JP3295965B2 - マレイン酸系重合体の製造方法および該重合体を含む組成物 - Google Patents

マレイン酸系重合体の製造方法および該重合体を含む組成物

Info

Publication number
JP3295965B2
JP3295965B2 JP13021092A JP13021092A JP3295965B2 JP 3295965 B2 JP3295965 B2 JP 3295965B2 JP 13021092 A JP13021092 A JP 13021092A JP 13021092 A JP13021092 A JP 13021092A JP 3295965 B2 JP3295965 B2 JP 3295965B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
maleic acid
acid
polymer
group
monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13021092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05295033A (ja
Inventor
繁 山口
義一 藤井
啓史 坪井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP13021092A priority Critical patent/JP3295965B2/ja
Publication of JPH05295033A publication Critical patent/JPH05295033A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3295965B2 publication Critical patent/JP3295965B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F22/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a carboxyl radical and containing at least one other carboxyl radical in the molecule; Salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof
    • C08F22/02Acids; Metal salts or ammonium salts thereof, e.g. maleic acid or itaconic acid

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗剤ビルダー、繊維処
理剤として有用な生分解性に優れたマレイン酸系重合体
またはその塩の製造方法、および該重合体を含む洗浄
剤、洗剤組成物、繊維処理剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】マレイン酸系共重合体は、洗浄剤、洗剤
組成物、繊維処理剤として使用可能な水溶性の機能性高
分子である。このような水溶性高分子は固体のプラスチ
ックとは異なり、使用後の回収が難しいため、大半は下
水や河川に流出すると考えられる。しかしこれらの合成
水溶性高分子はその多くが生分解性を有していないこと
が明らかになっており、次第に蓄積される上記高分子が
地球環境に与える影響が懸念されている。
【0003】このため合成水溶性高分子の主鎖中に生分
解性基を導入する方法や、易分解性である天然高分子に
官能基を導入して機能性を付与する方法等によって生分
解性を有する機能性高分子を製造する研究がなされては
いるが、まだ充分な生分解性を有する機能性高分子は見
出されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術の問題を解決するためになされたものであっ
て、生分解性に優れたマレイン酸系重合体(塩)を製造
し、洗剤組成物、繊維処理剤等に応用することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、マレイン酸5
0〜100重量%と、マレイン酸以外の水溶性不飽和単
量体50〜0重量%からなる単量体成分を、鉄イオン、
バナジウム原子含有イオン、銅イオンよりなる群から選
ばれる1種または2種以上の金属イオンが前記単量体成
分に対して0.5〜500ppm並びに重合触媒として
の過酸化水素が前記単量体成分1モルに対して15〜5
00g存在する条件下に、前記単量体成分1モルに対し
て0.01〜0.3モルの次亜リン酸および/または次
亜リン酸塩を用い、pH2以下で水溶液重合させる点に
要旨を有するものである。またマレイン酸系重合体また
はその塩を含有した組成物に関するものである。
【0006】本発明は上記の製造法を採用することによ
り、低pHでも高重合率にマレイン酸を(共)重合させ
ることに成功したもので、得られるマレイン酸系重合体
またはその塩は、400〜5000の数平均分子量およ
びシャープな分子量分布を有し、分子鎖中に効率的にリ
ン酸基が導入されたものとなる。
【0007】そして、過酸化水素の使用量を15〜50
0gとすることで、生分解性に優れかつ高機能性を有す
る洗剤ビルダーや繊維処理剤として有用なマレイン酸系
重合体(塩)を提供することができる。
【0008】
【作用】本発明において用いられる単量体成分は、マレ
イン酸(A)50〜100重量%とマレイン酸以外の水
溶性不飽和単量体成分(B)50〜0重量%から成り立
つものである。マレイン酸が50重量%より少ない場
合、分子量分布がブロードなものとなってスケールおよ
び腐食防止能が悪化してしまうため好ましくない。な
お、本発明においてはマレイン酸(A)の代わりに無水
マレイン酸も使用できるが、これは無水マレイン酸が水
との反応により極めて容易にマレイン酸となることから
当然である。
【0009】マレイン酸との共重合成分として用いられ
るマレイン酸以外の水溶性不飽和単量体(B)とは、水
に可溶でマレイン酸との共重合が可能なものであり、1
00℃の水100gに対する溶解度が5g以上のものが
好ましく使用される。具体的には、アクリル酸、メタク
リル酸、α−ヒドロキシアクリル酸、クロトン酸等の不
飽和モノカルボン酸系単量体およびそれらの塩;フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニット酸等の不飽
和多カルボン酸系単量体およびそれらの塩;酢酸ビニ
ル;一般式(I)
【0010】
【化3】
【0011】[ただし式中、R1,R2 およびR3は少な
くとも1つが水素であって、残りが水素またはメチル基
を表わし、R4は−CH2−,−(CH2)2−または−C
(CH3)2−を表わし、かつR1,R2,R3およびR4
合計炭素数は3であり、Yは炭素数2〜3のアルキレン
基を表わし、nは0または1〜100の整数である。]
で示される不飽和アルコール系単量体、例えば3−メチ
ル−3−ブテン−1−オール(イソプレノール)、3−
メチル−2−ブテン−1−オール(プレノール)、2−
メチル−3−ブテン−2−オール(イソプレンアルコー
ル)、ならびにこれら単量体1モルに対してエチレンオ
キサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを1〜1
00モル付加した単量体等;一般式(II)
【0012】
【化4】
【0013】[ただし式中、R5は水素またはメチル基
を表わし、a,b,dおよびfはそれぞれ独立に0また
は1〜100の整数を表わし、かつa+b+d+f=0
〜100であり、−OC24−単位と−OC36−単位
とはどのような順序に結合してもよく、d+fが0であ
る場合にはZは水酸基、スルホン酸基および(亜)リン
酸基のいずれかを表わし、またd+fが1〜100の整
数である場合にはZは水酸基を表わす]で示される不飽
和(メタ)アリルエーテル系単量体、例えば3−(メ
タ)アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸お
よびそれらの塩;3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロ
パン(亜)リン酸、これら単量体1モルに対してエチレ
ンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを1
〜100モル付加した単量体;グリセロールモノ(メ
タ)アリルエーテルおよびこれら単量体1モルに対して
エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイ
ドを1〜100モル付加した単量体等の不飽和(メタ)
アリルエーテル系単量体;ビニルスルホン酸、アリルス
ルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、
スルホエチル(メタ)アクリレート、スルホプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシスルホプロピル
(メタ)アクリレート、スルホエチルマレイミド等の不
飽和スルホン酸基含有単量体およびそれらの塩;炭素数
1〜20のアルキルアルコールにエチレンオキサイドお
よび/またはプロピレンオキサイドを0〜100モル付
加したアルコールと(メタ)アクリル酸、クロトン酸等
のモノエステルまたは、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、シトラコン酸、アコニット酸等とのモノエステル
あるいはそれらの塩、またはジエステル等の末端アルキ
ル基含有エステル系不飽和単量体;(メタ)アクリル
酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸系単量体に対し
て、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキ
サイドを1〜100モル付加したモノエステル系単量
体;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、アコニット酸等不飽和多カルボン酸系単量体に対し
てエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサ
イドを1〜100モル付加したモノエステルあるいはそ
れらの塩、またはジエステル等のエステル系不飽和単量
体;等を挙げることができ、これらの1種または2種以
上を使用することができる。
【0014】本発明では、鉄イオン、バナジウム原子含
有イオンおよび銅イオンからなる群より選ばれる1種ま
たは2種以上の金属イオンまたは金属含有イオン(以下
単に金属イオンという)の存在下に重合することが重要
である。本発明者等は、マレイン酸を重合する際に、過
酸化水素の量と重合時のpHを後述の様に特定するだけ
でなく上記の金属イオンを特定量存在させることによっ
て、マレイン酸の(共)重合率が向上し、かつ分子量分
布をシャープにする効果を有することを明らかにした。
【0015】金属イオンの使用量は上記において選定さ
れた単量体成分に対して、0.5〜500ppm 、好まし
くは5〜100ppm である。使用量が0.5ppm より少
ないと、(共)重合率が向上せず生分解性も向上しない
ため好ましくなく、また金属イオンの使用量が500pp
m を超える場合は、製品の汚染、着色等の問題を引き起
こすだけでなく、得られるマレイン酸系重合体の分子量
分布がブロードとなり生分解性も低下し、洗剤ビルダー
や繊維処理剤としての性能が悪化するため好ましくな
い。
【0016】上記金属イオンとしては、Fe3+、F
2+、V2+、V3+、VO2+、VO3 -、Cu+、Cu2+
好ましく使用できる。これらの中でも特にバナジウムイ
オン(VO2+) 、第2鉄イオン(Fe3+) 、第2銅イオ
ン(Cu2+) が好ましく、これらの金属イオンは1種ま
たは2種以上を使用することができる。
【0017】金属イオンの供給形態については特に制限
はなく、重合反応系内でイオン化するものであれば使用
できる。この様な金属化合物としては、例えば、オキシ
三塩化バナジウム、三塩化バナジウム、シュウ酸バナジ
ウム、硫酸バナジウム、無水バナジン酸、メタバナジン
酸アンモニウム、硫酸アンモニウムハイポバナダス
[(NH4)2SO4・VSO4・6H2O]、硫酸アンモニ
ウムバナダス[(NH4)V(SO4)2・12H2O]、
酢酸銅(II)、臭化銅(II)、銅(II)アセチルアセテ
ート、塩化第二銅塩化銅アンモニウム、炭酸銅、塩化銅
(II)、クエン酸銅(II)、ギ酸銅(II)、水酸化銅
(II)、硝酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、マレイ
ン酸銅、リン酸銅、硫酸銅(II)、塩化第一銅、シアン
化銅(I)、ヨウ化銅、酸化銅(I)、チオシアン酸
銅、鉄アセチルアセトナート、クエン酸鉄アンモニウ
ム、シュウ酸第二鉄アンモニウム、硫酸第一鉄アンモニ
ウム、硫酸第二鉄アンモニウム、クエン酸鉄、フマル酸
鉄、マレイン酸鉄、乳酸第一鉄、硝酸第二鉄、鉄ペンタ
カルボニル、リン酸第二鉄、ピロリン酸第二鉄等の水溶
性金属塩;五酸化バナジウム、酸化銅(II)、酸化第一
鉄、酸化第二鉄などの金属酸化物;硫化銅(II)、硫化
鉄などの金属硫化物;その他銅粉末、鉄粉末などを挙げ
ることができる。
【0018】さらに金属イオンの濃度調整を行なうため
に、例えば、ピロリン酸、ヘキサメタリン酸、トリポリ
リン酸などの縮合リン酸系;エチレンジアミン四酢酸、
ニトリロトリ酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などの
アミノカルボン酸系;1−ヒドロキシエチリデン−1,
1−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−
トリカルボン酸などのホスホン酸系;フマル酸、リンゴ
酸、クエン酸、イタコン酸、シュウ酸、クロトン酸など
の有機酸系;ポリアクリル酸などのポリカルボン酸系等
の錯形成剤を上記金属イオンと併用することも可能であ
る。
【0019】本発明においては、重合触媒である過酸化
水素の供給によって重合反応が進行するが、その際反応
系内のマレイン酸系重合体からの脱離によると見られる
炭酸ガスの発生が認められる。この炭酸ガスの発生は過
酸化水素の投入量に比例するため、過酸化水素の投入量
を制御することによって脱炭酸量を制御することが可能
となり、マレイン酸系重合体中のカルボキシル基の量を
任意にコントロールすることができる。カルボキシル基
の量は重合体の生分解性や物性および性能を大きく変化
させるものであり、この制御によって本発明のマレイン
酸系重合体またはその塩は多種の用途に適応できるとい
う大きな利点を有する。
【0020】本発明における過酸化水素の使用量は、生
分解性が重要視される洗剤ビルダーや繊維処理剤等に適
用するため、単量体成分(マレイン酸とマレイン酸以外
の水溶性不飽和単量体との合計量)1モルに対して15
〜500g、好ましくは30〜500gとする必要があ
る。
【0021】過酸化水素が15g(対単量体成分1モ
ル)より少ない場合は残存単量体が多くなり好ましくな
い。また、過酸化水素の使用量の多い方が生分解性は向
上するが、使用量が500gを超えても増量に見合った
効果は得られない。
【0022】過酸化水素以外の重合触媒、例えば、過硫
酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等
の過硫酸塩;2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)
塩酸塩;4,4'−アゾビス−4−シアノバレリン酸、アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキ
シ−2,4 −ジメチルバレロニトリル等のアゾ系化合物;
過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、過コハ
ク酸、ジ第3級ブチルパーオキサイド、第3級ブチルヒ
ドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の
有機過酸化物を使用した場合は、本発明の目的とする分
子量分布が狭くかつ分子量の比較的低いマレイン酸系重
合体が得られず、また残存単量体が極めて多くなり好ま
しくない。ただし、上記開始剤を本発明の効果を損なわ
ない範囲で過酸化水素と共に使用することは可能であ
る。
【0023】過酸化水素を重合系内に供給する方法とし
ては特に制限はなく、例えば反応の初期に反応系内へ全
量を一括仕込みする方法、反応進行中に少量ずつ連続投
入を行なう方法、全量を幾つかに分割して間欠的に一括
投入する方法などが示されるが、重合反応をより円滑に
進行させるためには、少量ずつの連続投入によるのが好
ましい。
【0024】本発明において用いられる次亜リン酸
(塩)としては、次亜リン酸あるいはそのナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩、アミン塩等を挙げる
ことができ、1種または2種以上を用いることができ
る。使用量としては単量体成分1モル(マレイン酸とマ
レイン酸以外の水溶性不飽和単量体との合計量)に対し
て0.01〜0.3モルが適している。次亜リン酸
(塩)の量が0.01モルより少ない場合には、得られ
る重合体の腐食防止能や生分解性が不充分となり、0.
3モルを超える場合には未反応の次亜リン酸(塩)が残
存し易く好ましくない。
【0025】次亜リン酸(塩)の添加方法には特に制限
はない。例えば重合溶媒である水に次亜リン酸(塩)を
溶かしておき所定の温度に昇温した後、単量体成分と重
合触媒を滴下してもよく、単量体成分、重合触媒と共に
水中に滴下してもよく、あるいは単量体成分中に溶解さ
せておくことも可能である。
【0026】本発明の重合はpH2以下の低pH域で行
なうことが重要である。さらに好ましいのはpH1.5
以下である[なお、本発明におけるpHは原液(80
℃)での値である]。pHが2を超えた場合、重合体の
分子量分布が広がると共に生分解性が低下するうえに、
重合率が低くなり未反応マレイン酸量および未反応次亜
リン酸量が増加して洗剤ビルダー、繊維処理剤としての
特性が悪化するため好ましくない。
【0027】本発明においては、酸型で重合することが
好ましいが、重合時pH2以下という条件が満足される
ならば、マレイン酸およびマレイン酸以外の水溶性不飽
和単量体はこれらの塩として併用することも可能であ
る。重合後中和用塩基性化合物を加え、任意に中和する
こともできる。中和用塩基性化合物としては、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の水酸化物や
炭酸塩;アンモニア;モノメチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジメチルア
ミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン類;モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、イソプロパノールアミン、第2級ブタノールア
ミン等のアルカノールアミン類;ピリジン等を挙げるこ
とができる。
【0028】ちなみに、従来技術の多くは塩型マレイン
酸を単量体原料として重合を行なっているが、これは低
いpH域ではマレイン酸の水溶液重合が進行しにくく、
重合率を上げることが困難であったためである。しかし
本発明においては、特定の金属イオンの存在と過酸化水
素の量を規定することによって、pH2以下においても
マレイン酸を高収率で重合させることができるため、単
量体を塩型に限定する必要はない。しかも、塩型マレイ
ン酸重合体よりも、酸型で重合したものの方がスケー
ル防止能及び腐食防止能がともに勝っている、ノニオ
ン界面活性剤との相溶性が良好なのでノニオン界面活性
剤と組み合わせて液体洗剤組成物とした時の安定性に優
れている、という種々の利点を有しているため、本発明
においてpH2以下で重合できるということは非常に有
意義である。
【0029】本発明においては重合溶媒として水を単独
で用いることが特徴的要件として挙げられる。重合溶媒
として水単独ではなく、アルコールやケトン類等の親水
性溶媒、あるいは水とこれら親水性溶媒との混合物を用
いると、未反応単量体の残存量が著しく増大して製品純
度が低下することと、残存次亜リン酸(塩)量も大きく
増加してリン酸基を重合体中へ効率的に導入できないた
め、生分解性が劣ったものとなる等の理由で好ましくな
い。
【0030】重合温度は特に制限がなく広い範囲で実施
可能であるが、85〜160℃の範囲が重合時間を短縮
する上で好ましい。85℃未満では重合反応の進行が阻
害されることがある。なお、重合時の固型分濃度は広い
範囲で実施可能であるが、25〜95重量%、より好ま
しくは30〜90重量%の範囲で反応させれば残存単量
体をさらに低減できる。
【0031】本発明の製造方法によれば、得られるマレ
イン酸系重合体またはその塩の数平均分子量は、通常4
00〜5000となる。分子量および分子量分布の測定
はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)
による。また分子量分布を表わすD値(MW/MN)
[MWは重量平均分子量、MNは数平均分子量である]
が2.5以下、好ましくは2.0以下の特性を備えるも
のが得られる。
【0032】本発明において重合時に過酸化水素を15
〜500g使用した時に得られるマレイン酸系重合体ま
たはその塩は良好な生分解性を示す。この重合体はその
ままで洗浄剤、繊維処理剤として使用することができ、
また界面活性剤と酵素を配合して、洗剤組成物として使
用することもできる。
【0033】洗剤組成物中の上記マレイン酸系重合体
(塩)の使用量は、1〜50重量%、より好ましくは2
〜30重量%である。また界面活性剤は5〜70重量%
配合するのが好適であり、10〜30重量%の配合がよ
り好ましい。
【0034】界面活性剤としては、アニオン界面活性
剤、ノニオン界面活性剤、両性およびカチオン界面活性
剤を好ましく使用することができる。アニオン界面活性
剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル
またはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアル
ケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スル
ホ脂肪酸塩またはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、
飽和または不飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニル
エーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−ア
シルアミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニル
リン酸エステルまたはその塩等が例示される。
【0035】ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシ
アルキレンアルキルまたはアルケニルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸ア
ルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加
物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコキシド、脂
肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイ
ド等が例示される。
【0036】両性界面活性剤としては、カルボキシ型ま
たはスルホベタイン型両性界面活性剤が例示され、カチ
オン界面活性剤としては第4アンモニウム塩等が例示さ
れる。
【0037】酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、
セルラーゼ等を使用することができ、特にアルカリ洗浄
液中で活性が高いプロテアーゼ、アルカリリパーゼ、ア
ルカリセルラーゼ等が好ましい。
【0038】この洗剤組成物には、公知のアルカリビル
ダー、キレートビルダー、再付着防止剤、蛍光剤、漂白
剤、香料等の常用成分を添加しても良い。またゼオライ
トを配合してもよい。アルカリビルダーとしては、珪酸
塩、炭酸塩、硫酸塩等を用いることができる。キレート
ビルダーとしては、ジグリコール酸、オキシカルボン酸
塩、EDTA、DTPA、クエン酸等を必要に応じて使
用することができる。
【0039】本発明の繊維処理剤は、繊維処理における
精練、染色、漂白、ソーピング等の工程で使用すること
ができる。適用できる繊維は特に限定されないが、例え
ば、木綿、麻等のセルロース系繊維、ナイロン、ポリエ
ステル等の化学繊維、羊毛、絹糸等の動物性繊維、人絹
等の半合成繊維およびこれらの織物または混紡品が挙げ
られる。精練工程に適用する場合は、本発明のマレイン
酸系重合体(塩)とアルカリ剤および界面活性剤を配合
することが好ましく、漂白工程では、アルカリ剤漂白剤
の分解抑制剤としての珪酸ナトリウム等の珪酸系薬剤等
を配合するとよい。
【0040】本発明のマレイン酸系重合体またはその塩
は、特定の重合方法を採用することにより良好な生分解
性を有し、洗剤ビルダー、繊維処理剤として非常に好適
に使用され、環境への影響を大幅に削減するものであ
る。
【0041】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお「%」および「部」は、それぞれ「重量%」
および「重量部」を示す。
【0042】実施例1 温度計、撹拌機および還流冷却器を備えた容量1リット
ルの四ツ口フラスコに無水マレイン酸 196部(マレイン
酸として 232部)、脱イオン水 140部、硫酸鉄(III)
アンモニウム12水和物0.0412部(Fe3+として20ppm /仕
込単量体成分全重量)を仕込んだ後、撹拌しながら該水
溶液を常圧下で沸騰温度まで昇温した。次に撹拌下で35
%過酸化水素水 194.3部(34g/仕込単量体成分1モ
ル)および次亜リン酸ソーダ14%水溶液 136.4g(0.09
モル%/仕込単量体成分1モル)を3時間にわたって連
続的に滴下し、重合反応を完了した。
【0043】得られたマレイン酸重合体(1)の分子量
および分子量分布をゲルパーミエーションクロマトグラ
フィーを用いて測定した。結果は表1に示す通りであっ
た。なお、カラムは、東ソー社製G−3000PW(XL)
+G−2500PW(XL)を用い、溶離液には、リン酸塩
緩衝液(pH7)を用いた。分子量標準サンプルとして
はポリエチレングリコール(ゼネラルサイエンス社製)
を用いた。また生分解試験は JIS K0102に準じて行な
い、5日間での生分解率を次式から求め、表1に示し
た。X= 100(A−B)/(C−D) X:5日間の生分解率(%) A:マレイン酸系重合体(塩)の5日間の生物学的酸素
要求量 B:残存単量体(上記GPCで定量)の5日間の生物学
的酸素要求量 C:マレイン酸系重合体(塩)の理論的酸素要求量(元
素分析値から完全酸化 に必要な酸素量を計算した)D:残存単量体の理論的酸
素要求量。
【0044】実施例2 実施例1と同じ原料を仕込んだ後、撹拌しながらpH調
整用の48%水酸化ナトリウム水溶液を16.7部(5モル%
/単量体成分全酸基)を加えた以外は実施例1と同様に
重合しマレイン酸重合体塩(2)を得た。実施例1と同
様にGPC分析と生分解性の評価を行ない、結果を表1
に示した。
【0045】実施例3〜13 金属イオンの種類、使用量、過酸化水素水および次亜リ
ン酸ソーダの使用量を表1および2に示した様に変化さ
せた他は実施例1と同様にしてマレイン酸重合体(3)
〜(13)を製造し、実施例1と同様にGPC分析と生分
解性の評価を行ない、結果を表1および表2に示した。
【0046】実施例14 温度計、撹拌機および還流冷却器を備えた容量1リット
ルの四ツ口フラスコに無水マレイン酸 196部(マレイン
酸として 232部)、脱イオン水 140部、硫酸鉄(III)
アンモニウム12水和物0.0412部(Fe3+として20ppm /仕
込単量体成分全重量)を仕込んだ後、撹拌しながら該水
溶液を常圧下で沸騰温度まで昇温した。次に撹拌下で35
%過酸化水素水 194.3部(34g/仕込単量体成分1モ
ル)、次亜リン酸ソーダ14%水溶液 170.5g(0.09モル
%/仕込単量体成分1モル)および水溶性不飽和単量体
としてアクリル酸36.1部を3時間にわたって連続的に滴
下し、重合反応を完了した。得られたマレイン酸共重合
体(14)を実施例1と同様にGPC分析と生分解性の評
価を行い、結果を表2に示した。
【0047】実施例15〜19 実施例14のアクリル酸の代わりに、表1に示した水溶
性不飽和単量体を用いたほかは実施例14と同様にして
マレイン酸共重合体(15)〜(19)を製造し、実施例1
と同様にGPC分析と生分解性の評価を行ない、結果を
表2に示した。
【0048】比較例1 実施例1における金属イオン:硫酸鉄(III) アンモニ
ウム12水和物を使用せず、その他は実施例1と同様にし
て比較マレイン酸重合体(1)を製造し、実施例1と同
様にGPC分析と生分解性の評価を行ない、結果を表3
に示した。
【0049】比較例2〜3 実施例1における金属イオンを表3に示す様に変えた他
は実施例1と同様にして比較マレイン酸重合体(2)〜
(3)を製造し、実施例1と同様にGPC分析と生分解
性の評価を行ない、結果を表3に示した。
【0050】比較例4〜7 実施例1における過酸化水素および次亜リン酸ソーダの
使用量を表3に示した通りに変えた他は実施例1と同様
にして比較マレイン酸重合体(4)〜(7)を製造し、実
施例1と同様にGPC分析と生分解性の評価を行ない、
結果を表3に示した。
【0051】比較例8 実施例2において、仕込み時に48%水酸化ナトリウム水
溶液 167部(50モル%/単量体成分全酸基)を投入した
他は実施例2と同様にして比較マレイン酸重合体(8)
を製造し、実施例1と同様にGPC分析と生分解性の評
価を行ない、結果を表3に示した。
【0052】比較例9 実施例14において、アクリル酸の使用量を表3に示す
様に変えた以外は実施例14と同様にして比較マレイン
酸重合体(9)を製造し、実施例1と同様にGPC分析
と生分解性の評価を行ない、結果を表3に示した。
【0053】比較例10 温度計、撹拌機および還流冷却器を備えた容量1リット
ルの四ツ口フラスコに無水マレイン酸 196部(マレイン
酸として 232部)、脱イオン水 140部、硫酸鉄(III)
アンモニウム12水和物0.0412部(Fe3+として20ppm /仕
込単量体成分全重量)、イソプロピルアルコール 100部
を仕込んだ後、撹拌しながら該水溶液を常圧下で沸騰温
度まで昇温した。次に撹拌下で35%過酸化水素水194.3
部(34g/仕込単量体成分1モル)および次亜リン酸ソ
ーダ14%水溶液 136.4g(0.09モル%/仕込単量体成分
1モル)を3時間にわたって連続的に滴下し、重合反応
を完了した。得られた比較マレイン酸共重合体(10)を
実施例1と同様にGPC分析と生分解性の評価を行な
い、結果を表3に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】《性能評価試験1》 実施例1〜19および比較例1〜10で得られた各々の
マレイン酸重合体において、洗剤としての性能および繊
維処理剤としての性能を評価するため、以下の試験を行
なった。
【0058】(1)洗剤組成物としての評価 (1-1)洗浄率 下記の組成の人工汚垢を四塩化炭素中に分散して作った
液を、綿の白布に通して乾燥させ10cm×10cmの汚染布を
作成した。 〈人工汚垢組成〉 粘土 49.75 % カーボンブラック 0.5 % ミリスチン酸 8.3 % オレイン酸 8.3 % トリステアリン酸 8.3 % トリオレイン 8.3 % コレステリン 4.38 % コレステリンステアレート 1.09 % パラフィンロウ 0.552% スクワレン 0.552% 上記汚染布を下記の洗剤組成物中、20℃の水道水中、浴
比 1:60、洗剤濃度 0.5%の条件で10分間洗濯を行なっ
た。 〈洗剤組成物組成〉 LAS 20% (直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩:C11.5) ポリオキシエチレン 15% アルキルエーテル(C12:エチレンオキサイド部=8) ゼオライト 20% 酵素(プロテアーゼ) 0.5% マレイン酸系重合体 20% 炭酸ナトリウム 15% 珪酸ナトリウム(1号) 9.5% 洗濯後、布を乾燥させ、反射率を測定した下式から洗浄
率を求め、表4に結果を示した; 洗浄率= (洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)/(白布の反射率−洗浄前の反射率) 。
【0059】《性能評価試験2》 (2)繊維処理剤としての評価 (2-1)染色性向上能と染料分散性(染色助剤としての
評価) 木綿ツイル織物を次の条件で染色した。染色向上剤とし
て各マレイン酸系重合体を水1リットルに1gの割合で
用いた。 〈染色条件〉 使用水の硬度 30°DH(ドイツ硬度) 染料(Kayaras Supra Blue 4BL) 1重量% (日本化薬社製の金属含有型直接染料) 硫酸ナトリウム 10重量% 浴比 1:30 温度 95℃ 時間 30分 染色後の布をスガ試験機社製SMカラーコンピューター
SM-3 型により側色し、Hue値(マンセル色相環上の
値)を求めた。Hue値のPBとはPurpleとBlueの間の
青紫の意味で、値の小さい方が青に近い青紫であり染色
性が優れていることを示している。また部分的な色むら
を肉眼で目視観察した。さらに、上記使用した水、染料
(0.1%)、マレイン酸系重合体(0.1%)の混合液を30
0g作成し、24時間放置後に東洋ろ紙社製5Cろ紙を
用いてろ過し、ろ過残渣なしを○、ろ過残渣若干ありを
△、ろ過残渣の多いものを×として染料分散性を評価し
た。結果を表4に併記した。
【0060】 (2-2)漂白性能と縫製性能(漂白助剤としての評価) 精練した綿天竺編ニットを次の条件で漂白した。漂白助
剤としてマレイン酸系重合体を水1リットルに1gの割
合で用いた。 〈染色条件〉 使用水の硬度 35°DH(ドイツ硬度) 浴比 1:25 温度 85℃ 時間 30分 使用薬剤 過酸化水素 10g/l 水酸化ナトリウム 2g/l 珪酸ナトリウム(3号) 5g/l 漂白後の布の風合いは官能検査法により決定し、ソフト
な風合いのものを○、ややハードな風合いのものを△、
かなりハードなものを×とした。また、白色度はスガ試
験機社製SMカラーコンピューター SM-3 型により側色
し、Lab系の白色度式によって白色度Wを求めた; W=100−[(100−L)2+a2+b21/2 ただし、L=測定された明度 a=測定されたクロマチックネス指数 b=測定されたクロマチックネス指数 さらに、漂白後の布を4枚重ねとし本縫ミシンで針#11
Sを用いて30cm空縫いした場合の地糸切れ箇所の数を調
べた。結果を表4に併記した。
【0061】
【表4】
【0062】
【発明の効果】本発明は以上のような製造方法を採用す
ることにより、低pHでも高重合率にマレイン酸を
(共)重合させることに成功したもので、得られるマレ
イン酸系重合体またはその塩は、400〜5000の数
平均分子量およびシャープな分子量分布を有し、分子鎖
中に効率的にリン酸基が導入されたものとなる。このた
め耐熱性に優れ、かつ高度なスケールおよび腐食防止能
を有する。また、触媒の過酸化水素を多く使用すること
によって、上記に挙げた特徴に加え、高酸化度なマレイ
ン酸系重合体(塩)が得られた。このため生分解性に優
れ、かつ各性能に優れた洗浄剤、洗剤組成物や繊維処理
剤を提供することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−60798(JP,A) 特開 昭62−207888(JP,A) 特開 平2−209908(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 22/02 C08F 2/10 C08F 2/44 CA,REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マレイン酸50〜100重量%と、不飽
    和モノカルボン酸系単量体、不飽和多カルボン酸系単量
    体、 一般式(I) 【化1】 [ただし式中、R 1 ,R 2 およびR 3 は少なくとも1つが
    水素であって、残りが水素またはメチル基を表わし、R
    4 は−CH 2 −,−(CH 2 ) 2 −または−C(CH 3 ) 2 −を
    表わし、かつR 1 ,R 2 ,R 3 およびR 4 の合計炭素数は3
    であり、Yは炭素数2〜3のアルキレン基を表わし、n
    は0または1〜100の整数である。]で示される不飽
    和アルコール系単量体、 一般式(II) 【化2】 [ただし式中、R 5 は水素またはメチル基を表わし、
    a,b,dおよびfはそれぞれ独立に0または1〜10
    0の整数を表わし、かつa+b+d+f=0〜100で
    あり、−OC 2 4 −単位と−OC 3 6 −単位とはどのよ
    うな順序に結合してもよく、d+fが0である場合には
    Zは水酸基、スルホン酸基および(亜)リン酸基のいず
    れかを表わし、またd+fが1〜100の整数である場
    合にはZは水酸基を表わす。]で示される不飽和(メ
    タ)アリルエーテル系単量体からなる群 から選択される
    1種または2種以上の水溶性不飽和単量体50〜0重量
    %からなる単量体成分を、 鉄イオン、バナジウム原子含有イオン、銅イオンよりな
    る群から選ばれる1種または2種以上の金属イオンが前
    記単量体成分に対して0.5〜500ppm並びに重合
    触媒としての過酸化水素が前記単量体成分1モルに対し
    15〜500g存在する条件下に、 前記単量体成分1モルに対して0.01〜0.3モルの
    次亜リン酸および/または次亜リン酸塩を用い、 pH2以下で水溶液重合させることによって、マレイン
    酸(共)重合体(塩)の5日間の生分解率を30%以上
    とすることを特徴とする生分解性の改良されたマレイン
    酸系重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法によって、マレイ
    ン酸(共)重合体(塩)の数平均分子量を400〜50
    00、D値(重量平均分子量/数平均分子量)を2.5
    以下とするマレイン酸系重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 繰り返し単位として、マレイン酸と、請
    求項1に記載された水溶性不飽和単量体群から選択され
    る1種または2種以上の水溶性不飽和単量体を有し、 これらの重量比が、マレイン酸:水溶性不飽和単量体=
    50〜100重量%:50〜0重量%であり、 さらにリン酸基を上記繰り返し単位1モルに対し、0.
    01〜0.3モルの比率で有すると共に、 数平均分子量が400〜5000、D値(重量平均分子
    量/数平均分子量)が2.5以下であり、かつ 5日間の生分解率が30%以上であることを特徴とする
    生分解性の改良された マレイン酸系重合体。
  4. 【請求項4】 請求項に記載のマレイン酸系重合体を
    含有する洗浄剤。
  5. 【請求項5】 請求項に記載のマレイン酸系重合体と
    界面活性剤および酵素を含有する洗剤組成物。
  6. 【請求項6】 請求項に記載のマレイン酸系重合体ま
    たはその塩を含有する繊維処理剤。
JP13021092A 1992-04-22 1992-04-22 マレイン酸系重合体の製造方法および該重合体を含む組成物 Expired - Fee Related JP3295965B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13021092A JP3295965B2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 マレイン酸系重合体の製造方法および該重合体を含む組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13021092A JP3295965B2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 マレイン酸系重合体の製造方法および該重合体を含む組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05295033A JPH05295033A (ja) 1993-11-09
JP3295965B2 true JP3295965B2 (ja) 2002-06-24

Family

ID=15028725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13021092A Expired - Fee Related JP3295965B2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 マレイン酸系重合体の製造方法および該重合体を含む組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3295965B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL2588500T3 (pl) * 2010-07-01 2017-02-28 Basf Se Kopolimery kwasów mono- i dikarboksylowych, ich otrzymywanie i zastosowanie
JP6617709B2 (ja) * 2014-09-30 2019-12-11 東亞合成株式会社 アクリル酸系重合体水溶液及びその製造方法
JP6413771B2 (ja) * 2015-01-09 2018-10-31 東亞合成株式会社 重合体水溶液の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05295033A (ja) 1993-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5733857A (en) Maleic acid based copolymer and its production process and use
US6444771B1 (en) Acrylic acid-maleic acid copolymer (or its salt), its production process and use, and production process for aqueous maleic salt solution with low impurity content
JP5178008B2 (ja) アミノ基含有水溶性共重合体
JPH04505630A (ja) ポリアルキレンオキシドブロック含有のモノマーを重合導入して含有するコポリマー、その製造およびその使用
JP2011503246A (ja) 共重合体組成物とその製造方法
JP2010132814A (ja) ポリアルキレングリコール系化合物とその製造方法ならびにその用途
JP2000355615A (ja) 特定機能を有する、スルホン酸基含有マレイン酸系水溶性共重合体と、その製造方法及びその用途
DE4221863C2 (de) Copolymere der Allyliminodiessigsäure mit ungesättigten Carbonsäuren und deren Verwendung als Komplexbildner, Peroxidstabilisatoren, Builder in Wasch- und Reinigungsmitteln und Dispergatoren
JP2008535933A (ja) 水溶性重合体組成物
JP3295965B2 (ja) マレイン酸系重合体の製造方法および該重合体を含む組成物
JP3363202B2 (ja) 生分解性を有する水溶性重合体、その製造方法およびその用途
JP2771864B2 (ja) マレイン酸系共重合体の製造方法
JP2934391B2 (ja) マレイン酸/(メタ)アクリル酸系共重合体およびその用途
JP2008266637A (ja) ポリアルキレングリコール系単量体とそれを含んでなるポリアルキレングリコール系重合体、及び、その用途
US5856418A (en) Water-soluble monomer, water-soluble polymer and their production process and use
JP3325830B2 (ja) 漂白剤組成物
JP3112454B2 (ja) アクリル酸−マレイン酸共重合体(塩)、その製造方法および用途
JP4822639B2 (ja) 組成物
JPH0749450B2 (ja) 酸型マレイン酸系重合体の製造方法及び該重合体を含む水処理剤並びに洗剤添加剤
JP3809037B2 (ja) 不純物の少ないマレイン酸塩水溶液とその用途
JP3814043B2 (ja) 水溶性重合体、その製造方法および用途
JP2574144B2 (ja) マレイン酸系共重合体,その製造方法および用途
JP2005023308A (ja) 水溶性重合体およびその製造方法と用途
JP2000234261A (ja) 洗浄性向上剤
US20070043178A1 (en) Water-soluble polymer and its production process and uses

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020312

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees