JP2020158911A - 添加剤収容具 - Google Patents

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Abstract

【課題】添加剤が大気中に飛散してしまうのを防止することができる添加剤収容具を提供すること。【解決手段】解繊物に添加される添加剤を内部に収容し、前記添加剤を取り入れる取入口を有する添加剤供給装置の前記取入口に接続可能な添加剤収容具であって、排出口を有し、前記添加剤を収容する容器と、前記排出口を開閉する第1シャッター部材と、を備え、 前記容器を前記第1シャッター部材に対して、前記排出口の中心軸周りの第1方向に回転させることにより、前記第1シャッター部材は開状態となり、前記開状態から前記容器を前記第1シャッター部材に対して、前記第1方向と反対側の第2方向に回転させることにより前記第1シャッター部材は、閉状態となることを特徴とする添加剤収容具。【選択図】図2

Description

本発明は、添加剤収容具に関する。
例えば、特許文献1に記載されているように、トナーを回収するスライド型のシャッター機構が開示されている。このシャッター機構は、本体側収容部と、本体側収容部に接続されるトナー容器と、本体側収容部に設けられたシャッターとを有する。このシャッターの開閉によりトナーが本体側収容部から排出される。
ここで、近年では、シート製造装置においては、小型化、省エネルギーのために、水を極力利用しない乾式によるシート製造装置が提案されている。解繊物に樹脂等の添加剤を供給する構成として、添加剤を収容する容器をシート製造装置に着脱して、その装着状態において添加剤をシート製造装置内に供給する構成が考案されている。
そこで、特許文献1に記載されているシャッター機構を、シート製造装置における容器が接続されている部分に適応することが考えられる。
特開2016−133654号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているシャッター機構を、シート製造装置における容器が接続されている部分に適応した場合、粉末状の添加剤がシャッターの外側の面に付着してしまい、この付着した添加剤が大気中に飛散してしまうおそれがある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下のものとして実現することが可能である。
本発明の添加剤収容具は、解繊物に添加される添加剤を内部に収容し、前記添加剤を取り入れる取入口を有する添加剤供給装置の前記取入口に接続可能な添加剤収容具であって、
排出口を有し、前記添加剤を収容する容器と、
前記排出口を開閉する第1シャッター部材と、を備え、
前記容器を前記第1シャッター部材に対して、前記排出口の中心軸周りの第1方向に回転させることにより、前記第1シャッター部材は開状態となり、前記開状態から前記容器を前記第1シャッター部材に対して、前記第1方向と反対側の第2方向に回転させることにより前記第1シャッター部材は、閉状態となることを特徴とする。
図1は、シート製造装置の実施形態を示す概略側面図である。 図2は、図1に示すシート製造装置が備える添加剤供給装置および添加剤収容具を示す斜視図である。 図3は、図1に示すシート製造装置が備える添加剤供給装置および添加剤収容具を示す斜視図である。 図4は、図2に示す添加剤収容具の口部部材を示す斜視図である。 図5は、図2に示す添加剤収容具の口部部材および第1シャッター部材を示す分解斜視図である。 図6は、図2に示す添加剤供給装置を示す縦断面図である。 図7は、図2に示す添加剤供給装置を示す縦断面図である。 図8は、図2に示す添加剤供給装置が備える装着部の分解斜視図である。 図9は、図8に示す装着部の拡大縦断面図である。 図10は、図8に示す装着部の斜視図である。 図11は、図8に示す装着部の横断面図である。 図12は、図8に示す装着部の横断面図である。 図13は、図11中のA−A線断面図である。 図14は、図12中のB−B線断面図である。 図15は、図2に示す添加剤供給装置が備えるロック機構を示す斜視図である。
以下、本発明の添加剤収容具を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<実施形態>
図1は、シート製造装置の実施形態を示す概略側面図である。図2は、図1に示すシート製造装置が備える添加剤供給装置および添加剤収容具を示す斜視図である。図3は、図1に示すシート製造装置が備える添加剤供給装置および添加剤収容具を示す斜視図である。図4は、図2に示す添加剤収容具の口部部材を示す斜視図である。図5は、図2に示す添加剤収容具の口部部材および第1シャッター部材を示す分解斜視図である。図6は、図2に示す添加剤供給装置を示す縦断面図である。図7は、図2に示す添加剤供給装置を示す縦断面図である。図8は、図2に示す添加剤供給装置が備える装着部の分解斜視図である。図9は、図8に示す装着部の拡大縦断面図である。図10は、図8に示す装着部の斜視図である。図11は、図8に示す装着部の横断面図である。図12は、図8に示す装着部の横断面図である。図13は、図11中のA−A線断面図である。図14は、図12中のB−B線断面図である。図15は、図2に示す添加剤供給装置が備えるロック機構を示す斜視図である。
なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交する3軸をx軸、y軸およびz軸とする。また、x軸とy軸を含むxy平面が水平となっており、z軸が鉛直となっている。また、各軸の矢印が向いた方向を「+」、その反対方向を「−」と言う。また、図1〜図10、図13〜図15の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言うことがある。
図1に示すように、シート製造装置100は、原料供給部11と、粗砕部12と、解繊部13と、選別部14と、第1ウェブ形成部15と、細分部16と、添加剤供給装置3と、混合部17と、ほぐし部18と、堆積部である第2ウェブ形成部19と、シート成形部20と、切断部21と、ストック部22と、回収部27と、制御部28と、を備えている。また、これら各部は、制御部28と電気的に接続されており、制御部28によってその作動が制御される。なお、添加剤供給装置3と、混合部17と、第2ウェブ形成部19とにより、ウェブ形成装置10が構成される。
また、シート製造装置100は、加湿部231と、加湿部232と、加湿部233と、加湿部234と、加湿部235と、加湿部236とを備えている。その他、シート製造装置100は、ブロアー261と、ブロアー262と、ブロアー263とを備えている。
また、シート製造装置100では、原料供給工程と、粗砕工程と、解繊工程と、選別工程と、第1ウェブ形成工程と、分断工程と、混合工程と、ほぐし工程と、第2ウェブ形成工程と、シート形成工程と、切断工程とがこの順に実行される。
以下、各部の構成について説明する。
原料供給部11は、粗砕部12に原料M1を供給する原料供給工程を行なう部分である。この原料M1としては、セルロース繊維を含む繊維含有物からなるシート状材料である。なお、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロースを主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロースの他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。また、原料M1は、織布、不織布等、形態は問わない。また、原料M1は、例えば、古紙を解繊して再生、製造されたリサイクルペーパーや、合成紙のユポ紙(登録商標)であってもよいし、リサイクルペーパーでなくてもよい。また、本実施形態では、原料M1は、使用済みまたは不要となった古紙である。
粗砕部12は、原料供給部11から供給された原料M1を大気中等の気中で粗砕する粗砕工程を行なう部分である。粗砕部12は、一対の粗砕刃121と、シュート122とを有している。
一対の粗砕刃121は、互いに反対方向に回転することにより、これらの間で原料M1を粗砕して、すなわち、裁断して粗砕片M2にすることができる。粗砕片M2の形状や大きさは、解繊部13における解繊処理に適しているのが好ましく、例えば、1辺の長さが100mm以下の小片であるのが好ましく、10mm以上70mm以下の小片であるのがより好ましい。
シュート122は、一対の粗砕刃121の下方に配置され、例えば漏斗状をなすものとなっている。これにより、シュート122は、粗砕刃121によって粗砕されて落下してきた粗砕片M2を受けることができる。
また、シュート122の上方には、加湿部231が一対の粗砕刃121に隣り合って配置されている。加湿部231は、シュート122内の粗砕片M2を加湿するものである。この加湿部231は、水分を含む図示しないフィルターを有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を粗砕片M2に供給する温風気化式の加湿器で構成されている。加湿空気が粗砕片M2に供給されることにより、粗砕片M2が静電気によってシュート122等に付着するのを抑制することができる。
シュート122は、管241を介して、解繊部13に接続されている。シュート122に集められた粗砕片M2は、管241を通過して、解繊部13に搬送される。
解繊部13は、粗砕片M2を気中で、すなわち、乾式で解繊する解繊工程を行なう部分である。この解繊部13での解繊処理により、粗砕片M2から解繊物M3を生成することができる。ここで「解繊する」とは、複数の繊維が結合されてなる繊維体、本発明においては一例として粗砕片M2に相当する繊維体を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。そして、この解きほぐされたものが解繊物M3となる。解繊物M3の形状は、線状や帯状である。また、解繊物M3同士は、絡み合って塊状となった状態、すなわち、いわゆる「ダマ」を形成している状態で存在してもよい。
解繊部13は、例えば本実施形態では、高速回転する回転刃と、回転刃の外周に位置するライナーとを有するインペラーミルで構成されている。解繊部13に流入してきた粗砕片M2は、回転刃とライナーとの間に挟まれて解繊される。
また、解繊部13は、回転刃の回転により、粗砕部12から選別部14に向かう空気の流れ、すなわち、気流を発生させることができる。これにより、粗砕片M2を管241から解繊部13に吸引することができる。また、解繊処理後、解繊物M3を、管242を介して選別部14に送り出すことができる。
管242の途中には、ブロアー261が設置されている。ブロアー261は、選別部14に向かう気流を発生させる気流発生装置である。これにより、選別部14への解繊物M3の送り出しが促進される。
選別部14は、解繊物M3を、繊維の長さの大小によって選別する選別工程を行なう部分である。選別部14では、解繊物M3は、第1選別物M4−1と、第1選別物M4−1よりも大きい第2選別物M4−2とに選別される。第1選別物M4−1は、その後のシートSの製造に適した大きさのものとなっている。その平均長さは、1μm以上30μm以下であるのが好ましい。一方、第2選別物M4−2は、例えば、解繊が不十分なものや、解繊された繊維同士が過剰に凝集したもの等が含まれる。
選別部14は、ドラム部141と、ドラム部141を収納するハウジング部142とを有する。
ドラム部141は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部141には、解繊物M3が流入してくる。そして、ドラム部141が回転することにより、網の目開きよりも小さい解繊物M3は、第1選別物M4−1として選別され、網の目開き以上の大きさの解繊物M3は、第2選別物M4−2として選別され、回収部27に回収される。
また、ドラム部141からの第1選別物M4−1は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部141の下方に位置する第1ウェブ形成部15に向かう。第1ウェブ形成部15は、第1選別物M4−1から第1ウェブM5を形成する第1ウェブ形成工程を行なう部分である。第1ウェブ形成部15は、メッシュベルト151と、3つの張架ローラー152と、吸引部153とを有している。
メッシュベルト151は、無端ベルトであり、第1選別物M4−1が堆積する。このメッシュベルト151は、3つの張架ローラー152に掛け回されている。そして、張架ローラー152の回転駆動により、メッシュベルト151上の第1選別物M4−1は、下流側に搬送される。
第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の目開き以上の大きさとなっている。これにより、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の通過が規制され、よって、メッシュベルト151上に堆積することができる。また、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151上に堆積しつつ、メッシュベルト151ごと下流側に搬送されるため、層状の第1ウェブM5として形成される。
また、第1選別物M4−1には、例えば塵や埃等が混在しているおそれがある。塵や埃は、例えば、粗砕や解繊によって生じることがある。そして、このような塵や埃は、後述する回収部27に回収されることとなる。
吸引部153は、メッシュベルト151の下方から空気を吸引するサクション機構である。これにより、メッシュベルト151を通過した塵や埃を空気ごと吸引することができる。
また、吸引部153は、管244を介して、回収部27に接続されている。吸引部153で吸引された塵や埃は、回収部27に回収される。
回収部27には、管245がさらに接続されている。また、管245の途中には、ブロアー262が設置されている。このブロアー262の作動により、吸引部153で吸引力を生じさせることができる。これにより、メッシュベルト151上における第1ウェブM5の形成が促進される。この第1ウェブM5は、塵や埃等が除去されたものとなる。また、塵や埃は、ブロアー262の作動により、管244を通過して、回収部27まで到達する。
ハウジング部142は、加湿部232と接続されている。加湿部232は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部142内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、第1選別物M4−1を加湿することができ、よって、第1選別物M4−1がハウジング部142の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
選別部14の下流側には、加湿部235が配置されている。加湿部235は、水を噴霧する超音波式加湿器で構成されている。これにより、第1ウェブM5に水分を供給することができ、よって、第1ウェブM5の水分量が調整される。この調整により、静電力による第1ウェブM5のメッシュベルト151への吸着を抑制することができる。これにより、第1ウェブM5は、メッシュベルト151が張架ローラー152で折り返される位置で、メッシュベルト151から容易に剥離される。
加湿部235の下流側には、細分部16が配置されている。細分部16は、メッシュベルト151から剥離した第1ウェブM5を分断する分断工程を行なう部分である。細分部16は、回転可能に支持されたプロペラ161と、プロペラ161を収納するハウジング部162とを有している。そして、回転するプロペラ161により、第1ウェブM5を分断することができる。分断された第1ウェブM5は、細分体M6となる。また、細分体M6は、ハウジング部162内を下降する。
ハウジング部162は、加湿部233と接続されている。加湿部233は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部162内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、細分体M6がプロペラ161やハウジング部162の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
細分部16の下流側には、混合部17が配置されている。混合部17は、細分体M6と添加剤とを混合する混合工程を行なう部分である。この混合部17は、添加剤供給部171と、管172と、ブロアー173とを有している。
管172は、細分部16のハウジング部162と、ほぐし部18のハウジング部182とを接続しており、細分体M6と添加剤との混合物M7が通過する流路である。
管172の途中には、添加剤供給部171が接続されている。添加剤供給部171は、ハウジング170と、ハウジング170内に設けられたスクリューフィーダー174とを有している。また、ハウジング170の上部には、添加剤収容具4が接続される添加剤供給装置3が設置されている。これらの構成については、後に詳述する。
添加剤収容具4から供給された添加剤は、添加剤供給装置3を介してハウジング170内に供給され、スクリューフィーダー174が回転駆動によりを管172内に供給される。これにより、添加剤と細分体M6とが混合されて混合物M7となる。
ここで、添加剤収容具4から供給される添加剤としては、例えば、繊維同士を結合させる結合材や、繊維を着色するための着色剤、繊維の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤、シートSの紙力を増強するための紙力増強剤、解繊物等が挙げられ、これらの一種または複数種を組み合わせて用いることができる。以下では、一例として、添加剤が結合材である場合について説明する。添加剤が繊維同士を結合させる結合材を含むことにより、シートSの強度を高めることができる。
結合材としては、例えば、粉体または粒子状の樹脂P1が挙げられる。樹脂P1は、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等を用いることができるが、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66等のポリアミド(ナイロン)、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは、熱可塑性樹脂としては、ポリエステルまたはこれを含むものを用いる。
また、管172の途中には、添加剤供給部171よりも下流側にブロアー173が設置されている。ブロアー173が有する羽根等の回転部の作用により、細分体M6と樹脂P1とが混合される。また、ブロアー173は、ほぐし部18に向かう気流を発生させることができる。この気流により、管172内で、細分体M6と樹脂P1とを撹拌することができる。これにより、混合物M7は、細分体M6と樹脂P1とが均一に分散した状態で、ほぐし部18に流入することができる。また、混合物M7中の細分体M6は、管172内を通過する過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
ほぐし部18は、混合物M7における、互いに絡み合った繊維同士をほぐすほぐし工程を行なう部分である。ほぐし部18は、ドラム部181と、ドラム部181を収納するハウジング部182とを有する。
ドラム部181は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部181には、混合物M7が流入してくる。そして、ドラム部181が回転することにより、混合物M7のうち、網の目開きよりも小さい繊維等が、ドラム部181を通過することができる。その際、混合物M7がほぐされることとなる。
ハウジング部182は、加湿部234と接続されている。加湿部234は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部182内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、ハウジング部182内を加湿することができ、よって、混合物M7がハウジング部182の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
また、ドラム部181でほぐされた混合物M7は、気中に分散しつつ落下して、ドラム部181の下方に位置する第2ウェブ形成部19に向かう。第2ウェブ形成部19は、混合物M7から第2ウェブM8を形成する第2ウェブ形成工程を行なう部分である。第2ウェブ形成部19は、メッシュベルト191と、張架ローラー192と、吸引部193とを有している。
メッシュベルト191は、無端ベルトであり、混合物M7が堆積する。このメッシュベルト191は、4つの張架ローラー192に掛け回されている。そして、張架ローラー192の回転駆動により、メッシュベルト191上の混合物M7は、下流側に搬送される。
また、メッシュベルト191上のほとんどの混合物M7は、メッシュベルト191の目開き以上の大きさである。これにより、混合物M7は、メッシュベルト191を通過してしまうのが規制され、よって、メッシュベルト191上に堆積することができる。また、混合物M7は、メッシュベルト191上に堆積しつつ、メッシュベルト191ごと下流側に搬送されるため、層状の第2ウェブM8として形成される。
吸引部193は、メッシュベルト191の下方から空気を吸引するサクション機構である。これにより、メッシュベルト191上に混合物M7を吸引することができ、よって、混合物M7のメッシュベルト191上への堆積が促進される。
吸引部193には、管246が接続されている。また、この管246の途中には、ブロアー263が設置されている。このブロアー263の作動により、吸引部193で吸引力を生じさせることができる。
ほぐし部18の下流側には、加湿部236が配置されている。加湿部236は、加湿部235と同様の超音波式加湿器で構成されている。これにより、第2ウェブM8に水分を供給することができ、よって、第2ウェブM8の水分量が調整される。この調整により、静電力による第2ウェブM8のメッシュベルト191への吸着を抑制することができる。これにより、第2ウェブM8は、メッシュベルト191が張架ローラー192で折り返される位置で、メッシュベルト191から容易に剥離される。
なお、加湿部231〜加湿部236までに加えられる合計水分量は、例えば、加湿前の材料100質量部に対して0.5質量部以上20質量部以下であるのが好ましい。
第2ウェブ形成部19の下流側には、シート成形部20が配置されている。シート成形部20は、第2ウェブM8からシートSを形成するシート形成工程を行なう部分である。このシート成形部20は、加圧部201と、加熱部202とを有している。
加圧部201は、一対のカレンダーローラー203を有し、カレンダーローラー203の間で第2ウェブM8を加熱せずに加圧することができる。これにより、第2ウェブM8の密度が高められる。なお、このときの加熱の程度としては、例えば、樹脂P1を溶融させない程度であるのが好ましい。そして、この第2ウェブM8は、加熱部202に向けて搬送される。なお、一対のカレンダーローラー203のうちの一方は、図示しないモーターの作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
加熱部202は、一対の加熱ローラー204を有し、加熱ローラー204の間で第2ウェブM8を加熱しつつ、加圧することができる。この加熱加圧により、第2ウェブM8内では、樹脂P1が溶融して、この溶融した樹脂P1を介して繊維同士が結合する。これにより、シートSが形成される。そして、このシートSは、切断部21に向けて搬送される。なお、一対の加熱ローラー204の一方は、図示しないモーターの作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
シート成形部20の下流側には、切断部21が配置されている。切断部21は、シートSを切断する切断工程を行なう部分である。この切断部21は、第1カッター211と、第2カッター212とを有する。
第1カッター211は、シートSの搬送方向と交差する方向、特に直交する方向にシートSを切断するものである。
第2カッター212は、第1カッター211の下流側で、シートSの搬送方向に平行な方向にシートSを切断するものである。この切断は、シートSの両側端部、すなわち、+y軸方向および−y軸方向の端部の不要な部分を除去して、シートSの幅を整えるものであり、切断除去された部分は、いわゆる「みみ」と呼ばれる。
このような第1カッター211と第2カッター212との切断により、所望の形状、大きさのシートSが得られる。そして、このシートSは、さらに下流側に搬送されて、ストック部22に蓄積される。
このようなシート製造装置100が備える各部は、制御部28と電気的に接続されている。そして、これら各部の作動は、制御部28によって制御される。
制御部28は、CPU(Central Processing Unit)281と、記憶部282とを有している。CPU281は、例えば、各種の判断や各種の命令等を行なうことができる。
記憶部282は、例えば、シートSを製造するプログラム等の各種プログラムや、各種検量線、テーブル等が記憶されている。
また、この制御部28は、シート製造装置100に内蔵されていてもよいし、外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよい。また、外部機器は、例えば、シート製造装置100とケーブル等を介して通信される場合、無線通信される場合、例えばインターネット等のようなネットワークを介してシート製造装置100と接続されている場合等がある。
また、CPU281と、記憶部282とは、例えば、一体化されて、1つのユニットとして構成されていてもよいし、CPU281がシート製造装置100に内蔵され、記憶部282が外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよいし、記憶部282がシート製造装置100に内蔵され、CPU281が外部のコンピューター等の外部機器に設けられていてもよい。
次に、添加剤供給装置3および添加剤収容具4について説明する。
図2および図3に示すように、添加剤供給装置3には、添加剤収容具4が着脱可能に装着される。そして、添加剤供給装置3に添加剤収容具4を装着した装着状態において、添加剤収容具4を添加剤供給装置3に対して回転操作することにより、添加剤収容具4内の樹脂P1を、添加剤供給装置3を介して図1に示すハウジング170に供給することができる。
まず、添加剤収容具4について説明する。
図2に示すように、添加剤収容具4は、容器本体41と口部部材42とを有し、内部に添加剤としての樹脂P1を収容する容器45と、第1シャッター部材43と、を有する。添加剤収容具4は、第1シャッター部材43が鉛直方向下側を向いた状態で添加剤供給装置3に装着される。
容器本体41は、遊底筒状の部材で構成されおり、側部に取っ手411を有する。この取っ手411は、中空であり内部に樹脂P1を収容することができる。容器本体41の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル等の樹脂材料が挙げられる。また、容器本体41は、光透過性を有しているのが好ましい。これにより、内部の樹脂P1の残量を目視で確認することができる。
口部部材42は、容器本体41の開口に設けられた筒状の部材である。この口部部材42は、容器本体41の内部の樹脂P1が排出される排出口420を有している。この排出口420は、口部部材42の両端部または両端面のうち、容器本体41とは反対側の端部または端面のこと言う。従って、本明細書中では、排出口420は、後述するように、開口した部分と、塞がれている部分の双方を含む概念である。
図4に示すように、この排出口420は、樹脂P1が通過する第2開口部としての開口部421と、樹脂P1の通過を許容しない第2遮蔽部としての遮蔽部422と、を有する。開口部421は、本実施形態では、2つ設けられており、排出口420の中心軸O、すなわち、口部部材42の中心軸Oを介した反対側に位置している。一方、遮蔽部422も、本実施形態では2つ設けられており、中心軸Oを介した反対側に位置している。また、これらの開口部421および遮蔽部422は、中心軸O周りに交互に設けられている。また、中心軸O方向から見たとき、開口部421および遮蔽部422は、それぞれ扇状をなしており、その中心角は、90°程度である。
また、図4に示すように、口部部材42の側部は、中心軸O側に向かって2か所が凹没している。このため、口部部材42の内側には、中心軸Oに向かって延在する2本の稜線423が形成されている。この稜線423は、中心軸O側に行くにつれて排出口420に近づく向きで傾斜している。また、稜線423は、中心軸Oを介して互いに反対側に一対形成されている。
この稜線423から開口部421に向かって傾斜した傾斜面が案内面424として機能する。案内面424は、各開口部421の両側にそれぞれ配置されており、本実施形態では合計4つ設けられている。案内面424は、排出口420を含む面に対して傾斜している。この案内面424は、容器45の内部の添加剤である樹脂P1を第2開口部である開口部421に案内する案内部である。これにより、樹脂P1を円滑に排出することができる。
また、各案内面424の排出口420を含む面に対する傾斜角度は、容器45内の樹脂P1の安息角よりも大きい角度であるのが好ましい。これにより、さらに円滑な排出に寄与する。なお、添加剤の組成、粒径等の諸条件によって安息角は変わってくるため、使用する添加剤の種類に応じて適宜設定することができる。
また、図4に示すように、口部部材42は、その側部に設けられ、外周側に向かって突出した突出片425を有する。この突出片425は、後述する溝54に挿入されて溝54内を移動する部分である。突出片425は、中心軸Oを介して互いに反対側に一対形成されている。
また、突出片425の第1シャッター部材43側の面には、中心軸O方向に沿って突出形成された突起426が設けられている。この突起426は、第1シャッター部材43の孔部435に挿入される部分である。このことに関しては、後述する。
また、図4および図5に示すように、各遮蔽部422は、中央部で連結されており、この連結された部分には、第1シャッター部材43の突起433が挿入される挿入孔427が形成されている。
このような口部部材42の構成材料としては、各種硬質樹脂材料や、各種金属材料等が挙げられる。また、容器本体41と口部部材42とは、一体的に形成されていてもよく、別体で構成され、これらが着脱可能に構成されてもよい。この着脱機構としては、螺合、嵌合等は挙げられる。
このように、容器45は、容器本体41と、排出口420を有する口部部材42と、を有する。これら容器本体41および口部部材42を別体で構成することにより、例えば内部の樹脂P1がなくなった場合、容器本体41を取り外して容器本体41内に再度樹脂P1を充填したり、樹脂P1等が充填された他の容器本体41と取り換えることができる。
図5に示すように、第1シャッター部材43は、排出口420を開閉する機能を有する。第1シャッター部材43は、円板状をなし、口部部材42の排出口420側に装着されている。第1シャッター部材43は、樹脂P1が通過する第1開口部としての開口部431と、樹脂P1の通過を許容しない第1遮蔽部としての遮蔽部432と、を有する。開口部431は、本実施形態では、2つ設けられており、中心軸O、すなわち、第1シャッター部材43の中心軸Oを介した反対側に位置している。一方、遮蔽部432も、本実施形態では2つ設けられており、第1シャッター部材43の中心軸Oを介した反対側に位置している。また、これらの開口部431および遮蔽部432は、第1シャッター部材43の中心軸O、すなわち、回転軸周りに交互に設けられている。また、第1シャッター部材43の中心軸O方向から見たとき、開口部431および遮蔽部432は、それぞれ扇状をなしており、その中心角は、90°程度である。このような構成とすることにより、開状態とするまでに必要な回転量を少なくしつつ、開状態における樹脂P1の供給量を十分に確保することができる。
開口部431は、排出口420の開口部421と同じ形状でかつ同じ開口面積を有する。一方、遮蔽部432は、排出口420の遮蔽部422と同じ形状でかつ同じ面積を有する。
また、第1シャッター部材43は、その中央部でかつ口部部材42側に設けられ、口部部材42側に向かって突出形成された突起433を有する。この突起433は、口部部材42の挿入孔427に挿入され、中心軸O周りに回転可能に支持される。
また、第1シャッター部材43は、その外周部に、外周側に向かって突出形成された一対の突出片434を有する。また、突出片434は、口部部材42の突起426や、後述する支持部材52の突起522が挿入される孔部435を有する。孔部435に口部部材42の突起426が挿入された状態では、第1シャッター部材43と口部部材42とが不本意に回転するのを規制することができる。すなわち、口部部材42の突起426と、第1シャッター部材43の孔部435とが、離脱状態において、不本意な回転を規制する回転規制部を構成する。
また、装着状態とする際、第1シャッター部材43の孔部435には、支持部材52の突起522が挿入される。この挿入の際、突起522は、口部部材42の突起426が挿入されている側とは反対側から挿入され、口部部材42の突起426を孔部435の外側に押し出す。これにより、第1シャッター部材43と口部部材42とが相対的に回転可能な状態となる。また、第1シャッター部材43の孔部435に、支持部材52の突起522が挿通された状態では、第1シャッター部材43が添加剤供給装置3に対して回転するのを規制した状態となる。
このような第1シャッター部材43は、口部部材42に対して中心軸O周りに回転することができる。これにより、中心軸O方向から見たとき、第1シャッター部材43の開口部431と、排出口420の開口部421がそれぞれ重なった状態と、第1シャッター部材43の開口部431と、排出口420の開口部421がそれぞれずれた状態とをとり得る。
添加剤収容具4では、開口部431および開口部421が重なった状態において、開口部421および開口部431を介して樹脂P1が排出される開状態となる。そして、開口部431および開口部421がずれた状態において、開口部421が遮蔽部432によって塞がれて、樹脂P1が排出されない閉状態となる。
このように第1シャッター部材43が口部部材42に対して回転することにより排出口420を開閉することができる。これにより、例えば、容器45内に樹脂P1が残っている、すなわち、樹脂P1を排出している途中で開状態から閉状態とする場合、第1シャッター部材43が口部部材42の開口部421から排出されている樹脂P1を擦切るようにして閉状態とすることができる。よって、閉状態とする際、第1シャッター部材43の外側の面に樹脂P1が付着しにくくすることができる。また、樹脂P1が残存している状態であっても閉状態とすれば、添加剤供給装置3から添加剤収容具4を離脱させて、例えば、他の添加剤が収容された添加剤収容具と交換することができる。また、その際、第1シャッター部材43に樹脂P1が付着していない、またはほぼ付着していないため、樹脂P1が大気中に飛散するのを防止または抑制することができる。
また、第1シャッター部材43と口部部材42との間には、シール部材44が設けられている。本実施形態では、シール部材44は、2つの開口部421の縁部を全周に亘って囲むような形状をなしている。このシール部材44により、第1シャッター部材43が排出口420を開閉する際、開状態において添加剤が口部部材42と第1シャッター部材43との間に入ってしまうのを防止または抑制することができる。さらに、上述したような、第1シャッター部材43の外側の面に樹脂P1が付着しにくいという効果をより顕著に得られる。
また、シール部材44は、口部部材42および第1シャッター部材43のうちのどちらに固定されていてもよいが、口部部材42に対して固定されているのが好ましい。これにより、第1シャッター部材43の回転を阻害するのを効果的に防止することができる。
シール部材44の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ゴム等の弾性体で構成されているのが好ましい。これにより、上述した効果をより顕著に発揮することができる。
また、シール部材44は、排出口420の遮蔽部422よりも第1シャッター部材43側に突出するように設置されるのが好ましい。これにより、上記効果をより顕著に発揮することができる。
次に、添加剤供給装置3について説明する。
添加剤供給装置3は、図1に示すように、添加剤供給部171のハウジング170に設置され、添加剤収容具4が着脱可能に装着される。添加剤供給装置3は、図6および図7に示すように、ハウジング170と連通し、樹脂P1を取り入れる取入口50を有する装着部5と、取入口50を覆うカバー部材6と、第2シャッター部材7と、付勢部70と、ロック機構8と、報知機構9と、を有する。
装着部5は、ハウジング170と連通する筒状のポート51と、ポート51の上部に設置され、装着状態において添加剤収容具4を支持する支持部材52と、支持部材52上に設けられた溝形成部材53と、を有する。ポート51は、上部に開口を有し、この開口が取入口50を構成する。この取入口50を介して樹脂P1が添加剤供給部171に供給される。
支持部材52は、ポート51の上部に設置されている。支持部材52は、図8に示すように、開口520を有する板状の本体521と、突起522と、シール部材523とを有する。
開口520は、樹脂P1が通過する開口部520Aと樹脂P1の通過を許容しない遮蔽部520Bとを有する。これらは、本実施形態では、それぞれ2つ設けられており、開口520の中心軸を介した反対側に位置している。また、これらの開口部520Aおよび遮蔽部520Bは、開口520の中心軸周りに交互に設けられている。また、開口520の中心軸方向から見たとき、開口部520Aおよび遮蔽部520Bは、それぞれ扇状をなしており、その中心角は、90°程度である。
また、開口部520Aは、第1シャッター部材43が開状態となったとき、第1シャッター部材43の開口部431と重なって連通するよう構成されている。
突起522は、本体521の、ポート51とは反対側の面上に設けられており、開口520の中心軸を介して互いに反対側に一対設けられている。第1シャッター部材43の孔部435に挿入され、係合することにより、第1シャッター部材43が添加剤供給装置3に対して回転するのを規制する機能を有する。
また、前述したように、装着状態とする際、突起522は、口部部材42の突起426が挿入されている側とは反対側から挿入され、口部部材42の突起426を孔部435の外側に押し出す。これにより、第1シャッター部材43と口部部材42とが相対的に回転可能な状態となる。すなわち、突起522は、第1シャッター部材43が添加剤供給装置3に対して回転するのを規制した状態を解除する機能と、第1シャッター部材43が添加剤供給装置3に対して回転するのを規制する機能とを有する。
図8に示すように、シール部材523は、本体521のポート51とは反対側の面上に設けられており、開口520の縁部の全周を囲むように設けられている。また、シール部材523は、前述したシール部材44の構成材料は、特に限定されないが、例えば、ゴム等の弾性体で構成されているのが好ましい。これにより、装着状態において開口520と第1シャッター部材43の開口部431とを気密的に連通させて樹脂P1の流出を抑制することができる。さらに、弾性体であることにより、後述するような報知機構9の一部を担うことができる。
溝形成部材53は、開口部530を有する板状をなし、支持部材52の上面、すなわち、ポート51とは反対側の面上に配置される部材である。溝形成部材53は、支持部材52側の面の縁部が支持部材52側に突出した形状をなしている。これにより、図6および図7に示すように、支持部材52と溝形成部材53との間には、溝54が形成される。溝54は、図10および図11に示すように、一対設けられており、取入口50の周方向に沿って延在する。
各溝54は、ほぼ1/4周に亘って設けられており、取入口50の中心軸を介して互いに反対側に位置している。各溝54は、口部部材42の突出片425が、溝54の内部でその延在方向に沿って移動する部分である。突出片425が溝54の端部の内壁面である壁部541と当接することにより、口部部材42の回転限界が規制され、この状態で添加剤収容具4は開状態となる。
また、溝54の壁部541の近傍には、溝54と連通し、上方、すなわち、カバー部材6側に向かって切り欠かれた凹部542が設けられている。凹部542は、口部部材42の突出片425が、回転限界まで回転したとき、すなわち、突出片425が壁部541と当接した際、シール部材523の復元力、すなわち、弾性力によって凹部542内に押し上げられる。このことに関しては、後に詳述する。この押し上げにより突出片425が凹部542の内面と当接した際、振動が生じる。この振動により、操作者は、添加剤収容具4の回転が回転限界に達した、すなわち、第1シャッター部材43が開状態になったことを認識することができる。
このように、突出片425、シール部材523および凹部542が、装着状態において、第1シャッター部材43が開状態となったことを報知する報知機構9を構成する。これにより、操作者は、開状態となったのを認識することができ、添加剤収容具4を過剰に回転させてしまうのを防止することができる。
また、溝形成部材53は、図8に示すように、案内溝531を有する。案内溝531は、取入口50の中心軸を介して互いに反対側に一対設けられている。この案内溝531は、溝形成部材53の内面の開口部530に臨む位置に形成されている。また、案内溝531は、溝形成部材53の厚さ方向の全域にわたって設けられている。
この案内溝531は、第1シャッター部材43の突出片434および口部部材42の突出片425が係合した状態で入り込み、これらを案内する機能を有する。また、案内溝531の下端部は、溝54と連通しており、この連通した部分、すなわち、底部に、前述した突起522が設置されている。
案内溝531に案内された第1シャッター部材43の突出片434および口部部材42の突出片425は、突起522によって係合が解除されるとともに、第1シャッター部材43の突出片434を固定し、口部部材42の突出片425が溝54内を移動することができる、すなわち、口部部材42が回転することができる。
なお、支持部材52と溝形成部材53とは、一体的に構成されていてもよい。
図6および図7に示すように、カバー部材6は、取入口50を、支持部材52および溝形成部材53ごと覆うものである。カバー部材6は、箱状をなし、その上部には、添加剤収容具4が挿入される挿入口61が形成されている。また、カバー部材6の下部は、ポート51の、取入口50の縁部に気密的に固定されている。
カバー部材6の内側の上部には、挿入口61の開閉を行う第2シャッター部材7が設置されている。第2シャッター部材7は、本実施形態では、2つ設置されており、挿入口61の中心軸を介して互いに反対側に設けられている。これら2つの第2シャッター部材7は、閉状態では、挿入口61の開口面に沿った姿勢で挿入口61の中心軸側から見たとき、挿入口61の全面を塞いでいる。なお、閉状態では、各第2シャッター部材7の端部は、挿入口61の中央部で密着している。
なお、前述したように取入口50がカバー部材6で覆われているため、挿入口61を塞ぐことにより、実質的に取入口50を塞いで閉状態とすることができる。
第2シャッター部材7は、回動軸71に接続されており、図7中矢印方向に回動軸71周りに回動することができる。この回動した状態において、挿入口61は開放し、取入口50を開状態とすることができる。
また、添加剤収容具4を第1シャッター部材43側から挿入口61を介してカバー部材6の内部に挿入することにより、添加剤収容具4が第2シャッター部材7を回動させて開状態とすることができる。
このように、第2シャッター部材7は、回動することにより挿入口61を開閉して、取入口50を開閉する構成であるため、添加剤収容具4を挿入口61に挿入する際に、第2シャッター部材7の開閉も同じタイミングで行うことができる。
また、添加剤供給装置3は、取入口50を覆うカバー部材6を備え、第2シャッター部材7は、カバー部材6に設けられているこのより、第2シャッター部材7が下方に向かって回動することができる。
また、第2シャッター部材7は、付勢部70によって閉状態とする方向、すなわち、図7中の矢印とは反対方向に向かって付勢されている。付勢部70としては、例えば、回動軸71に設けられたコイルばねを用いることができる。
このように、添加剤供給装置3は、第2シャッター部材7が取入口50を塞ぐ方向に第2シャッター部材7を付勢する付勢部70を有する。これにより、図7に示す状態から、カバー部材6から添加剤収容具4を抜去させる、すなわち、離脱させると、付勢部70の付勢力によって、図6に示す閉状態に戻ることができる。このように、添加剤収容具4の離脱操作と同じタイミングで閉状態となるため、カバー部材6の内部に樹脂P1が存在していたとしても、第2シャッター部材7によって大気中、すなわち、カバー部材6の外側に樹脂P1が飛散してしまうのを防止または抑制することができる。
また、図2および図3に示すように、添加剤供給装置3は、ロック機構8を有する。ロック機構8は、第2シャッター部材7の閉状態を維持するものであり、本実施形態では、一対の係合片81を有する。各係合片81は、カバー部材6の上部で、かつ、挿入口61の縁部に設けられている。また、各係合片81は、挿入口61の中心軸を介して互いに反対側に設けられており、各係合片81を結ぶ線分が、2枚の第2シャッター部材7の境界部に沿うように設置されている。
図15に示すように、各係合片81は、下側に開放し、カバー部材6の側壁が挿入される凹部811と、第2シャッター部材7が挿入される凹部812と、を有する。凹部812は、挿入口61側に開放しており、2枚の第2シャッター部材7の端部を、これらの厚さ方向に挟持するように設置されている。各第2シャッター部材7が凹部812内に位置している状態では、凹部812の内面によって、回動が規制されたロック状態とすることができる。
また、係合片81は、その上部に、挿入口61に向かって傾斜する傾斜面813を有する。この傾斜面813は、添加剤収容具4を挿入口61に案内する案内部として機能する。また、各係合片81は、前述した案内溝531の上方に設けられている。
添加剤収容具4を挿入口61に挿入しようとすると、まず、第1シャッター部材43の突出片434が傾斜面813を摺動して添加剤収容具4が挿入口61に案内される。この際、係合片81が設置されているカバー部材6の側壁が撓んで変形し、各係合片81が互いに離間する方向、すなわち、挿入口61の中心軸から離間する方向に移動する。これにより、凹部812内の第2シャッター部材7が凹部812の外側に位置することとなり、ロック状態が解除されて第2シャッター部材7は、回動可能な状態となる。
このように添加剤供給装置3は、第2シャッター部材7の閉状態を維持するロック機構8をさらに備える。また、ロック機構8の各係合片81は、第2シャッター部材7と係合して第2シャッター部材7の移動を規制する第1の位置と、第2シャッター部材7との係合が解除されて第2シャッター部材7の移動を許容する第2の位置と、を移動可能である。これにより、ロック状態とロック状態を解除したロック解除状態とを切り替えることができる。また、離脱状態において、ロックした状態とすることができ、離脱状態において第2シャッター部材7に不本意な外力が加わったとしても、第2シャッター部材7が開状態となるのを防止することができる。
次に、添加剤供給装置3および添加剤収容具4の使用方法について説明する。
まず、図2に示すように、第2シャッター部材7の上方から、添加剤収容具4を接近させる。このとき、添加剤収容具4を、第1シャッター部材43が下方を向いた状態で、かつ、第1シャッター部材43の各突出片434が、それぞれ、ロック機構8の各係合片81の上方に位置した状態とする。
なお、この状態では、第1シャッター部材43および第2シャッター部材7は、それぞれ閉状態となったままである。また、図15に示すように、第1シャッター部材43の突出片434に形成された孔部435には、口部部材42の突出片425に形成された突起426が挿入されており、第1シャッター部材43の不本意な回転が防止された状態である。すなわち、第1シャッター部材43の突出片434に形成された孔部435と、口部部材42の突出片425に形成された突起426が、第1シャッター部材側ロック機構を構成すると言える。
そして、この姿勢で、添加剤収容具4をさらに下方に移動させると、図15に示すように、第1シャッター部材43の突出片434が傾斜面813を摺動して、係合片81が設置されているカバー部材6の側壁が撓んで変形し、各係合片81が互いに離間する方向に移動する。これにより、凹部812内の第2シャッター部材7が凹部812の外側に位置することとなり、ロック状態が解除されて第2シャッター部材7は、回動可能な状態となる。
そして、図7に示すように、添加剤収容具4をさらに下方に移動させると第1シャッター部材43が、付勢部70の付勢力に抗して第2シャッター部材7を、回動させることにより、第2シャッター部材7は、開状態となる。
また、図8に示すように、第2シャッター部材7を開状態とする際、第1シャッター部材43の突出片434は、溝形成部材53の案内溝531内で下方に案内される。そして、第1シャッター部材43が、支持部材52に当接するまで下方に移動させると、図9および図10に示すように、支持部材52の突起522が、第1シャッター部材43の突出片434の孔部435内に入り込んで、第1シャッター部材43が添加剤供給装置3に対して回転するのが規制された状態となる。また、この状態で装着状態となる。
また、この際、突起522は、口部部材42の突起426が挿入されている側とは反対側から挿入され、口部部材42の突起426を孔部435の外側に押し出す。これにより、第1シャッター部材43と口部部材42とが相対的に回転可能な状態となる。
なお、このとき、第2シャッター部材7は、添加剤収容具4の容器45と当接し、容器45によって回動した状態が維持される。
そして、添加剤収容具4を、図3中矢印方向、すなわち、第1方向に回転させると、突出片425が溝54内を移動する。このとき、第1シャッター部材43は、固定されているため、第1シャッター部材43と容器45とが相対的に回転する。そして、図11に示す状態から図12に示すように、突出片425が溝54の壁部541と当接するまで回転すると、第1シャッター部材43の開口部431と、口部部材42の開口部421とが最大限に重なって、排出口40を開状態とすることができる。よって、排出口40を介して取入口50に樹脂P1を供給することができる。
なお、突出片425が溝54内を移動する際、第1シャッター部材43および口部部材42は、弾性体のシール部材523をその厚さ方向に圧縮するように押し付けている。このため、口部部材42は、第1シャッター部材43を介して、シール部材523の復元力によって、取入口50から離間する方向、すなわち、図13および図14中の上側に付勢されている。
このため、突出片425が溝54の壁部541と当接するまで回転すると、図14に示すように、溝54と連通する凹部542内に押し上げられる。この押し上げにより、突出片425が凹部542の内面と当接した際、振動が生じる。この振動により、操作者は、添加剤収容具4の回転が回転限界に達した、すなわち、第1シャッター部材43が開状態になったことを認識することができる。
なお、開状態から閉状態とする際、添加剤収容具4を装着部5側に押し付けつつ、図2中矢印方向と反対側、すなわち、第2方向に回転させる。これにより、突出片425が前記とは逆方向に溝54内を移動する。そして、突出片425が溝形成部材53の案内溝531に達すると、案内溝531に沿って、添加剤収容具4を抜去することができる。
また、添加剤収容具4をカバー部材6から抜去すると、付勢部70の付勢力によって、挿入口61を塞ぐ方向に回動する。これにより、第2シャッター部材7は、閉状態となる。このように、第2シャッター部材7の回動は、添加剤収容具4を上下方向に移動させるという操作により行うことができるため、取入口50の開閉を容易に行うことができる。
以上説明したように、添加剤収容具4は、解繊物に添加される添加剤を内部に収容し、取入口を有する添加剤供給装置3の取入口に接続可能な添加剤収容具であって、排出口420を有し、添加剤を収容する容器45と、排出口420を開閉する第1シャッター部材43と、を備える。そして、容器45を第1シャッター部材43に対して、排出口420の中心軸周りの第1方向に回転させることにより、第1シャッター部材43は開状態となり、開状態から容器45を第1シャッター部材43に対して、第1方向と反対側の第2方向に回転させることにより第1シャッター部材43は、閉状態となる。
このような添加剤収容具4によれば、例えば、容器45内に樹脂P1が残っている、すなわち、樹脂P1を排出している途中で開状態から閉状態とする場合、第1シャッター部材43が口部部材42の開口部421から排出されている樹脂P1を擦切るようにして閉状態とすることができる。よって、閉状態とする際、第1シャッター部材43の外側の面に樹脂P1が付着しにくくすることができる。また、樹脂P1が残存している状態であっても閉状態とすれば、添加剤供給装置3から添加剤収容具4を離脱させて、例えば、他の添加剤が収容された添加剤収容具と交換することができる。また、その際、第1シャッター部材43に樹脂P1が付着していない、またはほぼ付着していないため、樹脂P1が大気中に飛散するのを防止または抑制することができる。
第1シャッター部材43は、樹脂P1が通過する第1開口部としての開口部431と、樹脂P1の通過を許容しない第1遮蔽部としての遮蔽部432と、を有する。また、排出口420は、樹脂P1が通過する第2開口部としての開口部421と、樹脂P1の通過を許容しない第2遮蔽部としての遮蔽部422と、を有する。
これにより、前述したように、排出口420の開閉操作を行うことができる。
第1開口部としての開口部431が第2開口部としての開口部421と重なった状態において開状態となり、開口部431が開口部421とずれた状態において閉状態となる。
これにより、前述したように、排出口420の開閉操作を行うことができる。
以上、本発明の添加剤収容具を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、添加剤収容具を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
なお、前記実施形態では、第2シャッター部材は、回動により供給口を開閉する構成であったが、本発明ではこれに限定されず、例えば、回転、または一方向に往復動するスライド式により開閉する構成であてもよい。また、離脱状態となったのを検出する検出部を設け、その検出結果に基づいて第2シャッター部材を開閉する構成であってもよい。
100…シート製造装置、10…ウェブ形成装置、3…添加剤供給装置、4…添加剤収容具、40…排出口、41…容器本体、411…取っ手、42…口部部材、420…排出口、421…開口部、422…遮蔽部、423…稜線、424…案内面、425…突出片、426…突起、427…挿入孔、43…第1シャッター部材、431…開口部、432…遮蔽部、433…突起、434…突出片、435…孔部、44…シール部材、45…容器、5…装着部、50…取入口、51…ポート、52…支持部材、520…開口、520A…開口部、520B…遮蔽部、521…本体、522…突起、523…シール部材、53…溝形成部材、530…開口部、531…案内溝、54…溝、541…壁部、542…凹部、6…カバー部材、61…挿入口、7…第2シャッター部材、70…付勢部、71…回動軸、8…ロック機構、81…係合片、811…凹部、812…凹部、813…傾斜面、9…報知機構、11…原料供給部、12…粗砕部、121…粗砕刃、122…シュート、13…解繊部、14…選別部、141…ドラム部、142…ハウジング部、15…第1ウェブ形成部、151…メッシュベルト、152…張架ローラー、153…吸引部、16…細分部、161…プロペラ、162…ハウジング部、17…混合部、170…ハウジング、171…添加剤供給部、172…管、173…ブロアー、174…スクリューフィーダー、18…ほぐし部、181…ドラム部、182…ハウジング部、19…第2ウェブ形成部、191…メッシュベルト、192…張架ローラー、193…吸引部、20…シート成形部、201…加圧部、202…加熱部、203…カレンダーローラー、204…加熱ローラー、21…切断部、211…第1カッター、212…第2カッター、22…ストック部、231…加湿部、232…加湿部、233…加湿部、234…加湿部、235…加湿部、236…加湿部、241…管、242…管、244…管、245…管、246…管、261…ブロアー、262…ブロアー、263…ブロアー、27…回収部、28…制御部、281…CPU、282…記憶部、M1…原料、M2…粗砕片、M3…解繊物、M4−1…第1選別物、M4−2…第2選別物、M5…第1ウェブ、M6…細分体、M7…混合物、M8…第2ウェブ、S…シート、P1…樹脂、O…中心軸

Claims (9)

  1. 解繊物に添加される添加剤を内部に収容し、前記添加剤を取り入れる取入口を有する添加剤供給装置の前記取入口に接続可能な添加剤収容具であって、
    排出口を有し、前記添加剤を収容する容器と、
    前記排出口を開閉する第1シャッター部材と、を備え、
    前記容器を前記第1シャッター部材に対して、前記排出口の中心軸周りの第1方向に回転させることにより、前記第1シャッター部材は開状態となり、前記開状態から前記容器を前記第1シャッター部材に対して、前記第1方向と反対側の第2方向に回転させることにより前記第1シャッター部材は、閉状態となることを特徴とする添加剤収容具。
  2. 前記第1シャッター部材は、前記添加剤の通過を許容する第1開口部と、前記添加剤を遮蔽する第1遮蔽部と、を有し、
    前記排出口は、前記添加剤の通過を許容する第2開口部と、前記添加剤の通過を許容しない第2遮蔽部と、を有する請求項1に記載の添加剤収容具。
  3. 前記第1開口部が前記第2開口部と重なった状態において前記開状態となり、前記第1開口部が前記第2開口部とずれた状態において前記閉状態となる請求項2に記載の添加剤収容具。
  4. 前記第1開口部および前記第1遮蔽部は、前記第1シャッター部材の回転軸回りに交互に複数設けられており、
    前記第2開口部および前記第2遮蔽部は、前記排出口の中心軸回りに交互に複数設けられている請求項2または3に記載の添加剤収容具。
  5. 前記容器は、前記容器の内部の前記添加剤を前記第2開口部に案内する案内部を有する請求項2ないし4のいずれか1項に記載の添加剤収容具。
  6. 前記案内部は、前記第2開口部に向って傾斜した傾斜面である請求項5に記載の添加剤収容具。
  7. 前記添加剤供給装置と係合することにより、前記第1シャッター部材が前記添加剤供給装置に対して回転するのを規制する回転規制部を有し、
    前記回転規制部により前記第1シャッター部材の回転が規制された状態において、前記容器が前記第1シャッター部材に対して相対的に回転操作されることにより、前記開状態および前記閉状態が切り替えられる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の添加剤収容具。
  8. 前記添加剤は、繊維同士を結合させる結合材を含む請求項1ないし7のいずれか1項に記載の添加剤収容具。
  9. 前記容器は、容器本体と、前記排出口を有する口部部材と、を有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の添加剤収容具。
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