JP3295511B2 - ポット用真空播種機 - Google Patents

ポット用真空播種機

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JP3295511B2
JP3295511B2 JP00402794A JP402794A JP3295511B2 JP 3295511 B2 JP3295511 B2 JP 3295511B2 JP 00402794 A JP00402794 A JP 00402794A JP 402794 A JP402794 A JP 402794A JP 3295511 B2 JP3295511 B2 JP 3295511B2
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広昭 大石
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、花卉の栽培や、野菜の
栽培において、移植前の苗をポットの内部において育成
する場合の、各ポットへの細粒の種子を1粒ずつ吸着ノ
ズルにより吸着して播種するポット用真空播種機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、ポット播種機に関する技術は
公知とされているのである。例えば、特開昭58−67
104号公報や、実開平1−155714号公報や、実
開平1−168118号公報に記載の技術の如くであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決しようと
する課題は次の如くである。即ち、ポット用真空播種機
において、ポットを具備するポット苗ケースの形状が変
わった場合に、これに応じて、下端落下口の高さを変更
する必要がある。また、吸着ノズルの先端に対して、種
子皿の種子載置面の高さを適当な角度にしないと、適正
な吸着状態が得られないのである。この為に、種子皿の
角度を調節する必要もある。しかし、上記2つの要素の
調整が必要な為に、両方を別々に調整すると、他方の高
さが変化するので、再度他方の高さの調整をしなおす必
要があるのである。本発明は、2つの調整要素を独立し
て調整しても、他方の調整要素に対しては変化を与え無
いように構成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の
手段を説明する。請求項1においては、種子皿1上の種
子Sを吸着ノズルNにより吸着し、該種子皿1と一体的
に構成されている落下案内口2から種子案内パイプ3を
通過して、該種子案内パイプ3の下端に配置した下端落
下口21を介してポットPに落下させるポット用真空播
種機において下端落下口21の直下の位置に角度調
整枢支点31を設け、該角度調整枢支点31より種子皿
の配置されている側を上下して角度を調節すべく構成
したものである。
【0005】請求項2においては、請求項1記載のポッ
ト用真空播種機において、前記角度調整枢支点31を、
支持フレーム34と側面支持板30,30との間に構成
し、支持フレーム34に対して側面支持板30,30の
角度を調整可能とし、該側面支持板30,30の内側
に、左右の調節側板8L,8Rを調節ハンドル28によ
り上下調節可能に吊り下げ支持し、該調節側板8L,8
Rの間に、吸着ノズルNと種子皿1と下端落下口21を
支持したものである。
【0006】
【作用】次に作用を説明する。請求項1によれば、角度
調整枢支点31を中心に側面支持板30,30を回動し
て、種子皿1の角度を変更した場合にも、一旦調整した
距離Hが変化しないので、再度距離Hの高さを調整し直
すという手間が無くなったのである。
【0007】請求項2によれば、角度調整枢支点31を
中心に側面支持板30,30の角度を変更すると、種子
皿1の種子載置面1bの部分の傾きを調整することが可
能となり、種子Sを吸着ノズルNに吸着させやすい状態
に分散させることが出来るのである。
【0008】
【実施例】次に実施例を説明する。図1は本発明のポッ
ト播種機の全体側面図、図2は側面支持板30の側面
図、図3は調節側板8L,8Rの部分の側面図、図4は
種子皿1と吸着ノズルNと種子案内パイプ3の部分の分
解斜視図、図5は側面支持板30,30と調節側板8
L,8Rと支持フレーム34の関係位置を示す分解斜視
図、図6は種子皿1の傾斜状態を示す側面断面図であ
る。
【0009】図1・図2においてポット播種機の全体的
な構成を説明する。キャスター付きの支持脚41の上に
支持フレーム34を載置し、該支持フレーム34の前後
の両端部にプーリー39,42に軸受支架し、該プーリ
ー39,42にベルトを巻回し、駆動モータ40により
間歇的に駆動している。該ベルトの上に多数のポットを
具備したポット苗ケース37が載置されて間歇的に移動
される。
【0010】また、前記支持フレーム34より、固定ブ
ラケット34aを突設し、該固定ブラケット34aに側
面支持板30,30が支持されている。該側面支持板3
0,30は支持フレーム34に対して、固定ブラケット
34aの前部の角度調整枢支点31により枢支し、固定
ブラケット34aの後部の上下回動固定ボルト33の部
分を長孔32内で上下することにより、側面支持板3
0,30の部分を支持フレーム34に対して角度調整可
能としている。また左右の側面支持板30,30の間
に、調節側板8L,8Rの部分に支持した播種装置を上
下に調節可能に、左右の調節螺子29,29により吊設
している。
【0011】該調節螺子29,29の上端の調節ハンド
ル28が側面支持板30,30の上部に突出されてお
り、左右の調節ハンドル28を回転することにより、調
節側板8L,8Rが上下し、調節側板8L,8Rに固定
された支持目盛体26が上下する。該支持目盛体26を
固定する架設ボルト23a・23bの部分が、側面支持
板30,30に開口した長孔35,36内を上下する。
支持目盛体26の先端は目盛り板27の目盛りの位置を
指摘しており、種子案内パイプ3の下端とポット苗ケー
ス37の上面との距離Hを目盛り板27により表示すべ
く構成している。
【0012】次に図4・図5において、左右の調節側板
8L,8Rにより支持した種子皿1と吸着ノズルNと種
子案内パイプ3等の構成を説明する。左右の調節側板8
L,8Rの間で種子皿1を前後に揺動自在に、揺動平行
リンク10R,11R,10L,11Lにより支持して
いる。該4本の揺動平行リンクは下端を枢支しており、
上端の位置に種子皿1の下部の支持軸15,14を枢支
している。揺動平行リンク10L,10Rの上端が種子
皿1の支持軸15の両端を枢支しており、揺動平行リン
ク11L,11Rの上端が、支持軸14の両端を枢支し
ている。該支持軸15は調節側板8L,8Rの円弧状長
孔8cの内部で回動する。また、揺動平行リンク11
L,11Rの下端は枢支軸13により支持し、揺動平行
リンク10L,10Rの下端は枢支軸12により枢支し
ている。そして枢支軸12と枢支軸13の距離Xを、支
持軸15と支持軸14の間の距離Yよりも大に構成し、
種子皿1が揺動すると、吸着ノズルNの吸着の際には種
子載置面1bが吸着ノズルNに近接し、落下案内口2が
吸着ノズルNの下方に至る場合には、種子皿1が離れる
ように構成している。
【0013】該揺動平行リンク10Rにブラケット10
aを設け、種子皿揺動シリンダ5のピストンの先端を枢
結している。該種子皿揺動シリンダ5の他端は調節側板
8Rに設けたブラケット8aに枢支している。また支持
軸14,15は、種子皿支持体19,20を貫通して支
持しており、該種子皿支持体19,20の上に種子皿1
と落下案内口2の一体化されたものを固定している。ま
た、該種子皿1の下面にボルト孔1a,1aを穿設し、
該ボルト孔1a,1aに、2股に分岐した分岐振動板4
3を固定している。該分岐振動板43は振動装置7によ
り、種子皿1の下面を振動させて、種子が偏ることの無
いようにするのである。
【0014】種子皿1の上で、調節側板8L,8Rの間
に吸着ノズルNを支持している。該吸着ノズルNは、ノ
ズル本体9と複数のノズル口9aにより構成されてい
る。該ノズル本体9の内部の空気通路は1本であり、複
数のノズル口9aに先端だけが分岐されている。該ノズ
ル本体9の中央部に圧縮空気パイプ38が連通されてい
る。該ノズル本体9は吸着ノズル支持杆22に固定され
ており、該吸着ノズル支持杆22の両端が、調節側板8
L,8Rに穿設された係止長孔25の内部で上下動可能
としている。該係止長孔25の上部の位置に、係止段部
25’が設けられており、該吸着ノズル支持杆22の部
分をこの係止段部25’に載置することにより、吸着ノ
ズルNを上部に解除状態とし、種子皿1を脱着すること
が出来る。
【0015】また、該吸着ノズル支持杆22の下端の位
置を規制する位置調整螺子24が設けられており、吸着
ノズルNの最下端の位置を規制している。該吸着ノズル
支持杆22の両側には下方への付勢バネ18が付勢され
ており、位置調整螺子24により規制した位置に吸着ノ
ズルNが位置すべく付勢状態を構成している。種子皿1
は種子皿揺動シリンダ5による前後への回動により、受
継案内口4とノズル口9aとの間の位置を前後動するの
である。そして、種子皿揺動シリンダ5による種子皿1
の前後動は、円弧運動をするので、種子皿1の種子載置
面1bがノズル口9aの下方へ上昇して近づき、この状
態で圧縮空気パイプ38から空気を吸引してノズル口9
aの先端を負圧にすることにより、種子皿1の内部の種
子を吸着する。
【0016】該ノズル口9aによる種子の吸着状態か
ら、種子皿揺動シリンダ5が縮小すると、ノズル口9a
と種子皿1の種子載置面1bが遠くなる方に回動する。
そして種子皿1の前端部分に一体的に構成されている落
下案内口2の部分がノズル本体9の下方に位置するので
ある。該落下案内口2は、漏斗の部分の一部が開口部と
なっており、該開口部を通過してノズル本体9が落下案
内口2の漏斗部内に移動してくる。該漏斗部の下部には
種子落下口が設けられており、該種子落下口より種子は
受継案内口4の長孔状漏斗部に落下する。該長孔状漏斗
部の下部には種子落下口が開口されている。該種子落下
口に種子案内パイプ3が連通されている。
【0017】該種子案内パイプ3は合成樹脂やゴム等の
弾性体により構成されている。そして種子案内パイプ3
の下端は下端落下口21に固定されている。下端落下口
21はホルダー6により支持されている。該ホルダー6
は吊杆17と支持杆16により調節側板8L,8Rに支
持されている。故に、調節ハンドル28を回して調節螺
子29,29を調節することにより、種子案内パイプ3
とホルダー6と下端落下口21も上下するので、種子案
内パイプ3の下端とポット苗ケース37の上面との距離
Hを調節することが出来るのである。
【0018】次に図3において、種子皿1の位置と播種
作業の手順を説明する。図3においては、種子皿揺動シ
リンダ5が伸長状態で、種子皿1が図面の左側に揺動し
ている。故に、種子皿1が最高位置であり、ノズル口9
aの先端と種子載置面1bの面とが近接しており、種子
Sがノズル口9aに吸着され易い状態となっている。次
に、種子皿揺動シリンダ5がやや縮小し、種子皿1は図
面の右側に移動を開始する。該状態ではノズル口9aの
先端には種子Sが吸着されている。更に種子皿揺動シリ
ンダ5が縮小すると、種子皿1の端部の落下案内口2の
内部にノズル本体9が移動した状態となり、該位置で、
吸引負圧が解除され、圧縮空気によりノズル口9aから
種子Sを押し出す操作をすると、種子Sは落下案内口2
から受継案内口4の長孔状漏斗部に落下し、種子案内パ
イプ3を経て下端落下口21からポット苗ケース37の
各ポットに落下する。
【0019】以上のような構成において、本ポット用真
空播種機において、下端落下口21とポットPとの距離
Hを変更する必要があり、他の変更要素として、図6に
示す如く、種子皿1の傾斜角度を変更する必要がある。
本発明においては、距離Hの調整は、調節ハンドル28
を回動して調節側板8L,8Rに固定した内側の装置の
部分を上下することにより調整している。また、種子皿
1の角度の調整は、側面支持板30,30の部分を角度
調整枢支点31を中心に長孔32の部分で回動すること
により調整している。
【0020】そして、この2調整要素を、別々に調整し
た場合には、先に調整した方が再度変更されてしまう為
に、再度調整する必要が出てくるのである。本発明はこ
のような不具合を解消する為に、調節ハンドル28によ
り距離Hの高さを調整した後に、長孔32の内部で上下
回動固定ボルト33を緩めて、種子皿1の角度を調整し
た場合にも、距離Hの角度が変化しないように、角度調
整枢支点31の位置を、下端落下口21の真下の位置と
しているのである。これにより、調節ハンドル28を調
整した種子皿揺動シリンダ5に、角度調整枢支点31を
中心に側面支持板30,30を回動したとしても、距離
Hが変化しないようになったのである。
【0021】
【発明の効果】本発明は上記の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。請求項1の如く、種子皿
1上の種子Sを吸着ノズルNにより吸着し、該種子皿1
と一体的に構成されている落下案内口2から種子案内パ
イプ3を通過して、該種子案内パイプ3の下端に配置し
た下端落下口21を介してポットPに落下させ るポット
用真空播種機において、該下端落下口21の直下の位置
に角度調整枢支点31を設け、該角度調整枢支点31よ
り種子皿1の配置されている側を上下して角度を調節す
べく構成したので、角度調整枢支点31を中心に側面支
持板30,30を回動して、種子皿1の角度を変更した
場合にも、一旦調整した距離Hが変化しないので、再度
距離Hの高さを調整し直すという手間が無くなったので
ある。
【0022】請求項2の如く、角度調整枢支点31を、
支持フレーム34と側面支持板30,30との間に構成
し、支持フレーム34に対して側面支持板30,30の
角度を調整可能とし、該側面支持板30,30の内側
に、左右の調節側板8L,8Rを調節ハンドル28によ
り上下調節可能に吊り下げ支持し、該調節側板8L,8
Rの間に、吸着ノズルNと種子皿1と下端落下口21を
支持したので、角度調整枢支点31を中心に側面支持板
30,30の角度を変更すると、種子皿1の種子載置面
1bの部分の傾きを調整することが可能となり、種子S
を吸着ノズルNに吸着させやすい状態に分散させること
が出来るのである。上記2つの要素の調整が必要な為
に、両方を別々に調整すると、他方の高さが変化するの
で、再度他方の高さの調整をしなおす必要があるのであ
る。 本発明は、2つの調整要素を独立して調整しても、
他方の調整要素に対しては変化を与え無いように構成で
きたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポット播種機の全体側面図。
【図2】側面支持板30の側面図。
【図3】調節側板8L,8Rの部分の側面図。
【図4】種子皿1と吸着ノズルNと種子案内パイプ3の
部分の分解斜視図。
【図5】側面支持板30,30と調節側板8L,8Rと
支持フレーム34の関係位置を示す分解斜視図。
【図6】種子皿1の傾斜状態を示す側面断面図。
【符号の説明】
N 吸着ノズル S 種子 1 種子皿 3 種子案内パイプ 5 種子皿揺動シリンダ 8L,8R 調節側板 9 ノズル本体 9a ノズル口 28 調節ハンドル 30 側面支持板 31 角度調整枢支点 32 長孔 33 上下回動固定ボルト 34 支持フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 7/04 A01C 7/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 種子皿1上の種子Sを吸着ノズルNによ
    り吸着し、該種子皿1と一体的に構成されている落下案
    内口2から種子案内パイプ3を通過して、該種子案内パ
    イプ3の下端に配置した下端落下口21を介してポット
    Pに落下させるポット用真空播種機において、該下端落
    下口21の直下の位置に角度調整枢支点31を設け、該
    角度調整枢支点31より種子皿1の配置されている側
    上下して角度を調節すべく構成したことを特徴とするポ
    ット用真空播種機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポット用真空播種機にお
    いて、前記角度調整枢支点31を、支持フレーム34と
    側面支持板30,30との間に構成し、支持フレーム3
    4に対して側面支持板30,30の角度を調整可能と
    し、該側面支持板30,30の内側に、左右の調節側板
    8L,8Rを調節ハンドル28により上下調節可能に吊
    り下げ支持し、該調節側板8L,8Rの間に、吸着ノズ
    ルNと種子皿1と下端落下口21を支持したことを特徴
    とするポット用真空播種機。
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