図示しない排出開口が形成され、この排出開口の
外周面には、上記係止凹部14aに対応した係止凸部が
形成されている。そして係止凸部の各々を対応する係止
凹部14aに圧入することにより、容器4を主部材8に
一体的に装着することができる。容器4が主部材8に装
着された状態で、容器4の排出開口の下端は上記シール
部材に当接され、トナーの漏れが防止される。
【0018】第二の円筒部14の外周面には、一対の被
係止凹部(アンダーカット部)14bが形成されてい
る。被係止凹部14bの各々は主部材8の軸心を挟んだ
対称位置に配置され、それぞれ周方向に沿って一定の軸
方向幅及び深さをもって所定の角度範囲にわたって延在
するよう形成されている。該角度は90°以上に形成さ
れる。
【0019】図11〜図13をも参照して、上記第一の
円筒部12の外周面における、フランジ24の上面と環
状の段部16の下面との間には、ロック部材30が離脱
自在に装着される。例えばABS樹脂あるいはPS樹脂
等の弾性を有する合成樹脂から一体成形することができ
るロック部材30は、所定の幅及び厚さを有しかつ二つ
の端部を有する環状の板部材からなる本体部31を有し
ている。比較的幅が小さく厚さの薄い帯状の部材である
ともいえる本体部31は、軸方向から見て実質上円形状
をなすと共に半径方向から見てその両端が軸方向に間隔
を置いて位置するスパイラル形状をなすよう形成されて
いる。本体部31の円形状部の内径は、第一の円筒部1
2の外径と略同一に規定されている。ロック部材30
は、両端を軸方向に移動させて実質上周方向に対向する
円形状に弾性変形させることはきわめて容易であり、強
制力を除くと元のスパイラル形状に復帰する。ロック部
材30は、それを弾性変形させて円形状とした場合、そ
の一端と他端との間には所定の間隔が設けられ、その一
端にはロック部32が形成されている。ロック部32
は、半径方向外方に延びるロックフランジ部34と、ロ
ックフランジ部34から軸方向であってロック部材30
の他端から離れる方向に延びるロック爪部36とを備え
ている。
【0020】ロックフランジ部34は軸方向から見て略
矩形状をなしている。ロック爪部36は、ロックフラン
ジ部34の周方向の端部(ロック部材30の他端に対し
周方向に遠い方の端部)であって、ロック部材30の本
体部31からロックフランジ部34に跨がるように形成
され、その周方向の幅はロックフランジ部34のそれよ
り短く形成され、またその本体部31から半径方向外方
への突出長さはロックフランジ部34のそれより短く規
定されている。ロック部材30の本体部31の幅は、フ
ランジ24の上面と環状の段部16の下面との間隔より
短く形成され、、ロックフランジ部34が形成されてい
る本体部31の上記他端の幅は、本体部31の上記一端
の幅より小さく形成されている。これは後述するよう
に、ロックフランジ部34がロック位置とロック解除位
置との間を軸方向に移動できるような間隔を、フランジ
24の上面と環状の段部16の下面との間に設けるため
である。
【0021】以上のように構成されたロック部材30
は、その弾性を利用して第一の円筒部12の外周面にお
ける、フランジ24の上面と環状の段部16(実質上フ
ランジの機能をなす)の下面との間に実質上密着した状
態で装着され、フランジ24の上面と環状の段部16間
の軸方向の間隔によりロック部材30は、両端が軸方向
に強制移動させられて実質上周方向に対向する円形状に
弾性変形させられる。そしてロック爪部36はフランジ
24の切欠き29に係止される(ロック位置を規定す
る)。これはロック部材30が本来スパイラル形状を有
することに起因して、ロック部材30の両端が弾性復元
力の作用により軸方向に離れようとするからである。な
お第一の円筒部12の外周面には、フランジ24の上面
と環状の段部16の下面とにより環状の凹部が形成さ
れ、この環状の凹部にロック部材30が装着される、と
いえる。このロック部材30の装着に関しては、環状の
段部16は実質上フランジ24と同等の機能、すなわち
ロック部材30を上記のように軸方向に弾性変形させて
軸方向のばね力を付与する機能を有している。したがっ
て環状の凹部は第一の円筒部12の外周面及び二つのフ
ランジから形成されている、ということができる。この
装着状態で、本体部31はフランジ24の外周面から突
出しない厚さに規定され、ロック爪部36の半径方向先
端はロック係止片28の半径方向先端から突出しないよ
うその寸法が規定され、またロックフランジ部34の半
径方向先端は、ロック係止片28のそれよりも所定の長
さだけ半径方向外方に突出するよう、両者の寸法が規定
されている。
【0022】次に容器シャッタ部材10について説明す
る。図14〜図18を参照して、例えばABS樹脂ある
いはPS樹脂等の合成樹脂から一体成形することができ
る容器シャッタ部材10は全体としてキャップの如き形
状をなしている。容器シャッタ部材10は、円状の周縁
を有する実質上平坦な底壁40と、底壁40の周縁から
鉛直上方に延在する第一の円筒部42と、第一の円筒部
42の上端部に形成された第二の円筒部44を備えてい
る。第二の円筒部44は、第一の円筒部42よりも大き
な直径を有し、したがって第一の円筒部42と第二の円
筒部44との間には、水平な環状の段部46が形成され
ている。底壁40には、一対の通過開口48が形成され
ている。通過開口48の各々は容器シャッタ部材10の
軸心を挟んだ対称位置に配置され、実質上90°の扇形
状をなしている。通過開口48の各々を除く底壁40の
上面には図示しないシール部材が配設されている。
【0023】底壁40の下面の周縁部付近には、ロック
解除手段を構成する一対のロック解除ピン50が軸方向
に突出するように形成されている。ロック解除ピン50
の各々は上記軸心を通る直線を挟んだ対称位置に位置付
けられている。第二の円筒部44の下端付近には、半径
方向外方に延在するような実質上環状のフランジ52が
形成されている。フランジ52の一部には他の部分より
も更に半径方向に突出した張出部54が形成され、この
張出部54には、被回転阻止手段を構成する位置決め孔
56が形成されている。
【0024】第二の円筒部44及び第一の円筒部42に
は、第一の切欠き60及び第二の切欠き62が形成され
ている。第一の切欠き60及び第二の切欠き62は、容
器シャッタ部材10の軸心を挟んだ対称位置に配置さ
れ、それぞれ、第二の円筒部44の上端から第一の円筒
部42の下端付近にわたって軸方向に延在すると共に軸
心から見て実質上矩形をなしている。第一の切欠き60
の周方向の幅は第二の切欠き62のそれより広く形成さ
れている。第一の円筒部42には一対のスリット64及
び66が形成されている。スリット64及び66は容器
シャッタ部材10の軸心を挟んだ対称位置に配置され、
それぞれ一定の軸方向幅で周方向に延在するよう形成さ
れている。スリット64の周方向の一端は第一の切欠き
60の下端に連通し、他端は該一端から略90°の周方
向位置(図14の時計方向の位置)に位置付けられてい
る。スリット66の周方向の一端は第二の切欠き62の
下端に連通し、他端は該一端から略90°の周方向位置
(図14の時計方向の位置)に位置付けられている。
【0025】第二の円筒部44の軸方向の下端付近に
は、一対の他のスリット67が形成されている。他のス
リット67の各々は、容器シャッタ部材10の軸心を挟
んだ対称位置に配置され、それぞれ、周方向の所定の角
度範囲にわたって延在するよう形成されている。第二の
円筒部44の内周面であって、他のスリット67の各々
の軸方向上部には、それぞれ係止凸部68が形成されて
いる。係止凸部68の各々は、一定の軸方向幅及び半径
方向内側への突出厚さをもって、所定の角度範囲にわた
って延在するよう形成されている。該角度は対応する他
のスリット67よりも短い範囲に規定されている。
【0026】主部材8に装着されたロック部材30のロ
ックフランジ部34の周方向幅は、容器シャッタ部材1
0の第一の切欠き60のそれより小さく形成され、第一
の切欠き60に対しては軸方向には移動できるが周方向
には相対的に干渉して実質上移動できないよう構成され
ている。またロックフランジ部34の半径方向の先端位
置は、容器シャッタ部材10の第一の円筒部42の外周
部より大きく規定されている。主部材8の回動係止片2
6の周方向幅は、容器シャッタ部材10の第二の切欠き
62のそれより小さく形成されている。主部材8の第一
の円筒部12に形成されたフランジ22及び24の直径
は容器シャッタ部材10の第一の円筒部42の内径より
小さく形成され、主部材8の第二の円筒部14の外周面
の直径は、軸方向の下端においては、容器シャッタ部材
10の第二の円筒部44の内径より若干大きく形成され
軸方向の上部においては若干大きくなるように形成され
ている。
【0027】主部材8と容器シャッタ部材10との装着
は次のようにして遂行される。主として図1〜図5を参
照して、ロック部材30が装着された主部材8のロック
フランジ部34を容器シャッタ部材10の第一の切欠き
60に整合し、かつ主部材8の回動係止片26を容器シ
ャッタ部材10の第二の切欠き62に整合した状態で主
部材8と容器シャッタ部材10を相互に近付く方向に軸
方向に強制移動させる。容器シャッタ部材10の第二の
円筒部44の内周面に形成された係止凸部68の各々
が、主部材8の第二の円筒部14の外周面に形成された
対応する被係止凹部14bに嵌合される。これにより、
容器シャッタ部材10の第二の円筒部44の内周面が主
部材8の第二の円筒部14の外周面に圧入された状態
で、相対回転自在にかつ軸方向に移動が規制されるよう
に相互に連結される。主部材8の貫通開口20の各々
は、容器シャッタ部材10の対応する底壁40によって
閉じられる。
【0028】主部材8の回動係止片26及びロック係止
片28は、容器シャッタ部材10の対応する切欠き62
及び60の底部に位置付けられ、したがって対応するス
リット66及び64の周方向端部に位置付けられる。主
部材8に装着されたロック部材30は容器シャッタ部材
10の第一の円筒部42の内周面と主部材8の第一の円
筒部12の外周面との間の環状の隙間内に位置付けられ
る。そしてロック部材30のロックフランジ部34の周
方向両端は、容器シャッタ部材10の切欠き60の周方
向両端間に位置付けられかつロック爪部36は、ロック
部材30の弾性による軸方向下方に向かう付勢力(弾性
力)により、主部材8のフランジ24の切欠き29内に
嵌合させられる(ロック位置に位置付けられる)。この
結果、主部材8のロック係止片28のスリット66方向
への移動はロック爪部36及びロックフランジ部34に
よって阻止され、主部材8と容器シャッタ部材10との
相対回転は阻止され、両者はロック状態に保持される。
主部材8の軸方向上部には上記したようにしてトナーを
収容した容器4が装着される。
【0029】以上のようにして組み立てられたトナーカ
ートリッジ2において、主部材8の貫通開口20の各々
は、容器シャッタ部材10の対応する底壁40によって
閉じられ、主部材8と容器シャッタ部材10との相対回
転はロック部材30によって確実に阻止されるので、ト
ナー補給時以外の、トナーカートリッジ2の輸送時等に
おいて、何らかの振動あるいは負荷が作用した場合にお
いても、主部材8の貫通開口20の各々が開くことはな
く、トナーの予期せぬ排出は確実に防止される。したが
ってトナーによる周辺の汚染、あるいはトナーの無駄が
防止される。
【0030】ロック部材30のロックフランジ部34に
対し、軸方向であって主部材8のロック係止片28から
上方に離れるようその弾性による付勢に抗して強制する
と、ロックフランジ部34は容器シャッタ部材10の切
欠き60に沿って上方に移動させられるので、ロック爪
部36は、主部材8のフランジ24の切欠き29から上
方に離脱させられる(ロック解除位置に移動させられ
る)。その結果、ロック部材30によるロックが解除さ
れ、主部材8のロック係止片28のスリット66に沿っ
た移動が可能となり、主部材8と容器シャッタ部材10
との相対回転が可能となる。そして両者を略90°相対
回転させると、主部材8のロック係止片28はスリット
66に沿って相対移動し、また回動係止片26はスリッ
ト66に沿って相対移動する。主部材8の貫通開口20
の各々は、容器シャッタ部材10の対応する通過開口4
8と整合し、容器4内のトナーは、容器4の排出開口、
貫通開口20の各々及び通過開口48の各々を介してト
ナーカートリッジ2から排出することが可能となる。す
なわち容器シャッタ部材10は、主部材8に対し貫通開
口20の各々を閉じる閉位置と貫通開口20の各々を開
く開位置との間を相対的に回動可能である。
【0031】次に図19〜図22には、トナーカートリ
ッジ2が離脱自在に装着される取付台70が示されてい
る。取付台70は、図示しない現像装置のホッパに装着
され、トナーを補給するための後述するトナー補給開口
72が形成された本体74と、本体74に離脱自在に装
着された補給開口シャッタ部材76と、補給開口シャッ
タ部材76を上方から覆うよう本体74に離脱自在に装
着された受け台78とを備えている。
【0032】図23〜図26を参照して、例えばABS
樹脂あるいはPS樹脂等の合成樹脂から一体成形するこ
とができる本体74は、上面から見て略矩形をなしかつ
水平に延在する天壁80と、天壁80から鉛直下方に延
在する円環状の凹部82を備えている。凹部82は、円
筒部84と、円筒部84の下端に位置しかつ水平に延在
する底壁86と、底壁86から鉛直下方に延在する筒部
88とを備えている。底壁86には一対のトナー補給開
口72が形成されている。トナー補給開口72の各々
は、凹部82の軸心を挟んだ対称位置に配置され、軸方
向から見て実質上90°の扇形状をなしている。トナー
補給開口72の各々は、筒部88に連通している。底壁
86には、底壁86から鉛直下方に延在する一対の凹部
90が形成されている。凹部90の各々は、後述するロ
ック部材100を配置するために設けられているもの
で、底壁86の周縁部に近接しかつ凹部82の軸心を通
る直線を挟んだ対称位置に配置されている。底壁86に
はまた上記軸心部に貫通孔92が形成されている。
【0033】凹部82の円筒部84には第一の切欠き9
4及び第二の切欠き96が形成されている。第一の切欠
き94及び第二の切欠き96は、凹部82の軸心を挟ん
だ対称位置に配置され、それぞれ、円筒部84の上端
(天壁80の一部を含む)から底壁86に向かって軸方
向に延在すると共に軸心から見て実質上矩形をなし、そ
れぞれの下端は円筒部84の略軸方向中間部に位置付け
られている。第一の切欠き94の周方向の幅は第二の切
欠き96のそれより広く形成されている。天壁80に
は、4個の取付孔97と、鉛直上方に延在する2個の位
置決めピン98及び99が形成されている。
【0034】凹部90の各々内には、ロック手段を構成
するロック部材(ロックピン部材)100と、ばね部材
102が挿入されている。ロック部材100は、大径部
と小径部からなるピン状の部材からなり、大径部は円筒
状に形成されている。ロック部材100の各々は、凹部
90内に軸方向に移動自在に挿入されかつばね部材10
2により支持されており、小径部、及び大径部の一部は
凹部90の各々から上方に突出するよう位置付けられて
いる。
【0035】以上のように構成された本体74は、画像
形成装置の現像装置に配設されたホッパの上端に装着さ
れる(いずれも図示せず)。ホッパの上端には受け入れ
開口が形成され、この受け入れ開口に上記筒部が図示し
ないシール部材を介して挿入される。したがって本体7
4はホッパの一部を構成しているといえる。
【0036】図27〜図30には、補給開口シャッタ部
材76が示されている。例えばABS樹脂あるいはPS
樹脂等の合成樹脂から一体に成形することができる補給
開口シャッタ部材76は、周縁が円形の底壁110と、
底壁110の周縁から鉛直上方に延在する円壁部112
とからなる。底壁110には一対の通過開口114が形
成されている。通過開口114の各々は、補給開口シャ
ッタ部材76の軸心を挟んだ対称位置に配置され、軸方
向から見て実質上90°の扇形状をなしている。通過開
口114の各々は、それぞれの円弧部と底壁110の周
縁との間に円弧状の帯部116(隙間)が残されるよう
に形成されている。底壁110におけるこれらの帯部1
16の各々には円弧状の切欠き118が形成されてい
る。切欠き118は、上記軸心を通る直線を挟んだ対称
位置に位置付けられ、その半径は、上記ロック部材10
0の大径部より若干大きく形成されている。底壁110
にはまた、一対の円弧状のスリット120が形成されて
いる。スリット120の各々は、所定の幅をもって対応
する通過開口114の直線状の端部から図27の反時計
方向に延在し、スリット120の一方における端部12
2は対応する通過開口114の切欠き118から周方向
に略90°の位置に位置付けられている。スリット12
0の各々と底壁110の周縁との間にも円弧状の帯部1
16が残されている。スリット120の各々の幅は、上
記ロック部材100の小径部より若干大きく形成されて
いる。底壁110の軸心部には鉛直方向下方に突出する
ピン部124が形成されている。
【0037】円壁部112には、上端から鉛直下方に延
在する第一の切欠き126及び第二の切欠き128が形
成されている。第一の切欠き126の軸方向の深さは第
二の切欠き128のそれより深く、第一の切欠き126
の周方向の幅は第二の切欠き128のそれより大きく形
成されている。第一の切欠き126の周方向の一端(図
27の左端)は円弧状の切欠き118の一方(図27の
左方)と略同位置に存在し、他端(図27の右端)は第
二の切欠き128の軸心を挟んだ略対称位置に位置付け
られている。第二の切欠き128は被係止手段を構成す
る。
【0038】図21、図22及び図39をも参照して、
以上のように構成された補給開口シャッタ部材76は、
取付台70における本体74の凹部82内に離脱自在に
かつ回動自在に挿入される。この装着状態において、補
給開口シャッタ部材76のピン部124は本体74の貫
通孔92内に回動自在に嵌合し、補給開口シャッタ部材
76の円弧状の切欠き118の各々は、凹部82の底壁
86から上方に突出した対応するロック部材100の大
径部に嵌合する。補給開口シャッタ部材76の、凹部8
2に対する回動は、切欠き118の各々が対応するロッ
ク部材100の大径部により阻止されることによりロッ
ク状態とされる。凹部82の底壁86のトナー補給開口
72の各々は、補給開口シャッタ部材76の底壁110
によって遮蔽される。補給開口シャッタ部材76の第二
の切欠き128は凹部82の第二の切欠き96に整合
し、補給開口シャッタ部材76の第一の切欠き126の
上記他端は凹部82の第一の切欠き94の一端(図23
の右端)に整合する。そして補給開口シャッタ部材76
の第一の切欠き126の軸方向の下端は凹部82の第一
の切欠き94の下端に整合する。以上のように、補給開
口シャッタ部材76と本体74の凹部82との位置関係
が規定されている。補給開口シャッタ部材76の円壁部
112の最上端は、本体74の天壁80の上面より若干
低く位置付けられる。
【0039】上記説明から容易に理解されるように、凹
部82の底壁86から上方に突出した(ロック位置にあ
る)ロック部材100の各々をばね部材102に抗して
軸方向の下方に押し下げて、それぞれの大径部を補給開
口シャッタ部材76の円弧状の切欠き118の各々との
嵌合を開放することにより(ロック部材100の各々を
ロック解除位置に位置付けることにより)、補給開口シ
ャッタ部材76の、凹部82に対する回動方向のロック
が解除され、補給開口シャッタ部材76の、凹部82に
対す回動が許容される。その際、ロック部材100の各
々の小径部のみが補給開口シャッタ部材76の底壁10
0から上方に突出して位置付けられるが、補給開口シャ
ッタ部材76との回動方向の干渉は、補給開口シャッタ
部材76の上記スリット120の各々により回避される
(図40参照)。
【0040】図31〜図35を参照して、例えばABS
樹脂あるいはPS樹脂等の合成樹脂から一体成形するこ
とができる受け台78は、上面から見て略矩形をなしか
つ水平に延在する取付板130と、取付板130から鉛
直下方に延在する円環状の凹部132を備えている。凹
部132は、円筒部134と、円筒部134の下端に位
置しかつ実質上水平に延在する底壁136とを備えてい
る。底壁136には一対の通過開口138が形成されて
いる。通過開口138の各々は、凹部132の軸心を挟
んだ対称位置に配置され、軸方向から見て実質上90°
の扇形状をなしている。底壁136の上面であって通過
開口138の各々の周縁には該上面と平行な上面を有す
る低部139が形成され、低部139には図示しないシ
ール部材が装着されている。底壁136にはまた一対の
貫通孔140が形成されている。貫通孔140の各々
は、凹部132の周縁部に近接しかつ凹部132の軸心
を通る直線を挟んだ対称位置に配置されている。貫通孔
140の各々の直径は、上記ロック部材100の小径部
のそれより若干大きく形成されている。
【0041】円筒部134の上端部は、取付板130の
上面から鉛直上方に若干突出するように形成されてい
る。取付板130の上面には環状フランジ142が形成
されている。環状フランジ142は、円筒部134の上
記突出上端の全周を一定の間隔を置いて囲むよう配置さ
れ、その上端は円筒部134の上端より高く形成されて
いる。円筒部134の外径は上記補給開口シャッタ部材
76の円壁部112の内径より若干小さく、環状フラン
ジ142の内径は円壁部112の外径より若干大きく形
成されている。
【0042】円筒部134には、第一の切欠き144及
び第二の切欠き146が形成されている。第一の切欠き
144及び第二の切欠き146は、凹部132の軸心を
挟んだ対称位置に配置されている。第一の切欠き144
は、円筒部134の上端から底壁136の上面にわたっ
て軸方向に延在すると共に軸心から見て実質上矩形をな
している。第二の切欠き146は円筒部134の上端か
ら軸方向の略中間部にわたって軸方向に延在すると共に
軸心から見て実質上矩形をなしている。第一の切欠き1
44の周方向の幅は第二の切欠き146のそれより広く
形成されている。第一の切欠き144の半径方向外方に
は、同方向に延び出すような係止凸部148が形成され
ている。
【0043】係止凸部148は軸心から見て実質上矩形
をなし、その周方向の幅は第一の切欠き144のそれよ
り若干大きく形成されている。係止凸部148は取付板
130の下面から底壁136の上面より若干上方のレベ
ルにわたって延在している。係止凸部148の外周面は
上記環状フランジ142の外周面と実質上同一面に位置
付けられている。係止凸部148の内周面149は上記
環状フランジ142の内周面と実質上同一面に位置付け
られ、円筒部134は凸部148の部位において、係止
凸部148の周方向の両端部に向かって半径方向外方に
延び、内周面149に接続するよう形成されている。こ
のようにして第一の切欠き144が形成される。係止凸
部148の内周面149には、半径方向内方に延びる突
起150が形成されている。突起150は、係止凸部1
48の周方向の中間において、軸方向の上方から下方に
向かって延在するよう形成されている。突起150の上
端は円筒部134の上端より低い位置にある。
【0044】円筒部134には一対のスリット152及
び154が形成されている。スリット152及び154
は軸心を挟んだ略対称位置に配置され、それぞれ一定の
軸方向幅で周方向に延在するよう形成されている。スリ
ット152の周方向の一端は第一の切欠き144の軸方
向中間部に連通し、他端は該一端から略90°以上の周
方向位置(図31及び図35の時計方向の位置)に位置
付けられている。スリット154の周方向の一端は第二
の切欠き146の下端に連通し、他端は該一端から略9
0°以上の周方向位置(図31及び図35の時計方向の
位置)に位置付けられている。第二の切欠き146の上
端部における半径方向外端は上記環状フランジ142の
内周面によって規定されている。したがって円筒部13
4の上端部は第二の切欠き146の部位において、半径
方向外方に延び、環状フランジ142の内周面に接続す
るよう形成されている。
【0045】取付板130には、4個の取付用ねじ部1
56と、2個の位置決め孔158と、回転阻止手段を構
成する1個の位置決めピン159がそれぞれ形成されて
いる。取付用ねじ部156の各々は取付板130から上
方に延在する円筒部に取付板130の下面から金属製の
ねじ部材を圧入することにより構成されている。位置決
めピン159は環状フランジ142の周縁外方に形成さ
れたボス部に圧入され、環状フランジ142の上端のレ
ベルから上方に突出するよう配設されている。なお位置
決め孔158の一つは、取付板130における、上記ボ
ス部の下面側であって位置決めピン159と同軸位置に
形成されており、図示はされていない。
【0046】以上のように構成された受け台78は、補
給開口シャッタ部材76を上方から覆うようにして、本
体74に離脱自在に装着される。主として図19〜図2
2を参照して、受け台78の位置決め孔158の各々
は、本体74の位置決めピン98及び99に嵌合され、
装着位置が規定される。取付用ねじ部156は本体74
の取付孔97の各々に整合され、図示しないビスにより
取付板130は本体74の天壁80に連結される。受け
台78の円筒部134は補給開口シャッタ部材76の円
壁部112内に相対回転自在に挿入される。受け台78
の係止凸部148は、本体74の第一の切欠き94内に
係止される。係止凸部148の下端は補給開口シャッタ
部材76の円壁部112に形成された第一の切欠き12
6の上端に対し隙間を置いて位置付けられる。受け台7
8の第二の切欠き146は本体74の第二の切欠き96
に整合されると共に補給開口シャッタ部材76の円壁部
112に形成された第二の切欠き128に整合される。
受け台78の貫通孔140の各々はロック部材100の
小径部に隙間をもって嵌合される。受け台78の通過開
口138の各々は、本体74のトナー補給開口72に整
合するが、その間は補給開口シャッタ部材76の底壁1
10によって遮蔽される。以上のように、受け台78、
本体74及び補給開口シャッタ部材76の位置関係が規
定され、取付台70が構成される。
【0047】図示しない現像装置に配設されたホッパに
装着(接続)される上記取付台70のトナー補給開口7
2は、上記したように、通常は補給開口シャッタ部材7
6により閉じられているので、ホッパ内に落とし物をし
たり異物が混入することが確実に防止される。他方、画
像形成装置の本体に対しスライドさせて装着する形態の
ホッパに、上記取付台70を使用した場合には、装着す
る際の振動等によってホッパ内のトナーがトナー補給開
口72から外部に漏出することが確実に防止され、周辺
の汚染あるいはトナーの無駄を防止できる。その結果、
現像機能の劣化あるいは現像装置の損傷等の不具合が確
実に防止され、良好な画像の形成が保証される。
【0048】次に、上記取付台70のトナー補給開口7
2を介して上記した如き構成を有するトナーカートリッ
ジ2から図示しないホッパ内にトナーを補給する操作に
ついて説明する。先ず次のようにしてトナーカートリッ
ジ2を取付台70に装着する(補給位置に位置付け
る)。主として図36〜図38を参照して、トナーカー
トリッジ2の容器シャッタ部材10の第一の円筒部42
を受け台78の円筒部134に挿入する。容器シャッタ
部材10のフランジ52の下面が受け台78の環状フラ
ンジ142の上端に位置付けられる。その際、容器シャ
ッタ部材10に設けられた位置決め孔56を上記取付台
70の位置決めピン159に嵌合させ、主部材8のロッ
ク係止片28及び主部材8に装着されたロック部材30
のロックフランジ部34を受け台78の第一の切欠き1
44に、また主部材8の回動係止片26を受け台78の
第二の切欠き146に、それぞれ挿入する。容器シャッ
タ部材10のロック解除ピン50の各々は、ロック部材
100を軸方向下方に押し下げてロック解除位置に位置
付ける。
【0049】容器シャッタ部材10の位置決め孔56が
上記取付台70の位置決めピン159に嵌合させられる
ことにより、容器シャッタ部材10の受け台78に対す
る位置決めがなされると共にその回動が阻止される。ま
た主部材8のロック係止片28及びロックフランジ部3
4が受け台78の第一の切欠き144に挿入されること
により、ロックフランジ部34が第一の切欠き144に
設けられた突起150の上端に当接し、主部材8の第一
の切欠き60に沿って軸方向上方にその弾性力に抗して
相対的に移動させられる。これによりロック爪部36が
主部材8のフランジ24の切欠き29から離脱させられ
(ロック解除位置に位置付けられ)、ロック部材30に
よるロックが解除される。また主部材8の回動係止片2
6が受け台78の第二の切欠き146に挿入されること
により、回動係止片26の先端が補給開口シャッタ部材
76の第二の切欠き128に係止される。以上のように
して、トナーカートリッジ2は取付台70に対し、補給
位置に位置付けられる。
【0050】次いでトナーカートリッジ2の容器4を主
部材8と共に所定の方向(図1及び図19において時計
方向)に略90°回動させると、主部材8は容器シャッ
タ部材10に対して同角度回動させられ、また補給開口
シャッタ部材76も、回動係止片26が補給開口シャッ
タ部材76の第二の切欠き128に係止されることに起
因して、主部材8と一体的に同角度回動させられる。主
部材8のロック係止片28は、受け台78のスリット1
52に沿って回動させられ、ロック係止片28はスリッ
ト152に沿って回動させられ、それぞれ対応するスリ
ット152及び154の端部に当接することによりその
回動が規制され、したがって主部材8の上記回動が停止
される。そして主部材8の貫通開口20の各々、容器シ
ャッタ部材10の通過開口48の各々、補給開口シャッ
タ部材76の通過開口114の各々及び本体74のトナ
ー補給開口72の各々は全て整合され、容器4に収容さ
れたトナーはホッパに排出される。
【0051】トナーカートリッジ2からホッパへのトナ
ーの補給が完了した後、トナーカートリッジ2を取付台
70から離脱させる場合には、トナーカートリッジ2の
容器4を主部材8と共に上記と逆方向に略90°回動さ
せることにより、トナーカートリッジ2を上記補給位置
に戻すことができる。トナー補給開口72の各々は補給
開口シャッタ部材76によって閉じられ、主部材8の貫
通開口20の各々は容器シャッタ部材10によって閉じ
られる。ロック部材30のロック爪部36が主部材8の
フランジ24の切欠き29にその弾性により係止されロ
ック状態となる(ロック位置に位置付けられる)。これ
により主部材8の貫通開口20の各々は容器シャッタ部
材10によって閉じられた状態にロックされる。次いで
トナーカートリッジ2を取付台70から軸方向上方に移
動させることにより、容器シャッタ部材10のロック解
除ピン50の各々が、ロック部材100から上方に離さ
れるので、ロック部材100はばね部材102のばね力
によりロック位置に上昇させられ、補給開口シャッタ部
材76の回動が阻止される。これによりトナー補給開口
72の各々は補給開口シャッタ部材76によって閉じら
れた状態にロックされる。以上のようにしてトナーカー
トリッジ2を取付台70から離脱させることができる。
【0052】以上、添付図面を参照して本発明に従って
構成されたトナー補給装置及びそれに使用されるトナー
カートリッジの好適実施形態について説明したが、本発
明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の
範囲を逸脱することなく種々の変形あるいは修正が可能
であることが理解されるべきである。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、トナー補給時以外の、
トナーカートリッジの輸送時等において、何らかの振動
あるいは負荷が作用しても、主部材の貫通開口が開いて
トナーが排出することは確実に防止される。トナーの予
期せぬ排出が防止されることによって、周辺の汚染ある
いはトナーの無駄を無くすことができる。トナー補給時
以外には主部材の貫通開口は確実に遮蔽されて開くこと
はないが、トナー補給時にはワンタッチでロックを解除
することを可能とするので、操作性に優れ、また部品点
数が少ないので低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成されたトナーカートリッジ
の好適実施形態の要部を示す上面図。
【図2】図1のA矢視図。
【図3】図1のB矢視図。
【図4】図1のC−C矢視断面図。
【図5】図1のD−D矢視断面図。
【図6】主部材の上面図。
【図7】図6を下方から見た側面図。
【図8】図6のE−E矢視断面図。
【図9】図7のF−F矢視断面図。
【図10】図7のG−G矢視断面図。
【図11】ロック部材の正面図。
【図12】図11を下方から見た図。
【図13】図11のH−H矢視断面図。
【図14】容器シャッタ部材のの上面図。
【図15】図14を右方から見た側面図。
【図16】図14のI−I矢視断面図。
【図17】図15のJ−J矢視断面図。
【図18】図15のK−K矢視断面図。
【図19】取付台の上面図。
【図20】図19を下方から見た正面図。
【図21】図19のL−L矢視断面図。
【図22】図19のM−M矢視断面図。
【図23】取付台の本体の上面図。
【図24】図23を左方から見た側面図。
【図25】図23のN−N矢視断面図。
【図26】図23のO−O矢視断面図。
【図27】補給開口シャッタ部材の上面図。
【図28】図27を下方から見た正面図。
【図29】図27のP−P矢視断面図。
【図30】図27のQ−Q矢視断面図。
【図31】受け台の上面図。
【図32】図31を下方から見た正面図。
【図33】図31のR−R矢視断面図。
【図34】図31のS−S矢視断面図。
【図35】図32のT−T矢視断面図。
【図36】取付台にトナーカートリッジを装着した状態
を示す部分断面図であって、図21の中心線から左方の
部位に対応する図。
【図37】取付台にトナーカートリッジを装着した状態
を示す部分断面図であって、図22に対応する図。
【図38】取付台にトナーカートリッジを装着した状態
を示す部分断面図であって、図21の中心線から右方の
部位に対応する図。
【図39】取付台の本体に補給開口シャッタ部材を装着
した上面図であって一部を省略して示す図。
【図40】図39の他の作動態様を示す図。
【符号の説明】
2 トナーカートリッジ 4 容器 6 シャッタ機構 8 主部材 10 容器シャッタ部材 20 貫通開口 26 回動係止片 28 ロック係止片 29 切欠き 30 ロック部材 34 ロックフランジ部 36 ロック爪部 ^ 50 ロック解除ピン 56 位置決め孔 70 取付台 72 トナー補給開口 74 本体 76 補給開口シャッタ部材 78 受け台 100 ロック部材 128 第二の切欠き 150 突起 159 位置決めピン

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホッパにトナーを補給するためのトナー
    補給開口が形成された取付台に対し、該トナー補給開口
    からトナーを補給しうる補給位置に離脱自在に装着しう
    ると共に、トナーを収容する容器と、該容器の下端部に
    配設されたシャッタ機構とを備え、該シャッタ機構は、
    実質上該容器と一体でありかつ貫通開口が形成された主
    部材と、該主部材に対し該貫通開口を閉じる閉位置と該
    貫通開口を開く開位置との間を相対的に回動可能に該主
    部材の外側に配設された容器シャッタ部材とを備えてい
    るトナーカートリッジにおいて、 該容器シャッタ部材と該主部材との間には、各々の相対
    的回動を阻止するロック位置と、各々の相対的回動を許
    容するロック解除位置との間を軸方向に移動自在なロッ
    ク部材が配設され、該ロック部材は、軸方向の上方に移
    動させられることにより該ロック位置から該ロック解除
    位置に位置付けられ、 該容器シャッタ部材は円筒部を備え、該円筒部には軸方
    向に延在する切欠きと、該切欠きの下端から周方向に延
    在するスリットとが形成され、該主部材の外周面には環
    状の凹部と、該切欠きをとおして半径方向外方に延在す
    ると共に該スリットに沿って相対移動できるよう配設さ
    れたロック係止片とが形成され、該ロック部材は、弾性
    を有する合成樹脂製の板部材から形成されかつ二つの端
    部を有すると共にスパイラル形状をなす本体部と、該端
    部の一方に形成されたロック部とを備え、該環状の凹部
    には該ロック部材が、その端部の各々が実質上周方向に
    対向する円形状に弾性変形された状態で装着されると共
    に該ロック部は該切欠き内に軸方向には移動できるが周
    方向には実質上移動できないよう配設され、該ロック部
    はその弾性により軸方向下方に付勢させられて該ロック
    係止片の該移動を阻止する該ロック位置に位置付けられ
    、ことを特徴とするトナーカートリッジ。
  2. 【請求項2】 該ロック位置にある該ロック部は、該付
    勢に抗して軸方向上方へ向かう力を受けると、該切欠き
    に沿って同方向に移動させられて該ロック係止片の該移
    動を許容する該ロック解除位置に位置付けられる、請求
    記載のトナーカートリッジ。
  3. 【請求項3】 該ロック部は、半径方向外方に延びるロ
    ックフランジ部と、該ロックフランジ部から軸方向に延
    びるロック爪部とを備え、該環状の凹部は該主部材の外
    周面に沿って延在しかつ軸方向に間隔を置いて位置付け
    られた一対のフランジを含み、軸方向の下方に位置する
    該フランジの一方には該ロック係止片と切欠きが形成さ
    れ、該ロック係止片及び該切欠きは、該容器シャッタ部
    材の円筒部に形成された該切欠きの周方向幅内に位置付
    けられ、該フランジの該一方に形成された該切欠きは該
    スリット側に位置付けられ、該ロック位置は該ロック爪
    部が該フランジの該一方に形成された該切欠きに嵌合す
    ることにより規定され、該ロック解除位置は該ロック爪
    部が該フランジの該一方に形成された該切欠きから軸方
    向の上方に離脱することにより規定される、請求項
    載のトナーカートリッジ。
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